JP3168825B2 - ファクシミリ装置 - Google Patents

ファクシミリ装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、受信した画情報を転送
することができるファクシミリ装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のファクシミリ装置におい
ては、受信した画情報の転送機能を有するものがある。
画情報の転送は、当該ファクシミリ装置の操作パネルに
転送先の電話番号等を直接入力する方式の他、出先のフ
ァクシミリ装置から当該ファクシミリ装置へ転送先を入
力するリモコン方式がある。
【0003】該リモコン方式では、例えば、B地点に置
かれたファクシミリ装置への転送を指示した者が、C地
点に移動した場合に、該C地点に置かれているファクシ
ミリ装置へ転送するよう転送先の変更の指示が可能であ
る。このリモコン方式での転送先の変更は、先ず転送先
のファクシミリ装置に付帯された電話機により、当該転
送を行うファクシミリ装置を呼び出し、予め決められて
いる番号を電話機のテンキーから入力することにより転
送指令を指示し、引き続き転送先の電話番号を該テンキ
ーから入力することにより行われている。ファクシミリ
装置の転送先の変更においては、誤った番号が入力され
ると、その番号が通常の電話機の場合には、繰り返しフ
ァクシミリデータの転送が試みられるため相手方に迷惑
をかけることになる。このため、上記リモコン方式で転
送先を変更する場合には転送先の電話番号の確認が必須
となる。
【0004】従来は電話番号の確認を、入力された電話
番号をボイス回路等で読み上げることにより行ってい
た。例えば、テンキーから00・・の番号が入力された
場合に、入力完了後ファクシミリ装置が、転送先の電話
番号としてゼロ、ゼロ・・と音声を送出することにより
確認を求める方式が取られていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記音
声により入力された電話番号を読み上げる方式のもの
は、操作者が耳で電話番号を確認するため聞き間違いが
生じ易く、誤って入力された電話番号がファクシミリの
場合には、当該誤った電話番号のファクシミリ装置へ画
情報が転送されてしまい、通信内容が第三者に知られる
他、その画情報を失うことになった。更に、電話番号を
読み上げるためには、音声を発生するための専用のボイ
ス回路を付加するか、或いは、音声合成用の特殊な情報
を保持する必要があるため、転送機能の実現にコストが
嵩むという問題点もあった。
【0006】本発明は、上述した課題を解決するために
なされたものであり、転送先の電話番号を目で確認でき
るファクシミリ装置を提供することを目的とする。
【0007】また、本発明は、転送先の電話番号が誤っ
て入力されても画情報を失うことがないファクシミリ装
置を提供することを目的とする。
【0008】更に、本発明は転送機能を有するファクシ
ミリ装置を安価に提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、請求項1のファクシミリ装置は、受信した画情報を
転送先に転送可能に構成されたファクシミリ装置であっ
て、転送先の変更の指示があった際に、変更された転送
先の電話番号を受け付ける受付手段と、受付手段にて受
け付けられた電話番号へ転送先を変更する転送先変更手
段と、転送先変更手段により転送先が変更されたのを受
けて転送先の電話番号を含む識別用画情報を作成する識
別用画情報作成手段と、識別用画情報を送信する旨の要
求を受けて、識別用画情報作成手段により作成された識
別用画情報を発呼先に送信する識別用画情報送信手段
と、転送開始指令を受けて、保持されている画情報の転
送を開始する画情報転送手段とを有している。
【0010】尚、上記構成を有する請求項1のファクシ
ミリ装置においては、転送開始指令を受けて、保持され
ている画情報の転送を開始するが、この画情報は、転送
先変更手段により転送先が変更されたのを受けて、画情
報を保持する手段に受信した画情報の保持を開始するよ
うに構成してもよい。
【0011】また、請求項2のファクシミリ装置は、請
求項1の構成の他、受付手段に転送先の変更の指示を
ったファクシミリ装置を発呼先として識別用画情報を送
信する手段を備えている。
【0012】また、請求項3のファクシミリ装置は、請
求項1の構成の他、前記受付手段に転送先の変更の指示
を行った電話機とは異なる発呼先に前記識別用画情報を
送信する手段を備えている。
【0013】
【作用】上記構成を有する請求項1のファクシミリ装置
では、転送先の変更の指示があった際に、受付手段が変
更された転送先の電話番号を受け付け、転送先変更手段
が該受付手段にて受け付けられた電話番号へ転送先を変
更する。この転送先変更手段により転送先が変更された
のを受けて、識別用画情報作成手段が転送先の電話番号
を含む識別用画情報を作成する。そして、識別用画情報
の送信の要求を受けて、識別用画情報送信手段が、該識
別用画情報作成手段により作成された識別用画情報を発
呼先に送信する。この識別用画情報により転送先の電話
番号を確認した操作者からの転送開始指令を受けて、保
持されている画情報の転送を開始する。
【0014】また、請求項2のファクシミリ装置におい
ては、請求項1の作用の他、受付手段に転送先の変更の
指示を行ったファクシミリ装置を発呼先として、識別用
画情報送信手段により識別用画情報を送信する。
【0015】また、請求項3のファクシミリ装置におい
ては、請求項1の作用の他、受付手段に転送先の変更の
指示を行った電話機とは異なる発呼先に識別用画情報を
送信する。
【0016】
【実施例】以下、本発明のファクシミリ装置の実施例を
図面を参照して説明する。
【0017】図1は、本発明の第1実施例に係るファク
シミリ装置の電気的構成を示している。ファクシミリ装
置は、バスライン14に接続されたCPU12を有す
る。このバスライン14には、受信された画情報を一時
保持するRAM16と、転送先の電話番号等を保持する
EEPROM18と、種々の制御ルーチン等の制御情報
を保持するROM20と、画像処理部22と、モデム2
4と、電話番号発生回路25と、タイマー26と、ゲー
トアレー28とが接続されている。画像処理部22に
は、送信用の原稿の読み取りを行うCCDイメージセン
サ30が接続されている。ゲートアレー28には、当該
ファクシミリ装置への入力を行うためのテンキーやファ
ンクションキー(図示せず)及び各種表示を行うための
LED(図示せず)等を備えるパネル部32と、記録用
紙への印字を行うサーマルヘッド34とが接続されてい
る。他方、モデム24には、スイッチ回路SW1を介し
てネットワークコントロールユニット(以下、NCUと
称する)36が接続されている。該NCU36は、スイ
ッチ回路SW2により、ハンドセット38と、電話回線
40と、図示しない内線電話42との切換を行う。他
方、スイッチ回路SW1には、スピーカ44が接続され
ている。
【0018】モデム24は、ディジタル信号をアナログ
信号に変調し、NCU36を介して電話回線40に出力
するとともに、電話回線40から入力されるアナログ信
号をディジタル信号に復調する変調・復調機能とを備え
た装置である。尚、モデム24は、上記の機能の他に、
音声アナログデータを音声ディジタルデータに変換する
音声ディジタル化機能及び音声ディジタルデータをアナ
ログ音声データに再生する音声再生機能とを備えていて
も良い。
【0019】NCU36は、ダイヤリング機能と信号検
出機能とを有しており、電話回線40に適した方式で信
号を送り出したり、電話回線40から送られてくる信号
を検出したりして、モデム24と電話回線40との情報
の授受を仲介する装置である。また、NCU36には、
ハンドセット38が接続されており、本ファクシミリ装
置のユーザと相手先との通話が行い得るようになってい
る。
【0020】電話番号発生回路25は、他の電話機もし
くはファクシミリ装置への呼出しを行う際の呼出番号
(DTMF信号またはダイヤルパルス信号)を発生させ
る回路であり、ファクシミリデータの転送時に、CPU
12の指令により先方の呼出番号の情報が入力される
と、この情報に基づいてDTMF信号またはダイヤルパ
ルス信号を発生する。このDTMF信号またはダイヤル
パルス信号がNCU36を経て電話回線40に送られ、
電話回線40に接続された交換機から相手側への発呼が
なされる。
【0021】また、スピーカ44は、電話の呼出信号等
を鳴動する装置である。
【0022】CPU12は、原稿をCCDイメージセン
サ30で読み取り、送信先のファクシミリ装置の仕様に
よって決まる符号化の方式に従いMH符号、MR符号、
MMR符号へ符号化してデータ圧縮を行う。同様に、送
信元のファクシミリ装置の仕様によって符号化された受
信情報(画情報)を復号化して、サーマルヘッド34に
て記録用紙へ印字を行う。
【0023】図2は、RAM16に記憶される情報の内
容を概念的に示しており、該RAM16には、入力され
た電話番号を記憶する番号メモリ52と、受信された画
情報を一時保持する画情報メモリ54とが含まれてい
る。また、図3は、EEPROM18に保持される情報
の内容を概念的に示しており、該EEPROM18に
は、画情報の転送先の電話番号を保持する転送先番号メ
モリ62が含まれている。更に、図4は、ROM20に
保持される情報の内容を概念的に示しており、該ROM
20には、CPU12が転送先を変更する際に実行する
転送先変更処理ルーチンを保持する転送先変更処理ルー
チンメモリ72と、画情報を受信する際に実行する画情
報受信処理ルーチンを保持する画情報受信ルーチンメモ
リ74と、画情報を転送する際に実行する画情報転送処
理ルーチンを保持する画情報転送ルーチンメモリ76と
が含まれている。
【0024】〔ファクシミリ装置からの変更指示〕 ここで、本実施例のファクシミリ装置に転送先変更を指
示した場合に実行される転送先変更処理ルーチンについ
て図5のフローチャートを参照して説明する。ここでは
先ず、出先のB地点からC地点への移動を予定している
操作者が、B地点に置かれているファクシミリ装置(以
下、B機と称する)へ転送するように設定されていた本
実施例のファクシミリ装置に、C地点に置かれているフ
ァクシミリ装置(以下、C機と称する)に転送するよう
に転送先変更を該B機(即ち操作者がC地点への移動前
に)から指示する場合を例に挙げて説明する。
【0025】先ず、転送先の変更を設定する操作者が、
B機のハンドセットを上げて受付音を聴取できる状態に
して、テンキーにより本ファクシミリ装置の電話番号を
ダイヤルする。これにより電話回線40側から呼出信号
が本実施例のファクシミリ装置側へ送出される。この呼
出信号を受け付けると(S100でYes)、ファクシ
ミリ装置のCPU12は、NCU36を制御して回線を
閉結、即ち、回線をつなぎ、電話回線40側からの入力
に備える(S101)。
【0026】次に、操作者が、B機のテンキーより転送
先変更要求として予め割り当てられている番号“95
4”を入力すると、後述するステータスリストが要求さ
れたか否かを判断するS102の判断結果がNoとな
り、次いで、変更要求があったか否かの判断を行うS1
03の判断結果がYesとなり、CPU12は、内部に
設けられた発振回路(図示せず)の発振音をB機側へ受
付音として送出する(S104)。これにより操作者
は、転送先変更要求がファクシミリ装置により識別さ
れ、転送先の電話番号の入力準備が整ったことを知る。
【0027】そして、操作者は、B機のテンキーよりC
機の電話番号(ここでは、市街局番が012で、電話番
号が3456789であったとする)をファクシミリ装
置側に入力する。なおここでは、本実施例のファクシミ
リ装置が内線用交換機に接続されているため、該ファク
シミリ装置が外線に接続されるためには、先ず、番号
“0”を内線用交換機にかけて該内線用交換機により外
線と接続させる必要があるものとする。このため、操作
者は、上記電話番号の先頭に“0”を付加した電話番号
“00123456789”を入力する。操作者は、最
初に外線接続用の番号“0”を該テンキーの0キーを押
し下げることにより入力する。これに応じて、B機から
“0”キーに相当するDTMF信号が本ファクシミリ装
置側へ送られる。これにより、入力された信号がDTM
F信号か否かの判断を行うS105の判断結果がYes
となり、電話番号の入力が完了したか否かが判断される
(S106)。ここでは、電話番号の入力はまだ終わっ
ていないの(S106でNo)、CPU12は、入力
された番号“0”をRAM16の番号メモリ52へ記憶
させる(S107)。そして、入力された電話番号が2
0桁を越えるかを判断するが(S108)、ここではS
108の判断結果がNoとなり、前記S105へ戻る。
尚、本実施例においては、電話番号の入力最大桁数を2
0桁としている。 操作者は、外線接続用の番号“0”
の入力に続き電話番号の入力を開始する前に、後述する
ポーズ信号として割り当てられた“*”を入力するため
にB機のテンキーの*キーを押し下げる。これに応じ
て、B機から“*”キーに相当するDTMF信号が送出
される。これにより、前記S105の判断結果がYes
となる。そして、電話番号の入力が完了したか否かを判
断するS106の判断結果はNoとなり、CPU12
は、入力された番号(ポーズ信号)“*”をRAM16
の番号メモリ52へ記憶させる(S107)。そして、
入力された電話番号は20桁を越えていないので(S1
08でNo)、前記S105へ戻る。以下操作者は、引
き続き、C機の市街局番012及び電話番号34567
89を入力して行き、この入力された番号“0*012
3456789”が番号メモリ52へ記憶される(S1
05〜S108)。電話番号の入力が完了し、操作者
が、電話番号の入力完了を示す“#”をB機のテンキー
の#キーを押し下げると、これに応答して、電話番号の
入力完了を示すDTMF信号が送られてくるので(S1
06でYes)、CPU12は、発振回路の発振音をB
機側に受付音として送出する(S110)。これにより
操作者は、転送先電話番号の入力が完了したことを知
る。なお、入力された電話番号が20桁を越える場合に
は(S108でYes)、CPU12は、内部に設けら
れた発振回路により拒否音を発生させB機側に送出す
る。これにより、操作者は、入力を試みた電話番号が登
録し得ないことを知る。 CPU12は、EEPROM
18の転送先番号メモリ62に保持されている転送先電
話番号を、RAM16の番号メモリ52に記憶されてい
る電話番号“0*0123456789”に書き換える
ことにより、転送先をB地点に置かれているファクシミ
リ装置(B機)からC地点に置かれているファクシミリ
装置(C機)へと変更する(S111)。更に、受信モ
ードをオンにし、かつタイマー26をリセットして、受
信された画情報(転送用の画情報)の画情報メモリ54
への保持を開始する。
【0028】次に、CPU12は、タイマー26が所定
時間に達するまで(S112)、操作者からのステータ
スリストの要求に対して待機する(S112、S11
3、S117)。そして、操作者が、B機のテンキーよ
りステータスリスト要求として予め割り当てられている
番号“961”を入力すると、ステータスリスト要求が
あったか否かを判断するS113の判断結果がYesと
なり、CPU12は、発振回路の発振音を発生させ受付
音としてB機側に送出する(S114)。これにより操
作者は、ステータスリストが送られることを知る。
【0029】次いで、CPU12は、B機へ送出するた
めのステータスリスト用の画情報を作成する(S11
5)。上記EEPROM18には、上述した転送先電話
番号の他、本実施例のファクシミリ装置側のファクシミ
リ番号と電話番号とが保持されており、これらを基に図
6に示すようにステータスリストには、転送先電話番号
“0−0123456789”の他、本実施例のファク
シミリ装置側のファクシミリ番号“0−×××−×××
−3333”が含まれるように作成される。次に、CP
U12は、ステータスリストの画情報を電話回線40側
へ送出する(S116)。これに応じて、操作者は、B
機のハンドセットを上げた状態のまま、ファクシミリ受
信用のスタートスイッチを押し下げることにより、送出
されたステータスリストの画情報が該B機機側において
受信され印刷が行われる。このステータスリストに記載
された転送先の電話番号を視認することにより、操作者
は適正に送信先が設定できたことを確認できる。
【0030】他方、上記タイマー26がタイムアウトし
ていない限り、S112の判断結果がNoとなり、ま
た、ステータスリストの要求が既になされているので、
S113の判断結果がNoとなる。ここで、ステータス
リストに記載された電話番号により転送先を確認できた
操作者が、B機のテンキーより転送先の確認(転送開始
指示)として予め割り当てられている番号“955”を
入力すると、転送先の確認を示す信号が入力されたか否
かを判断するS117の判断結果がYesとなり、CP
U12は受付音をB機側へ送出する(S118)。これ
により操作者は、転送が実行されることを知る。次に、
CPU12は、後述する転送モードをオンし(S11
9)、そして、NCU36を制御して回線を開放するこ
とにより(S120)、転送先変更処理ルーチンを終了
する。
【0031】なお、ステータスリストに記載された転送
先の電話番号が誤っていた場合には、操作者は上記転送
先の確認を行わない。これにより、前記S117の確認
完了の判断がNoとなり、前記S112に戻るが、この
状態で上記タイマー26がタイムアウトすると(S11
2でYes)、CPU12は、NCU36を制御して回
線を開放し(S120)、転送先変更処理ルーチンを終
了する。電話番号が誤っているため、操作者は転送先の
正しい電話番号の入力を試みる。これにより、上述した
転送先変更処理ルーチンが再度進められ、ステータスリ
ストが送られる。このステータスリストの電話番号が適
正であった場合には、転送先の確認を行うことにより
(S117でYes)、受付音をB機側に送出し(S1
18)、転送モードがオンされる(S119)。
【0032】尚、図5に示すフローチャートは手順をわ
かりやすくするために、転送先変更とリスト要求及び転
送先確認とを順次行うようにしたが、上述した電話番号
が誤っていた場合、回線を開放せずに続けて転送先の変
更のやり直しをすることも可能である。
【0033】〔電話機からの変更指示〕 次に、本実施例のファクシミリ装置へ電話機から変更を
指示した場合に実行される転送先変更処理ルーチンつい
て、再び、図5のフローチャートを参照して説明する。
ここでは、出先のB地点からC地点への移動中の操作者
が、B地点に置かれているファクシミリ装置(B機)へ
転送するように設定されていた本実施例のファクシミリ
装置に、C地点に置かれているファクシミリ装置(C
機)に転送するように転送先変更をB地点からC地点に
向かう途中の自動車電話(以下、D機と称する)から指
示する場合を例に挙げて説明する。
【0034】先ず、転送先の変更を設定する操作者が、
自動車電話(D機)のテンキーにより本実施例のファク
シミリ装置の電話番号をダイヤルする。これにより、電
話回線40側から呼出信号がファクシミリ装置側へ送出
される。この呼出信号を受け付けると(S100でYe
s)、ファクシミリ装置のCPU12は、NCU36を
制御して回線を閉結し、電話回線40側からの入力に備
える(S101)。
【0035】次に、操作者が、D機のテンキーより転送
先変更要求の番号“954”を入力すると、ステータス
リストが要求されたか否かの判断を行うS102の判断
結果がNoとなり、次いで、変更要求があったか否かを
判断するS103の判断結果がYesとなり、CPU1
2はD機側に受付音を送出する(S104)。
【0036】操作者は、D機のテンキーよりC機の電話
番号(0*0123456789)をファクシミリ装置
側に入力する。以下、前記S105〜S108の処理が
繰り返され、この入力された番号“0*0123456
789”がRAM16の番号メモリ52へ記憶される。
電話番号の入力が完了し、操作者が、電話番号の入力完
了を示す“#”をD機のテンキーの#キーを押し下げる
ことにより入力する。これに応答して、電話番号の入力
完了を示すDTMF信号が送られてくるので(S106
でYes)、CPU12は、D機側に受付音を送出する
(S110)。これにより操作者は、転送先電話番号の
入力が完了したことを知る。電話番号の入力完了によ
り、操作者は発呼を終了する。
【0037】他方、S111において、CPU12は、
EEPROM18の転送先番号メモリ62に保持されて
いる転送先電話番号を、RAM16の番号メモリ52に
記憶されている電話番号“0*0123456789”
に書き換えることにより、転送先をB地点に置かれてい
るファクシミリ装置(B機)からC地点に置かれている
ファクシミリ装置(C機)へと変更する。更に、受信モ
ードをオンにし、かつタイマー26をリセットして、受
信された画情報の画情報メモリ54への保持を開始す
る。そして、CPU12は、タイマー26がタイムアウ
トするまで(S112でYes)の間に、操作者からの
ステータスリストの要求の入力があるか(S113)或
いは転送先の確認完了の入力がある(S117)まで待
機するが、上述したように自動車電話(D機)の操作者
は、発呼を終えているので(S113及びS117がN
o)、タイマー26に設定された時間がタイムアウトし
て(S112でYes)、CPU12は、回線を開放し
て(S120)一旦この転送先変更処理ルーチンを終了
する。
【0038】その後、C地点に到着した操作者が、ファ
クシミリ装置(C機)のハンドセットを上げて、テンキ
ーにより本ファクシミリ装置の電話番号を再びダイヤル
する。これにより電話回線40側から呼出信号が本実施
例のファクシミリ装置側へ送出される。この呼出信号を
受けて(S100でYes)、ファクシミリ装置のCP
U12は、回線を閉結して電話回線40側からの入力に
備える(S101)。そして、操作者が、C機のテンキ
ーよりステータスリスト要求として予め割り当てられて
いる番号“961”を入力すると、ステータスリストが
要求されたことになり(S102でYes)、CPU1
2は、受付音をC機側に送出する(S114)。これに
より操作者は、ステータスリストが転送されることを知
る。
【0039】次に、CPU12は、ステータスリスト用
の画情報を作成し(S115)、作成した画情報を電話
回線40側へ送出する(S116)。これに応じて、操
作者は、C機のハンドセットを上げた状態のまま、ファ
クシミリ受信用のスタートスイッチを押し下げる。これ
により、送出されたステータスリストの画情報が該C機
機側において受信され印刷が行われる。このステータス
リストに記載された転送先の電話番号を視認することに
より、操作者は適正に送信先が設定できたことを確認で
きる。
【0040】一方、上記タイマー26がタイムアウトし
ていない限り、前記S112の判断結果がNoとなり、
ステータスリストの要求が既になされているので、前記
S113の判断結果がNoとなる。ここで、ステータス
リストに記載された転送先の電話番号により転送先を確
認できた操作者が、C機のテンキーより転送先確認(転
送開始指令)として予め割り当てられている番号“95
5”を入力することにより、前記S117における確認
完了の判断がYesとなり、CPU12は受付音をC機
側へ送出する(S118)。これにより、操作者は、転
送が実行されることを知る。次に、CPU12は、後述
する転送モードをオンにし(S119)、NCU36を
制御して回線を開放することにより(S120)、転送
先変更処理ルーチンを終了する。
【0041】なお、ステータスリストに記載された転送
先の電話番号が誤っていた場合には、操作者は上記転送
先確認を行わない。これにより、前記S117における
確認完了の判断がNoとなって、前記S112に戻り、
この状態で上記タイマー26がタイムアウトすると(S
112でYes)、CPU12は、NCU36を制御し
て回線を開放して(S120)当該転送先変更処理ルー
チンを終了する。このため、操作者は、転送先の正しい
電話番号をC地点に置かれたファクシミリ装置(C機)
から入力する。これにより、上述した転送先変更ルーチ
ンが再度進められ、ステータスリストが再度送られる。
このステータスリストの電話番号が適正であった場合に
は、操作者が転送先確認を行うと(S117でYe
s)、受付音をC機側へ送出し(S118)、転送モー
ドがオンされる(S119)。
【0042】次に、図5に示す転送先変更処理ルーチン
のS111における受信モードオン以降に本ファクシミ
リ装置へファクシミリデータの着信があった際に実行さ
れる画情報受信処理ルーチンについて図7の画情報転送
処理ルーチンのフローチャートを参照して説明する。
【0043】呼出信号が交換機側から送られると(S1
51でYes)、ファクシミリ装置のCPU12は、N
CU36を制御して回線を開放して電話回線40側から
の入力に備える(S152)。電話回線40側から画情
報が送られてくると、これをRAM16の画情報メモリ
54に保持する(S153、S154)。そして、画情
報の受信が完了すると(S154でYes)、CPU1
2は、NCU36を制御して回線を開放する(S15
5)。次いで、タイマー26に設定された一定時間、例
えば6秒間だけ待機し(S156)、転送モードがオン
か否かを判断する(S157)。そして、転送モードが
オンされていない場合には(S157でNo)、画情報
受信処理ルーチンを終了する。
【0044】一方、図5に示す転送先変更処理ルーチン
のS119にて転送モードがオンされた以降に実行され
る画情報転送処理ルーチンについて図7を参照して説明
する。
【0045】まず、上述したように、ファクシミリデー
タの着信があり、そのデータをRAM16の画情報メモ
リ54に記憶し、回線を開放する(S151〜S15
5)。続いて、タイマー26に設定された6秒間だけ待
機し(S156)、転送モードがオンか否かを判断する
(S157)。この場合、転送モードがオンされている
ので(S157でYes)、CPU12は再び回線を閉
結し(S158)、EEPROM18に保持されている
転送先電話番号“0*0123456789”に基づ
き、転送先であるC機をダイヤルする(S159)。こ
のS159におけるダイヤル処理について、図8に示す
フローチャートを参照して詳細に説明する。先ず、CP
U12は、EEPROM18の転送先番号メモリ62に
記憶された転送先電話番号の1つの番号を読み出し(S
201)、転送先電話番号の最初の番号が“*”である
か否かを判断する(S202)。ここでは最初の番号は
“0”なので(S202でNo)、該番号“0”に相当
するDTMF信号またはダイヤルパルス信号を、電話番
号発生回路25により発生させて電話回線40側へ送出
する(S203)。そして、ダイヤリングが終了したか
を判断するが(S204)、ここではそのS204での
判断結果はNoとなり、前記S201へ戻り、転送先電
話番号の次の番号を読み出す。
【0046】次に、CPU12は、転送先電話番号の2
番目の番号(ここでは“*”)が“*”であるか否かを
判断する(S202)。ここでは、S202の判断結果
がYesとなり、*の次の番号の送出までタイマー26
に設定された3秒程度待機する。本実施例のファクシミ
リ装置は前述したように内線用交換機に接続されている
ため、外線へ接続させるためのには、先ず、番号“0”
を内線用交換機に送り外線と接続させる必要があるが、
番号“0”に続いて直ぐに次の番号をかけた際に、内線
用交換機が未だ当該回線を外線へ接続していない場合に
は、次の番号が外線の交換機側へ送出されず、C機へ電
話がつながらない事態が発生することがある。このた
め、前記S202の判断後、タイマー26に設定された
3秒程度待機して(S205)外線へ確実に接続される
まで次の番号の送出を見合わせる。この待機時間の経過
後、ダイヤリングが終了したか否かを判断するが(S2
04)、ここでは、S204の判断結果がNoとなり、
前記S201へ戻る。
【0047】以降、前記S201〜S204の処理によ
り第3番目以降の番号“0123456789”が順次
回線側に送出され、外線の交換機によりC機に呼出信号
が送出される。そして、図7に示すS160において、
画情報メモリ54に保持されている画情報をC機側へ転
送する。この転送が完了すると(S161でYes)、
NCU36を制御して回線を開放し(S162)、画情
報転送処理ルーチンが終了する。なお、この転送モード
オン以降にファクシミリの着信があった場合には、図7
に示した画情報受信処理ルーチン及びこの画情報転送処
理ルーチンが一連の処理としてCPU12により進めら
れる。
【0048】この実施例においては、ファクシミリ装置
が内線用交換機に接続されている場合にも確実に画情報
を転送できる利点がある。
【0049】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明のファクシ
ミリ装置においては、転送先の電話番号を目で確認する
ことができ、転送先の電話番号を誤って入力してもこれ
を確実に訂正することができる。
【0050】また、本発明のファクシミリ装置は、画情
報の転送先変更の指示を受けると画情報の保持を開始
し、識別用画情報を基に転送先を確認した操作者からの
転送開始指令を受けてから該保持した画情報の転送を開
始するため、操作者は、転送先の電話番号を目で確認し
てから転送開始を指示することができる。特に操作者が
電話にて移動前に転送先を変更し、移動後にファクシミ
リ装置により識別用画情報を受信して転送先を確認する
場合においても、確認以降に転送開始を指示することに
より、上記電話にて転送先を変更した時点からの画情報
が送られて来るので、例え電話で誤った転送先を指示し
たとしても、該転送先の変更指示から実際の転送開始指
示までの間に受信された画情報が誤って転送されること
がなくなる。
【0051】更に、上記の確認方式ならば、確認用のル
ーチンを実行する制御情報を用意するのみで実施可能で
ある。従って、電話番号の入力を適正に行い得たかを音
声により確認するためのボイス回路等を付加する必要が
ないため、転送機能を有するファクシミリ装置を安価に
提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係るファクシミリ装置のブロ
ック図である。
【図2】RAMの内容を概念的に示す図である。
【図3】EEPROMの内容を概念的に示す図である。
【図4】ROMの内容を概念的に示す図である。
【図5】転送先変更処理ルーチンを示すフローチャート
である。
【図6】本実施例のファクシミリ装置において発送され
るステータスリストを示す図である。
【図7】画情報転送処理ルーチンを示すフローチャート
である。
【図8】本実施例のファクシミリ装置のダイヤル処理を
示すフローチャートである。
【符号の説明】
12 CPU 16 RAM 18 EEPROM 20 ROM 24 モデム 25 電話番号発生回路 36 NCU

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 受信した画情報を転送先に転送可能に構
    成されたファクシミリ装置であって、 転送先の変更の指示があった際に、変更された転送先の
    電話番号を受け付ける受付手段と、 前記受付手段にて受け付けられた電話番号へ転送先を変
    更する転送先変更手段と、 前記転送先変更手段により転送先が変更されたのを受け
    て転送先の電話番号を含む識別用画情報を作成する識別
    用画情報作成手段と、 識別用画情報を送信する旨の要求を受けて、前記識別用
    画情報作成手段により作成された識別用画情報を発呼先
    に送信する識別用画情報送信手段と、 転送開始指令を受けて、保持されている画情報の転送を
    開始する画情報転送手段と、 を有することを特徴とするファクシミリ装置。
  2. 【請求項2】 前記受付手段に転送先の変更の指示を
    ったファクシミリ装置を前記発呼先として前記識別用画
    情報を送信する手段を備えた請求項1に記載のファクシ
    ミリ装置。
  3. 【請求項3】 前記受付手段に転送先の変更の指示を行
    った電話機とは異なる発呼先に前記識別用画情報を送信
    する手段を備えた請求項1に記載のファクシミリ装置。
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