JP3162281B2 - 放電バルブを有する車両用灯具 - Google Patents
放電バルブを有する車両用灯具Info
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は自動車の前照灯に用
いて好適な車両用灯具に関し、特に放電バルブを光源と
したランプを備える車両用灯具に関する。
いて好適な車両用灯具に関し、特に放電バルブを光源と
したランプを備える車両用灯具に関する。
【0002】
【従来の技術】近年における自動車の前照灯として、発
光効率及び演色性が良好で寿命の長い放電バルブを光源
とする灯具の適用が検討されている。しかしながら、こ
の種の灯具では、放電バルブでの放電を発生させるため
の高電圧が必要とされており、車載バッテリ電圧を要求
される高電圧まで昇圧させるための点灯回路を灯具に付
属させる必要がある。このため、従来では点灯回路のう
ちでも、放電バルブに必要とされる電圧まで昇圧させる
ための昇圧回路、すなわちスタータ回路部を構成する点
灯回路を灯具のボディの一部に一体的に取着する構成が
とられている。
光効率及び演色性が良好で寿命の長い放電バルブを光源
とする灯具の適用が検討されている。しかしながら、こ
の種の灯具では、放電バルブでの放電を発生させるため
の高電圧が必要とされており、車載バッテリ電圧を要求
される高電圧まで昇圧させるための点灯回路を灯具に付
属させる必要がある。このため、従来では点灯回路のう
ちでも、放電バルブに必要とされる電圧まで昇圧させる
ための昇圧回路、すなわちスタータ回路部を構成する点
灯回路を灯具のボディの一部に一体的に取着する構成が
とられている。
【0003】ところで、このような放電バルブを用いた
ランプを自動車の前照灯、特にすれ違いビームランプと
して構成する場合、従来の白熱バルブを用いた走行ビー
ムランプとで異なる2つのランプを構成する必要が生
じ、コスト高の原因となる。そこで、これらのランプを
一体化したコンビネーション構造とすることでコストの
低減を図っているが、このようなコンビネーション構造
の灯具では、使用するバルブの種類にかかわらず、リフ
レクタや灯具ボディの寸法が設計されており、例えば放
電バルブを有するランプと、白熱バルブを有する灯具を
一体化したコンビネーションランプを構成する場合、各
ランプの上面や底面の高さを等しくする設計が行われて
いる。このため、放電バルブを点灯するための前記した
点灯回路を灯具ボディの背面や底面に取着すると、この
部分が後方あるいは下方に突出されることになり、灯具
全体のバランスが悪くなる。
ランプを自動車の前照灯、特にすれ違いビームランプと
して構成する場合、従来の白熱バルブを用いた走行ビー
ムランプとで異なる2つのランプを構成する必要が生
じ、コスト高の原因となる。そこで、これらのランプを
一体化したコンビネーション構造とすることでコストの
低減を図っているが、このようなコンビネーション構造
の灯具では、使用するバルブの種類にかかわらず、リフ
レクタや灯具ボディの寸法が設計されており、例えば放
電バルブを有するランプと、白熱バルブを有する灯具を
一体化したコンビネーションランプを構成する場合、各
ランプの上面や底面の高さを等しくする設計が行われて
いる。このため、放電バルブを点灯するための前記した
点灯回路を灯具ボディの背面や底面に取着すると、この
部分が後方あるいは下方に突出されることになり、灯具
全体のバランスが悪くなる。
【0004】特に、灯具全体の重量バランスを考慮した
場合には、灯具ボディの底面に点灯回路を取着すること
になり、例えば、図7はその概略構成を示す図であり、
放電バルブ105を有するランプLLと、白熱バルブ1
06を有するランプとを1つの灯具ボディ101とレン
ズ107で画成される灯室内に一体的に組み込んだ上
で、放電バルブ105を点灯するための点灯回路を内装
したケース102を灯具ボディ101の底面の一部に取
着している。この点灯回路は、昇圧用トランスやその他
の電子部品で構成されてているため、ケース102の重
量が比較的に大きくなり、したがってこの点灯回路ケー
ス102を灯具ボディ101の底面に取着することで、
その重量バランスの安定化を図る上では有利となる。
場合には、灯具ボディの底面に点灯回路を取着すること
になり、例えば、図7はその概略構成を示す図であり、
放電バルブ105を有するランプLLと、白熱バルブ1
06を有するランプとを1つの灯具ボディ101とレン
ズ107で画成される灯室内に一体的に組み込んだ上
で、放電バルブ105を点灯するための点灯回路を内装
したケース102を灯具ボディ101の底面の一部に取
着している。この点灯回路は、昇圧用トランスやその他
の電子部品で構成されてているため、ケース102の重
量が比較的に大きくなり、したがってこの点灯回路ケー
ス102を灯具ボディ101の底面に取着することで、
その重量バランスの安定化を図る上では有利となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この場
合には灯具の正面方向から見たときに点灯回路ケース1
02の全体が下方に突出されることになり、灯具ボティ
101のこの部分が下方に突出され、かつこれによって
灯具の全高さ寸法が大きなものとなる。このような灯具
を自動車に装着する際には、この部分が外部に露呈され
ないように自動車の車体側に処理を施す必要があるが、
この処理のために自動車の車体の設計変更が要求される
ことになり、しかも車体の設計に制約を受けることにな
り、自動車のデザイン等の設計自由度の点で好ましいも
のではない。
合には灯具の正面方向から見たときに点灯回路ケース1
02の全体が下方に突出されることになり、灯具ボティ
101のこの部分が下方に突出され、かつこれによって
灯具の全高さ寸法が大きなものとなる。このような灯具
を自動車に装着する際には、この部分が外部に露呈され
ないように自動車の車体側に処理を施す必要があるが、
この処理のために自動車の車体の設計変更が要求される
ことになり、しかも車体の設計に制約を受けることにな
り、自動車のデザイン等の設計自由度の点で好ましいも
のではない。
【0006】本発明の目的は、放電バルブを光源とする
車両用灯具において、点灯回路を取着した灯具ボディの
重量の安定化を図るとともに、その下方への突出量を低
減することを可能にした車両用灯具を提供することにあ
る。
車両用灯具において、点灯回路を取着した灯具ボディの
重量の安定化を図るとともに、その下方への突出量を低
減することを可能にした車両用灯具を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、放電バルブを
光源とした第1のランプの底面を、これと一体化される
白熱バルブを光源とした第2のランプの底面よりも高い
位置に設定し、かつこの第1のランプの底面に放電バル
ブを点灯するための点灯回路を配置した構成とする。こ
れにより、点灯回路が灯具の下方に突出される量を少な
くでき、自動車への装着が容易になり、自動車車体の設
計の自由度が向上できる。例えば本発明では、第1のラ
ンプのリフレクタと第2のランプのリフレクタとを1つ
の灯具ボディ内に内装し、第1のランプのリフレクタの
幅寸法を第2のランプのリフレクタの幅寸法よりも大き
くした構成とする。また、第1のランプのリフレクタの
高さ寸法よりも第2のランプのリフレクタの高さ寸法を
大きくした構成とする。
光源とした第1のランプの底面を、これと一体化される
白熱バルブを光源とした第2のランプの底面よりも高い
位置に設定し、かつこの第1のランプの底面に放電バル
ブを点灯するための点灯回路を配置した構成とする。こ
れにより、点灯回路が灯具の下方に突出される量を少な
くでき、自動車への装着が容易になり、自動車車体の設
計の自由度が向上できる。例えば本発明では、第1のラ
ンプのリフレクタと第2のランプのリフレクタとを1つ
の灯具ボディ内に内装し、第1のランプのリフレクタの
幅寸法を第2のランプのリフレクタの幅寸法よりも大き
くした構成とする。また、第1のランプのリフレクタの
高さ寸法よりも第2のランプのリフレクタの高さ寸法を
大きくした構成とする。
【0008】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態について
図面を参照して説明する。図1および図2は本発明を自
動車の4灯式前照灯に適用した実施形態の一部を破断し
た正面図とその背面図である。また、図3は図1のAA
線に沿う断面図、図4及び図5はそれぞれ図1のBB
線、CC線に沿う断面図である。これらの図において、
灯具ボディ1の内部には2つの並置された回転放物部3
c,4cを主体とし、かつその下側と上側がそれぞれ平
面部3a,4aと3b,4bとして構成されたリクレク
タ3,4が連設された一体型リフレクタ2が内装されて
おり、自動車に装備されたときに車体の外側に位置され
るすれ違いビームランプLL側のリフレクタ3には放電
バルブ5が、また、自動車車体の内側に位置される走行
ビームランプHL側のリフレクタにはハロゲンバルブ6
がそれぞれ着脱可能に取着されている。
図面を参照して説明する。図1および図2は本発明を自
動車の4灯式前照灯に適用した実施形態の一部を破断し
た正面図とその背面図である。また、図3は図1のAA
線に沿う断面図、図4及び図5はそれぞれ図1のBB
線、CC線に沿う断面図である。これらの図において、
灯具ボディ1の内部には2つの並置された回転放物部3
c,4cを主体とし、かつその下側と上側がそれぞれ平
面部3a,4aと3b,4bとして構成されたリクレク
タ3,4が連設された一体型リフレクタ2が内装されて
おり、自動車に装備されたときに車体の外側に位置され
るすれ違いビームランプLL側のリフレクタ3には放電
バルブ5が、また、自動車車体の内側に位置される走行
ビームランプHL側のリフレクタにはハロゲンバルブ6
がそれぞれ着脱可能に取着されている。
【0009】そして、灯具ボディ1の前面開口にはレン
ズ7が取着され、灯具ボディ1内に前記各ランプLL,
HLの灯室が画成されている。さらに、この灯具では、
前記レンズ7を下部に行くほど後方に後退させて前側に
傾斜させた構造とし、これに追従させて各リフレクタ
3,4の下側の平面部3a,4aが前方に突出される長
さを上側の平面部3b,4bよりも小さくしている。ま
た、これに合わせて灯具ボディ1の開口部の下縁部1a
も上縁部1bに対して若干後方に後退させている。
ズ7が取着され、灯具ボディ1内に前記各ランプLL,
HLの灯室が画成されている。さらに、この灯具では、
前記レンズ7を下部に行くほど後方に後退させて前側に
傾斜させた構造とし、これに追従させて各リフレクタ
3,4の下側の平面部3a,4aが前方に突出される長
さを上側の平面部3b,4bよりも小さくしている。ま
た、これに合わせて灯具ボディ1の開口部の下縁部1a
も上縁部1bに対して若干後方に後退させている。
【0010】また、これらバルブ5,6に対向する灯具
ボディ1の背面にはそれぞれバルブ挿通用の開口部1
c,1dが設けられ、この開口部1c,1dを通して前
記各バルブ5,6の着脱が可能とされている。そして、
放電バルブ5のすれ違いビームランプLL側の開口部1
cには着脱可能なバックカバー8がシールリング9を介
して装着され、また、走行ビームランプHL側の開口部
1dにはゴムカバー10が装着され、これらにより各開
口部1c,1dが防水状態で封止されている。なお、す
れ違いビームランプLLの放電バルブ5のソケット5a
にはコネクタ11が接続され、走行ビームランプHLの
ハロゲンランプ6の口金ソケット6aは前記ゴムカバー
10の外側に突出され、図外のコネクタが接続される。
ボディ1の背面にはそれぞれバルブ挿通用の開口部1
c,1dが設けられ、この開口部1c,1dを通して前
記各バルブ5,6の着脱が可能とされている。そして、
放電バルブ5のすれ違いビームランプLL側の開口部1
cには着脱可能なバックカバー8がシールリング9を介
して装着され、また、走行ビームランプHL側の開口部
1dにはゴムカバー10が装着され、これらにより各開
口部1c,1dが防水状態で封止されている。なお、す
れ違いビームランプLLの放電バルブ5のソケット5a
にはコネクタ11が接続され、走行ビームランプHLの
ハロゲンランプ6の口金ソケット6aは前記ゴムカバー
10の外側に突出され、図外のコネクタが接続される。
【0011】また、前記一体型リフレクタ2の内面には
アルミニウム等が塗布または蒸着されて反射面が形成さ
れているが、ここでは灯具ボディ1の内面にもアルミニ
ウムが塗布または蒸着され、この内面が反射面の一部と
して利用される一方で、灯具ボディ1の内部を電磁的に
シールドするためのシールド膜としても構成されてい
る。また、灯具ボディの内面の前記放電バルブを包囲す
る領域には金属板を加工したシールド板12が接着或い
はネジ止めされ、一方灯具ボディ1の背面には前照灯を
自動車の車体に取着するためのスタッドボルト20が立
設されている。
アルミニウム等が塗布または蒸着されて反射面が形成さ
れているが、ここでは灯具ボディ1の内面にもアルミニ
ウムが塗布または蒸着され、この内面が反射面の一部と
して利用される一方で、灯具ボディ1の内部を電磁的に
シールドするためのシールド膜としても構成されてい
る。また、灯具ボディの内面の前記放電バルブを包囲す
る領域には金属板を加工したシールド板12が接着或い
はネジ止めされ、一方灯具ボディ1の背面には前照灯を
自動車の車体に取着するためのスタッドボルト20が立
設されている。
【0012】そして、前記一体型リフレクタは、図1に
示されるように、すれ違いビームランプLLのリフレク
タ3と、走行ビームランプHLのリフレクタ4とはその
上側の平面部3b,4bの高さは等しく設定されている
が、各下側の平面部3a,4aの高さはリフレクタ3の
方がリフレクタ4よりも高く設定されている。したがっ
て、すれ違いビームランプLL側のリフレクタ3はその
開口部の上下寸法が走行ビームランプHL側のリフレク
タ4よりも小さくされているが、その分リフレクタ3の
左右方向の幅寸法を大きく設計し、必要とされる反射面
積及び開口面積を確保している。
示されるように、すれ違いビームランプLLのリフレク
タ3と、走行ビームランプHLのリフレクタ4とはその
上側の平面部3b,4bの高さは等しく設定されている
が、各下側の平面部3a,4aの高さはリフレクタ3の
方がリフレクタ4よりも高く設定されている。したがっ
て、すれ違いビームランプLL側のリフレクタ3はその
開口部の上下寸法が走行ビームランプHL側のリフレク
タ4よりも小さくされているが、その分リフレクタ3の
左右方向の幅寸法を大きく設計し、必要とされる反射面
積及び開口面積を確保している。
【0013】さらに、前記リフレクタ3,4の下側の平
面部の高さ位置が相違することに追従して、前記灯具ボ
ディ1の底面の高さも、すれ違いビームランプに対応す
る部分の底面1Aを走行ビームランプに対応する部分の
底面1Bよりも高い位置に設定している。したがって、
灯具ボディ1の底面は、両ランプLL,HLの境界部に
おいて階段状の段差Sが生じていることになる。なお、
この実施形態では、灯具ボディ1の底面の前部側の領域
では両ランプLL,HLにわたって底面の高さを等しく
し、その直後部分から後部にかけての領域の底面につい
て前記した段差Sを設けて底面1Aを形成している。
面部の高さ位置が相違することに追従して、前記灯具ボ
ディ1の底面の高さも、すれ違いビームランプに対応す
る部分の底面1Aを走行ビームランプに対応する部分の
底面1Bよりも高い位置に設定している。したがって、
灯具ボディ1の底面は、両ランプLL,HLの境界部に
おいて階段状の段差Sが生じていることになる。なお、
この実施形態では、灯具ボディ1の底面の前部側の領域
では両ランプLL,HLにわたって底面の高さを等しく
し、その直後部分から後部にかけての領域の底面につい
て前記した段差Sを設けて底面1Aを形成している。
【0014】なお、前記一体型リフレクタ2の上部の外
側位置には光軸調整機構の支点部21が設けられ、その
直下位置には上下左右光軸調整部22が、また、これよ
りも内側の下部位置には上下光軸調整部23が設けられ
る。前記光軸調整支点部21は、図5のように一体型リ
フレクタ2の背面にピボット受け24が一体的に取着さ
れ、かつこれに対向する灯具ボディ1の内面にはピボッ
トスタッド25が立設され、その先端のピボット26が
前記ピボット受け24に嵌合され、このピボット嵌合構
造によって一体型リフレクタ2を上下、左右に傾動させ
る際の支点部を構成している。
側位置には光軸調整機構の支点部21が設けられ、その
直下位置には上下左右光軸調整部22が、また、これよ
りも内側の下部位置には上下光軸調整部23が設けられ
る。前記光軸調整支点部21は、図5のように一体型リ
フレクタ2の背面にピボット受け24が一体的に取着さ
れ、かつこれに対向する灯具ボディ1の内面にはピボッ
トスタッド25が立設され、その先端のピボット26が
前記ピボット受け24に嵌合され、このピボット嵌合構
造によって一体型リフレクタ2を上下、左右に傾動させ
る際の支点部を構成している。
【0015】また、前記上下左右光軸調整部22と上下
光軸調整部23は、図5に上下左右光軸調整部22で代
表して示されるように、それぞれ一体型リフレクタ2の
背面に調整ナット27が取着され、かつこれに対向する
灯具ボディ1には前後方向に向けて調整スクリュー28
が軸転可能に支持され、この調整スクリュー28が調整
ナット27に螺合される。これにより、調整スクリュー
28が軸転されると、調整スクリュー28に対する調整
ナット27の螺合位置が前後方向に変化され、一体型リ
フレクタ2を前記支点部21を支点として上下左右方
向、上下方に傾動させ、その光軸調整が実行される。な
お、この実施形態では、調整スクリュー28は傘歯車機
構29により灯具ボディ1の背面側に沿って上下に延設
された光軸調整シャフト30に結合されており、灯具の
上面側からこの光軸調整シャフト30を回転操作するこ
とで前記光軸調整を行うことができるように構成されて
いる。
光軸調整部23は、図5に上下左右光軸調整部22で代
表して示されるように、それぞれ一体型リフレクタ2の
背面に調整ナット27が取着され、かつこれに対向する
灯具ボディ1には前後方向に向けて調整スクリュー28
が軸転可能に支持され、この調整スクリュー28が調整
ナット27に螺合される。これにより、調整スクリュー
28が軸転されると、調整スクリュー28に対する調整
ナット27の螺合位置が前後方向に変化され、一体型リ
フレクタ2を前記支点部21を支点として上下左右方
向、上下方に傾動させ、その光軸調整が実行される。な
お、この実施形態では、調整スクリュー28は傘歯車機
構29により灯具ボディ1の背面側に沿って上下に延設
された光軸調整シャフト30に結合されており、灯具の
上面側からこの光軸調整シャフト30を回転操作するこ
とで前記光軸調整を行うことができるように構成されて
いる。
【0016】一方、前記放電バルブ5を取着したリフレ
クタ3には、所要の配光特性を得るためのシェード13
が一体的に支持される。また、放電バルブ5のソケット
には、前記したようにコネクタ11が装着され、このコ
ネクタ11に接続されたコード14を介して点灯回路1
5に接続される。この点灯回路15は、車載バッテリ電
圧で駆動される低電圧回路部と、この低電圧回路部の出
力から放電バルブ5を点灯するための高電圧を発生させ
るスタータ回路部とで構成されており、これらは金属製
のケース16に一体的に内装されている。そして、この
点灯回路15は前記ケース16から引き出された電源コ
ード17により車載バッテリ側に接続される。
クタ3には、所要の配光特性を得るためのシェード13
が一体的に支持される。また、放電バルブ5のソケット
には、前記したようにコネクタ11が装着され、このコ
ネクタ11に接続されたコード14を介して点灯回路1
5に接続される。この点灯回路15は、車載バッテリ電
圧で駆動される低電圧回路部と、この低電圧回路部の出
力から放電バルブ5を点灯するための高電圧を発生させ
るスタータ回路部とで構成されており、これらは金属製
のケース16に一体的に内装されている。そして、この
点灯回路15は前記ケース16から引き出された電源コ
ード17により車載バッテリ側に接続される。
【0017】前記点灯回路ケース16は可及的に偏平な
形状に形成されており、前記灯具ボディ1のすれ違いビ
ームランプLLの領域の底面に図示を省略したブラケッ
トやネジ等により固定取着される。すなわち、前記した
ように段差Sが設けられた灯具ボディの底面のうち、そ
の高さ位置が高くされている領域の底面1Aに取着され
ることになる。そして、点灯回路15によって高電圧が
印加される二次配線としての前記コード14は前記ケー
ス16から引出され、灯具ボディ1に設けられた挿通穴
18を挿通された上でその先端に前記コネクタ11が接
続され、このコネクタ11が放電バルブ5のソケット5
aに嵌合されて電気接続が行われている。
形状に形成されており、前記灯具ボディ1のすれ違いビ
ームランプLLの領域の底面に図示を省略したブラケッ
トやネジ等により固定取着される。すなわち、前記した
ように段差Sが設けられた灯具ボディの底面のうち、そ
の高さ位置が高くされている領域の底面1Aに取着され
ることになる。そして、点灯回路15によって高電圧が
印加される二次配線としての前記コード14は前記ケー
ス16から引出され、灯具ボディ1に設けられた挿通穴
18を挿通された上でその先端に前記コネクタ11が接
続され、このコネクタ11が放電バルブ5のソケット5
aに嵌合されて電気接続が行われている。
【0018】この構成によれば、高重量部品である昇圧
トランスや大型コンデンサを含む点灯回路15のケース
16が灯具ボディ1の底面に取着されているため、灯具
全体の重量バランスを安定化できることは前記した通り
である。これに加えて、点灯回路ケース16は灯具ボデ
ィ1の底面の高さが高くされた領域1Aに取着されてい
るため、灯具ボディ1の底面の高さが低い走行ビームラ
ンプLL側の灯具ボディ1の底面1Aに対して点灯回路
ケース16が灯具ボディ1の下方に突出される寸法を小
さいものにできる。この場合、点灯回路ケース16の高
さ寸法が灯具ボディ底面の段差Sの高さ寸法に略等しけ
れば、その突出寸法は略0になる。実際にはこれを実現
することは難しいが、少なくとも点灯回路ケース16が
全高さにわたって灯具ボディ1の下方に突出されること
はない。したがって、灯具全体として、点灯回路ケース
16が下方に突出される寸法を小さくでき、この前照灯
を車体に装備する際の車体設計の制約を解消でき、設計
の自由度を高めることになる。また、点灯回路ケース1
6は段差Sによって部分的に囲繞されて、段差面に当接
されているため、この当接部分によって灯具ボディ1に
対する固定支持力を高めて点灯回路ケース16を安定に
支持することが可能となる。
トランスや大型コンデンサを含む点灯回路15のケース
16が灯具ボディ1の底面に取着されているため、灯具
全体の重量バランスを安定化できることは前記した通り
である。これに加えて、点灯回路ケース16は灯具ボデ
ィ1の底面の高さが高くされた領域1Aに取着されてい
るため、灯具ボディ1の底面の高さが低い走行ビームラ
ンプLL側の灯具ボディ1の底面1Aに対して点灯回路
ケース16が灯具ボディ1の下方に突出される寸法を小
さいものにできる。この場合、点灯回路ケース16の高
さ寸法が灯具ボディ底面の段差Sの高さ寸法に略等しけ
れば、その突出寸法は略0になる。実際にはこれを実現
することは難しいが、少なくとも点灯回路ケース16が
全高さにわたって灯具ボディ1の下方に突出されること
はない。したがって、灯具全体として、点灯回路ケース
16が下方に突出される寸法を小さくでき、この前照灯
を車体に装備する際の車体設計の制約を解消でき、設計
の自由度を高めることになる。また、点灯回路ケース1
6は段差Sによって部分的に囲繞されて、段差面に当接
されているため、この当接部分によって灯具ボディ1に
対する固定支持力を高めて点灯回路ケース16を安定に
支持することが可能となる。
【0019】なお、すれ違いビームランプLLにおいて
灯具ボディ1の底面1Aの高さが高くされることで、リ
フレクタ3の下方の領域のスペースがその分低減される
が、このリフレクタ3の下側の平面部3aの前方への突
出寸法を小さくしているため、リフレクタ3が上下方向
にエイミング動作された場合でも、リフレクタ2の下側
平面部3aの前縁部の移動量を低減でき、この前縁部が
灯具ボディ1の内面と干渉してエイミング調整の不具合
が生じることはない。また、この逆に走行ビームランプ
HLではリフレクタ4の上下寸法を灯具ボディ1の寸法
の範囲内で大きくできるため、白熱バルブ6で発光され
た光の有効活用を図ることが可能となる。
灯具ボディ1の底面1Aの高さが高くされることで、リ
フレクタ3の下方の領域のスペースがその分低減される
が、このリフレクタ3の下側の平面部3aの前方への突
出寸法を小さくしているため、リフレクタ3が上下方向
にエイミング動作された場合でも、リフレクタ2の下側
平面部3aの前縁部の移動量を低減でき、この前縁部が
灯具ボディ1の内面と干渉してエイミング調整の不具合
が生じることはない。また、この逆に走行ビームランプ
HLではリフレクタ4の上下寸法を灯具ボディ1の寸法
の範囲内で大きくできるため、白熱バルブ6で発光され
た光の有効活用を図ることが可能となる。
【0020】なお、点灯回路ケース16は金属製である
ため、点灯回路15の各構成部品は電磁気的にシールド
されることになり、点灯回路15からの電磁波が外部に
漏出されることはない。また、点灯回路ケース16から
引き出された二次配線側のコード14は、その近傍位置
において灯具ボディ1内に挿入されるため、このコード
14部分からの電磁波の放射も抑制される。さらに、灯
具ボティ1内に延在されるコード14からの電磁波は、
灯具ボディ1の内面に設けたアルミニウムのシールド膜
と、同じくリフレクタ2に設けたアルミニウム膜、更に
は金属板からなるシールド板12等によりそのシールド
性が確保され、電磁放射が防止される。
ため、点灯回路15の各構成部品は電磁気的にシールド
されることになり、点灯回路15からの電磁波が外部に
漏出されることはない。また、点灯回路ケース16から
引き出された二次配線側のコード14は、その近傍位置
において灯具ボディ1内に挿入されるため、このコード
14部分からの電磁波の放射も抑制される。さらに、灯
具ボティ1内に延在されるコード14からの電磁波は、
灯具ボディ1の内面に設けたアルミニウムのシールド膜
と、同じくリフレクタ2に設けたアルミニウム膜、更に
は金属板からなるシールド板12等によりそのシールド
性が確保され、電磁放射が防止される。
【0021】ここで、本発明においては、図6に示すよ
うに、すれ違いビームランプLLと走行ビームランプH
Hに対応する灯具ボディ1の底面1A,1Bの高さを前
記実施形態のように相違させていれば、すれ違いビーム
ランプと走行ビームランプの各リフレクタ3,4の下側
の各平面部3a,4aの高さは等しく形成してもよい。
このようにすれば、前方から見たときの両ランプのリフ
レクタ3,4の上下方向の寸法が揃うため、外観上の見
栄えを高めるためには有効である。あるいは、各リフレ
クタ3,4を上下方向にずらせることで、リフレクタ3
の下側の平面部3aをリフレクタ4の下側の平面部4a
よりも高い位置に設定するようにしてもよい。
うに、すれ違いビームランプLLと走行ビームランプH
Hに対応する灯具ボディ1の底面1A,1Bの高さを前
記実施形態のように相違させていれば、すれ違いビーム
ランプと走行ビームランプの各リフレクタ3,4の下側
の各平面部3a,4aの高さは等しく形成してもよい。
このようにすれば、前方から見たときの両ランプのリフ
レクタ3,4の上下方向の寸法が揃うため、外観上の見
栄えを高めるためには有効である。あるいは、各リフレ
クタ3,4を上下方向にずらせることで、リフレクタ3
の下側の平面部3aをリフレクタ4の下側の平面部4a
よりも高い位置に設定するようにしてもよい。
【0022】なお、前記実施形態では、すれ違いビーム
ランプに放電バルブを用いているが、適用される自動車
の種類に応じて、走行ビームランプに放電バルブを用い
るようにしてもよい。また、本発明は前記各ランプに加
えて補助ランプをも一体化した三連式のコンビネーショ
ン型の灯具に適用することも可能である。
ランプに放電バルブを用いているが、適用される自動車
の種類に応じて、走行ビームランプに放電バルブを用い
るようにしてもよい。また、本発明は前記各ランプに加
えて補助ランプをも一体化した三連式のコンビネーショ
ン型の灯具に適用することも可能である。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、放電バル
ブを有するランプの灯具ボディ底面を他のランプの底面
よりも高い位置に設定し、この底面に放電バルブを点灯
するための点灯回路を配置しているので、灯具ボディ全
体の高さ寸法が大きくなることが抑制でき、自動車の設
計に際しての自由度を高めることができる。また、放電
バルブと点灯回路とを結ぶコードを短くでき、これの部
分からの電磁波の放射を抑制し、自動車のラジオやその
他の電子装置に対するEMI障害を有効に防止すること
ができる。
ブを有するランプの灯具ボディ底面を他のランプの底面
よりも高い位置に設定し、この底面に放電バルブを点灯
するための点灯回路を配置しているので、灯具ボディ全
体の高さ寸法が大きくなることが抑制でき、自動車の設
計に際しての自由度を高めることができる。また、放電
バルブと点灯回路とを結ぶコードを短くでき、これの部
分からの電磁波の放射を抑制し、自動車のラジオやその
他の電子装置に対するEMI障害を有効に防止すること
ができる。
【図1】本発明の前照灯の一実施形態の一部を破断した
正面図である。
正面図である。
【図2】図1の背面図である。
【図3】図1のAA線断面図である。
【図4】図1のBB線の断面図である。
【図5】図1のCC線の断面図である。
【図6】本発明の他の実施形態の正面図である。
【図7】従来考えられた前照灯の一例の正面図である。
1 灯具ボディ 1A 高さが高い底面 1B 高さが低い底面 2 一体型リフレクタ 3 すれ違いビームランプ側リフレクタ 4 走行ビームランプ側リフレクタ 3a,4a 下側の平面部 3b,4b 上側の平面部 5 放電バルブ 6 ハロゲンバルブ 7 レンズ 11 コネクタ 14 コード 15 点灯回路 16 点灯回路ケース LL すれ違いビームランプ HL 走行ビームランプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F21S 8/10 F21V 14/02
Claims (5)
- 【請求項1】 放電バルブを光源とした第1のランプ
と、白熱バルブを光源とした第2のランプとを一体化し
てなる車両用灯具において、第1のランプの底面を第2
のランプの底面よりも高い位置に設定し、かつこの第1
のランプの底面に前記放電バルブを点灯するための点灯
回路を配置したことを特徴とする放電バルブを有する車
両用灯具。 - 【請求項2】 第1のランプのリフレクタと第2のラン
プのリフレクタとを1つの灯具ボディ内に内装し、第1
のランプのリフレクタの幅寸法を第2のランプのリフレ
クタの幅寸法よりも大きくしてなる請求項1の放電バル
ブを有する車両用灯具。 - 【請求項3】 第1のランプのリフレクタの高さ寸法よ
りも第2のランプのリフレクタの高さ寸法を大きくして
なる請求項1の放電バルブを有する車両用灯具。 - 【請求項4】 点灯回路は第1のランプの底面に設けた
段差部内に配置され、その周囲が第1のランプの底部に
より部分的に囲繞されている請求項1の放電バルブを有
する車両用灯具。 - 【請求項5】 第1のランプをすれ違いビームランプと
し、第2のランプを走行ビームランプとする請求項1な
いし4のいずれかの放電バルブを有する車両用灯具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33744895A JP3162281B2 (ja) | 1995-12-25 | 1995-12-25 | 放電バルブを有する車両用灯具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33744895A JP3162281B2 (ja) | 1995-12-25 | 1995-12-25 | 放電バルブを有する車両用灯具 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09180505A JPH09180505A (ja) | 1997-07-11 |
JP3162281B2 true JP3162281B2 (ja) | 2001-04-25 |
Family
ID=18308734
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33744895A Expired - Fee Related JP3162281B2 (ja) | 1995-12-25 | 1995-12-25 | 放電バルブを有する車両用灯具 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3162281B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20160346653A1 (en) * | 2015-05-26 | 2016-12-01 | Aviartech, LLC | Multipurpose Golf Tool |
-
1995
- 1995-12-25 JP JP33744895A patent/JP3162281B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20160346653A1 (en) * | 2015-05-26 | 2016-12-01 | Aviartech, LLC | Multipurpose Golf Tool |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH09180505A (ja) | 1997-07-11 |
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---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |