JP3163423B2 - 磁気共鳴イメージング装置及びその静磁場強度測定表示方法 - Google Patents

磁気共鳴イメージング装置及びその静磁場強度測定表示方法

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JP3163423B2 JP17730090A JP17730090A JP3163423B2 JP 3163423 B2 JP3163423 B2 JP 3163423B2 JP 17730090 A JP17730090 A JP 17730090A JP 17730090 A JP17730090 A JP 17730090A JP 3163423 B2 JP3163423 B2 JP 3163423B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、核磁気共鳴(以下「NMR」と略記する)現
象を利用して被検体(人体)の所望部位の断層像を得る
磁気共鳴イメージング装置に関し、特に当該装置だけで
静磁場強度を測定しその経時変化を表示することができ
る磁気共鳴イメージング装置及びその静磁場強度測定表
示方法に関する。
〔従来の技術〕
磁気共鳴イメージング装置は、NMR現象を利用して被
検体中の所望の検査部位における原子核スピンの密度分
布、緩和時間分布等を計測して、その計測データから被
検体の任意断面を画像表示するものである。そして、従
来の磁気共鳴イメージング装置は、被検体に静磁場及び
傾斜磁場を与える磁場発生手段と、上記被検体の生体組
織を構成する原子の原子核に核磁気共鳴を起こさせるた
めに高周波信号を照射する送信系と、上記の核磁気共鳴
により放出される高周波信号を検出する受信系と、この
受信系で検出した高周波信号を用いて画像再構成演算を
行う信号処理系とを備え、核磁気共鳴により放出される
高周波信号を計測するシーケンスを繰り返し行って断層
像を得るようになっていた。
このような磁気共鳴イメージング装置において、静磁
場発生手段の静磁場強度を測定するには、第9図に示す
ように、静磁場発生手段としての静磁場発生磁石2内の
被検体を挿入すべき空間に静磁場測定用センサ24を配置
し、この静磁場測定用センサ24の検出信号を磁場測定器
25へ入力して上記空間内の静磁場Sの強度を測定し、こ
の磁場測定器25の出力信号を例えばペンレコーダ26へ送
出して上記静磁場Sの強度の経時変化を記録していた。
また、最近、静磁場発生手段の周囲の環境磁場変動を
検出し、この環境磁場変動と逆向きの補正磁場を発生し
て相殺させるようにした磁気共鳴イメージング装置が特
願昭63−195390号明細書で提案されている。この磁気共
鳴イメージング装置は、被検体に静磁場及び傾斜磁場を
与える磁場発生手段と、上記被検体の生体組織を構成す
る原子の原子核に核磁気共鳴を起こさせるために高周波
信号を照射する送信系と、上記の核磁気共鳴により放出
される高周波信号を検出する受信系と、この受信系で検
出した高周波信号を用いて画像再構成演算を行う信号処
理系と、上記磁場発生手段の周囲の環境磁場変動を検出
する磁場センサと、この磁場センサからの検出信号を増
幅して補正電流を生成する補正制御回路と、この補正制
御回路からの補正電流を入力して上記環境磁場変動と逆
向きの補正磁場を発生する補正磁場コイルとを備えて成
る。
このような磁気共鳴イメージング装置においても、静
磁場発生手段の静磁場強度を測定するには、第10図に示
すように、静磁場測定用センサ24と、磁場測定器25と、
ペンレコーダ26とを用いて、静磁場発生磁石2内の被検
体を挿入すべき空間の静磁場Sの強度の経時変化を測定
記録していた。この場合、装置の操作者は、上記ペンレ
コーダ26に記録された測定結果を見て、静磁場Sの経時
変化が無くなるように補正制御回路22内の増幅器のゲイ
ンを調整し、補正磁場コイル23により補正磁場F′を発
生させていた。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし、このような従来の静磁場強度の測定において
は、当該磁気共鳴イメージング装置の他に、第9図及び
第10図に示すように、静磁場測定用センサ24と、磁場測
定器25と、ペンレコーダ26とを用いる必要があった。従
って、全体として部品点数が増えると共に、構造も複雑
となるものであった。また、静磁場強度の経時変化の状
態は上記ペンレコーダ26で記録することはできるが、そ
の経時変化を定量化または数値化して表示または記録す
ることはできなかった。従って、第10図に示す環境磁場
変動に対処することができる磁気共鳴イメージング装置
においても、補正制御回路22のゲイン調整が適正にでき
ないことがあった。
そこで、本発明は、このような問題点を解決し、当該
磁気共鳴イメージング装置だけで静磁場強度を測定しそ
の経時変化を表示することができる磁気共鳴イメージン
グ装置及びその静磁場強度測定表示方法を提供すること
を目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するために、本発明による磁気共鳴イ
メージング装置は、被検体の周りに均一な静磁場を発生
させる永久磁石方式の静磁場発生手段と、上記被検体に
傾斜磁場を印加する傾斜磁場発生手段と、上記被検体の
生体組織を構成する原子の原子核に核磁気共鳴を起こさ
せるために高周波信号を照射する送信系と、上記の核磁
気共鳴により放出される高周波信号を検出する受信系
と、この受信系で検出した高周波信号を用いて画像再構
成演算を行う信号処理系とを備えて成る磁気共鳴イメー
ジング装置において、上記信号処理系は、上記受信系か
らの高周波信号をフーリエ変換すると共にこの変換後の
データのピーク周波数または周波数スペクトルの重心周
波数を演算して上記静磁場発生手段の静磁場とその周囲
の環境磁場変動とを重畳した静磁場強度を求める手段
と、上記求めた静磁場強度の所定の時間範囲の経時変化
をグラフまたは数値で表示する手段とを備え、また、上
記静磁場発生手段の周囲の環境磁場変動と逆向きの補正
磁場を発生して上記環境磁場変動と相殺させる補正磁場
手段を備え、上記信号処理系にて表示される静磁場強度
の経時変化のグラフまたは数値が一定となるように上記
補正磁場手段を調整するものである。
また、本発明による磁気共鳴イメージング装置の静磁
場強度測定表示方法は、被検体の周りに均一な静磁場を
発生させる永久磁石方式の静磁場発生手段と、上記被検
体に傾斜磁場を印加する傾斜磁場発生手段と、上記被検
体の生体組織を構成する原子の原子核に核磁気共鳴を起
こさせるために高周波信号を照射する送信系と、上記の
核磁気共鳴により放出される高周波信号を検出する受信
系と、この受信系で検出した高周波信号を用いて画像再
構成演算を行う信号処理系とを備えて成る磁気共鳴イメ
ージング装置において、上記信号処理系により、上記受
信系からの高周波信号をフーリエ変換すると共にこの変
換後のデータのピーク周波数または周波数スペクトルの
重心周波数を演算して上記静磁場発生手段の静磁場とそ
の周囲の環境磁場変動とを重畳した静磁場強度を求め、
さらにこの求めた静磁場強度の所定の時間範囲の経時変
化をグラフまたは数値で表示し、また、上記静磁場発生
手段の周囲の環境磁場変動と逆向きの補正磁場を発生し
て上記環境磁場変動と相殺させ、上記信号処理系にて表
示される静磁場強度の経時変化のグラフまたは数値が一
定となるように上記補正磁場を調整するものである。
〔作 用〕
上記のように構成された磁気共鳴イメージング装置
は、信号処理系内の演算手段により、受信系からの高周
波信号をフーリエ変換すると共にこの変換後のデータの
ピーク周波数または周波数スペクトルの重心周波数を演
算して、永久磁石方式の静磁場発生手段の静磁場とその
周囲の環境磁場変動とを重畳した静磁場強度を求め、表
示手段により、上記求めた静磁場強度の所定の時間範囲
の経時変化をグラフまたは数値で表示し、また、補正磁
場手段で上記静磁場発生手段の周囲の環境磁場変動と逆
向きの補正磁場を発生して上記環境磁場変動と相殺さ
せ、上記信号処理系にて表示される静磁場強度の経時変
化のグラフまたは数値が一定となるように上記補正磁場
手段を調整する。これにより、当該磁気共鳴イメージン
グ装置だけで、静磁場発生手段の静磁場とその周囲の環
境磁場変動とを重畳した静磁場強度を測定し、所定の時
間範囲の静磁場強度を求めてその経時変化をグラフまた
は数値で、定量化または数値化して表示し、また、静磁
場発生手段の周囲の環境磁場変動と逆向きの補正磁場を
発生して上記環境磁場変動と相殺させるように動作す
る。
また、上記のように構成された磁気共鳴イメージング
装置の静磁場強度測定表示方法は、信号処理系により、
受信系からの高周波信号をフーリエ変換すると共にこの
変換後のデータのピーク周波数または周波数スペクトル
の重心周波数を演算して、永久磁石方式の静磁場発生手
段の静磁場とその周囲の環境磁場変動とを重畳した静磁
場強度を求め、さらにこの求めた静磁場強度の所定の時
間範囲の経時変化をグラフまたは数値で表示し、また、
上記静磁場発生手段の周囲の環境磁場変動と逆向きの補
正磁場を発生して上記環境磁場変動と相殺させ、上記信
号処理系にて表示される静磁場強度の経時変化のグラフ
または数値が一定となるように上記補正磁場を調整す
る。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて詳細に説
明する。
第1図は本発明による磁気共鳴イメージング装置の実
施例を示すブロック図である。この磁気共鳴イメージン
グ装置は、核磁気共鳴(NMR)現象を利用して被検体の
断層像を得るもので、静磁場発生磁石2と、傾斜磁場発
生系3と、送信系4と、受信系5と、信号処理系6と、
シーケンサ7と、中央処理装置(CPU)8とを備えて成
る。
上記静磁場発生磁石6は、被検体1の周りにその体軸
方向または体軸と直交する方向に均一な静磁場を発生さ
せるもので、上記被検体1の周りのある広がりをもった
空間に永久磁石方式の静磁場発生手段が配置されてい
る。傾斜磁場発生系3は、X,Y,Zの三軸方向に巻かれた
傾斜磁場コイル9と、それぞれのコイルを駆動する傾斜
磁場電源10とから成り、上記シーケンサ7からの命令に
従ってそれぞれのコイルの傾斜磁場電源10を駆動するこ
とにより、X,Y,Zの三軸方向の傾斜磁場Gx,Gy,Gzを被検
体1に印加するようになっている。この傾斜磁場の加え
方により、被検体1に対するスライス面を設定すること
ができる。
送信系4は、被検体1の生体組織を構成する原子の原
子核に核磁気共鳴を起こさせるために高周波信号を照射
するもので、高周波発生器11と変調器12と高周波増幅器
13と送信側の高周波コイル14aとから成る。そして、上
記高周波発振器11から出力された高周波パルスをシーケ
ンサ7の命令に従って変調器12で振幅変調し、この振幅
変調された高周波パルスを高周波増幅器13で増幅した後
に被検体1に近接して配置された高周波コイル14aに供
給することにより、高周波信号が上記被検体1に照射さ
れるようになっている。
受信系5は、被検体1の生体組織の原子核の核磁気共
鳴により放出される高周波信号(NMR信号)を検出する
もので、受信側の高周波コイル14bと増幅器15と直交位
相検波器16とA/D変換器17とから成る。そして、上記送
信側の高周波コイル14aから照射された高周波信号によ
る被検体1の応答の高周波信号(NMR信号)は被検体1
に近接して配置された高周波コイル14bで検出され、増
幅器15及び直交位相検波器16を介してA/D変換器17に入
力してディジタル量に変換され、さらにシーケンサ7か
らの命令によるタイミングで直交位相検波器16によりサ
ンプリングされた二系列の収集データとされ、その信号
が信号処理系6に送られるようになっている。
この信号処理系6は、CPU8と、磁気ディスク18及び磁
気テープ19等の記録装置と、CRT等のディスプレ20とか
ら成り、上記CPU8でフーリエ変換、補正係数計算、像再
構成等の処理を行い、任意断面の信号強度分布あるいは
複数の信号に適当な演算を行って得られた分布を画像化
してディスプレ20に断層像として表示するようになって
いる。
また、シーケンサ7は、CPU8の制御で動作し、被検体
1の断層像のデータ収集に必要な種々の命令を送信系4
及び傾斜磁場発生系3並びに受信系5に送り、上記エコ
ー信号を計測するシーケンスを発生する手段となるもの
である。
ここで、本発明の磁気共鳴イメージング装置において
は、上記信号処理系6が、受信系5からの高周波信号を
フーリエ変換すると共にこの変換後のデータのピーク周
波数または周波数スペクトルの重心周波数を演算して上
記静磁場発生磁石2の静磁場とその周囲の環境磁場変動
とを重畳した静磁場強度を求める手段と、上記求めた静
磁場強度の所定の時間範囲の経時変化をグラフまたは数
値で表示する手段とを備え、また、上記静磁場発生磁石
2の周囲の環境磁場変動と逆向きの補正磁場を発生して
上記環境磁場変動と相殺させる補正磁場手段を備え、上
記信号処理系6にて表示される静磁場強度の経時変化の
グラフまたは数値が一定となるように上記補正磁場手段
を調整するものとされている。
すなわち、信号処理系6のCPU8が、受信系5からの高
周波信号について演算し静磁場発生磁石2の静磁場とそ
の周囲の環境磁場変動とを重畳した静磁場強度を求める
手段となり、信号処理系6のディスプレイ20が、静磁場
強度の所定の時間範囲の経時変化をグラフまたは数値で
表示する手段となる。そして、上記信号処理系6内のCP
U8及びディスプレイ20の動作により、当該磁気共鳴イメ
ージング装置だけで静磁場発生磁石2の静磁場とその周
囲の環境磁場変動とを重畳した静磁場強度を測定し、所
定の時間範囲の静磁場強度を求めてその経時変化をグラ
フまたは数値で、定量化または数値化して表示すること
ができる。
また、静磁場発生磁石2の近傍に設けられた補正磁場
コイル23が、該静磁場発生磁石2の周囲の環境磁場変動
と逆向きの補正磁場を発生して上記環境磁場変動と相殺
させる補正磁場手段となる。そいて、上記信号処理系6
にて表示される静磁場強度の経時変化のグラフまたは数
値が一定となるように上記補正制御回路22を調整する。
なお、図1においては、磁場センサ21で静磁場発生磁
石2の周囲の環境磁場変動を検出し、補正制御回路22で
上記磁場センサ21からの検出信号を増幅して補正電流を
生成し、この補正制御回路22からの補正電流を上記補正
磁場コイル23に入力して上記環境磁場変動と逆向きの補
正磁場F′を発生する例が示されている。この場合、磁
気共鳴イメージング装置の設置場所の近くを、例えば電
車、自動車あるいはエレベータなどが移動することによ
って生じる環境磁場変動を磁場センサ21によって検出
し、その検出信号を補正制御回路22で増幅して補正電流
を生成し、この補正電流を補正磁場コイル23に供給する
ことによって、上記環境磁場変動と逆向きの補正磁場
F′を発生してその環境磁場変動と相殺させるように動
作する。
次に、本発明による磁気共鳴イメージング装置の静磁
場強度測定表示方法について、第2図に示すフローチャ
ートを参照して説明する。まず、第1図において、静磁
場発生磁石2の静磁場を発生する空間に、被検体1の代
わりに核磁気共鳴を起こす擬似物としてのファントムを
挿入する。この状態で、第1図に示す磁気共鳴イメージ
ング装置の図示外の操作部により、信号処理系6のディ
スプレイ20に表示する静磁場強度の範囲を入力する(第
2図のステップ)。さらに、同じく上記の操作部によ
り、静磁場強度の測定の時間間隔を入力する(ステップ
)。
次に、第1図に示す送信系4を駆動し、その高周波コ
イル14aから上記ファントムに対して高周波信号を照射
する(ステップ)。そして、これによりファントム内
の核磁気共鳴によって放出される高周波信号を、第1図
に示す受信系5の高周波コイル14bで検出する(ステッ
プ)。これを第3図を用いて更に説明すると、まず、
同図(c)に示すタイミング1で、同図(a)に示すよ
うに高周波信号A1をファントムへ照射する。次に、第3
図(c)に示すタイミング2で一定時間だけ待ち、その
後のタイミング3で、同図(a)に示すように高周波信
号A2を再びファントムへ照射する。その後、第3図
(c)に示すタイミング4で一定時間だけ待ち、次のタ
イミング5で、同図(b)に示すように上記ファントム
から放出される高周波信号B1を検出する。ここで、上記
タイミング1で照射する高周波信号A1は、ファントムの
磁化を90度傾けるものであり、タイミング3で照射する
高周波信号A2は、その磁化を180度傾けるものである。
なお、上記タイミング3における高周波信号A2は省略し
てもよい。
次に、第1図に示す信号処理系6のCPU8により、上記
受信側の高周波コイル14bで検出した高周波信号をフー
リエ変換する(ステップ)。このフーリエ変換とは、
変換前の高周波信号に含まれる周波数の分布を調べるも
のであり、例えば第4図(a)に示す検出信号(第3図
におけるタイミング5で検出した高周波信号に相当す
る)をフーリエ変換すると、第4図(b)に示すような
周波数分布となる。この第4図(b)におけるピークの
部分が、前記ファントムから放出された高周波成分に最
も多く含まれている周波数を示している。そして、この
フーリエ変換後のデータのピーク周波数f0を上記CPU8に
より演算する(ステップ)。
ここで、NMR現象では、前記ファントムが照射された
高周波信号を吸収した後に放出する高周波信号の周波数
f0と、そのファントムが置かれている静磁場空間の静磁
場強度H0との関係は、次式で与えられる。
f0=γH0 ……(1) この第(1)式において、γは核磁気回転比を表して
おり、共鳴する原子核に固有の値である。そして、上記
第(1)式を変形して H0=f0/γ ……(2) とすれば、静磁場強度H0が求まる。このとき、上記ファ
ントムから放出された高周波信号に最も多く含まれる周
波数f0を求めるには、第4図(b)において、振幅がピ
ークとなる周波数を求めてもよいし、この周波数スペク
トルの重心となる周波数を求めてもよい。そこで、第1
図に示すCPU8により、上記第(2)式に従って静磁場強
度H0を演算して求める(ステップ)。そして、この求
めた静磁場強度H0の値を、第1図に示す信号処理系6の
ディスプレイ20にグラフ表示する(ステップ)。
次に、ステップでこの静磁場強度の測定表示の処理
が終了要求を受けたか否か判断する。まだ終了要求を受
けていないとすると、ステップは“NO"側へ進み、ス
テップに入る。このステップでは、静磁場強度の測
定の時間間隔が前記ステップで入力された値となるよ
うに、次の高周波信号の照射まで時間待ちをする。そし
て、この時間待ちの後にステップへ戻る。その後、上
述と全く同様にしてステップ〜を繰り返し実行し、
ファントムへの高周波信号の照射、ファントムから放出
された高周波信号の検出、この検出信号のフーリエ変
換、ピーク周波数f0の演算、静磁場強度H0の演算、及び
この静磁場強度H0のディスプレイ20へのグラフ表示を繰
り返し行うことにより、第1図に示す磁気共鳴イメージ
ング装置における所定の時間範囲の静磁場強度の経時変
化が測定でき、この測定結果が第5図に示すようにディ
スプレイ20の画面に所定の時間範囲の静磁場強度の経時
変化としてグラフ表示される。
そして、この状態で、ステップにおいて処理の終了
要求を受けたとすると、このステップは“YES"側へ進
み、静磁場強度の測定表示の処理を終了する。
また、図1に示す補正磁場コイル23が発生する補正磁
場F′によって環境磁場変動を相殺させるために、補正
制御回路22内の増幅器のゲインを調整する。そのため、
上述の第2図に示すフローチャートの手順に従って、静
磁場発生磁石2の静磁場強度を測定しその経時変化を表
示する。そして、第1図に示す磁場センサ21で検出した
環境磁場変動が例えば第6図(a)に示すようなカーブ
である場合に、上記増幅器のゲインを適宜に調整したと
きの補正磁場コイル23による補正磁場F′の経時変化が
第6図(b)に示すようなカーブとなったときは、第1
図に示す静磁場発生磁石2が発生する静磁場に第6図
(a)に示す環境磁場変動と同図(b)に示す補正磁場
の経時変化とを重畳した静磁場強度の経時変化は、例え
ば第6図(c)に示すようなカーブとなったとする。こ
の例では、上記のゲイン調整による補正磁場の経時変化
(第6図(b)参照)が、第6図(a)に示す環境磁場
変動のカーブと符号が逆で振幅がやや大きい状態であ
り、上記増幅器のゲインが大きすぎたものであって、第
6図(c)に示すように静磁場強度は一定値とならな
い。
次に、第7図(a)に示すように環境磁場変動はその
ままの状態で、前記増幅器のゲインを適宜に調整したと
きの補正磁場F′の経時変化が例えば第7図(b)に示
すようなカーブとなり、この場合の静磁場強度の経時変
化が第7図(c)に示すようなカーブとなったとする。
この例では、上記のゲイン調整による補正磁場の経時変
化(第7図(b)参照)が、第7図(a)に示す環境磁
場変動のカーブと符号が逆で振幅がやや小さい状態であ
り、上記増幅器のゲインが小さすぎたものであって、第
7図(c)に示すようにやはり静磁場強度は一定値とな
らない。
次に、第8図(a)に示すように環境磁場変動はその
ままの状態で、前記増幅器のゲインを適宜に調整したと
きの補正磁場F′の経時変化が例えば第8図(b)に示
すようなカーブとなり、この場合の静磁場強度の経時変
化が第8図(c)に示すような直線状となったとする。
この例では、上記のゲイン調整による補正磁場の経時変
化(第8図(b)参照)が、第8図(a)に示す環境磁
場変動のカーブと符号が逆で振幅が同一の状態であり、
上記増幅器のゲインが適正値であったものであって、第
8図(c)に示すように静磁場強度は一定値となる。従
って、第8図(b)に示すように、補正磁場の経時変化
が第8図(a)に示す環境磁場変動のカーブと符号が逆
で振幅が同一の状態となるように第1図に示す補正制御
回路22内の増幅器のゲインを調整してやればよい。
さらに、第6図〜第8図の(c)にそれぞれ示すよう
に、静磁場強度の経時変化の測定表示の後に、その測定
中での静磁場強度の「最大値」、「最小値」及び「最大
値−最小値」を第1図に示すCPU8で演算して求め、第5
図に示すように、ディスプレイ20の画面の一部に表示し
てもよい。そして、このように表示された「最大値−最
小値」の値が小さくなるように上記補正制御回路22内の
増幅器のゲインを増加または減少させる。この場合は、
静磁場発生磁石2の静磁場強度の経時変化を定量的な数
値でディスプレイ20に表示し、その数値を見ながら補正
制御回路22のゲイン調整ができるので、その調整を迅速
かつ適正に行うことができる。
〔発明の効果〕
本発明は以上のように構成されたので、請求項1に係
る発明によれば、信号処理系内の演算手段により、受信
系からの高周波信号をフーリエ変換すると共にこの変換
後のデータのピーク周波数または周波数スペクトルの重
心周波数を演算して、永久磁石方式の静磁場発生手段の
静磁場とその周囲の環境磁場変動とを重畳した静磁場強
度を求め、表示手段により、上記求めた静磁場強度の所
定の時間範囲の経時変化をグラフまたは数値で表示し、
また、補正磁場手段で上記静磁場発生手段の周囲の環境
磁場変動と逆向きの補正磁場を発生して上記環境磁場変
動と相殺させ、上記信号処理系にて表示される静磁場強
度の経時変化のグラフまたは数値が一定となるように上
記補正磁場手段を調整することができる。これにより、
当該磁気共鳴イメージング装置だけで、静磁場発生手段
の静磁場とその周囲の環境磁場変動とを重畳した静磁場
強度を測定し、所定の時間範囲の静磁場強度を求めてそ
の経時変化をグラフまたは数値で、定量化または数値化
して表示することができる。また、静磁場発生手段の周
囲の環境磁場変動と逆向きの補正磁場を発生して上記環
境磁場変動と相殺させることができる。従って、周囲の
環境磁場変動への対処がスムーズに行うことができる。
また、周囲の環境磁場変動を相殺するための補正磁場を
調整するゲイン調整が迅速かつ適正に行える。
また、請求項2に係る発明によれば、信号処理系によ
り、受信系からの高周波信号をフーリエ変換すると共に
この変換後のデータのピーク周波数または周波数スペク
トルの重心周波数を演算して、永久磁石方式の静磁場発
生手段の静磁場とその周囲の環境磁場変動とを重畳した
静磁場強度を求め、さらにこの求めた静磁場強度の所定
の時間範囲の経時変化をグラフまたは数値で表示し、ま
た、上記静磁場発生手段の周囲の環境磁場変動と逆向き
の補正磁場を発生して上記環境磁場変動と相殺させ、上
記信号処理系にて表示される静磁場強度の経時変化のグ
ラフまたは数値が一定となるように上記補正磁場を調整
することができる。これにより、当該磁気共鳴イメージ
ング装置だけで、静磁場発生手段の静磁場とその周囲の
環境磁場変動とを重畳した静磁場強度を測定し、所定の
時間範囲の静磁場強度を求めてその経時変化をグラフま
たは数値で、定量化または数値化して表示することがで
きる。また、静磁場発生手段の周囲の環境磁場変動と逆
向きの補正磁場を発生して上記環境磁場変動と相殺させ
ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による磁気共鳴イメージング装置の実施
例を示すブロック図、第2図は本発明による磁気共鳴イ
メージング装置の静磁場強度測定表示方法の手順を示す
フローチャート、第3図は高周波信号の照射及び検出動
作を説明するためのタイミング線図、第4図は検出した
高周波信号に対してフーリエ変換した状態を示すグラ
フ、第5図は測定した静磁場強度の経時変化をディスプ
レイにグラフ表示した状態を示す説明図、第6図〜第8
図は補正制御回路のゲイン調整により補正磁場を調整し
環境磁場変動を相殺する状態を説明するためのタイミン
グ線図、第9図及び第10図は従来例における静磁場発生
手段の静磁場強度を測定する状態を示す説明図である。 1……被検体、2……静磁場発生磁石、3……傾斜磁場
発生系、4……送信系、5……受信系、6……信号処理
系、7……シーケンサ、8……CPU、14a……送信側の高
周波コイル、14b……受信側の高周波コイル、20……デ
ィスプレイ、21……磁場センサ、、22……補正制御回
路、23……補正磁場コイル。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 善方 睦 千葉県柏市新十余二2番1号 株式会社 日立メディコ柏工場内 (56)参考文献 特開 昭63−230156(JP,A) 特開 昭60−236637(JP,A) 特開 平1−141656(JP,A) 特開 昭64−62144(JP,A) 特開 昭60−222043(JP,A) 特開 昭61−254839(JP,A) 特開 昭59−230148(JP,A) 特開 昭63−63441(JP,A) 特開 昭63−203145(JP,A) 特開 平2−45035(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被検体の周りに均一な静磁場を発生させる
    永久磁石方式の静磁場発生手段と、上記被検体に傾斜磁
    場を印加する傾斜磁場発生手段と、上記被検体の生体組
    織を構成する原子の原子核に核磁気共鳴を起こさせるた
    めに高周波信号を照射する送信系と、上記の核磁気共鳴
    により放出される高周波信号を検出する受信系と、この
    受信系で検出した高周波信号を用いて画像再構成演算を
    行う信号処理系とを備えて成る磁気共鳴イメージング装
    置において、上記信号処理系は、上記受信系からの高周
    波信号をフーリエ変換すると共にこの変換後のデータの
    ピーク周波数または周波数スペクトルの重心周波数を演
    算して上記静磁場発生手段の静磁場とその周囲の環境磁
    場変動とを重畳した静磁場強度を求める手段と、上記求
    めた静磁場強度の所定の時間範囲の経時変化をグラフま
    たは数値で表示する手段とを備え、また、上記静磁場発
    生手段の周囲の環境磁場変動と逆向きの補正磁場を発生
    して上記環境磁場変動と相殺させる補正磁場手段を備
    え、上記信号処理系にて表示される静磁場強度の経時変
    化のグラフまたは数値が一定となるように上記補正磁場
    手段を調整することを特徴とする磁気共鳴イメージング
    装置。
  2. 【請求項2】被検体の周りに均一な静磁場を発生させる
    永久磁石方式の静磁場発生手段と、上記被検体に傾斜磁
    場を印加する傾斜磁場発生手段と、上記被検体の生体組
    織を構成する原子の原子核に核磁気共鳴を起こさせるた
    めに高周波信号を照射する送信系と、上記の核磁気共鳴
    により放出される高周波信号を検出する受信系と、この
    受信系で検出した高周波信号を用いて画像再構成演算を
    行う信号処理系とを備えて成る磁気共鳴イメージング装
    置において、上記信号処理系により、上記受信系からの
    高周波信号をフーリエ変換すると共にこの変換後のデー
    タのピーク周波数または周波数スペクトルの重心周波数
    を演算して上記静磁場発生手段の静磁場とその周囲の環
    境磁場変動とを重畳した静磁場強度を求め、さらにこの
    求めた静磁場強度の所定の時間範囲の経時変化をグラフ
    または数値で表示し、また、上記静磁場発生手段の周囲
    の環境磁場変動と逆向きの補正磁場を発生して上記環境
    磁場変動と相殺させ、上記信号処理系にて表示される静
    磁場強度の経時変化のグラフまたは数値が一定となるよ
    うに上記補正磁場を調整することを特徴とする磁気共鳴
    イメージング装置の静磁場強度測定表示方法。
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