JP3169292B2 - 計 器 - Google Patents

計 器

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JP3169292B2
JP3169292B2 JP16131993A JP16131993A JP3169292B2 JP 3169292 B2 JP3169292 B2 JP 3169292B2 JP 16131993 A JP16131993 A JP 16131993A JP 16131993 A JP16131993 A JP 16131993A JP 3169292 B2 JP3169292 B2 JP 3169292B2
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正 橋本
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば電子式デマン
ドメータリレーなど、盤のパネル等に埋め込まれて取り
付けられる計器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図19は従来の計器の一例を示す側面
図、図20は図19の背面図である。図において、1は
平板状の表面部、2は表面部1の背部に設けられた円柱
状の胴部、3及び4はそれぞれ表面部1の背部に圧入さ
れた上部及び下部取付スタッドである。
【0003】図21は図19の計器が取り付けられる盤
のパネルの一部を示す正面図である。図において、5は
胴部2が挿入される胴部挿入穴、6及び7はそれぞれ上
部及び下部取付スタッド3,4が挿入される上部及び下
部取付スタッド用穴であり、これらの穴5,6,7は、
それぞれに挿入される胴部2,上部及び下部取付スタッ
ド3,4よりも少し大きく明けられている。
【0004】次に、計器を盤に取り付ける方法について
説明する。まず、図22に示すように、盤8の表面9側
から胴部2を胴部挿入穴5に挿入するとともに、各取付
スタッド3,4を各取付スタッド用穴6,7に挿入す
る。ここで、計器から手を離すと、計器は上部取付スタ
ッド3と上部取付スタッド用穴6とが接触している点を
中心に図22の時計方向へ動こうとする。これは、盤8
に対して計器の表面部1側よりも胴部2側の方が重いた
めである。
【0005】図23に示すように、下部取付スタッド4
が下部取付スタッド用穴7から外れると、今度は上部取
付スタッド3が上部取付スタッド用穴6から外れて、胴
部2が胴部挿入穴5から脱落し、計器全体が盤8から落
下する危険がある。従って、取付作業には2人の作業員
が必要となる。即ち、1人の作業員が盤8の表面9側で
計器を押さえ、もう1人の作業員が盤8の裏面10側で
各取付スタッド3,4にナット(図示せず)を締め付け
て、計器を盤8に固定する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のように構成され
た従来の計器においては、盤8に挿入しただけの状態で
は全体が盤8から落下する危険があるため、盤8への取
付作業に最低でも2人の作業員が必要となってしまうと
いう問題点があった。
【0007】この発明は、上記のような問題点を解決す
ることを課題としてなされたものであり、盤への取付時
に盤からの落下を防止することができ、1人の作業員で
取付作業を行うことができる計器を得ることを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る計
器は、表面部と、この表面部の背部に設けられた胴部
と、表面部の背部に設けられた取付スタッドとを備え、
盤の胴部挿入穴に胴部を挿入するとともに、盤の取付ス
タッド用穴に取付スタッドを挿入した後、取付スタッド
にナットを締め付けることにより盤に取り付けられるも
のにおいて、盤への取付時における胴部の下部に設けら
れ、胴部を胴部挿入穴に挿入したときに、一端部が胴部
の外方へ突出して盤の裏面に当接することにより、盤に
対して胴部の方が重いことによる全体の動きを止め胴部
の盤からの脱落を防止するとともに、胴部の胴部挿入穴
への挿入中には、一端部が胴部側に変位して胴部挿入穴
を通過するようになっている脱落防止部材を備えたもの
である。
【0009】請求項2の発明に係る計器は、脱落防止部
材を胴部の背部から抜取可能にしたものである。
【0010】請求項3の発明に係る計器は、胴部を胴部
挿入穴に挿入したときに、一端部が胴部の外方へ突出す
るように回動して盤の裏面に当接することにより胴部の
盤からの脱落を防止するとともに、胴部の胴部挿入穴へ
の挿入中には、一端部が胴部側に回動して胴部挿入穴を
通過するようになっている脱落防止部材を、胴部の外周
部に支点を軸に回動自在に設けたものである。
【0011】
【作用】この発明においては、作業員が盤の表面側から
胴部挿入穴に胴部を挿入すると、脱落防止部材の一端部
が盤の裏面に当接して胴部の脱落を防止するので、その
状態で作業員は盤の裏面側へ回り、計器の固定作業を行
う。
【0012】
【実施例】以下、この発明の実施例を図について説明す
る。実施例1.図1は請求項1及び請求項2の発明の一
実施例による計器を示す側面図であり、図19ないし図
23と同一又は相当部分には同一符号を付し、その説明
を省略する。
【0013】図において、11は盤8への取付時におけ
胴部2の下部に設けられた溝2aに圧入されている脱
落防止部材としてのラッチレバーであり、このラッチレ
バー11は、例えばプラスチック材等の可撓性材料から
なっている。また、ラッチレバー11の一端部は、胴部
2の外方へ反って突出している。さらに、溝2aは、胴
部2の背面側端部から連続して設けられている。
【0014】図2は図1のラッチレバー11を取り除い
た状態を示す胴部2の要部断面図、図3は図2の底面
図、図4は図1のラッチレバー11の側面図、図5は図
4の底面図である。図2及び図3のように、溝2aに
は、幅広部2bが設けられている。また、図4及び図5
のように、ラッチレバー11には、幅広部2bに圧入さ
れるばね部11aが設けられている。
【0015】次に、計器を盤に取り付ける方法について
説明する。まず、ラッチレバー11を胴部2の溝2aに
圧入しておく。そして、盤8の表面9側から胴部2を胴
部挿入穴5に挿入するとともに、各取付スタッド3,4
を各取付スタッド用穴6,7に挿入する。このとき、ラ
ッチレバー11の一端部は、図6に示すように、胴部挿
入穴5の周縁部に当たり胴部2側へ弾性変形して溝2a
内に収容される。
【0016】このように胴部挿入穴5を通過すると、図
7に示すように、ラッチレバー11の一端部は、弾性力
により復元し、胴部2の外方へ突出する。この状態で作
業員が計器から手を離すと、従来と同様、計器は上部取
付スタッド3と上部取付スタッド用穴6とが接触してい
る点を中心に図7の時計方向へ動こうとする。しかし、
この実施例1の計器では、図8に示すように、ラッチレ
バー11の一端部が盤8の裏面10に当接するため、計
器の動きは止められ、下部取付スタッド4が下部取付ス
タッド用穴6から抜けたり、胴部2が胴部挿入穴5から
脱落するのが防止される。従って、作業員は、そのまま
計器から手を離し、盤8の裏面10側に回ってナット
(図示せず)を各取付スタッド3,4に取り付け、計器
を盤8に固定すればよく、取付作業は1人で行えること
になる。
【0017】ここで、図9は図1のラッチレバー11を
溝2aに圧入するときの様子を示す胴部の要部断面図、
図10は図9の底面図である。図のように、ラッチレバ
ー11は、計器の胴部2の背面側から溝2a内に押し込
まれる。このとき、ラッチレバー11のばね部11aが
溝2aの幅広部2bに入り込むように矢印の方向へ押し
込む。つまり、ラッチレバー11は、ばね部11aの弾
性力により溝2a内に装着されるので、ある程度の力を
加えれば、ラッチレバー11を溝2aから取り外すこと
もできる。
【0018】図8の状態から、ある程度の力で計器を盤
8から表面9側へ引っ張ると、ラッチレバー11が装着
時と逆の動きで溝2aから抜け、計器が盤8から引き出
される。つまり、ラッチレバー11の溝2aへの圧入力
は、通常の力では計器が盤8から抜けることがなく、し
かもある程度の力で引っ張れば計器を盤8から取り外せ
るように設定されている。
【0019】また、図9及び図10に示すように、ラッ
チレバー11にドライバ等(図示せず)を引っ掛けるた
めの凹部11bを設けることにより、この凹部11bを
ドライバ等で押して、ラッチレバー11を胴部2の背部
から先に取り外すこともできる。
【0020】実施例2.次に、図11は請求項3の発明
の一実施例による計器を示す側面図である。図におい
て、21は胴部2の溝2a内に回動自在に取り付けられ
ている脱落防止部材としてのラッチレバーである。ここ
で、図12は図11のラッチレバー21を取り除いた状
態を示す胴部2の要部断面図、図13は図12の底面
図、図14は図11のラッチレバー21の側面図、図1
5は図14の底面図である。
【0021】図12及び図13に示すように、溝2a内
には、ラッチレバー21を回動自在に保持するためのカ
ギ部22が設けられている。このカギ部22は、カギ腕
22aを有しており、これによりカギ穴22bが形成さ
れている。また、ラッチレバー21は、図14及び図1
5に示すように、長腕21a,長腕21aに対して鈍角
をなす短腕21b及び支点21cを有しており、支点2
1cがカギ穴22bに保持されるようになっている。
【0022】このような計器では、長腕21aの方が短
腕21bよりも重いため、通常は図11のように、表面
部1側に位置する長腕21aが胴部2の外方へ突出した
状態になっている。なお、2本の腕を同じ長さにして表
面部1側の腕を重くしても、また2本の腕を同じ長さに
して表面部1側の腕の重心から支点までの距離を他方の
腕の重心から支点までの距離よりも長くしてもよい。
【0023】次に、計器を盤に取り付ける方法について
説明する。まず、カギ腕22aを弾性変形させてカギ穴
22bに支点21cを押し込むことにより、ラッチレバ
ー21を胴部2に装着しておく。そして、図16に示す
ように、盤8の表面9側から胴部2を胴部挿入穴5に挿
入するとともに、各取付スタッド3,4を各取付スタッ
ド用穴6,7に挿入する。ラッチレバー21が胴部挿入
穴5を通過する際、ラッチレバー21の一端部、即ち長
腕21aは、図17に示すように、胴部挿入穴5の周縁
部に当たり支点21cを軸に胴部2側へ回動して溝2a
内に収容される。
【0024】このようにしてラッチレバー21が胴部挿
入穴5を通過すると、図18に示すように、ラッチレバ
ー21は重力により回動し、長腕21aが胴部2の外方
へ再び突出する。この状態で作業員が計器から手を離す
と、従来と同様、計器は上部取付スタッド3と上部取付
スタッド用穴6とが接触している点を中心に図18の時
計方向へ動こうとする。しかし、この実施例2の計器で
は、長腕21aの先端部が盤8の裏面10に当接するた
め、計器の動きは止められ、下部取付スタッド4が下部
取付スタッド用穴6から抜けたり、胴部2が胴部挿入穴
5から脱落するのが防止される。従って、上記実施例1
と同様、取付作業は1人の作業員により行えることにな
る。
【0025】また、上記実施例1では胴部2を胴部挿入
穴5に挿入する際、ラッチレバー11を弾性変形させる
ため、大きな力が必要であるとともに、ラッチレバー1
1が折れる危険があり、またラッチレバー11の腕を十
分に長くすることができなかったが、この実施例2で
は、ラッチレバー21を弾性変形させないため、胴部2
を胴部挿入穴5にスムーズに挿入できるとともに、ラッ
チレバー21が折れる危険が小さく、ラッチレバー21
を十分に長くすることもできる。
【0026】
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明の
計器は、胴部を胴部挿入穴に挿入したときに、一端部が
胴部の外方へ突出して盤の裏面に当接することにより胴
部の盤からの脱落を防止するとともに、胴部の胴部挿入
穴への挿入中には、一端部が胴部側に変位して胴部挿入
穴を通過するようになっている脱落防止部材を、取付ス
タッドとは別に胴部の下部に設けたので、盤への取付時
であって取付スタッドにナットを締め付ける前に盤から
の落下を防止することができ、1人の作業員で取付作業
を行うことができるという効果を奏する。
【0028】また、請求項2の発明の計器は、脱落防止
部材を胴部の背部から抜取可能にしたので、上記請求項
1の発明と同様の効果に加えて、盤からの取り外し作業
も容易に行うことができるという効果を奏する。
【0029】請求項3の発明に係る計器は、胴部を胴部
挿入穴に挿入したときに、一端部が胴部の外方へ突出す
るように回動して盤の裏面に当接することにより胴部の
盤からの脱落を防止するとともに、胴部の胴部挿入穴へ
の挿入中には、一端部が胴部側に回動して胴部挿入穴を
通過するようになっている脱落防止部材を、胴部の外周
部に支点を軸に回動自在に設けたので、上記請求項1の
発明と同様の効果に加えて、胴部を胴部挿入穴にスムー
ズに挿入することができるとともに、脱落防止部材が折
れるのを防止することができ、かつ脱落防止部材の一端
部を十分に長くして、胴部の脱落をより確実に防止する
ことができるなどの効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1及び請求項2の発明の一実施例による
計器を示す側面図である。
【図2】図1のラッチレバーを取り除いた状態を示す胴
部の要部断面図である。
【図3】図2の底面図である。
【図4】図1のラッチレバーの側面図である。
【図5】図4の底面図である。
【図6】図1の胴部を盤の胴部挿入穴に挿入する途中の
状態を示す側面図である。
【図7】図6の胴部を胴部挿入穴に完全に挿入した状態
を示す側面図である。
【図8】図7の計器から作業員が手を離した状態を示す
側面図である。
【図9】図1のラッチレバーを溝に圧入するときの様子
を示す胴部の要部断面図である。
【図10】図9の底面図である。
【図11】請求項3の発明の一実施例による計器を示す
側面図である。
【図12】図11のラッチレバーを取り除いた状態を示
す胴部の要部断面図である。
【図13】図12の底面図である。
【図14】図11のラッチレバーの側面図である。
【図15】図14の底面図である。
【図16】図11の胴部を盤の胴部挿入穴に挿入する途
中の状態を示す側面図である。
【図17】図16の状態から胴部をさらに挿入した状態
を示す側面図である。
【図18】図17の状態から胴部を完全に挿入した状態
を示す側面図である。
【図19】従来の計器の一例を示す側面図である。
【図20】図19の背面図である。
【図21】図19の計器が取り付けられる盤のパネルの
一部を示す正面図である。
【図22】図19の胴部を盤の胴部挿入穴に完全に挿入
した状態を示す側面図である。
【図23】図22の計器から作業員が手を離した状態を
示す側面図である。
【符号の説明】
2 胴部 5 胴部挿入穴 8 盤 11 ラッチレバー(脱落防止部材) 21 ラッチレバー(脱落防止部材) 21a 長腕(一端部) 21c 支点
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02B 1/044 H05K 7/14

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面部と、この表面部の背部に設けられ
    た胴部と、上記表面部の背部に設けられた取付スタッド
    とを備え、盤の胴部挿入穴に上記胴部を挿入するととも
    に、上記盤の取付スタッド用穴に上記取付スタッドを挿
    入した後、上記取付スタッドにナットを締め付けること
    により上記盤に取り付けられる計器において、上記盤への取付時における 上記胴部の下部に設けられ、
    上記胴部を上記胴部挿入穴に挿入したときに、一端部が
    上記胴部の外方へ突出して上記盤の裏面に当接すること
    により、上記盤に対して上記胴部の方が重いことによる
    全体の動きを止め上記胴部の上記盤からの脱落を防止す
    るとともに、上記胴部の上記胴部挿入穴への挿入中に
    は、上記一端部が上記胴部側に変位して上記胴部挿入穴
    を通過するようになっている脱落防止部材を備えている
    ことを特徴とする計器。
  2. 【請求項2】 脱落防止部材は、胴部の背部から抜取可
    になっていることを特徴とする請求項1記載の計器。
  3. 【請求項3】 脱落防止部材は、胴部の外周部に支点を
    軸に回動自在に設けられており、上記胴部を胴部挿入穴
    に挿入したときに、一端部が上記胴部の外方へ突出する
    ように回動するとともに、上記胴部の上記胴部挿入穴へ
    の挿入中には、上記一端部が上記胴部側に回動して上記
    胴部挿入穴を通過するようになっていることを特徴とす
    請求項1記載の計器。
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