JP3166643B2 - レーザ溶接管製造装置およびレーザ溶接管の製造方法 - Google Patents
レーザ溶接管製造装置およびレーザ溶接管の製造方法Info
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- JP3166643B2 JP3166643B2 JP34284496A JP34284496A JP3166643B2 JP 3166643 B2 JP3166643 B2 JP 3166643B2 JP 34284496 A JP34284496 A JP 34284496A JP 34284496 A JP34284496 A JP 34284496A JP 3166643 B2 JP3166643 B2 JP 3166643B2
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、溶接管、なかでも
外径が150mm以上というような外径の大きいレーザ
溶接管を製造するのに用いて好適なレーザ溶接管製造装
置とこの装置を用いた凝固割れの発生しやすい鋼種から
なるレーザ溶接管の製造方法に関する。
外径が150mm以上というような外径の大きいレーザ
溶接管を製造するのに用いて好適なレーザ溶接管製造装
置とこの装置を用いた凝固割れの発生しやすい鋼種から
なるレーザ溶接管の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】レーザ溶接は、他の溶接方法と比べて熱
源のエネルギー密度が高いため溶け込が深く高速溶接が
可能であり、また総入熱量を少なくできるため溶接部の
性能も良好である。このため、炭素鋼やステンレス鋼製
の溶接管を製管溶接する際の溶接法として注目され、実
生産への適用が進められている。
源のエネルギー密度が高いため溶け込が深く高速溶接が
可能であり、また総入熱量を少なくできるため溶接部の
性能も良好である。このため、炭素鋼やステンレス鋼製
の溶接管を製管溶接する際の溶接法として注目され、実
生産への適用が進められている。
【0003】また、上記レーザ溶接法に高周波予熱を付
加して更なる高速化を図る技術も提案(例えば、特開昭
56−168981号公報など)されている。
加して更なる高速化を図る技術も提案(例えば、特開昭
56−168981号公報など)されている。
【0004】上記公報に示される技術は、金属帯の流れ
に沿ってフィンパスロール、ワークコイル、TIG溶接
ヘッド(またはレーザトーチ)、スクイズロールを配置
し、フィンパスロールで未溶接管を成形し、ワークコイ
ルで高周波加熱による予熱を施し、スクイズロールで被
溶接部を突き合わせ、TIG溶接ヘッド(またはレーザ
トーチ)で溶接部を溶融溶接するというものである。
に沿ってフィンパスロール、ワークコイル、TIG溶接
ヘッド(またはレーザトーチ)、スクイズロールを配置
し、フィンパスロールで未溶接管を成形し、ワークコイ
ルで高周波加熱による予熱を施し、スクイズロールで被
溶接部を突き合わせ、TIG溶接ヘッド(またはレーザ
トーチ)で溶接部を溶融溶接するというものである。
【0005】図6は、上記従来技術における溶接点近傍
の模式的平面図であるが、同図に示すように、溶接点W
Pは、通常、上下方向に垂直な回転軸を有する左右一対
のスクイズロール4の回転軸心の近傍上流側とされてい
る。これは、安定した品質の溶接部を得るためである。
すなわち、溶融溶接手段としてレーザ溶接を採用した場
合には、レーザビームを金属帯Hの表面に対して垂直に
照射し、肉厚方向に貫通させるいわゆるキーホール溶接
状態にすることが必要で、そのためにはレーザビームを
金属帯Hの両エッジ端面H’,H’相互の突き合わせ状
態の良好な位置に照射する必要がある。そこで、スクイ
ズロール4によってその成形形状が保持・拘束されてお
り、金属帯Hの性状や強度および肉厚に起因して生じる
突き合わせ状態変化の発生する恐れが小さく、良好な突
き合わせ状態が確保されるスクイズロール4の回転軸心
の上流側近傍にレーザビームを照射するのである。
の模式的平面図であるが、同図に示すように、溶接点W
Pは、通常、上下方向に垂直な回転軸を有する左右一対
のスクイズロール4の回転軸心の近傍上流側とされてい
る。これは、安定した品質の溶接部を得るためである。
すなわち、溶融溶接手段としてレーザ溶接を採用した場
合には、レーザビームを金属帯Hの表面に対して垂直に
照射し、肉厚方向に貫通させるいわゆるキーホール溶接
状態にすることが必要で、そのためにはレーザビームを
金属帯Hの両エッジ端面H’,H’相互の突き合わせ状
態の良好な位置に照射する必要がある。そこで、スクイ
ズロール4によってその成形形状が保持・拘束されてお
り、金属帯Hの性状や強度および肉厚に起因して生じる
突き合わせ状態変化の発生する恐れが小さく、良好な突
き合わせ状態が確保されるスクイズロール4の回転軸心
の上流側近傍にレーザビームを照射するのである。
【0006】しかし、スクイズロール4による金属帯H
の拘束状態は、スクイズロール4の回転軸心をはずれた
下流側ではその孔型周面が金属帯Hから離反して接触し
なくなる。この結果、図7に示すように、金属帯Hの両
エッジ部が弾性回復し、図中に破線で示すように変形し
て溶融溶接されて凝固途上にある両エッジ端面H’,
H’相互が離反し、溶接金属が破断した凝固割れと称さ
れる溶接欠陥が発生すようになる。
の拘束状態は、スクイズロール4の回転軸心をはずれた
下流側ではその孔型周面が金属帯Hから離反して接触し
なくなる。この結果、図7に示すように、金属帯Hの両
エッジ部が弾性回復し、図中に破線で示すように変形し
て溶融溶接されて凝固途上にある両エッジ端面H’,
H’相互が離反し、溶接金属が破断した凝固割れと称さ
れる溶接欠陥が発生すようになる。
【0007】上記の溶接欠陥は、例えば、図8に示すよ
うに、2〜3対(図示例は3対)のスクイズロール4,
4,4を連続配置して金属帯Hの両エッジ部が弾性回復
変形するのを抑制することである程度防ぐことは可能で
ある。しかし、この方法は、スクイズロール4,4,4
による拘束間隔が大きいために上記の溶接欠陥が発生す
るのを完全には防ぎ得ないのみならず、設備費が高くな
るという欠点を有している。
うに、2〜3対(図示例は3対)のスクイズロール4,
4,4を連続配置して金属帯Hの両エッジ部が弾性回復
変形するのを抑制することである程度防ぐことは可能で
ある。しかし、この方法は、スクイズロール4,4,4
による拘束間隔が大きいために上記の溶接欠陥が発生す
るのを完全には防ぎ得ないのみならず、設備費が高くな
るという欠点を有している。
【0008】また、レーザ溶接法によった場合には、T
IG溶接などの溶融溶接と比べて溶接入熱量が小さく、
溶融池の長さが短いために上記の凝固割れが発生し難
い。以上のことから、溶融溶接手段としてレーザ溶接法
を採用する場合には、左右一対のスクイズロール4のみ
からなるスクイズロールスタンドを用いての製造が主流
となっている。
IG溶接などの溶融溶接と比べて溶接入熱量が小さく、
溶融池の長さが短いために上記の凝固割れが発生し難
い。以上のことから、溶融溶接手段としてレーザ溶接法
を採用する場合には、左右一対のスクイズロール4のみ
からなるスクイズロールスタンドを用いての製造が主流
となっている。
【0009】ところが、左右一対のスクイズロールのみ
からなるスクイズロールスタンド(前述の図6参照)で
は、製造すべき管の外径が大きくなると、金属帯とスク
イズロールに形成された孔型面の速度差に起因したロー
ル疵が発生するので、これを防止するために分割ロール
型のスクイズロールスタンドが用いられる。
からなるスクイズロールスタンド(前述の図6参照)で
は、製造すべき管の外径が大きくなると、金属帯とスク
イズロールに形成された孔型面の速度差に起因したロー
ル疵が発生するので、これを防止するために分割ロール
型のスクイズロールスタンドが用いられる。
【0010】図9は、上記分割ロール型スクイズロール
スタンドの一例を示す模式図で、同図(a)は側面図、
同図(b)は平面図である。同図に示すように、スクイ
ズロールスタンドは、上端部の直径を下端部の直径より
も小さくした上下方向に垂直な回転軸を有する左右一対
のスクイズロール4と、このスクイズロール4の上方に
あって管状に成形された金属帯Hのエッジ部分をスクイ
ズロール4,4が形成する孔型中心に向かって押圧拘束
するスクイズロール4の上端部とほぼ同様直径を有する
左右一対のトッププレッシャーロール5とを備える4ロ
ール型スクイズロールスタンドとされている。
スタンドの一例を示す模式図で、同図(a)は側面図、
同図(b)は平面図である。同図に示すように、スクイ
ズロールスタンドは、上端部の直径を下端部の直径より
も小さくした上下方向に垂直な回転軸を有する左右一対
のスクイズロール4と、このスクイズロール4の上方に
あって管状に成形された金属帯Hのエッジ部分をスクイ
ズロール4,4が形成する孔型中心に向かって押圧拘束
するスクイズロール4の上端部とほぼ同様直径を有する
左右一対のトッププレッシャーロール5とを備える4ロ
ール型スクイズロールスタンドとされている。
【0011】しかし、上記のような一対のみのトッププ
レッシャーロール5を有する4ロール型スクイズロール
スタンドは、左右一対のスクイズロールのみを具備する
2ロール型スクイズロールスタンドに比べてロールによ
る金属帯Hのエッジ部分に対する長手方向と幅方向の拘
束範囲がともに短く、上記の弾性回復変形量が大きいと
いう特性がある。
レッシャーロール5を有する4ロール型スクイズロール
スタンドは、左右一対のスクイズロールのみを具備する
2ロール型スクイズロールスタンドに比べてロールによ
る金属帯Hのエッジ部分に対する長手方向と幅方向の拘
束範囲がともに短く、上記の弾性回復変形量が大きいと
いう特性がある。
【0012】このため、上記4ロール型スクイズロール
スタンドを用いて製管溶接すると、溶接部に凝固割れ起
因の溶接欠陥が発生し、特に凝固割れの発生しやすい鋼
種、具体的には高炭素鋼やオーステナイト系ステンレス
鋼、および高強度鋼などからなる大径溶接管を製管溶接
した場合には、溶接部に凝固割れが多発し、溶接部品質
の優れた溶接管が得られないという問題があった。
スタンドを用いて製管溶接すると、溶接部に凝固割れ起
因の溶接欠陥が発生し、特に凝固割れの発生しやすい鋼
種、具体的には高炭素鋼やオーステナイト系ステンレス
鋼、および高強度鋼などからなる大径溶接管を製管溶接
した場合には、溶接部に凝固割れが多発し、溶接部品質
の優れた溶接管が得られないという問題があった。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の実状
に鑑みてなされたもので、その課題は、上記4ロール型
のように、管状に成形された金属帯のエッジ部分を押圧
拘束するトッププレッシャーロールを具備する分割ロー
ル型スクイズロールスタンドを用いる一方、溶融溶接手
段としてレーザ溶接法を用いて製管溶接した場合、その
製管対象鋼種が凝固割れの発生しやすい高炭素鋼やオー
ステナイト系ステンレス鋼、および高強度鋼などであっ
ても、凝固割れが発生するのをほぼ確実に防ぐことがで
き、溶接部品質に優れたレーザ溶接管の得られるレーザ
溶接管製造装置とレーザ溶接管の製造方法を提供するこ
とにある。
に鑑みてなされたもので、その課題は、上記4ロール型
のように、管状に成形された金属帯のエッジ部分を押圧
拘束するトッププレッシャーロールを具備する分割ロー
ル型スクイズロールスタンドを用いる一方、溶融溶接手
段としてレーザ溶接法を用いて製管溶接した場合、その
製管対象鋼種が凝固割れの発生しやすい高炭素鋼やオー
ステナイト系ステンレス鋼、および高強度鋼などであっ
ても、凝固割れが発生するのをほぼ確実に防ぐことがで
き、溶接部品質に優れたレーザ溶接管の得られるレーザ
溶接管製造装置とレーザ溶接管の製造方法を提供するこ
とにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、下記
(1)のレーザ溶接管製造装置と下記(2)のレーザ溶
接管の製造方法にある。
(1)のレーザ溶接管製造装置と下記(2)のレーザ溶
接管の製造方法にある。
【0015】(1)管状に曲げ成形され、被溶接部が上
向きとされた金属帯を左右から挟持して前記の被溶接部
を突き合わせる左右一対のスクイズロールと、これらス
クイズロール間の上方に下向きに取り付けられ、前記被
溶接部を溶融溶接するレーザトーチと、このレーザトー
チの前後に少なくとも各一対配置され、両者の回転軸心
間距離の中点がレーザトーチの軸心を含んでこれよりも
上流側に位置するように設けられた前記被溶接部を上か
ら抑える左右一対のトッププレッシャーロールとを具備
することを特徴とするレーザ溶接管製造装置。
向きとされた金属帯を左右から挟持して前記の被溶接部
を突き合わせる左右一対のスクイズロールと、これらス
クイズロール間の上方に下向きに取り付けられ、前記被
溶接部を溶融溶接するレーザトーチと、このレーザトー
チの前後に少なくとも各一対配置され、両者の回転軸心
間距離の中点がレーザトーチの軸心を含んでこれよりも
上流側に位置するように設けられた前記被溶接部を上か
ら抑える左右一対のトッププレッシャーロールとを具備
することを特徴とするレーザ溶接管製造装置。
【0016】(2)上記(1)に記載のレーザ溶接管製
造装置を用い、凝固割れの発生しやすい鋼種からなるレ
ーザ溶接管を製管溶接することを特徴とするレーザ溶接
管の製造方法。
造装置を用い、凝固割れの発生しやすい鋼種からなるレ
ーザ溶接管を製管溶接することを特徴とするレーザ溶接
管の製造方法。
【0017】上記(1)のレーザ溶接管製造装置におい
ては、トッププレッシャーロールとして上下方向に垂直
な回転軸を有するものを用いるのが好ましい。また、ト
ッププレッシャーロールの直径は、可及的に小さくする
のが好ましい。
ては、トッププレッシャーロールとして上下方向に垂直
な回転軸を有するものを用いるのが好ましい。また、ト
ッププレッシャーロールの直径は、可及的に小さくする
のが好ましい。
【0018】さらに、上記(2)のレーザ溶接管の製造
方法において、凝固割れの発生しやすい鋼種とは、高炭
素鋼やオーステナイト系ステンレス鋼、および高強度鋼
などである。
方法において、凝固割れの発生しやすい鋼種とは、高炭
素鋼やオーステナイト系ステンレス鋼、および高強度鋼
などである。
【0019】上記本発明のレーザ溶接管製造装置は、左
右一対のトッププレッシャーロールをレーザトーチの前
後に少なくとも各一対配置し、しかも両者の回転軸心間
距離の中点がレーザトーチの軸心を含んでそれよりも上
流側に位置するように配置してある。このため、溶融溶
接された金属帯の両エッジ端面相互には、下流側に配置
されたトッププレッシャーロールによる閉拘束作用によ
る突き合わせ力のみが働くことになる。この結果、溶接
点よりも下流側に移行した金属帯の両エッジ端面相互は
離反することがなく、凝固途上の溶接金属に破断が生じ
ることがないので、凝固割れ起因の溶接欠陥発生が防止
される。
右一対のトッププレッシャーロールをレーザトーチの前
後に少なくとも各一対配置し、しかも両者の回転軸心間
距離の中点がレーザトーチの軸心を含んでそれよりも上
流側に位置するように配置してある。このため、溶融溶
接された金属帯の両エッジ端面相互には、下流側に配置
されたトッププレッシャーロールによる閉拘束作用によ
る突き合わせ力のみが働くことになる。この結果、溶接
点よりも下流側に移行した金属帯の両エッジ端面相互は
離反することがなく、凝固途上の溶接金属に破断が生じ
ることがないので、凝固割れ起因の溶接欠陥発生が防止
される。
【0020】また、上記の作用効果と、溶接入熱量が小
さく、溶融池の長さが短いために凝固割れ自体が発生し
難いというレーザ溶接法特有の効果との相乗効果によ
り、凝固割れの発生しやすい鋼種(高炭素鋼やオーステ
ナイト系ステンレス鋼、および高強度鋼など)を製管溶
接した場合にあっても、凝固割れ起因の溶接欠陥のほと
んどないレーザ溶接管を得ることが可能である。
さく、溶融池の長さが短いために凝固割れ自体が発生し
難いというレーザ溶接法特有の効果との相乗効果によ
り、凝固割れの発生しやすい鋼種(高炭素鋼やオーステ
ナイト系ステンレス鋼、および高強度鋼など)を製管溶
接した場合にあっても、凝固割れ起因の溶接欠陥のほと
んどないレーザ溶接管を得ることが可能である。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかわるレーザ溶
接管製造装置とレーザ溶接管の製造方法について、添付
図面を参照して詳細に説明する。なお、従来と同一部材
および相当部材は同一符号を付して説明する。
接管製造装置とレーザ溶接管の製造方法について、添付
図面を参照して詳細に説明する。なお、従来と同一部材
および相当部材は同一符号を付して説明する。
【0022】図1は、本発明のレーザ溶接管製造装置の
全体構成を示す模式的側面図で、図中、符号1は金属帯
Hを管状に成形するための成形ロール群、2は高周波誘
導加熱コイル、3は左右一対のスクイズロール4と前後
2対のトッププレッシャーロール5,5とで構成された
スクイズロールスタンド、6はレーザトーチである。
全体構成を示す模式的側面図で、図中、符号1は金属帯
Hを管状に成形するための成形ロール群、2は高周波誘
導加熱コイル、3は左右一対のスクイズロール4と前後
2対のトッププレッシャーロール5,5とで構成された
スクイズロールスタンド、6はレーザトーチである。
【0023】なお、高周波誘導加熱コイル2は必ずしも
設置する必要はない。しかし、この高周波誘導加熱コイ
ル2を配置し、金属帯Hの両エッジ部分を予め予熱する
場合には、前述したように、溶接速度の高速化が可能で
ある。従って、溶接速度のより一層の高速化を図りたい
場合は、成形ロール群1とスクイズロールスタンド3と
の間に高周波加熱コイル2を配置するのが好ましい。
設置する必要はない。しかし、この高周波誘導加熱コイ
ル2を配置し、金属帯Hの両エッジ部分を予め予熱する
場合には、前述したように、溶接速度の高速化が可能で
ある。従って、溶接速度のより一層の高速化を図りたい
場合は、成形ロール群1とスクイズロールスタンド3と
の間に高周波加熱コイル2を配置するのが好ましい。
【0024】図2は、上記スクイズロールスタンド3を
示す模式図で、同図(a)は側面図、同図(b)は平面
図である。同図に示すように、本発明のレーザ溶接管製
造装置を構成するスクイズロールスタンドは、前述の図
9に示した従来の4ロール型スクイズロールスタンドと
同様に、上端部の直径を下端部の直径よりも小さくした
上下方向に垂直な回転軸を有する左右一対のスクイズロ
ール4と、このスクイズロール4上方に従来のトッププ
レッシャーロールと同様態様で傾斜配置された直径の小
さな左右一対のトッププレッシャーロール5を少なくと
も2対(図示例は三対)備えている。
示す模式図で、同図(a)は側面図、同図(b)は平面
図である。同図に示すように、本発明のレーザ溶接管製
造装置を構成するスクイズロールスタンドは、前述の図
9に示した従来の4ロール型スクイズロールスタンドと
同様に、上端部の直径を下端部の直径よりも小さくした
上下方向に垂直な回転軸を有する左右一対のスクイズロ
ール4と、このスクイズロール4上方に従来のトッププ
レッシャーロールと同様態様で傾斜配置された直径の小
さな左右一対のトッププレッシャーロール5を少なくと
も2対(図示例は三対)備えている。
【0025】そして、上記三対のトッププレッシャーロ
ール5,5,5のうちの上流側の2対は、両者の回転軸
心間距離Lの中点が溶接点WP(レーザトーチ6の軸
心)または溶接点WPよりも上流側に位置するように配
置されている。換言すれば、上流側2対のうちの上流側
トッププレッシャーロール5の回転軸心と溶接点WP
(レーザトーチ6の軸心)との離間距離をLa、下流側
トッププレッシャーロール5の回転軸心と溶接点WPと
の離間距離をLbとすると、下記との条件を満たす
ように配置されている。
ール5,5,5のうちの上流側の2対は、両者の回転軸
心間距離Lの中点が溶接点WP(レーザトーチ6の軸
心)または溶接点WPよりも上流側に位置するように配
置されている。換言すれば、上流側2対のうちの上流側
トッププレッシャーロール5の回転軸心と溶接点WP
(レーザトーチ6の軸心)との離間距離をLa、下流側
トッププレッシャーロール5の回転軸心と溶接点WPと
の離間距離をLbとすると、下記との条件を満たす
ように配置されている。
【0026】La≧Lb ・・・・・・・ Lb>0(ゼロ) ・・・・ ここで、従来のトッププレッシャーロールに比べて直径
を小さくした少なくとも2対のトッププレッシャーロー
ル5,5を上記のように配置することとしたのは、次の
理由による。
を小さくした少なくとも2対のトッププレッシャーロー
ル5,5を上記のように配置することとしたのは、次の
理由による。
【0027】すなわち、溶接進行方向に配置した2対の
トッププレッシャーロール5,5によって押圧拘束され
た金属帯Hの両エッジ部分の弾性回復変形挙動を詳細に
観察した。その結果、上流側のトッププレッシャーロー
ル対5,5によって両エッジ端面H’,H’相互が突き
合わせられたエッジ部分は、その回転軸心を通過した時
点でロールと接触しなくなるので弾性回復して両エッジ
端面H’,H’相互が離反する方向に順次拡大変形す
る。しかし、上流側トッププレッシャーロール対5,5
の回転軸心と下流側トッププレッシャーロール対5,5
の回転軸心との離間距離Lの中点を通過した時点以降で
は、下流側のトッププレッシャーロール対5,5による
押圧拘束作用によって両エッジ端面H’,H’相互が順
次接近する方向に変形することを確認した。換言すれ
ば、少なくとも2対のトッププレッシャーロール5,5
を、両者の回転軸心間距離Lの中点が溶接点WPまたは
溶接点よりも上流側に位置するように配置して溶融溶接
した場合、溶融溶接後の金属帯Hの両エッジ部分には両
エッジ端面H’,H’相互を突き合わせる方向の力のみ
が働き、両エッジ端面H’,H’が互いに離反すること
が全くなくなって凝固途上の溶接金属に破断が生じず、
凝固割れ起因の溶接欠陥が発生しないことを確認したこ
とによる。
トッププレッシャーロール5,5によって押圧拘束され
た金属帯Hの両エッジ部分の弾性回復変形挙動を詳細に
観察した。その結果、上流側のトッププレッシャーロー
ル対5,5によって両エッジ端面H’,H’相互が突き
合わせられたエッジ部分は、その回転軸心を通過した時
点でロールと接触しなくなるので弾性回復して両エッジ
端面H’,H’相互が離反する方向に順次拡大変形す
る。しかし、上流側トッププレッシャーロール対5,5
の回転軸心と下流側トッププレッシャーロール対5,5
の回転軸心との離間距離Lの中点を通過した時点以降で
は、下流側のトッププレッシャーロール対5,5による
押圧拘束作用によって両エッジ端面H’,H’相互が順
次接近する方向に変形することを確認した。換言すれ
ば、少なくとも2対のトッププレッシャーロール5,5
を、両者の回転軸心間距離Lの中点が溶接点WPまたは
溶接点よりも上流側に位置するように配置して溶融溶接
した場合、溶融溶接後の金属帯Hの両エッジ部分には両
エッジ端面H’,H’相互を突き合わせる方向の力のみ
が働き、両エッジ端面H’,H’が互いに離反すること
が全くなくなって凝固途上の溶接金属に破断が生じず、
凝固割れ起因の溶接欠陥が発生しないことを確認したこ
とによる。
【0028】上記のトッププレッシャーロール5は、図
3および図4に示すように、スクイズロール4と同様
に、その回転軸が上下方向に垂直なトッププレッシャー
ロール50とするのが好ましい。これは、前述したよう
に、金属帯Hの両エッジ部分をスクイズロール4,4で
形成される孔型中心に向かって押圧すべく傾斜配置され
たロールは、金属帯Hのエッジ部分に対する長手方向と
幅方向の拘束範囲がともに短く、上記の弾性回復変形量
が大きいという特性がある。これに対し、上下方向に垂
直な回転軸を有するロールは、金属帯Hのエッジ部分に
対する長手方向と幅方向の拘束範囲が比較的長いという
特性を有している。このため、上下方向に垂直な回転軸
を有するトッププレッシャーロール50を用いた場合に
は、上記の弾性回復変形量が小さくなり、より高品質な
溶接部を得ることができるからである。
3および図4に示すように、スクイズロール4と同様
に、その回転軸が上下方向に垂直なトッププレッシャー
ロール50とするのが好ましい。これは、前述したよう
に、金属帯Hの両エッジ部分をスクイズロール4,4で
形成される孔型中心に向かって押圧すべく傾斜配置され
たロールは、金属帯Hのエッジ部分に対する長手方向と
幅方向の拘束範囲がともに短く、上記の弾性回復変形量
が大きいという特性がある。これに対し、上下方向に垂
直な回転軸を有するロールは、金属帯Hのエッジ部分に
対する長手方向と幅方向の拘束範囲が比較的長いという
特性を有している。このため、上下方向に垂直な回転軸
を有するトッププレッシャーロール50を用いた場合に
は、上記の弾性回復変形量が小さくなり、より高品質な
溶接部を得ることができるからである。
【0029】また、トッププレッシャーロール5および
50としては、直径Dの小さなものを短いピッチPで連
設配置するのが好ましい。これは、図5に示す(a)図
と(b)図の対比から明らかように、トッププレッシャ
ーロール5,5間の弾性回復変形量hが、直径Dの大き
なものを長いピッチPで連設配置した場合(同図b)に
比べ、直径Dの小さなものを短いピッチPで連設配置し
た場合(同図a)の方が小さくなる。その結果、弾性回
復変形量hが小さくなる分だけ、両エッジ端面H’,
H’相互の離反が抑制されて凝固途上の溶接金属に破断
が生じ難くなり、より高品質な溶接部が得られるからで
ある。
50としては、直径Dの小さなものを短いピッチPで連
設配置するのが好ましい。これは、図5に示す(a)図
と(b)図の対比から明らかように、トッププレッシャ
ーロール5,5間の弾性回復変形量hが、直径Dの大き
なものを長いピッチPで連設配置した場合(同図b)に
比べ、直径Dの小さなものを短いピッチPで連設配置し
た場合(同図a)の方が小さくなる。その結果、弾性回
復変形量hが小さくなる分だけ、両エッジ端面H’,
H’相互の離反が抑制されて凝固途上の溶接金属に破断
が生じ難くなり、より高品質な溶接部が得られるからで
ある。
【0030】なお、トッププレッシャーロール5および
50は、いずれもその直径Dができるだけ小さいものを
できるだけ短いピッチPで連設配置するのが好ましいこ
とは前述した通りである。しかし、直径Dをあまり小さ
くし過ぎると、ロールを支える軸やベアリング強度の確
保ができなくなるので、最大でも4対程度とするのが望
ましい。
50は、いずれもその直径Dができるだけ小さいものを
できるだけ短いピッチPで連設配置するのが好ましいこ
とは前述した通りである。しかし、直径Dをあまり小さ
くし過ぎると、ロールを支える軸やベアリング強度の確
保ができなくなるので、最大でも4対程度とするのが望
ましい。
【0031】また、上下方向に垂直な回転軸を有するト
ッププレッシャーロール50は、その回転軸長方向の厚
さをあまり厚くすると、ロール周面と金属帯Hとの速度
差に起因したロール疵が発生する恐れがあるので、その
厚さはできるだけ薄くするのが望ましい。
ッププレッシャーロール50は、その回転軸長方向の厚
さをあまり厚くすると、ロール周面と金属帯Hとの速度
差に起因したロール疵が発生する恐れがあるので、その
厚さはできるだけ薄くするのが望ましい。
【0032】以上に詳述した本発明のレーザ溶接管製造
装置は、凝固割れの発生しやすい鋼種(高炭素鋼やオー
ステナイト系ステンレス鋼、および高強度鋼など)のレ
ーザ溶接管の製造に供される。この場合、常法に従って
製管溶接すると、レーザ溶接法特有の作用効果と本発明
のレーザ溶接管製造装置による作用効果の相乗効果によ
り、凝固割れ起因の溶接欠陥のない溶接部品質に優れた
レーザ溶接管が得られる。
装置は、凝固割れの発生しやすい鋼種(高炭素鋼やオー
ステナイト系ステンレス鋼、および高強度鋼など)のレ
ーザ溶接管の製造に供される。この場合、常法に従って
製管溶接すると、レーザ溶接法特有の作用効果と本発明
のレーザ溶接管製造装置による作用効果の相乗効果によ
り、凝固割れ起因の溶接欠陥のない溶接部品質に優れた
レーザ溶接管が得られる。
【0033】
(実施例1)図2に示す本発明のレーザ溶接管製造装置
と、図9に示す4ロール型スクイズロールスタンドを備
える従来のレーザ溶接管製造装置を用い、外径152.
4mm、肉厚5mmの表1に示す化学成分を有する高炭
素鋼製レーザ溶接管を製造した。この時、本発明と従来
のレーザ溶接管製造装置に用いたスクイズロールスタン
ドの仕様は、それぞれ表2に示す通りである。
と、図9に示す4ロール型スクイズロールスタンドを備
える従来のレーザ溶接管製造装置を用い、外径152.
4mm、肉厚5mmの表1に示す化学成分を有する高炭
素鋼製レーザ溶接管を製造した。この時、本発明と従来
のレーザ溶接管製造装置に用いたスクイズロールスタン
ドの仕様は、それぞれ表2に示す通りである。
【0034】また、レーザ溶接機としては、両装置とも
発振機の出力が25kWの炭酸ガスレーザを用い、スク
イズロールの回転軸心から上流側に10mm離間した位
置にレーザビームを垂直に照射した。また更に、いずれ
の場合も、周波数が300kHz、出力が300kWの
高周波加熱コイルを用いて金属帯の両エッジ部分を10
00℃に予熱し、溶接速度10m/minで溶接した。
発振機の出力が25kWの炭酸ガスレーザを用い、スク
イズロールの回転軸心から上流側に10mm離間した位
置にレーザビームを垂直に照射した。また更に、いずれ
の場合も、周波数が300kHz、出力が300kWの
高周波加熱コイルを用いて金属帯の両エッジ部分を10
00℃に予熱し、溶接速度10m/minで溶接した。
【0035】
【表1】
【0036】
【表2】
【0037】そして、得られたレーザ溶接管から長さ1
00mmの偏平試験片を10本採取し、溶接部を水平方
向に位置させて密着偏平試験を行い、その破面を電子顕
微鏡観察して凝固割れ起因の溶接欠陥の発生長さを調べ
た。その結果、従来のレーザ溶接管製造装置で製造した
レーザ溶接管には凝固割れ起因の溶接欠陥が溶接長さ1
m当たり200mm認められ不芳であった。これに対
し、本発明のレーザ溶接管製造装置で製造したレーザ溶
接管には凝固割れ起因の溶接欠陥は、溶接長さ1m当た
り0.05mmしか認められず良好であった。
00mmの偏平試験片を10本採取し、溶接部を水平方
向に位置させて密着偏平試験を行い、その破面を電子顕
微鏡観察して凝固割れ起因の溶接欠陥の発生長さを調べ
た。その結果、従来のレーザ溶接管製造装置で製造した
レーザ溶接管には凝固割れ起因の溶接欠陥が溶接長さ1
m当たり200mm認められ不芳であった。これに対
し、本発明のレーザ溶接管製造装置で製造したレーザ溶
接管には凝固割れ起因の溶接欠陥は、溶接長さ1m当た
り0.05mmしか認められず良好であった。
【0038】(実施例2)実施例1で用いた本発明のレ
ーザ溶接管製造装置を用い、2対のトッププレッシャー
ロールの配設ピッチと下流側トッププレッシャーロール
の回転軸心と溶接点との離間距離を種々変化させた以外
は実施例1と同じ条件でレーザ溶接管を製造した。そし
て、得られたレーザ溶接管の溶接部品質を実施例1と同
じ方法によって調べ、その結果を表3に示した。
ーザ溶接管製造装置を用い、2対のトッププレッシャー
ロールの配設ピッチと下流側トッププレッシャーロール
の回転軸心と溶接点との離間距離を種々変化させた以外
は実施例1と同じ条件でレーザ溶接管を製造した。そし
て、得られたレーザ溶接管の溶接部品質を実施例1と同
じ方法によって調べ、その結果を表3に示した。
【0039】
【表3】
【0040】表3に示す結果から明らかなように、2対
のトッププレッシャーロールの回転軸心間距離の中点が
溶接点よりも下流側に位置するように2対のトッププレ
ッシャーロールを配置した場合には、前記中点と溶接点
の離間距離が小さくなるにのに従って少なくなるもの
の、溶接長さ1m当たり1〜100mmの凝固割れ起因
の溶接欠陥が認められた。
のトッププレッシャーロールの回転軸心間距離の中点が
溶接点よりも下流側に位置するように2対のトッププレ
ッシャーロールを配置した場合には、前記中点と溶接点
の離間距離が小さくなるにのに従って少なくなるもの
の、溶接長さ1m当たり1〜100mmの凝固割れ起因
の溶接欠陥が認められた。
【0041】これに対し、前記中点が溶接点または溶接
点よりも上流側に位置するように2対のトッププレッシ
ャーロールを配置した場合には、凝固割れ起因の溶接欠
陥は溶接長さ1m当たり0.1mm以下しか認められな
かった。
点よりも上流側に位置するように2対のトッププレッシ
ャーロールを配置した場合には、凝固割れ起因の溶接欠
陥は溶接長さ1m当たり0.1mm以下しか認められな
かった。
【0042】また、前記中点が溶接点または溶接点より
も上流側に位置するように2対のトッププレッシャーロ
ールを配置した場合、2対のトッププレッシャーロール
の配設ピッチを小さくした方が凝固割れ起因の溶接欠陥
の発生は少なかった。
も上流側に位置するように2対のトッププレッシャーロ
ールを配置した場合、2対のトッププレッシャーロール
の配設ピッチを小さくした方が凝固割れ起因の溶接欠陥
の発生は少なかった。
【0043】(実施例3)図3に示す本発明のレーザ溶
接管製造装置を用い、実施例1および実施例2と同じ寸
法、材質のレーザ溶接管を製造した。この時、スクイズ
ロールスタンドを構成する上下方向に垂直な回転軸を有
する図4に示す形状のトッププレッシャーロール50と
しては、フランジ部の直径が100mm、円弧孔型部分
の厚さが50mmのものを2対用い、その配設ピッチを
102mmとし、両者の回転軸心間距離の中点が溶接点
の92mm上流側に位置するように配置した以外は実施
例1と同じ条件とした。
接管製造装置を用い、実施例1および実施例2と同じ寸
法、材質のレーザ溶接管を製造した。この時、スクイズ
ロールスタンドを構成する上下方向に垂直な回転軸を有
する図4に示す形状のトッププレッシャーロール50と
しては、フランジ部の直径が100mm、円弧孔型部分
の厚さが50mmのものを2対用い、その配設ピッチを
102mmとし、両者の回転軸心間距離の中点が溶接点
の92mm上流側に位置するように配置した以外は実施
例1と同じ条件とした。
【0044】そして、得られたレーザ溶接管の溶接部近
傍の管外面を目視観察し、ロールと材料の速度差に起因
するロール疵の発生有無を調べたところ、ロール疵の発
生はほとんど認められなかった。また、実施例1および
実施例2と同じ方法によって凝固割れ起因の溶接欠陥を
調べたところ、凝固割れ起因の溶接欠陥は認められなか
った。
傍の管外面を目視観察し、ロールと材料の速度差に起因
するロール疵の発生有無を調べたところ、ロール疵の発
生はほとんど認められなかった。また、実施例1および
実施例2と同じ方法によって凝固割れ起因の溶接欠陥を
調べたところ、凝固割れ起因の溶接欠陥は認められなか
った。
【0045】
【発明の効果】本発明のレーザ溶接管製造装置によれ
ば、凝固割れ起因の溶接欠陥が少ないかもしくは全くな
いレーザ溶接管を、特に凝固割れが発生しやすい鋼種で
ある高炭素鋼製などのレーザ溶接管を製造することが可
能である。また、そのトッププレッシャーロールを上下
方向に垂直な回転軸を有するものとする場合には、上記
凝固割れ起因の溶接欠陥がより一層少なく、しかもロー
ル疵のないレーザ溶接管を製造することができる。
ば、凝固割れ起因の溶接欠陥が少ないかもしくは全くな
いレーザ溶接管を、特に凝固割れが発生しやすい鋼種で
ある高炭素鋼製などのレーザ溶接管を製造することが可
能である。また、そのトッププレッシャーロールを上下
方向に垂直な回転軸を有するものとする場合には、上記
凝固割れ起因の溶接欠陥がより一層少なく、しかもロー
ル疵のないレーザ溶接管を製造することができる。
【図1】本発明のレーザ溶接管製造装置の全体構成を示
す模式的側面図である。
す模式的側面図である。
【図2】本発明のレーザ溶接管製造装置を構成するスク
イズロールスタンドの一例を示す模式図で、同図(a)
は側面図、同図(b)は平面図である。
イズロールスタンドの一例を示す模式図で、同図(a)
は側面図、同図(b)は平面図である。
【図3】本発明のレーザ溶接管製造装置を構成するスク
イズロールスタンドの他の例を示す模式図で、同図
(a)は側面図、同図(b)は平面図である。
イズロールスタンドの他の例を示す模式図で、同図
(a)は側面図、同図(b)は平面図である。
【図4】上下方向に垂直な回転軸を有するトッププレッ
シャーロールの一例を示す模式的正面図である。
シャーロールの一例を示す模式的正面図である。
【図5】本発明におけるトッププレッシャーロールによ
る金属帯エッジ部の弾性回復状態を示す模式図で、同図
(a)は小直径のトッププレッシャーロールを小ピッチ
で配置した場合、同図(b)は大直径のトッププレッシ
ャーロールを大ピッチで配置した場合を示す図である。
る金属帯エッジ部の弾性回復状態を示す模式図で、同図
(a)は小直径のトッププレッシャーロールを小ピッチ
で配置した場合、同図(b)は大直径のトッププレッシ
ャーロールを大ピッチで配置した場合を示す図である。
【図6】従来の一般的なレーザ溶接管製造装置の要部を
示す模式的平面図である。
示す模式的平面図である。
【図7】従来の一般的なレーザ溶接管製造装置によった
場合の金属帯エッジ部の弾性回復変形態様を説明するた
めの模式的正面図である。
場合の金属帯エッジ部の弾性回復変形態様を説明するた
めの模式的正面図である。
【図8】金属帯エッジ部の弾性回復変形を抑制するため
の従来の溶接管製造装置の要部を示す模式的平面図であ
る。
の従来の溶接管製造装置の要部を示す模式的平面図であ
る。
【図9】従来の大径レーザ溶接管製造装置を構成する4
ロール型スクイズロールスタンドを示す模式図で、同図
(a)は側面図、同図(b)は平面図である。
ロール型スクイズロールスタンドを示す模式図で、同図
(a)は側面図、同図(b)は平面図である。
1:成形ロール群、 2:高周波誘導加熱コイル、 3:スクイズロールスタンド、 4:スクイズロール、 5、50:トッププレッシャーロール、 6:レーザトーチ、 H:金属帯、 H’:エッジ部端面、 WP:溶接点。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 江藤 茂秀 和歌山県和歌山市湊1850番地住友金属工 業株式会社和歌山製鉄所内 (72)発明者 疋田 敏博 和歌山県和歌山市湊1850番地住友金属工 業株式会社和歌山製鉄所内 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B21C 37/08 B23K 26/00 B23K 28/02
Claims (3)
- 【請求項1】管状に曲げ成形され、被溶接部が上向きと
された金属帯を左右から挟持して前記の被溶接部を突き
合わせる左右一対のスクイズロールと、これらスクイズ
ロール間の上方に下向きに取り付けられ、前記被溶接部
を溶融溶接するレーザトーチと、このレーザトーチの前
後に少なくとも各一対配置され、両者の回転軸心間距離
の中点がレーザトーチの軸心を含んでこれよりも上流側
に位置するように設けられた前記被溶接部を上から抑え
る左右一対のトッププレッシャーロールとを具備するこ
とを特徴とするレーザ溶接管製造装置。 - 【請求項2】上記のトッププレッシャーロールが、上下
方向に垂直な回転軸を有するものであることを特徴とす
る請求項1に記載のレーザ溶接管製造装置。 - 【請求項3】請求項1または2に記載のレーザ溶接管製
造装置を用い、凝固割れの発生しやすい鋼種からなる溶
接管を製管溶接することを特徴とするレーザ溶接管の製
造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP34284496A JP3166643B2 (ja) | 1996-12-24 | 1996-12-24 | レーザ溶接管製造装置およびレーザ溶接管の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP34284496A JP3166643B2 (ja) | 1996-12-24 | 1996-12-24 | レーザ溶接管製造装置およびレーザ溶接管の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10180351A JPH10180351A (ja) | 1998-07-07 |
| JP3166643B2 true JP3166643B2 (ja) | 2001-05-14 |
Family
ID=18356937
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP34284496A Expired - Fee Related JP3166643B2 (ja) | 1996-12-24 | 1996-12-24 | レーザ溶接管製造装置およびレーザ溶接管の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3166643B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2003001324A (ja) * | 2001-06-13 | 2003-01-07 | Mitsubishi Shindoh Co Ltd | 電縫管の製造装置及び製造方法 |
-
1996
- 1996-12-24 JP JP34284496A patent/JP3166643B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH10180351A (ja) | 1998-07-07 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |