JP3171805B2 - 充填豆腐の製造方法 - Google Patents

充填豆腐の製造方法

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好治 山口
敬一 柳澤
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、密封容器(ブロー
容器)に充填する充填豆腐の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の充填豆腐は、所謂カット豆腐と称
する通常の豆腐の製造に使用される熱豆乳と同様にして
得た熱豆乳を冷却した後、凝固剤を添加混合し、次いで
容器に充填して密封し、その後、80℃〜90℃で加熱
して容器中で凝固させる。
【0003】ところで、このような充填豆腐を製造する
に際し、豆乳中に溶存空気による微細な気泡が多く残存
すると、豆腐中に気泡の粒が多数生じ、その結果、豆腐
の滑らかな触感を損ない、品質の悪い豆腐になることが
知られている。
【0004】このため従来、一般的には豆乳中に消泡剤
を添加した上で真空脱気装置を用いて気泡を除去する方
法が用いられている。しかしながら、消泡剤を用いない
レシピーの豆腐においては真空脱気装置のみでは効果的
に脱泡することができなかった。
【0005】従来、充填豆腐の製造に際し、特許第25
04721号の特許公報に記載されているように、消泡
剤を用いることなく脱泡することができるようにした方
法が提案されている。この製造方法によれば、冷却後の
豆乳に塩化マグネシウムを添加混合した後、直ちに貯留
槽に液高が20cm以上になるように充填し、この液高
を保持しつつ30〜60秒間滞留させた後、容器に充填
・密封し、次いで加熱凝固・冷却するようになってい
る。そして、この特許公報によれば、上記液高と滞留時
間に設定することにより、気泡を解消し得るとされてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例のような冷豆乳の液高および滞留時間では、大量生
産に適する貯留槽を製作することができないばかりでな
く、この貯留槽から供給ノズルで容器に豆乳を噴射状態
で充填する際、豆乳に空気が混入して気泡が発生してし
まうため、仮に上記液高および滞留時間に設定すること
により脱泡することができるとしても大量生産において
は全く無意味である。充填豆腐の大量生産においては、
上記のように豆乳を容器に充填する際、気泡が発生して
しまうため、充填後、容器を外方から押圧して脱泡した
後、容器の開口部をシールしているのが実状である。し
かも、このように冷豆乳の状態でのみ脱泡するようにし
ても気泡をなくした充填豆腐を得ることは困難である。
【0007】そこで、本発明者等は液体に対する気体の
溶解度の関係および液体の粘度に対する気体の流動性の
関係について着眼し、鋭意研究した結果、以下のように
推測される。一般的に液体に対する気体の溶解度は高温
になるほど低下するので、低温で脱気するより高温時に
脱気する方が溶存気体のレベルを少なくすることがで
き、また、豆乳のようなゾルでは高温時には粘度が低下
するので、上記溶解度と相俟って気泡が液面に上昇し、
集合して大きい泡となって破裂しやすいが、低温時には
粘度が上昇するので、気泡が液面に上昇し難くなり、封
じ込められた状態となる。その結果、熱豆乳の状態で充
分な脱泡を行わないと、その後、冷却することにより冷
豆乳に対する気体の溶解度および冷豆乳の粘度が増加し
て溶存空気が安定してしまうため、貯留槽で液圧を高く
して滞留時間を長く設定したとしても、熱豆乳の段階で
溶存している空気を効率良く除去することができない。
また、その後の加熱工程で再び豆乳に対する空気の溶解
度が減少するため、小さい泡粒となり、しかも、抜ける
間もなく凝固し、豆腐の内部に泡を含んだ品質の悪い製
品になる。
【0008】また、上記のように冷却後の豆乳を貯留槽
から供給ノズルによりブロー容器に充填する際に気泡が
混入した場合には、容器充填後に容器を押圧するなどの
手法により比較的簡単に脱泡することができ、特に、脱
泡について考慮する必要はないことがわかった。
【0009】本発明は、上記のように冷却前の熱豆乳の
段階で脱泡することにより、気泡のない良質な充填豆腐
が得られることを見出して完成し、これに基づき提供し
ようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は、熱豆乳を脱泡タンクに、その下部より上方
へ立ち上がり、上部に流入口を有するように設けられた
流入路から流入させ、上記脱泡タンクの下部に連通され
た流出路から熱豆乳を流出させ、この間、上記脱泡タン
ク内の熱豆乳の液面を上記流入口の上方で上記流入口よ
り10cm未満に位置させ、熱豆乳を2分〜5分の間に
流出させるように制御して滞留により脱泡し、この脱泡
工程経過後の熱豆乳を冷却し、この冷豆乳に凝固剤を添
加混合し、容器に充填して密封し、密封後、加熱凝固さ
せるようにしたものである。
【0011】熱豆乳の段階で脱泡タンクにおいて滞留に
より脱泡するに際し、熱豆乳の液面を流入口より低くな
るように制御すると、気泡が熱豆乳に混入して除去する
ことができず、熱豆乳の液面を流入口より10cm以上
高くなし、5分より長い滞留時間で流出するように制御
すると、上部に滞留した熱豆乳が酸化して後工程で凝固
が弱くなり、したがって、上記のように熱豆乳の液面を
流入口より10cm未満となし、2分〜5分の間に流出
させるように適宜選択すればよく、特に、熱豆乳の液面
を流入口より4cm程度とし、約3分の間に流出させる
ように制御することにより、泡を効率良く熱豆乳の表面
に浮上させて除去することができるとともに、熱豆乳の
酸化を抑えて後工程で適度に凝固させることができ、最
適である。
【0012】また、上記解決手段において、凝固剤を添
加混合した冷豆乳を貯留槽に導き、この貯留槽の下部に
設けられた供給ノズルから容器に充填することができ、
この場合、内、外周壁間にリング状の貯留部を有し、こ
の貯留部の下側に周上複数箇所に供給ノズルを有する貯
留槽を用いることができる。また、冷豆乳を貯留槽に液
高が8cm〜19cmの範囲となるように保ち、1分〜
5分の間に容器に充填するように設定するのが好まし
い。
【0013】冷豆乳を貯留槽に液高が8cm未満とな
り、1分未満で容器に充填することは冷豆乳の圧力が不
足することにより困難であり、冷豆乳を貯留槽に液高が
19cmを越え、5分より長い時間で容器に充填するこ
とは冷豆乳の一次凝固が始まることにより困難であり、
したがって、上記のように冷豆乳を貯留槽に液高8cm
〜19cmの範囲となるように保ち、1分〜5分の間に
容器に充填するように適宜選択すればよく、特に、冷豆
乳を円滑に、かつ迅速に充填するには冷豆乳を貯留槽に
液高が約10cmで約90秒〜100秒の間に容器に充
填するように設定するのが最適である。
【0014】上記凝固剤としては、塩化カルシウム、塩
化マグネシウム(にがり)、硫酸カルシウム、硫酸マグ
ネシウム、グルコノデルタラクトン等を単独で用い、若
しくは選択的に組み合わせて用いることができる。
【0015】上記のような本発明によれば、熱豆乳の段
階で脱泡するようにし、しかも、脱泡タンクにおける滞
留による脱泡工程において、熱豆乳の液面を脱泡タンク
内に設けられた流入路の上部に配した流入口より10c
m未満となし、熱豆乳を2分〜5分の間に流出させるよ
うに制御するので、泡を効率良く熱豆乳の表面に浮上さ
せて除去することができるとともに、熱豆乳の酸化を抑
えて後工程で適度に凝固させることができる。そして、
冷却後の豆乳中に混入した気泡は比較的簡単に除去する
ことができるので、気泡のない、適度に凝固した充填豆
腐を得ることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態につ
いて図面を参照しながら説明する。図1は本発明の一実
施の形態による充填豆腐の製造方法を示す概略工程説明
図、図2は同製造方法に用いる熱豆乳の脱泡タンクを示
す概略断面図、図3は同製造方法に用いる貯留槽の供給
ノズルからブロー容器に豆乳を充填している状態を示す
概略斜視図である。
【0017】図1に示すように、丸大豆1を水洗式洗浄
機2により洗浄し、洗浄後の丸大豆1をタイマー給水式
の浸漬槽3に浸漬してふやかす。次に、ふやけた大豆を
定量供給機4により磨砕機5に定量供給する。磨砕機5
では定量の水6を加えてふやけた大豆をすり潰し、ご
(豆汁)7を得てご受けタンク8に供給する。このよう
にして得た生ご7は連続式蒸気煮沸釜9により煮沸す
る。この煮ご10をサイクロン11を介して煮ご受けタ
ンク12に供給する。煮ご受けタンク12内の煮ご10
を濾過器13に供給して熱豆乳14とおから15に分離
する。分離後の熱豆乳14を脱泡タンク16に流入さ
せ、脱泡する。
【0018】脱泡後の熱豆乳14をプレートクーラー1
7に供給して冷却し、このプレートクーラー17から流
出させた冷豆乳18を貯槽19を経て攪拌機付きのサブ
タンク20に供給する。このサブタンク20から流出さ
せた冷豆乳18に凝固剤、その一例として、にがり21
を添加し、ラインミキサ22により両者を混合する。こ
の混合物をロータリ充填機23の貯留槽24に流入さ
せ、後述する貯留槽24の供給ノズル25からブロー容
器26に順次充填する。充填後、超音波シール機27に
よりブロー容器26の開口をシールし、冷豆乳18とに
がり21の混合物をブロー容器26に封入する。続い
て、ブロー容器26を湯浴式ボイル槽28内を直立状態
で搬送し、この間、豆乳を加熱凝固させて充填豆腐を得
る。続いて、水浴式冷却槽29内を搬送し、この間、充
填豆腐を冷却する。その後、充填豆腐30のピンホール
の有無についてピンホール検知器(図示省略)により検
知し、ピンホールがなければ、製品として出荷すること
ができる。
【0019】上記製造工程のうち、本実施の形態では磨
砕、煮沸、脱泡、冷却、密封、加熱凝固の各工程におい
て脱泡している。そして、磨砕、煮沸、冷却、密封、加
熱凝固の各工程は従来より用いられているが、それらの
各工程において脱泡するように改良するとともに、更
に、熱豆乳14を冷却する前に新たに脱泡工程を加えて
脱泡効果を高めている。これらの各脱泡作業について更
に具体的に説明する。
【0020】磨砕工程では磨砕機5から排出されるご7
を連続式蒸気煮沸釜9に供給するためにご受けタンク8
で中継する。このご受けタンク8ではご7の液面を高く
保った状態で攪拌機(図示省略)により攪拌して泡を表
面側に浮かせ、底部からご7を連続式蒸気煮沸釜9へ供
給することにより、泡の混入を防止するようにしてい
る。煮沸工程ではサイクロン11において煮ご10から
表面に浮く泡を連続式蒸気煮沸釜9で煮沸に用いた蒸気
と共に排出するようにしている。
【0021】上記のように煮ご10を濾過器13により
熱豆乳14とおから15とに分離する際、熱豆乳14が
空気と接触して泡が生じるため、脱泡タンク16で脱泡
する。この脱泡タンク16について説明すると、図2に
示すように、タンク本体31の上部開放部が着脱自在な
蓋体32により閉じられている。タンク本体31の一側
下部には流入路を形成する流入管33が挿通されてい
る。流入管33は濾過器13の煮ご流出口に接続され、
タンク本体31では内壁に沿うように垂直方向に立ち上
がり、上端部に上方へ向かって開放される流入口34が
形成されている。タンク本体31の他側底部には流出路
を形成する流出管35の一端が連通され、流出管35の
他端がプレートクーラー17の流入口に連通され、流出
管35の途中にはポンプ36が設けられている。タンク
本体31の上端部には排出口37が設けられている。脱
泡タンク16内には煮ご14の液面を検出するレベルセ
ンサ(フロートスイッチ)38が納められている。
【0022】そして、濾過器13で濾過された熱豆乳1
4を流入管33により脱泡タンク16内に流入させ、脱
泡タンク16内に溜まった熱豆乳14をポンプ36の駆
動により流出管35からプレートクーラー17へ流出さ
せる。このとき、脱泡タンク16内の熱豆乳14の液面
が常に流入管33の流入口34の上方に位置し、流入口
34を熱豆乳14の液面から上方へ露出させないように
レベルセンサ38の検出によりモータ36の駆動を制御
する。このように熱豆乳14の液面を流入口34より高
く保つことにより泡を熱豆乳14の表面に浮かせること
ができ、この浮いた泡39を排出口37から脱泡タンク
16外へ排出することができる。また、脱泡タンク16
内の煮ご14は上記のように脱泡タンク16の底部に配
置した流出管35より流出させるので、泡が混入するお
それはない。
【0023】冷却工程では冷却後の豆乳18を表面積の
大きい貯槽19に静置して泡が表面に浮きやすくし、ま
た、サブタンク20においては冷豆乳18を攪拌機で攪
拌するとともに、上記脱泡タンク16の場合と同様に、
底部からラインミキサ22に流出させ、液面をレベルセ
ンサ(フロートスイッチ)によりほぼ一定の高さとなる
ように制御することにより、泡を浮上させやすくすると
ともに、流出する冷豆乳18に泡が混入するのを防止し
ている。
【0024】密封工程ではにがり21を混入した冷豆乳
18をロータリ充填機23でブロー容器26に充填した
際に発生した泡を除去する。ロータリ充填機23の概略
について説明すると、図3に示すように、底板(図示省
略)上の外周部に内周壁40と外周壁41が設けられて
これら内、外周壁40、41の間にリング状の貯留部4
2が形成され、底板には貯留部42に対応して周上複数
箇所に供給ノズル25が設けられている。そして、ライ
ンセンサ22から貯留部42に供給されたにがり混入の
冷豆乳18を供給ノズル25からブロー容器26に順次
充填するが、このとき、噴射状態で充填するため、冷豆
乳18中に泡が生じる。そこで、上記のように、にがり
21を混入した冷豆乳18をブロー容器26に充填した
後、超音波シール機27により開口をシールする前にブ
ロー容器26を外側から押圧手段(図示省略)により押
圧することにより、泡をブロー容器26の開口から溢れ
出させるようにする。更に、加熱凝固工程では冷豆乳1
8を充填してシールしたブロー容器26のコンベヤ等に
よる搬送距離を長く設定することにより、直立状態のブ
ロー容器26内で泡が容器26内の上方へ集まるように
している。
【0025】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。ま
ず、丸大豆180kg/Hを水洗式洗浄機2で洗浄し、
タイマー給水式浸漬槽3において、水温16℃で14時
間浸漬した。浸漬後の大豆は約400kg/Hであっ
た。次に、この浸漬後の大豆を定量供給機4を経て磨砕
機5に供給し、水650kgを加えてすり潰して生ご約
1,050kg/Hを得た。この生ごをご受けタンク8
を経て5連の連続式蒸気煮沸釜9に供給して煮沸した。
先の3連の蒸気煮沸釜の帯留時間は約5分、次の2連の
熟成用の蒸気煮沸釜の滞留時間は約3分となるように設
定した。これにより得られた煮ごは約1,110kg/
Hであった。この煮ごはサイクロン11、煮ご受けタン
ク12を経て濾過機13に供給し、熱豆乳約900kg
/Hと、おから約210kg/Hとに分離した。
【0026】次に、上記熱豆乳を脱泡タンク16に流入
させた。脱泡タンク16は図2に示すように、直径aが
45cm、高さbが45cmのものを用い、熱豆乳14
の液面高さcが28cmで流入口34からの距離dが約
4cm上方で排出口37の脱泡タンク連通部よりの距離
eが約6cm下方に位置するようにフロートスイッチ3
8で熱豆乳14の流出量を制御した。このような条件に
おいて、脱泡タンク16内に流入した900kgの熱豆
乳は約3分の滞留時間で脱泡されながら流出管35より
プレートクーラー17に流入されることになる。プレー
トクーラー17の入口温度が約90℃であった熱豆乳は
プレートクーラー17の出口温度約6℃に冷却された。
この冷豆乳約900kg/Hを貯槽19で約120分滞
留させ、続いてサブタンク20で約4分滞留させ、脱泡
した後、にがり液約12.3l/Hとラインミキサ22
で混合した。
【0027】にがり混入後の冷豆乳をロータリ充填機2
3における内周壁40の径が58cm、外周壁41の径
が78cm、深さ25cmの貯留部42に液高が約12
cmとなるように供給し、供給ノズル25から2,76
0本/H(0.33kg/本)のブロー容器26に順次
充填した。このような条件において、にがり混入後の冷
豆乳が貯留部42に供給され、ブロー容器26に充填さ
れるまでの滞留時間は約97秒であった。次に、ブロー
容器26を外方から押圧して冷豆乳内の泡を除去した
後、超音波シール機27によりブロー容器26の開口部
をシールして冷豆乳を封入した。封入後のブロー容器2
6をコンベヤにより搬送して湯浴式ボイル槽28内に通
過させた。このとき、ブロー容器26はシール後、湯浴
式ボイル槽28に至るまでの間は勿論のこと、湯浴式ボ
イル槽28を通過する間、泡が上方へ集まるように直立
状態を保って搬送した。この間、ブロー容器26を約9
0℃で約60分間加熱して冷豆乳を加熱凝固させて充填
豆腐を得た。続いて、この充填豆腐を水浴式冷却槽29
内でコンベヤにより搬送した。この間、充填豆腐を約1
6℃で約60分間冷却した。
【0028】脱泡タンク16における熱豆乳の液面の流
入口34に対する高さをそれぞれ−5cm、0cm、+
10cmとなるように設定し(−側は流入口34が液面
より低く、+側は流入口34が液面より低くなっている
ことを示す)、その他の条件については上記実施例と同
様にして充填豆腐を製造した。上記実施例を含む各例の
充填豆腐の硬度、pH、4側面と底面における目視によ
る気泡数の合計数、5名のパネラーにより評価した食味
は表1に示すとおりであった。
【0029】
【表1】
【0030】表1からも明らかなように、熱豆乳の液面
を流入口34より低く設定すると、気泡数が多く、食味
においても劣り、また、熱豆乳の液面を流入口34より
10cm以上高く設定しても気泡数は発生しないもの
の、滞留時間の長時間化に伴って熱豆乳の酸化が進行し
て食味にやや劣り、熱豆乳の液面を流入口34より4c
m程度に設定し、約3分で流出させるように設定するこ
とにより、気泡の発生がなく、食味においても最も良好
であったが、熱豆乳の液面を流入口34より10cm未
満で設定し、2分〜5分で流出させるようにすることに
より、気泡の発生がなく、食味においても満足すること
ができる充填豆腐が得られることがわかった。
【0031】
【発明の効果】以上要するに本発明によれば、熱豆乳の
段階で脱泡するようにし、しかも、脱泡タンクにおける
滞留による脱泡工程において、熱豆乳の液面を脱泡タン
ク内に設けられた流入路の上部に配した流入口より10
cm未満となし、熱豆乳を2分〜5分の間に流出させる
ように制御するので、泡を効率良く熱豆乳の表面に浮上
させて除去することができるとともに、熱豆乳の酸化を
抑えて後工程で適度に凝固させることができる。そし
て、冷却後の豆乳中に混入した気泡は比較的簡単に除去
することができるので、気泡がなく、したがって、滑ら
かな触感を得ることができ、品質の良好な充填豆腐を得
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態による充填豆腐の製造方
法を示す概略工程説明図である。
【図2】同製造方法に用いる熱豆乳の脱泡タンクを示す
概略断面図である。
【図3】同製造方法に用いる貯留槽の供給ノズルからブ
ロー容器に豆乳を充填している状態を示す概略斜視図で
ある。
【符号の説明】
1 丸大豆 5 磨砕機 9 連続式蒸気煮沸釜 13 濾過器 14 熱豆乳 16 脱泡タンク 17 プレートクーラー 18 冷豆乳 21 にがり 22 ラインミキサ 23 ロータリ充填機 24 貯留槽 25 供給ノズル 26 ブロー容器 27 超音波シール機 28 湯浴式ボイル槽 29 水浴式冷却槽 30 充填豆腐 33 流入管 34 流入口 35 流出口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−259155(JP,A) 特開 昭61−195660(JP,A) 特開 平7−51015(JP,A) 特開 昭51−67745(JP,A) 特開 平4−79851(JP,A) 特開 昭59−154954(JP,A) 特開 昭63−304961(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A23L 1/20 - 1/211

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱豆乳を脱泡タンクに、その下部より上
    方へ立ち上がり、上部に流入口を有するように設けられ
    た流入路から流入させ、上記脱泡タンクの下部に連通さ
    れた流出路から熱豆乳を流出させ、この間、上記脱泡タ
    ンク内の熱豆乳の液面を上記流入口の上方で上記流入口
    より10cm未満に位置させ、熱豆乳を2分〜5分の間
    に流出させるように制御して滞留により脱泡し、この脱
    泡工程経過後の熱豆乳を冷却し、この冷豆乳に凝固剤を
    添加混合し、容器に充填して密封し、密封後、加熱凝固
    させることを特徴とする充填豆腐の製造方法。
  2. 【請求項2】 凝固剤を添加混合した冷豆乳を貯留槽に
    導き、この貯留槽の下部に設けられた供給ノズルから容
    器に充填することを特徴とする請求項1記載の充填豆腐
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 貯留槽が、内、外周壁間にリング状の貯
    留部を有し、この貯留部の下側に周上複数箇所に供給ノ
    ズルを有することを特徴とする請求項2記載の充填豆腐
    の製造方法。
  4. 【請求項4】 冷豆乳を貯留槽に液高が8cm〜19c
    mの範囲となるように保ち、1分〜5分の間に容器に充
    填することを特徴とする請求項2または3記載の充填豆
    腐の製造方法。
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