JP3163764B2 - 穀粒乾燥機の熱風案内装置 - Google Patents

穀粒乾燥機の熱風案内装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、穀粒乾燥機の熱風案
内装置に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来
は、穀粒を穀粒乾燥機の貯留室から穀粒乾燥室へ繰出し
流下しながら、バーナ熱風を浴びせて乾燥させるが、こ
の乾燥に際して操作する操作装置は機体の前面に、例え
ば熱風通路室カバーを利用して装着するが、その操作面
を垂直にして設置させていたため、操作性が悪く、視認
性も悪いものであった。また、熱風の過熱による影響も
あって改善が求められる。
【0003】
【0004】
【0005】
【課題を解決するための手段】このためこの発明は、上
部の穀粒貯留室8から下部の穀粒乾燥室9へ穀粒を流下
させながら、バーナ3から発生する熱風を熱風通路室カ
バー15で形成する熱風通路室16から送風室11を経
て該乾燥室9へ通風して乾燥する穀粒乾燥機において、
上記熱風通路室カバー15は下方のバーナ3熱風を上記
熱風通路室16を上方に向け案内しながら送風室11に
供給すべく該熱風通路室カバー15の前側の上面を送風
室11入り口側に接近すべく傾斜する傾斜部17とな
し、この傾斜部17には外気を吸入する吸気口18を設
けると共に、該吸気口18外側には所定間隔を設けて該
乾燥機の始動や停止等を行なう操作装置33を設けた
とを特徴とする熱風案内装置の構成とする。なお、外気
を吸入する吸気口18の大きさを調節する手段を設ける
構成としてもよい。
【0006】
【発明の作用】穀粒乾燥機の穀粒貯留室8内へ収容され
た穀粒は、熱風通路室カバー15の傾斜部17の前側の
上部に設けた操作装置33を操作することにより、この
乾燥機の各部が始動され、この貯留室8から穀粒乾燥室
9内を繰出バルブ12の回転駆動で繰出されて、流下棚
14を流下して集穀樋13へ供給されて循環されなが
ら、バーナ3から発生する熱風と、このバーナ3の後部
及び熱風通路室16を形成する該熱風通路室カバー15
の該傾斜部17に設けた吸気口18の両者から吸入する
外気風とが混合されて乾燥用熱風となり、この乾燥用熱
風が該熱風通路室16から送風室11を経て該乾燥室9
を通過することにより、この乾燥用熱風に該乾燥室9内
を流下中の穀粒は晒されて乾燥される。
【0007】
【発明の効果】この発明により、穀粒乾燥機を始動
止等の操作をする操作装置33は、熱風通路室16を形
成する熱風通路室カバー15の傾斜部17に設けた吸気
口18の上面に所定間隔を設けて設置するものであるか
ら、操作面も傾斜状に設けることができ乾燥機正面側に
立つオペレータの視界性を良くし各種設定のための操作
も容易となる。加えて、この傾斜部17は、上昇案内す
る熱風通路室カバー15内を上昇するバーナ6熱風を徐
々に水平方向に方向変換して送風室11に供給すること
ができ、熱風の停滞を来たさず円滑に送風室11内に供
給できる。さらに、上記傾斜部7に形成する吸気口18
からは外気が吸入されることにより、その外面の操作装
置33が乾燥用熱風によって熱せられることがなくな
り、又バーナ3から発生する熱風と、吸入する外気風と
が混合されて乾燥用熱風となるが、この外気風を該バー
ナ3後部と該熱風通路室カバー15の該吸気口18との
両者から吸入することにより、吸入量が不足することが
なくなる。 なお外気を吸入する吸気口18の大きさを調
節することにより、該送風室11内の乾燥用熱風の温度
分布を容易に変更させることができる。
【0008】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。図例は、穀粒を乾燥する循環型の穀粒乾燥機1
に穀粒の水分を検出する水分センサ2及び熱風が発生す
るバーナ3等よりなる熱風装置4を装着した状態を示す
ものである。
【0009】前記乾燥機1は、前後方向に長い長方形状
で機壁5上部には、移送螺旋を回転自在に内装した移送
樋6及び天井板7を設け、この天井板7下側には穀粒を
貯留する穀粒貯留室8を形成している。穀粒乾燥室9
は、該貯留室8下側において、中央及び左右両側三角状
の排風室10,10,10と左右両側の菱形状の送風室
11,11との間に傾斜状態に4条設け、これら外側と
内側との乾燥室9,9の合流部の下部には、穀粒を繰出
し流下させる繰出バルブ12を夫々回転自在に軸支して
いる。
【0010】集穀樋13は、左右両側より傾斜する流下
棚14,14と連通させ、中央部には移送螺旋を回転自
在に軸支し、該各乾燥室9下側に設けて連通させてい
る。熱風通路室カバー15は、ボルト及びナット等によ
って前記前側機壁5外側面に着脱自在に装着して、熱風
通路室16を形成している。この熱風通路室16と前記
各送風室11,11とは連通させた構成であり、該熱風
通路室カバー15の前側の上面は上部へ傾斜させた傾斜
部17を設け、この傾斜部17には外気風を吸入する吸
気口18を複数個設け、この吸気口18の大きさを調節
レバー19′を操作することにより、各調節弁19で調
整できる構成としている。15′は該熱風通路室カバー
15を覆う外カバーで後記操作装置33を覆っている。
【0011】保持枠20は、前・後取付金具21,22
の上下端部に、L字状の上・下ガイド板23,24を固
着し、これら前・後取付金具21,22上下部は、前記
流下棚14下側で一方側の前記横側機壁5内側面に、ボ
ルト等で装着した構成としている。前記バーナ3は、前
部の燃焼部25、中間の送風筒26及び後部のフィルタ
部・送風フアン部27等よりなり、このバーナ3のこの
送風筒26の外周部の上下側には、上・下バーナステー
28,29を固着し、これら上・下バーナステー28,
29は該上・下ガイド板23,24上に重合させて、該
バーナ3を前後方向へ摺動自在で着脱自在な構成として
いる。
【0012】前記上バーナステー28は、3分割状に設
けられ、後部の該送風フアン部27、中間部の該送風胴
26に夫々ボルト止めされる。又前側28aは該燃焼部
25の前方にのぞませてサーモスタット51取付用支持
部としての後割を果たし、かつ、引出用孔52を設けて
いる。前記バーナ3は、前記送風筒26外周部に燃料バ
ルブを有する燃料ポンプ30を設け、この燃料バルブの
開閉により、この燃料ポンプ30で燃料タンク31内の
燃料を吸入して前記燃焼部25へ供給され、又供給燃料
量に見合った燃焼用空気が、変速用の送風機モータ3
1′で回転駆動される送風機から、該燃焼部25へ供給
する構成としている。このバーナ3から発生する熱風
と、このバーナ3後側から吸入する外気風及び前記熱風
通路室カバー15の前記各吸気口18から吸入する外気
風とが混合されて乾燥用熱風となり、この乾燥用熱風
は、前記前側機壁5の熱風供給口32から前記熱風通路
室16、前記各送風室11を経て前記各乾燥室9を通過
する構成としている。
【0013】操作装置33は、筐体内部には電子制御用
基板等を配設する構成であって、該筐体にはそれの左右
壁部を延長して支持板33′となし、これら両側の支持
板33′で前記熱風通路室カバー15の前記傾斜部17
の前記吸気口18上側に所定間隔(イ)を設けてボルト
等により装着される。この操作装置33は、前記乾燥機
1の各部、前記熱風装置4及び前記水分センサ2等を張
込、乾燥及び排出の各作業別に始動及び停止操作する構
成としている。
【0014】排風機34は、前記後側機壁5で、中央及
び左右の前記各排風室10,10,10に連通すべく設
け排風路室35中央後部側排風胴36に設け、この後側
機壁5には、この排風機34を回転駆動する排風機モー
タ37を設けた構成としている。38は、バルブモータ
で前記繰出バルブ12,12を減速機構を介して回転駆
動させている。
【0015】拡散盤39は、前記移送樋6底板の前後方
向中央部で、移送穀粒を前記貯留室8へ供給する供給口
の下側に設け、該貯留室8へ穀粒を均等に拡散還元させ
ている。昇穀機40は、前記前側機壁5外部に設けら
れ、内部にはバケットコンベア41付ベルトを張設して
なり、上端部は、前記移送樋6始端部との間において投
出筒42を設けて連通させ、下端部は、前記集穀樋13
終端部との間において供給樋43を設けて連通させてい
る。
【0016】44は昇穀機モータで、該バケットコンベ
ア41付ベルト、前記移送樋6内の前記移送螺旋、前記
拡散盤39及び前記集穀樋13内の前記移送螺旋等を回
転駆動させている。前記水分センサ2は、前記昇穀機4
0の上下方向ほぼ中央部に設け、この水分センサ2は、
前記操作装置33からの電気的測定信号の発信により、
水分モータ45が回転してこの水分センサ2の各部が回
転駆動され、前記バケットコンベア41で上部へ搬送中
に落下する穀粒を受け、この穀粒を挟圧粉砕しながら、
この粉砕穀粒の水分を検出させている。
【0017】前記操作装置33は、箱形状で表面板に
は、各作業別に始動操作する各始動スイッチ46、及び
停止操作する停止スイッチ47を設け、仕上目標水分及
び熱風温度等を設定する各種設定抓みを設け、又各種項
目を表示する表示部48を設け、内部にはCPU49を
有する制御装置50を設け、このCPU45で前記各モ
ータ31′,37,38,44,45、前記燃料バルブ
及び前記燃料ポンプ30を始動、停止及び制御する構成
としている。
【0018】前記制御装置50は、一シーズン毎の稼動
時間が該CPU49へ記録されて保管され、このCPU
49へ設定して記憶させた各部品毎の点検時間及び交換
時間が、そのシーズン中に到達するときは、シーズン初
めの乾燥作業開始のときに該表示部48へ、その部品名
等を表示させる構成としている。以下、上記実施例の作
用について説明する。
【0019】操作装置33の各種設定抓みを所定位置へ
操作し、乾燥作業を開始する始動スイッチ46を操作す
ることにより、穀粒乾燥機1の各部、バーナ3、水分セ
ンサ2等が始動し、該バーナ3から熱風が発生し、この
熱風と該バーナ3後部から吸入する外気風及び熱風通路
室カバー15の各吸気口18から吸入する外気風とが混
合して、この乾燥用熱風となり、この乾燥用熱風は、熱
風通路室16から送風室11を経て各穀粒乾燥室9を通
過して各排風室10及び排風路室35を経て排風機34
で吸引排風される。
【0020】穀粒貯留室8内へ収容された穀粒は、この
貯留室8から該各乾燥室9内を流下中にこの熱風に晒さ
れて乾燥され、各繰出バルブ12で下部へと繰出され、
各流下棚14を流下して集穀樋13から供給樋43を経
て昇穀機40内へ下部の移送螺旋で移送供給され、バケ
ットコンベア41で上部へ搬送されて投出筒42を経て
移送樋6内へ供給され、この移送樋6から拡散盤39上
へ上部の移送螺旋で移送供給され、この拡散盤39で該
貯留室8内へ均等に拡散還元されて循環乾燥される。
【0021】前記水分センサ2で検出される穀粒水分
が、前記水分設定抓みを操作して設定した仕上目標水分
と同じ穀粒水分が検出されると、乾燥が終了したと検出
され、制御装置50で自動制御して前記乾燥機1が自動
停止され、穀粒の乾燥が停止される。この乾燥作業を開
始のときに、各部品毎の点検時間及び交換時間が、その
シーズン中に到達するときは、前記操作装置33の表示
部48へ、その部品名等が表示される。
【図面の簡単な説明】
図は、この発明の一実施例を示すものである。
【図1】穀粒乾燥機の一部の拡大側断面図
【図2】穀粒乾燥機の操作装置の取付状態拡大正面図
【図3】穀粒乾燥機の一部破断せる全体側面図
【図4】図3のA−A拡大断面図
【図5】ブロック図
【図6】穀粒乾燥機の一部の拡大側面斜視図
【図7】穀粒乾燥機の一部の拡大平面図
【図8】穀粒乾燥機の一部の一部破断せる拡大正面図
【図9】バーナ部の拡大斜視図
【符号の説明】
3 バーナ 8 穀粒貯留室 9 穀粒乾燥室 12 繰出バルブ 13 集穀樋 14 流下棚 15 熱風通路室カバー 16 熱風通路室 17 傾斜部 18 吸気口 33 操作装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮崎 啓市 愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農 機株式会社 技術部内 (72)発明者 西野 栄治 愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農 機株式会社 技術部内 審査官 松縄 正登 (56)参考文献 特開 平4−6383(JP,A) 実開 昭55−181199(JP,U) 実開 昭61−1090(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F26B 17/14 F26B 21/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上部の穀粒貯留室8から下部の穀粒乾燥
    室9へ穀粒を流下させながら、バーナ3から発生する熱
    風を熱風通路室カバー15で形成する熱風通路室16か
    ら送風室11を経て該乾燥室9へ通風して乾燥する穀粒
    乾燥機において、上記熱風通路室カバー15は下方のバ
    ーナ3熱風を上記熱風通路室16を上方に向け案内しな
    がら送風室11に供給すべく該熱風通路室カバー15の
    前側の上面を送風室11入り口側に接近すべく傾斜する
    傾斜部17となし、この傾斜部17には外気を吸入する
    吸気口18を設けると共に、該吸気口18外側には所定
    間隔を設けて該乾燥機の始動や停止等を行なう操作装置
    33を設けたことを特徴とする熱風案内装置。
  2. 【請求項2】 外気を吸入する吸気口18の大きさを調
    節する手段を設けた請求項1に記載の穀粒乾燥機におけ
    る熱風案内装置。
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