JP3161632B2 - 積層構造を有するベーカリー製品の製造方法 - Google Patents

積層構造を有するベーカリー製品の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、パイ、クロワッサン、
デニッシュペストリーなどの積層構造を有するベーカリ
ー製品の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】近年、
一般消費者の高級化指向、グルメ化にともない、バター
風味良好で、かつ浮き、ボリューム、内層とも良好な品
質のパイ、クロワッサン、デニッシュペストリーなどの
積層構造を有するベーカリー製品が求められている。さ
らには、近年の人手不足により、機械化・自動化された
製造ラインを利用して良好な品質の製品を安定して短時
間に大量生産することが求められている。
【0003】この場合、バター風味良好なベーカリー製
品を得るには、折り込み油脂として無塩バターのような
乳脂含有油脂を用いることが、最も有効な方法である。
しかし乳脂は、低温では固形脂含量(SFC)が大きく
硬いため、生地延展時の延展性が悪く、油脂切れを起こ
したり薄く延びた生地を傷つけたりする。また作業温度
を上昇させるに従って、SFC値は急速に小さくなり油
脂が軟化するため、延展作業時に折り込み油脂が溶解し
たり生地に練り込まれたりする。
【0004】さらに通常の乳脂を含有する油脂は機械的
な練りに極めて弱く、生地延展、折り等の作業におい
て、加わる外力により急速に軟化する。従って、作業の
全工程において、油脂の硬さを良好な範囲内に留めて置
くことは極めて難しく、この傾向は乳脂の含有量が増す
に従い増大する。このように乳脂を原料とする油脂は、
最適な作業温度領域が極めて狭く、これを折り込み油脂
として良質な浮きと内層を得るには、特別に調温した室
内で熟達した技術者が丁寧に作業をすることが必要とさ
れる。さらに、機械化、自動化されたパイ製造ラインに
おいて、しばしば油脂供給装置として用いられるファッ
トポンプの機械的練りによっても大きく軟化するため、
機械化、自動化されたパイ製造ラインには最も不向きな
油脂と言える。
【0005】そこで、良好な積層構造を有するベーカリ
ー製品の製造方法が種々提案されている。例えば、特開
平2−39843号公報には、パイ生地を振動を与えな
がら薄く延展し、切断、成形、醗酵などの工程を経て、
高品質のパンを得る方法が開示されているが、特に折り
込み油脂に関する記述はなく、通常一般の油脂供給方法
であって、この方法では乳脂もしくは乳脂を含む油脂を
用いた際には、優れた積層構造を有するベーカリー製品
は製造できなかった。
【0006】また特願平2−301423号公報には、
10℃以上で伸展性に優れ、10℃未満では急激に硬化
するロールイン油脂を用いて、折り込み作業を油脂温度
が10℃以上で行い、最終圧延作業は10℃未満で行う
ベーカリー製品の製造方法が開示されている。この方法
では製造工程中に生地温度を変化させるため、製造工程
が複雑化、長時間化し、機械化、自動化した製造ライン
で短時間に大量生産を行うには不向きである。
【0007】したがって、本発明の目的は、バター等の
乳脂含有油脂を折り込み油脂として用いても、良好な浮
き、ボリューム、内層を備える積層構造を有するベーカ
リー製品が短時間で得られる積層構造を有するベーカリ
ー製品の製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、10℃以下に
調温した後、350〜1500g/cm2 の硬さに練った
油脂を、折り込み油脂として用いることを特徴とする積
層構造を有するベーカリー製品の製造方法を提供するこ
とにより、上記目的を達成したものである。なお、上記
の「油脂の硬さ」とは、不動工業株式会社製、商品名
「レオメーター」を用いて測定(5mm円盤型圧縮板使
用)した、最大圧縮応力をもって示す。
【0009】以下、本発明のベーカリー製品の製造方法
について詳細に説明する。本発明の製造方法において用
いる折り込み油脂に使用する原料油脂としては、各種シ
ョートニング、バター、マーガリン等の可塑性油脂を好
ましく用いることができ、通常、折り込み油脂として用
いるには、原料油脂に飽和モノグリセライド等の乳化
剤、食塩水等を添加して、予備乳化して油脂組成物とし
た後、冷蔵庫等にて2〜3日間エージングして得られる
油脂を用いることができる。この際、該油脂組成物を調
整するには、前記原料油脂を約70℃程度に加熱溶解し
た後、前記乳化剤を添加溶解し、クーリングドラムとコ
ンプレクター等を用いて、急冷可塑化を行う等して得る
ことができる。
【0010】また、特に乳脂を高い含量で含むバター等
の原料油脂を用いる際には、予備結晶化法による再加工
をして、予め直径が10μmより大きい結晶凝集物を生
成させた後、用いるのが好ましい。また、前記油脂には
呈味剤等を適量添加して用いることができる。
【0011】本発明の製造方法においては、前記油脂を
10℃以下、好ましくは0〜5℃の温度に調温した後、
好ましくは温度上昇を最小限に抑えながら練り、該油脂
の硬さを350〜1500g/cm2 として折り込み油脂
として用いる。前記油脂を10℃を越える温度に調温し
た場合は、固形脂含量が小さくなるため、延展作業時に
生地に練り込まれ、生地と油脂の良好な積層構造が得ら
れず、本発明の目的を達成できない。また、調温を行う
には、油脂を前述の温度に冷却できれば特に限定されな
い。また、前記折り込み油脂の硬さが、350g/cm2
より小さい場合は、油脂が柔らかく、さらにこの後の延
展、折り込み等で加わる外力により軟化して生地に練り
込まれて、層の接着が起こり、また1500g/cm2
り大きい場合は、延展性が悪くなり、油脂が延びにくく
なったり、硬い油脂が薄くなった生地層を傷めるため本
発明の目的とする良好なベーカリー製品が得られない。
【0012】前記油脂を練るには、例えば、麺棒等でた
たく方法、リバースシーターにかるく通す方法、ミキサ
ーにより練る方法、さらには自動化、機械化された製造
ラインにおいてしばしば油脂供給装置として用いられる
油脂押し出し吐出装置(以下、ファットポンプと称す)
によって機械的に練る方法等などにより行うことができ
る。このうち、特に機械化、自動化された製造ラインに
おいて大量生産を行うためには、前記ファットポンプに
よって機械的に練る方法が最も有効である。該方法によ
り得られる折り込み油脂は、軟らかく延展性が良好であ
りながら、十分に固形脂を有するため、生地へ練り込ま
れず生地同士の接着を防ぎ、良好な浮きと内層を備える
積層構造を有するベーカリー製品を得ることができる。
【0013】尚、前記の予備結晶化法による結晶凝集物
の凝集は、例えば、予備冷却する等して行うことができ
る。前記予備冷却を行うには、前記予備乳化後、必要に
応じて殺菌行為を経て、冷却チューブを用いて行うこと
ができる。また、前記各種ショートニングをそのまま用
いる場合など、前記予備乳化を行わない場合にも、同様
にして行うことができる。前記予備冷却の温度は、配合
により最適点が変わってくるが、通常、20〜30℃の
間である。その後、Bユニット(ピンマシーン)やホー
ルディングチューブを通じて所定サイズの高融点の油脂
の結晶を析出、成長させる。
【0014】なお、予備冷却温度や、Bユニット及び/
又はホールディングチューブの容量は、製造する製品の
油脂の結晶凝集物の内、10μmを越えるものが結晶凝
集物全体の30%以上(体積基準)になるように調節す
るのが好ましい。続いて、冷却ユニットで急冷捏和(本
冷却)を行い、残りの油脂結晶を析出させる。この時点
で、組成物の温度は、通常10〜20℃になる。そし
て、必要に応じてレスティングチューブを通過させた
後、包装機にて成形する。本冷却にクーリングドラムを
使用した場合には、その後にコンプレクターで練り操作
を行い包装機にて成形する。
【0015】本発明による折り込み油脂は、乳脂含量が
増大するに従い、従来法により調製された油脂との差は
著しく顕著となり、優れた性質を示す。前記ファットポ
ンプとしては、4馬力以上の能力を有するものを好まし
く用いることができる。4馬力未満の能力では、短時間
に多量の低温に調温された油脂を練り、製造工程に供給
する場合に能力が不足するので好ましくない。
【0016】本発明の積層構造を有するベーカリー製品
の製造方法の好ましい1実施態様としては、前記折り込
み油脂を用いて下記(a)〜(h)の各工程を順次行う
態様が挙げられる。
【0017】(a)生地の調製 本発明の製造方法におけるベーカリー製品生地の好まし
い配合としては、例えば、小麦粉 100重量部、生地
用油脂 1〜15重量部、卵 1〜10重量部、水 4
0〜60重量部、折り込み油脂 10〜70重量部等と
することができる。前記生地を調製するには、小麦粉、
水に、生地用油脂、卵、食塩、糖類、脱脂粉乳などの乳
製品、香料、コーヒー・シナモンなどの呈味成分、その
他必要に応じて、アスコルビン酸・システイン・乳化剤
・活性グルテン・イーストフードなどからなる群より選
択される生地改良剤を、いずれか一つあるいは複数以上
を組み合わせて添加して生地組成物を調製する。次い
で、該生地組成物から得られる生地が十分にデベロップ
し、かつブレイクダウンには至らない生地状態で、かつ
その生地捏上温度が0〜15℃以下の温度範囲にて混捏
して、生地を得る。生地が十分にデベロップし、かつブ
レイクダウンには至らない生地状態とは、均質で、乾い
た、弾性の強い、よく伸びる、薄い膜状に手で引き延ば
すことのできる状態をいう。手作業のパイ製造時の捏上
温度が一般には15〜20℃で行われることが多いのに
比較して、前述の捏上温度は低温である。これは、まず
第一には生地温度を下げるとその生地の粘弾性が増し生
地の外力に対する耐性が増すこと、第二には前述の温度
に調温した折り込み油脂が生地温度により上昇すること
を防ぐ事が目的となっている。
【0018】(b)生地のリタード 生地混捏終了から油脂包み込み工程までの間に5分以上
生地を休ませる。
【0019】(c)生地のラインへの供給 前記生地に機械的・物理的ストレスがかかりにくい方法
で、前記生地をラインに分割・供給する。生地供給方式
としては、具体的には手作業におけるパイ製造のように
包丁等により生地を切断、分割・計量して後工程に供す
る方式が生地に機械的ストレスを与えない点からは最も
有効であるが、自動化・機械化されたパイ製造ラインで
は人手・時間の点から不適当である。また、一部のパイ
製造ラインにおいて用いられているような機械的なエク
ストルーダーやデバイダーにより生地を押し出し連続供
給する方法は生地に機械的攪拌が加わりストレスを与え
ることから不適当である。したがって、手作業における
生地計量、分割などの生地供給方式と基本的原理がほぼ
同等で、生地供給時に生地に対してほとんどストレスを
与えないレオン自動機株式会社製、商品名、「CWCド
ゥーフィーダー」等を使用するのが好ましい。
【0020】(d)油脂の生地への包み込み 前述の折り込み油脂を供給された生地で包み込む。生地
に対する前記折り込み油脂の使用量は、生地100重量
部に対して、10〜70重量部が好ましい。
【0021】(e)生地の延展 生地延展作業の一部、または全部を自動、公転式ローラ
ーを用い、生地延展、生地折りを所望の回数繰り返すこ
とにより、油脂と生地の積層構造物を得る。生地延展方
式は、固定式ローラーによる生地延展方法では、良品を
得るためには作業時損傷するグルテンネットワークの回
復のため何回かのリタードをとらなければならず、連続
生産には適さない。従って、生地延展作業にはレオン自
動機株式会社製、商品名、「ストレッチャーマシン」等
の装置を用いるのが好ましい。該装置は、自転・公転式
の特殊ローラーが生地の粘弾性の降伏点以下の力(70
cm2 程度)で生地を垂直にたたきながら延展する方式を
採用しており、該方式は自転・公転式の特殊ローラーが
連続的に生地を垂直に叩くことにより生地に振動を与え
て、チキソトロピー的効果を付与し、生地が流動化した
状態下において下部のベルトの速度を上げ生地を段階的
に引き延ばす延展方式である。該延展方式は、引き延ば
しによる延展方式であるが、チキソトロピー的条件下に
おいて行うため、生地中のグルテンネットワークに与え
る損傷は小さく、さらに生地に対して垂直に働いている
力も生地の粘弾性の降伏点以下の70cm2 という小さな
力であることから、同じく生地中のグルテンネットワー
クに与える損傷は小さい。
【0022】(f)生地のリタード 前記折り込み油脂の原料油脂として、乳脂含有油脂を使
用する際には、生地延展、折りの前後、もしくはその間
に20℃以下で5〜30分のリタードを入れることが極
めて好ましい。この時間は、従来の例えば手作りのパイ
製造時に必要とするリタード時間が合計で2時間以上で
あるのに比較すれば極めて短い。このリタードは、これ
までの工程でわずかながら油脂層および生地層に蓄積し
ているストレスを緩和することが目的であるが、油脂層
への悪影響を防ぐため20℃以下好ましくは10℃以下
で行うことが有効である。
【0023】(g)生地の延展 工程の一部または全部に自転・公転式ローラーを用いて
所望の厚さまで生地を延展する。
【0024】(h)生地の成形・焼成 生地を所望の形に成形し、焼成する。
【0025】
【実施例】以下に実施例を挙げ、本発明をさらに詳細に
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。尚、例中の「部」および「%」は特記しないかぎり
重量基準である。
【0026】
【実施例1】 〔使用する折り込み油脂の製造〕 (1) 表1の配合に従い原料配合を行い、原料油脂を7
0℃で加熱溶解後、乳化剤(飽和モノグリセライド)を
完全溶解した。 (2) 上記(1) で得られた混合物に食塩水(食塩と水)を
添加し予備乳化した。 (3) 上記(2) の予備乳化物をクーリングドラムとコンプ
レクターを用いて、急冷可塑化を行う油脂組成物を得
た。 (4) 上記(3) の油脂組成物をシート状に成形し、冷蔵庫
にて2〜3日エージングして油脂を得た。 (5) 上記(4) の油脂を5℃に調温した。 (6) 上記(5) で得られた調温した油脂をファットポンプ
に投入して連続的に油脂吐出を行い、この吐出油脂温度
が定常になった以降に吐出した油脂を折り込み油脂とし
て直ちに用いた。折り込み油脂の温度及び硬さを表3に
示す。
【0027】〔パイの製造〕下記表2の配合aにより生
地組成物を調整し、また得られた折り込み油脂を用い
て、以下に示す(1)〜(10)の各工程を順次行って
パイを製造した。 (1) 生地の調整;混捏:低速3分、高速5分、混捏温度
12℃ 生地は充分にデベロップし、かつブレイクダウンには至
っていなかった。 (2) 生地のリタード;フロアタイム:20℃、15分 (3) 生地供給:レオン自動機株式会社製、商品名、「C
WCドゥーフィーダー」使用 (4) 油脂包み込み:折り込み油脂比率 対生地50重量
% (5) 自転・公転式ローラーによる延展:レオン自動機株
式会社製、商品名、「ストレッチャーマシン」使用 (6) 8折り (7) 自転・公転式ローラーによる延展 (8) 6折り (9) 自転・公転式ローラーにより、厚さ3mmまで延展 (10)縦×横=100×100mmの正方形に成形
【0028】〔パイの焼成・品質評価等〕下記表3に、
油脂包み込み時および生地延展、成形時の油脂・生地状
態、作業所要時間*1、パイの焼成*2、パイの浮き倍
*3、比容積、内層評価*4を示す。 *1 作業所要時間:生地混捏開始から成形までに要し
た時間。 *2 焼成:以下の手順により焼成を行った。 成形終了後、冷蔵庫内にて1時間放置。 上火200℃、下火200℃で15分焼成 *3 浮き倍率:浮き倍率=焼成後のパイの浮き/焼成
前の成形生地の厚さ *4 内層評価:10名による5点法でのパネルテスト
を行い、その平均点を示す。数値が大であるほど、良好
であることを示す。
【0029】
【実施例2】 〔折り込み油脂の製造〕 (1) 表1の配合に従い原料配合を行い、原料油脂を7
0℃で加熱溶解後乳化剤(飽和モノグリセライド)を完
全溶解した以外は実施例1と同様にして折り込み油脂を
調製した。得られた折り込み油脂の温度及び硬さを表3
に示す。
【0030】〔パイの製造〕下記表2の配合aにより生
地組成物を調整し、また得られた折り込み油脂を用い
て、以下に示す(1)〜(11)の各工程を順次行って
パイを製造した。 (1) 生地の調整;低速3分、高速5分、混捏温度 12
℃ 生地は充分にデベロップし、かつブレイクダウンには至
っていない。 (2) 生地のリタード;フロアタイム:20℃、15分 (3) 生地供給:レオン自動機株式会社製、商品名、「C
WCドゥーフィーダー」使用 (4) 油脂包み込み:折り込み油脂比率 対生地50重量
% (5) 自転・公転式ローラーによる延展:レオン自動機株
式会社製、商品名、「ストレッチャーマシン」使用 (6) 8折り (7) 自転・公転式ローラーによる延展 (8) 6折り (9) リタード:5℃、15分 (10)自転・公転式ローラーにより、厚さ3mmまで延展 (11)縦×横=100×100mmの正方形に成形 〔パイの焼成・品質評価等〕下記表3に示す。
【0031】
【実施例3】 〔折り込み油脂の製造〕 (1) 表1の配合に従い原料配合を行い、原料油脂を7
0℃で加熱溶解後乳化剤(飽和モノグリセライド)を完
全溶解した。 (2) 上記(1) で得られた混合物に食塩水を添加し予備乳
化した。 (3) 上記(2) で得られた予備乳化物をパーフェクターを
用いて、予備結晶化法により油脂組成物を得た。得られ
た油脂組成物中に含まれる10μを越える粒径を持つ結
晶凝集物の割合は41%であった。次いで、実施例1の
(4) 〜 (6)と同様にして折り込み油脂を得た。得られた
折り込み油脂の温度及び硬さを表3に示す。
【0032】〔パイの製造〕実施例2と同様にしてパイ
を製造した。 〔パイの焼成・品質評価等〕下記表3に示す。
【0033】
【実施例4】 〔使用する油脂の製造〕 (1) 表1の配合に従い原料配合を行い、原料油脂を7
0℃で加熱溶解後乳化剤(飽和モノグリセライド)を完
全溶解した以外は、実施例1と同様にして折り込み油脂
を調整した。得られた折り込み油脂の温度及び硬さを表
3に示す。
【0034】〔クロワッサンの製造〕下記表2の配合a
により生地組成物を調整し、また得られた折り込み油脂
を用いて、以下に示す(1)〜(10)の各工程を順次
行ってパイを製造した。 (1) 生地の調整;混捏:低速3分、高速3分、練り込み
油脂添加 低速3分、高速6分、捏上温度 14℃ 生地は充分にデベロップし、かつブレイクダウンには至
っていない。 (2) 生地のリタード;フロアタイム:20℃、15分 (3) 生地供給:レオン自動機株式会社製 CWCドゥー
フィーダー使用 (4) 油脂包み込み:折り込み油脂比率 対生地30重量
% (5) 自転・公転式ローラーによる延展:レオン自動機株
式会社製 ストレッチャーマシン使用 (6) 8折り (7) 自転・公転式ローラーによる延展 (8) 4折り (9) リタード;5℃、15分 (10)公転式ローラーにより、厚さ5mmまで延展 (11)底辺120mm、高さ120mmの三角形に切り出し、
クロワッサン型に成形した。 〔クロワッサンの焼成・品質評価等〕結果を下記表3に
示す。
【0035】
【表1】
【0036】
【表2】
【0037】
【表3】
【0038】
【発明の効果】本発明の方法により得られるパイは、従
来の手作業の手法により得られるパイと比較して、浮き
倍率は大きく増大し、生地混捏から生地成形までに要す
る製造時間は3分の1以下と大きく短縮される。例え
ば、通常パイ製造においてもっとも良く用いられている
粗蛋白質量8〜12の小麦粉を使用した際には、折り込
み油脂として無塩バターを用い従来の手作り法により得
られるパイの浮き倍率が4〜8、生地混捏から生地成形
までに要する時間が3時間以上であるのに対して、本発
明の方法により得られるパイは浮き倍率が10〜15、
製造時間は45〜60分となり、得られるパイの焼成後
の内層状態も極めて優れたものとなる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 進二 東京都荒川区東尾久7丁目2番35号 旭 電化工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭64−74943(JP,A) 特開 平2−177848(JP,A) 特開 昭59−11142(JP,A) 特開 平4−173048(JP,A) 特開 昭48−23953(JP,A) 特開 平2−39843(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A21D 8/02 A21D 2/16 JICSTファイル(JOIS)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 10℃以下に調温した後、350〜15
    00g/cm2 の硬さに練った油脂を、折り込み油脂とし
    て用いることを特徴とする積層構造を有するベーカリー
    製品の製造方法。
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