JP3089911B2 - 半導体装置 - Google Patents

半導体装置

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JP3089911B2
JP3089911B2 JP05234703A JP23470393A JP3089911B2 JP 3089911 B2 JP3089911 B2 JP 3089911B2 JP 05234703 A JP05234703 A JP 05234703A JP 23470393 A JP23470393 A JP 23470393A JP 3089911 B2 JP3089911 B2 JP 3089911B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、パワーデバイスなどに
用いられるサイリスタ構造を基本とする半導体装置の構
成に関し、特に、サイリスタ動作からバイポーラトラン
ジスタ動作へ移行させるための2種類のMOSFETを
備えた半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】パワーエレクトロニクスにおける高性
能,小型化および低コスト化などの課題を解決するため
の最も重要なキーテクノロジーの一つとして、パワーデ
バイスの低損失化が挙げられ、オン電圧が低く、また、
ターンオフ時間が短いデバイスの開発が各方面で活発に
行なわれている。例えば、バイポーラトランジスタにつ
いては、高性能,高耐圧および大電流化が図られ、ま
た、種々の保護機能を内蔵したインテリジェントモジュ
ールも登場している。また、IGBT(伝導度変調型ト
ランジスタ)においては、高速応答を可能としたものも
登場している。これらのパワーデバイスは、バッテリー
により駆動され持ち運びが簡単なように小型化された電
気製品、また、環境保護の面から採用が検討されている
電気自動車などに適用され、省電力化の一役を担ってい
る。そして、近年益々増大する電力需要に対応するため
に、これらのパワー半導体デバイスに対してもさらに省
電力損失化が要求されている。
【0003】さらに、近年ではオン電圧が低く、同時に
ターンオフ時間が短いというMCT(MOSゲート・コ
ントロール・サイリスタ)とIGBT(伝導度変調型ト
ランジスタ)との両者の特長を併せ持つデバイスが開発
され、低損失化によるパワーデバイスの性能向上は確実
に進展を見せている。かかる半導体デバイスは、特開平
3−136371号公報および特開平3−145163
号公報などに開示されたもののように、サイリスタ構造
において独立した2つのゲート制御電極を設けることに
より、その動作物理を選択可能に構成されているもので
あり、図6にその半導体構造の一例を示す。図6に示す
半導体装置90は、裏面にコレクタ電極(アノード電
極)91が設置されたp+ コレクタ層92と、このp+
コレクタ層92の表面上にエピタキシャル成長により形
成されたn- ベース層93と、このn- ベース層93の
表面側に拡散形成されたウェル状のpベース層94と、
このpベース層94の表面側にn+ 型のウェルにより形
成されたn+ エミッタ層(ソース層)95とから成るp
npn構造のサイリスタ構造を有し、第1のゲート電極
97とこれとは独立に制御可能な第2のゲート電極98
との2つのゲート電極を有することを特徴としている。
第1のゲート電極97を備えたnチャネル型の第1のM
OSFET101は、p型ベース層94をバックゲート
としn+ エミッタ層95とn- ベース層93とを接続可
能であり、このデバイスのターンオンを制御する。これ
に対し、第2のゲート電極98を備えたnチャネル型の
第2のMOSFET102は、n+ エミッタ層95をソ
ース層として、pベース層94の主面にn+ エミッタ層
95とは独立に形成されたウェル状のn+ ドレイン層9
6を有しており、pベース層94とn+ エミッタ層95
とを接続可能で、このデバイスのターンオフを制御す
る。n+ ドレイン層96とpベース層94の主面には短
絡用電極100が跨がって形成されており、第2のMO
SFET102のオンによって短絡用電極100に導電
接触するpベース層94はn+ エミッタ層95に短絡さ
れる。
【0004】このような構造の半導体装置90は、図7
に示す等価回路を有している。即ち、p+ コレクタ層9
2,n- ベース層93及びp型ベース層94はバイポー
ラトランジスタQpnp を構成していると共に、n- ベー
ス層93,p型ベース層94及びn+ エミッタ層95は
バイポーラトランジスタQnpn を構成しており、バイポ
ーラトランジスタQpnp 及びバイポーラトランジスタQ
npn はpnpnのサイリスタ構造THを構成している。
第1のMOSFET101はバイポーラトランジスタQ
npn のエミッタ・コレクタ間を接続する。第2のMOS
FET102はバイポーラトランジスタQnpn のベース
・エミッタ間を接続する。なお、RB はp型ベース層9
4内の短絡抵抗(ベース抵抗,拡散抵抗)である。
【0005】このような半導体装置90において、第1
のゲート電極97に正電位を印加して第1のMOSFE
T101をオンとすると、n+ エミッタ層95からゲー
ト電極97直下のp型ベース層94の表面に形成される
チャネルを経てn- ベース層93へ電子が注入され、こ
れに呼応してp+ コレクタ層92からn- ベース層93
に正孔が注入される。従って、p+ コレクタ層92,n
- ベース層93およびpベース層94からなるバイポー
ラトランジスタQpnp がオンとなる。これにより、pベ
ース層94に正孔が注入されることとなり、n- ベース
層93,pベース層94およびn+ エミッタ層95から
なるバイポーラトランジスタQnpn もオンとなる。従っ
て、p+ コレクタ層92,n- ベース層93,pベース
層94およびn+ エミッタ層95からなるサイリスタ構
造THがターンオンとなるため、本装置90もMCTと
同様の低オン電圧で動作する。この状態から第1のMO
SFET101をオンのまま第2のゲート電極98に正
電位を印加し第2のMOSFET102をオンとする
と、pベース層94中の正孔は短絡用電極100におい
て電子に変換され、n+ ドレイン層96から第2のゲー
ト電極98の直下のpベース層94表面のチャンネルお
よびn+ エミッタ層95を介してエミッタ電極99へ電
流が流れる。即ち、p型ベース層94中の正孔は第2の
MOSFET102により引き抜かれるため、n- ベー
ス層93,pベース層94およびn+ エミッタ層95か
らなるバイポーラトランジスタQnpn がオフとなり、デ
バイスの動作物理はサイリスタ動作からIGBTと同様
のバイポーラトランジスタ(Qpn p )動作となる。この
後第1のMOSFET101をオフすると、バイポーラ
トランジスタQpnp のベースが開きバイポーラトランジ
スタQpnp もオフとなる。
【0006】従って、この半導体装置90をオフ状態と
する場合のターンオフ時間はIGBT同様に高速にする
ことができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た半導体装置90においては、サイリスタ動作からバイ
ポーラトランジスタ動作へ動作モードを移行させた後に
装置全体をオフ状態とするものであり、IGBTと同様
に寄生サイリスタによるラッチアップが発生し易いとい
う問題がある。このため、半導体装置90においては、
バイポーラトランジスタ動作において許容される最大電
流(最大可制御電流)に限界があり、デバイスの実用面
において障害となっている。すなわち、図8に示す半導
体装置90のサイリスタ動作およびトランジスタ動作で
の電流流れ図から明らかなように、いずれの動作状態に
おいても主電流はエミッタ電極99の下方側のpベース
層94中を流れている。特に、図8(b)に示す半導体
装置90のトランジスタ動作における正孔電流の経路を
見ると、第1のゲート電極97の下方側からpベース層
94中に流入した後に、エミッタ電極99の下方側を迂
回して短絡用電極100へ入り、そこで変換された電子
電流はn+ ドレイン層96およびn+ エミッタ層95を
介してエミッタ電極99へ流出している。トランジスタ
動作時においてデバイスに大きなエミッタ・コレクタ電
流を流そうとすると、pベース層94中に大電流の正孔
電流が流れるので、その大電流による短絡抵抗(ベース
抵抗RB)及び第2のMOSFET102自身のオン抵
抗の大きな電圧降下によってn+エミッタ層95よりp
ベース層94の電位が相対的に高くなり、層間のpn接
合が順バイアスされる結果、流れる電流がn- ベース層
93,pベース層94およびn+ エミッタ層95からな
るバイポーラトランジスタQnpn のトリガ電流となり、
このバイポーラトランジスタQnpn がオンしてラッチア
ップし、装置全体としては第2のMOSFET102を
オンする前のサイリスタ動作に戻ってしまい、ターンオ
フ能力が失われてしまう。
【0008】この様子を図9を参照して説明すると、ま
ず図9(a)に示すように、サイリスタ動作時において
は、第1のゲート電極97直下のチャネルを介して電子
電流が流れていると共に、pベース層94のうち実質的
にサイリスタ構造THを構成するエミッタ電極99(n
+ エミッタ層95)の下方側領域94aに主電流(電子
電流及び正孔電流)が流れているが、図9(b)に示す
ようにバイポーラトランジスタQpnp のみの動作におい
ては、第2ゲート電極98のオンによってpベース層9
4とn+ エミッタ層95との間のpn接合を順バイアス
しなくなるため、主に、第1のゲート電極97直下のチ
ャネルを介して流れる電子電流の経路に沿って正孔電流
が短絡電極100へ向かうことになる。その電流経路途
中にエミッタ電極99の下方側領域94aがある。従っ
て、サイリスタ動作時においてもトランジスタ動作時に
おいても、正孔電流の電流経路はエミッタ電極99の下
方側領域94aで共用されている。
【0009】ところで、このトランジスタ状態における
ラッチアップを抑制(ラッチアップするまでの可制御電
流を大きく)するためには、pベース層94の不純物濃
度を高くして、そのベース抵抗RB の抵抗値を低減する
ことが有効であり、その結果、引き抜きの正孔電流によ
る電圧降下量を抑制できるので、ラッチアップするまで
の電流値を大きくすることができる。しかしながら、p
ベース層94全体の不純物濃度を高くすると、サイリス
タ状態におけるオン電圧の増大を招来してしまう。
【0010】他方、第2のMOSFET102の構造を
検討すると、図6に示す第2のMOSFET102は、
第1のMOSFET101と同様に、多結晶シリコンの
ゲート電極98を用いてセルフアライン(自己整合)で
形成されている。このセルフアラインによってゲート電
極98をマスクとしてドレイン層96及びエミッタ層9
5がpベース層94内に形成されるが、そのチャネル長
はそのマスクたる多結晶シリコンのゲート電極98のゲ
ート長によって決定される。ところで、この第2のMO
SFET102のチャネル長は短チャネルである方が良
い。なぜなら、トランジスタ動作時においては第2のM
OSFET102のオン抵抗の低減がラッチアップ抑制
に寄与するためであり、大きな可制御電流を得ることが
できるからである。しかしながら、図6に示すように、
第2のMOSFET102が多結晶シリコンを用いたセ
ルフアラインで形成されている場合には、ゲート電極9
8のゲート長は微細化プロセスでも約1μmが現実的で
あり、サブミクロン・オーダーのゲート長では精度良く
チャネル長を短チャネルに設定することは難しく、歩留
まりの低下を招いてしまう。もっとも、セルフアライン
・プロセスを放棄すれば、第2のMOSFET102を
メタルゲートで構成することにより短チャネル化が可能
であるが、製造プロセスの工数増大を余儀無くされ、低
コスト化に違背する。
【0011】このように、図6に示す半導体構造におい
ては、バイポーラトランジスタ動作モードにおいて大き
な電流が流れると、pベース層94内の短絡抵抗RB
第2のMOSFET102のオン抵抗の電圧降下により
ラッチアップが生じ易く、可制御電流を大きくできない
と言う問題点があった。
【0012】そこで上記の問題点に鑑み、本発明の課題
は、サイリスタ動作時とトランジスタ動作時の主電流経
路を分離した新規な半導体構造を採用することにより、
低オン電圧且つ高速スイッチングが可能であって、しか
も大きな可制御電流容量が得られと共に、セルフアライ
ン・プロセスの採用が可能である半導体装置を実現する
こにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の講じた手段は、
サイリスタ構造のうち、サイリスタ動作時において実質
的に働くサイリスタ部をウェル端から中央にかけて複数
箇所設け、サイリスタ動作時の電流経路とトランジスタ
時の電流経路をできるだけ分離させ、ウェル端側のサイ
リスタ部を抑制可能で中央側のサイリスタ部を優勢可能
として、短絡抵抗の低抵抗化を可能としつつ、更に、多
数キャリア注入用MISFET部は必然的にウェル端側
に形成されるが、多数キャリア引き抜き用MISFET
部は中央側の複数箇所に分散的に形成し、これらの並列
接続により多数キャリア引き抜き用MISFETのオン
抵抗の低抵抗化を可能とするものである。
【0014】即ち、本発明は、裏面電極が導電接触する
第1導電型の第1半導体領域,第2導電型の第2半導体
領域,この領域の主面側に形成されたウェル状の第1導
電型の第3半導体領域,この領域の主面側に形成され、
表面電極が導電接触するウェル状の第2導電型の第4半
導体領域とから成るサイリスタ構造と、第4半導体領域
をソース領域として第2半導体領域に対しその多数キャ
リアを注入可能の多数キャリア注入用MISFET部
と、多数キャリア注入用MISFET部とは独立に開閉
可能であって、第4半導体領域をソース領域と兼用して
おり、短絡電極を介して第3半導体領域に短絡するウェ
ル状の第2導電型の第5半導体領域をドレイン領域とし
て有し、第3半導体領域からその多数キャリアを引き抜
き可能の第1の多数キャリア引き抜き用MISFET部
と、を備えた半導体装置において、上記短絡電極を介し
て第3半導体領域に短絡するウェル状の第2導電型の第
6半導体領域をドレイン領域として有すると共に、第4
半導体領域とは離隔した部位に形成され、上記表面電極
が導電接触するウェル状の第2導電型の第7半導体領域
をソース領域として有しており、第1の多数キャリア引
き抜き用MISFET部と組をなして第3半導体領域か
らその多数キャリアを引き抜き可能の第2の多数キャリ
ア引き抜き用MISFET部を備えて成ることを特徴と
する。
【0015】上記の構成では、実質的なサイリスタ部が
1箇所増え、多数キャリア引き抜き用MISFET部が
1箇所増えているが、上記短絡電極とは分離した別の短
絡電極を設け、これを媒介にして組を成す前記第1及び
第2の多数キャリア引き抜き用MISFET部を1組又
は2組以上繰り返して前記第3半導体領域の主面側に形
成しても良い。1組の第1及び第2の多数キャリア引き
抜き用MISFET部が増えると、実質的なサイリスタ
部が1箇所増える。
【0016】第3半導体領域のウェル端側の第4半導体
領域は多数キャリア注入用MISFET部のソース領域
として兼用されており、またその直下はサイリスタ部を
構成しているが、第3半導体領域のうち、多数キャリア
注入用MISFET部のソース領域及び短絡電極の直下
領域に第3半導体領域の不純物濃度に比して高濃度の第
1導電型の高濃度領域を形成することが望ましい。この
高濃度領域としは、深いウェル領域と、この深いウェル
領域の不純物濃度に比して高濃度である浅いウェル領域
のうち、いずれか一方又は両者であっても良い。
【0017】そして、半導体チップ上のレイアウトとし
ては、第3半導体領域のウェルを1単位とするセル部が
複数繰り返して前記第2半導体領域の主面側に形成する
ことができる。
【0018】
【作用】裏面電極及び表面電極にデバイスの駆動電位
(アノード電位(コレクタ電位),カソード電位(エミ
ッタ電位))を印加し、多数キャリア注入用MISFE
T(MOSFET)のゲートに電位を印加してこれをオ
ンにすると、第4半導体領域からそのチャネルを介して
第2半導体領域に多数キャリアが注入され、これに呼応
して第1半導体領域から第2半導体領域へ少数キャリア
が注入されるので、第1半導体領域,第2半導体領域及
び第3半導体領域からなるバイポーラトランジスタがオ
ン状態になる。これにより、第3半導体領域に多数キャ
リアが注入されることになり、同時に、第2半導体領
域,第3半導体領域及び第5半導体領域と第7半導体領
域で構成されるバイポーラトランジスタもオン状態とな
る。従って、第1半導体領域,第2半導体領域,第3半
導体領域及び第5半導体領域からなるサイリスタ部と、
第1半導体領域,第2半導体領域,第3半導体領域及び
第7半導体領域からなるサイリスタ部がオン状態とな
る。このため、オン電圧を低くすることができる。
【0019】一方、第1及び第2の多数キャリア引き抜
き用MISFET部のゲートに電位を印加してこれらを
オンとすると、第3半導体領域中の多数キャリアが短絡
電極,第5半導体領域及び第5半導体領域を介して第1
半導体領域及び第7半導体領域から流出してしまうの
で、第2半導体領域,第3半導体領域及び第5半導体領
域と第7半導体領域で構成されるバイポーラトランジス
タがオフ状態となる。このため、デバイスはサイリスタ
動作からIGBTと同様のトランジスタ動作(第1半導
体領域,第2半導体領域及び第3半導体領域からなるバ
イポーラトランジスタの動作)に移行し、デバイス内の
キャリア密度が減少する。従って、この後、多数キャリ
ア注入用MISFET部をオフ状態とすることにより、
このデバイスのターンオフ時間を短縮することができ
る。
【0020】加えて、本発明に係る半導体装置は、上述
のように、低オン電圧,高速スイッチングが可能である
と同時に、サイリスタ動作での主電流経路とトランジス
タ動作時での主電流経路とを部分的にも分離することに
より、トランジスタ動作時での大きなラッチアップ電流
(可制御電流)を処理可能になっている。すなわち、サ
イリスタ動作時においては、第3半導体領域のウェル端
側に形成された第4半導体領域の直下領域と、ウェルの
中央側に形成された第7半導体領域の直下領域が実質的
なサイリスタ部であって、主電流経路に相当している。
トランジスタ動作時には、多数キャリア注入用MISF
ET部のチャネルを介して電子電流が流れ続けているた
め、これに沿って正孔電流が第3半導体領域のウェル端
からその内部へ流入し、第4半導体領域の直下領域を通
過するものの、第7半導体領域の直下領域には至らず、
それ前の短絡電極に向い、ここで電子電流に変換され
る。
【0021】この電子電流は第5半導体領域から第1の
多数キャリア引き抜き用MISFET部を介して表面電
極に流出すると共に、第6半導体領域から第2の多数キ
ャリア引き抜き用MISFET部を介して表面電極に流
出する。従って、従来に比して、2つの多数キャリア引
き抜き用MISFET部の並列接続によって正孔の引き
抜き作用が行なわれるため、多数キャリア引き抜き用M
ISFET部のオン抵抗を低減さることができ、引き抜
き正孔電流を増大してもラッチアップが起こり難い。換
言すると、トランジスタ動作時の可制御電流を従来に比
して増大させることができる。ここで、正孔電流の第3
半導体領域中での短絡抵抗を低減させる目的のみでは、
第3半導体領域の不純物濃度を高くすることが考えられ
るが、これではサイリスタ動作時のオン電圧が高くなっ
てしまう。そこで、第3半導体領域のウェル全体を高濃
度化させるのではなく、本発明では選択的に高濃度領域
を形成できる途を開くものである。すなわち、本発明に
おいては、第3半導体領域のウェル端側に形成された第
4半導体領域の直下のサイリスタ部とは別に、ウェルの
中央側に形成された第7半導体領域の直下のサイリスタ
部が存在する。この第7半導体領域の直下のサイリスタ
部はトランジスタ動作時には正孔電流経路に重ならな
い。従って、第7半導体領域の直下を優勢的なサイリス
タ部とし、第4半導体領域の直下のサイリスタ部を高濃
度化して劣勢化させることが可能である。
【0022】第4半導体領域の直下のサイリスタ部を高
濃度化すると、正孔電流の第3半導体領域中での短絡抵
抗を低減させることができ、可制御電流を更に増大させ
ることができる。
【0023】
【実施例】以下に図面を参照して、本発明の実施例を説
明する。
【0024】〔第1実施例〕図1(a)は本発明の第1
実施例に係る半導体装置の構造を示し、図1(b)は同
半導体装置の等価回路を示す。本例の半導体装置は、コ
レクタ電極(デバイスのアノード電極)1が裏面に設置
されたp+ 型(第1導電型)の半導体基板をコレクタ層
2として、このコレクタ層2の表面上にn- 型(第2導
電型)のベース層3がエピタキシャル成長により形成さ
れている。なお、コレクタ層2とベース層3との間に正
孔電流の注入レベルを制御するn+ 型のバッファ層を設
けても良い。そして、このn- 型のベース層3の表面
に、p型のウェル状のベース層4が拡散形成されてい
る。なお、図1に示す半導体構造はデバイスのセル部の
一部分に相当し、p型ベース層4のウェルの左半分又は
その一部分が示されている。
【0025】このp型のベース層4のウェル表面には、
4つの分離されたn+ 型のウェル状の第1のエミッタ層
5a,第2のエミッタ層5b,第1のドレイン層6a及
び第2のドレイン層6bがそれぞれ形成されている。第
1のエミッタ層5aはベース層4のウェル端近傍に位置
しており、第2のエミッタ層5bはベース層4のウェル
中央側に位置している。第1及び第2のエミッタ層5
a,5bはエミッタ電極(デバイスのカノード電極)7
a,7bを介して相互接続されている。第1のドレイン
層6aは第1のエミッタ層5aと第2のエミッタ層5b
に挟まれて第1のエミッタ層5a側に位置していると共
に、第2のドレイン層6bは第1のエミッタ層5aと第
2のエミッタ層5bに挟まれて第2のエミッタ層5b側
に位置している。第1のドレイン層6aと第2のドレイ
ン層6bにはこれらに跨がりその間のp型ベース層4に
導電接触する短絡用電極8が接続されている。そして、
第1のエミッタ層5aからp型のベース層4及びn-
のベース層3の表面に亘って、ゲート酸化膜9を介して
- 型ベース層3の多数キャリア注入用のMOSFET
12を構成する多結晶シリコンの第1のゲート電極10
が設置されており、他方、第1のエミッタ層5aからp
型のベース層4及び第1のドレイン層6aの表面に亘っ
て、ゲート絶縁膜9を介してp型ベース層4の多数キャ
リア引き抜き用の第1のMOSFET13aのゲート電
極11aが設置され、第2のドレイン層6bからp型の
ベース層4及び第2のエミッタ層5bの表面に亘って、
ゲート絶縁膜9を介してp型ベース層4の多数キャリア
引き抜き用の第2のMOSFET13bのゲート電極1
1bが設置されている。多数キャリア引き抜き用のゲー
ト電極11a,11bは相互接続されており、第1及び
第2のMOSFET13a,13bは相互同期的にオン
/オフ制御可能となっている。多数キャリア注入用のM
OSFET12と多数キャリア引き抜き用の第1及び第
2のMOSFET13a,13bはそれぞれ独立に開閉
制御される。なお、MOSFET12,13a,13b
は共にnチャンネル型のMOSFETである。
【0026】図1(b)に本装置の等価回路を示してあ
る。本装置においては、p+ 型コレクタ層2,n- 型ベ
ース層3及びp型ベース層4はバイポーラトランジスタ
pn p を構成していると共に、n- 型ベース層3,p型
ベース層4及びn+ 型エミッタ層5a,5bはバイポー
ラトランジスタQnpn を構成しており、バイポーラトラ
ンジスタQpnp 及びバイポーラトランジスタQnpn はp
BR>npnのサイリスタ構造THを構成している。多数
キャリア注入用MOSFET12はバイポーラトランジ
スタQnpn のエミッタ・コレクタ間を接続する。多数キ
ャリア引き抜き用の第1及び第2のMOSFET13
a,13bはバイポーラトランジスタQnpn のベース・
エミッタ間を接続する。RBaはp型ベース層4内の第1
のMOSFET13aを介して流れる正孔電流の短絡抵
抗(ベース抵抗,拡散抵抗)であり、RBbはp型ベース
層4内の第2のMOSFET13bを介して流れる正孔
電流の短絡抵抗である。
【0027】このような構成の本装置において、多数キ
ャリア引き抜き用の第1及び第2のゲート電極11a,
11bには電位が印加されていない状態又は負電位が印
加された状態で、多数キャリア注入用のゲート電極10
を高電位とすると、ゲート電極10の直下のバックゲー
トたるp型ベース層4の表面はn型反転層となり、ソー
ス層としての第1のn+ 型のエミッタ層5a,第1のゲ
ート電極10の直下のn型反転層、そしてドレイン層と
してのn- 型ベース層3とが接続される。従って、第1
のn+ 型のエミッタ層5aからドリフト領域であるn-
型のベース層3へ電子が注入されるので、それに呼応し
て、p+ 型のコレクタ層2から正孔が注入される。これ
によってバイポーラトランジスタQpnp がオン状態とな
り、更に、このトランジスタQpnp の正孔電流がトラン
ジスタQnpn のベース電流となるため、トランジスタQ
npn がオン状態となる。すなわち、p+ 型コレクタ層
2,n- 型ベース層3,p型のベース層4及び第1,第
2のn+ 型エミッタ層5a,5bにより構成されるサイ
リスタ部15(TH)がオン状態となり、高濃度のキャ
リアがデバイス中に存在し、本装置は低抵抗となる。こ
のように、本装置においては、多数キャリア引き抜き用
のゲート電極11a,11bを零電位とした状態で、多
数キャリア注入用のゲート電極10を高電位とすること
により、前述したMCTと同様にサイリスタ状態となる
ので、低オン電圧でターンオンが行なわれる。
【0028】このオン状態から、多数キャリア注入用の
ゲート電極10を高電位のまま多数キャリア引き抜き用
のゲート電極11a,11bも高電位とすると、多数キ
ャリア引き抜き用の第1及び第2のMOSFET13
a,13bもオン状態となり、ゲート電極11a,11
bの直下のp型ベース層4の表面がn型に反転する。こ
こで、p型ベース層4中の正孔は、短絡用電極8におい
て電子に変換されるので、p型ベース層4,短絡用電極
8,第1,第2のn+ 型ドレイン層6a,6b,ゲート
電極11a,11bの直下のn型反転層、そして第1,
第2のn+ 型エミッタ層5a,5bが導通状態となる。
このため、n- 型ベース層3からp型ベース層4へ注入
された正孔電流は、それぞれp型ベース層4内の短絡抵
抗RBa, Bbを介して短絡用電極8に到達した後、そこ
で電子電流に変換され、第1及び第2のMOSFET1
3a,13bのオン抵抗を介して第1及び第2のエミッ
タ電極7a,7bへ流出する。従って、トランジスタQ
npn はオフ状態となる。この結果、サイリスタ動作は消
滅し、トランジスタQnpn のみが作動するトランジスタ
動作となる。この状態は、先に説明したIGBTの動作
状態と同様であり、デバイス中に存在するキャリア密度
が減少した状態となっている。このため、この後、多数
キャリア注入用MOSFET12のオフ時に、キャリア
の掃き出しに要する時間が短縮でき、ターンオフ時間を
短くすることができる。
【0029】サイリスタ動作時においては、図2(a)
に示すように、n- 型ベース層3からp型ベース層4へ
の電子電流e,正孔電流hは第1及び第2のエミッタ層
5a,5bに向かって一体的に流れており、図1の領域
15と同様に、第1及び第2のエミッタ層5a,5bの
直下領域にそれぞれ実質的なサイリスタ部15が形成さ
れる。これに対して、図2(b)に示すトランジスタ動
作時においては、装置の電子電流eはIGBTと同様
に、MOSFET12のチャネルを介して第1のエミッ
タ層5aに流れ込み、正孔電流hは第1のMOSFET
12側のウェル端からp型ベース層4内に入り、短絡抵
抗8に到達し、ここで電子電流eに変換され、その電子
電流eは2つのMOSFET13a,13bを介して第
1のMOSFET13aと第2のMOSFET13bに
分岐されてそれぞれのエミッタ層5a,5bへ流出す
る。このように、トランジスタ動作時における主電流は
サイリスタ動作時における第1のエミッタ領域5a側の
下方領域は流れるが、第2のエミッタ層5b側の下方領
域を流れない。すなわち、本例においては、第2のエミ
ッタ層7bと多数キャリア引き抜き用の第2のMOSF
ET13bの形成により、サイリスタ動作時における主
電流経路を第1のエミッタ層5a側と第2のエミッタ層
5b側に分離し、トランジスタ動作時における主電流経
路がサイリスタ動作時の第2のエミッタ層5b側の主電
流経路に重ならないようにしてある。そのため、トラン
ジスタ動作時においては、図3の第2実施例で詳しく説
明するが、第1のエミッタ層5aの直下領域のp型不純
物濃度を第2のエミッタ層5bのそれとは独立に制御可
能であって、短絡抵抗RBaとRBbの低減を図ることがで
きる。本例においては、p型ベース層4の不純物濃度は
ウェル内で同じであるので、短絡抵抗RBaとRBbの直列
合成抵抗の低減はさほど効果はないが、第1のエミッタ
層5aの直下のサイリスタ部15と第2のエミッタ層5
bの直下のサイリスタ部15との間に、多数キャリア引
き抜き用の第1のMOSFET13aと第2のMOSF
ET13bが並列に接続されている。このため、両MO
SFET13a,13bのオン抵抗が同等とすれば、そ
れに比しそれらの並列抵抗値は約1/2になる。従っ
て、多数キャリア引き抜き用のMOSFETのオン抵抗
は図6に示す従来例に比べると約半分になっており、従
来に比べて引き抜き電流を大きくしても、ラッチアップ
が起こり難い。換言すると、トランジスタ動作時におけ
る可制御電流を増大させることができる。そして、図1
からも判るように、MOSFET12,13a,13b
はセルフアラインで形成することができるので、図6に
示す構造を得る工程数と同じであって、何等の追加プロ
セスを必要としていない。
【0030】〔第2実施例〕図3は本発明の第2実施例
に係る半導体装置の構造を示す断面図である。なお、図
3において図1に示す第1実施例と同一部分には同一参
照符号を付し、その説明は省略する。
【0031】この第2実施例の半導体装置においては、
+ 型のコレクタ層2とn- 型ベース層3との間にn+
型バッファ層16が形成されている。このn+ 型バッフ
ァ層16が存在すると、トランジスタ動作(IGBT動
作)時においてp+ 型コレクタ層2からn- 型ベース層
3への正孔の注入レベルを抑制することができ、第1実
施例の基本的構造に比して更なるターンオフ高速化を図
ることができる。図3はp型ベース層4のウェル全体を
示しており、図1に示す構造にはない右半分も示されて
いる。従って、第1実施例と同様に、第1のエミッタ層
5aの直下のサイリスタ部15と第2のエミッタ層5b
直下のサイリスタ部15との間には、短絡電極8を中央
にして左右一対の多数キャリア引き抜き用の第1及び第
2のMOSFET13a,13bが形成されている。し
かしながら、本例ではp型ベース層4内の第1のエミッ
タ層5aの直下には、p型ベース層4の深さ程度又はそ
れ以上の深を持つ高濃度p+ 型の深いウェル17aと、
p型ベース層4の深さよりも遙に浅い深さを持ち高濃度
++型の浅い17bが形成され、また、短絡電極8及び
第1,第2のドレイン層6a,6bの直下には、p型ベ
ース層4の深さ程度又はそれ以上の深を持つ高濃度p+
型の深いウェル18aと、p型ベース層4の深さよりも
遙に浅い深さを持ち高濃度p++型の浅い18bが形成さ
れている。即ち、pベース層4のウェルのうち、MOS
FET12,13a,13bのバックゲートと第2のエ
ミッタ層5b直下領域を除いた部分は高濃度化されてい
る。従って、低オン電圧でターンオンする実質的な主た
るサイリスタ部15は第2のエミッタ層5bの直下領域
である。そこで、この第2のエミッタ層5bの形成規模
(占有面積)は第1のエミッタ層5aのそれよりも大き
くしてあり、大きな電流容量を得るようにしているが、
第1のエミッタ層5aの直下は副次的なサイリスタ部と
して機能する。なぜなら、第1のエミッタ層5aの直下
は高濃度領域であるので、この部分のサイリスタ部15
が動作するには第2のエミッタ層5b直下のサイリスタ
部15よりもオン電圧を高くしなければならなず、第2
のエミッタ層5b直下のサイリスタ部15の方が先にタ
ーンオンするからである。また、第1のエミッタ層5a
直下及び短絡電極8直下の領域が高濃度化されている
と、第1実施例で説明した短絡抵抗RBa, Bbを低抵抗
化することができるため、トランジスタ動作時において
それらを介して大きな正孔電流を流しても、従来に比し
て電圧降下量は小さいので、ラッチアップは起こり難
く、大きな可制御電流を得ることができる。
【0032】図4は図3に示す半導体構造の平面図であ
る。本例の半導体装置は、半導体チップ上に図4に示す
平面構造を1セル部として多数の繰り返し配列を有して
いる。
【0033】〔第3実施例〕図5は本発明の第3実施例
に係る半導体装置の構造を示す断面図である。なお、図
5において図1及び図3に示す第1実施例と同一部分に
は同一参照符号を付し、その説明は省略する。この実施
例においては1つのp型ベース4当たり第2のエミッタ
層5bを分離的に複数個設けてあり、相離隔した2つの
第2のエミッタ層5b間に、短絡電極8とその左右の第
2のドレイン層6b,6bを形成してあり、2つの多数
キャリア引き抜き用MOSFET13b,13bが設け
られている。従って、図3に示す構造に比して、多数キ
ャリア引き抜き用MOSFET13bの個数が増加して
おり、多数キャリア引き抜き用MOSFETの全体とし
てオン抵抗の更なる低減が図られている。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、第3半
導体領域のウェル端の第4半導体領域下のサイリスタ部
とは別にそのウェルの中央側に第7の半導体領域下のサ
イリスタ部を設け、多数キャリア引き抜き用MISFE
T部は中央側の複数箇所に分散的に形成してなることを
特徴としている。従って、次の効果を奏する。
【0035】 多数キャリア引き抜き用MISFET
部は中央側の複数箇所に分散的に形成してあるので、こ
れらの並列接続により多数キャリア引き抜き用MISF
ETのオン抵抗の低抵抗化が可能であって、トランジス
タ動作時におけるラッチアップ耐量を強くでき、大電流
容量の可制御電流を得ることができる。第3半導体領域
を高濃度化しないでも済むため、低オン電圧であり、高
速スイッチングが可能である。また、すべてのMISF
ETはセルフアライン・プロセスで製造可能であるの
で、工程数の増加を招かずに済む。
【0036】 第3半導体領域のうち第4半導体領域
下や短絡電極下を選択的に高濃度化することにより、引
き抜き正孔電流の短絡抵抗を低減でき、可制御電流の更
なる増大を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の第1実施例に係る半導体装置
の構造を示す断面図で、(b)はその等価回路を示す回
路図である。
【図2】(a)は同実施例に係る半導体装置のサイリス
タ状態における電子電流及び正孔電流の流れを示す断面
図、(b)は同実施例に係る半導体装置のトランジスタ
状態における電子電流及び正孔電流の流れを示す断面図
である。
【図3】本発明の第2実施例に係る半導体装置の構造を
示す断面図である。
【図4】同実施例に係る半導体装置のセル部の平面構造
を示す平面図である。
【図5】本発明の第3実施例に係る半導体装置の構造を
示す断面図である。
【図6】従来の半導体装置の構造を示す断面図である。
【図7】同従来例の等価回路を示す回路図である。
【図8】(a)は図7に示す半導体装置のサイリスタ状
態における電流の流れを示す断面図、(b)は同半導体
装置のトランジスタ状態における電流の流れを示す断面
図である。
【図9】(a)は図7に示す半導体装置のサイリスタ状
態における電子電流及び正孔電流の流れを示す断面図、
(b)は同半導体装置のトランジスタ状態における電子
電流及び正孔電流の流れを示す断面図である。
【符号の説明】
1・・・コレクタ(アノード)電極 2・・・p+ 型のコレクタ層 3・・・n- 型のベース層 4・・・p型のベース層 5a・・・n+ 型の第1のエミッタ層 5b・・・n+ 型の第2のエミッタ層 6a・・・n+ 型の第1のドレイン層 6b・・・n+ 型の第2のドレイン層 7a,7b・・・エミッタ電極 8・・・短絡用電極 9・・・ゲート絶縁膜 10,11a,11b・・・ゲート電極 12・・・多数キャリア注入用MOSFET 13a・・・第1の多数キャリア注入用MOSFET 13b・・・第2の多数キャリア注入用MOSFET 16・・・n+ 型バッファ層 17a,18a・・・深いp+ 型のウェル 17b,18b・・・浅いp++型のウェル Qpnp ,Qnpn ・・・バイポーラトランジスタ TH,15・・・サイリスタ部 RBa,RBb・・・短絡抵抗(拡散抵抗,ベース抵抗) e・・・電子電流 h・・・正孔電流。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H03K 17/567 H01L 29/74 601B 17/60 H03K 17/56 C

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 裏面電極が導電接触する第1導電型の第
    1半導体領域,第2導電型の第2半導体領域,この領域
    の主面側に形成されたウェル状の第1導電型の第3半導
    体領域,この領域の主面側に形成され、表面電極が導電
    接触するウェル状の第2導電型の第4半導体領域とから
    成るサイリスタ構造と、第4半導体領域をソース領域と
    して第2半導体領域に対しその多数キャリアを注入可能
    の多数キャリア注入用MISFET部と、前記多数キャ
    リア注入用MISFET部とは独立に開閉可能であっ
    て、前記第4半導体領域をソース領域と兼用しており、
    短絡電極を介して第3半導体領域に短絡するウェル状の
    第2導電型の第5半導体領域をドレイン領域として有
    し、第3半導体領域からその多数キャリアを引き抜き可
    能の第1の多数キャリア引き抜き用MISFET部と、
    を備えた半導体装置において、 前記短絡電極を介して第3半導体領域に短絡するウェル
    状の第2導電型の第6半導体領域をドレイン領域として
    有すると共に、第4半導体領域とは離隔した部位に形成
    され、前記表面電極が導電接触するウェル状の第2導電
    型の第7半導体領域をソース領域として有しており、第
    1の多数キャリア引き抜き用MISFET部と組をなし
    て第3半導体領域からその多数キャリアを引き抜き可能
    の第2の多数キャリア引き抜き用MISFET部を備え
    て成ることを特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の半導体装置において、
    前記短絡電極とは分離した別の短絡電極を媒介にして組
    を成す前記第1及び第2の多数キャリア引き抜き用MI
    SFET部が1組又は2組以上繰り返して前記第3半導
    体領域の主面側に形成されて成ることを特徴とする半導
    体装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載の半導体装
    置において、前記第3半導体領域のうち、前記多数キャ
    リア注入用MISFET部の前記ソース領域及び前記短
    絡電極の直下領域には前記第3半導体領域の不純物濃度
    に比して高濃度の第1導電型の高濃度領域が形成されて
    成ることを特徴とする半導体装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の半導体装置において、
    前記高濃度領域は、深いウェル領域と、この深いウェル
    領域の不純物濃度に比して高濃度である浅いウェル領域
    のうち、いずれか一方又は両者であることを特徴とする
    半導体装置。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至請求項4のいずれか一項に
    記載の半導体装置において、前記第3半導体領域のウェ
    ルを1単位とするセル部が複数繰り返して前記第2半導
    体領域の主面側に形成されて成ることを特徴とする半導
    体装置。
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