JP3169734B2 - 染料の製造法 - Google Patents

染料の製造法

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JP3169734B2
JP3169734B2 JP07301993A JP7301993A JP3169734B2 JP 3169734 B2 JP3169734 B2 JP 3169734B2 JP 07301993 A JP07301993 A JP 07301993A JP 7301993 A JP7301993 A JP 7301993A JP 3169734 B2 JP3169734 B2 JP 3169734B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はモノアゾ染料の製造法に
関し、詳細には、生産性が改善されたモノアゾ染料の製
造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】請求項1に記載の一般式(III)で表わさ
れるモノアゾ化合物は分散染料として古くから知られて
いる。このアゾ化合物は通常、請求項1に記載の一般式
(I)で表わされるアニリン類を常法に従ってジアゾ化
したのち、次いで、これと請求項1に記載の一般式(I
I)で表わされるアニリン誘導体と水性媒体中でカップ
リング反応させることにより得ることができるが、これ
で得られたケーキを回収し分散染料として使用すると、
染料としての分散性及び経時安定性が不良であるとの欠
点がある。
【0003】そこで、従来、カップリング反応により得
た混合物を一度濾過し、水洗後再度水性媒体中で90〜
95℃の温度で3〜6時間加熱処理する方法が一般的に
採用されている。濾別後に熱処理を行なうのは、反応混
合物を引き続き加熱処理すると染料のエステル基の加水
分解が起こるためである。この加熱処理によってモノア
ゾ化合物の結晶転移は起こらないものの、結晶状態が望
ましい方向に改善される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
方法では、工業的には次のような問題点が発生する。 1.ケーキの濾過性が悪く、ケーキの濾過中に染料のエ
ステル基が加水分解を起こす。又、濾過容積の大きな濾
過機が必要となる。 2.染料の分散性を良好なものとするため、ケーキの加
熱処理が必要であるが、それに先立ち濾過操作が必要で
あり、2段階でケーキを製造するため非常に生産性が悪
い。
【0005】本発明の目的は、上記従来技術に於ける問
題点を解決し、生産性が改善されたモノアゾ染料の製造
法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、前示一
般式(I)で表わされるアニリン類をジアゾ化し、次い
で前示一般式(II)で表わされるアニリン誘導体とをカ
ップリング反応させ、前示一般式(III)で表わされるモ
ノアゾ染料を製造する方法において、カップリング反応
で得られた反応混合物をポリオキシエチレン高級脂肪酸
エステル型ノニオン界面活性剤の存在下で加熱処理し、
次いで濾過することを特徴とするモノアゾ染料の製造法
にある。
【0007】以下、本発明を詳細に説明する。一般式
(I)で表わされるアニリン類としては、2,4−ジニ
トロ−6−クロロアニリン、2,4−ジニトロ−6−ブ
ロモアニリン、2,6−ジクロロ−4−ニトロアニリ
ン、2,6−ジブロモ−4−ニトロアニリン、2,6−
ジフルオロ−4−ニトロアニリンおよび2,6−ジヨー
ド−4−ニトロアニリン、2−ブロモ−6−クロロ−4
−ニトロアニリンなどが挙げられる。
【0008】ジアゾ化反応は通常、ニトロシル硫酸中に
前示一般式(I)のアニリン類を10〜40℃、好まし
くは20〜30℃で溶解し、3〜5時間程度攪拌するこ
とにより行なわれる。ジアゾ化反応の終了後、ジアゾ化
されたアニリン類を前示一般式(II)で示されるアニリ
ン誘導体とカップリング反応させる。
【0009】前示一般式(II)において、R1 はメトキ
シ基,エトキシ基などの低級アルコキシ基である。R2
はメチル基、エチル基などの低級アルキル基であり、メ
チル基が好ましい。R3 及びR4 は夫々独立にメチル
基,エチル基,プロピル基,ブチル基等のアルキル基,
シアノエチル基,シアノプロピル基等のシアノアルキル
基、メチルカルボニルオキシエチル基,エチルカルボニ
ルオキシエチル基,メチルカルボニルオキシプロピル
基,エチルカルボニルオキシプロピル基等のアルキルカ
ルボニルオキシアルキル基である。m及びnは夫々独立
に0又は1である。一般式(II)で表わされるアニリン
誘導体のうち、特に好ましいのは次の化合物である。
【0010】
【化4】
【0011】
【化5】
【0012】
【化6】
【0013】
【化7】
【0014】カップリング反応は通常、酸性条件下、水
性媒体中で行なわれる。例えば、塩酸,硫酸,酢酸など
の水性媒体中に前示一般式(II)の化合物を溶解させ攪
拌下これに上記ジアゾ化反応より得られたジアゾ化液を
混合することにより実施することができる。尚、カップ
リング反応に際して、例えば、スルファミン酸などの脱
亜硝酸剤を少量添加するのが好ましい。
【0015】上記カップリング反応の温度は、通常、−
10℃〜20℃、好ましくは−5℃〜5℃であり、ま
た、反応時間は1〜10時間程度である。カップリング
反応によって、前示一般式(III)で表わされるモノアゾ
化合物の結晶を含む反応混合物が得られる。一般式(II
I)で表わされるモノアゾ化合物のうち、特に好ましいの
は次の化合物である。
【0016】
【化8】
【0017】
【化9】
【0018】
【化10】
【0019】(式中X3 はCl又はBr、R5 はメトキ
シ基又はエトキシ基を表わす) 本発明ではこのモノアゾ化合物の結晶を含む反応混合物
を引き続き特定界面活性剤の存在下で加熱処理を行な
う。もし、加熱処理を行なわずに濾過してケーキを回収
した場合には、ケーキ容積が非常に大きく濾過性が悪い
ので濾過中に化合物の加水分解をおこす。更にアニオン
分散剤を併用して、微分散機(例えばサンドミル)で微
細化して得られる粉末染料は分散性、経時安定性が悪
い。
【0020】上記加熱処理の条件は、通常、50〜90
℃、好ましくは50〜70℃の温度で、0.5〜3時
間、好ましくは1〜2時間攪拌することにより行なう。
加熱温度が低すぎると、加熱処理の効果が現れないので
好ましくない。一方、加熱温度が高すぎると染料の分解
が起こるので好ましくない。又、加熱時間が短かすぎる
と加熱処理効果が不十分であり、長すぎると不経済なの
で好ましくない。
【0021】本発明の特徴は、上記加熱処理時にポリオ
キシエチレン高級脂肪酸エステル型ノニオン界面活性剤
を存在させることにある。要するに、この界面活性剤の
存在により、カップリング反応終了後の混合物を引き続
き加熱処理することを可能とし、加熱処理した場合、濾
過性を改善でき、ケーキ容積を小さくすることができ、
良好なケーキの濾過ができる。
【0022】本発明で用いられるポリオキシエチレン高
級脂肪酸エステル型ノニオン界面活性剤は、通常、炭素
数11〜21の飽和または不飽和の脂肪酸とポリオキシ
エチレングリコールとのエステルであり、下記一般式
(IV)で表わされる。
【0023】
【化11】
【0024】(式中、Rは炭素数10〜20の飽和また
は不飽和脂肪族炭化水素基を表わし、nは正の整数を意
味する。) ノニオン界面活性剤を構成する高級脂肪酸としては、特
に好ましくは炭素数16〜19の脂肪酸であり、具体的
には、n−ヘキサデカン酸(C1531COOH)、n−
ヘプタデカン酸(C1633COOH)、n−オクタデカ
ン酸(C1735COOH)、n−ノナデカン酸(C18
37COOH)、9−ヘキサデセン酸(C1529COO
H)、6−オクタデセン酸(C1733COOH)、9−
オクタデセン酸(C1733COOH)、9,12−オク
タデカジエン酸(C1731COOH)などがあげられ
る。
【0025】また、ポリオキシエチレングリコールとし
ては、エステル化により形成されるノニオン界面活性剤
のHLB値が11〜16、好ましくは12〜15の範囲
内になるような分子量のものが選ばれる。なお、HLB
値は、界面活性剤の親水性部分と親油性部分との分子量
の割合を示す指標であり、次の式で示される値である。
【0026】
【数1】HLB値=(E+P)/5 (E:分子中のポリオキシエチレンの重量%、P:分子
中の多価アルコールの重量%)
【0027】上記ノニオン界面活性剤の使用量は、通
常、合成されるモノアゾ化合物に対して、1〜10重量
%、好ましくは2〜5重量%である。ノニオン界面活性
剤の使用量が少なくなると、前記の問題点の解決には不
十分であり、逆にあまり多くても効果に変わりはなく、
経済的ではないので、上記の範囲が適当である。
【0028】上記ノニオン界面活性剤は、カップリング
反応終了後の反応混合物に添加してもよいが、ノニオン
界面活性剤をカップリング反応時から存在させると、上
記の効果のみならず、カップリング反応自体の収率向上
がもたらされる場合があるので、カップリング反応時か
ら存在させるのが特に望ましい。上記加熱処理を終えた
反応混合物は、次いで、例えばフィルタープレス、ヌッ
チェまたは遠心分離機などの濾過機を用いて、常法によ
って濾過を行い、ケーキを回収する。
【0029】
【作用】本発明においては、カップリング反応後、ポリ
オキシエチレン高級脂肪酸エステル型ノニオン界面活性
剤の存在下引き続いて反応混合物に加熱処理を施すが、
かかる界面活性剤の存在により、カップリング反応後の
反応混合物を濾過せずに加熱処理することができ、生産
性がよい。
【0030】又、加熱処理時の発泡性が小さくなり、ケ
ーキ容積が小さくなるので比較的小さな濾過機で濾過で
きる様になり、ケーキの良好な濾過操作が可能になる。
その理由は不明であって、従来、エステル型界面活性剤
は、酸性条件下で加熱処理すると加水分解を受け、界面
活性剤としての効果が失われると考えられていたことか
らみても、本発明の上記作用は特異的であって驚くべき
ことである。
【0031】
【実施例】次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説
明するが、本発明は、その要旨を越えない限り、以下の
実施例に限定されるものではない。なお、実施例中、
「部」とあるのは「重量部」を意味する。
【0032】実施例1〜6及び比較例1〜3 攪拌機を有するガラスライニングを施した300mlの
反応機に98%硫酸75.6g、43%ニトロシル硫酸
78.8gを加え、攪拌下20〜25℃で2,4−ジニ
トロ−6−ブロモアニリン68gを添加し、20〜25
℃で3時間ジアゾ化反応を行ない、ジアゾ化液を得た。
【0033】底面積150cm2 の円筒型の4リットル
ビーカーに水860ml、酢酸25g、N,N−ビス
(アセトオキシエチル)アミノ−2−メトキシ−5−ア
セトアニリド93.5g、次にスルファミン酸0.7g
及び表−1に示す所定量のノニオン界面活性剤を添加
し、氷、100gを加えて冷却し、カップリング溶液を
得た。得られたカップリング溶液に上記のジアゾ化反応
で得たジアゾ化液を−2〜2℃で1時間かけて滴下し、
この間氷は370g更に添加した。その後氷500gを
添加しつつ、3時間カップリング反応を行ない、前記一
般式(I)に於けるXが臭素原子で、Rがメトキシ基で
ある化合物を含む反応混合物を得た。次に2時間かけて
表−1に示す所定の熱処理温度に昇温し、同温度で表−
1に示す時間、熱処理をし、その後直ちにヌッチェでそ
れぞれ同一条件で濾過、水洗した。このようにして回収
したケーキについて収率、ケーキ容積を測定した。結果
を表−1に示す。
【0034】
【表1】
【0035】次に分散染料としての経時安定性を評価す
る為に、実施例1,比較例2で得られたケーキを用いて
以下の様な実験を実施した。ウェットケーキ(固型分と
して25g),Reax85A(登録商標)(米国We
st vaco社製リグニン系分散剤)16g,ダイア
ディスパースSW(登録商標)(三菱化成製タモール系
分散剤)6g,水を加えて全量を500gとする。これ
をAIMEX Co LTD製六筒式grinder
(粉砕機)MODEL 6TSGの1リットルのベッセ
ルに入れ、これに0.8〜1.2mmガラスビーズ50
0ccを加え、高速下1500rpmで染料の平均粒系
が1μ以下になるまで粉砕した。その後、染料分散液と
ガラスビーズを濾別方式に依り分離しこの染料分散液を
NIRO社製ATOMIZERに依る乾燥を行い分散染
料粉末を製造した。
【0036】常温で経時安定性をチェックする為それぞ
れの粉末の一部をガラス瓶に密ぺいし60℃×3日間の
加速テスト経時させた。経時前後の分散性は以下の様に
して実施した。ポリエチレン製ビーカー150ccに分
散染料粉末1gを水99ccを加え攪拌子にて充分攪拌
し、均一に水に分散させる。
【0037】次に東洋濾紙製5c(φ7cm)にて各1
00cc分散染料分散液を減圧下150mmHgにて吸
引濾過し、濾過時間(sec)をチェックした。その結
果を表−2に示す。
【0038】
【表2】表−2
【0039】これらの結果からポリオキシエチレン−9
−オクタデセン酸エステルを用いてケーキを製造した場
合、経時安定性においても全く問題ないことがわかる。
一方ポリオキシエチレンラウリルエーテルを用いた場合
濾過性、ケーキ容積の改善は見られるが、分散性の経時
安定性に問題点を有していることがわかる。
【0040】比較例4 比較例1の方法においてカップリング反応終了後、反応
混合物を一度濾過、水洗し、このケーキを1200ml
の水の中へ入れ、1時間かけて95℃に昇温し、同温度
で5時間熱処理をし、80℃まで冷却後、ヌッチェで比
較例1と同一条件で濾過、水洗した。その結果、ケーキ
容積4.7ml/g、収率91.7%であった。
【0041】実施例7 実施例1において2,4−ジニトロ−6−ブロモアニリ
ン68gを2,4−ジニトロ−6−クロロアニリン5
6.3gにおきかえた以外は実施例1に準じて行い、前
示一般式(III)に於けるXが塩素原子でありRがメトキ
シ基であるモノアゾ化合物を得た。この場合のケーキ容
積は2.5ml/g、収率は91.9%であった。
【0042】実施例8 実施例1においてノニオン界面活性剤であるポリオキシ
エチレン−9−オクタデセン酸エステル(HLB14)
4.5gをカップリング反応を行なった後に添加した以
外は実施例1と同様に行なった。この場合のケーキ容積
は3.5ml/g、収率は92.3%であった。
【0043】実施例9 実施例1においてN,N−ビス(アセトオキシエチル)
アミン−2−メトキシ−5−アセトアニリド93.5g
をN,N−ビス(アセトオキシエチル)アミノ−2−エ
トキシ−5−アセトアニリド97.2gにおきかえた以
外は実施例1と同様に行なって、前示一般式(III)に於
けるXが臭素原子で、Rがエトキシ基であるモノアゾ化
合物を得た。この場合の収率は91.8%、ケーキ容積
は2.2ml/gであった。
【0044】実施例10〜15及び比較例5〜7 攪拌機を有するガラスライニングを施した200mlの
反応器に、98%硫酸44.5g、43%ニトロシル硫
酸46.6gを加え、攪拌下20〜25℃で2,4−ジ
ニトロ−6−ブロモアニリン40gを添加し、20〜2
5℃で3時間ジアゾ化反応を行なった。
【0045】底面積125cm2 の円筒型の3リットル
ビーカーに水800ml、98%硫酸2.5gを加え攪
拌下10℃以下でm−(N,N−ジエチルアミノ)アセ
トアニリド31.50gを添加した。次にスルファミン
酸0.7g及び表−3に示す所定量のノニオン界面活性
剤を添加した。次に氷100gを加えて冷却し、カップ
リング溶液を得た。得られたカップリング溶液に上記の
ジアゾ化反応で得られたジアゾ化液を−2℃〜2℃で1
時間かけて滴下し、この間氷250gを更に添加した。
その後氷420gを添加しつつ3時間カップリング反応
を行ない、前記一般式(II)に於て、Xが臭素原子であ
る化合物を含む反応混合物を得た。次に2時間かけて表
−3に示す温度に昇温し、同温度で表−3に記載の時間
熱処理をし、50℃まで冷却後ヌッチェでそれぞれ同一
条件にて濾過、水洗した。このようにして回収されたケ
ーキについて、収率、ケーキ容積を測定した。結果を表
−3に示す。
【0046】
【表3】
【0047】次に分散染料としての経時安定性を評価す
る為に実施例10,比較例6で得られたケーキを用い
て、前記記載の方法において分散染料ケーキと分散剤の
組成をウェットケーキ(固型分18g),Reax85
A(登録商標)24g,ダィアディスパースSW(登録
商標)8g,水Xgを加えて全量を500gに変更した
以外は前記記載の方法に準じた。その結果実施例10は
経時後に於いて分散性は劣化しておらず、一方比較例6
は経時安定性が劣っていた。
【0048】比較例8 比較例1の方法においてカップリング反応終了後、反応
混合物を一度濾過、水洗し、このケーキを1200ml
の水の中へ入れ、1時間かけて95℃に昇温し、同温度
で5時間熱処理をし、80℃まで冷却後、ヌッチェで比
較例1と同一条件で濾過、水洗した。その結果、ケーキ
容積4.9ml/g、収率89.6%であった。
【0049】実施例16 実施例1において2,4−ジニトロ−6−ブロモアニリ
ン40gを2,4−ジニトロ−6−クロロアニリン3
3.2gにおきかえた以外は実施例1に準じて行い、前
記一般式(II)に於けるXが塩素原子であるモノアゾ化
合物を得た。この場合のケーキ容積は2.4ml/g、
収率は90.1%であった。
【0050】実施例17 実施例1においてノニオン界面活性剤であるポリオキシ
エチレン−9−オクタデセン酸エステル(HLB14)
2.1gをカップリング反応を行なった後に添加した以
外は実施例1と同様に行なった。この場合のケーキ容積
は3.5ml/g、収率は89.6%であった。
【0051】実施例18〜23および比較例9〜11 攪拌機を有するガラスライニングを施した300mlの
反応器に、98%硫酸46gおよび43%ニトロシル硫
酸60.8gを加え、攪拌下20〜35℃で2,6−ジ
クロロ−4−ニトロアニリン41.4gを添加し、30
〜35℃で3時間ジアゾ化反応を行い、ジアゾ化液を得
た。
【0052】一方、底面積125cm2 の円筒型の2リ
ットルビーカーに水575mlおよび98%硫酸31.
6gを加え、攪拌下、30℃以下でN−エチル−N−
(2−シアノエチル)アニリン48.4gを添加した。
次に、スルファミン酸1.6gおよび表−4に示される
ノニオン界面活性剤を表−4に示される添加量で添加
し、氷442gを加えて冷却し、カップリング溶液を得
た。
【0053】得られたカップリング溶液に、上記のジア
ゾ化反応によって得られたジアゾ化液を−5〜5℃で1
時間かけて滴下した。その後、同温度で1時間カップリ
ング反応を行い、前記一般式(II)におけるXが塩素原
子であるモノアゾ化合物を主成分とする反応混合物を得
た。反応混合物を表−4に示す所定の温度に1時間かけ
て昇温し、その温度で2時間加熱処理を行った。次い
で、40℃まで冷却した後、ヌッチェで濾過し、水洗し
た。濾過によって回収されたケーキについて、収率、ケ
ーキ容積を測定した。また、加熱処理時の発泡状態を観
察した。それらの結果を表−4に示す。
【0054】
【表4】
【0055】次に分散染料としての経時安定性を評価す
る為に実施例18,及び比較例10につき前記記載の方
法に準じて実施した。その結果、実施例18は経時後に
於いても、分散性は劣化しておらず一方、比較例10は
経時安定性が劣っていた。
【0056】実施例24 実施例1における2,6−ジクロロ−4−ニトロアニリ
ン41.4gの代わりに、2,6−ジブロモ−4−ニト
ロアニリン59.2gを使用し、ポリオキシエチレン9
−オクタデセン酸エステルの添加量を3gに代えた以外
は、実施例1と同様にして前記一般式(II)におけるX
が臭素原子であるモノアゾ化合物を製造した。その結果
は次の通りであった。発泡性:非常に小、ケーキ容積:
1.95ml/g、収率:97.8%。
【0057】実施例25 実施例1において、ノニオン界面活性剤であるポリオキ
シエチレン−9−オクタデセン酸エステル(HLB1
4)2.2gを、カップリング反応を行った後に添加し
た以外は、実施例1と同様にしてアゾ化合物を製造し、
同様にして、発泡性、ケーキ容積および収率を評価し
た。その結果は次の通りであった。発泡性:小、ケーキ
容積:2.20ml/g、収率:96.2%。
【0058】
【発明の効果】本発明は、上記のように、加熱処理に際
してポリオキシエチレン高級脂肪酸エステル型ノニオン
界面活性剤を存在させることにより、加熱処理時の発泡
性が小さくなって、反応器から溢れ出ることがなくな
り、また、収率も向上する。また、ケーキ中の含水量を
良好に低下させることができ、ケーキ容積が小さくなる
ので、濾過容積の比較的小さな濾過機で濾過することが
できる。また、分散染料の特性である分散性をも損うこ
ともない。したがって、本発明によれば、前示一般式
(III)で示されるモノアゾ化合物の生産性を向上するこ
とができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 久保 新治 北九州市八幡西区黒崎城石1番1号 三 菱化成株式会社黒崎工場内 (56)参考文献 特開 昭58−104952(JP,A) 特開 昭61−115963(JP,A) 特開 昭54−105133(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09B 41/00 C09B 29/08 C09B 67/38

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式〔I〕 【化1】 (式中、X1 はニトロ基又はハロゲン原子を表わし、X
    2 はハロゲン原子を表わす)で示されるアニリン誘導体
    をジアゾ化し、次いで下記一般式(II) 【化2】 (式中、R1 は低級アルコキシ基、R2 は低級アルキル
    基、R3 及びR4 は夫々独立にアルキル基、シアノアル
    キル基、アルキルカルボニル、オキシアルキル基を表わ
    し、m及びnは夫々独立に0又は1を表わす)で示され
    るアニリン誘導体とカップリング反応させ、下記一般式
    (III) 【化3】 (式中、X1 ,X2 ,R1 ,R2 ,R3 ,R4 ,m,n
    は前記したものと同じ意味を表わす。)で示されるモノ
    アゾ染料を製造する方法において、カップリング反応に
    より得られた反応混合物をポリオキシエチレン高級脂肪
    酸エステル型ノニオン界面活性剤の存在下、加熱処理
    し、次いで濾過することを特徴とするモノアゾ染料の製
    造法。
  2. 【請求項2】 X1 がニトロ基、X2 が塩素原子又は臭
    素原子であり、かつR1 がメトキシ基又はエトキシ基、
    2 がメチル基、R3 及びR4 が−C2 4O(CO)
    CH3 でありmとnが1である請求項1記載のモノアゾ
    染料の製造法。
  3. 【請求項3】 X1 がニトロ基、X2 が塩素原子又は臭
    素原子であり、かつR2 がメチル基、R3 及びR4 がC
    1-4 の低級アルキル基であり、mが0,nが1である請
    求項1記載のモノアゾ染料の製造法。
  4. 【請求項4】 R3 及びR4 がエチル基である請求項3
    記載のモノアゾ染料の製造法。
  5. 【請求項5】 X1 及びX2 がハロゲン原子であり、か
    つR3 がシアノアルキル基、R4 がアルキル基であり、
    m及びnが0である請求項1記載のモノアゾ染料の製造
    法。
  6. 【請求項6】 R3 がシアノエチル基、R4 がエチル基
    である請求項5記載のモノアゾ染料の製造法。
  7. 【請求項7】 ポリオキシエチレン高級脂肪酸エステル
    型ノニオン界面活性剤のHLB値が11〜16である請
    求項1記載のモノアゾ染料の製造法。
  8. 【請求項8】 カップリング反応をポリオキシエチレン
    高級脂肪酸エステル型ノニオン界面活性剤の存在下で行
    い、次いで前記ノニオン界面活性剤を除去することなく
    加熱処理する請求項1記載のモノアゾ染料の製造法。
  9. 【請求項9】 ポリオキシエチレン高級脂肪酸エステル
    型ノニオン界面活性剤の量が製造されるモノアゾ化合物
    に対し1〜10重量%である請求項1記載のモノアゾ染
    料の製造法。
  10. 【請求項10】 カップリング反応後の加熱処理を50
    〜90℃の温度で0.5〜3時間攪拌することにより行
    う請求項1記載のモノアゾ染料の製造法。
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