JP3166002U - 排泄物漏れ防止リング - Google Patents
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Abstract
【課題】おむつカバーや紙製の使い捨ておむつにおいて、脚部周りや胴周りを介して排泄物が外部に漏れることを防ぐおむつカバー等用の排泄物漏れ防止リングを提供する。【解決手段】使用者の脚の付け根周りに装着可能な布又は紙の環状体1からなり、該環状体は、軸方向に幅、円周方向に長さを有する素材で作成され、幅方向の一端部において、長さ方向に弾性的に伸縮自在かつ縮小付勢にされてギャザーが形成されたギャザー部3と、幅方向の他端部において、長さ方向に沿ってフリルが形成されたフリル部5とを有する。環状体1は長さ方向の中間部において開閉自在に構成されている。2つの環状体を弾力性のある芯を柔軟な素材で包んでなる長尺の紐状体である背あてパッドで結合する。【選択図】図1
Description
本考案は、主としておむつカバーの脚部開口や胴部開口背面部からの排泄物の漏れを防止するための品に関する。
おむつカバーや紙製の使い捨ておむつは、内面の股間部を中心に載置した吸収体で受けた排泄物が被装着者の脚部周りや胴周りを介しておむつの外部へ漏れるのを防ぐために種々の工夫が施されている。加工が容易な紙製の使い捨ておむつにおいては、例えば、特開2001−258930号公報及び特開2002−159528号公報等に示されるように、略長方形の吸収体の両側縁、即ちおむつの股下部両側縁に沿って立体ギャザーを形成することにより排泄物の漏れを防止しようとしている。また、紙製品ではない一般的なおむつカバーにおいても、例えば、実用新案登録第3061324号公報及び実用新案登録第3091533等公報に示されるように、伸縮性と非透水性を有する素材により、おむつカバーの股座部の両側縁にフリル部を形成すると共に、該フリル部の先端部にゴム紐を通してギャザーを形成するなどして排泄物の漏れの防止を試みている。
このように、おむつカバーや紙製使い捨ておむつ(以下単に「おむつカバー等」と記す)には排泄物の漏れを防止するための種々工夫が施されている。しかし、実際には、装着者によっては脚の付け根部分が極端に細く、おむつカバー等の脚部開口との間に大きな隙間が存在したり、装着者が様々な姿勢をとる間におむつカバー等が本来の位置からずれるなどして、おむつカバー等の脚部開口からの排泄物の漏れを完全には防止できていないのが実情である。 また、人体の臀部には左右の脚に対応する左右の盛り上がり部の間に溝部が存在し、排泄物はこの溝部を介して背部に回り込み易く、おむつカバー等の胴部開口からの排泄物の漏れも完全には防止できていない。
特に、介護の現場においては、こうした問題は、汚れた下着の交換、寝具の交換等の作業や大量の洗濯物の取り扱いなどにおいて、介護者への大きな負担となっている。
本考案は、おむつカバー等が種々の工夫を施しているにも拘わらず排泄物の漏れを完全に防止することができていない実情に鑑み、おむつカバー等と共に使用することにより、排泄物の漏れをより確実に抑制するために考案された品を提供することを目的とするものである。
前記目的を達成するため、請求項1に係る排泄物漏れ防止リングは、使用者の脚の付け根周りに装着可能な布又は紙の環状体からなり、該環状体は、軸方向に幅、円周方向に長さを有する素材で作成され、幅方向の一端部において、長さ方向に弾性的に伸縮自在かつ縮小方向に付勢されてギャザーが形成されたギャザー部と、幅方向の他端部において、長さ方向に沿ってフリルが形成されたフリル部とを有する。
請求項2に係る排泄物漏れ防止リングは、前記環状体の長さ方向の中間部において開閉自在に構成されている。
請求項3に係る排泄物漏れ防止リングは、2つの前記環状体と、各端部が前記2つの環状体の各一に結合された、弾力性のある芯を柔軟な素材で包んでなる長尺の紐状体と、から構成されている。
請求項1の本考案に係る排泄物漏れ防止リングは、以上のように構成されており、おむつカバー等とは別に使用者の肌に直接装着するものである。おむつカバー等と共に使用し、ギャザー部を膝部に向け、フレアー部を腹部に向けて、使用者の脚の付け根周りに装着することにより、おむつカバー等の脚部開口に大きな隙間が存在したり、装着者が様々な姿勢をとる間におむつカバー等が本来の位置からずれたりしても、常に使用者の脚の付け根周りに密着していることにより、おむつカバー等の脚部開口からの排泄物の漏れを効果的に防止することができる
また、本考案に係る排泄物漏れ防止リングは、少ない材料で比較的簡単に製造できるため安価に提供される。提供された排泄物漏れ防止リングは、紙製はもちろん布製のものでも安価であるため、汚れがひどくなったら捨てるのも容易である。布製のものは特に洗って繰り返し使用することができ、より経済的である。
請求項2の本考案に係る排泄物漏れ防止リングは、環状体が長さ方向の中間部において開閉自在に構成されていることにより、使用時に、ズボン等を脱着する必要なく、直接脚の付け根に着脱でき、ズボン等を脱着する手間を省くことができる。
請求項3の本考案に係る排泄物漏れ防止リングは、2つの環状体を弾力性のある芯を柔軟な素材で包んだ紐状体で連結することにより、水便や尿が背に廻るのを紐状体で防ぐことが可能となる。したがって、おむつカバー等の脚部開口だけでなく、胴部開口からの排泄物の漏れをも効果的に防止することができ、使用者は安楽安寧に過ごすことができるようになり、また、介護者にとっては、介護量が減少し、精神的、時間的な余裕をもつことが可能になる。
以下、本考案に係る排泄物漏れ防止リングの具体的構成を図示の実施例に基づいて説明する。
図1は、本考案の排泄物漏れ防止リングの第1実施例を示し、排泄物漏れ防止リングは環状体1からなる。環状体1は、軸方向に幅W、円周方向に長さLを有する布又は紙の素材で作成され、幅W方向の図中上端部において、長さL方向に弾性的に伸縮自在かつ縮小方向に付勢されてギャザーが形成されたギャザー部3と、幅W方向の図中下端部において、長さ方向に沿ってフリルが形成されたフリル部5とを有する。
ギャザー部3は、図示例では幅W方向の上端部に環状体1の全周に亘って設けられた円筒部分にゴム紐のような長尺の伸縮自在な弾性体を通すことにより形成されている。このギャザー部3は、このような方法以外にも、複数本の細いゴム糸が環状体1の全周に亘って織り込まれた長さL方向に弾性的に伸縮自在な生地や、ゴム糸等を使用することなく素材自体又は織り方により長さL方向に弾性的に伸縮自在な生地などを利用して形成してもよい。
フリル部5は、幅W方向の一端部が圧縮されてギャザー部3として形成されることにより幅W方向の他端部に形成されるものである。
素材の布は、綿のニット生地のものが好ましい。織生地でもガーゼなどの軟らかいものであればよい。同様に紙素材の場合も、肌にやさしく柔らかいものがよい。
以上のように構成された排泄物漏れ防止リングの使用について説明すると、吸収パッドをあてた後、おむつカバー等を装着する前に、図2及び図3に示すように、フリル部5を使用者の腹部の方に向け、ギャザー部3を膝部の方に向けて脚の付け根に装着する。このように装着することにより、おむつカバー等の脚部開口から漏れる恐れのある尿や水便などの排泄物の漏れを脚の付け根周りで効果的に抑えることができる。
図4は、第1実施例の変更例を示す。環状体1−1は、長さL方向の中間部で再接合可能に分離されている。接合端部1a、1bには面ファスナー6a、6bが設けられており、接合端部1a、1bを接離することにより環状体1−1を開閉することができる。このように構成することで、使用時に、ズボン等を脱着する手間を省くことができ、また、環状体による弾性圧力を脚の付け根の大小に対応して適宜調節することが可能になる。
接合端部1a、1bの接合手段は面ファスナーに限られない。ホック、ボタン、紐、等、接合端部1a、1bを開閉自在に接合できる手段であればいずれの手段でもよい。
図5は、本考案の排泄物漏れ防止リングの第2実施例を示す。この実施例においては、左右一対の環状体11a,11bが長尺状の背あてパッド17により連結されている。環状体11a,11bの背あてパッド17との結合部位はフリル部15a、15bである。背あてパッド17は、ウレタン、綿、等の弾力性のある素材の芯を柔軟な布で包むことにより形成されている。
第2実施例に係る排泄物漏れ防止リングの使用状態は図6に示すとおりである。この例によれば、水便や尿が臀部の溝を通って背に廻り、おむつ等の胴部開口から外部に漏れるのを背あてパッド17により効果的に防ぐことができる。
1、1−1、11a、11b:環状体
1a、1b:環状体の接合端部
3:ギャザー部
5、15:フリル部
6a、6b:面ファスナー
17:背あてパッド
1a、1b:環状体の接合端部
3:ギャザー部
5、15:フリル部
6a、6b:面ファスナー
17:背あてパッド
Claims (3)
- 使用者の脚の付け根周りに装着可能な布又は紙の環状体からなり、該環状体は、軸方向に幅、円周方向に長さを有する素材で作成され、幅方向の一端部において、長さ方向に弾性的に伸縮自在かつ縮小方向に付勢されてギャザーが形成されたギャザー部と、幅方向の他端部において、長さ方向に沿ってフリルが形成されたフリル部とを有する排泄物漏れ防止リング。
- 前記環状体は長さ方向の中間部において円環を開閉自在に構成した排泄物漏れ防止リング。
- 2つの前記環状体と、各端部が前記2つの環状体の各一に結合された、弾力性のある芯を柔軟な素材で包んでなる長尺の紐状体と、から構成されている排泄物漏れ防止リング。
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2010
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