JP3171917B2 - 絶縁ゲート型自己ターンオフサイリスタ - Google Patents

絶縁ゲート型自己ターンオフサイリスタ

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JP3171917B2
JP3171917B2 JP10308192A JP10308192A JP3171917B2 JP 3171917 B2 JP3171917 B2 JP 3171917B2 JP 10308192 A JP10308192 A JP 10308192A JP 10308192 A JP10308192 A JP 10308192A JP 3171917 B2 JP3171917 B2 JP 3171917B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、絶縁ゲート構造を有す
るターンオフサイリスタの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より自己ターンオフサイリスタのタ
ーンオフは、電流駆動の駆動装置を用いてp型ベース層
に直接取り付けられたゲート電極から素子内の電流を引
き出すことで行なっていた。しかしながら、この方式は
電流駆動であるので、大電力を扱うゲート回路等が必要
となる。このため、駆動装置が大型化するという問題が
あった。そこで、電圧制御型の絶縁ゲート構造を有する
ターンオフサイリスタ、例えば、EST(Emitter Swit
ched Tyhristor)と呼ばれているサイリスタが発表され
た(B.J.Baliga,"The MOS-Gated Emitter Switched Thy
ristor" IEEE ELECTRON DEVICE LETTERS Vol.11,pp.75-
77,1990 )。
【0003】図6は、このESTの構造を示す素子断面
図である。このESTは、n型ベース層82と、このn
型ベース層82の一方の表面に拡散形成されたp型エミ
ッタ層81と、このp型エミッタ層81に設けられたア
ノード電極85と、上記n型ベース層82の他方の表面
に選択的に形成されたp型ベース層83と、このp型ベ
ース層84の表面に選択的に形成されたn型エミッタ層
84とを有し、これら半導体層81〜84のよってpn
pnサイリスタ構造が形成されている。
【0004】p型ベース層83の表面にはn型ソース層
86が選択的に形成されており、また、p型ベース層8
3にはこのn型ソース層86に接合するp型層87が形
成されている。n型ソース層86とn型エミッタ層84
との間のp型ベース層83上にはゲート絶縁膜88を介
してゲート電極89が設けられている。このゲート電極
89が設けれたp型ベース層83上にはn型ソース層8
6及びp型層87の領域にコンタクトホール90を有す
る層間絶縁膜91を介してn型ソース層86及びp型層
87に接続するカソード電極92が設けられている。
【0005】即ち、このESTは、p型エミッタ層8
1,n型ベース層82,p型ベース層83及びn型エミ
ッタ層84とで構成されたサイリスタに、p型ベース層
83,n型エミッタ層84,n型ソース層86,ゲート
絶縁膜88及びゲート電極89とで構成されたnチャネ
ルのMOSFETが直列接続された構成をしている。こ
のように構成されたサイリスタの動作は次の通りであ
る。
【0006】カソード電極92,アノード電極85にそ
れぞれ基準電圧,この基準電圧に対して正の電圧を印加
した状態で、ゲート電極89にカソード電圧より高い正
電圧を印加すると、n型ソース層86とn型エミッタ層
84との間のp型ベース層83の表面にnチャネルCH
1 が形成される。この結果、n型ソース層90から電子
がnチャネルch1を通ってn型エミッタ層84に供給
される結果、n型エミッタ層84,p型ベース層83及
びn型ベース層82とで構成されたトランジスタと、p
型エミッタ層81,n型ベース層82及びp型ベース層
83とで構成されたトランジスタとが互いに相手のトラ
ンジスタのコレクタ電流を増幅し合ってサイリスタがタ
ーンオンする。
【0007】また、ゲート電極89に負電圧を印加する
と、nチャネルCH1 が消滅し、n型エミッタ層84へ
の電子の供給が停止すると共に、正孔がp型層87を介
してカソード電極92に排出される結果、p型エミッタ
層81,n型ベース層82,p型ベース層83及びn型
エミッタ層84とで構成されたサイリスタがターンオフ
する。しかしながら、この種のサイリスタには次のよう
な問題あった。
【0008】即ち、p型ベース層83はp型層87を介
してカソード電極92に接続されているため、エミッタ
接合短絡部が形成され、n型エミッタ層84からp型ベ
ース層83への電子の注入効率が低下する。
【0009】また、ターンオフの際には、素子内の正孔
がp型ベース層83及びp型層87を通ってカソード電
極92に排出されるため、p型ベース層83及びp型層
87の有する抵抗によりp型ベース層83に電圧降下が
生じる。この電圧降下によってn型ソース層86とp型
ベース層83とが順バイアスされ、n型ソース層86か
ら電子がp型ベース層83に注入される。このため、n
型ソース層86,p型ベース層83,n型ベース層82
及びp型エミッタ層81で構成された寄生サイリスタが
ラッチアップしてターンオフが不可能になる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上述の如く、従来の絶
縁ゲート構造のターンオフサイリスタでは、エミッタ接
合短絡部が存在するため、n型エミッタ層からp型ベー
ス層への電子の注入効率が低下するという問題があっ
た。
【0011】また、ターンオフする際に、素子内の正孔
がn型ソース層直下のp型ベース層及びp型層を介して
カソード電極に排出されるため、寄生サイリスタがラッ
チアップしてターンオフが不可能なるという問題もあっ
た。
【0012】本発明は、上記事情を考慮してなされたも
ので、その目的とするところは、電子の注入効率が高
く、寄生サイリスタのラッチアップを防止しできる絶縁
ゲート型自己ターンオフサイリスタを提供することにあ
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の骨子は、ターン
オン動作及びオン状態のときに第1導電型ベース層と第
2導電型エミッタ層とが短絡せず、且つターンオフ動作
のときに第2導電型ソース直下の第1導電型層が排出経
路となることなく素子内のキャリアを第2の主電極に排
出できる構成したことにある。
【0014】即ち、上記の目的を達成するために、本発
明の絶縁ゲート型自己ターンオフサイリスタは、第1導
電型エミッタ層に接した第2導電型ベース層と、この第
2導電型ベース層の表面に選択的に形成された第1導電
型ベース層と、この第1導電型ベース層の表面に選択的
に形成された第2導電型エミッタ層と、前記第1導電型
ベース層の表面に選択的に形成された第2導電型ソース
層と、前記第1導電型エミッタ層に設けれた第1の主電
極と、前記第2導電型ソース層に設けられた第2の主電
極と、前記第2導電型ソース層と前記第2導電型エミッ
タ層との間の前記第1導電型ベース層上に絶縁膜を介し
て設けられた第1のゲート電極と、前記第2導電型ソー
ス層に対応するドレイン層となる領域以外の前記第2導
電型エミッタの表面に選択的に形成され、且つ前記第2
の主電極と接続された第1導電型ソース層と、この第1
導電型ソース層と前記第1導電型ベース層との間の前記
第2導電型エミッタ層上に絶縁膜を介して設けられた第
2のゲート電極と、前記第2導電型ソース層を介さずに
前記第1導電型ベース層と前記第2の主電極とを選択的
に電気的に接続する手段と、前記第2導電型ベース層と
前記第2導電型エミッタ層との間の第1導電型ベース層
上に絶縁膜を介して設けられた第3のゲート電極とを備
えている。
【0015】
【作用】本発明の絶縁ゲート型自己ターンオフサイリス
タによれば、第2のゲート電極で構成されるMOSFE
Tによって、第2導電型ソース層を介さずに第1導電型
ベース層と第2の主電極とを選択的に電気的に接続する
ことができる。
【0016】したがって、ターンオン及びオン状態の場
合には、第1導電型ベース層と第2の主電極とを電気的
に切断すれば、第2導電型エミッタ層の短絡部が無くな
るので、第2導電型エミッタ層から第1導電型ベース層
への第2導電型エミッタ層の多数キャリアの注入効率の
低下を防止できる。
【0017】また、ターンオフの場合には、第1導電型
ベース層と第2の主電極とを電気的に接続すれば、素子
内の第1導電型エミッタ層の多数キャリアは第2導電型
ソース層を介さずに第2の主電極に排出できる。
【0018】したがって、第2導電型ソース層と第1導
電型ベース層とが順バイアスされることによる寄生サイ
リスタのラッチアップを防止できるので、確実にターン
オフできる。
【0019】また、第1導電型ソース層が第2導電型ソ
ース層に対応するドレイン層となる領域以外の第2導電
型エミッタの表面に選択的に形成されているため、第1
のゲート電極,第2導電型ソース層などで構成されるM
OSFETを考慮することなく第1導電型ソース層の不
純物濃度などを決めることができるので、第2のゲート
電極,第1導電型ソース層などで構成されるMOSFE
Tの作成が困難になるという問題は生じない。
【0020】
【実施例】以下、図面を参照しながら実施例を説明す
る。
【0021】図1は、本発明の第1の実施例に係る絶縁
ゲート型自己ターンオフのサイリスタの平面図であり、
図2は、図1のサイリスタの断面図で、同図(a),
(b)はそれぞれ図1のサイリスタのA−A´断面図,
B−B´断面図である。
【0022】このサイリスタは、n型ベース層2と、こ
のn型ベース層2の一方の表面に拡散形成されたp型エ
ミッタ層1と、このp型エミッタ層1に設けれたアノー
ド電極5と、上記n型ベース層2の他方の表面に選択的
に拡散形成されたp型ベース層3と、このp型ベース層
3の表面に選択的に拡散形成されたn型エミッタ層4と
からなるpnpnサイリスタ構造を有している。
【0023】また、細長い矩形状のn型エミッタ層4の
一方の長辺側のp型ベース層3の表面にはn型エミッタ
層4と平行なn型ソース層6が形成され、このn型ソー
ス層6の下部には高濃度のp型層9が形成されている。
このp型層9は従来の場合と異なり、カソード電極18
には接続していない。そしてn型ソース層6とn型エミ
ッタ層4との間のp型ベース層3上にはゲート絶縁膜7
を介してn型エミッタ層4と平行な第1のゲート電極8
が設けられている。即ち、p型ベース層3(チャネル領
域),n型エミッタ層4(ソース領域),n型ソース層
6,ゲート絶縁膜7及びゲート電極8とでnチャネル型
MOSFETが構成されている。
【0024】また、n型エミッタ層4の他方の長辺側の
表面には、換言すれば、n型ソース層6とは反対側のn
型エミッタ層4の端部の表面にはn型エミッタ層4と平
行なp型ソース層10が形成されており、p型ソース層
10とp型ベース層3との間のn型エミッタ層4上には
ゲート絶縁膜11を介して第1のゲート電極8と平行な
第2のゲート電極12が設けられている。即ち、p型ベ
ース層3(ソース領域),n型エミッタ層4(チャネル
領域),p型ソース層10(ドレイン領域),ゲート絶
縁膜11及びゲート電極12とでターンオフ用のpチャ
ネル型MOSFETが構成されている。
【0025】また、n型エミッタ層4の短辺側のp型ベ
ース層3上にはゲート絶縁膜13を介して第3のゲート
電極14が設けられている。即ち、n型ベース層2(ド
レイン領域),p型ベース層3(チャネル領域),n型
エミッタ層4(ソース領域),ゲート絶縁膜13及びゲ
ート電極14とでターンオン用のnチャネル型MOSF
ETが構成されている。
【0026】また、ゲート電極8,12が設けられたp
型ベース層3上にはp型ソース層10及びn型ソース層
10の領域にコンタクトホール15,16を有する層間
絶縁膜17を介してp型ソース層10及びn型ソース層
10に低抵抗接続するカソード電極18が設けられてい
る。
【0027】このように構成されたサイリスタの動作を
図3のゲート電圧に関するタイミングチャートを用いて
説明する。なお、ここでは、カソード電圧を基準電圧
(0V)として説明する。
【0028】まず、図3(a)に示すように、ゲート電
極8,12,14にそれぞれゲート電圧VG1,VG2,V
G3を印加する。即ち、ゲート電極8,12,14に負電
圧が印加された状態のサイリスタ状態(オフ状態)のサ
イリスタをオン状態にするには、ゲート電極8,12,
14に正電圧を印加する。なお、アノード電極5には正
電圧が印加されている。
【0029】このような電圧がゲート電極8,12,1
4に印加されると、第1のゲート電極8の下部のp型ベ
ース層3の表面にnチャネルCH1 が形成され、また、
第2のゲート電極12の下部のn型エミッタ層4の表面
に形成されていたpチャネルCH2 が消滅し、そして第
3のゲート電極14の下部のp型ベース4の表面にnチ
ャネルCH3 が形成される。
【0030】この結果、nチャネルCH1 を介してn型
ソース層6からn型エミッタ層4に電子が流れ、nチャ
ネルCH3 を介してn型エミッタ層2からn型ベース層
2へ電子が流れる。
【0031】このような電子の流れは、p型エミッタ層
1,n型ベース層2及びp型ベース層3で構成されたト
ランジスタのベース電流として働く。このベース電流に
よりp型エミッタ層1,n型ベース層2,p型ベース層
3,n型エミッタ層4の経路で正孔が流れる。
【0032】このような正孔の流れ(ホール電流)は、
n型ベース層2,p型ベース層3及びn型エミッタ層4
で構成されたトランジスタのベース電流として働く。こ
のベース電流によりn型エミッタ層4,p型ベース層
3,n型ベース層2,p型エミッタ層1の経路で電子が
流れる。このような電子の流れは、p型エミッタ層1,
n型ベース層2及びp型ベース層3で構成されたトラン
ジスタのベース電流として働く。
【0033】このようなキャリア(電子,正孔)の流れ
により、p型エミッタ層1,n型ベース層2及びp型ベ
ース層3で構成されたトランジスタとn型ベース層2,
p型ベース層3及びn型エミッタ層4で構成されたトラ
ンジスタとが互いに相手のトランジスタのコレクタ電流
を増幅し合う結果、サイリスタが高速にターンオフして
オン状態となる。
【0034】また、本実施例のサイリスタでは、オン状
態ではpチャネルCH2 が消滅しているので、オン状態
ではp型ベース層3はカソード電極18と電気的に接続
しないことになる。したがって、エミッタ接合短絡部が
無くなるので、高い注入効率でもってn型エミッタ層4
からp型ベース層3へ電子を供給できる。次に図3
(a)に示すように、サイリスタをオフ状態にするに
は、ゲート電極電極8,12,14に負電圧を印加す
る。
【0035】このような電圧が各ゲート電極8,12,
14に印加されると、第1のゲート電極8の下部のp型
ベース層3の表面のnチャネルCH1 が消滅し、また、
第2のゲート電極12の下部のn型エミッタ層4の表面
にpチャネルCH2 が形成され、そして、第3のゲート
電極14の下部のp型ベース4の表面のnチャネルCH
3 が消滅する。
【0036】この結果、n型ソース層6からn型エミッ
タ層4への電子の供給が停止し、p型エミッタ層1,n
型ベース層2及びp型ベース層3で構成されたトランジ
スタにベース電流が流れなくなる。このため、上記のト
ランジスタがオフになるので、n型ベース層2,p型ベ
ース層3及びn型エミッタ層4で構成されたトランジス
タにもベース電流が流れなくなる。したがって、上記の
2つのトランジスタが共にオフになってサイリスタがタ
ーンオフしてオフ状態となる。
【0037】また、本実施例のサイリスタでは、オフ状
態の際に素子内の正孔がpチャネルCH2 を通ってカソ
ード電極18へと排出されるので、n型ソース層6の直
下のp型ベース層3が正孔の排出経路となることはな
い。したがって、n型ソース層6とその近傍のp型ベー
ス層3とが順バイアスされることによる寄生サイリスタ
のラッチアップを防止できるので確実にターンオフでき
る。
【0038】かくして本実施例によれば、ゲート電極1
2に印加する電圧で制御されるpチャネル型MOSFE
Tがp型ベース層3とカソード電極18との間に設けら
れていいるので、これにより、ターンオン時及びオン状
態ではp型ベース層3とカソード電極18とを電気的に
遮断することで高注入効率が実現でき、一方、ターンオ
フ時にはp型ベース層3とカソード電極18とを電気的
に接続することで寄生サイリスタが動作しない経路で素
子内からホール電流を排出できるので、ターンオフ能力
の高いサイリスタが得られる。
【0039】また、本実施例によれば、第1,第2のゲ
ート電極8,12がn型エミッタ層4のそれぞれの長辺
側に設けられているので、単位面積当りのチャネル幅が
増大し、チャネル抵抗が低減される。
【0040】また、第1,第2,第3のゲート電極8,
12,14が異なる領域に設けられているので、各チャ
ネルCH1 ,CH2 ,CH3 領域の不純物濃度やチャネ
ル長を容易に高精度制御できる。したがって、作成の困
難を招かない、注入効率及びラッチアップの防止に優れ
たサイリスタが得られる。次に本実施例のサイリスタの
他の駆動方法を図7(b)のタイミングチャートを用い
て説明する。この駆動方法が先に説明したそれと異なる
点は、早めにゲート電極12に負電圧を印加してサイリ
スタをターンオフさせることにある。
【0041】即ち、オン状態の途中でゲート電極12,
14に負電圧を印加してある程度正孔を排出した後、ゲ
ート電極8に負電圧を与えてターンオフさせる。このよ
うな駆動方法を用いることでターンオフ損失を低減でき
る。なお、ゲート電極14にも早めに負電圧を印加した
が、図3(a)と同様にゲート電極8に合わせて負電圧
を印加しても良い。図4は、本発明の第2の実施例に係
るサイリスタの断面図である。同図(a),(b)はそ
れぞれ図2(a),(b)に対応する。
【0042】このサイリスタは、先の実施例のそれと同
様に、p型エミッタ層21,n型ベース層22,p型ベ
ース層23,n型エミッタ層24とからなるpnpnサ
イリスタ構造を有している。
【0043】n型エミッタ層24の形状は細長い矩形で
あり、n型エミッタ層24の一方の長辺側のp型ベース
層23の表面にはn型エミッタ層24と平行な高濃度の
n型ソース層26が形成され、このn型ソース層26の
下部のp型ベース層23には高濃度のp型層29が形成
されている。また、n型ソース層26とn型エミッタ層
24との間のp型ベース層23上にはゲート絶縁膜27
を介してn型エミッタ層24と平行な第1のゲート電極
28が設けられている。このゲート電極28の下部のn
型エミッタ層24aは浅く形成され、また、ゲート電極
28の下部のnソース層26aは高濃度に浅く形成され
ている。即ち、p型ベース層23,n型エミッタ層24
a,n型ソース層26a,ゲート絶縁膜27及びゲート
電極28とでnチャネル型MOSFETが構成されてい
る。
【0044】n型エミッタ層24の他方の長辺側の表面
にはn型エミッタ層24と平行な高濃度のp型ソース層
30が形成されている。このp型ソース層30の近傍の
n型エミッタ層24bは浅くn型エミッタ層24よりは
低い濃度で形成され、また、n型エミッタ層24b上に
はゲート絶縁膜31を介して第1のゲート電極2と平行
な第2のゲート電極32が設けられている。即ち、p型
ベース層23(ソース領域),n型エミッタ層24b
(チャネル領域),p型ソース層30(ドレイン領
域),ゲート絶縁膜31及びゲート電極32とでターン
オフ用のpチャネル型MOSFETが構成されている。
【0045】n型エミッタ層24の短辺側のp型ベース
層23a上にはゲート絶縁膜33を介して第3のゲート
電極34が設けられている。即ち、n型ベース層23,
p型ベース層23a,n型エミッタ層24b,ゲート絶
縁膜33及びゲート電極34とでターンオン用のnチャ
ネル型MOSFETが形成されている。
【0046】また、p型ベース層23及びn型ベース層
22上にかけてはn型ソース層26及びp型ソース層3
0の領域にコンタクトホール35,36を有する層間絶
縁膜37を介してn型ソース層26及びp型ソース層3
0に接続するカソード電極38が設けられている。
【0047】このように構成されたサイリスタでも、先
の実施例と同様な効果が得られるのは勿論のこと、本実
施例では、ゲート電極28の下部にn型ソース層として
の高濃度で浅いn型ソース層26aを設けたので、先の
実施例に比べてソース層抵抗が小さくなると共に、より
高精度にチャネル長の制御が行なえる。
【0048】また、ゲート電極32の下部のチャネルC
2 が形成される領域の不純物濃度は、浅いn型エミッ
タ層24bの不純物濃度で制御できるので、n型エミッ
タ層の本来の役割を果たすn型エミッタ層24に影響を
与えずに、所望のしきい値電圧のMOSFETを容易に
形成できる。同様なことがゲート電極34の下部のチャ
ネルCH3 が形成される領域の不純物濃度の制御につい
てもいえる。
【0049】図5は本発明の第3の実施例に係るサイリ
スタの平面図である。なお、図4のサイリスタと対応す
る部分には図4と同一符号を付してあり、詳細な説明は
省略する。本実施例のサイリスタが第2の実施例のそれ
と異なる点は、第1,第2及び第3のゲート電極を短絡
したことにある。即ち、1つのゲート電極39でチャネ
ルCH1 ,CH2 ,CH3 領域の電位を制御することに
ある。
【0050】このように構成されたサイリスタでは、ゲ
ート電極が1本で済むので、ゲート駆動回路の簡略化が
図れるという利点がある。なお、このサイリスタの場
合、駆動方法は図7(a)の方法に限られる。
【0051】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、作
成の困難を招かない、注入効率の低下防止及びラッチア
ップの発生防止に優れたサイリスタが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係るサイリスタの平面
図。
【図2】図1のサイリスタの断面図。
【図3】図1のサイリスタの動作を説明するためのタイ
ミングチャート。
【図4】本発明の第2の実施例に係るサイリスタの断面
図。
【図5】本発明の第3の実施例に係るサイリスタの平面
図。
【図6】従来のサイリスタの断面図。
【符号の説明】
1,21,81…p型エミッタ層、2,22,82…n
型ベース層、3,23,23a,83…p型ベース層、
5,25,85…アノード電極、6,86…n型ソース
層、7,24,24a,24b,84…n型エミッタ
層、7,11,13,27,31,33,88,89…
ゲート絶縁膜、8,12,14,19,28,32,3
4,39…ゲート電極、9,29,87…p型層、1
0,30…p型ソース層、15,16,35,36…コ
ンタクトホール、17,37…層間絶縁膜、18,3
8,92…カソード電極、26,26a…n型ソース
層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−280459(JP,A) 特開 平5−82775(JP,A) 特開 平5−90571(JP,A) 特開 平5−75113(JP,A) 特開 平5−36976(JP,A) 特開 平4−372172(JP,A) 特開 平3−70152(JP,A) 特開 平1−196174(JP,A) 特開 昭63−209173(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 29/749 H01L 29/744

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1導電型エミッタ層に接した第2導電型
    ベース層と、 この第2導電型ベース層の表面に選択的に形成された第
    1導電型ベース層と、 この第1導電型ベース層の表面に選択的に形成された第
    2導電型エミッタ層と、 前記第1導電型ベース層の表面に選択的に形成された第
    2導電型ソース層と、 前記第1導電型エミッタ層に設けれた第1の主電極と、 前記第2導電型ソース層に設けられた第2の主電極と、 前記第2導電型ソース層と前記第2導電型エミッタ層と
    の間の前記第1導電型ベース層上に絶縁膜を介して設け
    られた第1のゲート電極と、 前記第2導電型ソース層に対応するドレイン層となる領
    域以外の前記第2導電型エミッタの表面に選択的に形成
    され、且つ前記第2の主電極と接続された第1導電型ソ
    ース層と、 この第1導電型ソース層と前記第1導電型ベース層との
    間の前記第2導電型エミッタ層上に絶縁膜を介して設け
    られた第2のゲート電極と、 前記第2導電型ベース層と前記第2導電型エミッタ層と
    の間の第1導電型ベース層上に絶縁膜を介して設けられ
    た第3のゲート電極とを具備してなることを特徴とする
    絶縁ゲート型自己ターンオフサイリスタ。
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