JP3160110U - 撚り合せ電線の引き留め端部構造 - Google Patents

撚り合せ電線の引き留め端部構造 Download PDF

Info

Publication number
JP3160110U
JP3160110U JP2010002194U JP2010002194U JP3160110U JP 3160110 U JP3160110 U JP 3160110U JP 2010002194 U JP2010002194 U JP 2010002194U JP 2010002194 U JP2010002194 U JP 2010002194U JP 3160110 U JP3160110 U JP 3160110U
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
diameter
wire
metal sleeve
twisted
insertion port
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2010002194U
Other languages
English (en)
Inventor
木村 浩
浩 木村
剛 榎本
剛 榎本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokyo Rope Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Tokyo Rope Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokyo Rope Manufacturing Co Ltd filed Critical Tokyo Rope Manufacturing Co Ltd
Priority to JP2010002194U priority Critical patent/JP3160110U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3160110U publication Critical patent/JP3160110U/ja
Priority to CN2010206724837U priority patent/CN202134872U/zh
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Connections Effected By Soldering, Adhesion, Or Permanent Deformation (AREA)

Abstract

【課題】撚り合せ電線の導電線端部を解撚したり、導電線とテンションメンバとの間にスペーサを挿入した後に再度撚り合せするなどの熟練を要する作業を要さず、締結効率の安定した撚り合せ電線の引き留め端部を提供する。【解決手段】炭素繊維を主体とするテンションメンバ11の周りに導電用金属線12を撚り合せた電線の端部を金属スリーブ5に挿入し、金属スリーブを半径方向から圧縮することで撚り合わせ電線端部を固定した引き留め端部であり、前記金属スリーブの圧縮部を構成する内径が挿入口から後方領域に向って漸次縮径し、次いで最大縮径部位から奥端に向って漸次拡径しており、撚り合わせ電線端部は前記内径の変化に対応した分布で圧縮力を受けている。【選択図】図4

Description

本考案は撚り合せ電線とりわけ炭素繊維を主体とするテンションメンバを有する弛度抑制型高圧送電線の引き留め端部構造に関する。
高圧送電線において、軽量で熱膨張係数の小さいカーボンファイバを熱硬化性樹脂で結合した樹脂複合ストランドを撚り合せたロープ状体をテンションメンバとして用いることにより、特に高温時の弛度を抑制した撚り合せ電線が開発されている。
この種の撚り合せ電線端部の引き留め構造として、圧縮部が一箇所である1ボディタイプのクランプが開発されている。図9はこのようなクランプを用いた電線の引き留め端部の一例を示したものであり、カーボンファイバを主体とするテンションメンバ11の周りに導電用金属線12を撚り合せてなる撚り合せ電線の端部における前記テンションメンバ11と導電用金属線撚り合せ層12との間に緩衝層9が介在され、導電用金属線撚り合せ層12の外側に金属スリーブ8が外嵌され、半径方向から圧縮されることで電線端部が金属スリーブ9に留められている。(特許文献1)
しかし、半径方向からの圧縮力によりテンションメンバが損傷しないようにするための緩衝材をテンションメンバと導電用金属線の層との間に介装するためには、テンションメンバの周りの導電用金属線を解撚してテンションメンバを露出させ、この露出させたテンションメンバ の周囲に緩衝材として不織布を巻回し、あるいはダイカスト層などの金属被覆を施す必要がある。このため作業に手間と時間がかかり、また熟練した技術が要求される。
さらに、一度解撚した導電用金属線を緩衝材の周囲に再び撚り合せるので導電用金属線に撚り乱れが生じやすく、金属スリーブを被嵌して半径方向から圧縮固定した際に金属スリーブの長手方向や円周方向で圧縮力の不均衡が生じ、電線引き留め効率の低下を招くおそれがあった。
特開平07−250419号公報
本考案は前記のような問題点を解消するために従来の撚り合せ電線の引留端部に改良を加えたもので、その目的とするところは、熟練した技術を必要とせず、簡易な作業で締結効率の良い安定した品質の撚り合せ電線の引き留め端部構造を提供することにある。
上記目的を達成するため本考案の撚り合せ電線の引き留め端部構造は、炭素繊維を主体とするテンションメンバの周りに導電用金属線を撚り合せた電線の端部を金属スリーブに挿入し、金属スリーブを半径方向から圧縮することで撚り合わせ電線端部を固定した引き留め端部において、前記金属スリーブの圧縮部を構成する内径が挿入口から後方領域に向って漸次縮径し、次いで最大縮径部位から奥端に向って漸次拡径しており、撚り合わせ電線端部は前記内径の変化に対応した分布で圧縮力を受けていることを特徴としている。
本考案に係る撚り合せ電線の引き留め端部構造によれば、金属スリーブの内径つまり圧縮部を構成する挿入穴の径が一様でなく特定の変化状態にあり、撚り合せ電線端部は前記内径の変化に対応した圧縮力を受けている。
すなわち、圧縮部を構成する挿入穴の径は挿入口が大きく、これから後方領域に向ってテーパー状に漸次縮径しているので、まず、金属スリーブ口元近では撚り合わせ電線に対する半径方向の圧縮力が小さく、テンションメンバおよび導電用金属線に与えるダメージは殆んどなく、口元切れが生じない。
そして、撚り合わせ電線は、金属スリーブ長手方向中央より後方の最大縮径部に向けて徐々に圧縮される度合いが増し、引張り力に対する摩擦抵抗が徐々に増大するので、締結力が適切な増加率で大きくなる。撚り合せ電線に対する圧縮力は徐々に大きくなるので、テンションメンバに対する圧縮ダメージが軽減され、潰れたり、割れたりすることがない。
そして、穴径が最大縮径部位から奥端部位に向って漸次拡径しているので、撚り合せ電線は受ける圧縮力が長手方向で徐々に弱まり、奥端付近ではともとの径に近いものとなる。そのため、最大縮径部位から奥端部位にかけてラッパ状に肥大化した楔部が形成されたことになり、引張り力に対する締結力を増幅することができる。
したがって本考案によれば撚り合わせ電線端部の受ける圧力の分布が従来のように一様でなく変化があり、穴挿入口部分から最大縮径部位まで受ける圧縮力が漸次増大されることにより括れが形成され、最大縮径部位を境として奥端までは圧縮力が漸次弱められることで楔部が形成されるので、テンションメンバが損傷されることなく、高い引張り強度の引き留め端部を得ることができる。
上記のようにテンションメンバと導電用金属線層との間に緩衝層を要さずに高い締結効率を達成できるので、不織布の巻回しなどの煩わしい作業が何ら必要としなくなり、金属スリーブに撚り合わせ電線の端部を挿入し、圧縮機で金属スリーブを圧縮するだけの簡単な作業で引き留め端部を得ることができる。
さらに、テンションメンバの周りに撚り合せた導電用金属線を解撚する必要がないので、撚り乱れによる電線の引き留め効率の低下を招くこともない。
本考案による撚り合せ電線の引き留め端部を適用した送電線の架設仮説状態を示す斜視図である。 本考案による撚り合せ電線の引き留め端部の側面図である。 (a)は撚り合せ電線の斜視図、(b)は縦断正面図である。 (a)は本考案による撚り合せ電線の引き留め端部の一例を示す部分切欠側面図、(b)はその拡大図である。 (a)は図4(a)のX−X線に沿う断面図、(b)は図4(a)のY−Y線に沿う断面図、(c)は図4(a)のZ−Z線に沿う断面図、(d)は引き留め端部の後端面図である。 (a)は本考案における素金属スリーブの部分切欠側面、(b)は(a)のX−X線に沿う断面図である。 素金属スリーブに撚り合せ電線の端部を挿入したセットを圧縮機で加工している状態を示す説明図である。 (a)は素金属スリーブに撚り合せ電線の端部を挿入し圧縮加工している状態の斜視図、(b)は圧縮加工後の状態を示す部分切欠斜視図である。 (a)は従来の撚り合せ電線の引き留め端部の縦断側面図、(b)は横断面図である。
最大縮径部位は挿入口から距離aの地点にあり、pを穴長さとすると、aは(1/2)p<a<(9/10)pの位置にある(請求項2)。とくに好適には(3/5)p≦a≦(8/10)pの位置にある。(請求項3)
これによれば、最大縮径部位が挿入した電線の中央部よりも先に位置することになるので、十分な大きさの摩擦面が得られるとともに、挿入口からの径の減少が緩やかなものとなるので、電線に加わるせん断応力が緩和され、テンションメンバの損傷を防止できる。それと同時に、最大縮径部位から奥端まで長さが短いので径の変化の大きな楔部が得られる。
挿入口からa地点までの縮径角度すなわち水平に対する角度xは、奥端からa地点までの水平に対する角度yよりも小さい(請求項4)。好適には角度xが1.5〜2.5度であり、角度yが3〜5度である。
これらによれば、電線に形成される括れが急激でなく、ほどよいものとなり、せん断力をほとんど加えずに摩擦力を効果的に増大することができ、それと同時に引抜に対する抵抗力となる楔部を効果的に形成することができる。
口元から奥端まで長手方向で均一な径の穴を有し、外径側は口元から後端にかけて山形状の太径部を形成した素金属スリーブを用い、電線端部を穴に挿入した状態で前記素金属スリーブを外径が長手方向で略均一となるように半径方向から圧縮加工することにより、前記太径部を穴側に反転突出させ、穴内径を、挿入口から後方領域に向って漸次縮径し次いで穴奥端に向って漸次拡径した形状に塑性変形させている(請求項6)。
これによれば、旋盤などにより目的とする仕様の金属スリーブを容易に製作することができ、かつ電線のセットも口元から奥端まで長手方向で均一な内径の挿入穴に差し込むだけでよく、圧縮機で金属スリーブを圧縮するかスエージングするだけでよいので加工も簡単であり、金属スリーブ外形が山形状から平坦状になることで加工が完成したことが分かるので、作業の標準化も容易である。
以下添付図面を参照して本考案の実施例を説明する。
図1は本考案を適用した送電線の架設例を示しており、Tは鉄塔、1は鉄塔T,T間に架線された弛度抑制型の撚り合わせ高圧送電線(以下、撚り合わせ電線と称す)である。2は本考案に係る引き留め端部であり、前記撚り合せ電線1の端部を定着するとともに、送電線鉄塔Tに絶縁状態で支持させる連結手段の役目を果たし、かつ次の撚り合せ電線1と電気的に接続させる連結手段としての役目を果たす。
図2は引き留め端部2と鉄塔Tとの連結部分および引き留め端部2同士の電気的接続部分を示している。符号5は引き留め端部2を構成するアルミニウムのごとき材質からなる金属スリーブであり、撚り合せ電線1の引き留め部よりも後方に連結部54を有しており、この連結部54に設けられている連結用穴540に絶縁碍子76を有する連結金具75が連結され、この連結金具により電気的に絶縁された状態で送電線鉄塔Tに連結されている。
前記金属スリーブ5は連結部54よりも引き留め部寄りの外周にバンド金具72を巻着しており、該バンド金具72にはジャンパー線71の端部が連結されている。ジャンパー線71の他端部は図1からわかるように次の電線引き留め端部2に取り付けたバンド金具72に連結されている。
図3は本考案が引き留めの対象とする撚り合せ電線1を例示しており、高弾性高強度繊維とりわけ炭素繊維を主体とするテンションメンバ11と、これの外周に撚り合せた導電用金属線12とから構成されている。
より詳細に述べると、テンションメンバ11は、PAN系の炭素繊維の束に熱硬化性樹脂たとえば変性エポキシ樹脂あるいはビスマレイミド樹脂を含浸したプリプレグを複数本束ねるかあるいは撚り合わせて複合ストランドを作り、この複合ストランドに繊維糸をストランド軸方向と直角に近い角度で緻密に巻き付けることで被覆し、この被覆ストランドを、含浸させた熱硬化性樹脂が未硬化のまま、たとえば心に1本、側に6本配して撚合して複合撚合ケーブルとし、その未硬化繊維複合撚合ケーブルに熱処理を施すことにより熱硬化性樹脂を硬化させることで作られている。
この実施例では、テンションメンバ11は1×7構造、直径7.8mmの撚り線であるが、1×19構造、1×37構造であってもよい。
導電用金属線12はアルミニウムまたは耐熱アルミ合金の線を前記テンションメンバ11の周りに2層配して撚合している。この例では、直径2.6mmのアルミニュウム線をテンションメンバ11の側ストランドの外周に12本配し、さらにその外周(上層)に18本配して撚り合せており、それにより直径18mmの撚り合せ電線1としている。
図4と図5は図1の引き留め端部2の詳細を示しており、前記撚り合せ電線1の端部10が金属スリーブ5内に挿入され、金属スリーブ5を半径方向から圧縮することで電線端部が圧締されている。
金属スリーブ5は前記導電用金属線12と同種の材質の金属たとえばアルミニウムからなり、撚り合せ電線1を挿入した状態で半径方向から圧縮されることにより内径が塑性変形で変化した挿入穴(筒穴)50を有し、この穴位置よりも後方に、鉄塔に設けられた碍子のピンに取り付けるための連結部54を有している。この連結部54は図示するものではアイ形態であるが、二股状(ヨーク状)であってもよいし、ねじ式などであってもよい。
前記金属スリーブ5は前記筒穴50の入口から底(奥端)53に到る範囲が圧縮力の作用する圧縮部Pとなっている。金属スリーブ5の外径は長手方向に略均一であるのに対して、筒穴50の内径は、挿入口(口元)51が最大径でここから穴長さの中間位置よりも奥の所定の位置aに到るまで連続的にいわばテーパー状に減少した漸減径部520となり、a位置で最大縮径部52となっている。そして、最大縮径部52を分岐点として、これから奥端53までの範囲bは逆に次第に拡径した漸増径部521となっている。
挿入口51付近で半径方向の押圧力が大きいと口元で撚り合せ電線1が破断したり、疲労が進行したりしやすいので、これを防止するため、金属スリーブ5の挿入口51付近の押圧力は軽微で挿入口51と撚り合せ電線1が密着する程度が好ましい。すなわち挿入口51の径は撚り合せ電線1の端部10の外径とほぼ一致する程度の径とすることが好ましい。
そして、上記のように位置aに到るまで連続的にいわばテーパー状に減少した漸減径部520となっているため、撚り合せ電線端部は、図4と図5(a)(b)(c)のように、圧縮部Pの入口部分から最大縮径部52に到るまで漸次連続的に圧縮力が増加するように圧締され、位置aを過ぎると奥端53までの範囲bは逆に次第にラッパ状に拡径した漸増径部521となっているので、撚り合せ電線端部に作用する圧縮力は漸次低減し、奥端部ではほぼ元の径までラッパ状に開いている。
撚り合せ電線2の奥端53の径は挿入口51と同様に撚り合せ電線1に密着する程度が好ましい。最大縮径部52と奥端53の径の差が大きい方が楔効果を高められるからである。
ここで、最大縮径部52は挿入口51からaの地点にあり、pを圧縮部Pの長さとすると、aは(1/2)p<a<(9/10)pを満足することが好ましい。
その理由は、a≦(1/2)pでは拘束力を得るのに十分な摩擦面が得られず、a≧(9/10)pでは奥端までの距離が短すぎるので形成されるラッパ状部の大きさが小さく、抜け止め防止のための楔効果が薄れるからであり、好ましくは(3/5)p≦a≦(8/10)pの範囲である。この範囲とすれば、最も良好な摩擦効果と楔効果を達成することができる。
挿入口51から最大縮径部52までの領域の水平に対する角度xは1.5〜2.5度が好ましく、最大縮径部52から奥端53までの領域の水平に対する角度yは3〜5度が好ましい。xが1.5度以下では金属スリーブによる撚り合せ電線1の圧縮力が弱いので長さが長尺化して取り扱い難く、2.5度以上では電線の圧縮が急激になり、テンションメンバ11を傷めるおそれがある。
yが3度以下では電線の引抜き抵抗が弱くなり、5度以上であると引抜き抵抗が最大縮径部52に集中しやすく、この部分で撚り合せ電線1がせん断破断しやすいからである。
本考案の撚り合せ電線の引き留め端部2の詳細を説明すると、図6は撚り合せ電線1の端部を引き留め加工する前の素金属スリーブ5´を示しており、撚り合せ電線1の端部が挿入可能な直径20mmの筒穴50を有している。p′は圧縮部長さであり、筒穴50の長さと対応している。
素金属スリーブ5´は、筒穴50の挿入口51から奥端53までの内径が同一となっている。これに対して外径側は全体として山形状の太径部となっている。すなわち、口元つまり挿入口外径部位56から中央よりも後方の稜線である最大厚肉部57にかけてなだらかに径が増した漸増外径部570、最大厚肉部(最大外径部)57から奥端53に対応する外径位置58までのb´の領域には径がなだらかに水平状まで減少した漸減外径部571を有している。
最厚肉外径部57の位置は外径挿入口56からa′の距離の地点にあり、a′は(1/2)p′<a′<(9/10)p′にある。
a′≦(1/2)p′では十分な摩擦面が得られず、a′≧(9/10)p′では楔効果が薄れる。好ましくは(3/5)p′≦a′≦(8/10)p′の範囲であり、本実施例では最厚肉外径部57はa′=(7/10)p′の位置にある。
a′までは挿入口外径部位56から最大厚肉外径部57にかけてなだらかに傾斜状に拡径し、最大厚肉外径部57を境として圧縮部終端外径部位58にかけてなだらかに縮径している。最大肉厚部57は稜線を構成しているが、剪断を考慮して適度に丸みをつけてもよい。しかし、圧縮による反転突出時に適度にアールが形成されるのでその必要は少ないといえる。
ここで、挿入口外径部位56からa´までの領域の水平に対する角度xは1.5〜2.5度が好ましく、a´から圧縮部終端外径部位58までの領域の水平に対する角度yは4〜5度が好ましい。いいかえると、最大肉厚部57の直径は挿入口外径部位56の直径の1.05〜1.15倍が好ましい。1.05倍以下では圧縮加工で内径側に反転突出したときに締結力が劣り、1.15倍以上では圧縮力が強すぎ、テンションメンバを損傷するおそれがあるからである。
具体的な寸法例を挙げると、挿入口外径部位56で直径38mm、最大厚肉部57で直径42mmである。
図7と図8は本考案による撚り合せ電線の引き留め端部12の製作法の例を示しており、素金属スリーブ5´の挿入口51から筒穴50に撚り合せ電線1の端部10を挿入し、奥端53に到達させる。このセットは筒穴50の径が一様であるため容易である。
上記セット状態の素金属スリーブ5´を圧縮機6で圧縮加工する。
圧縮機6は平坦状または半円弧状の下台61と上台62がアーム69により結合されており、圧縮板63が油圧シリンダー64を介して上台62に固定されている。
撚り合せ電線1を挿入した素金属スリーブ5´を圧縮機6の下台61に配置し、油圧シリンダー64の圧力を上げることで圧縮板63を下方に押し下げ、素金属スリーブ5´に半径方向から圧力を加える。それにより最大肉厚部57から順次挿入口外径56および圧縮部終端外径部位58へと圧力が加わっていく。
一定の圧力に達したら、素金属スリーブ5´が円周方向に均等に加圧されるように素金属スリーブ5´を順次回転させながら外径が長手方向で略一定の平坦状になるまで加圧を繰り返す。
これにより金属スリーブ5は図8(b)のように外径が長手方向に略均一の径となる一方、それまで外径にあった漸増外径部570、最大肉厚部57および漸減外径部571からなる山形状の突起部が筒穴内に反転突出して山形状に出っ張り、図4と図5のような漸減径部520と最大縮径部52および漸増径部521に変化する。山の頂部に相当する最大縮径部52を境に滑らかに拡径しているので、筒穴の口元にはほとんど圧縮力が加わらず、挿入した撚り合せ電線端部の長さ方向中央より奥側が山の頂部である最大縮径部52でくびれて最小径となるので、強大な拘束力が生じ、きわめて高い抜け止め効果が得られるのである。
たとえば、筒穴50は挿入口51が17.9mm、最大縮径部52が16.5mmに縮径し、奥端53は17.5mmで最大縮径部52から奥端53にかけてラッパ状に拡径している。
なお、圧縮工程は静水圧を重畳する方式のほか、叩きを加えるスエージング方式を含んでいる。
なお、山形状の太径部は複数形成されていてもよい。
P 圧縮部
p 圧縮部長
1 撚り合せ電線
2 引き留め端部
11 テンションメンバ
12 導電用金属線
5 金属スリーブ
52 最大縮径部
57 最大厚肉部

Claims (6)

  1. 炭素繊維を主体とするテンションメンバの周りに導電用金属線を撚り合せた電線の端部を金属スリーブに挿入し、金属スリーブを半径方向から圧縮することで撚り合わせ電線端部を固定した引き留め端部において、前記金属スリーブの圧縮部を構成する内径が挿入口から後方領域に向って漸次縮径し、次いで最大縮径部位から奥端に向って漸次拡径しており、撚り合わせ電線端部は前記内径の変化に対応した分布で圧縮力を受けていることを特徴とする撚り合せ電線の引き留め端部構造。
  2. 最大縮径部位は挿入口から距離aの地点にあり、pを圧縮部長さとすると、aは(1/2)p<a<(9/10)pの位置にある請求項1に記載の撚り合せ電線の引き留め端部構造。
  3. (3/5)p≦a≦(8/10)pの位置にある請求項2に記載の撚り合せ電線の引き留め端部構造。
  4. 挿入口からa地点までの水平に対する角度xが、奥端からa地点までの水平に対する角度yよりも小さい請求項1に記載の撚り合せ電線の引き留め端部構造。
  5. 角度xが1.5〜2.5度であり、角度yが3〜5度である請求項4に記載の撚り合せ電線の引き留め端部構造。
  6. 口元から奥端まで長手方向で均一な径の穴を有し、外径側は口元から後端にかけて山形状の太径部を形成した素金属スリーブを用い、電線端部を穴に挿入した状態で前記素金属スリーブを外径が長手方向で略均一となるように半径方向から圧縮加工することにより、前記太径部を穴側に反転突出させ、穴内径を、挿入口から後方領域に向って漸次縮径し次いで穴奥端に向って漸次拡径した形状に塑性変形させている請求項1ないし5のいずれかに記載の撚り合せ電線の引き留め端部構造。
JP2010002194U 2010-04-01 2010-04-01 撚り合せ電線の引き留め端部構造 Expired - Lifetime JP3160110U (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010002194U JP3160110U (ja) 2010-04-01 2010-04-01 撚り合せ電線の引き留め端部構造
CN2010206724837U CN202134872U (zh) 2010-04-01 2010-12-20 绞接电线的拉线端部构造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010002194U JP3160110U (ja) 2010-04-01 2010-04-01 撚り合せ電線の引き留め端部構造

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP3160110U true JP3160110U (ja) 2010-06-10

Family

ID=45531678

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010002194U Expired - Lifetime JP3160110U (ja) 2010-04-01 2010-04-01 撚り合せ電線の引き留め端部構造

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP3160110U (ja)
CN (1) CN202134872U (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019091670A (ja) * 2017-11-17 2019-06-13 北日本電線株式会社 アーク溶断特性を向上させた配電線
JP2021136847A (ja) * 2020-02-28 2021-09-13 住電機器システム株式会社 組立キット、及び送電線の接続構造

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103474796A (zh) * 2013-09-14 2013-12-25 浙江豪翔机电科技有限公司 电缆线引出电极及该电缆线引出电极的冲模模具和加工方法
CN111641173B (zh) * 2020-06-16 2021-05-25 红光电气集团有限公司 一种电力线路配件平行挂板

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019091670A (ja) * 2017-11-17 2019-06-13 北日本電線株式会社 アーク溶断特性を向上させた配電線
JP2021136847A (ja) * 2020-02-28 2021-09-13 住電機器システム株式会社 組立キット、及び送電線の接続構造
JP7368793B2 (ja) 2020-02-28 2023-10-25 住電機器システム株式会社 組立キット、及び送電線の接続構造

Also Published As

Publication number Publication date
CN202134872U (zh) 2012-02-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6015953A (en) Tension clamp for stranded conductor
JP3160110U (ja) 撚り合せ電線の引き留め端部構造
US20180100560A1 (en) Connector for synthetic and coated wire rope
WO2017130928A1 (ja) 圧縮形引留クランプの組立部品、送電線の引留構造、及び圧縮形引留クランプの施工方法
US5904438A (en) Method of terminating a fiber rope
US6943290B2 (en) Vibration damper for overhead power lines
US9508466B2 (en) High-frequency electric wire, manufacturing method thereof, and wire harness
KR20200111220A (ko) 오버헤드 전기 케이블을 위한 말단 장치
JP2003070143A (ja) 外装ケーブルの外装線の端末部引留め装置
JP2019022314A (ja) 圧縮接続部材の組立部品、送電線の圧縮接続構造、及び圧縮接続部材の施工方法
US10422411B2 (en) Synthetic rope termination
US3406513A (en) Dead end
JP2010095842A (ja) 繊維ロープの端末定着方法
JPWO2008105047A1 (ja) エレベータのロープ端末装置及びロープ装置
KR102025261B1 (ko) 섬유강화 복합소재심 전선용 압축형 인류클램프
US10873139B2 (en) Bolted controlled grips
CN111292895B (zh) 高可靠性大跨度钢丝加强芯集束架空线及其加工工艺
JP2013042655A (ja) 強化ケーブル用最大張力スエージ加工コネクタ
WO2021225992A1 (en) Core retention compression clamp and method of installation
JP2545514Y2 (ja) ファイバ補強アルミ撚線用圧縮型引留クランプ
EP2807401B1 (en) Chinese finger and outer layer removed from cord
CN216819336U (zh) 一种输电线路导地线压接管补强结构
JP7368793B2 (ja) 組立キット、及び送電線の接続構造
JP2019021487A (ja) 圧縮接続部材の組立部品、送電線の圧縮接続構造、及び圧縮接続部材の施工方法
JPS6013235Y2 (ja) ケ−ブルの引入れ端末部構造

Legal Events

Date Code Title Description
R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3160110

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130519

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term