JP3170081B2 - 導電性交互共重合体およびこの共重合体の製造方法 - Google Patents

導電性交互共重合体およびこの共重合体の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な群の真性的に導
電性である交互共重合体に関する。本発明はまたこのよ
うな重合体の製造方法に関する。本発明はさらにこのよ
うな共重合体の使用に関する。
【0002】
【従来の技術】有機重合体は一般に電気絶縁物であり、
従って電気および電子部品において絶縁体として用いら
れている。重合体は、これが、例えば二重結合、三重結
合、芳香環または複素芳香環の多重共役結合系を有する
際導電性を得る。上記導電率を真性導電率と呼ぶ。この
ような重合体の例はポリアセチレン、ポリチオフェンお
よびポリピロールである。一般に、これらの重合体の導
電率は、これらの重合体が1.5〜4eVの比較的大き
なバンドギャップを有する半導体であるため低い。導電
率は、重合体を(電気)化学的に酸化または還元するこ
とにより増加させることができる。上記の酸化または還
元処理をドーピングと呼ぶ。酸化によりp型導体が形成
し、還元によりn型導体が形成する。酸化または還元処
理により電荷担体が重合体鎖上に形成し、この電荷は反
対に帯電した対イオンにより補償される。「交互共重合
体」は、重合体鎖中に交互に含まれる2種の異なる単量
体から成る重合体を意味するものと理解されたい。一般
に、重合体は安価であり容易に加工することができるた
め、導電性重合体を(完全な)電子回路、電池用の電
極、帯電防止塗料および電磁保護層において導体または
半導体構造に用いることは魅力的である。
【0003】導電性交互共重合体は、ジェイ・コワリッ
ク(J. Kowalik)ら、シンセティック・メタルズ(Synthet
ic Metals)、41〜43(1991)435〜438に
よる論文から知られる。上記論文には、反応してポリ
(2−ピロリル−1,4−ベンゾキノン)を形成するベ
ンゾキノンおよびピロールに基づいた半導電性交互共重
合体が記載されている。得られた重合体はp型半導体で
あり、「不規則」であり、ピロールとベンゾキノンとの
酸化重合により製造される。形成した重合体のバンドギ
ャップは上記論文中に記載されていない。
【0004】この既知方法の欠点は、重合反応中に酸化
剤、すなわちクロラニルが存在して、このために得られ
る重合体をドープし、p型導電性にすることである。上
記重合体からドープされていない、すなわち真性的に導
電性である重合体を得ることは不可能または極めて困難
である。他の欠点は「不規則な」重合体構造であり、こ
れは導電率に悪影響を与える。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、とり
わけ、最大1.5eVのバンドギャップを有し、単純な
縮合重合(重縮合)方法により得られ、さらに第一にド
ープされていない共重合体を生成する新規な群の(半)
導電性交互共重合体を提供することにある。本発明の他
の目的は、酸化剤を用いずにこのような共重合体を製造
する方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明において、この目
的は、(半)導電性共重合体が、少なくとも2個の二重
結合した酸素原子および少なくとも1個の水酸基で置換
された不飽和環状構造を有するアクセプター単量体単位
Aを、少なくとも2個の活性水素原子を有する単素環式
または複素環式芳香族化合物から形成したドナー単量体
単位Dと反応させ、溶媒の存在下で重縮合反応を発生さ
せ、これにより上記交互(半)導電性共重合体を形成す
ることにより得られることを特徴とする交互共重合体に
より達成することができる。「アクセプター」は負電荷
を受容することができる単位を意味し、「ドナー」は負
電荷を供与することができる単位を意味するものと理解
されたい。これに関して、「活性水素原子」は、重縮合
反応の間単量体から容易に離脱することができる水素原
子を意味するものと理解されたい。少なくとも2個の活
性水素原子を有するドナー単量体単位Dの例を以下に示
す。重縮合反応によりアクセプターおよびドナーの厳密
に交互であり規則的な構造・・・・ADADADA・・
・・が得られ、単量体単位AおよびDを選択した結果多
重共役結合系が形成する。得られた重合体は小さいない
しは極めて小さいバンドギャップを有し、この結果真性
導電率が著しく増加する。上記真性導電率、すなわちド
ープせずに得られた導電率は室温で得られる。
【0007】適切なアクセプター単量体単位Aは次式
【化14】 で表されるスクワリック酸(squaric acid)(3,4−ジ
ヒドロキシ−3−シクロブチン−1,2−ジオン)、次
【化15】 で表されるクロコン酸(4,5−ジヒドロキシ−4−シ
クロペンテン−1,2,3−トリオン)および次式
【化16】 で表される5,6−ジヒドロキシ−5−シクロヘキセン
−1,2,3,4−テトラオンである。
【0008】適切なドナー単量体単位Dは、例えば染料
化学において用いられる(5−6−5)または(6−6
−6)複素環系を有する化合物である。これらの若干の
例はジェイ・ファビアン(J. Fabian)ら「有機着色剤の
光吸収(Light Absorption ofOrganic Colorants) 」ス
プリンガー・フェアラグ(Springer Verlag) 、ベルリ
ン、1980、189頁に見出される。上記刊行物にお
いて、これらの化合物はビスシアニン染料を調製するの
に用いられる。上記の適切なドナー単量体Dの一般的な
群は、次式
【化17】
【化18】
【化19】
【化20】 および
【化21】 で表される。上記式中、X1 は−NR−基を示し;X2
はO,SまたはSe原子あるいは−NR−、−CR=C
H−、−CHR−CH2 −または−C(アルキル)2
を示し、X3 は−CR=または−N=基を示す。また上
記式中、X1 はSまたはO原子、X2 はS原子または−
CR=CH−基およびX3 は上記のものと同一であって
もよい。Rは水素原子あるいは1〜18個のC原子を有
するアルキルまたはアルコキシ置換基を示す。これらの
化合物は長い共役構造および、重縮合反応の間アクセプ
ター単量体単位、例えばスクワリック酸のOH基と反応
する2個の活性水素原子を有する。若干の特定的な例は
次式
【化22】
【化23】 で表される。
【0009】化22式におけるベンゾジヒドロピロール
の置換基R1 およびR2 は、C1 〜C18アルキル基、例
えばメチル、ブチルまたはオクタデシル基を示す。化2
3式におけるベンゾジチアゾールの置換基R3 およびR
4 はC1 〜C18アルキル基、例えばメチル、n−ヘプチ
ル、n−ドデシルまたはn−オクタデシル基を示す。置
換基Rの選択により、当業者は最終的な共重合体の特
性、例えば溶解性、加工性および導電率を広範囲に変化
させることができる。化21式における化合物の特定的
な例はネオクプロイン(次式
【化24】 で表される)である。
【0010】他の適切なドナー単量体Dは、例えばアル
キル基で置換されているかまたは置換されていないアズ
レン(芳香族5〜7員環)である。他の適切なドナー単
量体Dはチオフェンオリゴマー、例えばビチエニルおよ
びターチエニル(terthienyl)(次式
【化25】 で表される)である。チオフェン環は、C1 〜C18アル
キル基またはC1 〜C18アルコキシ基である官能基R5
で置換していてもよい。
【0011】適切なドナー単量体Dの他の群は、芳香族
ジアミンである。一般式は次式
【化26】 で表される。上記式中Aは芳香族コア(aromatic core)
を示し、R6 およびR7はH原子またはC1 〜C18アル
キル基を示す。芳香族コアAの若干の例は次式
【化27】
【化28】
【化29】 および
【化30】 で表される。上記式中R8 およびR9 はH原子またはC
1 〜C18アルキル基を示し;X1 は−N=または−CR
=基を示し、X2 およびX3 は−NH−または−N=
(アルキル)−基あるいはS,SeまたはO原子を示
す。アルキル基は1〜18個の炭素原子を有する。Rは
H原子あるいは1〜18個の炭素原子を有するアルキル
またはアルコキシ置換基を示す。これらの代表例は例え
ばp−フェニレンジアミン、3,6−ジアミノアクリジ
ン(次式
【化31】 で表される)およびチオニン(次式
【化32】 で表される)である。驚異的なことに、ジアミンと、例
えばスクワリック酸との重縮合生成物は、導電性共重合
体を与える;結局、生成した重合体は、群として絶縁物
として知られるポリアミドである。
【0012】本発明の交互共重合体の例はスクワリック
酸(化14式で表される)と化22式で表される化合物
(式中R1 およびR2 はn−オクタデシル基(n−C18
37)を示す)との重縮合生成物である。生成した重合
体はくり返し単位として次式
【化33】 で表される構造を有する。スクワリック酸単位は負に帯
電しており、電荷アクセプターとして作用する。ベンゾ
(1,2,4,5)ビス(N−オクタデシル−2−メチ
ル−3−ビス−メチルジヒドロピロール)単位は正に帯
電しており、電荷ドナーとして作用する。長い共役系と
結合したドナー単位とアクセプター単位との交互配列は
真性的に導電性である「自己ドープされた(self-dope
d)」重合体である。化33式の重合体の導電率は室温で
3・10-5S/cmであり、バンドギャップは1.0e
Vである。重合体は種々の溶媒、例えばクロロベンゼン
に容易に溶解する。オクタデシル基の代わりに、他のア
ルキル基、例えばメチル、n−ヘプチルおよびn−ドデ
シル基をR1 およびR2 として選択することができる。
一般に、重合体の溶媒への溶解性は、アルキル基の長さ
が増加するに従い増加する。
【0013】本発明の交互共重合体の他の例は、クロコ
ン酸(化15式で表される)と化23式で表される化合
物(式中R3 およびR4 はメチル基を示す)との重縮合
生成物である。生成した重合体はくり返し単位として次
【化34】 で表される構造を有する。クロコン酸は負に帯電してお
り電荷アクセプターとして作用する。ベンゾ(1,2,
4,5)ビス(N−メチル−2−メチルチアゾール)単
位は正に帯電しており電荷ドナーとして作用する。化3
4式で表されるこの「自己ドープされた」重合体は室温
で10-5S/cmおよび250℃で2.5・10-3S/
cmの導電率を有する。この重合体のバンドギャップは
0.5eVであり、従ってこの重合体は半導電性を有す
る。メチル基の代わりに、他のアルキル基、例えばn−
ヘプチル、n−ドデシルおよびn−オクタデシル基をR
3 およびR4 として選択することができる。
【0014】本発明において、スクワリック酸、クロコ
ン酸および5,6−ジヒドロキシ−5−シクロヘキセン
−1,2,3,4−テトラオン(化16式)はまたネオ
クプロイン(化24式)、ターチエチル(化25式)お
よび3,6−ジアミノアクリジン(化31式)を用いて
共重合することができる。また、この場合重縮合により
導電性交互共重合体が形成し、化24,25および31
式で表される化合物が重合体鎖においてドナー単位とし
て作用する。
【0015】交互共重合体を製造する方法を提供する目
的は、本発明において、等モル量の二官能価アクセプタ
ー単量体単位Aと二官能価ドナー単量体単位Dとを溶媒
中で混合し、重縮合により重合し、これによりくり返し
単位ADを有する交互共重合体を形成することを特徴と
する方法により達成することができる。アクセプター単
量体単位Aとして、少なくとも2個の二重結合した酸素
原子および少なくとも1個の水酸基で置換された不飽和
環状構造を有する化合物を用いる。ドナー単量体単位D
として、少なくとも2個の活性水素原子を有する単素環
式または複素環式芳香族化合物を用いる。単量体単位A
およびDの例を以下に示す。重縮合反応は適切な溶媒、
例えばプロパノール、ブタノール、トルエンまたはジメ
チルスルホキシド中で実施する。
【0016】一般に、上記方法により製造した交互共重
合体は、良好な熱安定性を示す。上記のほとんどの共重
合体において空気中で300℃に加熱した後に何の変化
も観察されない。従って、対酸素感受性は極めて小さ
い。本発明の交互共重合体の導電率は、それ自体知られ
ているドーパントにより増加させることができる。p型
の導電形を得るのに適したドーパントは、例えばI 2
As F5 、SbF5 、HBF4 、過塩素酸塩、スルホン
酸塩、SO3 およびFeCl3 である。ある共重合体を
用いる場合には、p型にドーピングすることにより、吸
収帯はスペクトルの赤外領域に移行する。この結果、上
記共重合体は無色になる。半導体重合体を得ることがで
きるため、電子装置において用いることができる回路を
製造することができる。また、導体トラックを本発明の
交互共重合体から製造することができ、金属導体トラッ
クの代用品を形成することができる。
【0017】本発明の交互共重合体はまた、当該共重合
体で適切な溶媒に溶解し、次にこれを所望の基材上に例
えば回転塗布により塗布することにより、帯電防止層ま
たは電磁保護層として用いることができる。独国特許出
願公開第DE−A−3246319号明細書には、ピロ
ールとスクワリック酸との共重合体を、導電性塩の存在
下で上記化合物の溶液を陽極酸化することにより製造す
ることが記載されている。得られた重合体はpドープさ
れており、また対イオンとして導電性塩の陰イオンを含
む。陽極酸化により、スクワリック酸は形成したポリピ
ロールに含まれる。このようにして厳密な交互共重合体
は形成せず、ピロール単位の配列に加えて、スクワリッ
ク酸単位を含むブロック共重合体またはスクワリック酸
をドープされたピロールから成る単独重合体が形成す
る。
【0018】
【実施例】以下本発明を実施例により説明する。 実施例1化22式(式中R1 =R2 =n−C1837である)の化
合物の調製 化22式の化合物をベンゾジピロールおよびステアリル
−p−クロロベンゼンスルホネートを用いて調製した。
上記ジピロールは、ケミカル・アブストラクツ(Chemica
l Abstracts)76巻、1972、アブストラクト・ナン
バー72434mに記載されている方法に従い、ここで
これは上記アブストラクトの式III により示される。ス
テアリル−p−クロロベンゼンスルホネートはp−クロ
ロベンゼンスルホンクロリドおよびステアリルアルコー
ルから調製した。
【0019】99gのステアリル−p−クロロベンゼン
スルホネートと、18g(75ミリモル)の上記のジピ
ロールと100mlのクロロベンゼンとの混合物を12
0〜140℃の温度で3時間加熱した。100mlのク
ロロベンゼンを形成したペーストに加え、これにより懸
濁液を形成した。上記懸濁液を120〜130℃の温度
で16時間加熱し、次に冷却し、その後200mlのト
ルエンを加えた。固体を減圧濾過により濾別し、その後
上記固体を250mlのトルエンとともにかきまぜ、次
に再び濾過した。得られた固体を、16gのNaOH
と、500mlの水と、500mlのトルエンとの混合
物と共に5時間かきまぜ、その後すべての固体が溶解し
た。液体層を分離し、有機層を500mlの水で洗浄
し、その後上記層をNa2 SO4 で乾燥し、蒸発させ
た。残留物を500mlの96%エタノールから結晶
し、これにより13.75g(18.48ミリモル)の
化22式(式中R1 =R2 =n−C1837である)の所
望の生成物すなわちベンゾジヒドロピロールを得た。
【0020】化33式の交互共重合体の調製 上記方法により調製した化22式のベンゾジヒドロピロ
ール(2.40g、3.23ミリモル)と、スクワリッ
ク酸(370mg、3.25ミリモル)と、150ml
のn−ブタノールと、100mlのトルエンと、3滴の
キノリンとの混合物を20時間還流させ、この間共沸蒸
留により水を除去した。混合物を冷却した後、これを吸
引濾過し、その後固体をトルエンで洗浄した。90℃で
乾燥した後、このようにして得られた化33式の交互共
重合体の重量は1.76gであった。
【0021】化33式の上記共重合体の導電率は、フィ
ルム状での4点測定法(ポテンシャルプローブ測定とも
称する)により測定した場合、3・10-5S/cmであ
った。バンドギャップは1.04eVであり、これは近
赤外線における連続的光学吸収のしきい値により測定し
た(シー・キッテル(C. Kittel) 、固体状態物理学への
導入(Introduction to Solid State Physics) 第5編、
ジョン・ウィリー・アンド・サンズ(John Wiley and So
ns) 、1976、210頁参照)。吸収スペクトルをガ
ラス板上の重合体の薄膜上で測定し、上記重合体はクロ
ロベンゼン溶液で供給した。
【0022】実施例2化23式の化合物の塩(式中R3 =R4 =CH3 であ
る)の調製 化23式の化合物の塩をケミカル・アブストラクツ、第
71巻、1969、アブストラクト・ナンバー8134
4fに記載されている方法により調製し、ここでこれは
上記アブストラクトの式III により示される(メチルサ
ルフェートのジチアゾール塩)。この形態で、この化合
物はクロコン酸との重縮合反応に用いられる。
【0023】化34式の交互共重合体の調製 324mg(2.0ミリモル)のクロコン酸水和物と、
945mg(2.0ミリモル)の上記のジチアゾール塩
と、30mlのn−プロパノールと、800mgのピリ
ジンと、30mlのジメチルスルホキシドとの混合物を
3時間還流させた。蒸発後、残留物を得、これをさらに
真空下で100℃で濃縮してジメチルスルホキシドを除
去した。このようにして得られた残留物を、50mlの
水と50mlのトルエンとの混合物と1/2時間にわた
り混合した。吸引濾過により化34式の交互共重合体9
00mgが得られた。導電率は室温において10-5S/
cmであり、250℃において2.5・10-3S/cm
であった。バンドギャップは0.5eVであった。
【0024】実施例3スクワリック酸と化22式(式中R1 =R2 =n−C4
9 である)との交互共重合体 実施例1と同様の方法により、化22式(式中R1 =R
2 =n−C4 9 (n−ブチル)である)の化合物を調
製した。上記実施例と同様の方法により、スクワリック
酸を用いることにより交互共重合体を得た。形成した共
重合体の導電率は5・10-5S/cmであった。80℃
の温度におけるヨウ素蒸気でのドーピングの後導電率は
10-2S/cmであった。
【0025】実施例4スクワリック酸とp−フェニレンジアミンとの交互共重
合体 シクロヘキサノールを溶媒としたp−フェニレンジアミ
ンを用いたスクワリック酸の重縮合により、10-6S/
cmの導電率を有する交互共重合体を得た。ヨウ素蒸気
でのドーピングの後導電率は5・10-3S/cmであっ
た。得られた共重合体のバンドギャップは0.4eVで
あった。
【0026】実施例5〜17 表1にアクセプター単量体単位Aおよびドナー単量体単
位Dから得られた交互共重合体の結果を示す。導電率は
室温においてドープされていない共重合体について測定
した。
【0027】
【表1】 本発明の交互共重合体は真性導電性であり最大1.5e
Vのバンドギャップを有していた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (73)特許権者 590000248 Groenewoudseweg 1, 5621 BA Eindhoven, T he Netherlands (72)発明者 ウォルター テン ホッフェ オランダ国 9747 アー ゲー フルー ニンヘン ニジェンボルク 16 (72)発明者 ハンス ウェインベルフ オランダ国 9747 アー ゲー フルー ニンヘン ニジェンボルク 16 (56)参考文献 Manecke,G.et al.’ Polar Polyamides’, Makromol.Chem.Vol. 125,1969,p231−246 Manecke,G.et al.’ Squaric acid−1,3−p olyamides’,Macromo l.Synth.Vol.5,1974,p 39−42 Neuse,E.W.at al.’ Poly(squaryl amide s)’,Polymer,vol.15, no.6,1974,p339−345 Gauger,J.et al.’P olar superpolyamid es’,Kinet.Mech.Pol yreactions,Int.Sym p.Macromol.Chem.Pr epr.Vol.1,1969,Budap est,p31−34 Ehrhard,H.et al.’ Amides and Thiamid es of squaric aci d:…’,Chem.Ber.Vol. 110,no.7,1977,p2506−2523 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 61/12 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ドナーおよびアクセプター単量体単位の
    くり返しである(半)導電性共重合体であって、 上記(半)導電性共重合体が、少なくとも2個の二重結
    合した酸素原子および少なくとも1個の水酸基で置換さ
    れた不飽和環状構造を有するアクセプター単量体単位A
    を、少なくとも2個の活性水素原子を有する単素環式ま
    たは複素環式芳香族化合物により形成されたドナー単量
    体単位Dと反応させ、重縮合反応を溶媒の存在下で行わ
    せ、これにより上記交互(半)導電性共重合体を形成す
    ることにより得られたものであることを特徴とする導電
    性交互共重合体。
  2. 【請求項2】 単量体単位Aが、スクワリック酸(squar
    ic acid)、クロコン酸および5,6−ジヒドロキシ−5
    −シクロヘキセン−1,2,3,4−テトラオンから成
    る群から選ばれたことを特徴とする請求項1記載の交互
    共重合体。
  3. 【請求項3】 単量体単位Dが次式 【化1】 【化2】 【化3】 【化4】 および 【化5】 (式中 X1 =−NR−, X2 =O,S,Se,−NR−,−CR=CH−,−C
    HR−CH2 −またはC(アルキル)2 (ここでアルキ
    ル基は1〜18個のC原子を有する)、 X3 =−CR=または−N=(ここでRはH原子または
    1 〜C18アルキルまたはアルコキシ基を示す);もし
    くは X1 =SまたはO, X2 =Sまたは−CR=CH−, X3 =−CR=または−N=(ここでRは上記のものと
    同一のものを示す))から成る群から選ばれたことを特
    徴とする請求項1記載の交互共重合体。
  4. 【請求項4】 単量体単位Dが、 【化6】 (式中R1 およびR2 はC1 〜C18アルキル基を示
    す); 【化7】 (式中R3 およびR4 はC1 〜C18アルキル基を示
    す);および 【化8】 から成る群から選ばれたことを特徴とする請求項3記載
    の交互共重合体。
  5. 【請求項5】 単量体単位Aがクロコン酸であり、単量
    体単位Dが化7式(式中R3 はメチル基を示し、R4
    ドデシル基を示す)に対応するものであることを特徴と
    する請求項4記載の交互共重合体。
  6. 【請求項6】 単量体単位Dが次式 【化9】 (式中R6 およびR7 はH原子またはC1 〜C18アルキ
    ル基を示し、Aは以下の式 【化10】 【化11】 【化12】 【化13】 (式中R8 およびR9 はH原子またはC1 〜C18アルキ
    ル基を示し、X1 =−N=または−CR=(式中RはH
    原子またはC1 〜C18アルキルまたはアルコキシ基を示
    す)であり、X2 およびX3 =S,O,Se,−NH−
    または−N(アルキル)−(ここでアルキル基は1〜1
    8個のC原子を有する)である)から成る群から選択さ
    れたものである)の一般式を有する芳香族ジアミンであ
    ることを特徴とする請求項1記載の交互共重合体。
  7. 【請求項7】 単量体単位Dがp−フェニレンジアミ
    ン、チオニンおよび3,6−ジアミノアクリジンから成
    る群から選ばれたことを特徴とする請求項6記載の交互
    共重合体。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれか1つの項記載の
    交互共重合体を製造するにあたり、 二官能価アクセプター単量体単位Aと二官能価ドナー単
    量体単位Dとを等モル量溶媒中で混合し、重縮合により
    重合させ、これによりくり返し単位ADから成る交互共
    重合体を形成することを特徴とする交互共重合体の製造
    方法。
  9. 【請求項9】 請求項1〜7のいずれか1つの項記載の
    交互共重合体または請求項8記載の方法により得られた
    交互共重合体を用いたことを特徴とする電子回路用導体
    または半導体。
  10. 【請求項10】 請求項1〜7のいずれか1つの項記載
    の交互共重合体を用いたことを特徴とする帯電防止層ま
    たは電磁保護層。
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