JP3120826B2 - パワーモジュール用基板の端子構造 - Google Patents

パワーモジュール用基板の端子構造

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JP3120826B2
JP3120826B2 JP07203031A JP20303195A JP3120826B2 JP 3120826 B2 JP3120826 B2 JP 3120826B2 JP 07203031 A JP07203031 A JP 07203031A JP 20303195 A JP20303195 A JP 20303195A JP 3120826 B2 JP3120826 B2 JP 3120826B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電力を供給するパワ
ーモジュール用基板の端子構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のパワーモジュール用基板
として、Cu又はAlにより形成された回路板をセラミ
ック基板に接着するものが知られている。この接着する
方法として、セラミック基板及び回路板をAl23及び
Cuによりそれぞれ形成した場合、セラミック基板と回
路板とを重ねた状態でこれらに荷重0.5〜2kgf/
cm2を加え、N2雰囲気中で1065℃に加熱するいわ
ゆるDBC法(Direct Bonding Copper 法)、又はセラ
ミック基板と回路板との間にAg−Cu−Tiろう材の
箔を挟んだ状態でこれらに荷重0.5〜2kgf/cm
2を加え、真空中で800〜900℃に加熱するいわゆ
る活性金属法がある。このように積層接着された回路板
には通常端子が設けられる。この端子構造では、Niめ
っきを施したCuやAlにより形成された端子の一端の
接続部分がSn−Pb系、Pb−In系、Ag−Sn系
等のはんだを用いてセラミック基板の回路板に接着され
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記端子構造
では、回路板の上に更に端子の一端である接続部分を接
着するため、セラミック基板上で局部的に急激に厚さ寸
法が増加していた。この端子構造では使用環境温度が低
温と高温の間を繰返し変化する温度サイクルを受ける
と、はんだを含む回路板と端子の接続部分の各熱膨張係
数がセラミック基板の熱膨張係数と相違することに起因
して端子の接続部分のセラミック基板に応力が集中して
セラミック基板に割れを生じたりする問題点があった。
特に電流密度を高めるために端子を厚くすると、セラミ
ック基板が薄い場合にはセラミック基板が破損する恐れ
もあった。また、はんだ接合部でクラックが発生し、は
んだで破壊する不具合も多く生じる。これらの点を解消
するためにセラミック基板を厚くすると、質量の増加と
形状の大型化を招く問題点がある。また、端子の一端で
ある接続部分が接着される部分の回路板を凹ませたり、
或いはセラミック基板から浮かせると、上記応力は集中
しなくなるけれども回路板の加工が複雑になる不具合が
あった。本発明の目的は、使用環境温度が変化して熱的
応力が生じても、これを吸収してはんだ部の剥がれや、
セラミック基板の反りや割れを防止できるパワーモジュ
ール用基板の端子構造を提供することにある。本発明の
別の目的は、セラミック基板の反りや割れを防止するこ
とにより、セラミック基板を薄くして小型にできかつ比
較的軽くすることのできるパワーモジュール用基板の端
子構造を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
図1又は図2に示すように、Al23又はAlNにより
形成されたセラミック基板13に直接又は第1ろう材5
1を介して積層接着された回路板14と、回路板14に
第2ろう材12を介して積層接着された可塑性多孔質金
属層17と、可塑性多孔質金属層17に第2ろう材12
を介して一端の接続部分18aが接着されセラミック基
板13と異なる熱膨張係数を有する端子18とを備えた
パワーモジュール用基板の端子構造である。請求項2に
係る発明は、図1に示すように、回路板14がCuによ
り形成され、回路板14が直接セラミック基板13に積
層接着されたパワーモジュール用基板の端子構造であ
る。回路板14がCuにより形成され、セラミック基板
13がAl23により形成される場合には、セラミック
基板13と回路板14とを重ねた状態でこれらに荷重
0.5〜2kgf/cm2を加え、N2雰囲気中で106
5〜1075℃に加熱するDBC法により接着される。
また回路板14がCuにより形成され、セラミック基板
13がAlNにより形成される場合には、予めセラミッ
ク基板13を1000〜1400℃で酸化処理してその
表面にAl23層を最適な厚さで形成した後、上記と同
様のDBC法によりセラミック基板13に回路板14が
積層接着される。
【0005】請求項3に係る発明は、図2に示すよう
に、回路板14がCuにより形成され、第1ろう材51
がAg−Cu−Tiろう材であるパワーモジュール用基
板の端子構造である。回路板14がCuにより形成さ
れ、セラミック基板13がAl23により形成される場
合には、セラミック基板13と回路板14との間に第1
ろう材であるAg−Cu−Tiろう材の箔を挟んだ状態
でこれらに荷重0.5〜2kgf/cm2を加え、真空
中で800〜900℃に加熱する活性金属法により、回
路板14がセラミック基板13に積層接着される。また
回路板14がCuにより形成され、セラミック基板13
がAlNにより形成される場合には、予めセラミック基
板13を1000〜1400℃で酸化処理してその表面
にAl23層を最適な厚さで形成した後、上記と同様の
活性金属法によりセラミック基板13に回路板14が積
層接着される。
【0006】請求項4に係る発明は、回路板14がAl
により形成され、第1ろう材51がAl−Siろう材で
あるパワーモジュール用基板の端子構造である。回路板
14がAlにより形成され、セラミック基板13がAl
23又はAlNにより形成される場合には、セラミック
基板13と回路板14との間に第1ろう材であるAl−
Siろう材の箔を挟んだ状態でこれらに荷重0.5〜2
kgf/cm2を加え、真空中で600〜650℃に加
熱することにより、回路板14がセラミック基板13に
積層接着される。
【0007】請求項5に係る発明は、可塑性多孔質金属
層17が気孔率20〜50%のCu,Al又はAgの多
孔質焼結体であるパワーモジュール用基板の端子構造で
ある。可塑性多孔質金属層17は下記の方法により製造
される。先ず平均粒径5〜100μmの金属粉と、水溶
性樹脂バインダと、非水溶性炭化水素系有機溶剤と、界
面活性剤と、水とを混練した後、可塑剤を添加して更に
混練して得られた金属粉含有スラリーをドクタブレード
法により成形体にする。次いでこの成形体を5〜100
℃で0.25〜4時間保持して上記成形体中の可塑剤を
揮発させ発泡させた後、50〜200℃で0.5〜1時
間保持し乾燥して薄板状多孔質成形体にする。次にこの
多孔質成形体を所定の雰囲気中で500〜1060℃で
0.5〜4時間加熱して保持し、スケルトン構造を有す
る気孔率90〜93%、厚さ0.5〜5mmの薄板状多
孔質焼結体にする。更にこの多孔質焼結体を厚さ0.2
〜3mmに圧延することにより、気孔率が20〜50%
の可塑性多孔質金属層17が得られる。
【0008】Cuの可塑性多孔質金属層では金属粉とし
て平均粒径5〜100μmのCu粉が用いられ、Alの
可塑性多孔質金属層では金属粉として平均粒径5〜10
0μmのAl粉と平均粒径5〜100μmのCu粉の混
合物が用いられ、Agの可塑性多孔質金属層では金属粉
として平均粒径5〜100μmのAg粉が用いられる。
水溶性樹脂バインダとしてはメチルセルロース、ヒドロ
キシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチ
ルセルロース、カルボキシメチルセルロースアンモニウ
ム、エチルセルロース等が用いられ、非水溶性炭化水素
系有機溶剤としてはネオペンタン、ヘキサン、イソヘキ
サン、ヘプタン等が用いられる。また界面活性剤として
は市販の台所用中性合成洗剤(例えばアルキルグルコシ
ドとポリオキシエチレンアルキルエーテルの28%混合
水溶液)が用いられ、可塑剤としてはエチレングリコー
ル、ポリエチレングリコール、グリセリン等の多価アル
コールや、イワシ油、菜種油、オリーブ油等の油脂や、
石油エーテル等のエーテルや、フタル酸ジエチル、フタ
ル酸ジNブチル、フタル酸ジエチルヘキシル、フタル酸
ジNオクチル等のエステルが用いられる。
【0009】請求項6に係る発明は、端子18がCu又
はAlにより形成されたパワーモジュール用基板の端子
構造である。端子18はCu板若しくはAl板のプレス
成形又はエッチング加工により形成される。端子18は
第2ろう材12を介して可塑性多孔質金属層に積層接着
される接続部分18aを有する。接続部分18aはCu
又はAlにより一体的に成形され図3に示すように所定
の大きさを有するプレート状に加工される。
【0010】請求項7に係る発明は、図3に示すよう
に、端子18の一端の接続部分18aが接着される可塑
性多孔質金属層17の面積Aが端子18の接続部分18
aを除いた配線部分18bの断面積Bに対して2〜10
倍であるパワーモジュール用基板の端子構造である。図
3に示すように、端子18の一端の接続部分18aに接
着される可塑性多孔質金属層17の面積Aは端子18の
接続部分18aを除いた配線部分18bの断面積Bの2
倍以下であれば可塑性多孔質金属層17における抵抗が
配線部分の抵抗に比較して大きくなり発熱する恐れがあ
る。また、10倍以上であれば、配線面積の増大から基
板が大型化する恐れがある。特に、3〜5倍であれば抵
抗値が増大することもなく基板も大型化することがなく
更に好ましい。
【0011】請求項8に係る発明は、回路板14及び端
子18がそれぞれCuにより形成され、可塑性多孔質金
属層17がCu又はAgにより形成され、第2ろう材1
2がAg−Cuろう材であるパワーモジュール用基板の
端子構造である。第2ろう材12としてAg−Cuろう
材の箔を用いる場合には、セラミック基板13に積層接
着された回路板14に第2ろう材12、可塑性多孔質金
属層17、第2ろう材12及び端子18を重ねた状態で
これらに荷重0.1〜1.0kgf/cm2を加え、水
素雰囲気中で800〜850℃に加熱することにより、
端子18が第2ろう材12、可塑性多孔質金属層17及
び第2ろう材12を介して回路板14に積層接着され
る。
【0012】請求項9に係る発明は、回路板14、可塑
性多孔質金属層17及び端子18の少なくともいずれか
1つがAlにより形成され、第2ろう材12がAl−S
iろう材であるパワーモジュール用基板の端子構造であ
る。第2ろう材としてAl−Siろう材の箔を用いる場
合には、セラミック基板13に積層接着された回路板1
4に第2ろう材12、可塑性多孔質金属層17、第2ろ
う材12及び端子18を重ねた状態でこれらに荷重0.
1〜1.0kgf/cm2を加え、真空中で550〜6
30℃に加熱することにより、端子18が第2ろう材1
2、可塑性多孔質金属層17及び第2ろう材12を介し
て回路板14に積層接着される。
【0013】
【作用】図1又は図2に示されるパワーモジュール用基
板10又は50では、セラミック基板13と端子18と
の熱膨張係数が異なることに起因して、パワーモジュー
ル用基板10又は50の使用環境における温度サイクル
から生じるセラミック基板13や端子18の熱変形を可
塑性多孔質金属層17が吸収してセラミックス基板13
に応力が集中することを防止するまた、端子18の一端
の接続部分18aに接着される可塑性多孔質金属層17
の面積を端子18の接続部分18aを除いた配線部分1
8bの断面積に対して2〜10倍にすることにより、可
塑性多孔質金属層17での抵抗値が配線部分18bより
大きくなることがなく、可塑性多孔質金属層17におけ
る発熱を防止する。
【0014】
【実施例】次に本発明の実施例を図面に基づいて詳しく
説明する。 <実施例1>図1に示すように、パワーモジュール用基
板10はセラミック基板13の上面に直接積層接着され
た回路板14と、回路板14に第2ろう材12を介して
積層接着された可塑性多孔質金属層17と、可塑性多孔
質金属層17に第2ろう材12とを介して一端の接続部
分18aが接着されセラミック基板13と異なる熱膨張
係数を有する端子18とを備える。本実施例ではセラミ
ック基板13の下面に反りを防止するための金属薄板1
6が接着される。セラミック基板13をAl2O3含有量
が96%のセラミック材料により縦、横及び厚さがそれ
ぞれ30mm、70mm及び0.635mmの長方形の
薄板状に形成し、回路板14及び金属薄板16をCuに
より縦、横及び厚さがそれぞれ30mm、70mm及び
0.3mmの長方形の薄板状に形成した。回路板14及
び金属薄板16をDBC法によりセラミック基板13の
上面及び下面にそれぞれ積層接着した。即ちセラミック
基板13の上面及び下面に回路板14及び金属薄板16
をそれぞれ重ねた状態でこれらに荷重2.0kgf/c
2を加え、N2雰囲気中で1065℃に加熱することに
より積層接着した。セラミック基板13の上面に積層接
着された金属薄板16をFeCl3水溶液でエッチング
して所定の形状の回路板にした。
【0015】可塑性多孔質金属層17は気孔率30%の
Cuの多孔質焼結体である。この可塑性多孔質金属層1
7を以下の方法により製造した。先ず平均粒径40μm
のCu粉80gと、水溶性メチルセルロース樹脂バイン
ダ2.5gと、グリセリン5gと、界面活性剤0.5g
と、水20gとを30分間混練した後、ヘキサンを1g
添加して更に3分間混練して得られた金属粉含有スラリ
ーをドクタブレード法により成形体にした。次いで上記
成形体を温度40℃に30分間保持して上記成形体中の
ヘキサンを揮発させて発泡させた後、温度90℃に40
分間保持し乾燥して薄板状多孔質成形体にした。次にこ
の多孔質成形体を空気中で500℃に0.5時間加熱し
て保持した後、水素中で1000℃に1時間加熱して保
持し、スケルトン構造を有する気孔率92〜95%、厚
さ3mmの薄板状多孔質焼結体にした。更にこの多孔質
焼結体を厚さ1mmに圧延して気孔率30%の可塑性多
孔質金属層17を得た。また上記可塑性多孔質金属層1
7を縦及び横が5mm及び4.8mmの長方形状に切断
した。
【0016】端子18を厚さ0.8mmのCu板をプレ
ス加工により形成し、第2ろう材12としてAg−Cu
ろう材の箔を用いた。端子18は第2ろう材12を介し
て可塑性多孔質金属層17に積層接着される縦及び横が
それぞれ5mm及び4.8mmの長方形状の接続部分1
8aを有する。図3に示すように、端子18の接続部分
18aを除いた配線部分18bの幅寸法bは5mmであ
り、この断面積は4mm2である。従って、端子18に
接着される可塑性多孔質金属層17の面積Aは端子18
の接続部分18aを除いた配線部分18bの断面積Bに
対して5倍である。セラミック基板13の上面に積層接
着された回路板14の上面に第2ろう材12、可塑性多
孔質金属層17、第2ろう材12及び端子18の接続部
分18aを重ねた状態でこれらに荷重0.2kgf/c
2を加え、水素雰囲気中で800℃に加熱することに
より、端子18を第2ろう材12、可塑性多孔質金属層
17及び第2ろう材12を介して回路板14の上面に積
層接着した。このようにしてパワーモジュール用基板1
0を得た。
【0017】<実施例2>図示しないが、端子をAlに
より実施例1の端子と同形同大に形成し、第2ろう材と
してAl−Siろう材の箔を用いた。セラミック基板の
上面に積層接着された回路板の上面に第2ろう材、可塑
性多孔質金属層及び第2ろう材を介して端子の接続部分
を重ねた状態でこれらに荷重0.2kgf/cm2を加
え、真空中で600℃に加熱することにより、端子を第
2ろう材、可塑性多孔質金属層及び第2ろう材を介して
回路板に積層接着した。このようにしてパワーモジュー
ル用基板を得た。上記以外の構成は実施例1と同一であ
る。
【0018】<実施例3>図示しないが、可塑性多孔質
金属層は気孔率30%のAlの多孔質焼結体である。こ
の可塑性多孔質金属層を以下の方法により製造した。先
ず平均粒径25μmのAl粉50gと、平均粒径9μm
のCu粉1.2gと、水溶性メチルセルロース樹脂バイ
ンダ2.5gと、グリセリン5gと、界面活性剤0.5
gと、水20gとを30分間混練した後、ヘキサンを1
g添加して更に3分間混練して得られた金属粉含有スラ
リーをドクタブレード法により成形体にした。次いで上
記成形体を温度40℃に30分間保持して上記成形体中
のヘキサンを揮発させて発泡させた後、温度90℃に4
0分間保持し乾燥して薄板状多孔質成形体にした。次に
この多孔質成形体を空気中で650℃に1時間加熱して
保持した後、水素中で1000℃に1時間加熱して保持
し、スケルトン構造を有する気孔率93〜96%、厚さ
3mmの薄板状多孔質焼結体にした。更にこの多孔質焼
結体を厚さ1mmに圧延して気孔率30%の可塑性多孔
質金属層を得た。また第2ろう材としてAl−Siろう
材の箔を用い、端子をCuにより形成した。上記以外の
構成は実施例2と同一である。
【0019】<実施例4>図示しないが、可塑性多孔質
金属層がAlの多孔質焼結体であることを除いて、構成
は実施例2と同一である。 <実施例5>図2に示すように、この例のパワーモジュ
ール用基板50では、セラミック基板13の上面及び下
面に第1ろう材51であるAg−Cu−Tiろう材の箔
を介して活性金属法により回路板13及び金属薄板16
をそれぞれ積層接着した。即ちセラミック基板13の上
面及び下面に第1ろう材51を挟んで回路板14及び金
属薄板16をそれぞれ重ねた状態でこれらに荷重2.0
kgf/cm2を加え、真空中で850℃に加熱するこ
とにより積層接着した。上記以外の構成は実施例1と同
一であり、図2において図1と同一符号は同一部品を示
す。
【0020】<実施例6>図示しないが、この例のパワ
ーモジュール基板では、セラミック基板の上面及び下面
に第1ろう材であるAg−Cu−Tiろう材の箔を介し
て活性金属法により回路板及び金属薄板をそれぞれ積層
接着したことを除いて、構成は実施例2と同一である。 <実施例7及び8>図示しないが、実施例7及び8で
は、セラミック基板の上面及び下面に第1ろう材である
Ag−Cu−Tiろう材の箔を介して活性金属法により
回路板及び金属薄板をそれぞれ積層接着したことを除い
て、構成は実施例3及び4とそれぞれ同一である。
【0021】<実施例9>図示しないが、この例では、
回路板及び金属薄板を厚さ0.4mmのAlにより実施
例5の回路板及び金属薄板と同じ大きさにそれぞれ形成
し、セラミック基板の上面及び下面に第1ろう材である
Al−Siろう材の箔を介して回路板及び金属薄板をそ
れぞれ積層接着した。即ちセラミック基板の上面及び下
面に第1ろう材を挟んで回路板及び金属薄板をそれぞれ
重ねた状態でこれらに荷重2.0kgf/cm2を加
え、真空中で630℃に加熱することにより積層接着し
た。また第2ろう材としてAl−Siろう材の箔を用
い、セラミック基板の上面積層接着された回路板の上面
に第2ろう材、可塑性多孔質金属層及び第2ろう材を介
して端子を重ねた状態でこれらに荷重0.2kgf/c
2を加え、真空中で600℃に加熱することにより、
端子を第2ろう材、可塑性多孔質金属層及び第2ろう材
を介して回路板に積層接着した。上記以外の構成は実施
例5と同一である。
【0022】<実施例10〜12>図示しないが、実施
例10〜12では、回路板及び金属薄板をAlによりそ
れぞれ形成し、第1ろう材としてAl−Siろう材の箔
を用いたことを除いて、構成は実施例6〜8とそれぞれ
同一である。 <実施例13〜16>図示しないが、実施例13〜16
では、セラミック基板をAlNにより形成したことを除
いて、構成は実施例1〜4とそれぞれ同一である。但
し、予めセラミック基板を1300℃で酸化処理してそ
の表面にAl23層を最適な厚さで形成しておいた。 <実施例17〜24>図示しないが、実施例17〜24
では、セラミック基板をAlNにより形成したことを除
いて、構成は実施例5〜12とそれぞれ同一である。
【0023】<比較例1>図示しないが、可塑性多孔質
金属層を用いないことを除いて、実施例1と同一の構成
のパワーモジュール用基板を比較例1とした。即ちパワ
ーモジュール用基板はセラミック基板の上面及び下面に
DBC法によりそれぞれ直接積層接着された回路板及び
金属薄板と、回路板に第2ろう材2であるAg−Cuろ
う材の箔を介して積層接着された端子とを備える。 <比較例2>図示しないが、可塑性多孔質金属層を用い
ないことを除いて、実施例5と同一の構成のパワーモジ
ュール用基板を比較例2とした。即ちパワーモジュール
用基板はセラミック基板の上面及び下面に第1ろう材1
であるAg−Cu−Tiろう材の箔を介して活性金属法
によりそれぞれ積層接着された回路板及び金属薄板と、
回路板に第2ろう材2であるAg−Cuろう材の箔を介
して積層接着された端子とを備える。
【0024】<比較例3及び4>図示しないが、可塑性
多孔質金属層を用いないことを除いて、実施例13及び
17と同一の構成のパワーモジュール用基板をそれぞれ
比較例3及び4とした。 <比較例5及び6>図示しないが、可塑性多孔質金属層
を用いないこと、及びはんだにより回路板と端子を接合
することを除いて、実施例7及び19と同一の構成のパ
ワーモジュール用基板をそれぞれ比較例5及び6とし
た。即ち、パワーモジュール用基板はセラミック基板の
上面及び下面に第1ろう材1であるAg−Cu−Tiろ
う材の箔を介して活性金属法によりそれぞれ積層接着さ
れた回路板及び金属薄板と、回路板にはんだにより接着
された端子とを備える。上記実施例1〜24及び比較例
1〜6の構成を表1に示す。
【0025】
【表1】
【0026】<比較試験と評価>実施例1〜24及び比
較例1〜6のパワーモジュール用基板に−40℃〜12
5℃の温度サイクル条件で0サイクル(温度サイクルを
全く与えない)、10サイクル及び50サイクルの温度
サイクルを与えた後、端子間に一定の電流10Aを流し
たときの電圧値の変化を測定した。またセラミック基板
の割れ率Cr(%)はセラミック基板から端子部をエッ
チングして全て剥がし、顕微鏡で積層接着周囲の割れの
長さLc(mm)とエッチング前の回路の全周長さL
a(mm)を測定して式より求めた。 Cr=(Lc/La)×100 …… これらの結果を表2に示す。
【0027】
【表2】
【0028】表2から明らかなように、割れ率は実施例
の方が従来例より著しく低くなっていることが判った。
また電圧値においては実施例において変化していない
が、比較例1〜4では50サイクル後に端子の剥がれが
発生しており、比較例5及び6においては50サイクル
後に著しく増加していることが判った。
【0029】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、セ
ラミック基板に直接又は第1ろう材を介して積層接着さ
れた回路板と、回路板に第2ろう材を介して積層接着さ
れた可塑性多孔質金属層と、可塑性多孔質金属層に第2
ろう材を介して一端の接続部分が接着されセラミック基
板と異なる熱膨張係数を有する端子とを備えたので、パ
ワーモジュール用基板の使用環境における温度サイクル
から生じるセラミック基板や端子の熱変形を可塑性多孔
質金属層が吸収してセラミックス基板に応力が集中する
ことを防止する。この結果、使用環境温度が変化して熱
的応力が生じても、セラミック基板の反りや割れを防止
できる。また可塑性多孔質金属層が気孔率20〜50%
のCu,Al又はAgの多孔質焼結体であり、端子の接
続部分に接着される可塑性多孔質金属層の面積が端子の
接続部分を除いた配線部分の断面積に対して2〜8倍で
あれば、可塑性多孔質金属層での抵抗値が配線部分より
大きくなることがなく、使用に際して電流抵抗による発
熱が生じることがない。更に、セラミック基板の反りや
割れを防止できることから、セラミック基板を薄くして
パワーモジュール用基板を小型にできかつ比較的軽くす
ることのできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例1のパワーモジュール用基板の断
面図。
【図2】本発明の実施例5を示す図1に対応する断面
図。
【図3】本発明の実施例に用いた端子の接続部分を示す
斜視図。
【符号の説明】
10,50 パワーモジュール用基板 12 第2ろう材 13 セラミック基板 14 回路板 17 可塑性多孔質金属層 18 端子 18a 接続部分 18b 配線部分 51 第1ろう材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 初鹿 昌文 埼玉県大宮市北袋町1丁目297番地 三 菱マテリアル株式会社総合研究所内 (56)参考文献 特開 平9−36277(JP,A) 特開 平9−64258(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 23/12 - 23/14 H01L 23/48

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Al23又はAlNにより形成されたセ
    ラミック基板(13)に直接又は第1ろう材(51)を介して積
    層接着された回路板(14)と、 前記回路板(14)に第2ろう材(12)を介して積層接着され
    た可塑性多孔質金属層(17)と、 前記可塑性多孔質金属層(17)に前記第2ろう材(12)を介
    して一端の接続部分(18a)が接着され前記セラミック基
    板(13)と異なる熱膨張係数を有する端子(18)とを備えた
    パワーモジュール用基板の端子構造。
  2. 【請求項2】 回路板(14)がCuにより形成され、前記
    回路板(14)が直接セラミック基板(13)に積層接着された
    請求項1記載のパワーモジュール用基板の端子構造。
  3. 【請求項3】 回路板(14)がCuにより形成され、第1
    ろう材(51)がAg−Cu−Tiろう材である請求項1記
    載のパワーモジュール用基板の端子構造。
  4. 【請求項4】 回路板(14)がAlにより形成され、第1
    ろう材(51)がAl−Siろう材である請求項1記載のパ
    ワーモジュール用基板の端子構造。
  5. 【請求項5】 可塑性多孔質金属層(17)が気孔率20〜
    50%のCu,Al又はAgの多孔質焼結体である請求
    項1ないし4いずれか記載のパワーモジュール用基板の
    端子構造。
  6. 【請求項6】 端子(18)がCu又はAlにより形成され
    た請求項1ないし5いずれか記載のパワーモジュール用
    基板の端子構造。
  7. 【請求項7】 端子(18)の一端の接続部分(18a)が接着
    される可塑性多孔質金属層(17)の面積(A)が前記端子(1
    8)の接続部分(18a)を除いた配線部分(18b)の断面積(B)
    に対して2〜8倍である請求項1ないし6いずれか記載
    のパワーモジュール用基板の端子構造。
  8. 【請求項8】 回路板(14)及び端子(18)がそれぞれCu
    により形成され、可塑性多孔質金属層(17)がCu又はA
    gにより形成され、第2ろう材(12)がAg−Cuろう材
    である請求項1記載のパワーモジュール用基板の端子構
    造。
  9. 【請求項9】 回路板(14)、可塑性多孔質金属層(17)及
    び端子(18)の少なくともいずれか1つがAlにより形成
    され、第2ろう材(12)がAl−Siろう材である請求項
    1記載のパワーモジュール用基板の端子構造。
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