JP3169676U - 基板検出装置及び基板検出装置を具備する基板処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】マッピング作業時に発生したマッピングエラーにより不必要なダウンタイム時間を発生させることなく、適切にマッピング作業を行うことのできる基板検出装置を提供すること。【解決手段】カセット内に上下方向に多段に収容された基板の収容状態を検出するための基板検出装置において、光を水平方向に照射する発光部41aと、該光を受光する受光部41bとを有し、基板の収容状態を光学的に検出する光学センサ41と、光学センサ41の発光部41aと受光部41bをそれぞれ支持する2つの支持部材42a,42bと、これらを支持し各支持部材42a,42b間に水平方向に延在する支持アーム44と、支持アーム44を昇降させるための昇降機構46と、支持部材42a,42b又は支持アーム44の少なくともいずれかに設けられ、光学センサ41の振動を検知する振動計43と、を具備する。【選択図】 図5

Description

この考案は、基板の収容状態を検出する基板検出装置及び基板検出装置を具備する基板処理装置に関する。
半導体製造工程においては、例えば半導体ウエハ等の基板の上にフォトレジストを塗布し、レジスト膜を所定の回路パターンに応じて露光し、現像処理することにより回路パターンを形成している。この工程を、フォトリソグラフィ工程という。
フォトリソグラフィ工程では、各種の処理ユニットが複数搭載された塗布現像処理装置に、露光装置を接続した処理システムが用いられる。上記塗布現像処理装置は、通常、ウエハを搬入出するためのカセットステーション、上記各種の処理ユニットが設置されている処理ステーション、露光装置との間でウエハを受け渡しするためのインターフェース部等で構成されている。
カセットステーションには、複数のウエハを上下方向に多段に収容できるカセットを載置する載置台と、この載置台に載置されたカセットに対してアクセスして、カセットステーションと処理ステーションとの間でウエハを搬送する搬送装置とが設けられる。
カセットステーションでは、まず未処理のウエハを収容したカセットが載置台に載置され、カセット内の各段のウエハの有無、収容姿勢等の収容状態を検出する、マッピング作業と呼ばれる処理が行われる。このマッピング作業は、従来、光学センサを取り付けた基板検出装置(マッピングユニット)を用いて、ウエハの収容状態を光学的に検出することにより行われている。すなわち、発光部と受光部を取り付けた基板検出装置を、カセット内のウエハの周縁部に隣接させた状態で鉛直方向に移動させることによりウエハをスキャンして、マッピング作業が行われる(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。
そして、従来は、マッピング作業においてマッピングエラーが発生した場合には、その都度オペレータが装置を停止して異常原因を確認していた。
特開2008−108966号公報 特開2003−218018号公報
しかし、マッピングエラーが発生する原因は、カセット内のウエハの収容状態の異常の他に、基板検出装置の寿命等による動作異常や、塗布現像処理装置内の他の部分や装置外の環境といった外的要因も考えられる。
このうち、外的要因に基づくマッピングエラーは、マッピング作業を行った時点において一時的に発生するものも含まれるため、再度マッピング作業を行えば正常である場合もある。このような場合にも装置を停止してオペレータが確認作業を行うとすれば、不必要なダウンタイム時間が発生し、スループットは低下してしまう。
この考案は、上記事情に鑑みてなされたものであり、マッピング作業時に発生したマッピングエラーにより不必要なダウンタイム時間を発生させることなく、適切にマッピング作業を行うことのできる基板検出装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、この考案に係る基板検出装置は、カセット内に上下方向に多段に収容された基板の収容状態を検出するための基板検出装置であって、光を水平方向に照射する発光部と、照射された光を受光する受光部とを有し、前記基板の収容状態を光学的に検出する光学センサと、前記光学センサの発光部と受光部をそれぞれ支持する2つの支持部材と、前記2つの支持部材を支持し、各支持部材間に水平方向に延在する支持アームと、前記支持アームを昇降させるための昇降機構と、前記支持部材又は前記支持アームの少なくともいずれかに設けられ、光学センサの振動を検知する振動計と、を具備することを特徴とする(請求項1)。前記振動計は、光学センサの振動を検知することができればよく、例えば加速度センサ、渦電流センサ、静電容量センサ等の一般に用いられる振動計を使用することができるが、接触式の加速度センサであることが好ましい(請求項2)。
さらに前記振動計を前記支持部材に設ける際には、振動計は、支持部材上の光学センサに隣接した位置に取り付けられることが好ましい(請求項3)。
また、前記振動計は、前記支持部材又は前記支持アームに埋め込まれることにより取り付けられてもよい(請求項4)。
この考案に係る基板検出装置において、前記振動計を複数個有し、前記複数の振動計の少なくとも1つを前記支持アームの前記昇降機構に隣接する位置に取り付け、他の振動計の少なくとも1つを前記支持アームの前記昇降機構から離れた位置に配置される前記支持部材に取り付けてもよい(請求項5)。
さらに別の観点によるこの考案によれば、複数の基板を上下方向に多段に収容できるカセットを載置する載置台と、前記載置台から取り出された基板に対して所定の処理を行う処理部と、前記載置台に載置されたカセットに対してアクセスして、前記載置台と処理部との間で前記基板を搬送する搬送装置と、前記載置台に隣接して設けられ、前記カセット内に上下方向に多段に収容された基板の収容状態を検出するための基板検出装置と、を具備し、前記基板検出装置は、光を水平方向に照射する発光部と、照射された光を受光する受光部とを有し、前記基板の収容状態を光学的に検出する光学センサと、前記光学センサの発光部と受光部をそれぞれ支持する2つの支持部材と、前記2つの支持部材を支持し、各支持部材間に水平方向に延在する支持アームと、前記支持アームを昇降させるための昇降機構と、前記支持部材又は前記支持アームの少なくともいずれかに設けられ、光学センサの振動を検知する振動計と、を具備することを特徴とする基板処理装置が提供される(請求項6)。
また、この考案に係る基板処理装置は、前記振動計により前記光学センサの振動が複数回検知された場合に警報を出力するアラームを具備していてもよい(請求項7)。
(1)請求項1,2,6,7に記載の考案によれば、基板の収容状態を検出するための基板検出装置に加速度センサ等の振動計を設けて、光学センサが振動しているか否かを検知することにより、マッピングエラーが基板の収容状態の異常によるものであるのか、それとも光学センサの振動によるものであるのかを判断することができる。このことによって、光学センサに振動が生じている場合には基板の収容状態異常とは別の原因、例えば基板検出装置の寿命等による動作異常や、塗布現像処理装置内の他の部分や装置外の環境といった外的要因でマッピングエラーが発生していると推定することができる。そして、例えばマッピング作業を行った時点において一時的に発生した外的要因の場合には、再度マッピング作業を行うことにより、ダウンタイムを発生させることなく適切にマッピング作業をすることができる。また再度のマッピング作業でもマッピングエラーが出た場合には、基板検出装置の寿命等が考えられるため、警報を出力することによりガイドグリスアップ、ベルトテンション調整、モータ交換等のメンテナンス時期を通知することができる。
(2)請求項3に記載の考案によれば、振動計が光学センサに隣接した位置に設けられるため、光学センサの振動をより正確に検知することができる効果がある。
(3)請求項4に記載の考案によれば、振動計が光学センサの支持部材又は支持アームに埋め込まれる構成とすることにより、振動計の支持部材又は支持アームへの取り付け状態に拘わらず光学センサの振動を検知することができる。すなわち、振動計が支持部材又は支持アームにねじ等で取り付けられている場合には、ねじの緩みにより振動計が振動する恐れがあるが、支持部材に埋め込まれる構成をとることにより、このような振動計の取り付け状態による振動を考慮する必要がなくなる。
(4)請求項5に記載の考案によれば、振動計の少なくとも1つを支持アームの昇降機構に隣接する位置に取り付け、他の振動計の少なくとも1つを支持アームの昇降機構から離れた位置に配置される支持部材に取り付けて各振動計における振動の測定値を比較することにより、振動の原因を推測することができる。例えば、昇降機構に隣接する位置に取り付けられた振動計の測定値より昇降機構から離れた位置に取り付けられた振動計の測定値の方が大きければ、振動が外的要因によるものであることを推測することができる。一方で、昇降機構に隣接する位置に取り付けられた振動計の測定値の方が昇降機構から離れた位置に取り付けられた振動計の測定値よりも大きければ、振動は基板検出装置を原因とすることが推測される。また、振動計を複数設けることで、故障等により1つの振動計が測定不能となった場合にも光センサの振動を測定することができる。
この考案に係る基板検出装置を適用した塗布現像処理装置に露光装置を接続した処理システムの全体を示す概略平面図である。 前記処理システムの概略斜視図である。 ドアを開けた状態のカセットの側面図である。 この考案に係るマッピングユニットを適用した載置台周辺の概略縦断面図である。 前記マッピングユニットの斜視図である。 この考案における光学センサがカセット内に進入した状態を示す概略平面図である。 前記マッピングユニットの支持部材に加速度センサを取り付けた状態の斜視図である。 前記マッピングユニットの内部の構成を示す縦断面図である。 この考案に係るマッピングユニットによるウエハの検出方法の工程を示す概略側面図である。 この考案の変形例において光学センサがカセット内に進入した状態を示す概略平面図である。 図10に示すマッピングユニットの支持部材に加速度センサを埋め込んだ状態の一部断面斜視図である。
以下に、この考案の最良の実施形態について、図1及び図2を参照して詳細に説明する。まず、この考案に係る基板検出装置を、塗布現像処理装置に露光処理装置を接続した処理システムに適用した場合について説明する。
図1に示すように、前記処理システムは、被処理基板である半導体ウエハW(以下にウエハWという)を複数枚例えば25枚を密閉収納するカセット10を搬出入するためのカセットステーション1と、このカセットステーション1から取り出されたウエハWにレジスト塗布,現像処理等を施す処理部2と、ウエハWの表面に光を透過する液層を形成した状態でウエハWの表面を液浸露光する露光部4と、処理部2と露光部4との間に接続されて、ウエハWの受け渡しを行うインターフェース部3とを具備している。
カセットステーション1は、カセット10を複数個並べて載置可能な載置台11と、この載置台11から見て前方の壁面に設けられる開閉部12と、開閉部12を介してカセット10からウエハWを取り出すための搬送装置A1とが設けられている。さらにカセット10と搬送装置A1の間であって、開閉部12を挟んで載置台11に隣接した位置に、この考案に係る基板検出装置であるマッピングユニット40が設けられている。なお、カセット10は、ドア13がその一側面に取り付けられている。また、図2に示すように、カセットステーション1には載置台側の壁面であって開閉部12の上方に後述するアラーム15が取り付けられている。
開閉部12は、図4に示すように、載置台11内に鉛直方向に設けられたボールねじ34に取り付けられており、駆動モータ35の駆動によって上下方向に移動可能に構成されている。したがって、開閉部12は、載置台11上から下降して載置台11内に収容される。また、開閉部12は、例えばシリンダ等を備えた水平移動機構(図示せず)を備えており、載置台11側のY方向にもスライド可能に構成されている。したがって、載置台11にカセット10が載置されると、開閉部12は、載置台11上のカセット10側にスライドし、カセット10のドア13を吸着保持し、その後下降して、ドア13を開放することができる。
また、カセットステーション1の奥側には筐体20にて周囲を囲まれる処理部2が接続されており、この処理部2にはカセットステーション1から見て左手手前側から順に加熱・冷却系のユニットを多段化した棚ユニットU1,U2,U3を配置し、右手に液処理ユニットU4,U5を配置する。棚ユニットU1,U2,U3の間に、各ユニット間のウエハWの受け渡しを行う主搬送手段A2,A3が棚ユニットU1,U2,U3と交互に配列して設けられている。また、主搬送手段A2,A3は、カセットステーション1から見て前後方向に配置される棚ユニットU1,U2,U3側の一面部と、後述する例えば右側の液処理ユニットU4,U5側の一面部と、左側の一面をなす背面部とで構成される区画壁21により囲まれる空間内に配置されている。また、カセットステーション1と処理部2との間、処理部2とインターフェース部3との間には、各ユニットで用いられる処理液の温度調節装置や温湿度調節用のダクト等を備えた温湿度調節ユニット22が配置されている。
インターフェース部3は、処理部2と露光部4との間に前後に設けられる第1の搬送室3A及び第2の搬送室3Bにて構成されており、それぞれに第1のウエハ搬送部30A及び第2のウエハ搬送部30Bが設けられている。
棚ユニットU1,U2,U3は、液処理ユニットU4,U5にて行われる処理の前処理及び後処理を行うための各種ユニットを複数段例えば10段に積層した構成とされており、その組み合わせはウエハWを加熱(ベーク)する加熱ユニット(HP)、ウエハWを冷却する冷却ユニット(CPL)等が含まれる。また、液処理ユニットU4,U5は、例えば図2に示すように、レジストや現像液などの薬液収納部の上に反射防止膜を塗布するボトム反射防止膜塗布ユニット(BCT)23、塗布ユニット(COT)24、ウエハWに現像液を供給して現像処理する現像ユニット(DEV)25等を複数段例えば5段に積層して構成されている。
次に、前記の処理システムにおけるウエハWの流れについて簡単に説明する。先ず外部からウエハWの収納されたカセット10が載置台11に載置されると、開閉部12と共にカセット10のドア13が外されてマッピングユニット40によりマッピング作業が行われる。マッピング作業において問題がなければ、搬送装置A1によりカセット10からウエハWが取り出される。そしてウエハWは棚ユニットU1の一段をなす受け渡しユニットを介して主搬送手段A2へと受け渡され、棚ユニットU1〜U3内の一つの棚にて、塗布処理の前処理として、反射防止膜の形成や冷却ユニットによる基板の温度調整などが行われる。
その後、主搬送手段A2によりウエハWは塗布ユニット(COT)24内に搬入され、ウエハWの表面にレジスト膜が成膜される。レジスト膜が成膜されたウエハWは主搬送手段A2により外部に搬出され、加熱ユニットに搬入されて所定の温度でベーク処理がなされる。ベーク処理を終えたウエハWは、冷却ユニットにて冷却された後、棚ユニットU3の受け渡しユニットを経由してインターフェース部3へと搬入され、このインターフェース部3を介して露光部4内に搬入される。なお、液浸露光用の保護膜をレジスト膜の上に塗布する場合には、前記冷却ユニットにて冷却された後、処理部2における図示しないユニットにて保護膜用の薬液の塗布が行われる。その後、ウエハWは露光部4に搬入されて液浸露光が行われる。
露光を終えたウエハWは第2のウエハ搬送部30Bにより露光部4から取り出され、棚ユニットU6の一段をなす加熱ユニット(PEB)に搬入される。その後、ウエハWは第1のウエハ搬送部30Aによって加熱ユニット(PEB)から搬出され、主搬送手段A3に受け渡される。そしてこの主搬送手段A3により現像ユニット25内に搬入される。現像ユニット25では、現像処理に兼用する基板洗浄装置により基板の現像が行われ、更に洗浄が行われる。その後、ウエハWは主搬送手段A3により現像ユニット25から搬出され、主搬送手段A2、搬送装置A1を経由して載置台11上の元のカセット10へと戻される。
次に、この考案の実施形態であるマッピングユニット40、及びマッピングユニット40がマッピング作業を行うカセット10について図3乃至図6を参照して説明する。
載置台11に載置されるカセット10には、図3に示すようにウエハWの外縁部を保持してウエハWを水平に支持する複数、例えば25個のスロット14が設けられている。このスロット14は、上下方向に等間隔に設けられており、カセット10は、各スロット14にウエハWを挿入することによって25枚のウエハWを多段に収容することができる。また、カセット10は、搬送装置A1側の側面にドア13が取り付けられており、このドア13を開閉部12によって開閉することにより、搬送装置A1がカセット10内のウエハWにアクセスすることができる。
マッピングユニット40は、図1及び図4に示すように開閉部12を挟んでカセット10のドア13に対向する位置であって、後述する光学センサ41がカセット10内に進入できる位置に配置される。このマッピングユニット40は、カセット10毎に設けられ、カセット10毎にマッピング作業が行われる。また、マッピングユニット40は、例えば塗布現像処理装置1の床に取り外し自在な取付部材等によって取り付けられており、必要に応じて塗布現像処理装置1から取り外せるようになっている。
マッピングユニット40は、図5及び図6に示すようにカセット10内のウエハWの載置状態を光学的に検出する光学センサ41を備えている。光学センサ41は、例えば直線的なLED光を水平方向に照射する発光部41aとそのLED光を受光する受光部41bとを備えている。発光部41aと受光部41bは、図6に示すように所定距離Dだけ離れて互いに対向するように、発光部41aは支持部材42aのカセット10側(Y方向正方向側)の一端に固着され、受光部41bは支持部材42bのカセット10側の一端に固着されている。所定距離Dは、例えばカセット10の横幅よりも狭く、かつカセット10のドア13側から特定距離F入った検出位置Pに発光部41aと受光部41bが進入したときに、平面から見て発光部41aと受光部41bとがウエハWの端部を挟むように定められている。そして、発光部41aから受光部41bに向けてLED光が発光され、受光部41bにおけるLED光の受光の有無によって、その間に遮光物であるウエハWが在るか否かを検出できる。この受光部41bの検出データは、例えば制御部Hに出力される。
また、マッピングユニット40は、図5及び図6に示すように、光学センサ41の振動を検知する振動計例えば加速度センサ43を備えている。加速度センサ43は、例えばピエゾ式の加速度センサを用いることができる。図7に示すように加速度センサ43は、例えば一辺が約5mm、厚みが1〜2mm程度の角枠リング状の固定部431と、この固定部431のリング内に配設された角板状の錘部432と、固定部431の内側面と錘部432の側面とを夫々接続する4つの橋部433と、各橋部433の上面に取り付けられた例えばピエゾ抵抗素子からなるセンサ部434と、から構成されている。図中435は固定部431に囲まれる空間である。この加速度センサ43の寸法は、マッピング作業を行った時にカセット10及びウエハWに接触しない大きさであれば任意の寸法でよい。本実施形態では、図6及び図7に示すように、加速度センサ43は、支持部材42a上の光学センサ41の発光部41aに隣接した位置に例えばねじ436により取り付けられる。加速度センサ43の取り付け位置は、支持部材42a又は42b上の光学センサ41に隣接した位置であることが望ましいが、これに限定されず、例えば支持アーム44に取り付けてもよい。何らかの原因により光学センサ41に振動が生じると、加速度センサ43の錘部432に応力が作用し、錘部432が空間部435を移動して各橋部433にそれらの傾きに対応した応力が発生する。センサ部434はその応力を検出して、検出した測定値(即ち加速度の大きさ)を例えば制御部Hに出力する。制御部Hは、この測定値に基づいて、加速度センサ43を設置した位置における振動の有無と振動の程度を検知することができる。
図6に示すように、支持部材42a,42bの光学センサ41に対向する他端部には支持アーム44が挿通されて、支持部材42a,42bはそれぞれ支持アーム44に固着されている。支持アーム44は、長手方向がX方向になるように水平方向に延在しており、その支持アーム44の端部には、支持アーム44の軸を中心に回動させるための回動機構45が配置されている。回動機構45の内部には、例えばモータなどによって構成される駆動部47が設けられており、この駆動部47に支持アーム44の端部が接続されている。したがって、駆動部47の駆動によって、支持アーム44は回動することができる。そしてこの支持アーム44の回動により、支持部材42a,42bを起倒すなわち鉛直姿勢と水平姿勢に切り換え、水平姿勢の状態で、光学センサ41の発光部41aと受光部41bを前記の検出位置Pに進入させることができる。
回動機構45を挟んで支持アーム44の反対方向側(X方向負方向側)には、回動機構45及び支持アーム44を昇降させる昇降機構46が設けられている。昇降機構46は、例えば図1に示すように開閉部12よりもX方向負方向側で、カセット10のドア13の正面に位置しないように配置される。
昇降機構46は、図8に示すように回動機構45に固着された保持部材51と、保持部材51を支持するブラケット52と、ブラケット52が係止されて鉛直方向に延在する無端状のタイミングベルト53(以下にベルト53という)と、ベルト53を駆動させるための、例えばベルト53を巻架する駆動プーリー54a,従動プーリー54b,駆動プーリー54aを回動するモータ54cなどによって構成される駆動部54とによって主要部が構成されている。昇降機構46は、駆動部54によりベルト53を駆動させることによって、回動機構45及び支持アーム44を所定距離昇降させることができる。駆動部54の制御は、前記の制御部Hで行われており、この制御部Hによって、ベルト53の上下方向の移動量を制御し、光学センサ41の位置制御を行うことができる。したがって、制御部Hは、光学センサ41の上下方向の位置を認識しながら、光学センサ41を上下方向にスキャンさせ、当該光学センサ41にカセット10内の遮光物の有無を検出させることによって、カセット10内の各段のウエハWの有無及び側面から見たウエハWの見かけ上の厚みを検出することができる。そして、例えばウエハWがスロット14に斜めに支持されている場合等には、前記見かけ上の厚みが厚くなるので、制御部Hは、この見かけ上の厚みの検出データに基づいてウエハWの収容姿勢を認識できる。つまり、制御部Hは、光学センサ41のスキャンによって各スロット14のウエハWの有無と収容姿勢の収容状態を認識できる。
図6に示すように、制御部Hは、さらにアラーム15と接続されている。アラーム15は、上述のように、例えばカセットステーション1の載置台側の壁面であって開閉部12の上方に取り付けられる。このアラーム15は、マッピングユニット40のメンテナンス時期を通知するために設けられ、例えば制御部Hが加速度センサ43の測定値に基づき振動を検知し、マッピングユニット40のメンテナンスが必要であると判断した場合に、警報を出力するように構成される。なお、アラーム15の位置は、上述のカセットステーション1の載置台側の壁面に限らず、オペレータが作業する作業用表示装置に隣接して配置されてもよい。また、この作業用表示装置自体に警報を出力させてもよい。
次に、以上のように構成されたマッピングユニット40を用いたマッピング作業について、図6,図9を参照して説明する。
先ず、未処理のウエハWが複数収容されたカセット10を載置台11上に載置する。カセット10が載置されると、開閉部12と共にドア13が外される。こうしてカセット10の内部が、搬送装置A1側に開放される。
次に、支持部材42a,42bが支持アーム44の鉛直上方に位置した状態で、支持アーム44がカセット10より高い位置からカセット10の最下部まで下降する(図9(a))。続いて、支持アーム44が回動して支持部材42a,42bを水平姿勢にし、光学センサ41がカセット10の最下部に進入する(9(b))。このとき、図6に示すように発光部41aと受光部41bは上述の検出位置Pまで移動する。
その後、発光部41aから受光部41bにLED光が照射され、この状態で発光部41aと受光部41bが上下方向に並べられたウエハWに沿って上昇(スキャン)する(図9(c))。このとき、発光部41aと受光部41bからなる光学センサ41によって、各スロット14のウエハWの有無及び見かけ上の厚みが検出される。この検出データは、例えば制御部Hで処理され、制御部Hにおいて、各スロット14におけるウエハWの有無、収容姿勢が認識される。
光学センサ41がカセット10の最下部から最上部まで移動し、各段のウエハWの有無や収容姿勢が認識されると、そのマッピングデータは、制御部Hから搬送装置A1のコントローラ(図示せず)に送信され、搬送装置A1の動作レシピに反映される。例えば、ウエハWが支持されていないスロット14や、ウエハWが水平に支持されていないスロット14を飛ばしてアクセスするように搬送装置A1の動作レシピが変更される。
光学センサ41がカセット10の最上部まで移動し、発光部41aからのLED光の照射を止めてマッピング作業が終了すると、支持アーム44が所定の位置まで下降する(図9(d))。この所定の位置は、例えば支持アーム44の回動によって支持部材42a,42bが起立する際に、支持部材42a,42bがカセット10と干渉しない位置に設定される。そして、支持部材42a,42bが支持アーム44の鉛直上方に起立するまで、支持アーム44が回動する(図9(e))。その後、支持部材42a,42bが支持アーム44の鉛直上方に位置した状態で、支持アーム44がカセット10よりも高い位置まで移動し、次のカセット10が載置されるまで待機する(図9(f))。
以上のマッピング作業において、マッピングエラーが出た場合には、制御部Hは加速度センサ43の検出データを読み出し、検出データの測定値に基づいて振動が発生したか否かを判断する。振動が発生したか否かの判断は、測定値が所定の閾値を超えたか否かに基づき行われる。振動が発生していたと判断された場合には、再度マッピング作業を行う。これは、振動が発生していたと判断される場合は、マッピングセンサ40の寿命等による動作異常や、塗布現像処理装置内外の環境といった外的要因によるものであることが推定され、外的要因によるものである場合には再度のマッピング作業により適切なマッピング結果を得られる可能性が高いからである。なお、再度のマッピング作業では、マッピングエラーが発生しているカセット10内のスロット14のみについて光学センサ41をスキャンさせてマッピング作業を行ってもよい。このように、マッピングエラーが発生しているスロット14のみにマッピング作業を行うことにより、カセット10内の全スロット14に対してマッピング作業を行う場合よりも処理時間を短縮することができる。再度のマッピング作業により適切に基板の収容状態が認識された場合にはマッピング作業は終了する。
しかしながら、再度のマッピング作業によってもマッピングエラーが出た場合には、制御部Hは、再度、加速度センサ43の検出データを読み出す。制御部Hがこの検出データの測定値に基づいて振動が発生したと判断した場合には、制御部Hはマッピングユニット40のメンテナンス時期がきたことを認識して、アラーム15により警報を出力する。なお、マッピングユニット40のメンテナンスの内容としては、ガイドグリスアップ、ベルトテンション調整、モータの交換等が挙げられる。
なお、以上の再度のマッピング作業に要した時間のデータを、制御部Hからホストコンピュータ(図示せず)に送信して、生産性に関する分析データとして用いることもできる。
次に、この考案に係るマッピングユニット40の変形例について図10を参照して説明する。
図10に示すように、この変形例のマッピングユニット40には、加速度センサ43が複数設置されている。加速度センサ43の1つは、支持部材42aの光学センサ41の発光部41aに隣接した位置に取り付けられる。一方、他の加速度センサ43は、支持アーム44であって、回動機構45内部の駆動部47に隣接した位置に取り付けられる。各加速度センサ43は、それぞれ制御部Hに接続され、制御部Hに対して検出データを送信する。
この変形例では、加速度センサ43は支持部材42a又は支持アーム44の凹部55に埋め込まれている。まず、加速度センサ43が凹部55内に載置され、次に蓋体56が凹部55の上方を塞いでねじ436によって固着し密閉することにより、加速度センサ43は支持部材42a又は支持アーム44に埋め込まれる。この変形例のその他の構成については、第1実施形態と同一であるので、同一部分には同一符号を付して説明を省略する。
この変形例によれば、加速度センサ43の1つがマッピングユニット40の駆動部47から離れた位置の光学センサ41aに隣接して取り付けられ、他の加速度センサ43の1つが駆動部47に隣接した位置に設けられるため、これらの加速度センサ43の測定値を比較することにより、振動が外的要因により発生したものであるか、又はマッピングユニット40の寿命等による動作異常により発生したものであるのかを推測することができる。すなわち、駆動部47から離れた位置に設けられた加速度センサ43の測定値が駆動部47に隣接した位置に設けられた加速度センサ43の測定値よりも大きい場合には、外的要因により振動が発生したと考えられる。一方で、駆動部47から離れた位置に設けられた加速度センサ43の測定値が駆動部47に隣接した位置に設けられた加速度センサ43の測定値よりも小さい場合には、マッピングユニット40の寿命等による動作異常が振動の原因であると推測される。
この測定値の比較により外的要因による振動と推測される場合には、再度のマッピング作業を行って適切な基板収容状態のデータを得ることができる。また、マッピングユニット40の寿命等による動作異常が振動の原因と推測される場合には、すぐに警報を出力してメンテナンス時期を通知することができる。
さらに、この変形例によれば、加速度センサ43が支持部材42a又は支持アーム44に埋め込まれているため、例えば加速度センサ43の取り付け不良によって発生する振動の影響を受けることなく、光学センサ43の振動を検知することができる。
以上、いくつかの実施形態を参照しながらこの考案を説明したが、この考案は前記の実施形態に限定されることなく、実用新案登録請求の範囲に含まれる事項の範囲で種々の変形が可能である。
この考案は、塗布現像処理装置だけでなく、基板を処理液によって洗浄する洗浄装置についても適用することができる。さらに、この考案は、シリコンウエハだけでなく、フラットパネルディスプレイ用のガラス基板に対しても適用することができる。
10 カセット
14 スロット
15 アラーム
40 マッピングユニット(基板検出装置)
41 光学センサ
41a 発光部
41b 受光部
42a 支持部材
42b 支持部材
43 加速度センサ(振動計)
44 支持アーム
45 回動機構
46 昇降機構
H 制御部

Claims (7)

  1. カセット内に上下方向に多段に収容された基板の収容状態を検出するための基板検出装置であって、
    光を水平方向に照射する発光部と、照射された光を受光する受光部とを有し、前記基板の収容状態を光学的に検出する光学センサと、
    前記光学センサの発光部と受光部をそれぞれ支持する2つの支持部材と、
    前記2つの支持部材を支持し、各支持部材間に水平方向に延在する支持アームと、
    前記支持アームを昇降させるための昇降機構と、
    前記支持部材又は前記支持アームの少なくともいずれかに設けられ、光学センサの振動を検知する振動計と、を具備することを特徴とする基板検出装置。
  2. 前記振動計は、加速度センサであることを特徴とする請求項1に記載の基板検出装置。
  3. 前記振動計を前記支持部材に設ける際には、前記振動計は、前記支持部材上の光学センサに隣接した位置に取り付けられることを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の基板検出装置。
  4. 前記振動計は、前記支持部材又は前記支持アームに埋め込まれることにより取り付けられることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の基板検出装置。
  5. 前記振動計を複数個有し、
    前記複数の振動計の少なくとも1つを前記支持アームの前記昇降機構に隣接する位置に取り付け、他の振動計の少なくとも1つを前記支持アームの前記昇降機構から離れた位置に配置される前記支持部材に取り付けられることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の基板検出装置。
  6. 複数の基板を上下方向に多段に収容できるカセットを載置する載置台と、
    前記載置台から取り出された基板に対して所定の処理を行う処理部と、
    前記載置台に載置されたカセットに対してアクセスして、前記載置台と処理部との間で前記基板を搬送する搬送装置と、
    前記載置台に隣接して設けられ、前記カセット内に上下方向に多段に収容された基板の収容状態を検出するための基板検出装置と、を具備し、
    前記基板検出装置は、光を水平方向に照射する発光部と、照射された光を受光する受光部とを有し、前記基板の収容状態を光学的に検出する光学センサと、
    前記光学センサの発光部と受光部をそれぞれ支持する2つの支持部材と、
    前記2つの支持部材を支持し、各支持部材間に水平方向に延在する支持アームと、
    前記支持アームを昇降させるための昇降機構と、
    前記支持部材又は前記支持アームの少なくともいずれかに設けられ、光学センサの振動を検知する振動計と、を具備することを特徴とする基板処理装置。
  7. 前記振動計により前記光学センサの振動が複数回検知された場合に警報を出力するアラームを有することを特徴とする請求項6に記載の基板処理装置。
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