JP3164922B2 - ヒトc−kit癌原遺伝子産物の測定法 - Google Patents

ヒトc−kit癌原遺伝子産物の測定法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ヒトc−kit癌原遺
伝子産物に対して特異性を有するモノクローナル抗体を
用いる測定法に関する。さらに詳しくは、本発明はヒト
c−kit癌原遺伝子産物に対して特異性を有し2種類
の異なる抗原決定基(以下、エピト−プという)を認識
するモノクローナル抗体を用いて、未標識のモノクロー
ナル抗体を一次抗体とし、ヒトc−kit癌原遺伝子産
物の異なるエピト−プを認識する抗体を標識した後これ
を二次抗体として、体液中の可溶性c−kit癌原遺伝
子産物を検出定量することを特徴とする測定法に関す
る。さらに、本発明は、白血病細胞株の細胞培養上清中
に可溶性c−kit癌原遺伝子産物が存在することを新
たに見いだし、これを標準物質として使用することを特
徴とする体液中の可溶性c−kit癌原遺伝子産物の測
定法に関する。
【0002】ヒトc−kit癌原遺伝子産物は、そのm
RNAの有無を調べた研究等から、未分化な造血幹細胞
に多く発現することが知られており、c−kit癌原遺
伝子産物の発現異常は、造血幹細胞レベルでの腫瘍化、
造血器腫瘍に影響を及ぼすと考えられている。また、各
種の造血サイトカインの受容体は血清中に可溶性型で存
在することが知られており、これらを検出定量すること
は各種造血系疾患の診断、および治療に有用である。よ
って、本測定法は白血病等の造血器腫瘍、その他の造血
系疾患等の診断薬としての用途を有する。
【0003】
【従来の技術】v−kitはネコの線維肉腫から得られ
たレトロウイルスの癌遺伝子である。v−kitに対応
するc−kitのコードするタンパク質(c−kit癌
原遺伝子産物)は受容体型のチロシンキナーゼで最近そ
のリガンド分子が固定され、ステムセルファクター(S
CF)などと呼ばれている。このc−kit癌原遺伝子
に異常のあるWマウスは貧血、色素異常のモデルとして
古くより研究されていたが、最近の研究によりこの異常
がc−kit癌原遺伝子産物とステムセルファクターに
よるシグナル伝達に関わる異常であることが明らかにさ
れている。これまでマウスc−kit癌原遺伝子産物に
対する抗体であるACK2(J.Exp.Med.,v
ol.174,p.63,1991)を用いて、ヒトc
−kit癌原遺伝子産物を白血細胞株上に検出した例が
報告されているが、ヒト生体試料(たとえばヒト骨髄細
胞)上の該産物を直接に検出することはできなかった。
【0004】また、造血器腫瘍である白血病やリンパ腫
は、未分化な段階の細胞が腫瘍化した疾患であると言え
るが、その腫瘍化した血球の増殖にもいくつかのサイト
カインが関与していることが明かになっている。c−k
it癌原遺伝子産物のリガンドであるステムセルファク
ターも一部の急性骨髄性白血病の細胞の増殖を刺激する
ことが報告されている。
【0005】このように造血機構においてc−kit癌
原遺伝子産物とそのリガンドであるステムセルファクタ
ーは重要な役割を果たしており、そのシグナル伝達系に
関わる異常は少なからず正常な造血機構に影響するもの
と考えられる。しかるに現在までに、造血器腫瘍におけ
るc−kit癌原遺伝子産物の発現とその病態との相
関、あるいは血清中あるいは体液中に存在するc−ki
t癌原遺伝子産物の測定、定量と疾患との相関等につい
て詳細に検討されることはなかった。わずかに造血器腫
瘍細胞におけるc−kit癌原遺伝子mRNAの有無を
調ベた研究等があるのみである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、簡便に血清
あるいは体液中の可溶性c−kit癌原遺伝子産物を再
現性よく測定する方法を提供することを目的としたもの
である。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するためになされたものであって、各方面から検討の
結果、ヒトc−kit癌原遺伝子産物に特異性を有する
抗体、特にモノクローナル抗体にはじめて着目するに至
った。そして更に検討を行い、該モノクローナル抗体を
産生することのできる融合細胞(ハイブリドーマ)の創
製に成功しただけでなく、効率的に該モノクローナル抗
体を産生せしめ、そして該モノクローナル抗体を用いる
ことによって、体液中に可溶性の該産物が存在すること
を新に発見し、この新知見を利用して可溶性の該産物の
簡便にして正測な測定法を開発するのに成功し、遂に本
発明の完成に至ったものである。
【0008】すなわち、本発明は、抗c−kit癌原遺
伝子産物抗体を用いて生体試料中の可溶性c−kit癌
原遺伝子産物を測定する方法に関するものである。
【0009】本発明を実施するには、目的とする新規な
モノクローナル抗体を創製する必要がある。そして目的
とするモノクローナル抗体を新たに創製するには、該抗
体産生能を有するハイブリドーマの創製が不可欠であ
る。
【0010】このような観点から、目的とするモノクロ
ーナル抗体を産生する能力を有するハイブリドーマを創
製することとし、そのため、本発明においては、免疫原
としてヒト巨核芽球性細胞株(UT−7)に着目しただ
けでなく、更に効率化を図るためにドナーのcDNAか
ら目的とする遺伝子のcDNAを単離し、これをレシピ
エントに形質導入してなる形質導入株を使用することと
した。すなわち、本発明者らは先ず、ヒトc−kit癌
原遺伝子産物を高発現する白血病細胞株UT−7のcD
NAライブラリーより単離したc−kit癌原遺伝子の
cDNAをマウス繊維芽細胞L−cell、およびBa
lb/3T3cellに、それぞれ、形質導入した形質
導入細胞(トランスフェクタント)を作製した(HCK
/L,HCK/3T3)。
【0011】次いで、このようにして得た安定発現株
を、それぞれ、免疫原として例えばマウスに免疫し、そ
の脾細胞、リンパ節細胞あるいは、Bリンパ球を抗体産
生細胞として得る。この抗体産生細胞はマウス、ヒトあ
るいはラットの骨髄腫細胞をいわゆる細胞融合法を用い
て融合細胞(ハイブリドーマ)を形成させ、上記L−c
ellと同様にc−kit癌原遺伝子を導入したマウス
由来繊維芽細胞株Balb/3T3cellに特異的に
反応する抗体をそれぞれ産生するクローンを選択する。
このようにして得られた抗体産生細胞(ハイブリドー
マ)を、L6、L15と命名した。これらは、いずれ
も、工業技術院微生物工業技術研究所に寄託されている
(L−6:微工研菌寄第13224号;L−15:微工
研菌寄第13225号)。
【0012】これらのクローンをそれぞれ常法にしたが
って培養し、モノクローナル抗体L6及びL15を分離
採取する。得られたモノクローナル抗体は、免疫沈降
法、ウエスタン−ブロッティング法等により目的とする
抗c−kit蛋白抗体であることが確認された。
【0013】こうして得られる抗ヒトc−kit癌原遺
伝子産物モノクローナル抗体は、これらを直接蛍光色素
標識する方法あるいは、あらかじめ蛍光色素標識された
二次抗体を用いる方法などによって、フローサイトメト
リーを用いた細胞表面に発現されたc−kit癌原遺伝
子産物の測定に用いることができる。また、本モノクロ
ーナル抗体は、標識としてFITCやローダミンといっ
た蛍光物質を用いて直接法、間接法、サンドイッチ法等
によって該産物を測定するのに使用できるほか、フェリ
チン抗体法、酵素を標識として用いるエンザイムイムノ
アッセイ(EIA)、ラジオアイソトープでラベルした
抗原ないし抗体を用いるラジオイムノアッセイ(RI
A)等、各種のイムノアッセイに本モノクローナル抗体
は広範に使用することができ、効率的に該産物の測定、
検出をすることができる。
【0014】さらにエピトープの異なる2種のモノクロ
ーナル抗体を用いてサンドイッチエライザ(ELIS
A)法等を適用することによって血清中あるいは体液中
の可溶性c−kit癌原遺伝子産物を測定することがで
きる。また、白血病細胞株の細胞培養上清中に可溶性c
−kit癌原遺伝子産物が存在することを新たに見いだ
し、これを標準物質として使用することにより、安定的
にc−kit癌原遺伝子産物を検出することが可能とな
り、このことによって、検体の測定値の再現性を高める
ことができる。
【0015】
【実施例】以下に実施例を示し、本発明をより具体的に
説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるもので
はない。
【0016】
【実施例1 モノクローナル抗体の作製】
【0017】(1)免疫原の作製 c−kit癌原遺伝子産物を高発現することが知られて
いる白血病細胞株UT−7のcDNAライブラリーより
単離したc−kit癌原遺伝子のcDNAを動物細胞発
現用ベクターBCMGSNeoに組み込んだ後、マウス
繊維芽細胞L−cell、およびBalb/3T3 c
ellに、それぞれ、形質導入した形質導入細胞(トラ
ンスフェクタント)を作製し(HCK/L、HCK/3
T3)、これを免疫原とした。
【0018】(2)融合細胞の作製
【0019】(a)免疫 8週令のBalb/cマウス(雌)3匹に、HCK/3
T3、HCK/L、CD34/Lトランスフェクタント
をそれぞれ2週間隔で腹腔内投与した。免疫終了後、マ
ウス尾静脈より採血した血清を用いてHCK/3T3、
HCK/L、CD34/Lトランスフェクタント、白血
病細胞株UT−7cellに対する反応性をチェックし
た。免疫原とは異なるトランスフェクタントとの反応性
に有意差が得られたことを確認し、最終免疫、細胞融合
を行った。
【0020】(b)細胞融合 最終免疫から4日後、HCK/3T3、HCK/Lトラ
ンスフェクタントを免疫したマウスの脾臓細胞と、マウ
ス骨髄腫由来細胞P3−X63−Ag8−U1(P3U
1)細胞を用いて、常法に従って細胞融合を行った。
【0021】(c)ハイブリドーマのスクリーニング
【0022】白血病細胞株との反応性 ハイブリドーマの1次スクリーニングとして、白血病細
胞株UT−7cellを抗原とした間接蛍光抗体法によ
って、ハイブリドーマ培養上清の反応性により陽性クロ
ーンを選択した。ハイブリドーマ培養上清とUT−7細
胞浮遊液を氷冷で30分反応、洗浄後、FITC標識抗
マウスIgG抗体溶液を添加した(氷冷、30分)。洗
浄後、フローサイトメーターによって蛍光強度の測定を
行った。
【0023】形質導入細胞との反応性 2次スクリーニングとして、生細胞を抗原とした間接蛍
光抗体法を用い、形質導入細胞(トランスフェクタン
ト)に対するハイブリドーマ培養上清の反応性により陽
性クローンを選択した。
【0024】HCK/3T3トランスフェクタントで免
疫して得られたハイブリドーマ培養上清は、HCK/
L、CD34/Lトランスフェクタントを用いてスクリ
ーニングし、HCK/Lトランスフェクタントで免疫し
て得られたハイブリドーマ培養上清は、HCK/3T3
トランスフェクタント、Balb/3T3を用いてスク
リーニングした。ハイブリドーマ培養上清のスクリーニ
ングは、HCK/3T3、HCK/Lトランスフェクタ
ントを免疫したものそれぞれ945well、707w
ellについて行った。判定は、HCK/L、CD34
/Lに対する反応性がそれぞれ陽性、陰性のクローン
を、また、HCK/3T3、Balb/3T3に対する
反応性がそれぞれ陽性、陰性のクローンを選択した。
【0025】スクリーニングの結果、2クローン(L
6、L15)を得た。これらのハイブリドーマは、それ
ぞれ微生物工業技術研究所に寄託されている(L−6:
FERM P−13224;L−15:FERM P−
13225)。
【0026】(d)抗体の精製 培養上清を限外ろ過濃縮した後、結合緩衝液(Bior
ad、ProteinA MAPSII Buffer)
と等量混合しサンプルとする。ProteinA−Se
pharose CL−4Bカラム(ファルマシア)を
結合緩衝液で平衡化し、サンプルをカラムに流して抗体
を結合させた後、結合緩衝液でカラムを洗浄した。0.
2M Gly−HCl(pH3.0)で溶出し、モノク
ローナル抗体L6及びモノクローナル抗体L15の分画
をそれぞれ得た。
【0027】(e)抗体の標識 精製した各抗体について、ビオチン標識及びFITC
(フルオレッセイン イソチアシアナート アイソマ
ー)標識を行った。
【0028】ビオチン標識(BioradのBioti
nylation Kitを使用) 抗体溶液を0.05Mほう酸バッファー(pH8.6)
に交換し1mg/mlに調製後、ビオチン化試薬(アマ
シャム、Biotinylation Kit)を加
え、室温で1時間攪拌した。反応液をSephadex
G−25カラムにかけ、未反応ビオチンを除去した
後、ビオチン化抗体をそれぞれ得た。
【0029】FITC標識 抗体溶液を0.05M炭酸バッファー(pH9.5)に
交換し1mg/mlに調製後、FITC(Becton
Dickinson、Fluorescein Is
othiocyanate Isomer)をDMSO
に溶解(1〜2mg/ml)し、抗体溶液にゆるやかに
攪拌しながら添加した。4℃で1晩攪拌(遮光下)した
後、反応液をSephadex G−25カラムにかけ
未反応FITCを除去し、FITC標識抗体をそれぞれ
得た。これらの点から、そしてまた後記するところから
も明らかなように、本モノクローナル抗体は、いずれ
も、化学物質、蛍光物質、酵素その他各種の標識と容易
に結合できるだけでなく、正確にして簡便且つ迅速な測
定を可能にするものである。
【0030】
【実施例2 白血病細胞株培養上清中のc−kit癌原
遺伝子産物の検出】白血病細胞株培養上清、及び培養細
胞溶解物をSDSポリアクリルアミド電気泳動で分離
し、ナイロンメンブレンに転写した後、実施例1で製造
したヒトc−kit癌原遺伝子産物に対するモノクロー
ナル抗体L6を用いたウエスタンブロッティング法によ
って検出したところ、白血病細胞株培養上清中には培養
細胞の120〜140KDaより分子量の小さい可溶性
ヒトc−kit癌原遺伝子産物に対応する分子量95K
Daのバンドが検出された(図1)。
【0031】上記のことから、白血病細胞株培養上清中
にc−kit癌原遺伝子産物が存在することが明らかに
なった。
【0032】
【実施例3 モノクローナル抗体を用いたサンドイッチ
エライザ法による白血病細胞株培養上清中のc−kit
癌原遺伝子産物の測定】
【0033】抗体固相化マイクロプレートの調製 実施例1で製造したヒトc−kit癌原遺伝子産物に対
するモノクローナル抗体L6を96ウェルマイクロプレ
ートにまき、4℃で一晩放置し、固定後、洗浄し、ウシ
血清アルブミン溶液でブロッキングし、抗体固相化マイ
クロプレートとした。
【0034】標識抗体の調製 精製した抗体のアルカリフォスファターゼ標識を行っ
た。すなわち、50mMカリウム一リン酸緩衝液、アル
カリフォスファターゼ溶液、グルタールジアルデヒド溶
液を混合し反応後、ヒトc−kit癌原遺伝子産物に対
するモノクローナル抗体L15(L6とはエピトープが
異なる)を加えさらに反応後、Sephadex G−
25にかけた後、標識抗体を得た。
【0035】測 定 白血病細胞株の培養上清から、上記ヒトc−kit癌原
遺伝子産物に対するモノクローナル抗体L15を固定化
したアフィニティーカラムによって精製したc−kit
癌原遺伝子産物を連続希釈したものを標準溶液として使
用した。
【0036】上記、抗体固相化マイクロプレートにこの
標準溶液を加え室温で2時間反応させた。プレートを洗
浄後、上記、アルカリホスファターゼ標識した抗c−k
it抗体L15を加え室温で2時間反応させた。プレー
トを洗浄後、発色基質剤(0.1mM 4−メチル−ウ
ンベリフェリルホスフェート)を加え正確に30分後、
反応停止剤(10mMエチレンジアミン四酢酸を含むカ
リウム一リン酸緩衝液)を加えた。タイターテック フ
ルオロスキャンIIで励起波長355nm、発色蛍光波長
460nmで蛍光強度を測定した。
【0037】その結果、白血病細胞株培養上清において
濃度依存的に可溶性ヒトc−kit癌原遺伝子産物を検
出することが可能であった(図2)。
【0038】
【実施例4 抗c−kit抗体を用いた阻止試験】上記
標準溶液、およびヒト血清に対して、ヒトc−kit癌
原遺伝子産物に対するモノクローナル抗体L6による阻
止試験を行った。
【0039】標準溶液、およびヒト血清に、それぞれ、
抗c−kit抗体(L6)、もしくは抗ErbB−2抗
体(ニチレイ)を0〜10μg/ml(終濃度)の範囲
で添加し、反応させた後、上記、実施例3で記載した方
法と同様に反応、測定を行った。
【0040】その結果、抗c−kit抗体(L6)を添
加すると検体中のc−kit癌原遺伝子産物の蛍光強度
が低下したことから、実施例3に記載されたモノクロー
ナル抗体を用いたサンドイッチエライザ法によって、検
体中のc−kit癌原遺伝子産物を特異的に検出するこ
とが可能であることが明らかになった(図3)。
【0041】
【実施例5 ヒト血清中の可溶性c−kit癌原遺伝子
産物の検出】実施例3に記載のモノクローナル抗体を用
いたサンドイッチエライザ法によって、2例のヒト血清
中の可溶性ヒトc−kit癌原遺伝子産物の検出を行っ
た。
【0042】2例の血清検体を、ヒトプール血清を抗c
−kit抗体(L15)を固定化したアフィニティーカ
ラムによって吸収した吸収血清で希釈したところ、良好
な希釈直線が得られた。さらに、標準曲線より検体中の
c−kit癌原遺伝子産物の定量測定が可能であった。
【0043】その結果、ヒト血清においても濃度依存的
に可溶性ヒトc−kit癌原遺伝子産物を検出すること
が可能であった(図4)。
【0044】
【発明の効果】本発明によれば新規なモノクローナル抗
体を使用することにより、体液中のc−kit癌原遺伝
子産物を簡便に且つ正確に測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】白血病細胞株培養上清、および細胞溶解物に対
する抗c−kit抗体(L6)を用いたウエスタンブロ
ッティング法による分析結果を示す。
【図2】白血病細胞株の培養上清から、抗c−kit抗
体L15を固定化したアフィニティーカラムによって精
製し作製した標準溶液を連続希釈し、サンドイッチエラ
イザ法によって測定した標準曲線を示す。
【図3】抗c−kit抗体によるヒト血清中c−kit
癌原遺伝子産物の阻止試験の結果を示す。
【図4】ヒト血清を吸収血清で連続希釈したときの希釈
曲線を示す。
フロントページの続き (56)参考文献 Symposium of tran sgenes,Development and Disease held at the 20th annual meetings of the Ke ystone Symposia on Molecular and Cel lular Biology,Tama rron,Colorado,USA, January 12−18,J.Cel l.Biochem.,Suppl.15 A,P.195 J.Exp.Med.,Vol.174, No.1,P.63−71(1991) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 33/574 G01N 33/577 BIOSIS(DIALOG) WPI(DIALOG)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヒトc−kit癌原遺伝子産物に対して
    特異性があるモノクローナル抗体を一次抗体とし、さら
    に異なる抗原決定基を認識することのできるモノクロー
    ナル抗体を標識してこれを二次抗体として用い、しかも
    その際、一次抗体としてハイブリドーマL6(FERM
    P−13224)由来のモノクローナル抗体L6、二
    次抗体としてハイブリドーマL15(FERM P−1
    3225)由来のモノクローナル抗体L15を用いて、
    あるいは、一次抗体として該モノクローナル抗体L1
    5、二次抗体として該モノクローナル抗体L6を用い
    て、可溶性ヒトc−kit癌原遺伝子産物を検出定量す
    ることを特徴とするヒトc−kit癌原遺伝子産物の測
    定法。
  2. 【請求項2】 白血病細胞株の細胞培養上清中に存在す
    る可溶性c−kit癌原遺伝子産物を標準物質として使
    用することを特徴とする請求項1に記載の測定法。
  3. 【請求項3】 ハイブリドーマL6(FERM P−1
    3224)由来のモノクローナル抗体L6又はハイブリ
    ドーマL15(FERM P−13225)由来のモノ
    クローナル抗体L15を含有することを特徴とする可溶
    性c−kit癌原遺伝子産物の測定用試薬。
JP31439192A 1992-10-30 1992-10-30 ヒトc−kit癌原遺伝子産物の測定法 Expired - Lifetime JP3164922B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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J.Exp.Med.,Vol.174,No.1,P.63−71(1991)
Symposium of transgenes,Development and Disease held at the 20th annual meetings of the Keystone Symposia on Molecular and Cellular Biology,Tamarron,Colorado,USA,January 12−18,J.Cell.Biochem.,Suppl.15A,P.195

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