JP3166535B2 - インクジェット記録ヘッド - Google Patents

インクジェット記録ヘッド

Info

Publication number
JP3166535B2
JP3166535B2 JP4148195A JP4148195A JP3166535B2 JP 3166535 B2 JP3166535 B2 JP 3166535B2 JP 4148195 A JP4148195 A JP 4148195A JP 4148195 A JP4148195 A JP 4148195A JP 3166535 B2 JP3166535 B2 JP 3166535B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
recording head
film
silicon substrate
ink
piezoelectric
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP4148195A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH08230181A (ja
Inventor
広幸 藤澤
直人 深沢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Electric Co Ltd filed Critical Fuji Electric Co Ltd
Priority to JP4148195A priority Critical patent/JP3166535B2/ja
Publication of JPH08230181A publication Critical patent/JPH08230181A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3166535B2 publication Critical patent/JP3166535B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、インク噴射特性のバ
ラツキを少なくして印字品質の向上が図れ、PZT膜の
厚さが100μm以下でも歩留り率の向上が図れるイン
クジェット記録ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】従来例について、そのキャビティ板の平
面図である図2と、その断面図である図3とを参照しな
がら説明する。キャビティ板14は、製造が容易で多量
生産できる理由から、射出成形によるプラスチック成形
品が用いられ、これには、厚さ方向を軸線とするインク
ノズル3が貫通してあけられ、その上側の表面には、イ
ンクノズル3につながる噴射流路13、インク加圧室
4、インク供給路5およびフィルタ流路7の複数組(図
では5組)と、共通なインク溜め6とが、連通する凹部
の形で彫り込まれる。この凹部を覆う形で振動板8がキ
ャビティ板14に接合され、振動板8の外側表面には、
インク加圧室4の位置に対応して、電気機械変換素子と
しての圧電素子10の5個が共通電極9を介して接合さ
れる。この接合には熱硬化性接着剤が用いられる。この
各圧電素子10の外側表面には駆動電極11が形成さ
れ、この駆動電極11と共通電極9とにインク噴射用の
駆動電圧が印加される。この駆動電圧の印加による圧電
素子10の伸縮運動に基づき、バイモルフ作用によっ
て、振動板8は面と直角方向に振動する。この振動板8
の面と直角方向の振動が、インク加圧室4の体積を急激
に減少させ、噴射流路13をへてインクノズル3からイ
ンク滴を噴射させて図示してない記録紙に印字記録させ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来例では、圧電素子
10が共通電極9を介して振動板8に、熱硬化性接着剤
を用いて接合された。この従来例では、接着剤の量のバ
ラツキや、接着後の位置ずれのバラツキに起因して、圧
電素子10の振動がインク加圧室4のインクに伝達する
ときの伝達効率にバラツキが起こる。また、ここでは圧
電素子10は5個として図示したが、実際にはさらに多
くの個数が接合されるから、接着剤による接合では工数
がかかるだけでなく、とくに圧電素子10の厚さが10
0μm以下になると接着の難しさのため歩留り率が低下
する。なお、圧電素子10の厚さを100μm以下にす
るのは、駆動電圧を下げて駆動回路のコスト低減を図り
たいためである。
【0004】この発明が解決しようとする課題は、従来
の技術がもつ以上の問題点を解消して、インク噴射特性
のバラツキを少なくして印字品質の向上が図れ、PZT
膜の厚さが100μm以下でも歩留り率の向上が図れる
インクジェット記録ヘッドを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明は、圧電ユニッ
トの所定配置された圧電素子の駆動によりインク噴射す
る、キャビティ板と振動板とを有する記録ヘッドにおい
て、圧電ユニットの圧電素子としてのPZT膜が、基板
上の所定配置箇所にガスデポジション法によって形成さ
、基板は、シリコン基板と、この上の所定配置箇所に
積層被着されたチタンおよび白金とからなる。なお、
ZT膜の厚さを1μm以上100μm以下にすることが
好ましい。また、圧電ユニットを、振動板上に接合した
り、または振動板に代えて直接キャビティ板に接合する
ことができる。
【0006】
【作用】この発明では、圧電ユニットの基板上の所定配
置箇所に、PZT膜をガスデポジション法によって、つ
まりPZTの超微粒子をガス流にのせ、ノズルを通して
高速で噴射することによって成膜することができる。と
くに、シリコン基板上の白金膜により、熱処理中の鉛が
シリコン基板へ拡散するのを抑えることができ、またチ
タン膜により、シリコン基板と白金膜との密着性を向上
させることができる。PZT膜の厚さを1μm以上10
0μm以下にしても、従来のように接着によらないか
ら、歩留り率の向上を図ることができる。
【0007】
【実施例】この発明に係る記録ヘッドの実施例につい
て、以下に図1の圧電ユニットの模式的斜視図を参照し
ながら説明する。図1において、圧電ユニット20は、
シリコン基板21と、チタン膜22と、白金膜23と、
圧電素子であるPZT膜24と、上部電極(駆動電極)
である金電極25からなる。シリコン基板21は、キャ
ビティ板または振動板に接合される、厚さ0.15mmの共通
な部材である。チタン膜22および白金膜23は、それ
ぞれ厚さが0.3 μm,0.5 μmで、シリコン基板21の
全表面にわたって積層被着(スパッタによって)され
る。さらに、その上にPZT膜24を、ガスデポジショ
ン法によって、すなわちPZTの超微粒子をガス流にの
せ、ノズルを通して高速で噴射することによって、厚さ
50μm,幅2mm,長さ4mmで成膜する。これを大気雰囲
気中で600 ℃、0.5 時間の条件で焼成した後に、PZT
膜24の上に幅1mm,長さ3mmの金電極25を被着す
る。ここで、白金膜23の働きは、熱処理中のPZT膜
24の鉛がシリコン基板21へ拡散するのを抑えること
であり、チタン膜22の働きは、シリコン基板21と白
金膜23との密着性を向上させることである。なお、こ
の実施例におけるPZT膜24の配置と、先に述べた従
来例における圧電素子10の配置とは対応していない。
【0008】ここで、PZT膜24は、ガスデポジショ
ン法によって、容易に(歩留り率の良さを維持しなか
ら)その厚さを1μm以上100μm以下にすることが
でき、また、PZT膜24と同じ幅の、PZT超微粒子
噴射用のノズルを用いて、シリコン基板21の移動と、
ノズルからのPZT超微粒子の噴射・停止の操作によっ
て、キャビティ板のインク加圧室に対応し所定配置させ
ることができる。
【0009】このようにして得られた圧電ユニット20
は、ここには図示してないが、振動板上に接着剤によっ
て接着されたり、または、振動板を省略して直接キャビ
ティ板に接着される。
【0010】
【発明の効果】この発明によれば、次のような優れた効
果が期待できる。 (1) 従来例と違って、駆動時の加圧室への振動伝達効率
にバラツキを生じないから、インク噴射特性のバラツキ
を少なくして印字品質の向上が図れる。 (2) PZT膜の厚さが100μm以下でも歩留り率良く
形成できるから、駆動電圧を下げて駆動回路のコスト低
減を図ることができる。 (3) PZT膜と同じ幅のPZT超微粒子噴射用のノズル
を用いて、基板の移動と噴射のオン・オフ操作によって
所定配置させることができ、とくに特別な型を必要とし
ないから、コスト低減につながる。 (4) とくに基板として、シリコン基板上にチタンおよび
白金の膜を積層することで、鉛のシリコン基板への拡散
を抑え、シリコン基板と白金膜の密着を増すことがで
き、品質の良好な圧電ユニットひいては記録ヘッドを得
ることができる。 (5) 圧電ユニットを、振動板上に接合したり、または振
動板に代えて直接キャビティ板に接合することによっ
て、設計上,製造上の柔軟性が増す。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る圧電ユニットの模式的斜視図
【図2】従来例におけるキャビティ板の平面図
【図3】従来例の断面図
【符号の説明】
20 圧電ユニット 21 シリコン基板 22 チタン膜 23 白金膜 24 PZT膜(圧電素子) 25 金電極(上部電極)
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 2/045 B41J 2/055 B41J 2/16 C23C 24/04

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】圧電ユニットの所定配置された圧電素子の
    駆動によってインク噴射する、キャビティ板と振動板と
    を有する記録ヘッドにおいて、 圧電ユニットは、圧電素子としてのチタン酸ジルコン酸
    鉛(以下、PZTと表記する)膜が、基板上の所定配置
    箇所にガスデポジション法によって形成され、 基板は、
    シリコン基板と、この上の所定配置箇所に積層被着され
    たチタンおよび白金とからなることを特徴とするインク
    ジェット記録ヘッド。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の記録ヘッドにおいて、P
    ZT膜は、厚さが1μm以上100μm以下であること
    を特徴とするインクジェット記録ヘッド。
  3. 【請求項3】請求項1に記載の記録ヘッドにおいて、圧
    電ユニットは、振動板上に接合されてなることを特徴と
    するインクジェット記録ヘッド。
  4. 【請求項4】請求項1に記載の記録ヘッドにおいて、圧
    電ユニットは、直接キャビティ板に接合されてなること
    を特徴とするインクジェット記録ヘッド。
JP4148195A 1995-03-01 1995-03-01 インクジェット記録ヘッド Expired - Lifetime JP3166535B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4148195A JP3166535B2 (ja) 1995-03-01 1995-03-01 インクジェット記録ヘッド

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4148195A JP3166535B2 (ja) 1995-03-01 1995-03-01 インクジェット記録ヘッド

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08230181A JPH08230181A (ja) 1996-09-10
JP3166535B2 true JP3166535B2 (ja) 2001-05-14

Family

ID=12609548

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4148195A Expired - Lifetime JP3166535B2 (ja) 1995-03-01 1995-03-01 インクジェット記録ヘッド

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3166535B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE69839540D1 (de) * 1997-06-20 2008-07-10 Seiko Epson Corp Piezoelektrisches Schichtelement, Verfahren zum Herstellen und Tintenstrahldruckkopf
JP2001156349A (ja) * 1999-11-25 2001-06-08 Ricoh Co Ltd 圧電アクチュエータ及び流体搬送ポンプ
JP4868200B2 (ja) 2004-09-22 2012-02-01 ブラザー工業株式会社 圧電アクチュエータおよびインクジェットヘッドの製造方法
JP4894137B2 (ja) * 2004-09-22 2012-03-14 ブラザー工業株式会社 圧電アクチュエータおよびインクジェットヘッドの製造方法
JP2006240020A (ja) 2005-03-02 2006-09-14 Fuji Photo Film Co Ltd 液体吐出ヘッド及び液体吐出ヘッドの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH08230181A (ja) 1996-09-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3166535B2 (ja) インクジェット記録ヘッド
US6048053A (en) Ink jet recording head including a spacing member for defining a gap between a fixed board and a piezoelectric element
JP2002046281A (ja) インクジェット式記録ヘッド及びその製造方法並びにインクジェット式記録装置
JPH0757545B2 (ja) インクジェットヘッド及びその製造方法
JPH07148921A (ja) インクジェットヘッド
JP4609746B2 (ja) インクジェットヘッドの製造方法
JPH09234864A (ja) インクジェット記録ヘッド
JPH09300609A (ja) インクジェットヘッド
JP4284913B2 (ja) インクジェットヘッドおよびその製造方法ならびにインクジェット式記録装置
JP3067535B2 (ja) インク噴射装置及びその製造方法
JPH0729425B2 (ja) インクジェット記録ヘッド
JPS6232112B2 (ja)
JP3298755B2 (ja) インクジェットヘッドの製造方法
JPH04169237A (ja) インクジェットヘッド
JPH091796A (ja) インクジェット記録ヘッド
JP2001054946A (ja) インクジェットヘッド
JPH03187756A (ja) 液滴噴出装置
JPS58108164A (ja) インクジエツトヘツド
JP2990479B2 (ja) インクジェットヘッド及びその製造方法
JP3669010B2 (ja) インクジェット式印字ヘッド
JPH08230184A (ja) インクジェット記録ヘッドおよびその製造方法
JPH08306980A (ja) 圧電素子ユニット及びその製造方法並びにその圧電素子ユニットを用いたインクジェット記録ヘッド
JPH0957964A (ja) インクジェットヘッド
JPH09131881A (ja) インクジェット記録ヘッドの製造方法
JPH09207333A (ja) インクジェットヘッド

Legal Events

Date Code Title Description
EXPY Cancellation because of completion of term