JP3167156B2 - 製剤用補助剤 - Google Patents

製剤用補助剤

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規な大腸内分解性ポリ
マーおよび該ポリマーを主成分とする製剤用補助剤に関
する。さらに詳しくは、大腸内で糖分解酵素等によって
分解および/または資化されるポリエステルおよび該ポ
リエステルを含有する経口投与用固形製剤のためのコー
ティング剤に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】イン
スリンやバソプレシンなどのタンパク・ペプチド性薬剤
の投与方法としては、現在静脈注射による方法が行われ
ているが、これらのタンパク・ペプチド性薬剤が普及す
るにつれ、より簡便な投与方法が求められてきており、
経口、経皮、経鼻、座剤などによる方法が検討されてい
る。なかでも経口による投与方法はもっとも一般的な方
法として様々な検討がなされている。しかし、経口投与
されたタンパク・ペプチド性薬剤は小腸に存在する酵素
により容易に分解され、失活するため、極端に生物学的
利用率が低い。
【0003】そこでこれらのタンパク・ペプチド性薬剤
を消化酵素のほとんど存在しない大腸で選択的に放出さ
れる製剤とすることにより、生物学的利用率を向上させ
ようとする試みがなされている。
【0004】その一つとして、pHの上昇で皮膜が溶け
て製剤中の薬物が放出されるように考案された腸溶性製
剤があるが、生体側の消化管のpHの日内変動や食事の
影響が大きく、小腸上部で崩壊したり、反対にその製剤
が崩壊されずに排泄されたりすることが問題となってい
る。
【0005】また別の大腸選択的放出製剤として、大腸
内に存在する細菌の分泌する酵素に注目し、その酵素に
より大腸内で特異的に分解するポリマーを利用する製剤
が検討されている。大腸内には、多種類の嫌気性菌が存
在しており、人の消化酵素にはない様々な酵素を分泌し
ている。その一つとして、アゾ基をアミノ基に還元する
酵素があり、このアゾ還元酵素により切断される芳香族
アゾ基を分子内に含んだポリマーについて報告がなされ
ている(米国特許第4663308 号、特開平3-7718号)。し
かし、これらの方法は、皮膜形成性、溶解性が悪かった
り、発ガン性のあるアゾ基を使用しているという欠点が
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、一般式(I) :
【0007】
【化3】
【0008】(式中、Rは二価の有機基を表わし、R′
は大腸内で加水分解を受ける、および/または資化され
難消化性の糖残基を表わし、nは1〜2000の整数を表
わす。ただしn個の構造単位は相互に同一でも異なって
いてもよい)で示されるポリエステルおよび該ポリエス
テルを含有する大腸選択的放出製剤用コーティング剤に
関する。
【0009】
【実施例】本発明者らは皮膜形成性に優れており、かつ
大腸内で特異的に分解され、しかも安全性に優れた皮膜
用高分子化合物を見出すため、鋭意検討を重ねた結果、
主鎖内に大腸内で加水分解を受けるおよび/または資化
される糖を含有するポリエステルが目的を達成すること
を見出し本発明を完成するに至った。
【0010】つぎに本発明のポリエステルについて説明
する。
【0011】本発明のポリエステルは、HOOC- R-
COOHで表わされる二塩基酸とHO- R′- OHで表
わされる糖とが交互にエステル結合により結合している
ポリエステルである。
【0012】大腸内には多種類の細菌が存在しており、
最近の研究からこれらの細菌が、人体で消化・吸収でき
ないあるいはできにくい難消化性糖類を、醗酵により利
用しており、そのためこれまで人体では利用されないと
されていた糖類も、この過程を通って吸収されることが
わかってきた。また、人体内での発ガン性物質生成の研
究において、大腸内の特異的な糖加水分解酵素の存在が
クローズアップされてきている。これらの加水分解酵素
としては、β- グルコシダーゼ、β- ガラクトシダー
ゼ、β- グルクロニダーゼなどの他にキシラナーゼ、β
- グルカナーゼ、ガラクトマンナーゼ、ポリガラクチュ
ロナーゼ、ムチナーゼ、コンドロイチンリアーゼ、カル
ボキシメチルセルラーゼ、セルラーゼ、ポリガラクチュ
ロネイトリアーゼなどの多糖分解酵素があげられる。
【0013】HO- R′- OHで表わされる糖は、大腸
内で加水分解を受ける、および/または資化される難消
化性の糖であって、糖残基2つ以上、かつ好ましくは10
0 以下、より好ましくは50以下、さらに好ましくは10以
下で構成される糖である。たとえば、前記酵素により加
水分解される糖があげられる。難消化性の糖とは、人の
小腸内で消化吸収を受けにくいまたは消化を受けない糖
のことをいう。具体的には、 6′- ガラクトシルラクト
ースや 4′- ガラクトシルラクトースなどのラクトース
のガラクトース残基にガラクトースがβ-1,4あるいはβ
-1,6で数分子結合したガラクトオリゴ糖;1-ケストース
やニストースなどのスクロースのフラクトース残基にフ
ラクトースがα-1, β-2で数分子結合したフラクトオリ
ゴ糖;ラフィノースやスタキオースなどのスクロースの
グルコース残基にガラクトースがβ-1,6で数分子結合し
た大豆オリゴ糖;キシロビオースやキシロトリオースな
どのキシロースがβ-1,4で数分子結合したキシロオリゴ
糖;イソマルトースやイソマルトトリオースやパノース
などのイソマルトースの非還元性グルコースにグルコー
スがα-1,4あるいはα-1,6で数分子結合したイソマルト
オリゴ糖;セロビオースやセロトリオースなどのグルコ
ースがβ-1,4で数分子結合したオリゴセルロース;ラク
トース、ラクトスクロース、ラクチュロース、パラチノ
ース、メレチトース、ツラノース、メリビオース;マル
チトール、ラクチトール、イソマルチトール、グルコピ
ラノシル- α-1,6- マンニトールなどの二糖類アルコー
ル;およびカルボキシメチルセルロース、グアガム、タ
ラカントガム、キシランなどがあげられるが、これらに
限定されるものではない。
【0014】さらに、ここであげた糖はアセチル基、ベ
ンゾイル基などのアシル基や、メチル基、エチル基など
のアルキル基や、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロ
ピル基などのヒドロキシアルキル基などで修飾されてい
てもよい。これらの修飾基は、糖一分子中に未修飾の水
酸基が2つ以上残っていれば何分子結合していてもよ
く、また1種類または2種類以上の修飾基で修飾されて
いてもよい。
【0015】本発明のポリエステル鎖中には、前記の糖
が2種類以上含まれていてもよいが、1種類のほうが望
ましい。
【0016】HOOC−R−COOHで表わされる二塩
基酸としてはテレフタル酸、イソフタル酸、4,4 ′- ジ
カルボキシビフェニル、2,6-ジカルボキシナフタレン、
1,2-ビス(フェノキシ)エタン-4,4′- ジカルボン酸、
1,2-ビス(2-クロロフェノキシ)エタン-4,4′- ジカル
ボン酸などの芳香族系二塩基酸;アジピン酸、1,10-デ
カンジカルボン酸、ジエチルマロン酸、フマル酸、マレ
イン酸、シュウ酸などの脂肪族二塩基酸およびシクロヘ
キサン二酸などの脂環式化合物の二塩基酸があげられる
がこれらに限られるものではない。さらに、本発明のポ
リエステル鎖中にはこれら二塩基酸は2種類以上含まれ
ていてもよいが、1種類のほうが望ましい。
【0017】以上のような構造単位をもつ本発明のポリ
エステルの合成は、公知の方法により行われる(クリタ
(Kurita,k.) ら、ジャーナル オブ ポリマー ケミス
トリー エディション(J.Polymer Chem. Ed.) 18,365(1
980)参照)。すなわち、糖と二塩基酸の塩化物をN,N-ジ
メチルアセトアミド(DMAc)、ジメチルスルホキシ
ド(DMSO)などの非プロトン性極性溶媒中で、ピリ
ジンあるいはトリエチルアミンなどの三級アミン類を脱
プロトン剤として使用し、約17℃で反応させることによ
り行なう。
【0018】さらに、本発明には本発明のポリエステル
を含有する製剤用コーティング剤が含まれる。本発明の
ポリエステルは大腸内で特異的に分解または資化される
ので、薬物を選択的に大腸内で放出させることにより消
化酵素による分解を防ぎ、大腸内に高濃度に存在させる
ことにより大腸での吸収を促進して薬物の生物学的利用
率を向上させることを目的とした製剤用コーティング剤
として利用することができる。ここでいう製剤用コーテ
ィング剤には、経口投与用固形製剤、たとえば錠剤、顆
粒剤、丸剤およびカプセル剤に対する外皮用皮膜形成
剤、および薬剤を包埋したシート状製剤、の基剤などが
含まれる。
【0019】本発明のコーティング剤を用いて製剤化さ
れる薬物は、大腸へのターゲティングを目的とするもの
であれば、とくに制限されることなく、いずれの薬物も
使用できる。
【0020】そのような薬物としては、たとえばインス
リン、バソプレシン、カルシトニン、インターフェロ
ン、インターロイキンなどのペプチド、メシル酸ガベキ
サート、メシル酸カモスタット、メシル酸ナファモスタ
ットなどのグアニジノ安息香酸誘導体、アスピリンなど
の抗炎症剤などがあげられる。
【0021】外皮用皮膜形成剤として用いるばあいに
は、本発明のポリエステルを適当な溶媒(たとえば、塩
化メチレン、アセトンおよびエタノールから選ばれる1
種または2種の混合溶媒)に懸濁させ、別途製造した経
口投与固形製剤にパンコーティング法または流動コーテ
ィング法によりコーティングすることにより行われる。
所望により、本発明のポリエステルだけでなく水不溶性
ポリマー(たとえば、エチルセルロース、メタクリル酸
コポリマーなど)、あるいは可塑剤(たとえば、ポリエ
チレングリコールなど)を混合してもよい。
【0022】また、シート状製剤として用いるばあいに
は、本発明のポリエステルと薬物を適当な溶媒(前記と
同様)で懸濁混和し、フィルム成形器で常法にしたがい
フィルムを作成後、このフィルムを微粉砕しカプセルな
どに充填することにより行われる。所望によりフィルム
作成時に、水不溶性のポリマー(たとえば、エチルセル
ロース、メタクリル酸コポリマーなど)や腸溶性ポリマ
ー(ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートス
クシネート、カルボキシメチルエチルセルロースなど)
や可塑剤(ポリエチレングリコールなど)を混合しても
よい。
【0023】つぎに本発明のポリエステルおよび大腸選
択的放出製剤用コーティング剤を実施例に基づいて説明
するが、本発明はもとよりかかる実施例のみに限定され
るものではない。
【0024】実施例1 ラクトース684mg(2.0mmol)とピリジン0.32ml(4.0mmol)
をDMAc10ml中で、17℃で撹拌しておき、そこにテレ
フタル酸二塩化物406mg(2.0mmol)を加え、24時間反応す
る。ゲル化物および未反応のラクトースを濾過によって
取り除き、溶液をクロロホルムに注ぎ込み、沈澱させ、
それをクロロホルムおよび水で洗浄し、減圧乾燥により
生成物820mg (収率87%)をえた。
【0025】生成物はDMSO- d6 溶媒を用いてのN
MRスペクトルの測定により、ラクトースとテレフタル
酸が約1:1で含まれていることが確認された。また、
N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)溶媒でのゲル濾過
クロマトグラフィー(GPC)により分子量を測定した
ところ、ポリエチレングリコール換算重量平均分子量で
4800であった。
【0026】 1 H- NMRスペクトル(δ、DMSO- d6 ): 3.1〜5.8 (4.8 H)、7.8 〜8.3 (1H) 実施例2 ラクトースの代わりにスタキオース1332mg(2.0mmol) を
用いたほかは実施例1と同様にして合成を行なった。13
80mg(収率86%)の生成物がえられ、その分子量は6800
であった。
【0027】 1 H- NMRスペクトル(δ、DMSO- d6 ): 3.1〜5.6 (9.8 H)、7.8 〜8.2 (1H) 実施例3 ラクトースの代わりにセロビオース684mg(2.0mmol)を用
いたほかは実施例1と同様にして合成を行なった。800
mg(収率85%)の生成物がえられ、その分子量は5200で
あった。
【0028】 1 H- NMRスペクトル(δ、DMSO- d6 ): 3.0〜5.5 (4.9 H)、7.8 〜8.3 (1H) 実施例4 ラクトースの代わりに6 ′- ガラクトシルラクトース10
10mg(2.0mmol) を用いたほかは実施例1と同様にして合
成を行なった。1100mg(収率86%)の生成物がえられ、
その分子量は6400であった。
【0029】 1 H- NMRスペクトル(δ;DMSO- d6 ): 3.0〜5.4 (7.3 H)、7.9 〜8.2 (1H) 実施例5 ラクトースの代わりに1-ケストース1010mg(2.0mmol) を
用いたほかは実施例1と同様にして合成を行なった。11
30mg(収率89%)の生成物がえられ、その分子量は5500
であった。
【0030】 1 H- NMRスペクトル(δ;DMSO- d6 ): 3.1〜5.5 (7.4 H)、7.8 〜8.3 (1H) 実施例6 テレフタル酸二塩化物の代わりにアジピン酸二塩化物36
6mg(2.0mmol)を用いたほかは実施例1と同様にして合成
を行なった。650 mg(収率82%)の生成物がえられ、そ
の分子量は3400であった。
【0031】 1 H- NMRスペクトル(δ、DMSO- d6 ): 1.7(1H)、2.5 (1H)、3.2 〜5.3 (4.9 H) 参考例1 ブルーデキストラン2000を2%、デキストランを2%、
アルシアンブルー8GSを2%、アニリンブルーを2
%、メチレンブルーを2%、ステアリン酸マグネシウム
を3%、アビセルPH-102(旭化成工業(株)製)を87%
の割合で混合し、HU-T型打錠機(畑鉄工所製)により、
杵臼径4mm、吸込量30mg、回転数8.8rpm、打錠圧900 kg
の条件で色素含有錠剤を製造した。
【0032】実施例7 実施例1〜6でえられたポリエステル500mg と分子量40
00のポリエチレングリコール500mg を混合し、メタノー
ルと塩化メチレンの1:1(容量比)混合液に10%の濃
度になるように懸濁した。この懸濁液中に参考例1で示
した色素含有錠剤を浸漬し乾燥するという工程を膜厚が
100 〜200 μmになるまで繰り返した。膜厚はコーティ
ング前後の錠剤の径および厚さの差から求めた。
【0033】また、実施例でえられたポリエステルの代
わりに腸溶性コーティング剤であるヒドロキシプロピル
メチルセルロースフタレートHP-55S(信越化学工業株式
会社製)500mg を加えたほかは同様にしてコーティング
製剤をつくり、コントロールとした。
【0034】実験例1 実施例7でえられた製剤について、生体内での崩壊性お
よび溶出性を調べた。
【0035】(実験方法)実験はWistar系、8週令、雄
のラットを1群4〜6匹として用いて行なった。
【0036】第1群のラットを開腹し、小腸大腸接合部
を結紮する。結紮部の小腸側を切開し、大腸側はそのま
ま腹部に戻し、小腸の切断部位と開腹部を腸管が体外へ
開存するように縫合する。つぎに左腹部を開腹し、十二
指腸最上部(胃幽門直下)を切開し、十二指腸内へ実施
例7でコーティングした錠剤を投与する。十二指腸切開
部を縫合したのち、外科用接着剤で切開部を接着し、開
腹部を縫合する。
【0037】このラットを清潔な環境で飼育しておき、
小腸開存部より流出する内容物を観察し、錠剤の有無、
錠剤の形状・硬さ、色素の溶出状態を調べる。
【0038】第2群のラットには、第1群と同じ操作で
切開した小腸大腸接合部の縫合修復を施したのち、十二
指腸最上部より十二指腸内に実施例7でコーティングし
た錠剤3個を投与する。このラットを同様に飼育し、糞
便の状態(色調・内容物)を観察する。
【0039】第3群のラットは開腹し、小腸大腸接合部
を切開し、実施例7でコーティングした錠剤を大腸内へ
挿入する。切開部および開腹部の縫合ののち、同様にラ
ットを飼育し、糞便の状態を観察する。
【0040】(結果)結果は表1に示す。
【0041】
【表1】
【0042】表1より、本発明のコーティング剤でコー
ティングした錠剤は小腸内では崩壊せず、薬物の放出も
抑えられていることがわかる。一方、大腸内ではコーテ
ィング製剤は崩壊し、薬物も放出されていることがわか
る。
【0043】
【発明の効果】本発明のポリエステルを利用し、コーテ
ィングしたり適当な製剤用補助剤として包理したりする
ことにより、薬物の経口投与による他の消化器官での分
解吸収を抑え、選択的に大腸で放出させることにより薬
物を大腸に高濃度で存在させることができる。このため
薬物の投与量が減り副作用の少ない生物学的利用率を改
善させた製剤設計が可能となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−183696(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 63/00 - 63/91 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I) : 【化1】 (式中、Rは二価の有機基を表わし、R′は大腸内で加
    水分解を受ける、および/または資化される難消化性の
    糖残基を表わし、nは1〜2000の整数を表わす。ただし
    n個の構造単位は相互に同一でも異なっていてもよい)
    で示されるポリエステル。
  2. 【請求項2】 R′がβ- グルコシダーゼ、β- ガラク
    トシダーゼ、またはβ- グルクロニダーゼにより加水分
    解を受ける糖残基である請求項1記載のポリエステル。
  3. 【請求項3】 R′がガラクトオリゴ糖残基、フラクト
    オリゴ糖残基、または大豆オリゴ糖残基である請求項1
    記載のポリエステル。
  4. 【請求項4】 一般式(I) : 【化2】 (式中、Rは二価の有機基を表わし、R′は大腸内で加
    水分解を受ける、および/または資化される難消化性の
    糖残基を表わし、nは1〜2000の整数を表わす。ただし
    n個の構造単位は相互に同一でも異なっていてもよい)
    で示されるポリエステルを含有する大腸選択的放出製剤
    用コーティング剤。
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