JPH09234864A - インクジェット記録ヘッド - Google Patents

インクジェット記録ヘッド

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JPH09234864A
JPH09234864A JP4021396A JP4021396A JPH09234864A JP H09234864 A JPH09234864 A JP H09234864A JP 4021396 A JP4021396 A JP 4021396A JP 4021396 A JP4021396 A JP 4021396A JP H09234864 A JPH09234864 A JP H09234864A
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JP
Japan
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ink
recording head
jet recording
ink jet
pressure chamber
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JP4021396A
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English (en)
Inventor
Taku Umegaki
卓 梅垣
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Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Co Ltd
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Publication date
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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】構成の複雑化,大型化,コストアップなどを招
くことなく、インク滴の吐出特性が安定したインクジェ
ット記録ヘッドを提供する。 【解決手段】複数の加圧室部5が凹溝として形成された
加圧室ブロック17と、複数の絞り孔14により加圧室
部5に連通したインク溜め3および加圧室部に連通する
ノズル孔部6とが共に貫通孔として形成されたプラスチ
ック製のインク供給ブロック12と、インク溜めの開口
部を覆う蓋部18とからなり、加圧室ブロックとインク
供給ブロックが互いに高分子接着材により一体に結合さ
れる。また、加圧室ブロックを高剛性素材で構成し、か
つこの加圧室ブロックの表面に金属電極層を介して圧電
素子を直接形成すると好便である。

Description

【発明の詳細な説明】
【産業上の利用分野】この発明は、インクジェットプリ
ンタなどにおいて、圧電バイモルフ構造の圧電素子の電
界誘起歪みを駆動源としてインク流路内のインクをノズ
ルから吐出するインクジェット記録ヘッドに関する。
【従来の技術】従来、微細なノズルからインク滴を吐出
して紙などの記録媒体上に点着させ、情報の記録を行う
印字または印刷方法は、インクジェット記録方式として
知られており、その構成が簡単であるためプリンタやフ
ァックスなどの分野で広く用いられている。インクジェ
ット記録ヘッドには幾つかの方式が提案されているが、
その中で振動板の表面に接着した圧電素子に電界を印加
して圧電素子を伸縮させ(電界誘起歪みという)、この
電界誘起歪みを駆動源としてインク流路内のインクをノ
ズルから吐出させる方式は、ヘッド寿命が半永久的であ
り、かつランニングコストが低いという特徴を有するた
め、今後応用分野の拡大が期待される。図7は従来のイ
ンクジェット記録ヘッドのインク流路の一例を模式化し
て示す平面図、図8は従来のインクジェット記録ヘッド
をインク流路に沿った方向に模式化して示す断面図であ
る。図において、プラスチック成形品からなる基板2は
凹溝として形成されたインク溜め3と、このインク溜め
3から逆流防止用の複数の絞り部4を介して分岐した複
数の加圧室部5と、この加圧室部5それぞれの端末部か
ら基板2を貫通して背面側にノズル孔6Hが開口したノ
ズル孔部6とを備え、この基板2に凹溝を覆うよう平板
状の振動板7が気密に接合または接着されることによ
り、絞り部4によりインクの流通方向が規制された複数
条のインク流路が形成される。また、振動板7が剛性の
低いプラスチック材で構成される場合、振動板7の表面
には高剛性の金属板からなる補強板8が貼り合わされ、
この補強板を共通電極として、複数の加圧室部5に対向
する補強板の表面に電気機械変換素子としての直方体状
の圧電素子1の一方の電極(下部電極9L)が補強板8
に導電接触するよう接着剤層10によって固定される。
このように構成されたインクジェット記録ヘッドは、圧
電素子1の上部電極9Uと共通電極としての補強板8と
の間に例えば方形波の駆動電圧を印加すると、圧電素子
1がその接着面に平行な面方向に伸縮(電界誘起歪み)
する。このとき、圧電素子1は接着剤層10および補強
板8を介して振動板7に拘束された状態になっているの
で、圧電素子1の面方向の伸縮は補強板8および振動板
7を加圧室部5側に湾曲させる力に変換され、加圧室部
5の容積が瞬間的に減少または増加する。この容積変化
(呼吸作用)を駆動源として、例えば容積の減少時には
その減少分に相当する量のインクがノズル孔部6を介し
てノズル孔6Hから吐出され、容積の増加時にはインク
溜め3内のインクを絞り部4を介して加圧室部5に吸入
する。したがって、ノズル孔部6から吐出されたインク
はインク滴となって対向配置された記録紙に点着し、圧
電素子1に印加する駆動電圧の大きさに比例した量のイ
ンク濃度で印字または印刷が行われる。
【発明が解決しようとする課題】インクジェット記録ヘ
ッドにより等しい濃度の印字または印刷を行う為には、
一定の駆動電圧に対して複数のノズルから吐出されるイ
ンク滴の吐出初速度,インク滴量などの吐出特性が揃っ
ていることが求められる。吐出特性を揃えるためには、
まず複数の圧電素子の特性が同一であり、圧電素子の変
位が応答よく加圧室部の呼吸作用に変換されるととも
に、複数のインク流路の流路抵抗が揃っていることが求
められる。ところが、従来のインクジェット記録ヘッド
において絞り部4は、隔壁4Aによって流路を複数分割
して流路断面積を絞る方式が採られており、かつ隔壁4
Aの先端が振動板7に接着処理されるため、接着時に接
着面からはみ出した接着材により流路の一部が塞がれ、
複数の絞り部4間で流路断面積に差が生じ易く、絞り部
4の流路抵抗のばらつきが原因でインク滴の吐出特性が
不揃いになるという問題がある。また、圧電素子の変位
を応答よく加圧室部に伝えるために、金属製の補強板8
を貼り合わせて振動板7の剛性を高めるなどの対策が必
要であり、簡素であるべきインクジェット記録ヘッドの
構成の複雑化や加工工数の増加を招くという問題があ
る。さらに、長期間インク吐出特性を安定して保持する
ためには、充分な容積のインク溜め3を必要とするが、
インク溜め3,絞り部4,および加圧室部5が平面的に
直列配置された従来のインクジェット記録ヘッドでは、
インク溜め容積に比例してインクジェット記録ヘッドの
インク流路に沿った方向の寸法が増大するため、これが
原因でインクジェット記録ヘッドが大型化するという問
題がある。また、インク溜め3,絞り部4,加圧室部
5,およびノズル孔部6を基板2側に集中させた従来の
インクジェット記録ヘッドでは、絞り部を含めて基板2
の加工技術が複雑となり、経済的不利益を招くという欠
点もある。この発明の課題は、構成の複雑化,大型化,
加工技術の高度化,コストアップなどを招くことなく、
インク滴の吐出特性が安定したインクジェット記録ヘッ
ドを提供することにある。
【課題を解決するための手段】前述の課題を解決するた
めに、請求項1に記載の発明は、圧電バイモルフ構造の
圧電素子の電界誘起歪みを駆動源としてインク流路内の
インクをノズルから吐出するインクジェット記録ヘッド
において、表面に圧電素子を備え,この圧電素子に対向
する裏面側に複数条の加圧室部がそれぞれ凹溝として形
成された加圧室ブロックと、複数の絞り孔により前記複
数の加圧室部に連通したインク溜め、および前記複数の
加圧室部それぞれに連通するノズル孔部とが共に貫通孔
として形成されたプラスチック製のインク供給ブロック
と、前記インク溜めの反絞り孔側の開口部を覆う蓋部と
からなり、前記加圧室ブロックとインク供給ブロック、
およびインク供給ブロックと蓋部とを互いに高分子接着
材により一体に結合することとする。請求項2に記載の
発明は、請求項1に記載のインクジェット記録ヘッドに
おいて、加圧室ブロックが高剛性素材からなり、この加
圧室ブロックの表面に直接形成された金属電極層と、こ
の金属電極層の表面に直接形成された圧電素子とを備え
るよう構成すると好便である。請求項3に記載の発明
は、請求項2に記載のインクジェット記録ヘッドにおい
て、高剛性素材をセラミック材とすると好便である。請
求項4に記載の発明は、請求項2に記載のインクジェッ
ト記録ヘッドにおいて、高剛性素材を金属材とすると好
便である。請求項5に記載の発明は、請求項2に記載の
インクジェット記録ヘッドにおいて、高剛性素材をカー
ボン材とすると好便である。請求項6に記載の発明は、
請求項2に記載のインクジェット記録ヘッドにおいて、
高剛性素材をシリコンウェハ材とすると好便である。請
求項7に記載の発明は、請求項1に記載のインクジェッ
ト記録ヘッドにおいて、蓋部と一体成形されてインクジ
ェット記録ヘッドを保持するヘッドケースを備えるよう
構成すると好便である。請求項8に記載の発明は、請求
項1に記載のインクジェット記録ヘッドにおいて、イン
ク供給ブロックと一体成形されてインクジェット記録ヘ
ッドを保持するヘッドケースを備えるよう構成すると好
便である。請求項1に記載の発明では、加圧室部を加圧
室ブロック側に、インク溜めおよびノズル孔部をインク
供給ブロックに、それぞれ凹溝または貫通孔として分離
して形成したことにより、その加工技術が容易化される
とともに、インク溜めと加圧室部を互いに重ねて配置で
きるのでインクジェット記録ヘッドの平面寸法が小型化
されると同時にインク溜め容積の拡大が可能になる。ま
た、絞り部を絞り孔に変えたことによりその加工が容易
化されるとともに、絞り孔の位置を加圧室ブロックとイ
ンク供給ブロックの接着面から離すことが可能となり、
絞り孔への余分な接着剤の流れ込みを回避できるので、
これが原因で生ずるインク吐出特性のばらつきが排除さ
れる。請求項2に記載の発明では、加圧室ブロックを高
剛性素材で構成したことにより、凹溝として形成された
加圧室の底部の薄肉の壁が高剛性の振動板として機能す
るので、従来必要とした補強板が不要になり、インクジ
ェット記録ヘッドの構成が簡素化されるとともに、圧電
バイモルフ構造の圧電素子の変形量が加圧室部の容積変
化に応答よく変換され、インク吐出特性が改善される。
また、高剛性素材の持つ高い耐熱性や熱安定性を利用
し、例えば蒸着法,スパッタリング法,焼結法,水熱合
成法,MOCVD法,などの成膜技術により、加圧室ブ
ロックの表面に直接金属電極および圧電素子を形成する
ことが可能となり、複数の圧電素子間で電界誘起歪みの
ばらつきが小さく、かつ接着層が排除されて圧電素子の
変位が応答よく安定して加圧室部の呼吸作用に変換され
る。ここで、加圧室ブロックの高剛性素材として、請求
項3に記載の発明のように例えばジルコニアなどのセラ
ミック材を用いるか、請求項4に記載の発明のようにニ
ッケルやステンレスなどの金属材を用いるか、請求項5
に記載の発明のようにカーボン材を用いるか、あるいは
請求項6に記載の発明のようにシリコンウェハ材を用い
ることにより、請求項2について記載したと同様の作用
が容易かつ安定して得られる。請求項7に記載の発明で
は、インク溜めの蓋部がヘッドケースと一体成形されて
インク溜めの開口部を気密にシールするとともに、イン
クジェット記録ヘッドを支持するので、インクジェット
記録ヘッドの構成部品点数が削減され、かつその組み立
て工数も低減される。請求項8に記載の発明では、イン
ク供給ブロックがヘッドケースに一体成形されることに
より、インクジェット記録ヘッドの構成部品点数が削減
され、かつその組み立て工数も低減される。
【発明の実施の形態】以下この発明を実施例に基づいて
説明する。なお、従来例と同じ参照符号を付けた部材は
従来例のそれと同じ機能をもつので、その説明を省略す
る。図1は請求項1に記載した発明の一実施例になるイ
ンクジェット記録ヘッドを模式化して示す断面図であ
る。図において、プラスチック成形品からなるインク供
給ブロック12には、複数の絞り孔14を有するインク
溜め3と、ノズル孔6Hが背面側に開口した複数のノズ
ル孔部6とが共に貫通孔として形成され、インク溜め3
の反絞り孔側の開口部はプラスチック製の蓋部18をイ
ンク供給ブロック12に気密に接着することにより封止
される。また、加圧室ブロック17はプチスチック成形
品からなり、絞り孔14およびノズル孔部6に対応して
複数条の加圧室部5がそれぞれ凹溝として成形され、加
圧室ブロック17とインク供給ブロック12とを高分子
接着剤10を用いて気密に接着することにより、絞り孔
14によりインク溜め3から分岐した複数条の加圧室部
5およびノズル孔部6からなるインク流路が形成され
る。この実施例の場合、加圧室ブロック17の表面には
従来例と同様に、補強板8が接合または接着され、さら
にその表面に予め下部電極9Lおよび上部電極9Uが形
成された圧電素子1が少量の高分子接着材10を用いて
接着される。このように構成されたインクジェット記録
ヘッドでは、加圧室部5を加圧室ブロック17側に、イ
ンク溜め3およびノズル孔部6をインク供給ブロック1
2側に、それぞれ凹溝または貫通孔として分離して形成
し、かつ従来の絞り部を絞り孔14に置き換えたことに
より、インク供給ブロック12および加圧室ブロック1
7の成形加工が容易化されるとともに、インク溜めと加
圧室部を互いに重ねて配置できるのでインクジェット記
録ヘッドの平面寸法の小型化、およびインク溜め容積の
拡大が同時に可能になる。また、絞り孔14の位置を加
圧室ブロック17とインク供給ブロック12の接着面か
ら離すことが可能となり、絞り孔への余分な接着剤の流
れ込みを回避できるので、これが原因で生ずるインク吐
出特性のばらつきを排除できる利点が得られる。図2は
請求項2および請求項3に記載した発明の一実施例を模
式化して示す断面図である。この実施例が図1に示す実
施例と異なるところは、加圧室ブロック27が高剛性素
材としてのセラミック材で構成されるとともに、この加
圧室ブロック27の表面に直接形成された金属電極層2
2と、この金属電極層22の表面に直接形成された圧電
素子21とを備えた点にある。すなわち、セラミック材
としてジルコニア平板を用いた場合、ジルコニア平板の
機械研削あるいはレーザー加工によって加圧室部5を容
易に形成できる。また、ジルコニアペーストの射出成形
や打ち抜きグリーンシートの積層焼結により加圧室部5
を備えた加圧室ブロック27を製作することも可能であ
り、その加工技術が容易化される。さらに、剛性の高い
ジルコニアからなる加圧室部の壁が振動板として機能す
るので、従来必要とした補強板を用いないでも圧電バイ
モルフ構造の圧電素子の電界誘起歪みを加圧室の容積変
化に効率よく変換するので、インク滴の吐出特性を向上
できる利点が得られる。そして、加圧室ブロック27の
表面に白金ペーストおよびPZTペーストをスクリーン
印刷した後、全体を1200°C程度の高温の鉛蒸気雰
囲気中で加熱してバインダーを焼成除去することによ
り、ジルコニアの高耐熱性を利用して加圧室ブロック2
7の表面に直接焼結された金属電極層としての白金電極
22およびPZT圧電素子21が形成され、圧電素子2
1の電界誘起歪みを加圧室部5の容積変化により効率よ
く変換して、インク滴の吐出特性を向上できる利点が得
られる。図3は請求項4に記載した発明の一実施例を模
式化して示す断面図である。この実施例が図2に示す実
施例と異なるところは、加圧室ブロック37が高剛性素
材としてのニッケル,ステンレス等,高剛性の金属材で
構成されるとともに、この加圧室ブロック37の表面に
直接形成された金属電極層32と、この金属電極層32
の表面に直接形成された圧電素子31とを備えた点にあ
る。また、圧電素子31の形成方法としては水熱合成法
が適している。即ち、例えば加圧室ブロック37の表面
に金属電極層32としてPZTの一成分であるチタン薄
膜を形成した後、予め定まる鉛:ジルコニウムのモル比
を有する硝酸鉛水溶液とオキシ塩化ジルコニウム水溶液
の混合液に水酸化カリウム8規定水溶液を加えた混合液
を処理液とし、この処理液中に加圧室ブロック37を浸
し、150°C前後の密閉雰囲気中で一定時間チタン薄
膜の表面にチタン酸ジルコン酸鉛の核形成を行う核形成
工程と、予め定まる鉛:ジルコニウム:チタンのモル比
を有する硝酸鉛水溶液とオキシ塩化ジルコニウム水溶液
と四塩化チタン水溶液の混合液に水酸化カリウム4規定
水溶液を加えた混合液を処理液とし、この処理液中に核
形成済金属円筒を浸し、120°C前後の密閉雰囲気中
で一定時間チタン酸ジルコン酸鉛の結晶成長を行う結晶
成長工程とを経て圧電素子31が形成される。また、圧
電体微粉末を加圧室ブロックの表面に吹きつけた後、数
100°Cの雰囲気中でアンニール処理するガスデポジ
ッション法によっても、加圧室ブロック37の表面に圧
電素子31を直接形成することができる。一方、請求項
5に記載した発明のように、加圧室ブロックをカーボン
材で形成しようとする場合、まず加圧室ブロックをフェ
ノール樹脂やポリイミド樹脂の成形品として製作し、こ
れを酸素遮断雰囲気中で1500°C程度に加熱するこ
とにより、アモルファスカーボン化した加圧室ブロック
が得られる。この場合、金属電極層および圧電素子の形
成方法としては、図2について説明した水熱合成法が適
しており、加圧室ブロックの表面に金属電極層および圧
電素子を直接形成することができる。図4は請求項6に
記載した発明の一実施例を模式化して示す断面図であ
る。この実施例が図2に示す実施例と異なるところは、
加圧室ブロック47にシリコンウェハ材を用いた点にあ
る。この実施例の場合、加圧室部5はエッチング加工に
よりミクロンオーダの精密加工が可能である。また、金
属電極層42は蒸着膜,スパッタ膜,あるいはスクリー
ン印刷膜として形成可能である。さらに、圧電素子41
はMOCVD法やスパッタリング法により形成可能であ
り、この場合圧電素子41を低電圧で駆動できる利点が
得られる。図5は請求項7に記載した発明の一実施例を
模式化して示す断面図であり、インク供給ブロック12
に形成されたインク溜め3の開口部を気密にシールする
蓋部8と一体成形されてインクジェット記録ヘッドを保
持するヘッドケース51を備えており、ヘッドケース5
1を図示しないプリンターの要部に連結することによ
り、インクジェット記録ヘッドが定位置保持されるとと
もに、インクジェット記録ヘッドの部品点数および組み
立て工数を低減できる利点が得られる。図6は請求項8
に記載した発明の一実施例を模式化して示す断面図であ
り、インク供給ブロック12と一体成形されてインクジ
ェット記録ヘッドを保持するヘッドケース61を備えて
おり、ヘッドケース61を図示しないプリンターの要部
に連結することにより、インクジェット記録ヘッドが定
位置保持されるとともに、インクジェット記録ヘッドの
部品点数および組み立て工数を低減できる利点が得られ
る。
【発明の効果】請求項1に記載した発明のインクジェッ
ト記録ヘッドは前述のように、インク溜めおよびノズル
孔部をインク供給ブロック側に、加圧室部を加圧室ブロ
ック側に分離し、絞り孔を介して加圧室部とインク溜め
とを重層配置するよう構成した。その結果、インクジェ
ット記録ヘッドの面方向寸法の小型化を阻害することな
く充分な容量のインク溜めを形成できるとともに、絞り
孔への接着樹脂の垂れ込みが排除されて流路抵抗のばら
つきが排除されるので、加工工数の低減効果と併せてイ
ンク吐出性能を長期間安定して保持できるインクジェッ
ト記録ヘッドを経済的にも有利に提供することができ
る。請求項2に記載した発明のインクジェット記録ヘッ
ドは前述のように、加圧室ブロックに高剛性素材(例え
ば請求項3に記載のセラミック材,請求項4に記載の金
属材,請求項5に記載のカーボン材,請求項6に記載の
シリコンウェハ材)を用いるよう構成した。その結果、
加圧室ブロックが従来の振動板および補強板の機能を兼
ねることによってインクジェット記録ヘッドの構成が簡
素化されるとともに、それぞれの高剛性素材に適した成
膜技術により金属電極層および圧電素子を加圧室ブロッ
クの表面に直接形成できるので、圧電素子間で電界誘起
歪み量のばらつきが少なく、かつ電界誘起歪みを加圧室
部の呼吸作用に効率よく変換でき、したがって優れたイ
ンク吐出性能を有するインクジェット記録ヘッドを提供
することができる。さらに、請求項7に記載の発明のよ
うに、インク溜めの蓋部をヘッドケースと一体成形する
か、あるいは請求項8に記載の発明のように、インク供
給ブロックをヘッドケースと一体成形するよう構成すれ
ば、部品定数を低減できるとともに、インクジェット記
録ヘッドの組み立て工数を低減できる利点が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1に記載した発明の一実施例になるイン
クジェット記録ヘッドを模式化して示す断面図
【図2】請求項2および請求項3に記載した発明の一実
施例を模式化して示す断面図
【図3】請求項4に記載した発明の一実施例を模式化し
て示す断面図
【図4】請求項6に記載した発明の一実施例を模式化し
て示す断面図
【図5】請求項7に記載した発明の一実施例を模式化し
て示す断面図
【図6】請求項8に記載した発明の一実施例を模式化し
て示す断面図
【図7】従来のインクジェット記録ヘッドのインク流路
の一例を模式化して示す平面図
【図8】従来のインクジェット記録ヘッドをインク流路
に沿った方向に模式化して示す断面図
【符号の説明】
1・・・圧電素子、2・・・基板、3・・・インク溜
め、4・・・絞り部、5・・・加圧室部、6・・・ノズ
ル孔部、6H・・・ノズル孔、7・・・振動板、8・・
・補強板、10・・・接着剤、12・・・インク供給ブ
ロック、14・・・絞り孔、17・・・加圧室ブロッ
ク、18・・・蓋部、21・・・圧電素子、22・・・
金属電極層、27・・・加圧室ブロック(セラミック
材)、31・・・圧電素子、32・・・金属電極層、3
7・・・加圧室ブロック(金属材)、41・・・圧電素
子、42・・・金属電極層、47・・・加圧室ブロック
(シリコンウェハ材)、51・・・ヘッドケース、61
・・・ヘッドケース。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】圧電バイモルフ構造の圧電素子の電界誘起
    歪みを駆動源としてインク流路内のインクをノズルから
    吐出するインクジェット記録ヘッドにおいて、表面に圧
    電素子を備え,この圧電素子に対向する裏面側に複数条
    の加圧室部がそれぞれ凹溝として形成された加圧室ブロ
    ックと、複数の絞り孔により前記複数の加圧室部に連通
    したインク溜め、および前記複数の加圧室部それぞれに
    連通するノズル孔部とが共に貫通孔として形成されたプ
    ラスチック製のインク供給ブロックと、前記インク溜め
    の反絞り孔側の開口部を覆う蓋部とからなり、前記加圧
    室ブロックとインク供給ブロック、およびインク供給ブ
    ロックと蓋部とが互いに高分子接着材により一体に結合
    されてなることを特徴とするインクジェット記録ヘッ
    ド。
  2. 【請求項2】請求項1に記載のインクジェット記録ヘッ
    ドにおいて、加圧室ブロックが高剛性素材からなり、こ
    の加圧室ブロックの表面に直接形成された金属電極層
    と、この金属電極層の表面に直接形成された圧電素子と
    を備えたことを特徴とするインクジェット記録ヘッド。
  3. 【請求項3】請求項2に記載のインクジェット記録ヘッ
    ドにおいて、高剛性素材がセラミック材であることを特
    徴とするインクジェット記録ヘッド。
  4. 【請求項4】請求項2に記載のインクジェット記録ヘッ
    ドにおいて、高剛性素材が金属材であることを特徴とす
    るインクジェット記録ヘッド。
  5. 【請求項5】請求項2に記載のインクジェット記録ヘッ
    ドにおいて、高剛性素材がカーボン材であることを特徴
    とするインクジェット記録ヘッド。
  6. 【請求項6】請求項2に記載のインクジェット記録ヘッ
    ドにおいて、高剛性素材がシリコンウェハ材であること
    を特徴とするインクジェット記録ヘッド。
  7. 【請求項7】請求項1に記載のインクジェット記録ヘッ
    ドにおいて、蓋部と一体成形されてインクジェット記録
    ヘッドを保持するヘッドケースを備えたことを特徴とす
    るインクジェット記録ヘッド。
  8. 【請求項8】請求項1に記載のインクジェット記録ヘッ
    ドにおいて、インク供給ブロックと一体成形されてイン
    クジェット記録ヘッドを保持するヘッドケースを備えた
    ことを特徴とするインクジェット記録ヘッド。
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Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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