JP3166819B2 - パワーモジュール用回路基板及びその製造方法 - Google Patents

パワーモジュール用回路基板及びその製造方法

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JP3166819B2 JP20303295A JP20303295A JP3166819B2 JP 3166819 B2 JP3166819 B2 JP 3166819B2 JP 20303295 A JP20303295 A JP 20303295A JP 20303295 A JP20303295 A JP 20303295A JP 3166819 B2 JP3166819 B2 JP 3166819B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電力を供給するパワ
ーモジュール用回路基板及びその製造方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のパワーモジュール用回路
基板として、Cu又はAlにより形成された回路基板を
セラミック基板に接着するものが知られている。この接
着方法ではセラミック基板と回路基板を直接積層接着す
る方法が提案されている。この直接積層接着する方法と
して、セラミック基板及び回路基板をAl23及びCu
によりそれぞれ形成した場合、セラミック基板と回路基
板とを重ねた状態でこれらに荷重0.5〜2kgf/c
2を加え、N2雰囲気中で1065℃に加熱するいわゆ
るDBC法(Direct Bonding Copper 法)、又はセラミ
ック基板と回路基板との間にAg−Cu−Tiろう材の
箔を挟んだ状態でこれらに荷重0.5〜2kgf/cm
2を加え、真空中で800〜900℃に加熱するいわゆ
る活性金属法がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記直接積層
接着する方法では、回路基板をセラミック基板に接着で
きるが、セラミック基板と回路基板との熱膨張係数が異
なるため、パワーモジュール基板に反りを生じたり、熱
サイクルによりセラミック基板に割れを生じたりする問
題点があった。特に電流密度を高めるために回路基板の
断面積を向上させようとすると、比較的薄いセラミック
基板の場合に回路基板の熱による変形力がセラミック基
板の強度を上回ってセラミック基板が破損する恐れがあ
った。これらの点を解消するためにセラミック基板の厚
さを増加させると、質量の増加と形状の大型化を招き、
また熱抵抗値の増大から放熱特性が劣る問題点がある。
本発明の目的は、熱変形を吸収してセラミック基板の反
りや割れを防止できるパワーモジュール用回路基板及び
その製造方法を提供することにある。本発明の別の目的
は、セラミック基板を薄くして小型にできかつ比較的軽
くすることのできるパワーモジュール用回路基板及びそ
の製造方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
(a)平均粒径が5〜100μmのCu,Al又はAgか
らなる金属粉と、水溶性樹脂バインダと、非水溶性炭化
水素系有機溶剤と、界面活性剤と、可塑剤と、水とを含
む金属粉含有スラリーをAl 2 3 又はAlN焼結体から
なるセラミック基板13上に所定の回路パターンとなる
ように塗布し乾燥して発泡させる工程と、(b)回路パタ
ーンと同一のパターンにより発泡層上にスラリーを塗布
し乾燥して発泡させる工程と、(c)積層した発泡層を焼
成して可塑性多孔質金属17からなる回路をセラミック
基板13上に形成する工程とを含むパワーモジュール用
回路基板の製造方法である。
【0005】Cuの可塑性多孔質金属では金属粉として
平均粒径5〜100μmのCu粉が用いられ、Alの可
塑性多孔質金属では金属粉として平均粒径5〜100μ
mのAl粉と平均粒径5〜100μmのCu粉の混合物
が用いられ、Agの可塑性多孔質金属では金属粉として
平均粒径5〜100μmのAg粉が用いられる。水溶性
樹脂バインダとしてはメチルセルロース、ヒドロキシプ
ロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセル
ロース、カルボキシメチルセルロースアンモニウム、エ
チルセルロース等が用いられ、非水溶性炭化水素系有機
溶剤としてはネオペンタン、ヘキサン、イソヘキサン、
ヘプタン等が用いられる。
【0006】また界面活性剤としては市販の台所用中性
合成洗剤(例えばアルキルグルコシドとポリオキシエチ
レンアルキルエーテルの28%混合水溶液)が用いら
れ、可塑剤としてはエチレングリコール、ポリエチレン
グリコール、グリセリン等の多価アルコールや、イワシ
油、菜種油、オリーブ油等の油脂や、石油エーテル等の
エーテルや、フタル酸ジエチル、フタル酸ジNブチル、
フタル酸ジエチルヘキシル、フタル酸ジNオクチル等の
エステルが用いられる。金属粉含有スラリーを乾燥して
発泡させる工程は、金属粉含有スラリーを塗布した状態
で、5〜100℃で0.25〜4時間保持して上記スラ
リー中の可塑剤を揮発させて発泡させ、50〜200℃
で30〜60分間保持し乾燥して上記スラリーを薄板状
多孔質成形体にする。発泡層を焼成する工程はこの多孔
質成形体をセラミック基板とともに所定の雰囲気中で5
00〜1060℃で0.5〜4時間加熱して保持し、多
孔質成形体をスケルトン構造を有する気孔率90〜93
%、厚さ0.5〜5mmの薄板状多孔質焼結体にする。
【0007】請求項6に係る発明は、請求項1に係る方
法により得られたパワーモジュール用回路基板である。
即ち、請求項6に係る発明は、図1に示すように、平均
粒径が5〜100μmのCu,Al又はAgからなる金
属粉と、水溶性樹脂バインダと、非水溶性炭化水素系有
機溶剤と、界面活性剤と、可塑剤と、水とを含む金属粉
含有スラリーを、Al 2 3 又はAlN焼結体からなるセ
ラミック基板13上に所定の回路パターンとなるように
複数回塗布しかつ乾燥して発泡させた積層発泡層を焼成
して可塑性多孔質金属からなる回路がそのセラミック基
板13上に形成されたパワーモジュール用回路基板であ
る。
【0008】請求項2に係る発明は、請求項1に係る発
明であって、請求項1における(a)工程のセラミック基
板13上に回路パターンと同一のパターンを有するAl
又はCuからなる金属薄板14がろう材を介して予め接
着されたパワーモジュール用回路基板の製造方法であ
る。予め金属薄板を接着することにより金属粉含有スラ
リーの塗布を容易にする。金属薄板はCu板若しくはA
l板のプレス成形又はエッチング加工により回路を構成
するように形成される。金属薄板は厚さ0.05〜0.
20mmであり、セラミック基板と金属薄板14との間
にろう材であるAl−Siろう材の箔を挟んだ状態でこ
れらに荷重0.5〜2kgf/cm 2 を加え、真空中で
600〜650℃に加熱することにより、金属薄板14
がセラミック基板13に接着される。請求項7に係る発
明は、請求項2に係る方法により得られたパワーモジュ
ール用回路基板である。即ち、請求項7に係る発明は、
請求項6記載の発明であって、図2に示すように、セラ
ミック基板13上に回路パターンと同一のパターンを有
するAl又はCuからなる金属薄板14がろう材を介し
て予め接着されたパワーモジュール用回路基板である。
【0009】請求項3に係る発明は、請求項1又は2に
係る発明であって、請求項1における(b)工程が複数回
繰返されるパワーモジュール用回路基板の製造方法であ
る。複数回スラリーを塗布し乾燥させることにより可塑
性多孔質金属の厚さを増加させ、電流密度を増加させる
ことができる。請求項4に係る発明は、請求項1ないし
3いずれかに係る発明であって、請求項1における(c)
工程の後に更に可塑性多孔質金属17からなる回路をシ
リコーンゲルで包囲するパワーモジュール用回路基板の
製造方法である。請求項8に係る発明は、請求項4に係
る方法により得られたパワーモジュール用回路基板であ
る。即ち、請求項8に係る発明は、請求項6又は7記載
の発明であって、可塑性多孔質金属17からなる回路が
シリコーンゲルで包囲されたパワーモジュール用回路基
板である。
【0010】請求項5に係る発明は、請求項1ないし3
いずれかに係る発明であって、請求項1における(c)工
程の後に更に可塑性多孔質金属17からなる回路にシリ
コーングリース、シリコーンオイル又はエポキシ樹脂を
充填又は含浸する工程を含むパワーモジュール用回路基
板の製造方法である。請求項9に係る発明は、請求項5
に係る方法により得られたパワーモジュール用回路基板
である。即ち、請求項9に係る発明は、請求項6又は7
記載の発明であって、可塑性多孔質金属17からなる回
路にシリコーングリース、シリコーンオイル又はエポキ
シ樹脂が充填又は含浸されたパワーモジュール用回路基
板である。シリコーンゲル18で可塑性多孔質金属17
からなる回路を包囲すること、又はシリコーングリー
ス、シリコーンオイル若しくはエポキシ樹脂を充填又は
含浸することにより放熱特性を向上することができる。
【0011】
【作用】図1に示されるパワーモジュール用回路基板1
0では、セラミック基板13と可塑性多孔質金属17か
らなる回路との熱膨張係数が異なっても、回路である可
塑性多孔質金属17がその熱変形を吸収するので、セラ
ミック基板13に反りや割れが発生するのを防止でき
る。また可塑性多孔質金属17にシリコーングリース、
シリコーンオイル又はエポキシ樹脂を充填又は含浸、若
しくは使用の際にこれら含浸することにより、可塑性多
孔質金属17での熱伝導率が向上するので、放熱特性を
損わない。
【0012】
【実施例】次に本発明の実施例を図面に基づいて詳しく
説明する。 <実施例1>図1に示すように、パワーモジュール用回
路基板10はセラミック基板13の表面に可塑性多孔質
金属17からなりかつセラミック基板13と異なる熱膨
張係数を有する回路を備える。セラミック基板13をA
23含有量が96%のセラミック材料により縦、横及
び厚さがそれぞれ30mm、70mm及び0.635m
mの長方形の薄板状に形成した。可塑性多孔質金属17
となる金属粉含有スラリーを平均粒径40μmのCu粉
80gと、水溶性メチルセルロース樹脂バインダ2.5
gと、グリセリン5gと、界面活性剤0.5gと、水2
0gとを30分間混練した後、ヘキサンを1g添加して
更に3分間混練することにより調製した。
【0013】セラミック基板13の表面に金属粉含有ス
ラリーを所定の厚さで所定の回路パターンとなるように
塗布した。この状態で、温度40℃に30分間保持して
上記スラリー中のヘキサンを揮発させて発泡させた後、
温度90℃に40分間保持し乾燥して上記スラリーを薄
板状多孔質成形体からなる発泡層を形成した。この発泡
層の表面に更に金属粉含有スラリーを所定の厚さで同一
の回路パターンとなるように塗布し、再び同一条件で乾
燥させて薄板状多孔質成形体からなる発泡層を形成し
た。このような操作を3回繰返して3層に積層した発泡
層を得た。次にこの積層した発泡層をセラミック基板と
ともに空気中で500℃に0.5時間加熱して保持した
後、水素中で1030℃に1時間加熱して保持し、積層
した発泡層をスケルトン構造を有する気孔率92〜95
%、厚さ4.5mmの板状の多孔質焼結体にした。更に
この多孔質焼結体をセラミック基板とともに圧延して多
孔質焼結体の厚さを1.5mmにすることにより、金属
粉含有スラリーから気孔率30%の可塑性多孔質金属1
7からなる回路を形成した。またこの可塑性多孔質金属
17の気孔に金属17の側面からシリコーングリースを
充填した。このようにしてパワーモジュール用回路基板
10を得た。
【0014】<実施例2>図示しないが、可塑性多孔質
金属となる金属粉含有スラリーを平均粒径40μmのA
g粉100gと、水溶性メチルセルロース樹脂バインダ
2.5gと、グリセリン5gと、界面活性剤0.5g
と、水20gとを30分間混練した後、ヘキサンを1g
添加して更に3分間混練することにより調製した。この
金属粉含有スラリーを実施例1と同一のセラミック基板
に所定の厚さで所定の回路パターンとなるように塗布
し、温度40℃に30分間保持して上記スラリー中のヘ
キサンを揮発させて発泡させた後、温度90℃に40分
間保持し乾燥して上記スラリーを薄板状多孔質成形体か
らなる発泡層を形成した。この発泡層の表面に更に金属
粉含有スラリーを所定の厚さで同一の回路パターンとな
るように塗布し、再び同一条件で乾燥させて薄板状多孔
質成形体からなる発泡層を形成した。このような操作を
3回繰返して3層に積層した発泡層を得た。次にこの積
層した発泡層をセラミック基板とともに空気中で900
℃に3時間加熱して保持し、積層した発泡層をスケルト
ン構造を有する気孔率90〜93%、厚さ4.5mmの
薄板状多孔質焼結体にした。更にこの多孔質焼結体をセ
ラミック基板及とともに圧延して多孔質焼結体の厚さを
1.5mmにすることにより、金属粉含有スラリーから
気孔率30%の可塑性多孔質金属からなる回路を形成し
た。
【0015】<実施例3>図示しないが、可塑性多孔質
金属となる金属粉含有スラリーを平均粒径25μmのA
l粉50gと、平均粒径9μmのCu粉1.2gと、水
溶性メチルセルロース樹脂バインダ2.5gと、グリセ
リン5gと、界面活性剤0.5gと、水20gとを30
分間混練した後、ヘキサンを1g添加して更に3分間混
練することにより調製した。この金属粉含有スラリーを
実施例1と同一のセラミック基板に所定の回路パターン
となるように塗布し、温度40℃に30分間保持して上
記スラリー中のヘキサンを揮発させて発泡させた後、温
度90℃に40分間保持し乾燥して上記スラリーを薄板
状多孔質成形体からなる発泡層を形成した。この発泡層
の表面に更に金属粉含有スラリーを所定の厚さで同一の
回路パターンとなるように塗布し、再び同一条件で乾燥
させて薄板状多孔質成形体からなる発泡層を形成した。
このような操作を3回繰返して3層に積層した発泡層を
得た。次にこの積層した発泡層をセラミック基板ととも
に真空中で600℃に1時間加熱して保持し、積層した
発泡層をスケルトン構造を有する気孔率93〜96%、
厚さ4.5mmの薄板状多孔質焼結体にした。更にこの
多孔質焼結体をセラミック基板とともに圧延して多孔質
焼結体の厚さを1.5mmにすることにより、金属粉含
有スラリーから気孔率30%の可塑性多孔質金属からな
る回路を形成した。
【0016】<実施例4>図2に示すように、この例の
パワーモジュール用回路基板40では、セラミック基板
13の表面に回路パターンと同一のパターンを有する厚
さ0.1mmのAlからなる金属薄板14がAl−Si
ろう材により予め接着され、その金属薄板上に実施例3
と同一である3層の薄板状多孔質成形体からなる可塑性
多孔質金属17を成形した。即ち、セラミック基板13
の表面に実施例3で説明した可塑性多孔質金属からなる
回路をAlからなる金属薄板14を介してそれぞれ形成
した。 <実施例5〜7>図示しないが、実施例5〜7では、セ
ラミック基板の表面に回路パターンと同一のパターンを
有する厚さ0.1mmのCuからなる金属薄板がDBC
法により予め接着され、その金属薄板上に実施例1〜3
とそれぞれ同一である3層の薄板状多孔質成形体からな
る可塑性多孔質金属を成形した。即ち、セラミック基板
の表面に回路パターンと同一のパターンを有しかつCu
からなる金属薄板を重ねた状態でこれに荷重2.0kg
f/cm2を加え、N2雰囲気中で1065℃に加熱する
ことにより接着し、更にその表面に実施例1〜3でそれ
ぞれ説明した可塑性多孔質金属からなる回路をそれぞれ
形成した。 <実施例8〜14>図示しないが、実施例8〜14で
は、セラミック基板をAlNにより形成したことを除い
て、構成は実施例1〜7とそれぞれ同一である。但し、
予めセラミック基板を1300℃で酸化処理してその表
面にAl23層を最適な厚さで形成しておいた。
【0017】<比較例1>図示しないが、実施例1の可
塑性多孔質金属と同一の電流密度を有する厚さ0.5m
mのCuからなる回路基板をAl23焼結体からなるセ
ラミック基板上に接着した構成のパワーモジュール用回
路基板を比較例1とした。即ちパワーモジュール用回路
基板はセラミック基板の上面にDBC法によりそれぞれ
直接接着された回路基板を備える。 <比較例2>図示しないが、実施例1の可塑性多孔質金
属と同一の電流密度を有する厚さ0.7mmのAlから
なる回路基板をAl23焼結体からなるセラミック基板
上に接着した構成のパワーモジュール用回路基板を比較
例2とした。即ちパワーモジュール用回路基板はセラミ
ック基板とAlからなる回路基板との間にろう材である
Al−Siろう材の箔を挟んだ状態でこれらに荷重0.
5〜2kgf/cm2を加え、真空中で600〜650
℃に加熱することにより、回路基板がセラミック基板に
積層接着される。上記実施例1〜16及び比較例1及び
2の内容を表1に示す。
【0018】
【表1】
【0019】<比較試験と評価>実施例1〜14及び比
較例1及び2のパワーモジュール用回路基板に−40℃
〜125℃の温度サイクル条件で0サイクル(温度サイ
クルを全く与えない)、10サイクル及び50サイクル
の温度サイクルを与えた後の熱抵抗及びセラミック基板
の割れについてそれぞれ調べた。熱抵抗Rth(℃)は、
図示しないが、回路基板の裏に70×30mmフィン高
さ35mmの放熱フィンをグリースにより取付け、更に
回路上に縦及び横とも15mmの矩形の発熱体を2個P
b−Snはんだを介して接着し、この発熱体を10Wで
発熱させたときの周囲空気温度Ta(℃)と発熱体の温
度Tj(℃)とを測定して式より求めた。 Rth=(Tj−Ta)/10 …… またセラミック基板の割れ率Cr(%)はセラミック基
板から可塑性多孔質金属からなる回路をエッチングして
全て剥がし、顕微鏡で積層接着された回路周囲の割れの
長さLc(mm)とエッチング前の回路の全周長さL
a(mm)を測定して式より求めた。 Cr=(Lc/La)×100 …… これらの結果を表2に示す。
【0020】
【表2】
【0021】表2から明らかなように、割れ率は実施例
の方が従来例より著しく低くなっていることが判った。
また熱抵抗は50サイクルでは実施例の方が比較例より
良くなっていることが判った。
【0022】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、セ
ラミック基板に可塑性多孔質金属からなる回路を形成し
たので、可塑性多孔質金属が熱変形を吸収してセラミッ
ク基板の反りや割れを防止できる。また、可塑性多孔質
金属が熱変形を吸収する結果セラミック基板を薄くする
ことが可能になり、パワーモジュール用回路基板を小型
にかつ比較的軽くすることができる。更に、可塑性多孔
質金属が気孔率20〜50%のCu,Al又はAgの多
孔質焼結体であり、この可塑性多孔質金属にシリコーン
グリース、シリコーンオイル又はエポキシ樹脂を充填又
は含浸、若しくは使用の際にこれら含浸することによ
り、可塑性多孔質金属からなる回路からセラミック基板
への放熱特性を損うことがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例1のパワーモジュール用回路基板
の断面図。
【図2】本発明の実施例4を示す図1に対応する断面
図。
【図3】その使用状態を示す図1に対応する断面図。
【符号の説明】
10,40 パワーモジュール用回路基板 13 セラミック基板 14 金属薄板 17 可塑性多孔質金属
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 初鹿 昌文 埼玉県大宮市北袋町1丁目297番地 三 菱マテリアル株式会社総合研究所内 (56)参考文献 特開 昭63−136601(JP,A) 特開 平4−162691(JP,A) 特開 平6−120638(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H05K 1/09 H01L 23/14

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a) 平均粒径が5〜100μmのCu,
    Al又はAgからなる金属粉と、水溶性樹脂バインダ
    と、非水溶性炭化水素系有機溶剤と、界面活性剤と、可
    塑剤と、水とを含む金属粉含有スラリーをAl23又は
    AlN焼結体からなるセラミック基板(13)上に所定の回
    路パターンとなるように塗布し乾燥して発泡させる工程
    と、 (b) 前記回路パターンと同一のパターンにより前記発泡
    層上に前記スラリーを塗布し乾燥して発泡させる工程
    と、 (c) 前記積層した発泡層を焼成して可塑性多孔質金属か
    らなる回路を前記セラミック基板(13)上に形成する工程
    とを含むパワーモジュール用回路基板の製造方法。
  2. 【請求項2】 (a)工程のセラミック基板(13)上に回路
    パターンと同一のパターンを有するAl又はCuからな
    る金属薄板(14)がろう材を介して予め接着された請求項
    記載のパワーモジュール用回路基板の製造方法。
  3. 【請求項3】 (b)工程が複数回繰返される請求項1又
    は2記載のパワーモジュール用回路基板の製造方法。
  4. 【請求項4】 (c)工程の後に更に可塑性多孔質金属(1
    7)からなる回路をシリコーンゲルで包囲する請求項1な
    いし3いずれか記載のパワーモジュール用回路基板の製
    造方法。
  5. 【請求項5】 (c)工程の後に更に可塑性多孔質金属(1
    7)からなる回路にシリコーングリース、シリコーンオイ
    ル又はエポキシ樹脂を充填又は含浸する工程を含む請求
    項1ないし3いずれか記載のパワーモジュール用回路基
    板の製造方法。
  6. 【請求項6】 平均粒径が5〜100μmのCu,Al
    又はAgからなる金属粉と、水溶性樹脂バインダと、非
    水溶性炭化水素系有機溶剤と、界面活性剤と、可塑剤
    と、水とを含む金属粉含有スラリーを、Al 2 3 又はA
    lN焼結体からなるセラミック基板(13)上に所定の回路
    パターンとなるように複数回塗布しかつ乾燥して発泡さ
    せた積層発泡層を焼成して可塑性多孔質金属からなる回
    路が前記セラミック基板(13)上に形成されたパワーモジ
    ュール用回路基板。
  7. 【請求項7】 セラミック基板(13)上に回路パターンと
    同一のパターンを有するAl又はCuからなる金属薄板
    (14)がろう材を介して予め接着された請求項6記載のパ
    ワーモジュール用回路基板。
  8. 【請求項8】 可塑性多孔質金属(17)からなる回路がシ
    リコーンゲルで包囲された請求項6又は7記載のパワー
    モジュール用回路基板。
  9. 【請求項9】 可塑性多孔質金属(17)からなる回路にシ
    リコーングリース、シリコーンオイル又はエポキシ樹脂
    が充填又は含浸された請求項6又は7記載のパワーモジ
    ュール用回路基板。
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