JP2751113B2 - pチャネル絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ - Google Patents
pチャネル絶縁ゲート型バイポーラトランジスタInfo
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- JP2751113B2 JP2751113B2 JP1126212A JP12621289A JP2751113B2 JP 2751113 B2 JP2751113 B2 JP 2751113B2 JP 1126212 A JP1126212 A JP 1126212A JP 12621289 A JP12621289 A JP 12621289A JP 2751113 B2 JP2751113 B2 JP 2751113B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、npnバイポーラトランジスタのベース電流
をpチャネルMOSFETによって供給するpチャネル絶縁ゲ
ート型バイポーラトランジスタに関する。
をpチャネルMOSFETによって供給するpチャネル絶縁ゲ
ート型バイポーラトランジスタに関する。
半導体基板の両面に主電極が設けられ、主電極間に主
電流が流れるMOS型半導体装置としては、電力用縦型MOS
FETあるいば絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ(以
下IGBTと記す)が知られている。電力用スイッチング素
子としては、nチャネルIGBTが一般に使われ始めてい
る。これはnチャネル縦型MOSFETのドレイン領域のドレ
イン電極側にp+層を付加したものと言うことができる。
しかし近年、pチャネル型IGBTが制御回路の簡略化が可
能およびインテリジェント化が容易ということで開発が
さかんに行われている。pチャネル型IGBTはnチャネル
型IGBTの導電型をすべて逆にしたものである。
電流が流れるMOS型半導体装置としては、電力用縦型MOS
FETあるいば絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ(以
下IGBTと記す)が知られている。電力用スイッチング素
子としては、nチャネルIGBTが一般に使われ始めてい
る。これはnチャネル縦型MOSFETのドレイン領域のドレ
イン電極側にp+層を付加したものと言うことができる。
しかし近年、pチャネル型IGBTが制御回路の簡略化が可
能およびインテリジェント化が容易ということで開発が
さかんに行われている。pチャネル型IGBTはnチャネル
型IGBTの導電型をすべて逆にしたものである。
すなわち、第2図に示すようにn+基板(第一層)1に
バッファ層としての低抵抗のp層(第二層)2を、その
上に高抵抗のp-層(第三層)3を、このp-層3の表面部
に選択的にn+層(第一領域)4を、さらにこのn+層4の
表面部に選択的にp+層(第二領域)5を形成し、n+層4
のp-層3とp+層5で挾まれた表面領域をチャネル領域と
して、その上にゲート絶縁膜6を介してゲート電極7を
形成する。そして、n+層4とp+層5にソース電極8を、
また、n+基板1の表面にドレイン電極を接触させる。ソ
ース電極8とゲート電極7の間には層間絶縁膜10が介在
している。
バッファ層としての低抵抗のp層(第二層)2を、その
上に高抵抗のp-層(第三層)3を、このp-層3の表面部
に選択的にn+層(第一領域)4を、さらにこのn+層4の
表面部に選択的にp+層(第二領域)5を形成し、n+層4
のp-層3とp+層5で挾まれた表面領域をチャネル領域と
して、その上にゲート絶縁膜6を介してゲート電極7を
形成する。そして、n+層4とp+層5にソース電極8を、
また、n+基板1の表面にドレイン電極を接触させる。ソ
ース電極8とゲート電極7の間には層間絶縁膜10が介在
している。
この素子は、ソース電極8を接地し、ゲート7とドレ
イン電極9に負の電圧を与えると、MOSFETがオンしてp-
層3に正孔が流れ込む。これに対応してn+基板1からp-
層3に電子の注入が起こり、p-層3では伝導度変調が生
じることにより、この領域の抵抗が低くなる。
イン電極9に負の電圧を与えると、MOSFETがオンしてp-
層3に正孔が流れ込む。これに対応してn+基板1からp-
層3に電子の注入が起こり、p-層3では伝導度変調が生
じることにより、この領域の抵抗が低くなる。
pチャネル型IGBTをL負荷でターンオフする際、L負
荷逆起電力によりドレイン電極9に負の高電圧が印加さ
れる。この電圧は、p-層3とn+層4の接合部に逆バイア
スの形で加わり、その結果上記接合部には大きな電界が
発生する。さらに、n+基板1,p+層2,p-層3,n+層4のnpn
トランジスタで一定電流を流し続けようとし、その主電
流は電子電流が受け持つ。約105V/cmの高電界印加時の
電子の衝撃イオン化率は、正孔のそれに比べ約100〜100
0倍大きいため、pチャネルIGBTはnチャネルIGBTに比
べ、ターンオフ時にアバランシェ破壊が発生しやすい。
荷逆起電力によりドレイン電極9に負の高電圧が印加さ
れる。この電圧は、p-層3とn+層4の接合部に逆バイア
スの形で加わり、その結果上記接合部には大きな電界が
発生する。さらに、n+基板1,p+層2,p-層3,n+層4のnpn
トランジスタで一定電流を流し続けようとし、その主電
流は電子電流が受け持つ。約105V/cmの高電界印加時の
電子の衝撃イオン化率は、正孔のそれに比べ約100〜100
0倍大きいため、pチャネルIGBTはnチャネルIGBTに比
べ、ターンオフ時にアバランシェ破壊が発生しやすい。
本発明の目的は、上述の欠点を解消して、ターンオフ
時にアバランシェ破壊を起こしにくいpチャネルIGBTを
提供することにある。
時にアバランシェ破壊を起こしにくいpチャネルIGBTを
提供することにある。
上記の目的の達成のために、本発明は、L負荷に接続
され、高不純物濃度でn形の第一層、高不純物濃度でP
形の第二層および低不純物濃度でP形の第三層が順に隣
接し、この第三層の表面部に選択的にn形の第一領域
が、さらにその第一領域の表面部に選択的にp形の第二
領域が形成され、第三層と第二領域にはさまれた第一領
域の上に絶縁膜を介してゲート電極が設けられるpチャ
ネル絶縁ゲート型バイポーラトランジスタにおいて、第
一層,第二層および第三層ならびに第一領域で形成され
るnpnトランジスタのエミッタ接地電流増幅率を6.0以
上、8.0以下とするものである。
され、高不純物濃度でn形の第一層、高不純物濃度でP
形の第二層および低不純物濃度でP形の第三層が順に隣
接し、この第三層の表面部に選択的にn形の第一領域
が、さらにその第一領域の表面部に選択的にp形の第二
領域が形成され、第三層と第二領域にはさまれた第一領
域の上に絶縁膜を介してゲート電極が設けられるpチャ
ネル絶縁ゲート型バイポーラトランジスタにおいて、第
一層,第二層および第三層ならびに第一領域で形成され
るnpnトランジスタのエミッタ接地電流増幅率を6.0以
上、8.0以下とするものである。
L負荷ターンオフ時pチャネルIGBTは一定電流を流し
続けなくてはならない。そのため、オン時PチャネルMO
SFETから供給されていた正孔の代わりに、オフ時ではp-
層3に広がる空乏層によって押し出された正孔でnpnト
ランジスタを駆動する。
続けなくてはならない。そのため、オン時PチャネルMO
SFETから供給されていた正孔の代わりに、オフ時ではp-
層3に広がる空乏層によって押し出された正孔でnpnト
ランジスタを駆動する。
よってエミッタ接地電流増幅率hfeを8.0以下に抑える
ことで全電流における電子電流分が小さくなり、アバラ
ンシェキャリアの発生が抑制される。これにより、アバ
ランシェ破壊が生じにくくなる。
ことで全電流における電子電流分が小さくなり、アバラ
ンシェキャリアの発生が抑制される。これにより、アバ
ランシェ破壊が生じにくくなる。
第2図に示した構造のIGBTを次の方法で作製した。先
ず、n+基板1の表面にエピタキシャル法でp+層2,p-層3
を積層した。p-層の表面にゲート酸化膜6を形成後に多
結晶シリコンからなるゲート電極7をその上に形成し、
次にゲート電極7をマスクとしてn+層4を形成するため
のイオン注入を行った。n+層4の熱拡散を行った後、同
じくゲート電極7をマスクとしてp+層5を域域オン注入
法と熱拡散法により形成した。このあと、絶液膜10で被
覆パターニングし、次いでソース電極8でドレイン電極
9を形成することによって素子を完成した。
ず、n+基板1の表面にエピタキシャル法でp+層2,p-層3
を積層した。p-層の表面にゲート酸化膜6を形成後に多
結晶シリコンからなるゲート電極7をその上に形成し、
次にゲート電極7をマスクとしてn+層4を形成するため
のイオン注入を行った。n+層4の熱拡散を行った後、同
じくゲート電極7をマスクとしてp+層5を域域オン注入
法と熱拡散法により形成した。このあと、絶液膜10で被
覆パターニングし、次いでソース電極8でドレイン電極
9を形成することによって素子を完成した。
このようにして製作したpチャネルIGBTのp+層2の厚
さ,または比抵抗を変えて、n+層1,p+層2およびp-層3
ならびにn+層4で形成されるnpnトランジスタのhfeを変
化させた。npnトランジスタのhfeは直接求めることは困
難であるので、以下の方法で求めた。
さ,または比抵抗を変えて、n+層1,p+層2およびp-層3
ならびにn+層4で形成されるnpnトランジスタのhfeを変
化させた。npnトランジスタのhfeは直接求めることは困
難であるので、以下の方法で求めた。
第3図はpチャネルIGBTを抵抗負荷でターンオフした
時の電流波形である。ゲートをオフするとまず急激に電
流が減少し、その後なだらかな波形となる。その最初の
急激な電流減少分IBがMOSFETから供給されてていた電
流,すなわちnpnトランジスタのベース電流となるか
ら、全電流をItとすると、hfeは hfe=(It−IB)/IB となる。
時の電流波形である。ゲートをオフするとまず急激に電
流が減少し、その後なだらかな波形となる。その最初の
急激な電流減少分IBがMOSFETから供給されてていた電
流,すなわちnpnトランジスタのベース電流となるか
ら、全電流をItとすると、hfeは hfe=(It−IB)/IB となる。
p-層3の厚さを55μm,抵抗率を250Ωcmに固定してhfe
を変化させ,7.3mm×7.3mmの素子に100Aのドレイン電流I
D、すなわち−188A/cm2のIDを流した条件でターンオフ
をL負荷で行った際の二次降伏電圧VDSXのhfeを求めた
結果を第1図に示す。200V電源系で使用する600V級素子
では、安全動作領域の上限で規定されているドレイン・
ソース間電圧VDS=−500V,ID−188A/cm2の条件で、L負
荷ターンオフの際にアバランシェ破壊を生じないために
は、hfeが8.0以下でなければならないことがわかる。し
かし、hfeが小さくなると全電流が小さくなるため、6.0
以上であることが必要である。
を変化させ,7.3mm×7.3mmの素子に100Aのドレイン電流I
D、すなわち−188A/cm2のIDを流した条件でターンオフ
をL負荷で行った際の二次降伏電圧VDSXのhfeを求めた
結果を第1図に示す。200V電源系で使用する600V級素子
では、安全動作領域の上限で規定されているドレイン・
ソース間電圧VDS=−500V,ID−188A/cm2の条件で、L負
荷ターンオフの際にアバランシェ破壊を生じないために
は、hfeが8.0以下でなければならないことがわかる。し
かし、hfeが小さくなると全電流が小さくなるため、6.0
以上であることが必要である。
本発明によれば、pチャネルIGBTの中に形成されるnp
nバイポーラトランジスタのhfeを8.0以下に調整するこ
とにより、L負荷ターンオフ時に主電流中の電子電流分
が小さくなり、衝撃イオン化率の小さい正孔電流分が大
きくなるので、アバランシェ破壊が生じにくくなる。こ
れにより、安全動作領域内での動作が保証された200V電
源系で使用するpチャネルIGBTを得ることができた。
nバイポーラトランジスタのhfeを8.0以下に調整するこ
とにより、L負荷ターンオフ時に主電流中の電子電流分
が小さくなり、衝撃イオン化率の小さい正孔電流分が大
きくなるので、アバランシェ破壊が生じにくくなる。こ
れにより、安全動作領域内での動作が保証された200V電
源系で使用するpチャネルIGBTを得ることができた。
第1図は、本発明の効果を示す二次降伏電圧VDSXとhfe
との関係線図、第2図は本発明の実施されるpチャネル
IGBTの断面図、第3図はIGBT中のトランジスタのhfeを
求めるのに用いる抵抗負荷でのターンオフ電流波形図で
ある。 1:n+第一層、2:p+第二層、3:p-第三層、4:n+第一領域、
5:p+第二領域、6:ゲート絶縁膜、7:ゲート電極、8:ソー
ス電極、9:ドレイン電極。
との関係線図、第2図は本発明の実施されるpチャネル
IGBTの断面図、第3図はIGBT中のトランジスタのhfeを
求めるのに用いる抵抗負荷でのターンオフ電流波形図で
ある。 1:n+第一層、2:p+第二層、3:p-第三層、4:n+第一領域、
5:p+第二領域、6:ゲート絶縁膜、7:ゲート電極、8:ソー
ス電極、9:ドレイン電極。
Claims (1)
- 【請求項1】L負荷に接続され、高不純物濃度でn形の
第一層、高不純物濃度でp形の第二層および低不純物濃
度でp形の第三層が順に隣接し、この第三層の表面部に
選択的にn形の第一領域が、さらにその第一領域の表面
部に選択的にp形の第二領域が形成され、第三層と第二
領域にはさまれた第一領域の上に絶縁膜を介してゲート
電極が設けられるものにおいて、第一層,第二層および
第三層ならびに第一領域で形成されるnpnトランジスタ
のエミッタ接地電流増幅率を6.0以上、8.0以下とするこ
とを特徴とするpチャネル絶縁ゲート型バイポーラトラ
ンジスタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1126212A JP2751113B2 (ja) | 1989-05-19 | 1989-05-19 | pチャネル絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1126212A JP2751113B2 (ja) | 1989-05-19 | 1989-05-19 | pチャネル絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02304983A JPH02304983A (ja) | 1990-12-18 |
JP2751113B2 true JP2751113B2 (ja) | 1998-05-18 |
Family
ID=14929505
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1126212A Expired - Fee Related JP2751113B2 (ja) | 1989-05-19 | 1989-05-19 | pチャネル絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2751113B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6303961B1 (en) * | 1998-04-29 | 2001-10-16 | Aqere Systems Guardian Corp. | Complementary semiconductor devices |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6482563A (en) * | 1987-09-24 | 1989-03-28 | Mitsubishi Electric Corp | Semiconductor device |
-
1989
- 1989-05-19 JP JP1126212A patent/JP2751113B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02304983A (ja) | 1990-12-18 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |