JP3163408U - ピルケース - Google Patents

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賀之 山本
賀之 山本
秀岳 石井
秀岳 石井
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株式会社マルビシ中央
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Abstract

【課題】下痢止め、胃腸薬、心臓薬等の錠剤を、ポケット等に入れて常時携行できるようにするためのピルケースを提供する。【解決手段】所要の蓋状ケース体に対して引き出し自在に取り付けられるトレー状容体部Bを、矩形状を呈するシート状錠剤Sをしっくりと収容可能とする矩形状収容部3を具えたものとする。かつ、当該収容部3の所要箇所には所要数の錠剤取出し用円孔を開設すると共に、当該錠剤取出し用円孔の内周面側には、小突起を突設してピルケースを構成する。【選択図】図1

Description

本考案は、下痢止め、胃腸薬、心臓薬等の錠剤を、ポケット等に入れて常時携行できるようにするためのピルケースに関する。
従来、下痢止め、胃腸薬、心臓薬等の錠剤を携行する場合、所要の小型ケースにバラ詰め状態で収容して携行することを通例とした。 然し乍、このようなバラ詰め状態であると、錠剤の取出しに際してはこれを一錠づつ摘み出さなければならないため、顕著な煩雑感が伴うことを余儀なくされた。
このような問題を解決するために、複数の仕切り片で仕切られた円いケースを、ケース蓋で被うとともに、当該円いケース内に仕切り状態で例えば一錠づづ入れられた薬剤の取り出しに際しては、当該ケース蓋に設けた導出口を、上記仕切られた部分に合致移動させることにより、収容薬剤の取り出しを行うように構成したピルケースがある(例えば、特許文献1参照。)。
実用新案登録第3127314号公報
上述したような従来のピルケースは、一錠づつ裸のままのもの(丸薬状のもの)を対象とする。 然し乍、現在、一般に利用されている錠剤は、所要数の錠剤をPTPシートにより一錠づつ独立させてパッケージされた形態のものが殆どである。 なお、PTPシートによる錠剤は、下面は銀紙等製の底部シート材とし、上面は対象錠剤を抱持するような形状を呈する凸状空所を列設した上面シート材とし、当該両シート材は、錠剤は当該凸状空所内に収容した状態で一体的に重合密着させたような形態を採るものである。 従って、上記のような従来のピルケースではこのようなシート状形態の錠剤に対しては殆ど使用不能とされた。
なお、上記シート状の形態の錠剤にあっては、錠剤取り出しに際しては、当該凸状空所の上面を押し込み、これにより、収容されている錠剤が押圧されて底部シート材を突き破ってその取出しが許容化されるように構成されている。
本考案はこのようなシート状錠剤を対象とするピルケースという新規な製品の提供を図ったものであり、ワンタッチ的錠剤の取出しが許容化されるように構成したことを特徴とするものである。
本考案は請求項1に記載のように、一錠づつ独立させてパッケージされた形態のシート状錠剤Sを収容対象とするピルケースであって、所要のケース体に対して引き出し自在に取り付けられるトレー状容体部Bを、矩形状を呈するシート状錠剤Sをしっくりと収容可能とする矩形状収容部3を具えたものとし、かつ、当該収容部3の所要箇所には所要数の錠剤取出し用円孔4を開設すると共に、当該錠剤取出し用円孔4の内周面側には、シート状錠剤Sにおける底部シート材aに対する錠剤取出し時における破断(突き破り)を促進するための小突起4aを突設したことを特徴とするピルケースに係る。
本考案は請求項2に記載のように、小突起4aとして、やや上向き状態となるような尖った形態の先端を具えたものとした請求項1に記載のピルケースを実施の態様とする。
本考案は請求項3に記載のように、小突起4aとして、錠剤取出し用円孔4の孔縁上面と一体的に連なる面一状に突設させたものとした請求項1に記載のピルケースを実施の態様とする。
本考案は請求項4に記載のように、矩形状収容部3の所要箇所に所要数開設した錠剤取出し用円孔4を、収容対象とする錠剤の大きさとほぼ等しいか、これより心持ち大きな直径を具えたものとするように構成した請求項1または請求項2の何れかに記載のピルケースを実施の態様とする。
本考案は請求項5に記載のように、矩形状収容部3の所要箇所に所要数開設する錠剤取出し用円孔4を、収容対象とするシート状錠剤Sの錠剤と同数にしてかつ同位置に開設するように構成した請求項1乃至請求項3の何れかに記載のピルケースを実施の態様とする。
本考案は請求項6に記載のように、矩形状収容部3の内部寸法の設定を、使用対象とするシート状錠剤Sの外形寸法に合致させるように構成した請求項1乃至請求4の何れかに記載のピルケースを実施の態様とする。
本考案は請求項7に記載のように、矩形状収容部3の三隅角部に、収容したシート状錠剤Sの隅角部の安定を図るための隅角部抑止用片5を形成した請求項1乃至請求項5の何れかに記載のピルケースを実施の態様とする。
本考案は請求項1に記載のような構成の採用、すなわち、一錠づつ独立させてパッケージされた形態のシート状錠剤Sを収容対象とするピルケースであって、所要のケース体に対して引き出し自在に取り付けられるトレー状容体部Bを、矩形状を呈するシート状錠剤Sをしっくりと収容可能とする矩形状収容部3を具えたものとし、かつ、当該収容部3の所要箇所には所要数の錠剤取出し用円孔4を開設すると共に、当該錠剤取出し用円孔4の内周面には、シート状錠剤Sにおける底部シート材aに対する錠剤取出し時における破断(突き破り)を促進するための小突起4aを突設するように構成したから、シート状錠剤の取出しが、配列されたシート状錠剤中の所要のものを押し下げるだけで、底部シート材aを突き破っての取出しがワンタッチ的に達成されることとなる。従って、例えば、突発性下痢の専用薬のような錠剤に対するピルケースとして使用した場合、その取り出しの迅速性、容易性は、当該専用薬の特性をより一層高めることとなる。
本考案は請求項2に記載のような構成の採用、すなわち、小突起4aとして、やや上向き状態となるような尖った形態の先端を具えたものとすることにより、錠剤取出し時の破断作用の確実性および安定性が図られる。
本考案は請求項3に記載のような構成の採用、すなわち、小突起4aとして、錠剤取出し用円孔4の孔縁上面と一体的に連なる面一状に突設させたものとすることにより、小突起4aは底部シート材aと接触状態に保たれているため、当該底部シート材aに対する錠剤取出し時の破断作用が遊び無く瞬時に開始されることとなる。
本考案は請求項4に記載のような構成の採用、すなわち、矩形状収容部3の所要箇所に所要数開設した錠剤取出し用円孔4を、収容対象とする錠剤の大きさとほぼ等しいか、これより心持ち大きな直径を具えたものとすることにより、錠剤取り出しの円滑化が図られると共に、小突起4aによる錠剤の傷付けを避けることが出来る。
本考案は請求項5に記載のような構成の採用、すなわち、矩形状収容部3の所要箇所に所要数開設する錠剤取出し用円孔4を、収容対象とするシート状錠剤Sの錠剤と同数にしてかつ同位置に開設するように構成することにより、本考案を特定の錠剤に対する専用ケースとしての地位が保たれる。 すなわち、一口にシート状錠剤といっても、薬種毎に、全体的矩形状寸法、錠剤の大きさ寸法、錠剤の列設配置間隔等が異なっており、従って、本考案は、特定の薬剤の寸法的設定に合致させることにより、これの専用ピルケースとしての役割を果たさせるものである。
本考案は請求項6に記載のような構成の採用、すなわち、矩形状収容部3の内部寸法の設定を、使用対象とするシート状錠剤Sの外形寸法に合致させるように構成することにより、請求項4で述べたと同様の理由で特定の薬剤専用ピルケースとしての役割を果たさせることができる。
本考案は請求項7に記載のような構成の採用、すなわち、矩形状収容部3の三隅角部に、収容したシート状錠剤Sの隅角部の抑止安定を図るための隅角部抑止用片5を形成することにより、収容したシート状錠剤Sの顕著な安定性確保が図られ、錠剤と錠剤取出し用円孔4との位置関係にズレが生じたり、トレー状容体部Bをうっかり逆さまにしても、シート状錠剤Sが脱落してしまうと言うような事態発生を皆無とする。 そして、当該隅角部抑止用片5の形成は、矩形状収容部3の四隅ではなく三隅角部としてあるから、シート状錠剤Sのセット操作、並びに錠剤取出し後の空きシートと新たなシートとの取り換え作業が迅速かつ容易に行うことが出来る。
本考案は図1に示すように、ケース体Aに対してトレー状容体部Bをその一隅に於いて回転自在に枢支し、当該容体部Bは同図に示すように回転させることによって、ケース体A内から引き出されるように構成してある。 然し乍、本考案の要部とするところは、トレー状容体部Bの構成に存し、ケース体A自体は、当該トレー状容体部Bを携行に適したような形態でワンタッチ的な出没自在性を具えた収容が可能とするものであれば、その全体を例えばマッチ箱のような引き出し状形態を採るように構成しても良い。 換言すると、トレー状容体部Bを携行に適したような形態でカバーするための手段とするケース体に対する限定性は、本考案にあっては存在しない。
ところで本考案は、所要数の錠剤をPTPシートにより一錠づつ独立させてパッケージされた形態のシート状錠剤Sを収容対象とするものである。 なお、PTPシートによる錠剤とは、図6に示すように、下面は銀紙等製の底部シート材aとし、上面は対象錠剤を抱持するような形状を呈する凸状空所bを列設した上面シート材cとし、当該両シート材a,cは、錠剤Mを当該凸状空所内に収容した状態で一体的に重合密着させたような形態を採るものである。 そして、錠剤取り出しに際しては、当該凸状空所bの上面を押し込み、これにより、収容されている錠剤Mが押圧されて底部シート材aを突き破ってその取出しが許容されるように構成されている。
更に、上記したようなシート状錠剤Sは、複数錠を1シートとするような形態、例えば最小単位である2錠組のものから、12錠組を超えるような多数錠を1シーと内にまとめたもの等、各種存在するが、共通して言えることは全て矩形状を呈する形態で錠剤配列が成されるように構成されたものである。
図面に於いては、便宜上最低単位である。2錠組のシート状錠剤Sを対象とするピルケースを実施例として表してあるが、これはあくまでも実施例を簡易化してわかり易くしたためであり、実際には3錠組以上の多数錠剤の配列したシート状錠剤を収容対象とするトレー状容体部Bを用いる場合も想定される。 本考案はこのような形態で実施することも可能とする。
上記したトレー状容体部Bであるが、これは既述したように所要のケース体Aに対してセットされるものであるが、図示の実施例にあっては、図1に示すように回転自在にしたかつ出没自在取り付けるようにしたため、その一隅角部には枢着用片部1とこれと対向する隅角部には操作用かつ係止用摘み状部分2を形成してある。 然し乍、これは本考案において必須要件ではなく、図示の実施例(ケース体A)について適応させるための構成に過ぎないものである。
トレー状容体部Bの要件としては、通常矩形状を呈する形状とし、少なくともその内部に形成する収容部分は、矩形状を呈するシート状錠剤Sをしっくりと収容可能とする矩形状収容部3を具えたものとすることが絶対的な条件とされる。 そして、当該矩形状収容部3の大きさは、収容対象とするシート状錠剤Sの大きさに即応させることが絶対的な条件とされる。
4は矩形状収容部3の所要箇所に所要数(図示の実施例にあっては2つ)開設した錠剤取出し用円孔であって、収容対象とする錠剤の大きさとほぼ等しいか、これより心持ち大きな直径を具えたものとすることが重要である。 そして、収容されるシート状錠剤は、その収容錠剤が当該錠剤取出し用円孔4の真上に位置させる必要がある。 そのために、矩形状収容部3の寸法的設定は、使用対象とするシート状錠剤Sの寸法的条件に合致させる必要がある。 従って、本考案に係るピルケースは、収容対象とする錠剤の専用ケースとしての地位に属することとなる。
5は矩形状収容部3の三隅角部に形成したシート状錠剤Sの隅角部抑止用片であって、セットしたシート状錠剤Sのズレ動き並びに逆さまにした際の落下を防止するためのものである。
ところで、前記した錠剤取出し用円孔4であるが、その内周面にはシート状錠剤Sにおける底部シート材aに対する、錠剤取出し時における破断(突き破り)を促進するための小突起4aが等間隔で突設してある。 すなわち、図1及び図6に示すように錠剤M部分を押し込むことによって、当該錠剤Mの降下圧力に基き底部シート材aを反らせて錠剤取出し用円孔4内に押し込んだ際、当該小突起4aが底部シート材aに食込み、その破断(突き破り)が促進されるように構成してある。
なお、図面に於いては、当該小突起4aを比較的大きめに描いてあるが、これは判り易くするための誇張的表現であり、実際には、押し出される錠剤が接触して傷付けてしまわない程度の極めて小さな突起である。 そして、その形状も、図6に示すように尖った先端がやや上向き状態となるような形態とすることにより、底部シート材aに対する食込んでの突き破りの確実性が図られることとなる。
更に、当該小突起4aは図7に示すように、錠剤取出し用円孔4の孔縁上面と一体的に連なる面一状に突設させたものとするように構成してもよい。 この場合、小突起4aは底部シート材aと接触状態に保たれているため、当該底部シート材aに対する錠剤取出し時の破断作用が遊び無く瞬時に開始されることとなる。 なお、前記した図6に示す実施例にあっても、やや上向き状態に形成されている尖った先端の上端が、底部シート材aと接触状態に保たれてようにすることに基き、図7の場合ト同様な作用効果を得ることが出来る。
結局、当該小突起4aの形態は、上記のような目的が達成されるものであれば、如何なる形態のものであっても可とし、このような目的が達成されるものであれば、その突出形態に関する制限性は存在しない。
本考案の使用に際しては、図1に示すようにして錠剤を下方に押し込むことにより、上記のようにして底部シート材aの破断(突き破り)が成され、錠剤がシート内から押し出されると共に、錠剤取出し用円孔4を通過して矩形状収容部3内から下方に落下することとなる。 従って、これを手のひらで受け止めることにより、錠剤の取出しが迅速かつワンタッチ的に達成されることとなる。
本考案に係るピルケース全体を表すと共に、その使用状態を表した説明用斜視図である。 本考案に係るピルケースのトレー状容体部Bだけを表した平面図である。 図2におけるX−X線断面図である。 図2に示す容体部分に対してシート状錠剤をセットした状態を表した平面図である。 図4におけるY−Y線断面図である。 錠剤の取り出し直前状態を表した説明用拡大端面図である。 錠剤の取り出し直前状態を表した他の実施例を表す説明用拡大端面図である。
A 蓋状ケース体
S シート状錠剤
M 錠剤
a 底部シート材
b 凸状空所
c 上面シート材
B トレー状容体部
1 枢着用片部
2 摘み状部分
3 矩形状収容部
4 錠剤取出し用円孔
4a 小突起
5 隅角部抑止用片

Claims (7)

  1. 一錠づつ独立させてパッケージされた形態のシート状錠剤(S)を収容対象とするピルケースであって、所要のケース体に対して引き出し自在に取り付けられるトレー状容体部(B)を、矩形状を呈するシート状錠剤(S)をしっくりと収容可能とする矩形状収容部(3)を具えたものとし、かつ、当該収容部(3)の所要箇所には所要数の錠剤取出し用円孔(4)を開設すると共に、当該錠剤取出し用円孔(4)の内周面側には、シート状錠剤(S)における底部シート材(a)に対する錠剤取出し時における破断(突き破り)を促進するための小突起(4a)を突設したことを特徴とするピルケース。
  2. 小突起(4a)として、やや上向き状態となるような尖った形態の先端を具えたものとした請求項1に記載のピルケース。
  3. 小突起(4a)として、錠剤取出し用円孔(4)の孔縁上面と一体的に連なる面一状に突設させたものとした請求項1に記載のピルケース。
  4. 矩形状収容部(3)の所要箇所に所要数開設した錠剤取出し用円孔(4)を、収容対象とする錠剤の大きさとほぼ等しいか、これより心持ち大きな直径を具えたものとするように構成した請求項1乃至請求項3の何れかに記載のピルケース。
  5. 矩形状収容部(3)の所要箇所に所要数開設する錠剤取出し用円孔(4)を、収容対象とするシート状錠剤(S)の錠剤と同数にしてかつ同位置に開設するように構成した請求項1乃至請求項4の何れかに記載のピルケース。
  6. 矩形状収容部(3)の内部寸法の設定を、使用対象とするシート状錠剤(S)の外形寸法に合致させるように構成した請求項1乃至請求5の何れかに記載のピルケース。
  7. 矩形状収容部(3)の三隅角部に、収容したシート状錠剤(S)の隅角部の抑止安定を図るための隅角部抑止用片(5)を形成した請求項1乃至請求項6の何れかに記載のピルケース。
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