JP2000124585A - アルミニウム−窒化アルミニウム絶縁基板の製造方法 - Google Patents

アルミニウム−窒化アルミニウム絶縁基板の製造方法

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JP2000124585A
JP2000124585A JP10309521A JP30952198A JP2000124585A JP 2000124585 A JP2000124585 A JP 2000124585A JP 10309521 A JP10309521 A JP 10309521A JP 30952198 A JP30952198 A JP 30952198A JP 2000124585 A JP2000124585 A JP 2000124585A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のアルミニウム−窒化アルミニウム絶縁
基板の製造方法においては、窒化アルミニウムとアルミ
ニウムとの間に未接欠陥が発生しやすく、また、窒化ア
ルミニウムの表面に予め酸化物を形成しなければならな
いという欠点があった。 【解決手段】 本発明のアルミニウム−窒化アルミニウ
ム絶縁基板の製造方法によれば、窒化アルミニウム基板
の両面にAgを含むペースト状ろう材を形成し、その上
に上記窒化アルミニウム基板を挟むようにAl板材を重
ねて、真空中でろう接した後、湿式エッチング法により
所望形状のAl回路及びベース板を形成し、更に、Al
部分の全面または一部にNiめっき層を形成する。上記
ペースト状ろう材としては、銀20重量%以上を含むA
g−Al系ペースト状ろう材、銀単体及び銀合金ペース
ト状ろう材、Ti、Mg、Si、Zn、Sn、Cuを1
〜10重量%含むAl−Ag合金系ペースト状ろう材、
または、Ti、Al、Mg、Si、Zn、Sn、Cuを
含む銀合金系ペースト状ろう材を使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はアルミニウム−窒化
アルミニウム絶縁基板の製造方法、特に、高圧大電力電
子部品の実装や、特に高信頼性が要求される自動車用電
子部品の実装に好適な金属/セラミックス絶縁基板の製
造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来パワーモジュールのような高圧大電
力電子部品の実装に使用する基板として、セラミックス
基板の表面に銅板を接合して作製された銅張りセラミッ
クス複合基板が使用されている。この複合基板は、使用
されるセラミックスの種類及び製造方法によって、銅/
アルミナ直接接合基板、銅/窒化アルミニウム直接接合
基板、銅/アルミナろう接基板、及び銅/窒化アルミニ
ウムろう接基板に分けられる。
【0003】このうち、銅/アルミナ直接接合基板は、
特開昭52−37914号公報に開示されているよう
に、酸素を含有する銅板を使用するか、無酸素銅板を使
用して酸化性雰囲気中で加熱することによって無酸素銅
板の表面に酸化銅層を形成してから、銅板とアルミナ基
板を重ねて不活性雰囲気中で加熱し、銅板とアルミナ基
板との界面に銅とアルミニウムとの複合酸化物を生成さ
せ、銅板とアルミナ基板とを接合する方法で製造されて
いる。
【0004】一方、銅/窒化アルミニウム直接接合基板
の場合には、予め窒化アルミニウム基板の表面に酸化物
を形成する必要がある。例えば特開平3−93687号
公報に開示するように、予め空気中において、約100
0℃の温度で窒化アルミニウム基板を処理し、表面に酸
化物を生成させてから、この酸化物を介して上述の方法
により銅板と窒化アルミニウム基板とを接合している。
【0005】また銅/アルミナろう接基板及び銅/窒化
アルミニウムろう接基板は、銅板とセラミックス基板を
活性金属のチタンまたはジルコニウムを含む銅系または
銀銅合金系ろう材を用いるろう接法で製造されている。
【0006】上述のような銅/セラミック絶縁基板は広
く使用されているにも関わらず、銅とセラミックスの熱
膨張係数の差に起因する熱応力によって、電子部品の実
装の際、及び使用中にセラミックス基板の内部にクラッ
クが形成し、基板の表裏間の短絡が発生する。絶縁基板
の重要な評価項目の1つヒートサイクル耐量、即ち、絶
縁基板を−40℃から125℃まで繰り返し加熱、冷却
する際の、セラミックス基板にクラックが発生するまで
の循環回数は僅か50回前後である。
【0007】これを改善する為に、近年、銅の代わりに
軟らかいアルミニウムを回路材料として使うアルミニウ
ム/セラミックス基板が開発されるようになった。
【0008】銅と同じように、優れた電気と熱伝導性を
有するアルミニウムを絶縁基板の回路材料として使う構
想は以前からあった。例えば特開昭59−121890
号公報にはAl/アルミナ基板及びAl/窒化アルミニ
ウム基板に関連する記述がある。実開平2−68448
号公報と実開平3−57945号公報にはそれぞれAl
−Si、Al−Ge系ろう材を使って作製したAl/ア
ルミナ、Al/窒化アルミニウムろう接基板が開示され
ている。
【0009】しかしながら、Al自身が非常に酸化しや
すいため、室温においてAlの表面は常に酸化膜によっ
て覆われている。温度が高くなるとこの酸化膜は分解し
やすくなるが、800℃においてもAl−Al2 3
の酸素平衡分圧は10-40 Paであり、通常のろう接温
度660℃以下では、Al表面に酸化膜が残存する。酸
化膜残存の状態でろう接すると、Alの濡れ性が悪いた
め、接合界面に未接欠陥が生じ、接合強度のバラツキは
非常に大きい。特に窒化アルミニウムセラミックスの場
合、ろう接は非常に困難である。これを改善するため
に、実開平2−68448号公報と実開平3−5794
5号公報の発明者らは更に窒化アルミニウムセラミック
スを酸化性雰囲気中において加熱し、表面にアルミナを
形成してから上述のろう材でろう接する方法(特開平4
−12554号公報)、表面にアルミナを形成し、その
上に更にSiO2層を形成してから上述のろう材でろう
接する方法(特開平3−125463号公報)を発明し
た。
【0010】本発明者らは以前からAl表面の酸化膜の
影響に着目し、Al表面の酸化膜を除去してから、Al
と窒化アルミニウム等のセラミックスを接合する溶湯接
合法(特許第2642574号、特開平7−27603
5号公報)を発明した。即ち、不活性雰囲気において、
Al溶湯にセラミックスを挿入し、Al溶湯でセラミッ
クスを濡らしてから、セラミックスの表面に溶湯を所定
の形状に凝固させ、Alとセラミックスを接合させる方
法である。この方法で窒化アルミニウムとAlとの高強
度接合を実現させ、ヒートサイクル耐量3000回以上
のAl/窒化アルミニウム基板の作製に成功した。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の接合方法においては、Al−Si合金ろう
材、Al−Ge合金ろう材を使ってAl/窒化アルミニ
ウムをろう接するときに、窒化アルミニウムの表面に予
め酸化膜を形成しなければならない。また溶湯接合法で
Alと窒化アルミニウムを接合する場合、溶湯を所定の
形状に凝固させる為のダイスが必要である。即ち、次の
ような欠点があった。
【0012】1.酸化処理によって窒化アルミニウム自
身の強度は低くなり、Al/窒化アルミニウム基板の強
度は低くなる。半導体の実装工程及び使用中において、
窒化アルミニウム基板の割れが生じ、半導体装置の絶縁
不良の発生率は高くなる。
【0013】2.窒化アルミニウムの表面に酸化膜を形
成しても、Al表面及び上記ろう材の表面の酸化膜に起
因する未接欠陥の発生を完全には防止できない。
【0014】3.市販されている窒化アルミニウム基板
の表面は平らではなく、表面に凹凸があり、反りがあ
る。従って、溶湯接合法で接合する時に基板は反った状
態で接合され、その上に形成されたAl板の厚みは不均
一になり、その後のエッチング工程でエッチング不良が
発生する。
【0015】4.Al−Si、Al−Ge系ろう材でろ
う接する場合、窒化アルミニウムの表面に酸化膜を形成
する工程が必要である。また、溶湯接合法で接合する場
合、窒化アルミニウム基板のサイズ、厚み及びその上に
接合するAlの厚みに合うダイスが必要である。何れの
場合にも余分のコストがかかる。
【0016】5.Al合金ろう材は一般に箔状或いはA
lにクラッドした状態で使用されている。特にAl−S
i系の箔状ろう材或いはクラッド材は既にJIS標準化
し、AlとAl、或いはAlとセラミックスとのろう接
に広く使用されている。特に、特開昭60−71579
号公報、或いは上述のAlとセラミックスとのろう接に
関する発明にこのようなろう材を使用している。しかし
ながら、上記のように、市販されている窒化アルミニウ
ム基板の表面には凹凸があり、ろう接の時にろう材と窒
化アルミニウムを重ねると、その間に隙間ができ、この
隙間の存在により、加熱時ろう材表面の酸化が更に進
み、未接不良は発生する。
【0017】上記のように、ろう接法は窒化アルミニウ
ムと銅との接合に一般的に応用されているにもかかわら
ず、この方法を窒化アルミニウムとAlとの接合に応用
した場合、未接欠陥が発生しやすい、また窒化アルミニ
ウムの表面に予め酸化膜を形成しなければならないよう
な問題点がある。
【0018】一方、本発明者らが開発した溶湯接合法の
知見に基づいて、ろう材表面の酸化膜を除去し、或いは
改質すれば、Alと窒化アルミニウムとの接合状態が改
善される可能性がある。本発明はろう接の方法またはろ
う材を改良し、Alと窒化アルミニウムとの直接ろう接
の実現を計るために鋭意研究したところ、ろう材に貴金
属の銀を添加し、またペースト状のろう材を窒化アルミ
ニウムの表面に直接塗布することによって、Alと窒化
アルミニウムとのろう接状態が大幅に改善できることを
見いだし、本発明を完成することができたものである。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明のアルミニウム−
窒化アルミニウム絶縁基板の製造方法は、窒化アルミニ
ウム基板の両面にAgを含むペースト状ろう材を形成
し、このようにした窒化アルミニウム基板を挟むように
これにAl板材を重ねて、真空中でろう接した後、湿式
エッチング法により所望形状のAl回路及びベース板を
形成し、更に、Al板材の全面または一部にNiめっき
層を形成することを特徴とする。
【0020】上記ペースト状ろう材としては、銀20重
量%以上を含むAg−Al合金系ペースト状ろう材、銀
単体及び銀合金ペースト状ろう材、Ti、Mg、Si、
Zn、Sn、Cuを1〜10重量%含むAl−Ag合金
系ペースト状ろう材、または、Ti、Al、Mg、S
i、Zn、Sn、Cuを含む銀合金系ペースト状ろう材
を使用する。
【0021】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施例を説明する。
【0022】本発明においては、Al及びAg粉末に一
定量の有機物バインダー及び溶剤を入れて均一に混ぜた
後、三本ロールを通し、印刷用のペースト状のろう材を
作製し、このろう材を窒化アルミニウム基板の表面上
に、所定の形状及び厚みに直接印刷した後、所定の温度
に加熱し、乾燥する。同じ手順で窒化アルミニウム基板
の裏面にもろう材を形成し、このようにしてろう材が形
成された窒化アルミニウム基板にこれを挟む形でAl板
を重ね、その上に重りを乗せて真空中で一定の温度に加
熱し、ろう材中のバインダー、溶剤を除去した後、更に
ろう材の溶融温度以上、Alの融点以下の温度に加熱
し、ろう接を行う。
【0023】次いで、窒化アルミニウム基板の表面にろ
う接されたAl板上に所定形状のエッチングレジストを
形成し、塩化鉄溶液で不要部分を除去し、所定形状のA
l回路を形成し、Alの表面の所定部分に耐酸、耐アル
カリ熱乾燥型めっきレジストを所定の形状に印刷し、ジ
ンケート処理を施した後、Niめっき層を形成する。
【0024】この場合、窒化アルミニウム基板上にだけ
ろう材を印刷したため、ろう接するときにろう材とAl
板との間に隙間ができる可能性がある。しかし隙間があ
ってもろう材と窒化アルミニウムとの濡れ性と比べて、
ろう材とアルミニウムとの濡れ性は非常に良いため、上
記隙間は実用上特に問題がない。
【0025】なお、上記のように印刷法で密着状態を改
善しても、酸化膜が存在した状態では、Alと窒化アル
ミニウムとの接合強度は非常に低いが、本発明ではろう
材に銀を入れたので、接合強度を向上できる。然しなが
ら、銀の添加量が20重量%より少ない場合その効果は
低い。従って、銀の添加量は20重量%以上にするのが
好ましい。
【0026】銀を添加する場合、Al−Ag合金粉末を
作ってからペースト状のろう材を作る方法と、Al粉と
Ag粉を機械的に混ぜてペースト状ろう材とする方法が
ある。前者の場合、銀の分散性がよく、虫食い欠陥が発
生しにくい利点が考えられるが、合金粉末を作るのに余
分のコストがかかるようになる。
【0027】銀の添加による強度向上の原因は解明され
ていないが、銀は貴金属であり酸化しにくいため、銀の
添加により、Alろう材表面の酸化状態が改善されるた
めであると考えられる。
【0028】また、Al板の溶解を防ぐ為には、ろう材
の溶融温度を低くすることが好ましい。また、ろう接強
度を更に改善するために、窒化アルミニウムと反応しや
すいような活性金属を添加することが好ましい。このた
め、Al−Ag合金ろう材に更に1〜10重量%のC
u、Si、Sn、Zn、Mg、Tiを一種以上添加す
る。またその添加方法としてはAl合金粉末を作ってか
らペースト状ろう材を作るのが理想的であるが、それぞ
れの粉末を機械的に混ぜて、ペースト状ろう材にしても
良い。
【0029】更に、ペースト状ろう材の中にAlを入れ
なくても、ろう接の時に上記Al板が溶けて、Alとの
合金元素のろう材が自動的にできるため、Ti,Mg、
Si、Zn、Sn、Cuを含む銀合金系ろう材及び銀系
ろう材を使用しても良い。
【0030】ろう材ペースト中のバインダー及び溶剤を
除去するための脱脂工程はろう接と同時に実施しても良
いが、バインダー及び溶剤を効率良く除去するために
は、Al板を重ねない状態でまず脱脂作業を実施し、そ
の後Al板を重ねてろう接するのが好ましい。
【0031】次に本発明の窒化アルミニウムとAlとの
接合基板の製造方法をより具体的に説明する。
【0032】(実施例1)
【0033】市販されているAl粉、Ag粉とアクリル
系溶液を用い、Al粉、Ag粉、ビヒクルの重量比を8
0:20:15になるよう配合し、自動乳鉢で混合した
後、3本ロールを3回以上通し、20重量%のAgを含
むA1−Agのペースト状ろう材を作製した。このろう
材を市販されている窒化アルミニウム基板(イワキガラ
ス株式会社製、厚み0.635mm)の表面に厚さ20
μmになるように、所定の形状に印刷し、大気中におい
て80℃で30分加熱し、ろう材を乾燥した。同じ手順
で窒化アルミニウム基板の裏面にも所定形状のろう材を
形成した。更に、このろう材が印刷された窒化アルミニ
ウム基板を挟む形で市販されたAl板(JIS105
0、厚み0.5mm)を重ね、10-5torrの真空中
において500℃で3時間加熱し脱脂処理した後、62
0℃で1時間加熱しろう接を行った。
【0034】次いで、窒化アルミニウム基板の表面にろ
う接されたAl板上に所定形状のエッチングレジストを
形成し、塩化鉄溶液で不要部分を除去し、所定形状のA
l回路を形成した。Alの表面の所定部分に耐酸、耐ア
ルカリ熱乾燥型めっきレジストを所定の形状に印刷し、
ジンケート処理を施した後、厚さ3.5μmの無電解N
iめっき層を形成した。更に有機溶剤を使って、メッキ
レジストを溶かし、最終製品の部分めっきAl−窒化ア
ルミニウム絶縁基板を作製した。
【0035】Al−窒化アルミニウム絶縁基板を超音波
探傷法で検査し、未接欠陥の無いことを確認した。更
に、Alと窒化アルミニウム基板の界面にカッターを押
し入れてAlの一部を剥がし、ピール強度測定用のサン
プルを作製し、ピール強度を測定した。ピール強度は
3.5kg/cmであった。
【0036】(実施例2)
【0037】実施例1と同じようにAl−窒化アルミニ
ウム基板を作製し、超音波検査とピール強度測定を行っ
た。但し、ろう材の組成は30重量%のAgを含むAl
−Agとし、ろう接温度は600℃とした。作製したA
l−窒化アルミニウム基板のピール強度は4.7kg/
cmであった。
【0038】(実施例3)
【0039】実施例1と同じようにAl−窒化アルミニ
ウム基板を作製し、超音波検査とピール強度測定を行っ
た。但し、ろう材の組成は56重量%のAgを含む共晶
組成のAl−Agとし、ろう接温度は580℃とした。
作製したAl−窒化アルミニウム基板のピール強度は
3.8kg/cmであった。
【0040】(実施例4)
【0041】実施例3と同じようにAl−窒化アルミニ
ウム基板を作製し、超音波検査とピール強度測定を行っ
た。但し、ろう材はAgろう材とした。作製したAl−
窒化アルミニウム基板のピール強度は4.1kg/cm
であった。
【0042】(実施例5)
【0043】実施例4と実質的に同じようにAl−窒化
アルミニウム基板を作製し、超音波検査とピール強度測
定を行った。但し、ろう材としては、更にSi粉を添加
し、20重量%のAgと10重量%のSiを含むAl−
Ag−Siのろう材を作製した。作製したAl−窒化ア
ルミニウム基板のピール強度は5.9kg/cmであっ
た。
【0044】(実施例6)
【0045】実施例5と同じようにAl−窒化アルミニ
ウム基板を作製し、超音波検査とピール強度測定を行っ
た。但し、ろう材としては、Si粉の代わりにCu粉を
添加し、20重量%のAgと20重量%のCuを含むA
l−Ag−Cuのろう材を作製し、600℃でろう接を
行った。作製したAl−窒化アルミニウム基板のピール
強度は3.6kg/cmであった。
【0046】(実施例7)
【0047】実施例6と同じようにAl−窒化アルミニ
ウム基板を作製し、超音波検査とピール強度測定を行っ
た。但し、ろう材としては、Si粉の代わりにCu粉を
添加し、40重量%のAgと10重量%のSiを含むA
l−Ag−Cuのろう材を作製し、560℃でろう接を
行った。作製したAl−窒化アルミニウム基板のピール
強度は8.0Kg/cmであった。
【0048】(実施例8)
【0049】実施例7と同じようにAl−窒化アルミニ
ウム基板を作製し、超音波検査とピール強度測定を行っ
た。但し、ろう材としては、Si粉の代わりにCu粉を
添加し、60重量%のAgと10重量%のSiを含むA
l−Ag−Cuのろう材を作製し、560℃でろう接を
行った。作製したAl−窒化アルミニウム基板のピール
強度は10Kg/cmであった。
【0050】(比較例1)
【0051】厚さ20μmの箔状の10重量%のSiを
含むAl−Siろう材を使って、10-5torrの真空
中において620℃で1時間加熱しAl板と窒化アルミ
ニウム基板とのろう接を行った。その後実施例1と同じ
ようにAl−窒化アルミニウム絶縁基板を作製し、超音
波検査とピール強度測定を行った。この絶縁基板には1
9%の未接部が有り、ピール強度は1.5kg/cmで
あった。
【0052】(比較例2)
【0053】実施例1と同じようにAl−窒化アルミニ
ウム絶縁基板を作製し、超音波検査とピール強度測定を
行った。但し、使用したろう材はAgを含まず、10重
量%のSiを含むAl−Siペースト状ろう材であり、
作製した絶縁基板のピール強度は1.2kg/cmであ
った。
【0054】(比較例3)
【0055】実施例1と同じようにAl−窒化アルミニ
ウム絶縁基板を作製し、超音波検査とピール強度測定を
行った。但し、使用したろう材はAgを含まず、33重
量%のCuを含むAl−Cu共晶合金ペースト状ろう材
とした。作製した絶縁基板のピール強度は1kg/cm
未満であった。
【0056】(比較例4)
【0057】実施例1と同じようにAl−窒化アルミニ
ウム絶縁基板を作製し、超音波検査とピール強度測定を
行った。但し、使用したろう材はAgを含まず、60重
量%のSnを含むAl−Snペースト状ろう材とし、ろ
う接温度は600℃であった。作製した絶縁基板のピー
ル強度は1kg/cm未満であった。
【0058】(比較例5)
【0059】実施例1と同じようにAl−窒化アルミニ
ウム絶縁基板を作製し、超音波検査とピール強度測定を
行った。但し、使用したろう材はAgを含まず、10重
量%のZnを含むAl−Znペースト状ろう材とし、ろ
う接温度は630℃であった。作製した絶縁基板のAl
板にピンホール欠陥があり、ピール強度は1kg/cm
未満であった。
【0060】(比較例6)
【0061】実施例1と同じようにAl−窒化アルミニ
ウム絶縁基板を作製し、超音波検査とピール強度測定を
行った。但し、使用したろう材はAgを10重量%しか
含まないAl−Agペースト状ろう材とし、ろう接温度
は640℃であった。作製した絶縁基板のピール強度は
1.5kg/cmであった。
【0062】以上の結果を表1に示す。
【0063】
【表1】
【0064】図1は、上記Al−窒化アルミニウム絶縁
基板の断面図を示し、1は窒化アルミニウム基板、2は
ろう材、3はアルミニウム回路、4はアルミニウムベー
ス板である。
【0065】
【発明の効果】上記のように本発明によれば、窒化アル
ミニウム基板の表面処理工程を省略でき、未接欠陥のな
いAl−窒化アルミニウム絶縁基板を低コストで製造で
きるようになる大きな利益がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明において製造するAl−窒化アルミニウ
ム基板の断面図である。
【符号の説明】
1 窒化アルミニウム基板 2 ろう材 3 アルミニウム回路 4 アルミニウムベース板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05K 1/09 H05K 3/06 A 3/06 3/38 C 3/38 H01L 23/14 M

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 窒化アルミニウム基板の両面にAgを含
    むペースト状ろう材を形成し、このようにした窒化アル
    ミニウム基板を挟むようにこれにAl板材を重ねて、真
    空中でろう接した後、湿式エッチング法により所望形状
    のAl回路及びベース板を形成し、更に、Al板材の全
    面または一部にNiめっき層を形成することを特徴とす
    るアルミニウム−窒化アルミニウム絶縁基板の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 20重量%以上の銀を含むAg−Al合
    金系ペースト状ろう材を使用することを特徴とする請求
    項1記載のアルミニウム−窒化アルミニウム絶縁基板の
    製造方法。
  3. 【請求項3】 銀合金系ペースト状ろう材を使用するこ
    とを特徴とする請求項1記載のアルミニウム−窒化アル
    ミニウム絶縁基板の製造方法。
  4. 【請求項4】 Ti、Mg、Si、Zn、Sn、Cuを
    1〜10重量%含むAl−Ag合金系ペースト状ろう材
    を使用することを特徴とする請求項2記載のアルミニウ
    ム−窒化アルミニウム絶縁基板の製造方法。
  5. 【請求項5】 Ti、Al、Mg、Si、Zn、Sn、
    Cuを含む銀合金系ペースト状ろう材を使用することを
    特徴とする請求項3記載のアルミニウム−窒化アルミニ
    ウム絶縁基板の製造方法。
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