JP2921420B2 - 連続焼鈍炉における燃焼制御方法 - Google Patents

連続焼鈍炉における燃焼制御方法

Info

Publication number
JP2921420B2
JP2921420B2 JP29829494A JP29829494A JP2921420B2 JP 2921420 B2 JP2921420 B2 JP 2921420B2 JP 29829494 A JP29829494 A JP 29829494A JP 29829494 A JP29829494 A JP 29829494A JP 2921420 B2 JP2921420 B2 JP 2921420B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
temperature
zone
sheet
combustion
control
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP29829494A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH08157973A (ja
Inventor
幸夫 日向寺
寿男 小島
栄一郎 内山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Metal Industries Ltd filed Critical Sumitomo Metal Industries Ltd
Priority to JP29829494A priority Critical patent/JP2921420B2/ja
Publication of JPH08157973A publication Critical patent/JPH08157973A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2921420B2 publication Critical patent/JP2921420B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Control Of Heat Treatment Processes (AREA)
  • Heat Treatment Of Strip Materials And Filament Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鋼板を連続通板して焼
鈍するための連続焼鈍炉において、鋼板の板温を制御す
るための燃焼制御方法に関し、特に、鋼板が異なる熱吸
収特性を有する先行材と後行材とが溶接等により結合さ
れて形成されている場合に、該鋼板の板温を所定目標温
度となるよう制御するための、連続焼鈍炉における燃焼
制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】多種多様の需要を満足するために、鋼板
の連続焼鈍においては、鋼板の板幅、板厚、及び表面性
状等が異なる材料を、連続的にかつ品質を満足するよう
に加熱炉の燃焼を制御して通板することが要求されてい
る。また、加熱炉の燃焼を制御して板温が所定の温度と
なるように制御する方法として、板温を測定しそれに基
づいて燃焼量を制御する方法(板温依存制御方法)、及
び燃焼炉または燃焼ゾーン内のゾーン温を測定してそれ
に基づいて燃焼量を制御する方法(ゾーン温依存制御方
法が、従来から知られている。このような従来の制御方
法において、表面状態等が異なることにより熱吸収特性
が異なる先行材と後行材とを結合して連続焼鈍炉に通板
した場合、先行材と後行材との板継点の近傍(板継部)
で検出温度が大きく異なり、後行材の板継部である先端
部の板温が制御系の遅れ動作により未焼鈍あるいは過焼
鈍となることがある。したがって、この部分は製品化で
きないという問題点が生じていた。この対策として、先
行材と後行材との間にダミー材を挿入して、ダミー材の
先端部が焼鈍炉に入った時点でフィードフォード制御の
みを行い、ダミー材が焼鈍炉を通過後にフィードバック
制御に戻ることにより燃焼を制御する方法(特開平3−
177519号公報参照)、及び該ダミー材の通板回数
に応じて先行材の焼鈍時の加熱量を制御する方法(特開
平4−6224号公報参照)が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ダミー
材を用いた上記の従来例の方法は非常に複雑な制御を必
要としている。したがって、従来から採用されている板
温依存制御方法やゾーン温依存制御方法のように、簡単
な制御で燃焼量を制御できるようにすることにより、熱
吸収特性が相違する先行材と後行材とを連接した鋼板で
あっても、所定の目標板温に制御できるようにすること
が強く望まれている。そして、板温依存制御は鋼板の表
面温度制御に特に優れているので、この板温依存制御方
法を用いて、焼鈍することが考えられるが、以下のよう
な問題点があった。まず、先行材としてダミー材を用い
た場合を考えると、ダミー材は15回程度繰り返して使
用されるものであり、しかも該ダミー材が加熱炉及び酸
洗槽に長時間存在することがあるので、ダミー材表面に
スケール残りの強い黒色部分と弱い白色部分とがダミー
材の長さ方向にランダムに存在してしまう。そして、黒
色部分は板温が上がり易いので、該黒色部分の板温検出
により燃焼量を下げる方向に作用するが、白色部分は黒
色部分と比べて板温が上がりにくいので、燃焼量を上げ
る方向に作用する。
【0004】したがって、後行材の先端部がダミー材の
黒色部分と接続されている場合、該黒色部分により燃焼
量が下がるように制御され、その状態で後行材が炉内に
入るため、後行材の先端部が未焼鈍となってしまう。逆
に、後行材の先端部がダミー材の白色部分と結合されて
いる場合には、後行材の先端部が過焼鈍となってしま
う。このように、一定の搬送速度で搬送される鋼板の板
温を、板温依存制御方法によって制御する場合、ダミー
材と後行材との板継点の近傍、すなわちダミー材の後端
部と後行材の先端部とが異なる温度吸収特性を有してい
る可能性が高いので、後行材の先端部の板温が、許容範
囲を越えて温度外れを生じてしまうことがある。
【0005】このような温度外れの現象は、ダミー材と
後行材との板継部だけではなく、板厚、板幅、表面性状
(表面の色調、表面の粗さ)等が異なることにより熱吸
収特性が異なる先行材と後行材との板継部において、一
般的に生じる問題である。例えば、圧延機におけるワー
クロールの粗さを意図的に異ならせて圧延された先行材
と後行材とを直接連接した鋼板において、先行材と後行
材とは熱吸収特性が相違するので、後行材の先端部に未
焼鈍または過焼鈍が生じてしまう。したがって、本明細
書において用いられる「先行材」及び「後行材」なる用
語はそれぞれ、結合された2つの板材の内の先行する板
材及び後行する板材を意味し、「先行材」はダミー材を
含んでいる概念である。本発明の目的は、このような問
題点を解決して、熱吸収特性が異なる先行材と後行材と
を連接して形成された鋼板を連続焼鈍炉内を一定搬送速
度で通板して、板温が所定の目標板温となるように燃焼
制御をする場合に、これら先行材と後行材との板継部の
品質を大幅に向上させることができる燃焼制御方法を提
供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記した目標を達成する
ため、本発明の燃焼制御方法においては、(a)鋼板が
熱吸収特性が相違する先行材と後行材とを含んでいるか
否かを判定するステップと、(b)熱吸収特性が相違す
る先行材と後行材とを含んでいると判定された場合に、
これら先行材と後行材との板継点が加熱炉のゾーン内の
所定の制御切替位置に到達するまで、鋼板の測定された
板温と目標板温とに基づいて燃焼量を調節制御するステ
ップと、(c)板継点が制御切替位置に到達した時点で
のゾーン内のゾーン温を目標ゾーン温とし、その時点か
ら板継点がゾーン出口を通過するまで、ゾーンの測定さ
れたゾーン温度と目標ゾーン温度とに基づいて燃焼量を
調節制御するステップと、(d)板継点がゾーン出口を
通過した時点から、測定された板温と目標板温とに基づ
いて燃焼量を調節制御するステップとからなることを特
徴としている。
【0007】すなわち本発明の燃焼制御方法において
は、鋼板の板継点近傍以外の部分は、鋼板の板温を検出
して該板温が所定の目標板温となるように燃焼制御(板
温依存制御)を行うが、板継部に関しては、板継部が通
過する直前のゾーン内のゾーン温を目標ゾーン温とし、
ゾーン温が目標ゾーン温を保持するように燃焼制御(ゾ
ーン温依存制御)を行うことにより、急激な燃焼量の変
化を伴わず、かつ多様な表面性状の変化パターン等によ
る熱吸収特性の変化に対応させることができるようにし
たものである。
【0008】
【実施例】図1は、本発明の燃焼制御方法を実施するた
めの焼鈍装置の概略構成を表している。図1において、
1は鋼板であり、該鋼板1は、加熱炉を構成する予熱室
2、加熱室3及び均熱室4の順に、一定の搬送速度で通
板され焼鈍される。予熱室2、加熱室3及び均熱室4
は、1ゾーン、8ゾーン及び1ゾーンでそれぞれ構成さ
れ、ゾーン毎の燃焼制御が実行される。なお、それぞれ
の室のゾーンの数はこれに限られるものではない。5は
バーナであり、図1においては単に1つのみを示してい
るが、各ゾーンに複数設けられている。そして、ゾーン
毎に流量調節バルブ6の開度を制御することにより、バ
ーナ5への燃焼量、すなわち燃料/空気の供給量が制御
される。
【0009】7はゾーン温計を構成する熱電対であり、
各ゾーンに1つ設けられて各ゾーン内の温度を検出す
る。8は板温計であり、各ゾーンに1つその出口に設け
られて各ゾーン出口における鋼板1の部分の板温を検出
する。熱電対7及び板温計8によって検出されたゾーン
温TZ及び板温TSはそれぞれ、ゾーン温依存調節部9及
び板温依存調節部10に入力され、これらの調節部の出
力により、切替スイッチ11を介して流量調節バルブ6
の開度が調節される。12はロールの回転速度に応じた
周波数のパルスPを発生するパルス発信器であり、した
がって、該パルスPの周波数が鋼板1の搬送速度に比例
するので、ある時点からのパルスの個数を監視すること
により、その時点から鋼板1が搬送された距離を検出す
ることができる。
【0010】13は制御部であり、板温依存調節部10
に対して目標板温TS0を供給する。制御部13はまた、
パルス発信器12からのパルスPを受信して、先行材と
後行材との板継点の位置を監視し、該板継点が加熱炉の
ゾーン内の所定の制御切替位置Hに到達した時点で、切
替スイッチ11に対してスイッチ切替指令信号CSWを供
給する。制御部13はさらに、板継点が制御切替位置H
に到達した時点で、ゾーン温依存調節部9に対してゾー
ン温格納指令信号CZを供給し、その時点で熱電対7か
ら入力されるゾーン温TZを目標ゾーン温TZ0としてゾ
ーン温依存調節部9内に記憶させる。
【0011】図1に示した焼鈍装置において実行される
本発明の燃焼制御方法を、図2のフローチャートを参照
して説明する。なお、加熱室3及び均熱室4のどのゾー
ンについても同様な動作となる。また、制御部13に、
鋼板1の先行材と後行材とで熱吸収特性の変化があるか
否かの情報、並びに該当するゾーン内での鋼板1の目標
板温TS0の情報が、予め設定され記憶されているものと
する。鋼板1の先行材の先端部がゾーン入口に到来した
ことを検出すると、このゾーンにおける燃焼制御が開始
され、ステップS1において鋼板1の先行材と後行材と
の間で熱吸収特性の変化があるか否かが、制御部13に
記憶された情報に基づいて判定される。変化がある場合
は、ステップS2において板温依存制御が実行される。
板温依存制御においては、板温計8によって測定された
鋼板1の板温TSが板温依存調節部10に供給される。
板温依存調節部10は、測定された板温TSと制御部1
3からの目標板温TS0との差△TS △TS=TS−TS0 を演算して、得られた差△TSの極性および絶対値に応
じた開度調節信号△QSを出力する。板温依存制御の実
行中は、制御部13の制御により、切替スイッチ11が
板温依存調節部10の出力側へ接続されており、得られ
た開度調節信号△QSは、切替スイッチ11を介して流
量調節バルブ6に供給される。それにより、流量調節バ
ルブ6の開度が調整されてバーナ5の燃焼量が調整さ
れ、差△TSがゼロとなるように制御される。
【0012】ステップS3において、パルス発信器12
からのパルスPに基づいて、板継点がゾーン中の制御切
替位置Hに到達したか否かを監視し、到達していない場
合はステップS2に戻って板温依存制御を続行する。板
継点が制御切替位置Hに到達したことを検出すると、ス
テップS4において、制御部13がスイッチ切替指令信
号CSWを出力して、切替スイッチ11をゾーン温依存調
節部9の出力側に切り替える。またこのとき、制御部1
3はゾーン温依存調節部9にゾーン温格納指令信号CZ
を供給して、その時点において熱電対7で測定されたゾ
ーン温TZを目標ゾーン温度TZ0としてゾーン温依存調
節部9に記憶する。そしてステップS5においてゾーン
温依存制御を実行し、ゾーン温依存調節部9が、熱電対
7からのゾーン温TZと記憶された目標ゾーン温TZ0
の差△TZ △TZ=TZ−TZ0 を演算し、得られた差△TZの極性及び絶対値に応じた
開度調節信号△QZを出力する。この開度調節信号△QZ
は、切替スイッチ11を介して流量調節バルブ6に供給
され、これにより流量調節バルブ6の開度が調整されて
バーナ5の燃焼量Rが調整され、差△TZがゼロとなる
ように制御される。
【0013】ゾーン温依存制御を実行中、ステップS6
において、パルス発信器12からのパルスPに基づい
て、板継部が板温計8の設置位置すなわちゾーン出口を
通過したか否かが判定され、通過していない場合は、ス
テップS5に戻ってゾーン温依存制御を続行する。ゾー
ン出口を通過したことがことが判定されると、ステップ
7に移行し、制御部13からのスイッチ切替指令信号
SWにより、切替スイッチ11を板温依存調節部10の
出力側へ再度切替接続する。そして、ステップS8にお
いてステップS2と同様に板温依存制御が実行され、ス
テップS9において、鋼板1の終端すなわち後行材の終
端がゾーン出口を通過したことを検出した時点で、その
制御動作を終了する。熱吸収特性の変化がないことが制
御部13に設定されている場合、ステップS1からステ
ップS8に移行して板温依存制御を実行し、鋼板1の終
端がゾーン出口を出た時点で制御動作を終了する。上記
した制御動作において、制御部13、板温依存調節部1
0、及びゾーン温依存調節部9の動作を、コンピュータ
のソフトウエアにより実現することもできる。
【0014】ゾーン内の制御切替位置Hは、先行材と後
行材との熱吸収特性の変化が大きいほど、すなわち板厚
の変化、板幅の変化、表面性状の変化等が大きいほど、
ゾーン出口から遠ざかる方向にシフトする必要がある
が、その位置は経験的に設定されるものである。これに
ついて以下に説明する。図3は、先行材として表面が黒
色化した鋼板であるダミー材を用い、後行材として熱吸
収特性の低い冷間圧延材を用い、これらを溶接して加熱
炉に通板して板温依存制御(測定された板温に応じて燃
焼を制御)のみで燃焼制御を実行した場合の、燃焼量
R、ゾーン出口における板温TS、及びゾーン温TZの変
化を示している。図3に示されるように、板温依存制御
のみによっては、板継点がゾーン出口を通過した後に燃
焼量Rが上昇する(部分aを参照)ものの、応答速度が
遅いために板温TSが後行材の先端部で許容範囲[TS0
−α〜TS0+α]から外れて低下している(部分bを参
照)。したがって、この先端部は未焼鈍状態となり製品
化できない。また、ゾーン温TZはゾーン中の雰囲気の
ガス温度を測定したものであるが、熱吸収特性の悪い冷
間圧延材である後行材がゾーン内に入ると、板温依存制
御では、ゾーン温TZは低下してしまう(部分cを参
照)。
【0015】本発明においては、このようなゾーン温T
Zの低下に着目し、テスト燃焼制御を行うことにより、
ゾーン温が低下し始める時点t1で板継点が存在するゾ
ーン内の位置を測定し、その位置(または近傍の位置)
を制御切替位置Hとして制御部13に設定記憶するもの
である。本発明においては、このようにして経験的に設
定された制御切替位置Hに板継点が到来した時点で、板
温依存制御からゾーン温依存制御に移行し、よって、板
継部が板温計を通過する前に燃焼量を上げることによ
り、ゾーン温を低下させないようにすることが可能とな
るので、後行材の先端部の板温低下の補償を行うことが
できる。
【0016】図4(A)及び(B)は、本発明の燃焼制
御方法と板温依存制御のみによる燃焼制御方法とをそれ
ぞれ用いて実験した結果を表しているグラフである。こ
の実験においては、板厚が1.0mmで鋼種がSUS3
04の鋼板を用い、表面が黒色のダミー材を先行材と
し、金属光沢を有する冷間圧延材を後行材とし、これら
を溶接して形成した板材を、加熱炉中をライン速度20
m/分で通板させた。このとき、目標板温を1100℃
とし、その誤差許容範囲すなわち板温管理範囲を[10
80℃〜1140℃]とした。板温依存制御のみによる
燃焼制御方法を実行した場合は、図4(B)に示すよう
に、後行材の先端部で板温が許容範囲以上に上昇してし
まう温度外れが発生し、しかもゾーン温実績値が下がり
始めた位置は、ゾーン出口を板継点が通過する約1.5
分前(ゾーン出口から約30m手前に板継ぎ点が到来し
た時点)であった。なお、図中▲は、板継点がゾーン出
口を通過した時点を示している。この板温依存制御のみ
による燃焼制御の実験結果に鑑み、本発明においては、
制御切替位置Hをゾーン出口から30m手前に設定し、
この位置に板継点が到来した時点で、板温依存制御をゾ
ーン温依存制御に変更し、板継点がゾーン出口を通過し
た時点で再び板温依存制御に変更した。その結果、図4
(A)に示すように、板温依存制御期間において60%
であった燃焼量が、ゾーン温依存制御期間においては8
5%に上昇し、それにより、板温を高めにシフトするこ
とができたので、板温を板温管理範囲内に収めることが
でき、温度外れを生じることがなかった。
【0017】図5(A)及び(B)も同様に実験結果を
表したグラフであるが、この実験においては、板厚が
0.5mmで鋼種がSUS304の鋼板を用い、表面の
粗さを細かく(Ra=0.08μm、RMAX=0.9μ
m)仕上げた冷間圧延材を先行材とし、表面の粗さを粗
く(Ra=0.63μm、RMAX=6.5μm)仕上げ
た冷間圧延材を後行材として、これらを溶接して形成し
た板材を用いた。加熱炉中のライン速度、目標板温、板
温管理範囲は、図4の実験例と同一とした。図5(B)
に示すように、板温依存制御のみによる燃焼制御方法に
おいては、後行材の先端部で板温が許容範囲以下に低下
する温度外れを生じたが、本発明の燃焼制御方法におい
ては、図5(A)に示すように温度外れを生じることが
なかった。このような実験を、鋼板、目標温度、搬送速
度を種種に変更して行った結果、板温依存制御のみを実
行した場合の温度外れ発生率が32%であったのに対し
て、本発明による燃焼制御方法を用いた場合の温度外れ
発生率は2%であり、温度外れが大幅に低減された。
【0018】
【発明の効果】本発明の連続焼鈍炉における燃焼制御方
法は、上記したように、板継点が加熱炉のゾーン内の予
め設定した制御切替位置に到達した時点で、板温依存制
御からゾーン温依存制御に切り替え、その後板継点がゾ
ーン出口を通過した時点で板温依存制御に戻すことによ
り実行されるので、簡単な方法で後行材の先端部の温度
外れを大幅に低減することができる。したがって、複雑
な制御モデルを開発する必要がなく簡単な制御方法を実
行することによって、製品化できない部分を大幅に低減
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の燃焼制御方法を実施するための焼鈍制
御装置の構成を示した概略図である。
【図2】本発明の燃焼制御方法を説明するためのフロー
チャートである。
【図3】本発明の燃焼制御方法において設定される制御
切替位置を説明するためのグラフである。
【図4】本発明の燃焼制御方法と板温依存制御のみによ
る燃焼制御方法とを実行して得られた実験結果を比較し
て表すグラフである。
【図5】本発明の燃焼制御方法と板温依存制御のみによ
る燃焼制御方法とを実行して得られた他の実験結果を比
較して表すグラフである。
【符号の説明】
1 鋼板 2 予熱室 3 加熱室 4 均熱室 5 バーナ 6 流量調節バル
ブ 7 熱電対(ゾーン温計) 8 板温計
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−49546(JP,A) 特開 平2−259026(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C21D 9/56 101 C21D 11/00 102 C21D 1/00 C21D 1/26

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋼板を所定の搬送速度で焼鈍炉に通板し
    て、鋼板が所定の目標板温となるように燃焼量を制御す
    る燃焼制御方法において、 (a)鋼板が熱吸収特性が相違する先行材と後行材とを
    含んでいるか否かを判定するステップと、 (b)熱吸収特性が相違する先行材と後行材とを含んで
    いると判定された場合に、これら先行材と後行材との板
    継点がゾーン内の所定の制御切替位置に到達するまで、
    鋼板の測定された板温と目標板温とに基づいて燃焼量を
    調節制御するステップと、 (c)板継点が制御切替位置に到達した時点でのゾーン
    内のゾーン温を目標ゾーン温とし、その時点から板継ぎ
    点がゾーン出口を通過するまで、ゾーンの測定されたゾ
    ーン温度と目標ゾーン温度とに基づいて燃焼量を調節制
    御するステップと、 (d)板継点がゾーン出口を通過した時点から、測定さ
    れた板温と目標板温とに基づいて燃焼量を調節制御する
    ステップとからなることを特徴とする燃焼制御方法。
JP29829494A 1994-12-01 1994-12-01 連続焼鈍炉における燃焼制御方法 Expired - Lifetime JP2921420B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29829494A JP2921420B2 (ja) 1994-12-01 1994-12-01 連続焼鈍炉における燃焼制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29829494A JP2921420B2 (ja) 1994-12-01 1994-12-01 連続焼鈍炉における燃焼制御方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08157973A JPH08157973A (ja) 1996-06-18
JP2921420B2 true JP2921420B2 (ja) 1999-07-19

Family

ID=17857787

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP29829494A Expired - Lifetime JP2921420B2 (ja) 1994-12-01 1994-12-01 連続焼鈍炉における燃焼制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2921420B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH08157973A (ja) 1996-06-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0715550B1 (en) Rolling of metal strip
JP2921420B2 (ja) 連続焼鈍炉における燃焼制御方法
JP3058403B2 (ja) 熱延鋼板の冷却制御方法
JPH02258933A (ja) 連続焼鈍炉における板温制御方法
JP2004197144A (ja) 連続焼準板温制御方法
JP2004268084A (ja) タンデム圧延機の板厚制御方法
JP4258341B2 (ja) 鋼板長手方向の材質均一性に優れた高強度鋼板の製造方法
JP2006122987A (ja) 金属板の冷却制御装置及び冷却制御方法
KR100794753B1 (ko) 연속 소둔로 냉각대의 스트립 냉각 제어방법
KR100957954B1 (ko) 연속소둔로의 장력설정 제어방법
JPH0192323A (ja) 連続焼鈍炉の板温制御方法
JPS629711A (ja) 薄板熱間圧延ラインの板幅制御方法
JP2763490B2 (ja) 圧延機のスタンド間張力制御方法
JP3327231B2 (ja) 圧延材の誘導加熱方法およびその装置
JP3467559B2 (ja) 熱間連続圧延における板幅制御方法
JPH11267725A (ja) 熱間連続圧延機の板厚制御方法
JPH04354870A (ja) 真空蒸着めっきにおける板温制御法
JP2675665B2 (ja) 熱間圧延機の板厚制御方法および装置
JPH0788522A (ja) 熱間圧延機の温度制御方法及び装置
JPH06285520A (ja) 冷間タンデム圧延機における走間板厚変更時の張力制御方法
JPH04323324A (ja) 連続加熱炉における鋼板の温度制御方法
JPH08319592A (ja) 鋼板の酸洗方法
JPH03134121A (ja) 連続加熱炉における被加熱材の温度制御装置
JPH06345304A (ja) 帯板の蛇行制御方法
JPH06246331A (ja) 熱間圧延鋼板の冷却方法

Legal Events

Date Code Title Description
S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090430

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090430

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100430

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100430

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110430

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120430

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130430

Year of fee payment: 14

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130430

Year of fee payment: 14

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140430

Year of fee payment: 15

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term