JP3161614U - 使い捨て用寝具 - Google Patents

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【課題】低価格にて、優良な使い捨て用寝具を提供する。【解決手段】ヒノキやスギ、ヒバなどの削り屑もしくはチップ11を和紙素材や合成繊維素材の不織布等からなる通気性シート12で包装して使い捨て用寝具類を形成する。さらに、前記和紙素材や合成繊維素材の不織布等からなる通気性シートによる包装に、複数の区画に区分する中仕切りを設け、各区画に均等にヒノキやスギ、ヒバなどの削り屑もしくはチップを収納しても良い。又、前記和紙素材や合成繊維素材の不織布等からなる通気性シートを、目の粗い布や所定の間隔で配置した糸によって補強して使用しても良い。【選択図】図2

Description

この考案は使い捨て用寝具に関し、詳しくは病院、介護施設等における介護老人等から発せられる独特な匂い等の排便処理用品における環境保全や、死者の最後を整え飾るための備品等として使用する使い捨て用寝具に関する。
従来、和紙と木材チップとを組み合わせた寝具類としては、特開平8−214997号公報(特許文献1参照)に記載された健康座布団が知られている。
しかしながらこの健康座布団は、木炭もしくはチップαを充填した複数の和紙袋を縦横整然と平坦整列して収容するとともに、当該和紙袋の相互隣接境界線に沿って和紙袋群を固定自在な縫目線を外部から入れた木炭もしくはチップ用密閉布製偏平袋と、桐チップβ群を充填し所要箇所に桐チップβ群の偏寄移動を阻止自在なチップ固定縫目を通したチップ用密閉布製偏平袋とを上下二段に重層して密閉布製外被袋内に装填したものである。
すなわち、木炭もしくはチップαは和紙袋に充填された上で木炭もしくはチップ用密閉布製偏平袋に、また桐チップβはチップ用密閉布製偏平袋にそれぞれ収納されるのであって、ヒノキ(桧)やスギ(杉)、ヒバ(檜葉)などの削り屑もしくはチップを、和紙素材や合成繊維素材の不織布等からなる通気性シートで包装する点については何も示唆するところがない。
したがって、ヒノキやスギ、ヒバなどの削り屑もしくはチップを和紙素材や合成繊維素材の不織布等からなる通気性シートで包装したことを特徴とする使い捨て用寝具類は新規である。
特開平8−214997号公報
以上のように、病院や介護施設等、また葬祭分野等の寝具備品にあっては、介護老人や死者等から発せられる独特な臭い等の問題は、排便処理用品等の問題とあいまって快適な環境作りの常に大きなテーマとして位置続けられている。
また、死者の最後を整え飾るための備品等はまったく市場に無いため、その仕事に直接携わる関係者の独自の判断で当該作業を行っているのが実情である。
そして、その延長線上にあるのが、葬儀の終了後、死者が使用していた寝具はほとんどが可燃ごみとして捨てられているという原状である。最後だから高価な布団に寝かせ上げたいと思う気持ちもある中、葬儀が終わった後で捨ててしまうのももったいない、との考えが大半を占めているようである。
この新商品にあっては固有の特徴を有し「もったいない」の精神にも通じ、使用者が使い捨てでも良いのではと考える可能性は十分に有ると思われる。
そこでこの考案の目的は、「もったいない」の精神にも通じ、使い捨てでも良いのではとの可能性に思い至り、しかも原則として地産地消を基本にしつつ、低価格にて上記目的に使用できる優良な使い捨て用寝具を提供しようとするものである。
この考案は前記した課題を達成するために、下記の技術的手段を採用した。
請求項1の使い捨て用寝具類は、ヒノキやスギ、ヒバなどの削り屑もしくはチップを和紙素材や合成繊維素材の不織布等からなる通気性シートで包装したことを特徴とするものである。
請求項2の使い捨て用寝具類は、前記和紙素材や合成繊維素材の不織布等からなる通気性シートによる包装が、複数の区画に区分する中仕切りを有し、各区画に均等にヒノキやスギ、ヒバなどの削り屑もしくはチップを収納したことをも特徴とするものである。
請求項3の使い捨て用寝具類は、前記和紙素材や合成繊維素材の不織布等からなる通気性シートが、目の粗い布や所定の間隔で配置した糸によって補強されていることをも特徴とするものである。
この考案の使い捨て用寝具類は、下記のような利点を有している。
1)清潔で、常にさわやかな感触で使用することができ、また健康的で、ヒノキやスギ、ヒバによる癒やし効果がある。
2)簡単かつ迅速に製造することができ、安価で自然環境に優しい、使い捨て用寝具類が提供できる。
3)可燃ごみとして処理できる。
この考案の使い捨て用寝具類の1実施形態を示す斜視図である。 敷き布団の実施形態を示す斜視図である。 (a)はおねしょマットの実施形態を示す平面図、(b)は側面図、(c)は使用状態の斜視図である。 枕カバーマットの斜視図である。 車いす用マットの平面図である。 (a),(b)は車いす用マットの例を示すそれぞれ断面図である。 この考案の使い捨て用寝具類の他の実施形態を示す斜視図である。 この考案の使い捨て用寝具類のさらに別の実施形態を示す概略図である。 (a)は円形枕の実施形態を示す平面図、(b)は側面図である。 (a)は長方形枕の実施形態を示す平面図、(b)は側面図である。 脚載せマットの斜視図である。 整体用パーツの斜視図である。 削り屑の斜視図である。 削り屑の加工方法を示す斜視図である。 削り屑を削り取った木材の斜視図である。 木材チップ(おがくず)の加工方法を示す斜視図である。
以下、この考案の使い捨て用寝具の実施の形態を図面に基いて詳細に説明する。
図1はこの考案の使い捨て用寝具が用いられるパーツの概略を示すものであり、例えばベッド101の上で使用されるものである。
すなわち、就寝者102の敷き布団103やおねしょカバー104、枕カバーマット105、床ずれ防止マット107等のパーツが使用されている。
図2に示す敷き布団103の実施形態において、11はヒノキやスギ、ヒバなどの削り屑もしくはチップであって、この削り屑もしくはチップ11は、透水性や吸水性を有する和紙素材や合成繊維素材の不織布等からなる通気性シート12で包装されている。
このような包装作業においては、前記透水性や吸水性を有する和紙素材や合成繊維素材の不織布等からなる通気性シート12であるメリットを利用し、接着剤による接着、電熱式熱圧着等で簡易迅速に包装することができる。
また、中のヒノキやスギ、ヒバなどの削り屑もしくはチップ11が片寄らないよう、また均一な厚みを確保するために縫製(キルティング)しておくことが望ましい。なお、車椅子用の布団は縫製が不要である。
<ヒノキやスギ、ヒバなど>
○木材等の成分でヒノキ(木曽桧)から出る成分としてフィトンチッドがある、フィトンチッドは樹木から発散される芳香生物質であり香りがよく、心地よさを与え、抗菌、防蟻、消臭作用、防ダニ効果等があり、殺虫作用としてはアンモニア系、アミン系の成分が含まれ、加齢臭でもあるノネナール等の消臭効果も有し、心身の増進に役立つ。
○ヒノキ材は熱や湿気を吸収し、また放出する効果もあり、夏涼しく冬暖かいという作用も有する。
○ヒノキ材は院内感染で問題になっている毒性の強いMRSA(メチシリン耐性黄色球菌)等を死滅させる強力な殺菌効果も確認されている。
○アロマテラピー効果があって精神を安定させ、リラックス効果が高いので疲労回復作用やストレスを感じている人には最適で免疫効果としても風邪、インフルエンザ患者等への効能がある。
○ テルペンの薬理効果
リモネン:鎮痛、中枢抑制、末梢血管収縮、血清コレステロール低下
リノナール:興奮、血圧低下作用
αピネン:興奮、疲労回復作用
カンファー:興奮作用
γテルピネン:利尿作用
ピペリトンやトロネラール:殺ダニ作用
その他として、肝機能向上、アトピー症状の緩和、鮮度保持作用などが知られている。
○同じくして杉(秋田杉)の木の成分としてセドロールがある。2002年9月この精油主成分であるセドロール香気には鎮静効果、睡眠効果があることが証明されている。それによるとセドロール香気は交感神経の高まりを抑え、副交感神経を高める効果があり、血圧低下、心拍数減少とともに、呼吸を深くゆっくりさせる鎮静効果が見られることが確認されている。
また、快眠特性のある女性を調べた結果、就寝中に目が覚める中途覚醒が減少し、入眠潜時時間が減少することが確認され、睡眠効率が増加することも明らかになっている。さらに、スギの葉は粉にして線香の原材料に使用されている。
○同じくヒバ(青森ヒバ)は上記スギ、ヒノキの持つ効能はもとより、特に抗菌性に優れている。そこには他の国産材と比べても表面温度は1度〜2度暖かく保温性能に優れていて、手を触れるとその温もりをも感じ取れる。香りは甘く持続性に優れる。そしてヒノキチオールと呼ばれる成分がヒバの特徴を現している。
図3に示すおねしょカバー104の実施形態において、おねしょカバー104はヒノキやスギ、ヒバなどの削り屑もしくはチップ(図示省略)を和紙素材や合成繊維素材の不織布等からなる通気性シート12で複数区画に包装し、その両側には通気性シート12が所定の長さに延設されている。12bはおねしょの漏れを防ぐ防水シートである。
したがって図1のように、就寝者102の腰部付近に敷設しその両側を敷き布団103の下側に挿し込んで使用することができる。
図4に示す枕カバーマット105の実施形態において、枕カバーマット105はヒノキやスギ、ヒバなどの削り屑もしくはチップ(図示省略)を和紙素材や合成繊維素材の不織布等からなる通気性シート12で複数区画に包装している。したがって、就寝者102の枕カバーの上から枕カバーマット105を巻き付け、あるいは挿入して使用することができる。
図5には、車いす用マット106の実施形態を示す。
車いす用マット106もヒノキやスギ、ヒバなどの削り屑もしくはチップ11を和紙素材や合成繊維素材の不織布等からなる通気性シート12で複数区画に包装している。したがって、車いすの座席の上に敷いて使用することができる。
図6(a),(b)はそれぞれ車いす用マット106の沈み込みを防止する構造の例を示し、(a)は円弧状の膨らみを持たせた例、(b)はV字状断面の膨らみを持たせた例を示すものである。
前記各実施形態において、前記和紙素材や合成繊維素材の不織布等からなる通気性シート12による包装は、ほぼ等間隔に区分する中仕切り13によって複数の区画14に区分され、各区画14に均等にヒノキやスギ、ヒバなどの前記削り屑もしくはチップ11が収納されている。
前記和紙素材や合成繊維素材の不織布等からなる通気性シート12は、それ自体で充分な引き裂き強度を有することが望ましく、また目の粗い布や所定の間隔で配置した糸によって補強しておくことにより、引き裂き強度を高めておくことができる。
このようにすれば、取り扱う際に簡単に破損したり、前記削り屑もしくはチップ11が外部に散逸してしまわないようになり、使い捨て用寝具類としての十分な強度を与えることができる。
図7はこの考案の使い捨て用寝具が用いられる他のパーツの概略を示すものであり、例えばベッド101の上で床ずれ防止マット107が使用される場合を示すものである。
このように床ずれ防止マット107を就寝者102の背中や脚部に敷き、所定時間ごとにその場所を変えることによって床ずれを防止することができる。
図8はこの考案の使い捨て用寝具が用いられる他のパーツの概略を示すものであり、例えば棺おけ108の中で敷き布団や掛け布団、床ずれ防止マット107が使用される場合を示すものである。前記敷き布団や掛け布団としては図2と同様のものが使用可能である。
図9に示す円形枕110の実施形態において、枕110はドーナツ型に中央がくり抜かれた形状で頭部の収まりがよい。もちろん、前記ドーナツ型枕110のリング部分を構成する通気性シート12内にはヒノキやスギ、ヒバなどの削り屑もしくはチップ11が収納されている。
同様に図10に示す長方形枕120の実施形態において、枕120は構成する通気性シート12内にはヒノキやスギ、ヒバなどの削り屑もしくはチップ(図示省略)が収納されている。
図11に示す脚載せマット130の実施形態において、脚載せマット130は山形断面の形状で脚部を無理のない山形に乗せることができる。もちろん、前記脚載せマット130を構成する通気性シート12内にはヒノキやスギ、ヒバなどの削り屑もしくはチップ11が収納されている。
図12に示す整体用パーツ140の実施形態において、整体用パーツ140は円形断面の棒状で前記棺おけ108内で遺体を正しい姿勢に保持するために使用される。そのサイズは大小複数の種類のものを用意しておき、前記目的に応じて遺体の適所を支持して、整体のために使用することができる。
もちろん、前記整体用パーツ140を構成する通気性シート12内にはヒノキやスギ、ヒバなどの削り屑もしくはチップ11が収納されている。
前記削り屑もしくはチップ21としては間伐材等の低コストの原料を用いることが望ましく、また木材の加工の仕方としてもさまざまな形態が考えられる。
ちなみに、枕にはチップ形状のものが望ましく、敷き布団は削り屑もしくはチップ形状、また掛け布団には薄い削り屑が望ましいと考えられる。
その素材もヒノキ単独、スギ、ヒバ単独、あるいはその混合物が適宜使用可能であり、また混合の比率や削り屑かチップのどちらを使用するかも、前記した用途等に応じて適宜決定することができる。
図13はヒノキやスギ、ヒバなどの好ましい削り屑を示すものであり、3〜10mm程度の直径の筒状に丸められた削り屑21である。この削り屑21の厚さや直径、その長さ等は、前記した用途等に応じて適宜決定することができる。
そして得られた筒状に丸められた削り屑21によれば、フィットンチッドの発散性が良好な上、厚さや直径、その長さ等を適宜決定することにより、筒状に丸められた削り屑21にかかる負荷(矢印参照)を吸収して、得られた使い捨て寝具類に所望のふかふか感や硬さを持たせることができる。
また、木材の加工の仕方は様々に考えられるが、要は木の繊維を粉砕して体積を大きくすることにより、フィットンチッドの発散性が良好になり、また荷重を分散してソフトに支持することができ、しかも身体へのなじみを非常に良好なものとなるのである。
図14は、前記削り屑21を削り出す場合を示すものである。
すなわち、ヒノキやスギ、ヒバなどの所定の幅の木材22を、丸棒状フレーム24の周囲に適宜間隔で切削刃25を植設した切削具23を用いて切削する。その際、切削具23の直径や木材22の幅等を調整することにより、所望の厚さや直径、その長さ等を有する削り屑21を得ることができる。
図15は前記削り屑21を削り出した後の木材22を示す。
図16は、前記おがくず31を削り出す場合を示すものである。
すなわち、ヒノキやスギ、ヒバなどの所定の幅の木材32を、丸鋸等の切削具33を用いて切削する。その際、切削具33の歯の大きさや木材32の材質等を調整することにより、所望のサイズ等を有するおがくず31を得ることができる。
なお、ヒノキやスギ、ヒバについては下記のような作用効果があると指摘されている。
○ 木材等の成分でヒノキから出る成分としてフィットンチッドがある、フィットンチッドは樹木から発散される芳香生物質であり香りがよく心地よさを与え抗菌、殺蟻、消臭作用防ダニ効果、殻虫作用としてはアンモニア系、アミン系、加齢臭でもあるノネナール等の消臭効果も有し心身の増進に役立つ。
○ ヒノキ材は熱や湿気を吸収し、又放出する効果もあり、夏涼しく冬暖かいという作用も有する。
○ ヒノキ材は院内感染で問題になっている毒性の強いMRSA(メチシリン耐性黄色球菌)等を死滅させる強力な殺菌効果も確認されている。
この考案の使い捨て寝具類の用途としては具体的に下記のようなものが考えられる。
◎使い捨て寝具(病医院、介護施設等で使用する寝具類等の小物)
オネショ等専用敷きマット、床ずれ専用マット、床ずれ整体用マット、車椅子専用敷き布団、ペット用丸座布団、枕、抱き枕、その他
死者の整体用詰め物、専用枕(丸型、一般型)、棺おけの敷き布団、掛け布団
◎使い捨て寝具セット
死者を自宅に迎え入れるときに使う敷き布団、掛け布団、敷布、枕のセット
◎使い捨て寝具等
自然災害等の非常時に避難先で使う敷き布団、掛け布団、敷布、枕のセット
介護施設等で使う敷き布団、掛け布団、枕、座布団
◎一般寝具
夏季用敷布団や座布団のみならず、高級寝具や高級座団等としての使用も可能
◎ペット用使い捨て寝具
あらゆるペットの好み、形体に合ったペット用寝具等としての使用も可能。
◎マット類
トイレマット、バスマット、キッチンマット
◎使い捨て用寝具として使用を終了した商品の再利用
田や畑等の乾燥しがちな土壌の土壌改良剤として、保水効果を有する本願の使用済み商品を土壌に混ぜることにより保水効果を上げことができ、しかも時間の経過で土と化す。
温室などで行われている水耕栽培の保温材としての使用も可能。
バイオマス燃料の原料としての再利用:例えば、ペレットストーブの燃料原資としての使用も可能。
11 削り屑もしくはチップ
12 通気性シート
12b 防水シート
21 削り屑
22 木材
23 切削具
24 丸棒状フレーム
25 切削刃
31 おがくず
32 木材
33 切削具
101 ベッド
102 就寝者
103 敷き布団
104 おねしょカバー
105 枕カバーマット
106 車いす用マット
107 床ずれ防止マット
108 棺おけ
110 円形枕
120 長方形枕
130 脚載せマット
140 整体用パーツ

Claims (3)

  1. ヒノキやスギ、ヒバなどの削り屑もしくはチップを和紙素材や合成繊維素材の不織布等からなる通気性シートで包装したことを特徴とする使い捨て用寝具類。
  2. 前記和紙素材や合成繊維素材の不織布等からなる通気性シートによる包装が、複数の区画に区分する中仕切りを有し、各区画に均等にヒノキやスギ、ヒバなどの削り屑もしくはチップを収納したことを特徴とする請求項1に記載の使い捨て用寝具類。
  3. 前記和紙素材や合成繊維素材の不織布等からなる通気性シートが、目の粗い布や所定の間隔で配置した糸によって補強されていることを特徴とする請求項1に記載の使い捨て用寝具類。
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