JP3160374B2 - 加熱炉温度制御方法及び装置 - Google Patents

加熱炉温度制御方法及び装置

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JP3160374B2
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    • C04B28/02Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements containing hydraulic cements other than calcium sulfates
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  • Heat Treatment Of Strip Materials And Filament Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鋼板や薄鋼帯の焼鈍な
どに利用される板状体の加熱炉板温制御方法と装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】冷間圧延後の鋼板を、縦列配置された加
熱炉や均熱炉や冷却炉内に搬送機構を用いて連続的に通
過させて焼鈍することにより、強度などの品質の向上を
図る鋼板の連続焼鈍処理設備が設置されている。このよ
うな連続焼鈍処理設備では、処理後の鋼板の品質を確保
すると共にヒートバックルなどの操業トラブルを回避す
るうえで、「板温」と称される鋼板の温度の制御が重要
であり、特に加熱炉における板温制御が重要な課題とな
っている。
【0003】連続焼鈍処理設備では、「板幅」と称され
る鋼板の幅や「板厚」と称される鋼板の厚みなどが異な
る異種の鋼板を、自動溶接機構を用いて継ぎ合せて連続
的に供給する「セット替」と称される手法が採用されて
いる。このようなセット替に伴って出現する異種鋼板間
の継ぎ目では加熱炉板温制御のパラメータとなる板幅、
板厚などが階段状に変化し、また、「通板速度」と称さ
れる鋼板の搬送速度が毎分数十mから数百mにも達する
という状況のもとで、相当に高度の制御が必要になる。
【0004】加熱炉における板温制御は、「出口板温」
と称される加熱炉の出口における板温を制御量とし、か
つ加熱炉に供給すべきコークスガスなどの燃料の流量あ
るいは加熱炉に設定すべき炉温を操作量として行われ
る。上位の制御部における操作量として炉温が用いられ
る場合には、この上位の制御部と加熱炉との間に計装コ
ントローラなどと称される下位の制御部が設置され、こ
の下位の制御部によって上位の操作量ともいうべき炉温
が下位の操作量ともいうべき燃料流量に変換される。
【0005】通常、加熱炉については、制御の容易化や
燃料消費量の節減などを図るうえで、その内部を鋼板の
搬送経路に沿って複数の加熱ゾーン(「加熱帯」)に分
割するという手法が採用される。各加熱ゾーンは、燃料
流量や温度が他の加熱ゾーンとはほぼ独立に制御できる
ようになっている。以下では、この加熱ゾーンを単にゾ
ーンと称することもある。
【0006】このような複数ゾーン構成の加熱炉を制御
するための従来の典型的な板温制御装置を、4ゾーン構
成の加熱炉の場合を例にとって図3に示す。最適板温制
御部32は、加熱炉31の状態と板温とを加熱炉状態検
出部33と板温計34のそれぞれから「実績値」として
受取ると共に、セット替などに伴う目標板温、板幅、板
厚、通板速度などのパラメータを生産情報として受取
り、所定のアルゴリズムに従って加熱炉31に設定すべ
き全燃料流量Qを操作量として算定し、これを特定比率
配分などの所定のアルゴリズムで、各ゾーン毎の流量を
算出し、計装コントローラに設定する。計装コントロー
ラは各ゾーンごとに設けられている燃料供給管のバルブ
Ba,Bb,Bc,Bdの開度を調整することにより、
設定された流量と実流量が一致するよう制御する。オペ
レータは経験と勘とに基づき4個のゾーンA,B,C,
Dのそれぞれの点火、消火を行う。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】図3に示した従来の加
熱炉板温制御システムでは、全燃料流量を実現するべき
ゾーンの点・消化作業をオペレータの経験と勘とに頼っ
て行っている。このため、そのような加熱炉板温制御シ
ステムの稼働中は熟練度の高いオペレータが常時必要に
なり、要員確保の負担が増すという問題がある。
【0008】また、オペレータの勘が狂うと出口板温が
ばらつき、焼鈍処理済みの鋼板の品質もばらつくという
問題もある。
【0009】上記従来技術の問題点を解決する本発明の
加熱炉温度制御方法は、最適温度制御部で算定された全
燃料流量をオペレータの介在なしに各ゾーンに自動的に
配分する流量自動配分処理を含んでいる。この流量自動
配分処理は、 a.全燃料流量の増減に応じて点火状態の加熱ゾーン数
を増減させること、 b.点火状態に移行させた加熱ゾーンは全燃料流量が
の移行時の値よりも所定値以上減少するまでは点火状態
を保持させると共に消火状態に移行させた加熱ゾーンは
全燃料流量がこの移行時の値よりも所定値以上増加する
までは消火状態を保持させるように前記燃料流量を各加
熱ゾーンに配分することを含んでいる。
【0010】
【作用】上記本発明の加熱炉温度制御方法によれば、全
燃料流量の増加時には点火状態の加熱ゾーン数が順次増
加されると共に、全燃料流量の減少時には点火状態の加
熱ゾーン数が順次減少される。点火状態に移行した加熱
ゾーンのそれぞれには、総量が全燃料流量となるような
個別の燃料流量が配分される。また,全燃料流量の減少
時に点火ゾーン数を減少させてゆく場合には、早く点火
状態に移行させたものほど遅く、例えば、最後に点火状
態にしたものを最初に消火状態に移行させる。
【0011】また、一旦点火状態に移行させた加熱ゾー
ンについてはこの移行時よりも全燃料流量が多少減少し
てもそのまま点火状態を保持させると共に、一旦消火状
態に移行した加熱ゾーンについてはこの移行時よりも全
燃料流量が多少増加してもそのまま消火状態を保持させ
る。このような状態遷移に関する不応領域を設定するこ
とにより、点火状態から消火状態あるいは消火状態から
点火状態への頻繁な状態遷移が回避され、加熱炉温度
御の不安定化や、空燃比制御の不安定化による不完全燃
焼や、開閉弁などの関連の機器の損耗が有効に防止され
る。
【0012】
【実施例】以下、本発明の更に詳細を実施例によって説
明する。図2は、本発明の一実施例に係わる加熱炉板温
制御方法を適用する加熱炉板温制御装置の構成を、制御
対象の鋼板と共に示す機能ブロック図であり、11は4
ゾーン構成の加熱炉、12は最適板温制御部、13は加
熱炉状態検出部、14は板温計、15aは燃料流量自動
配分部、15bは入出力部である。
【0013】加熱炉11は、鋼板の搬送経路に沿って分
割された4個のゾーンA,B,C,Dから成ると共に、
燃料供給管の途中にゾーンごとに設けられた流量制御弁
Ba,Bb,Bc,Bdの開度(完全に閉じることも含
む)を調整することによって各ゾーンに配分する燃料流
量を独立に制御できるようになっている。加熱炉状態検
出部13は、4個のゾーンのそれぞれに設けられた温度
計から各ゾーン内の温度を入力し、点火中のゾーンにつ
いて温度の加重平均値をとるなどの処理によって加熱炉
全体の状態値を検出し、これを最適板温制御部12に出
力する。どのゾーンが点火中であるかは、燃料流量自動
配分部15aから通知される点火状態情報などから判断
する。
【0014】最適板温制御部12は、加熱炉状態検出部
13から出力される加熱炉11の状態値と、板温計14
から出力される板温とを実績値として受取ると共に、セ
ット替などに伴う目標板温、板幅、板厚、通板速度など
のパラメータを生産情報として受取り、所定のアルゴリ
ズムに従って加熱炉11に設定すべき全燃料流量Qを算
定し、操作量として燃料流量自動配分部15aに出力す
る。
【0015】すなわち、最適板温制御部12は、生産情
報や操業実績から出口板温を予測する「板温モデル」
と、板温と加熱炉の状態値とを実績値として取込みこの
板温が上記板温モデルを用いて計算した目標板温軌道に
接近するように閉ループ制御を行う制御プログラムとか
ら構成されている。この板温モデルを用いた最適板温制
御の詳細については、必要に応じて、本出願人の先願に
係わる「連続焼鈍炉における板温制御方法及び装置」と
題する特願昭60ー28408号(特開昭61ー190
026号公報)の明細書や、「計測と制御」Vol.2
5,No.11(昭和61年11月)に掲載された「連続
焼鈍処理設備(C.A.P.L.)の加熱炉最適板温制
御法」と題する芳谷の論文などを参照されたい。
【0016】さて、流量自動配分部15は、燃料流量の
配分の規則を定めた燃料配分テーブルと、この燃料配分
テーブルを参照して燃料流量の配分を行うプロセッサか
ら成る部分15aと、このプロセッサを介して燃料配分
テーブルの内容を変更する入出力部15bとから構成さ
れているち。流量制御部15のプロセッサは、最適板温
制御部12から受けた全燃料流量に基づき燃料配分テー
ブルを参照して個々のゾーンA,B,C,Dのそれぞれ
に配分する燃料流量を求め、ゾーンごとに設けられてい
る流量制御弁Ba,Bb,Bc,Bdの開度を調整する
ことにより、最適板温制御部12から出力された全燃料
流量Qを4個のゾーンA,B,C,Dのそれぞれに配分
する。この流量自動配分部15のプロセッサ部分は、最
適板温制御部12を実現するためのソフトウェアと共に
電子計算機上を走行するソフトウェアによって実現する
こともできる。
【0017】図1は、図2に示した燃料流量自動配分部
15による燃料流量の配分方法を説明するための概念図
であり、横軸は全燃料流量Q、縦軸は点火ゾーン数であ
る。各ゾーンに設定すべき全燃料流量Qに対し、ゾーン
の総数4よりも一つだけ少ない3個の閾値Q1 ,Q2
3 が全燃料流量の増加の順に設定されている。3個の
閾値Q1 ,Q2 ,Q3 のそれぞれは、全燃料流量が増加
方向にあるか減少方向にあるかに応じて使い分けられる
増加時と減少時の閾値の対(q11,q12),(q21,q
22),(q31,q32)から成っている。
【0018】各ゾーンに発熱量が無視できる程度に小さ
な点火用の種火を設けておく場合を想定すれば、あるゾ
ーンに配分する燃料流量を有限の値に設定することはそ
のゾーンを点火状態にすることを意味し、逆にあるゾー
ンに配分する燃料流量をゼロに設定することはそのゾー
ンを消火状態にすることを意味する。そのような種火を
備えてない加熱炉については燃料流量の配分と点火/消
火の制御と連携して行ってもよいが、以下では、説明の
便宜上、各ゾーンに点火用の種火が設けられており、従
って、燃料流量自動配分部15による燃料流量の配分が
各ゾーンの点火と消火の制御を兼ねる場合を想定する。
【0019】まず、全燃料流量Qがゼロから単調に増加
してゆく場合を想定する。全燃料流量Qがゼロよりも大
きくかつ増加時の最低の閾値q11未満の範囲にある場
合、すなわち0<Q<q11 であれば、この全燃料流量
Qが全て最終段のゾーンDのみに配分される。すなわ
ち、点火ゾーン数は1であり、残りの3個のゾーンA,
B,Cは消火状態を保持する。
【0020】全燃料流量Qが更に増加して増加時の最低
の閾値q11を越えると、ゾーンCが点火され、全燃料流
量が後段の2個の点火ゾーンDとCとに配分される。全
燃料流量Qが更に増加して増加時の中間の閾値q21を越
えると、ゾーンBが新たに点火され、全燃料流量Qが3
個の点火ゾーンD,C,Bに配分される。全燃料流量Q
が更に増加して増加時の中間の閾値q31を越えると、最
前段のゾーンAが新たに点火され、全燃料流量Qが4個
の点火ゾーンD,C,B,Aに配分される。点火中の各
ゾーンへの燃料配分は、後段の燃料流量ほど大きな値と
なるように、すなわち、ゾーンD,C,B,Aの順に大
きな値が配分される。
【0021】上記全ゾーン点火の状態から今度は全燃料
流量Qがゼロまで単調に減少し始めるものとする。全燃
料流量Qの減少に伴いこれが増加時の最高の閾値q31
り小さくなっても4個のゾーンは依然として点火状態を
保持する。総燃料流量Qが更に減少しこれが減少時の最
高の閾値q32よりも小さくなると始めて、最前段のゾー
ンAに対する燃料流量の配分量がゼロとなりこれが消火
状態に移行する。すなわち、点火ゾーンは後段の3個の
ゾーンB,C,Dとなり点火ゾーン数は4から3に減少
する。
【0022】以下、同様にして、全燃料流量Qが更に減
少しこれが増加時の中間の閾値q21より小さくなっても
後段の3個のゾーンB,C,Dが依然として点火状態を
保持するが、これが減少時の中間の閾値q22よりも小さ
くなると始めて、ゾーンBに対する配分量がゼロとなり
これが消火状態に移行する。すなわち、点火ゾーン数は
3から2に減少する。全燃料流量Qが更に減少し、これ
が増加時の最低の閾値q11より小さくなっても後段の2
個のゾーンD,Cが依然として点火状態を保持するが、
これが減少時の最低の閾値q12よりも小さくなると始め
て、ゾーンCに対する配分量がゼロとなりこれが消火状
態に移行する。すなわち、点火ゾーンは最後段のゾーン
Dのみとなり、点火ゾーン数は2から1に減少する。燃
料流量Qが更に減少してゼロになると最後段のゾーンD
も消火状態となり、加熱炉全体の動作が停止する。
【0023】このように、全燃料流量Qの増加時に最後
に点火された最前段のゾーンが全燃料流量の減少時には
最初に消火され、増加時に最小に点火されたゾーンが減
少時には最後に消火されるとという具合に、早く点火状
態にされたものほど遅く消火状態にされる。この結果、
点火ゾーン数が必要最小限の値に保たれ、制御の容易化
が図られる。
【0024】また、図1を参照すれば、q21−q 11
22−q 2131−q32 という具合に、点火から消火あ
るいは消火から点火への状態遷移に関する不応領域ない
しはヒステリシスの巾が全燃料流量Qが増加するほど大
きいかまたは等しい値に設定されている。これは、稼働
ゾーン数が全燃料流量Qの増加と共に増大するため、炉
設備として安定燃焼できる範囲が広がるので、ヒステリ
シスの巾を大きくすることが可能になり、頻繁な状態遷
移の発生を有効に回避するための措置である。
【0025】このシステムの運用責任者は、流量自動配
分部15b内の燃料配分テーブルの変更が必要になった
場合には、入出力部15bからプロセッサを介してその
内容を書換えることにより、燃料配分の規則を随時変更
することができる。これにより実施例のような後段高負
荷配分の他に、全ゾーン等負荷、前段高負荷などの任意
の配分規則が実現可能となる。
【0026】図1の例において、燃料流量について任意
の単位を使用して、(q11,q12)=(20,10),
(q21,q22)=(60,45),(q31,q32)=
(90,70)と設定した場合の燃料流量の具体的な配
分の一例を表1と表2に示す。
【0027】以下この頁の余白部分を経て次頁に続く。
【0028】
【0029】表1と表2とに示されるように、点火中の
ゾーンの燃料流量は、早く点火されたものほど大きな値
が配分されると共に、全ゾーン点火状態では各ゾーンに
ほぼ同量の燃料流量が配分されている。また、先に点火
されたゾーンに配分していた燃料流量のうちの相当部分
(例では「5」)を点火直後のゾーンに初期値として振
り向けることにより、点火直後のゾーンに配分する燃料
流量が過少な場合に問題となる空燃比制御の不安定化に
よる不完全燃焼を解消している。
【0030】以上、4ゾーン構成の加熱炉を例にとって
本発明を説明したが、これより少数の又は多数のゾーン
構成の加熱炉の場合についても本発明が適用可能なこと
は明らかである。また表1と表2を参照する方法は全燃
料流量Qの増減を基準として説明したが、テーブル中の
稼働ゾーン数を基準とするなどの方法も可能である。
【0031】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明の加
熱炉温度制御方法及び装置は、全燃料流量を各ゾーンに
配分する処理をオペレータ抜きで自動的に行う構成であ
るから、要員確保の問題が有効に解消されると共に、オ
ペレータ習熟度によるバラツキがないため高い精度と信
頼性のもとで鋼板の焼鈍等の板温制御を実現できるので
製品品質の安定化がなされる。
【0032】また、消火から点火あるいは点火から消火
への状態変化に対する不応領域が設定されたことによ
り、頻繁な点火/消火の状態遷移が回避され、加熱炉
制御動作の不安定化や、不完全燃焼や、機器の損耗が
有効に防止される。
【0033】テーブル方式によりヒステリシスの巾や配
分規則を容易に変更でき、メンテナンス性が優れる。
【0034】更に、本発明の一実施例による加熱炉温度
制御方法及び装置は、早く点火したゾーンほど遅く消火
する構成であるから、点消火動作を行なうゾーン数が必
要最小限の値に保たれ、制御が安定するという利点があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の加熱炉板温制御方法による
全燃料流量Qの増減と点火ゾーン数の増減の関係を例示
する概念図である。
【図2】上記実施例の加熱炉板温制御方法を適用する加
熱炉板温制御装置の構成を制御対象の鋼板や4ゾーン構
成の加熱炉と共に示す機能ブロック図である。
【図3】従来の加熱制御方法を適用する加熱制御装置の
構成を制御対象の鋼板や4ゾーン構成の加熱炉と共に示
す機能ブロック図である。
【符号の説明】 q11 全燃料流量増加時の最低の閾値 q21 全燃料流量増加時の中間の閾値 q31 全燃料流量増加時の最高の閾値 q12 全燃料流量減少時の最低の閾値 q22 全燃料流量減少時の中間の閾値 q32 全燃料流量減少時の最高の閾値
フロントページの続き (72)発明者 加藤 正造 東京都千代田区大手町二丁目6番3号 新日本製鐵株式会社内 (72)発明者 加地 正志 兵庫県尼崎市杭瀬南新町3丁目2番1号 大同鋼板会社内 (72)発明者 西野 英昭 兵庫県尼崎市杭瀬南新町3丁目2番1号 大同鋼板会社内 (56)参考文献 特開 昭62−222030(JP,A) 特公 昭62−9650(JP,B2) 特公 昭58−26415(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C21D 9/00,9/56,11/00

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】燃料流量の個別制御が可能な複数の加熱ゾ
    ーンから成る加熱炉を制御することによりこの加熱炉か
    ら搬出される鋼材の出口温度を制御する方法において、 A.加熱炉の状態値及び出口温度を実績値として検出す
    る処理と、 B.出口温度の目標値を含む生産情報及び前記検出され
    た実績値に基づきこの加熱炉に設定すべき全燃料流量を
    算定する処理と、 C.この算定された全燃料流量を前記複数の加熱ゾーン
    に自動的に配分することにより各加熱ゾーンの点火及び
    消火を含む流量自動配分を行う処理とを含み、 前記流量自動配分を行う処理は、 a.全燃料流量の増減に応じて点火状態の加熱ゾーン数
    を増減させること、 b.点火状態に移行させた加熱ゾーンは全燃料流量がこ
    の移行時の値よりも所定値以上減少するまでは点火状態
    を保持させると共に消火状態に移行させた加熱ゾーンは
    全燃料流量がこの移行時の値よりも所定値以上増加する
    までは消火状態を保持させるように前記燃料流量を各加
    熱ゾーンに配分することとを含むことを特徴とする加熱
    炉温度制御方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載の加熱炉温度制御方法におい
    前記鋼材は、板状の鋼材であることを特徴とする加熱炉
    温度制御方 法。
  3. 【請求項3】請求項1又は2記載の加熱炉温度制御方法
    において前記鋼材は、複数の板状の鋼材を溶接によって接合した
    ものから成ることを特徴とする加熱炉温度制御方法
  4. 【請求項4】請求項1乃至3のそれぞれに記載の加熱炉
    温度制御方法において、前記各加熱ゾーンを出口側に近
    い順に先に点火状態に移行させかつ遅く消火状態に移行
    させることを特徴とする加熱炉温度制御方法。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のそれぞれに記載の加熱
    炉温度制御方法において、 点火直後の加熱ゾーンに一定時間所定の初期値が配分さ
    れることを特徴とする加熱炉温度制御方法。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5のそれぞれに記載の加熱
    炉温度制御方法において、 前記流量自動配分処理は、 a.前記全燃料流量の増加時にのみ有効な(n−1)個
    の閾値q11,q21・・・qn−11(ただし、q
    11<q21<・・・<qn−11)を設定すること、 b.前記全燃料流量の減少時にのみ有効な(n−1)個
    の閾値q12,q22・・・qn−12(ただし、q
    12<q22<・・・<qn−12かつ<q12<q
    11<q22<q21<・・・<qn−12<q
    n−11)を設定すること、 c.前記全燃料流量の増加時においてこれがq11未満
    であるか又は減少時においてこれがq12未満であれば
    この全燃料流量を1個の加熱ゾーンのみに配分するこ
    と、及び d.前記全燃料流量の増加時においてこれがqm1以上
    であるか又は減少時においてこれがqm2以上(mはn
    以下の自然数)であればm個の加熱ゾーンのそれぞれ
    に、燃料流量を配分することを含むことを特徴とする
    熱炉温度制御方法。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の加熱炉温度制御方法にお
    いて、 前記全燃料流量の増加時にのみ有効な閾値群と減少時に
    のみ有効な閾値群は、q11−q12 21−q22
    31−q32の大小関係を満たすように設定される
    ことを特徴とする加熱炉温度制御方法。
  8. 【請求項8】 鋼板その他の鋼材の連続処理設備におけ
    る複数ゾーン構成の加熱炉を制御することによりこの鋼
    の温度を制御する方法であって、 A.鋼材の厚みや目標温度を含む生産情報と、出口温度
    を含む実績値とから加熱炉に設定すべき全燃料流量を求
    め、 B.この求めた全燃料流量が増加方向にあるか減少方向
    にあるかを判定し、 C.前記全燃料流量に応じて、加熱炉内の各ゾーンごと
    の燃料流量の配分を、この全燃料流量の増加方向及び減
    少方向ごとに定め、 D.全燃料流量の増加方向及び減少方向に応じて各ゾー
    ンごとの燃料の点火又は消火を決定する処理を含むこと
    を特徴とする加熱炉温度制御方法。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至8のそれぞれに記載の加熱
    炉温度制御方法において、 前記加熱炉が、前記鋼材の搬送経路に沿って直列に複数
    台配置されており、前記鋼材がこれら複数台の加熱炉を
    連続的に通過することを特徴とする加熱炉温度制御方
    法。
  10. 【請求項10】 請求項1乃至8のそれぞれにおいて、 前記各加熱ゾーンの燃料流量は、早く点火されたものほ
    ど大きな値が配分されるとともに、前記全加熱ゾーンが
    点火状態のときには、前記各加熱ゾーンに略均等の燃料
    流量が配分されることを特徴とする加熱炉温度制御方
    法。
  11. 【請求項11】 鋼板その他の鋼材の連続処理設備にお
    ける複数ゾーン構成の加熱炉を制御することによりこの
    鋼材の温度を制御する装置であって、 A.鋼材の厚みや目標温度を含む生産情報と、出口温度
    を含む実績値から加熱炉に設定すべき全燃料流量を求め
    る演算手段、 B.この求めた全燃料流量が増加方向にあるか減少方向
    にあるかを判定する判定手段、 C.前記全燃料流量に応じて、加熱炉内の各ゾーンごと
    の燃料流量の配分を、 この全燃料流量の増加方向及び減少方向ごとに定める燃
    料流量配分手段、及び D.全燃料流量の増加方向及び減少方向に応じて各ゾー
    ンごとの燃料の点火又は消火を決定する決定手段、 を備えたことを特徴とする加熱炉温度制御装置。
  12. 【請求項12】 請求項11記載の加熱炉温度制御装置
    において前記流量配分手段は、流量配分の規則に定めた
    テーブル、このテーブルを参照して流量配分を行うプロ
    セッサ及びこのテーブルの内容を必要に応じて変更する
    データ入力装置から構成されることを特徴とする加熱炉
    温度制御装置。
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