JP3165173B2 - 静電容量センサ回路 - Google Patents

静電容量センサ回路

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JP3165173B2 JP14374991A JP14374991A JP3165173B2 JP 3165173 B2 JP3165173 B2 JP 3165173B2 JP 14374991 A JP14374991 A JP 14374991A JP 14374991 A JP14374991 A JP 14374991A JP 3165173 B2 JP3165173 B2 JP 3165173B2
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二郎 田沼
直司 阿久津
裕 境野
浩 岡田
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  • Measurement Of Resistance Or Impedance (AREA)
  • Transmission And Conversion Of Sensor Element Output (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、バイポーラプロセスに
よって作られたモノリシックIC内部に設けられる静電
容量センサ回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、容量が変化する静電容量コンデン
サを構成する静電容量センサを内蔵した電子回路におい
て、該静電容量コンデンサの容量を検出する場合、静電
容量コンデンサと抵抗を接続して該抵抗の両端に発生す
る電圧を電解効果トランジスタと抵抗から成る増幅回路
で増幅し、出力端子から検出した容量変化を取り出すよ
うにしている。
【0003】図2は従来の静電容量センサ回路の回路図
である。図において、容量の変化する静電容量コンデン
サを構成する静電容量センサC X が、抵抗RG を介して
バイアス電界電源Eに接続され、充電される。上記静電
容量センサCX の容量が変化することによって流れる充
放電電流は、抵抗RG によって電圧に変換され、FET
及び抵抗RD , RS で構成された高入力インピーダンス
増幅回路で増幅され、出力コンデンサCO を介して出力
端子OUTに静電容量センサCX の容量の変化として出
力される。
【0004】図3はバイアス電界電源を不要とした静電
容量センサ回路の回路図である。図において、静電容量
センサCX の片側に自己分極が残留する電極を設けるこ
とによってバイアス電界電源Eを不要としており、一般
にエレクトレットコンデンサマイクロホンなどに用いら
れている。図4は従来の静電容量センサ回路の原理図で
ある。
【0005】静電容量センサCX の容量を、時間によっ
て変化しない容量Cと時間によって変化する容量C′と
に分け、 CX =C+C′ とすると、静電容量センサCX の電荷Qは、 Q=(C+C′)(E−v) =CE−Cv+C′E−C′v E:バイアス電界電源電圧 v:出力電圧 になる。
【0006】ところで、出力電圧vは、抵抗RG に流れ
る電流と抵抗RG との積で表され、電流はdQ/dtで
表されるので、 v=RG ・dQ/dt =E・RG ・dc′/dt−C・RG ・dv/dt−v・RG ・ dc′/dt−C′・RG ・dv/dt =(E−v) RG ・dc′/dt−(C+C′)RG ・dv/dt となる。そして、出力電圧vがバイアス電界電源電圧E
に比べて十分に小さい(E≫v)場合、出力電圧vは、 v=E・RG ・dc′/dt−(C+C′)RG ・dv/dt と近似することができる。したがって、 L (v)=v(s) とすれば、 v(s)=E・RG ・C′・S−(C+C′)・RG ・S・v(s) になる。これによって、 v(s)・{1+(C+C′)RG ・S}=E・RG ・C′・S v(s)=E・C′・RG ・S/{1+(C+C′)RG ・S} =E・C′・RG ・S/{1+(C+C′)・RG ・S} になる。この場合、周波数応答は角周波数をωとする
と、 v(jω)=C′・RG ・jω・E/{1+(C+C′)RG ・jω} になる。
【0007】図5は角周波数と出力電圧の関係図であ
る。 ω>1/{(C+C′)・RG }の時は容量C′に比例
した電圧が、ω<1/{(C+C′)・RG }の時はd
c′/dtに比例した電圧が出力電圧vとなることが分
かる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の静電容量センサ回路においては、回路をバイポーラ
プロセスのモノリシックIC内部に形成することが困難
である。すなわち、抵抗RG が大きいほど出力電圧vは
大きくなり、また、容量CX が小さい場合、時間によっ
て変化する容量C′に比例する出力を得るためには、C
・RG の値を十分大きくする必要がある。したがって、
抵抗RG は通常数〜数十MΩ(MΩは106 Ω) のもの
が使用される。ところが、このような抵抗値の高い抵抗
をICの内部で用いることは困難であり、外付け部品を
必要としてしまう。
【0009】また、次段の高入力インピーダンス増幅回
路に通常のバイポーラトランジスタを用いると、ベース
にバイアス電流を流す必要が生ずるため、FETを使用
せざるを得ない。したがって、バイポーラプロセスによ
るモノリシックIC上に静電容量センサ回路を形成する
ことができない。
【0010】本発明は、上記従来の静電容量センサ回路
の問題点を解決して、バイポーラプロセスにより作られ
たモノリシックICの内部に形成することができ、外付
け部品を必要としない小型で安価な静電容量センサ回路
を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】そのために、本発明の静
電容量センサ回路においては、互いに極性が異なり、か
つ、入力インピーダンスが異なる二つのエミッタフォロ
ア回路の各ベースを結合し、上記各ベースの結合点とグ
ラウンドとの間に、容量が変化する静電容量センサを接
続し、上記二つのエミッタフォロア回路のうち、入力イ
ンピーダンスの高い方に出力端子を接続する。
【0012】本発明の他の静電容量センサ回路において
は、ミラー比が1以上のカレントミラーの入力側に、入
力インピーダンスの高いバッファ回路を接続し、上記カ
レントミラーと電源との間に抵抗を接続し、上記カレン
トミラー及びバッファ回路の結合点とグラウンドとの間
に静電容量センサを接続し、上記バッファ回路の出力側
に出力端子を接続する。
【0013】
【0014】
【作用】本発明によれば、上記のように静電容量センサ
回路においては、互いに極性が異なり、かつ、入力イン
ピーダンスが異なる二つのエミッタフォロア回路の各ベ
ースを結合し、上記各ベースの結合点とグラウンドとの
間に、容量が変化する静電容量センサを接続し、上記二
つのエミッタフォロア回路のうち、入力インピーダンス
の高い方に出力端子を接続する。
【0015】この場合、入力インピーダンスの低い方の
エミッタフォロア回路のベースから供給される電流は、
入力インピーダンスの高い方のエミッタフォロア回路が
必要とする電流より大きくなるので、十分な電流を入力
インピーダンスの高い方のエミッタフォロア回路に送る
ことができる。そして、二つのエミッタフォロア回路の
各ベース間の電位が従来のバイアス電界電源に相当する
ものになる。また、二つのエミッタフォロア回路の入力
インピーダンスの差が大きいので、静電容量センサが充
放電することによって流れる電流は、ほぼ、入力インピ
ーダンスの低い方のベースに流れるが、このとき、入力
インピーダンスの低い方のエミッタフォロア回路の抵抗
は非常に小さいものでよくなる。
【0016】本発明の他の静電容量センサ回路において
は、ミラー比が1以上のカレントミラーの入力側に、入
力インピーダンスの高いバッファ回路を接続し、上記カ
レントミラーと電源との間に抵抗を接続し、上記カレン
トミラー及びバッファ回路の結合点とグラウンドとの間
に静電容量センサを接続し、上記バッファ回路の出力側
に出力端子を接続する。この場合、上記カレントミラー
の入力側に流れる電流、及び出力側に流れる電流が上記
抵抗を流れるようになっているので、抵抗の値は、カレ
ントミラーとバッファ回路との間において必要になる入
力インピーダンスを、ミラー比に1を加えた値で除算す
ることによって求められたものになる。
【0017】この場合、上記カレントミラーの入力側に
流れる電流と、出力側に流れる電流のそれぞれが上記抵
抗を流れるようになっているので、カレントミラーとバ
ッファ回路の間において必要となる入力インピーダンス
を、ミラー比に1を加えた数で割り、この値を上記抵抗
の値とすればよい。
【0018】以下、本発明の実施例について図面を参照
しながら詳細に説明する。図1は本発明の実施例を示す
静電容量センサ回路の回路図である。図において、抵抗
1 をエミッタの負荷抵抗とするエミッタフォロア回路
が、PNP型のトランジスタTr1 によって形成され
る。また、抵抗R2,R3 をエミッタの負荷抵抗とし、上
記エミッタフォロア回路と入力インピーダンスが異なる
ように、エミッタフォロア回路が、NPN型のトランジ
スタTr2,Tr3 を2段組み合わせることによって形成
される。そして、トランジスタTr1 のベースとトラン
ジスタTr2 のベースとが接続され、検出すべき静電容
量を有する静電容量センサCX がトランジスタTr1,T
2 の各ベースの結合点とグラウンドとの間に接続され
る。各トランジスタTr1,Tr2,Tr3 の電流増幅率を
FEとすると、トランジスタTr1 のベース電流の最大
値は、 (VCC/R1 ) ・ (1/hFE) であり、トランジスタTr2 が必要とするベース電流
は、 〔VCC/ (R2 +R3 ) 〕・ (1/hFE)2 である。
【0019】したがって、抵抗(R2 +R3 ) の値と抵
抗R1 の値とがほぼ同じであれば、トランジスタTr1
のベースから供給することができるトランジスタTr2
のベース電流(バイアス電流) は、トランジスタTr2
が必要とするベース電流のhFE倍になる。電流増幅率h
FEの値は百〜数百であるからトランジスタTr2 に十分
な電流を供給することができる。また、上述されたよう
にトランジスタTr1 からのベース電流が十分大きいの
で、トランジスタTr1,Tr2 のベース電位は、トラン
ジスタTr1 のベース・エミッタ間の電圧をVBEとする
と、VCC−VBEになり、静電容量センサCX にベース電
位VCC−VBEが印加され、静電容量センサCX には、 (VCC−VBE) ・CX の電荷が充電される。これは、上述されたバイアス電界
電源電圧Eに相当するものである。なお、上記抵抗R2,
3 を流れる電流をIR23 とし、抵抗R1 を流れる電流
をIR1としたとき、上述されたように、抵抗(R2 +R
3 ) の値と抵抗R1 の値とがほぼ同じであり、 R2 +R3 ≒R1 であるので、 IR23 :IR1≒1:1/hFE になり、 IR23 ≫IR1 になる。このとき、トランジスタTr1 のベースとトラ
ンジスタTr2 のベースとが接続されるとともに、トラ
ンジスタTr2 のエミッタとトランジスタTr3 のベー
スとが接続されているので、各トランジスタTr1,Tr
2,Tr3 におけるベース・エミッタ間電圧VBEが一定で
あると近似する(本来はベース電流及びエミッタ電流に
依存する。)と、抵抗R1 による電圧降下VR1、及び抵
抗R2,R3 による電圧降下VR23 は、 VR1:VR23 =1:hFE になる。そして、各トランジスタTr1,Tr2,Tr3
おいてベース・エミッタ間が3段接続されるので、 VR1+VR23 +VBE+VBE+VBE=VCC になる。また、上述されたように、電流増幅率hFEの値
は百〜数百であるから、電圧降下VR1は、電源電圧VCC
と比較してほぼ0になる。したがって、前述されたよう
に、トランジスタTr1,Tr2 のベース電位はVCC−V
BEになる。
【0020】トランジスタTr1 のベースの入力インピ
ーダンスはR1 ・hFEで近似され、 トランジスタTr2 のベースの入力インピーダンスは、 (R2 +R3 ) ・ (hFE)2 で近似される。したがって、R1 と(R2 +R3 )が同
程度であれば、上記トランジスタTr1 のベースの入力
インピーダンスは、上記トランジスタTr2 のベースの
入力インピーダンスに比べ、はるかに小さくなり両者を
併せた入力インピーダンスは、 R1 ・hFE にほぼ等しくなる。
【0021】したがって、静電容量センサCX の容量が
変化し、電荷が充放電することによって流れる電流は、
ほぼトランジスタTr1 のベースに流れる。そして、ト
ランジスタTr1 のベースに流れる電流をiとすると、
1 ・hFE・iの電位差が生じる。ところで、上記静電
容量センサCX の電荷をQとしたとき、電荷Qは、 Q=CX ・(VCC−VBE) =(C+C′)・(VCC−VBE) であるので、上記電流iは、 i=dQ/dt =(VCC−VBE)・dC′/dt になる。したがって、上記電位差R1 ・hFE・iは、 R1 ・hFE・i=(VCC−VBE)・R1 ・hFE・dC′/dt になる。このように、静電容量センサCX の容量が変化
することによって、電位差 (VCC−VBE) ・R1 ・hFE
(dc′/dt)が発生する。すなわち、入力インピー
ダンスR1 ・hFEは従来の抵抗RG と同じように作用す
る。これにより、抵抗R1 の抵抗値が抵抗RG の抵抗値
と比べて1/hFE倍になる。
【0022】すなわち、従来のような抵抗値の高い抵抗
G を用いる必要がなく、電源VCCをバイアス電界電源
Eとして用いることができる。次に、静電容量センサC
X の容量が変化することによってトランジスタTr1
ベースに発生した電位は、トランジスタTr2 のベース
に入力されトランジスタTr3 のエミッタに出力され
る。この出力はトランジスタTr3 のエミッタに接続さ
れた抵抗R2,R3 により分圧され、次のトランジスタT
4 を動作させるのに適当なベースバイアス電圧となる
ようにレベルシフトされる。
【0023】抵抗R3 の出力は、トラジスタTr4 、及
び抵抗R4,R5 によって構成される増幅回路により増幅
され、トランジスタTr4 のコレクタに接続される出力
端子OUTから出力される。なお、トランジスタTr4
のエミッタに接続されたトランジスタTr5,Tr6は各
トランジスタのベース・エミッタ間電圧VBEの温度補正
を行うものである。ところで、上述されたように、各ト
ランジスタTr1,Tr2,Tr3 におけるベース・エミッ
タ間電圧VBEが一定であると近似すると、 VR1+VR23 +VBE+VBE+VBE=VCC になり、電圧降下VR1は、電源電圧VCCと比較してほぼ
0になるので、電圧降下VR23 は、 VR23 ≒VCC−3VBE になる。すなわち、トランジスタTr3 のエミッタは、
CC−3VBEの電位となっているが、トランジスタTr
5,Tr6 がトランジスタTr4 と接続されるので、3V
BEの電位が発生する。したがって、該3VBEの電位をキ
ャンセルし、温度変化に伴うベース・エミッタ間電圧V
BEが変化するのを補正する。
【0024】図6は本発明の第2の実施例を示す静電容
量センサ回路の回路図である。図に示すように、図1の
トランジスタTr1,Tr2,Tr3 から成る回路を2組用
い、その出力をトランジスタTr17〜Tr23、抵抗R17
〜R22から成る差動増幅回路に入力して信号を増幅し、
トランジスタTr11〜Tr16の温度変化に伴う特性変
化、例えばベース・エミッタ間電圧VBEの変化などを補
正するようにしている。
【0025】また、図示しないが、上記トランジスタT
17, Tr18のエミッタ電源を変化させることなどによ
って増幅回路のゲインを可変とし、トランジスタTr23
のコレクタ電源を変化させるなどして感度を変更した
り、トランジスタTr11〜Tr 16の電流増幅率hFEが温
度変化することに伴い感度が変化するのを補正すること
ができる。
【0026】図7は本発明の第3の実施例を示す静電容
量センサ回路の回路図である。図において、トランジス
タTr31,Tr32とトランジスタTr33,Tr34はカレ
ントミラーを構成しており、それぞれのエミッタに同じ
抵抗値を有する抵抗R 31,R32が接続されている。各カ
レントミラーにおいて、トランジスタTr31,Tr32
エミッタの面積及びトランジスタTr33,Tr34のエミ
ッタの面積がそれぞれn:1(n≧1)としてあり、ミ
ラー比がnとなっている。トランジスタTr35,Tr36
及びトランジスタTr37,Tr38はダーリントン接続さ
れたエミッタフォロア回路を構成し、それぞれ同じ抵抗
値を有する抵抗R33,R34と共にバッファ回路を形成す
る。各バッファ回路の出力は、ゲインがA倍の差動入力
アンプAmp1に入力され、該差動入力アンプAmp1
の出力端子OUTから出力電圧voが出力される。
【0027】トランジスタTr35のベースはトランジス
タTr32のベース及びコレクタに、トランジスタTr37
のベースは、トランジスタTr34のベース及びコレクタ
にそれぞれ接続され、その接続点が入力端子Ci1,Ci2
となる。該入力端子Ci1,C i2の少なくともいずれか一
方に静電容量センサCX が接続され、出力端子OUTに
おいて静電容量の変化を検出することができるようにな
っている。
【0028】入力端子Ci1,Ci2の両方に静電容量セン
サCX を接続した場合、それぞれの静電容量の差の変化
を検出することができる。例えば、モノリシックICを
高温下で使用する時など、PN接合点でリーク電流が発
生し、検出した静電容量の中点がずれることがあるが、
入力端子Ci1,Ci2の両方に静電容量センサCX を接続
し、差動入力化と無入力時の直流成分をなくし、不安定
な動作をなくすことができる。そのため、抵抗R1,R2
及び抵抗R3,R4 はそれぞれ同じ抵抗値のものを使用し
ている。
【0029】図8は動作の原理図である。図は図7の一
方の差動入力を抜き出した等価回路であり、Zinは入力
端子Ci1(Ci2)の入力インピーダンスである。該入力
インピーダンスZinはトランジスタTr31,Tr32(T
33,Tr34)のミラー比n及び抵抗R31(R32)によ
って決定される。入力バッファBuffはトランジスタ
Tr35,Tr36(Tr37,Tr38)によるエミッタフォ
ロア回路で構成され、トランジスタTr36〜Tr38の電
流増幅率をβとすると、入力インピーダンスZinはほぼ
β2 ・R33となる。
【0030】ここで、電流増幅率βの値は通常数百であ
り、抵抗R33を数十KΩとすると、入力バッファBuf
fの入力インピーダンスZinは数十〜数百MΩとなり、
入力端子Ci1(Ci2)の入力インピーダンスZinに対し
て無視することができるほどの高入力インピーダンスと
なる。ところで、静電容量センサCX の電荷QはCX
ccであり、入力インピーダンスZinに流れる電流は、 dQ/dt=Vcc・dCX /dt となる。そして、入力インピーダンスZinの両端の電圧
は、 Vcc・Zin・dCX /dt であるから、上記等価回路による出力電圧v0 は、 v0 =A・Vcc・Zin・dCX /dt となる。
【0031】また、トランジスタTr32のベースと、コ
レクタ及び電源Vccとの間に他の電源vi を接続したと
仮定して、この場合、トランジスタTr32のベースとコ
レクタとの間から流れ出す電流をiとすると、入力端子
i1の入力インピーダンスZinは、 Zin=vi /i になる。そして、トランジスタTr31のコレクタ電流
は、ミラー比がnであるのでniになる。したがって、
抵抗R31を流れる電流はi+niになり、抵抗R31の両
端の電圧は、 R31(i+ni) になる。これは、電源vi とほぼ等しく、 vi =R31(i+ni)=R31(n+1)i になる。したがって、 Zin=vi /i=R31(n+1) となり、入力インピーダンスZinは抵抗R31の(n+
1)倍になる。
【0032】例えば、入力インピーダンスZinが1MΩ
必要である場合、モノリシックIC内部では、このよう
な抵抗値の高い抵抗は作りにくく、また、占有面積が非
常に大きくなってしまうが、本実施例の回路ではミラー
比nを20とした場合、抵抗R31は50KΩ(≒1MΩ
/21)でよい。この時、エミッタの面積比は20:1
であるが、電流が微小であるため、そのモノリシックI
Cを構成する最小のトランジスタでよく、占有面積を小
さくすることができる。また、ミラー比nは原理的に温
度係数を持たず、面積比で決定されるため、温度による
影響は少ない。
【0033】また、本回路の他にカレントミラーのそれ
ぞれのトランジスタのエミッタに抵抗を接続し、この抵
抗によってミラー比を決定したり、トランジスタの極性
を逆にし、逆電源によって動作させるなどの応用も考え
られる。なお、本発明は上記実施例に限定されるもので
はなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形することが可
能であり、これらを本発明の範囲から排除するものでは
ない。
【0034】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、静電容量センサ回路においては、互いに極性が異
なり、かつ、入力インピーダンスが異なる二つのエミッ
タフォロア回路の各ベースを結合し、上記各ベースの結
合点とグラウンドとの間に、容量が変化する静電容量セ
ンサを接続し、上記二つのエミッタフォロア回路のう
ち、入力インピーダンスの高い方に出力端子を接続す
る。この場合、二つのエミッタフォロア回路の各ベース
間の電位が従来のバイアス電界電源に相当するものにな
る。したがって、バイアス電界電源が不要になる。ま
た、二つのエミッタフォロア回路の入力インピーダンス
の差が大きいので、静電容量センサが充放電することに
よって流れる電流は、ほぼ、入力インピーダンスの低い
方のベースに流れるが、このとき、入力インピーダンス
の低い方のエミッタフォロア回路の抵抗は非常に小さい
ものでよくなる。したがって、抵抗値の高い抵抗、EF
T等を用いることなくバイポーラトランジスタだけで直
結可能な回路を形成することができる。
【0035】本発明の他の静電容量センサ回路において
は、ミラー比が1以上のカレントミラーの入力側に、入
力インピーダンスの高いバッファ回路を接続し、上記カ
レントミラーと電源との間に抵抗を接続し、上記カレン
トミラー及びバッファ回路の結合点とグラウンドとの間
に静電容量センサを接続し、上記バッファ回路の出力側
に出力端子を接続する。この場合、上記カレントミラー
の入力側に流れる電流、及び出力側に流れる電流が上記
抵抗を流れるようになっているので、抵抗の値は、カレ
ントミラーとバッファ回路との間において必要になる入
力インピーダンスを、ミラー比に1を加えた値で除算す
ることによって求められたものになる。
【0036】したがって、安価なバイポーラプロセスに
よってモノリシックIC上に静電容量センサ回路を形成
することが可能になる。その結果、多チャンネルの静電
容量型の変位、速度センサ、多チャンネルのコンデンサ
型マイクロフォンの静電容量センサ回路等の外付け部品
を必要とすることなくIC化することが可能になり、定
価格化、小型化及び高信頼化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す静電容量センサ回路の回
路図である。
【図2】従来の静電容量センサ回路の回路図である。
【図3】バイアス電界電源を不要とした静電容量センサ
回路の回路図である。
【図4】従来の静電容量センサ回路の原理図である。
【図5】角周波数と出力電圧の関係図である。
【図6】本発明の第2の実施例を示す静電容量センサ回
路の回路図である。
【図7】本発明の第3の実施例を示す静電容量センサ回
路の回路図である。
【図8】動作の原理図である。
【符号の説明】
X 静電容量センサ R31,R32 抵抗 Tr1 〜Tr6 トランジスタ Zin 入力インピーダンス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 境野 裕 東京都港区虎ノ門1丁目7番12号 沖電 気工業株式会社内 (72)発明者 岡田 浩 東京都港区虎ノ門1丁目7番12号 沖電 気工業株式会社内 (56)参考文献 実開 昭58−127312(JP,U) 実開 平4−116784(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01R 27/26 G01D 5/24 G01B 7/22 G01L 1/14 G01L 9/12

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)互いに極性が異なり、かつ、入力
    インピーダンス異なる二つのエミッタフォロア回路の
    各ベースを結合し、 (b)上記各ベースの結合点とグラウンドとの間に
    変化する静電容量センサを接続し、 (c)上記二つのエミッタフォロア回路のうち、入力イ
    ンピーダンスの高い方に出力端子を接続することを特徴
    とする静電容量センサ回路。
  2. 【請求項2】 (a)ミラー比が1以上のカレントミラ
    ーの入力側に、入力インピーダンスの高いバッファ回路
    を接続し、 (b)上記カレントミラーと電源の間に抵抗を接続
    し、 (c)上記カレントミラー及びバッファ回路の結合点と
    グラウンドとの間に静電容量センサを接続し、 (d)上記バッファ回路の出力側に出力端子を接続する
    ことを特徴とする静電容量センサ回路。
JP14374991A 1990-06-20 1991-06-17 静電容量センサ回路 Expired - Fee Related JP3165173B2 (ja)

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