JP4383979B2 - 豆腐の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、原料大豆が吸水することができる量の水のみを加えて大豆に吸水させ、大豆に含まれる栄養分を逃がすことなく豆乳を製造し、豆腐の味に悪影響を及ぼす種皮や胚軸を前もって除去する優れた風味の豆腐の製造方法に関する。
従来、豆腐は大豆を水に浸漬して吸水させる浸漬工程、充分に吸水させた後、余分の水を廃棄して吸水大豆を磨砕する磨砕工程を経て生呉を得ていた。生呉を蒸煮する蒸煮工程で煮呉とした後、液状成分(豆乳)から固形成分(おから)を分離する分離工程を経て豆乳を得、この豆乳ににがり等の凝固成分を添加して約1時間加温して凝固させる凝固工程を経て豆腐を得ていた。
本発明者らは特許文献1において、生呉を循環させながら加熱し、均一に加熱され、且つ雑菌の混入が少ない煮呉を製造して豆腐の品質を改良する技術を開示した。
大豆は一対2個の子葉が胚軸を介して連結し、この連結した一対の子葉が1枚の種皮によって覆われている。大豆の中で最も味の良い部位は子葉であり、胚軸はイソフラボン等の成分を含有し、これらは豆腐の味を損なう成分であった。また、種皮には多くの芽胞菌を含む雑菌が付着し、繊維質も多く含まれ豆腐の味を損なう成分であった。更に、種皮は豆乳成分を含まないため、分離工程で大部分がおからとなるが、その際、豆乳成分を付着しておからに移行するため豆乳の歩留りを悪くしていた。
特許文献2には吸水した大豆から種皮と胚軸を除去する技術が開示されているが、装置が大がかりになり、浸漬工程において、子葉が吸水できる量以上の水に浸漬することに関しては、従来技術と変わるところがなかった。大豆を浸漬した水の中には、大量の蛋白質や糖質が溶解しており、これを捨てる従来の技術においては、豆腐の風味向上に寄与すべき成分が無駄に捨てられることになり、排水量は吸水量の10%を越えた。更に、この排水は豆腐工場の廃水のBODを高める結果になっていた。
特開2003−334015号公報 特開平10−28569号公報
大豆の浸漬工程においては、大豆の最大吸水量の水に浸漬したのでは、大豆と大豆との間に存在する空隙に水が溜まり、この水はあくまでも大豆に吸収されずに残るため、磨砕工程に入る前に捨てねばならなかった。この廃水中には前述の通り、豆腐の重要成分が溶解しており、資源の損失であると共に、廃水のBODを低下させるためにも多大な経費が要求された。そこで、大豆の最大吸水量である、大豆100kgに対し、110〜130リットルの水に大豆を浸漬し、余分の水を余すことなく悉く大豆に吸収させて磨砕工程に入る技術が求められていた。
本発明は前記課題を解決することを目的とし、その構成は、脱皮した大豆の種子を原料として豆腐を製造する方法において、子葉を更に2以上に分割し、子葉が吸収し得る最大量の水(子葉100kgに対し水110ないし130リットル)と子葉とを、槽自体の上下が反転する横型の、回転軸が水平に対し10〜30°傾斜している混合槽に装入して撹拌し、水の全量を子葉に吸収させた後、水分を排出することなく磨砕して生呉を製造することを特徴とし、好ましくは混合槽としてアジテーター車のドラム、ドラム駆動部及び付帯設備を使用することを特徴とする。
すなわち、本発明は大豆を予め脱皮することにより、種皮と大部分の胚軸を除去した子葉を使用する。好ましくはこの子葉を更に2以上に分割して吸水性を向上させる。本発明の特徴は、子葉が吸水できる最大量の水、約120リットル/100kg子葉、を加えて槽自体の上下が反転する混合槽で撹拌するものである。しかも、この混合槽は横型で、混合槽内壁に撹拌翼を有し、混合槽の回転軸が水平に対し10〜30°傾斜していることにある。
前もって脱皮した大豆を使用することにより、種皮や胚軸を含まないほとんど純粋な子葉を原料として用いることが可能になった。更に、子葉が吸収できる最大量の水のみを加えて、混合槽自体の上下が反転する混合槽を用いることにより、子葉の粒子と粒子との間に存在する水が移動して子葉本体に降り注がれ、子葉粒子間の水が温存されることなく有効に子葉に吸収される。その結果、子葉の風味成分を逃がすことを防止し、しかも、風味を悪化させる種皮や胚軸の大部分を除去してあるため、非常に滑らかで、さっぱりした、特別に美味しい豆腐を製造することが可能になった。
また、豆乳の喉ごしもも向上した。更に、高BOD廃水の排出がないため廃水処理施設も不要である。
本発明に使用する大豆の種類は特に限定がなく、いかなる大豆も使用できる。脱皮するにあたっては、そのままでは脱皮し難いため、生大豆を乾燥ドラムに入れて3〜5時間乾燥させる。この工程により、種皮が胚軸と共に剥離し、一対の子葉が分割して2個の子葉が露出する。このようにして得られた乾燥大豆を風選することにより、軽い種皮は胚軸と共に飛散する。
風選により分離された子葉をそのまま用いても、本発明の目的を達成することができるが、更に、各子葉を2以上に分割すると子葉の内部組織が露出し、吸水速度が向上する。各子葉の分割は市販の挽き割り機により容易に行うことができる。
混合槽は、混合槽自体がゆっくり回転する形式である。従来技術のように、大豆を水に浸漬した状態で静置すれば、大豆粒子間に存在する間隙水は永久に吸収されない。混合槽自体が反転することにより、大豆粒子と間隙水は上から落下することになり、この際、残った間隙水が子葉に吸収される機会が生じる。
混合槽はそれ自体が回転するのであるから、横型が好ましく、更に、回転軸が水平に対し10〜30°、好ましくは15〜25°傾斜している。傾斜させることにより、混合槽の内容積の1/2程度の内容量を収納して撹拌してもこぼれない。
豆腐の製造にあたっては、雑菌を排除するため、各装置を清潔に保つ必要がある。混合槽も撹拌翼を中心部に設けると、多くの死角を生じて洗浄効率が低下するため、回転翼は混合槽の壁面内側に設けることが好ましい。
生コンクリートの搬送に使用されているアジテーター車の自動車機能を除いた本体は、本発明における混合槽の要件を満たす。したがって、アジテーター車のドラムを混合槽とし、ドラム駆動部及び付帯設備をそのまま本発明の混合槽として利用することが有利である。
更に、混合槽の洗浄にあたり死角が生じたり、確実な洗浄が困難な場合には、混合槽の回転軸に相当する部位に、外周に多数の噴気孔を有するパイプを挿入し、該パイプの噴気孔から空気、加熱空気、水蒸気等を噴出させて混合槽内面を洗浄することもできる。
子葉が吸収し得る最大量の水は、子葉100kgに対し110〜130リットルであり、好ましくは115〜125リットルである。従来の浸漬工程では、子葉が完全に吸水し終わるまでに要する時間は常温で10〜20時間であったが、本発明では15℃で3時間に、45〜50℃で2時間以下に短縮される。本発明においては65℃にも加温することも可能であり、加温することにより吸水時間は更に短縮される。しかしながら、極端に短縮させると子葉の吸水率に部分的ムラが生じ、製品豆腐に悪影響を及ぼす。
図1には本実施例で混合槽として使用したアジテーター車のドラム部分を示した。新明和工業(株)製の4トン級回転ドラムである。1はドラムであり、HSモーターにより1〜3rpmでドラム毎回転する。ドラムの回転軸は水平に対し20°傾斜している。正転させると内容物がこぼれないように回転し、逆転させると内容物を排出するように回転する。2はホッパーであり、よく洗浄した空のドラム1内に大豆6及び計算量の水7を注入する。3は高重量のドラムの回転を円滑にするためのローラーであり、それぞれ支台4により固定されている。8は排出ダクトであり、浸漬工程が終了した後にはドラム1を逆転させて膨潤大豆を、移動ホッパー9に排出して次の磨砕工程に入る。
豆腐製造のフローシートの一部を図2に示した。
秋田産挽き割り大豆(銘柄:りゅうほう)15俵(900kg)を原料として用い、図1に示すホッパー2からドラム1内に装入した。この挽き割り大豆は子葉を更に2分割したものである。したがって、1粒の大豆から4片の子葉片が得られる。生大豆を原料として使用する場合には、前もって乾燥ドラムによる乾燥工程に続く風選工程を行い、次いで挽き割り工程を行えばよい。
次いで108m3 の水を装入し、2rpm前後でドラム1を正転させたところ、2時間30分で全量の水が子葉に吸収されて、排出する水はなかった。この時の水温は20℃であった。
ドラム1を逆転させて膨潤した子葉を排出ダクト8から移動ホッパー9に排出し、磨砕機に搬送して磨砕し、生呉を製造した。この生呉を特許文献1に示す煮釜で蒸煮した。
すなわち、煮釜本体の下端に細い加熱部を設け、該加熱部の中央部に棒状であって加熱部壁面に向かって水蒸気を吹き出す複数の穿孔を設けた発射管を収納し、加熱部内容液を加熱部下端からパイプとポンプを介して連続的に煮釜本体上部に戻す形式の煮釜である。 この煮釜によると、内容物の生呉は循環するため生呉が滞留する死角が全くなく、すべての生呉が加熱部を通過して均等に加熱される長所を有する。この蒸煮工程により、生呉を85℃に加熱し、煮呉を製造した。
得られた煮呉を分離機を用いて豆乳とおからとに分離した。本実施例ではこの豆乳を更にミジン取り機で処理して不溶性の成分を除去した。本実施例では得られた豆乳の量に比しておからの量が少なく収率も向上した。得られた豆乳はブリックス濃度15%であり、そのまま飲んでも滑らかな喉ごしで、しかも深みのある味であった。この煮呉を冷却し、7℃で保存した。
この冷却豆乳を用いて常法により豆腐を製造した。得られた豆腐はコクがあり、滑らかで舌ざわりが良く、一般生菌数も少なかった。
本実施例により、本発明の技術によれば、美味しく、日持ちのよい豆腐を収率よく得られることが判明した。
実施例1で混合槽として使用したアジテーター車のドラム部分の説明図である。 豆腐製造の本発明と関係が深い部分のフローシートである。
符号の説明
1 ドラム
2 ホッパー
3 ローラー
4 支台
6 大豆
7 水
8 排出ダクト
9 移動ホッパー

Claims (6)

  1. 脱皮した大豆の種子を原料として豆腐を製造する方法において、
    子葉が吸収し得る最大量の水であって、脱皮した大豆の子葉100kgに対して110ないし130リットルの水と子葉とを、槽自体の上下が反転する混合槽に装入して撹拌し、水の全量を子葉に吸収させた後、水分を排出することなく磨砕して生呉を製造することを特徴とする豆腐の製造方法。
  2. 挽き割り機を用いて、子葉を更に2以上に分割することを特徴とする請求項1記載の豆腐の製造方法。
  3. 混合槽が横型で、混合槽の回転軸が水平に対し10〜30°傾斜していることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の豆腐の製造方法。
  4. 混合槽の壁面内側に、撹拌翼が設けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載する豆腐の製造方法。
  5. 混合槽として、生コンクリート搬送用アジテーター車のドラム、ドラム駆動部及び付帯設備を使用することを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載する豆腐の製造方法。
  6. 混合槽を20ないし60℃に加温することを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれかに記載する豆腐の製造方法。


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