JP3156006B2 - テトロン酸誘導体、その製造法及び用途 - Google Patents
テトロン酸誘導体、その製造法及び用途Info
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- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
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- Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
- Furan Compounds (AREA)
- Plural Heterocyclic Compounds (AREA)
- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ホスホリパーゼA2阻
害活性を有するテトロン酸誘導体、その製造法及び用途
に関する。
害活性を有するテトロン酸誘導体、その製造法及び用途
に関する。
【0002】
【従来の技術】ホスホリパーゼA2はリン脂質からアラ
キドン酸を切り出し、プロスタグランジンやロイコトリ
エン等の炎症メディエーター生成の鍵となる酵素である
と考えられている。一方、強力な抗炎症作用を有するス
テロイド剤の作用機構が最近調べられ、ステロイド剤の
投与によって生成されたタンパク質がホスホリパーゼA
2の活性を抑制するという仮説が提出されている。従っ
て効果的にホスホリパーゼA2を阻害する化合物には、
易感染、副腎萎縮等のステロイド特有の副作用を持た
ず、強い抗炎症作用が期待できる。ホスホリパーゼA2
阻害剤として、今日まで知られている化合物には、合成
品ではメパクリン,p−ブロモフェナシルブロミド等
が、又天然物では、海綿由来のマノアライド,青カビ由
来のプラスタチン,細菌由来のプリパスタチン等があ
る。
キドン酸を切り出し、プロスタグランジンやロイコトリ
エン等の炎症メディエーター生成の鍵となる酵素である
と考えられている。一方、強力な抗炎症作用を有するス
テロイド剤の作用機構が最近調べられ、ステロイド剤の
投与によって生成されたタンパク質がホスホリパーゼA
2の活性を抑制するという仮説が提出されている。従っ
て効果的にホスホリパーゼA2を阻害する化合物には、
易感染、副腎萎縮等のステロイド特有の副作用を持た
ず、強い抗炎症作用が期待できる。ホスホリパーゼA2
阻害剤として、今日まで知られている化合物には、合成
品ではメパクリン,p−ブロモフェナシルブロミド等
が、又天然物では、海綿由来のマノアライド,青カビ由
来のプラスタチン,細菌由来のプリパスタチン等があ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの抗炎
症作用は、インドメタシン,ジクロフェナック等の既存
の非ステロイド性抗炎症剤と比べてはるかに弱く、抗炎
症剤としての実用性に乏しい。従って、臨床的に抗炎症
剤として使用しうる新しいホスホリパーゼA2阻害剤が
求められている。
症作用は、インドメタシン,ジクロフェナック等の既存
の非ステロイド性抗炎症剤と比べてはるかに弱く、抗炎
症剤としての実用性に乏しい。従って、臨床的に抗炎症
剤として使用しうる新しいホスホリパーゼA2阻害剤が
求められている。
【0004】
【課題を解決するための手段】従来、ホスホリパーゼA
2阻害剤の研究は、酵素源として豚膵臓等の外分泌性酵
素を中心に行われてきたが、本発明者らは、実際の炎症
の場で作用していると考えられている血小板由来のホス
ホリパーゼA2を酵素源とし、その阻害剤を微生物代謝
産物に求めて探索した結果、ある種の放線菌から血小板
ホスホリパーゼA2阻害活性を有する新規化合物TAN
−1364(以下「TAN−1364」と略称すること
もあり、特に断りのない限りTAN−1364A及びB
の総称として用いる。)を見い出し、TAN−1364
が新規テトロン酸誘導体であることを明らかにし、さら
に鋭意研究を重ねた結果本発明を完成した。
2阻害剤の研究は、酵素源として豚膵臓等の外分泌性酵
素を中心に行われてきたが、本発明者らは、実際の炎症
の場で作用していると考えられている血小板由来のホス
ホリパーゼA2を酵素源とし、その阻害剤を微生物代謝
産物に求めて探索した結果、ある種の放線菌から血小板
ホスホリパーゼA2阻害活性を有する新規化合物TAN
−1364(以下「TAN−1364」と略称すること
もあり、特に断りのない限りTAN−1364A及びB
の総称として用いる。)を見い出し、TAN−1364
が新規テトロン酸誘導体であることを明らかにし、さら
に鋭意研究を重ねた結果本発明を完成した。
【0005】すなわち本発明は、 1. 一般式(I)
【化3】 [式中、R1は水素、ハロゲン原子,置換基を有してい
てもよい炭素数2〜25のアシル基又は置換基を有して
いてもよいアルキル基を、R2は水素,アルキル基,ア
ラルキル基又は炭素数2〜25のアシル基を、R3は置
換されていてもよい水酸基又はハロゲン原子を示す。た
だし、R1が6−メチルペンタデカノイル基でありかつ
R2が水素であるときR3は水酸基以外の基を示す。]で
表される化合物又はその塩、 2. R1が14−メチルペンタデカノイル基でR2及びR
3が水素である1記載の化合物又はその塩、 3. R1がヘキサデカノイル基でR2及びR3が水素であ
る1記載の化合物又はその塩、 4. ストレプトミセス属に属し、2及び/又は3記載の
化合物を生産する能力を有する微生物を培地に培養し、
培養物中に該化合物を生成、蓄積せしめ、これを採取す
ることを特徴とする2又は3記載の化合物又はその塩の
製造法及び 5. 一般式(II)
てもよい炭素数2〜25のアシル基又は置換基を有して
いてもよいアルキル基を、R2は水素,アルキル基,ア
ラルキル基又は炭素数2〜25のアシル基を、R3は置
換されていてもよい水酸基又はハロゲン原子を示す。た
だし、R1が6−メチルペンタデカノイル基でありかつ
R2が水素であるときR3は水酸基以外の基を示す。]で
表される化合物又はその塩、 2. R1が14−メチルペンタデカノイル基でR2及びR
3が水素である1記載の化合物又はその塩、 3. R1がヘキサデカノイル基でR2及びR3が水素であ
る1記載の化合物又はその塩、 4. ストレプトミセス属に属し、2及び/又は3記載の
化合物を生産する能力を有する微生物を培地に培養し、
培養物中に該化合物を生成、蓄積せしめ、これを採取す
ることを特徴とする2又は3記載の化合物又はその塩の
製造法及び 5. 一般式(II)
【化4】 [式中、R4は水素、ハロゲン原子,置換基を有してい
てもよい炭素数2〜25のアシル基又は置換基を有して
いてもよいアルキル基を、R5は水素,アルキル基,ア
ラルキル基又は炭素数2〜25のアシル基を、R6は置
換されていてもよい水酸基又はハロゲン原子を示す。]
で表される化合物又はその塩を含有してなるホスホリパ
ーゼA2阻害剤に関する。
てもよい炭素数2〜25のアシル基又は置換基を有して
いてもよいアルキル基を、R5は水素,アルキル基,ア
ラルキル基又は炭素数2〜25のアシル基を、R6は置
換されていてもよい水酸基又はハロゲン原子を示す。]
で表される化合物又はその塩を含有してなるホスホリパ
ーゼA2阻害剤に関する。
【0006】上記一般式(I)及び(II)中の「ハロゲ
ン原子」としては、フッ素,塩素,臭素,ヨウ素が挙げ
られ、その中で塩素又は臭素が好ましい。上記一般式
(I)及び(II)中の「置換基を有していてもよい炭素
数2〜25のアシル基」におけるアシル基は、脂肪族ア
シル基又は芳香族アシル基のいずれでもよい。該脂肪族
アシル基の脂肪族としては、飽和,不飽和,直鎖状,分
枝状,環状いずれでもよく、例えばメチル,エチル,n
−プロピル,イソプロピル,n−ブチル,イソブチル,s
ec−ブチル,tert−ブチル,n−ペンチル,イソペンチ
ル,ネオペンチル,ヘキシル,ヘプチル,オクチル,ノ
ニル,デシル,シクロプロピル,シクロブチル,シクロ
ペンチル,シクロヘキシル,シクロヘプチル,ドデシ
ル,テトラデシル,ペンタデシル,ヘキサデシル,14
−メチルペンタデシル,6−メチルペンタデシル,オク
タデシル,イコシル,テトラコシル,23−メチルトリ
コシルなど;例えばアリル(allyl),ビニル,クロチ
ル,2−ペンテン−1−イル,3−ペンテン−1−イ
ル,2−ヘキセン−1−イル,3−ヘキセン−1−イ
ル,2−シクロヘキセニル,2−シクロペンテニル,2
−メチル−2−プロペン−1−イル,3−メチル−2−
ブテン−1−イル,7−ヘプタデセン−1−イル,4,
7,10,13−ノナデカテトラエン−1−イル,8,1
1−ヘプタデカジエン−1−イル,4−ヒドロキシ−
5,7,10,13−ノナデカテトラエン−1−イル,1
1−ヒドロキシ−4,7,9,13−ノナデカテトラエン
−1−イル,14−ヒドロキシ−4,7,10,12−ノ
ナデカテトラエン−1−イル,4,7,10,13,16−
ノナデカペンタエン−1−イル,エチニル;などが挙げ
られる。上記不飽和脂肪族は二重結合に関する異性体
(E,Z体)を包含する。
ン原子」としては、フッ素,塩素,臭素,ヨウ素が挙げ
られ、その中で塩素又は臭素が好ましい。上記一般式
(I)及び(II)中の「置換基を有していてもよい炭素
数2〜25のアシル基」におけるアシル基は、脂肪族ア
シル基又は芳香族アシル基のいずれでもよい。該脂肪族
アシル基の脂肪族としては、飽和,不飽和,直鎖状,分
枝状,環状いずれでもよく、例えばメチル,エチル,n
−プロピル,イソプロピル,n−ブチル,イソブチル,s
ec−ブチル,tert−ブチル,n−ペンチル,イソペンチ
ル,ネオペンチル,ヘキシル,ヘプチル,オクチル,ノ
ニル,デシル,シクロプロピル,シクロブチル,シクロ
ペンチル,シクロヘキシル,シクロヘプチル,ドデシ
ル,テトラデシル,ペンタデシル,ヘキサデシル,14
−メチルペンタデシル,6−メチルペンタデシル,オク
タデシル,イコシル,テトラコシル,23−メチルトリ
コシルなど;例えばアリル(allyl),ビニル,クロチ
ル,2−ペンテン−1−イル,3−ペンテン−1−イ
ル,2−ヘキセン−1−イル,3−ヘキセン−1−イ
ル,2−シクロヘキセニル,2−シクロペンテニル,2
−メチル−2−プロペン−1−イル,3−メチル−2−
ブテン−1−イル,7−ヘプタデセン−1−イル,4,
7,10,13−ノナデカテトラエン−1−イル,8,1
1−ヘプタデカジエン−1−イル,4−ヒドロキシ−
5,7,10,13−ノナデカテトラエン−1−イル,1
1−ヒドロキシ−4,7,9,13−ノナデカテトラエン
−1−イル,14−ヒドロキシ−4,7,10,12−ノ
ナデカテトラエン−1−イル,4,7,10,13,16−
ノナデカペンタエン−1−イル,エチニル;などが挙げ
られる。上記不飽和脂肪族は二重結合に関する異性体
(E,Z体)を包含する。
【0007】該芳香族アシル基における芳香族として
は、例えばフェニル,ナフチル,ビフェニル,4−ピリ
ジル,2−ピリジル,ピリミジニル,ピラジニル,ピリ
ダジニル,ピペラジニル,ピラゾリル,イミダゾリル,
キノリル,ピロリル,ピロリジニル,イミダゾリジニル
などが挙げられる。上記アシル基が有していてもよい置
換基としては、例えばハロゲン,ニトロ,アミノ(アシ
ル,アルキル,シクロアルキルを置換基として有してい
てもよい。),シアノ,ヒドロキシ,カルボキシ,カル
バモイル,アリール(ハロゲン,アルキル,シクロアル
キル,アルコキシ,アルキルアミノ,アミノ,カルバモ
イル,シアノ,ヒドロキシ,カルボキシ,ニトロ,アシ
ルオキシ,アラルキルオキシを置換基として有していて
もよい。),アラルキルなどの基が挙げられる。
は、例えばフェニル,ナフチル,ビフェニル,4−ピリ
ジル,2−ピリジル,ピリミジニル,ピラジニル,ピリ
ダジニル,ピペラジニル,ピラゾリル,イミダゾリル,
キノリル,ピロリル,ピロリジニル,イミダゾリジニル
などが挙げられる。上記アシル基が有していてもよい置
換基としては、例えばハロゲン,ニトロ,アミノ(アシ
ル,アルキル,シクロアルキルを置換基として有してい
てもよい。),シアノ,ヒドロキシ,カルボキシ,カル
バモイル,アリール(ハロゲン,アルキル,シクロアル
キル,アルコキシ,アルキルアミノ,アミノ,カルバモ
イル,シアノ,ヒドロキシ,カルボキシ,ニトロ,アシ
ルオキシ,アラルキルオキシを置換基として有していて
もよい。),アラルキルなどの基が挙げられる。
【0008】上記置換基の説明におけるハロゲンとして
は、たとえば塩素,臭素,フッ素,ヨウ素が挙げられ
る。上記置換基の説明におけるアルキルとしては、炭素
数1〜10、さらに1〜6、特に1〜4のものが好まし
く、その例としては、メチル,エチル,n−プロピル,
イソプロピル,n−ブチル,イソブチル,tert−ブチ
ル,sec−ブチル,n−ペンチル,イソペンチル,n−ヘ
キシル,イソヘキシル,ヘプチル,オクチル,ノニル,
デシルなどが挙げられる。上記置換基としてのシクロア
ルキルとしては、炭素数3〜6のものが好ましく、その
例としてはシクロプロピル,シクロブチル,シクロペン
チル,シクロヘキシルなどが挙げられる。上記置換基と
してのアルコキシとしては、炭素数1〜4のものが好ま
しく、その例としてはメトキシ,エトキシ,n−プロポ
キシ,イソプロポキシ,n−ブトキシ,sec−ブトキシ,
tert−ブトキシなどが挙げられる。上記置換基の説明に
おけるアリールとしては、例えばフェニル,ナフチル,
ビフェニル,4−ピリジル,2−ピリジル,ピリミジニ
ル,ピラジニル,ピリダジニル,キノリル,ピロリル,
ピロリジニル,イミダゾリジニル,インドリルなどが挙
げられる。上記置換基の説明におけるアシルとしては、
炭素数1〜6さらに4のものが好ましく、例えばホルミ
ル,アセチル,プロピオニル,ブチリル,イソブチリ
ル,バレリル,イソバレリル,ピバロイル,ヘキサノイ
ルなどが挙げられる。上記置換基の説明におけるアラル
キルとしては例えばベンジル,フェネチル,フェニルプ
ロピルなどが挙げられる。
は、たとえば塩素,臭素,フッ素,ヨウ素が挙げられ
る。上記置換基の説明におけるアルキルとしては、炭素
数1〜10、さらに1〜6、特に1〜4のものが好まし
く、その例としては、メチル,エチル,n−プロピル,
イソプロピル,n−ブチル,イソブチル,tert−ブチ
ル,sec−ブチル,n−ペンチル,イソペンチル,n−ヘ
キシル,イソヘキシル,ヘプチル,オクチル,ノニル,
デシルなどが挙げられる。上記置換基としてのシクロア
ルキルとしては、炭素数3〜6のものが好ましく、その
例としてはシクロプロピル,シクロブチル,シクロペン
チル,シクロヘキシルなどが挙げられる。上記置換基と
してのアルコキシとしては、炭素数1〜4のものが好ま
しく、その例としてはメトキシ,エトキシ,n−プロポ
キシ,イソプロポキシ,n−ブトキシ,sec−ブトキシ,
tert−ブトキシなどが挙げられる。上記置換基の説明に
おけるアリールとしては、例えばフェニル,ナフチル,
ビフェニル,4−ピリジル,2−ピリジル,ピリミジニ
ル,ピラジニル,ピリダジニル,キノリル,ピロリル,
ピロリジニル,イミダゾリジニル,インドリルなどが挙
げられる。上記置換基の説明におけるアシルとしては、
炭素数1〜6さらに4のものが好ましく、例えばホルミ
ル,アセチル,プロピオニル,ブチリル,イソブチリ
ル,バレリル,イソバレリル,ピバロイル,ヘキサノイ
ルなどが挙げられる。上記置換基の説明におけるアラル
キルとしては例えばベンジル,フェネチル,フェニルプ
ロピルなどが挙げられる。
【0009】上記一般式(I)及び(II)中の「置換基
を有していてもよいアルキル基」としては、飽和,不飽
和,直鎖状,分枝状いずれでもよく、例えばメチル,エ
チル,n−プロピル,イソプロピル,n−ブチル,イソブ
チル,sec−ブチル,tert−ブチル,n−ペンチル,イソ
ペンチル,ネオペンチル,ヘキシル,ヘプチル,オクチ
ル,ノニル,デシル,ドデシル,テトラデシル,ペンタ
デシル,ヘキサデシル,15−メチルヘキサデシル,7
−メチルヘキサデシル,オクタデシル,イコシル,テト
ラコシル,24−メチルテトラコシルなど;例えば3−
ブテン−1−イル,2−クロロペン−1−イル,3−ヘ
キセン−1−イル,4−ヘキセン−2−イル,3−ヘプ
テン−1−イル,4−ヘプテン−1−イル,2−シクロ
ヘキセニルメチル,2−シクロペンテニルメチル,3−
メチル−3−ブテン−1−イル,4−メチル−3−ペン
テ−1−イル,8−オクタデセン−1−イル,5,8,1
1,14−エイコサテトラエン−1−イル,9,12−オ
クタデカジエン−1−イル,5−ヒドロキシ−6,8,1
1,14−エイコサテトラエン−1−イル,12−ヒド
ロキシ−5,8,10,14−エイコサテトラエン−1−
イル,15−ヒドロキシ−5,8,11,13−エイコサ
テトラエン−1−イル,5,8,11,14,17−エイ
コサペンタエン−1−イル,エチニルメチルなどが挙げ
られる。
を有していてもよいアルキル基」としては、飽和,不飽
和,直鎖状,分枝状いずれでもよく、例えばメチル,エ
チル,n−プロピル,イソプロピル,n−ブチル,イソブ
チル,sec−ブチル,tert−ブチル,n−ペンチル,イソ
ペンチル,ネオペンチル,ヘキシル,ヘプチル,オクチ
ル,ノニル,デシル,ドデシル,テトラデシル,ペンタ
デシル,ヘキサデシル,15−メチルヘキサデシル,7
−メチルヘキサデシル,オクタデシル,イコシル,テト
ラコシル,24−メチルテトラコシルなど;例えば3−
ブテン−1−イル,2−クロロペン−1−イル,3−ヘ
キセン−1−イル,4−ヘキセン−2−イル,3−ヘプ
テン−1−イル,4−ヘプテン−1−イル,2−シクロ
ヘキセニルメチル,2−シクロペンテニルメチル,3−
メチル−3−ブテン−1−イル,4−メチル−3−ペン
テ−1−イル,8−オクタデセン−1−イル,5,8,1
1,14−エイコサテトラエン−1−イル,9,12−オ
クタデカジエン−1−イル,5−ヒドロキシ−6,8,1
1,14−エイコサテトラエン−1−イル,12−ヒド
ロキシ−5,8,10,14−エイコサテトラエン−1−
イル,15−ヒドロキシ−5,8,11,13−エイコサ
テトラエン−1−イル,5,8,11,14,17−エイ
コサペンタエン−1−イル,エチニルメチルなどが挙げ
られる。
【0010】上記不飽和脂肪族は二重結合に関する異性
体(E,Z体)を包含する。上記アルキル基が有していて
もよい置換基としては、前記アシル基が有していてもよ
い置換基と同様な基が挙げられ、その説明も前記と同様
である。上記一般式(I)及び(II)中におけるアルキ
ル基としては、炭素数1〜20の直鎖状,分枝状,環状
いずれでもよく、例えばメチル,エチル,n−プロピ
ル,イソプロピル,n−ブチル,イソブチル,sec−ブチ
ル,tert−ブチル,n−ペン チル,イソペンチル,ネオ
ペンチル,ヘキシル,ヘプチル,オクチル,シクロプロ
ピル,シクロブチル,シクロペンチル,シクロヘキシ
ル,シクロヘプチル,ドデカニル,テトラデカニルなど
が挙げられ、その中で炭素数1〜16のものが好まし
い。
体(E,Z体)を包含する。上記アルキル基が有していて
もよい置換基としては、前記アシル基が有していてもよ
い置換基と同様な基が挙げられ、その説明も前記と同様
である。上記一般式(I)及び(II)中におけるアルキ
ル基としては、炭素数1〜20の直鎖状,分枝状,環状
いずれでもよく、例えばメチル,エチル,n−プロピ
ル,イソプロピル,n−ブチル,イソブチル,sec−ブチ
ル,tert−ブチル,n−ペン チル,イソペンチル,ネオ
ペンチル,ヘキシル,ヘプチル,オクチル,シクロプロ
ピル,シクロブチル,シクロペンチル,シクロヘキシ
ル,シクロヘプチル,ドデカニル,テトラデカニルなど
が挙げられ、その中で炭素数1〜16のものが好まし
い。
【0011】上記一般式(I)及び(II)中におけるア
ラルキル基としては、例えばニトロ基,アミノ基,アル
コキシ基を置換基として有していてもよいベンジル,フ
ェネチル,フェニル,プロピルなどが挙げられる。上記
一般式(I)及び(II)中における置換されていてもよ
い水酸基としては、水酸基及びこの水酸基に適宜の置換
基、特に水酸基の保護基として用いられるものを有し
た、例えばアシルオキシ,アルキルカルバモイルオキシ
などが挙げられる。該アシルオキシにおけるアシル基と
しては、前述の炭素数2〜25の脂肪族アシル又は芳香
族アシルが挙げられる。該アルキルカルバモイルオキシ
におけるアルキル基としては、前述のアルキル基が挙げ
られる。
ラルキル基としては、例えばニトロ基,アミノ基,アル
コキシ基を置換基として有していてもよいベンジル,フ
ェネチル,フェニル,プロピルなどが挙げられる。上記
一般式(I)及び(II)中における置換されていてもよ
い水酸基としては、水酸基及びこの水酸基に適宜の置換
基、特に水酸基の保護基として用いられるものを有し
た、例えばアシルオキシ,アルキルカルバモイルオキシ
などが挙げられる。該アシルオキシにおけるアシル基と
しては、前述の炭素数2〜25の脂肪族アシル又は芳香
族アシルが挙げられる。該アルキルカルバモイルオキシ
におけるアルキル基としては、前述のアルキル基が挙げ
られる。
【0012】上記アシルオキシ,アルキルカルバモイル
オキシにおける、アシル,アルキルの各基は置換基を有
していてもよく、該置換基としては、例えば前述の置換
基の説明におけるハロゲン,ヒドロキシ,アミノ(アシ
ル,アルキル,シクロアルキルを置換基として有してい
てもよい。),アリール(ハロゲン,アルキル,シクロ
アルキル,アルコキシ,アミノ,アルキルアミノを置換
基として有していてもよい。)などが挙げられ、それら
の説明は前述と同様である。なお、アルキルカルバモイ
ルオキシにおいてアルキル基はカルバモイル基の窒素原
子と共に、さらには上記ヒドロキシ又はアミノを置換基
として有する場合も含め3〜8員環の複素環を形成して
もよい。その複素環の具体例として、例えばアジリジニ
ル,アゼチジニル,ピロリジニル,ピペラジニル,ピペ
リジニル,N−メチルピペラジニル,モルホリニルなど
が挙げられる。
オキシにおける、アシル,アルキルの各基は置換基を有
していてもよく、該置換基としては、例えば前述の置換
基の説明におけるハロゲン,ヒドロキシ,アミノ(アシ
ル,アルキル,シクロアルキルを置換基として有してい
てもよい。),アリール(ハロゲン,アルキル,シクロ
アルキル,アルコキシ,アミノ,アルキルアミノを置換
基として有していてもよい。)などが挙げられ、それら
の説明は前述と同様である。なお、アルキルカルバモイ
ルオキシにおいてアルキル基はカルバモイル基の窒素原
子と共に、さらには上記ヒドロキシ又はアミノを置換基
として有する場合も含め3〜8員環の複素環を形成して
もよい。その複素環の具体例として、例えばアジリジニ
ル,アゼチジニル,ピロリジニル,ピペラジニル,ピペ
リジニル,N−メチルピペラジニル,モルホリニルなど
が挙げられる。
【0013】本発明に用いることができる微生物として
はストレプトミセス属に属し生理活性物質TAN−13
64を生産する菌であればいずれでも良い。たとえば奈
良県の土壌より本発明者らにより分離されたストレプト
ミセス・エスピー(Streptomyces sp.)AL−462は
使用しうる例として挙げられる。
はストレプトミセス属に属し生理活性物質TAN−13
64を生産する菌であればいずれでも良い。たとえば奈
良県の土壌より本発明者らにより分離されたストレプト
ミセス・エスピー(Streptomyces sp.)AL−462は
使用しうる例として挙げられる。
【0014】AL−462株について、インターナショ
ナル・ジャーナル・オブ・システマティック・バクテリ
オロジー(International Journal of Systematic Bacte
riology), 16(3),313−340(1966)記載の方法
に準じて検討した菌学的性状は下記のとおりである。な
お、培地上の所見は特に記載のないかぎり、28℃にお
いて14日間培養し、観察したものである。
ナル・ジャーナル・オブ・システマティック・バクテリ
オロジー(International Journal of Systematic Bacte
riology), 16(3),313−340(1966)記載の方法
に準じて検討した菌学的性状は下記のとおりである。な
お、培地上の所見は特に記載のないかぎり、28℃にお
いて14日間培養し、観察したものである。
【0015】(I)形態的特徴 気菌糸は、よく伸長分岐した基生菌糸から単純分枝状に
伸長しており、その先端には、直状又は湾曲した胞子連
鎖(通常10〜50個以上)が認められるが、輸生糸は認
められない。胞子は円筒形(φ0.4〜0.5×0.8〜
0.9μm)を示し、その表面は平滑である。
伸長しており、その先端には、直状又は湾曲した胞子連
鎖(通常10〜50個以上)が認められるが、輸生糸は認
められない。胞子は円筒形(φ0.4〜0.5×0.8〜
0.9μm)を示し、その表面は平滑である。
【0016】(II)各種培地上での生育状態 各種培地における生育の程度(G),気菌糸(AM)の生育
および色調,裏面の色調(R)および可溶性色素(SP)の
有無および色調などについて以下に列記する。色の記載
について( )で示す標準色調記号は、コンティナー・コ
ーポレーション・オブ・アメリカ( Container Corpora
tion of America)のザ・カラー・ハーモニー・マニュ
アル(The Color Harmony Manual)第4版,1958
年によった。 ──────────────────────────────── (a)シュウクロース・ G :貧弱、うすい 硝酸塩寒天培地 AM:なし R :象牙色(2ca) SP:なし ──────────────────────────────── (b)グルコース・ G :中程度 アスパラギン寒天 AM:貧弱〜中程度、灰色ないし淡紫褐色 培地 (5cb-7ig) R :淡黄褐色ないし暗褐色(3ic-4nl) SP:なし ──────────────────────────────── (c)グリセリン・アス G :中程度 パラギン寒天培地 AM:中程度、灰色ないし淡紫褐色(5cb-7ig) R :淡黄褐色ないし暗褐色(3ic-4ni) SP:なし ──────────────────────────────── (d)スターチ・無機塩 G :中程度 寒天培地 AM:貧弱〜中程度、灰色(3cb) R :淡黄褐色ないし淡暗褐色(2ic-3li) SP:なし ──────────────────────────────── (e)チロシン寒天培地 G :中程度 AM:中程度、灰色(5fe-7ih) R :黒褐色(6pn) SP:淡褐色(5ng) ──────────────────────────────── (f)栄養寒天培地 G :中程度、淡黄灰色(3ec) AM:なし R :淡黄褐色(3lg) SP:淡黄褐色(3le) ──────────────────────────────── (g)イースト・麦芽 G :中程度、暗黒褐色、(4pl) 寒天培地 AM:中程度、灰色(13fe) R :暗黒褐色(4pn) SP:淡褐色(5ne) ──────────────────────────────── (h)オートミール G :中程度、象牙色ないし淡暗褐色(2ea- 寒天培地 4lg) AM:貧弱〜中程度、灰色(5dc) R :淡黄褐色ないし淡暗褐色(3ic-3ni) SP:なし ──────────────────────────────── (i)ペプトン・イース G :貧弱〜中程度、光沢あり ト・鉄寒天培地 AM:なし R :暗黒褐色(4li) SP:黒褐色(4pn) ────────────────────────────────
および色調,裏面の色調(R)および可溶性色素(SP)の
有無および色調などについて以下に列記する。色の記載
について( )で示す標準色調記号は、コンティナー・コ
ーポレーション・オブ・アメリカ( Container Corpora
tion of America)のザ・カラー・ハーモニー・マニュ
アル(The Color Harmony Manual)第4版,1958
年によった。 ──────────────────────────────── (a)シュウクロース・ G :貧弱、うすい 硝酸塩寒天培地 AM:なし R :象牙色(2ca) SP:なし ──────────────────────────────── (b)グルコース・ G :中程度 アスパラギン寒天 AM:貧弱〜中程度、灰色ないし淡紫褐色 培地 (5cb-7ig) R :淡黄褐色ないし暗褐色(3ic-4nl) SP:なし ──────────────────────────────── (c)グリセリン・アス G :中程度 パラギン寒天培地 AM:中程度、灰色ないし淡紫褐色(5cb-7ig) R :淡黄褐色ないし暗褐色(3ic-4ni) SP:なし ──────────────────────────────── (d)スターチ・無機塩 G :中程度 寒天培地 AM:貧弱〜中程度、灰色(3cb) R :淡黄褐色ないし淡暗褐色(2ic-3li) SP:なし ──────────────────────────────── (e)チロシン寒天培地 G :中程度 AM:中程度、灰色(5fe-7ih) R :黒褐色(6pn) SP:淡褐色(5ng) ──────────────────────────────── (f)栄養寒天培地 G :中程度、淡黄灰色(3ec) AM:なし R :淡黄褐色(3lg) SP:淡黄褐色(3le) ──────────────────────────────── (g)イースト・麦芽 G :中程度、暗黒褐色、(4pl) 寒天培地 AM:中程度、灰色(13fe) R :暗黒褐色(4pn) SP:淡褐色(5ne) ──────────────────────────────── (h)オートミール G :中程度、象牙色ないし淡暗褐色(2ea- 寒天培地 4lg) AM:貧弱〜中程度、灰色(5dc) R :淡黄褐色ないし淡暗褐色(3ic-3ni) SP:なし ──────────────────────────────── (i)ペプトン・イース G :貧弱〜中程度、光沢あり ト・鉄寒天培地 AM:なし R :暗黒褐色(4li) SP:黒褐色(4pn) ────────────────────────────────
【0017】(III)生理的性質 (a)生育温度範囲 :10〜38℃ 最適生育温度範囲:26〜30℃ (b)硝酸の還元: 陽性 (c)ゼラチンの液化: 陰性 (グルコース・ペプトン・ゼラチン培地) (d)澱粉の加水分解: 陽性 (e)脱脂乳の凝固: 陰性 脱脂乳のペプトン化:陽性 (f)メラニン様色素の生成 チロシン寒天培地 :陰性 ペプトン・イースト・鉄寒天培地:陽性
【0018】(IV)炭素源の資化性(プリードハム・ゴッ
トリー プ寒天培地) L−アニビノース:++ L−ラムノース:+− D−キシロース :+ ラフィノース :++ D−グルコース :++ D−マンニット:++ D−フラクトース:++ 対 象 :− シュクロース :++ イノシトール :+ (注)++:比較的良好な生育 + :生育を認める +−:+又は−の判定が困難 − :生育せず
トリー プ寒天培地) L−アニビノース:++ L−ラムノース:+− D−キシロース :+ ラフィノース :++ D−グルコース :++ D−マンニット:++ D−フラクトース:++ 対 象 :− シュクロース :++ イノシトール :+ (注)++:比較的良好な生育 + :生育を認める +−:+又は−の判定が困難 − :生育せず
【0019】(V)菌体分析 長谷川らの方法(Journal of General Applied Microbio
logy 29, 319-322(1983))に準じて分析したところ、菌
体の塩酸加水分解液中のジアミノピメリン酸は、LL−
体であった。
logy 29, 319-322(1983))に準じて分析したところ、菌
体の塩酸加水分解液中のジアミノピメリン酸は、LL−
体であった。
【0020】以上の菌学的性状から、本菌株がストレプ
トマイセス(Streptomyces)属に属することが明らかであ
り、ストレプトマイセス・エスピー・AL−462(Str
eptomyces sp. AL-462)と称することができる。上記ス
トレプトミセス・エスピー・AL−462株は財団法人
発酵研究所に平成2年7月9日から寄託番号IFO−1
5063として寄託されており、また本微生物は、日本
国通産省工業技術院微生物工業技術研究所(FRI,日
本国茨城県つくば市東1丁目1番3号)にブタペスト条
約に基づき平成2年7月21日から寄託番号FERM
BP−3026として寄託されている。
トマイセス(Streptomyces)属に属することが明らかであ
り、ストレプトマイセス・エスピー・AL−462(Str
eptomyces sp. AL-462)と称することができる。上記ス
トレプトミセス・エスピー・AL−462株は財団法人
発酵研究所に平成2年7月9日から寄託番号IFO−1
5063として寄託されており、また本微生物は、日本
国通産省工業技術院微生物工業技術研究所(FRI,日
本国茨城県つくば市東1丁目1番3号)にブタペスト条
約に基づき平成2年7月21日から寄託番号FERM
BP−3026として寄託されている。
【0021】ストレプトミセス属菌は、微生物の一般的
性質として自然的にまたは変異剤によって変異を起し得
る。たとえばX線,ガンマー線,紫外線等の放射線の照
射、更には単胞子分離、種々の薬剤による処理または薬
剤を含有する培地上での培養、その他の手段で変異させ
て得られる多くの変異株、あるいは自然的に得られる突
然変異株であっても、TAN−1364を生産する性質
を有するものはすべて本発明の方法に利用し得る。本発
明方法の培養に用いられる培地は用いられる菌株が利用
し得る栄養源を含むものなら、液状でも固状でもよい
が、大量を処理するときには液体培地を用いるのがより
適当である。培地には同化し得る炭素源,消化し得る窒
素源,無機物質,微量栄養素を適宜配合される。
性質として自然的にまたは変異剤によって変異を起し得
る。たとえばX線,ガンマー線,紫外線等の放射線の照
射、更には単胞子分離、種々の薬剤による処理または薬
剤を含有する培地上での培養、その他の手段で変異させ
て得られる多くの変異株、あるいは自然的に得られる突
然変異株であっても、TAN−1364を生産する性質
を有するものはすべて本発明の方法に利用し得る。本発
明方法の培養に用いられる培地は用いられる菌株が利用
し得る栄養源を含むものなら、液状でも固状でもよい
が、大量を処理するときには液体培地を用いるのがより
適当である。培地には同化し得る炭素源,消化し得る窒
素源,無機物質,微量栄養素を適宜配合される。
【0022】炭素源としては、たとえばブドウ糖,乳
糖,ショ糖,麦芽糖,デキストリン,デン粉,グリセリ
ン,マンニトール,ソルビトール,油脂類(例、大豆
油,オリーブ油,ヌカ油,ゴマ油,ラード油,チキン油
など)、窒素源としては、たとえば肉エキス,酵母エキ
ス,乾燥酵母,大豆粉,コーン・スチープ・リカー,ペ
プトン,綿実粉,廃糖蜜,尿素,アンモニウム塩類
(例、硫酸アンモニウム,塩化アンモニウム,硝酸アン
モニウム,酢酸アンモニウムなど)その他が用いられ
る。さらにナトリウム,カリウム,カルシウム,マグネ
シウムなどを含む塩類,鉄,マンガン,亜鉛,コバル
ト,ニッケルなどの金属塩類,リン酸,ホウ酸などの塩
類や酢酸,プロピオン酸などの有機酸の塩類が適宜用い
られる。その他、アミノ酸(例、グルタミン酸,アスパ
ラギン酸,アラニン,リジン,バリン,メチオニ ン,
プロリン等),ペプチド(例、ジペプチド,トリペプチド
等),ビタミン類(例、B1,B2,ニコチン酸,B12,C
等),核酸類(例、プリン,ピリミジンおよびその誘導体
等)を含有させてもよい。もちろん培地のpHを調節する
目的で無機または有機の酸,アルカリ類,緩衝剤等を加
え、あるいは消泡の目的で油脂類,表面活性剤等の適量
を添加される。
糖,ショ糖,麦芽糖,デキストリン,デン粉,グリセリ
ン,マンニトール,ソルビトール,油脂類(例、大豆
油,オリーブ油,ヌカ油,ゴマ油,ラード油,チキン油
など)、窒素源としては、たとえば肉エキス,酵母エキ
ス,乾燥酵母,大豆粉,コーン・スチープ・リカー,ペ
プトン,綿実粉,廃糖蜜,尿素,アンモニウム塩類
(例、硫酸アンモニウム,塩化アンモニウム,硝酸アン
モニウム,酢酸アンモニウムなど)その他が用いられ
る。さらにナトリウム,カリウム,カルシウム,マグネ
シウムなどを含む塩類,鉄,マンガン,亜鉛,コバル
ト,ニッケルなどの金属塩類,リン酸,ホウ酸などの塩
類や酢酸,プロピオン酸などの有機酸の塩類が適宜用い
られる。その他、アミノ酸(例、グルタミン酸,アスパ
ラギン酸,アラニン,リジン,バリン,メチオニ ン,
プロリン等),ペプチド(例、ジペプチド,トリペプチド
等),ビタミン類(例、B1,B2,ニコチン酸,B12,C
等),核酸類(例、プリン,ピリミジンおよびその誘導体
等)を含有させてもよい。もちろん培地のpHを調節する
目的で無機または有機の酸,アルカリ類,緩衝剤等を加
え、あるいは消泡の目的で油脂類,表面活性剤等の適量
を添加される。
【0023】培養の手段は静置培養でも、振盪培養ある
いは通気撹拌培養法等の手段を用いてもよい。大量の処
理には、いわゆる深部通気撹拌培養によるのが望ましい
ことはいうまでもない。培養の条件は培地の状態,組
成,菌株の種類,培養の手段によって一定しないのは当
然であるが、それらは通常約15℃〜32℃の温度で、
初発 pH約5〜9付近に選択するのがよい。とりわ
け、培養中期の温度は約20℃〜30℃、また初発 p
Hは約6〜8の条件が望ましい。培養時期も前記の諸条
件により一定しないが、該生理活性物質濃度が最大とな
るまで培養するのがよい。これに要する時間は液体培地
を用いる振盪培養または通気撹拌培養の場合は通常約1
〜10日間程度である。
いは通気撹拌培養法等の手段を用いてもよい。大量の処
理には、いわゆる深部通気撹拌培養によるのが望ましい
ことはいうまでもない。培養の条件は培地の状態,組
成,菌株の種類,培養の手段によって一定しないのは当
然であるが、それらは通常約15℃〜32℃の温度で、
初発 pH約5〜9付近に選択するのがよい。とりわ
け、培養中期の温度は約20℃〜30℃、また初発 p
Hは約6〜8の条件が望ましい。培養時期も前記の諸条
件により一定しないが、該生理活性物質濃度が最大とな
るまで培養するのがよい。これに要する時間は液体培地
を用いる振盪培養または通気撹拌培養の場合は通常約1
〜10日間程度である。
【0024】生成した生理活性物質TAN−1364
は、培養ろ液及び菌体中に存在するので培養物を遠心分
離、あるいはろ過によって上澄液と菌体とに分離し、そ
の上清液および菌体からそれぞれ精製することもできる
が、培養物に直接、メタノール,アセトン,酢酸エチル
などの有機溶媒を添加して得られる抽出液から精製する
方がより有利である場合もある。
は、培養ろ液及び菌体中に存在するので培養物を遠心分
離、あるいはろ過によって上澄液と菌体とに分離し、そ
の上清液および菌体からそれぞれ精製することもできる
が、培養物に直接、メタノール,アセトン,酢酸エチル
などの有機溶媒を添加して得られる抽出液から精製する
方がより有利である場合もある。
【0025】TAN−1364を培養液から採取するに
は、当該物質が脂溶性酸性物質であるので、そのような
微生物代謝産物を採取するのに通常用いられる分離・精
製手段が適宜利用される。例えば、夾雑物との溶解度の
差を利用する方法、活性炭,非イオン性ハイポーラス樹
脂,シリカゲル,アルミナ,デキストランゲル等の各種
担体を用いるクロマトグラフィーなどが、それぞれ単独
または組合わせて利用される。培養物中に生産されるT
AN−1364を採取する方法を具体的に説明すると、
まず、培養液を酸性ないし中性として酢酸エチルのよう
な水と混和しない有機溶媒で抽出する。抽出に用いられ
る有機溶媒としては、酢酸エチル,酢酸ブチルのような
エステル類,クロロホルム,塩化メチレンのようなハロ
ゲン化炭化水素類,n−ブタノール,i−ブタノールのよ
うなアルコール類などが挙げられる。又は、培養液にメ
タノール,アセトンのような水と混和する有機溶媒を加
えて撹拌,抽出した後、抽出液の有機溶媒を留去してか
ら上記のような水と混和しない有機溶媒(酢酸エチルな
ど)で当該物質を抽出することもできる。
は、当該物質が脂溶性酸性物質であるので、そのような
微生物代謝産物を採取するのに通常用いられる分離・精
製手段が適宜利用される。例えば、夾雑物との溶解度の
差を利用する方法、活性炭,非イオン性ハイポーラス樹
脂,シリカゲル,アルミナ,デキストランゲル等の各種
担体を用いるクロマトグラフィーなどが、それぞれ単独
または組合わせて利用される。培養物中に生産されるT
AN−1364を採取する方法を具体的に説明すると、
まず、培養液を酸性ないし中性として酢酸エチルのよう
な水と混和しない有機溶媒で抽出する。抽出に用いられ
る有機溶媒としては、酢酸エチル,酢酸ブチルのような
エステル類,クロロホルム,塩化メチレンのようなハロ
ゲン化炭化水素類,n−ブタノール,i−ブタノールのよ
うなアルコール類などが挙げられる。又は、培養液にメ
タノール,アセトンのような水と混和する有機溶媒を加
えて撹拌,抽出した後、抽出液の有機溶媒を留去してか
ら上記のような水と混和しない有機溶媒(酢酸エチルな
ど)で当該物質を抽出することもできる。
【0026】このようにして得られた抽出液を、酸性水
及び水で順次洗い、濃縮して得られる粗粉末をシリカゲ
ルのカラムクロマトグラフィーに付す。展開溶媒として
は、例えばクロロホルム−メタノールあるいはヘキサン
−酢酸エチルなどの混合溶媒に酢酸,シュウ酸などの酸
を添加した系が用いられ、順々各々の溶媒系中のメタノ
ールあるいは酢酸エチルなどの極性溶媒の比率を増して
いくことにより、他の夾雑物と分離して溶出することが
できる。このようにして溶出されたTAN−1364を
含む画分を濃縮し、クロロホルム又は酢酸エチルなどの
有機溶媒に再溶解して、希塩酸及び水で順次洗浄した
後、濃縮すると、TAN−1364の粗結晶が得られ
る。これをメタノールなどの溶媒から再結晶すると、T
AN−1364のコンプレックスが無色の結晶として得
られる。
及び水で順次洗い、濃縮して得られる粗粉末をシリカゲ
ルのカラムクロマトグラフィーに付す。展開溶媒として
は、例えばクロロホルム−メタノールあるいはヘキサン
−酢酸エチルなどの混合溶媒に酢酸,シュウ酸などの酸
を添加した系が用いられ、順々各々の溶媒系中のメタノ
ールあるいは酢酸エチルなどの極性溶媒の比率を増して
いくことにより、他の夾雑物と分離して溶出することが
できる。このようにして溶出されたTAN−1364を
含む画分を濃縮し、クロロホルム又は酢酸エチルなどの
有機溶媒に再溶解して、希塩酸及び水で順次洗浄した
後、濃縮すると、TAN−1364の粗結晶が得られ
る。これをメタノールなどの溶媒から再結晶すると、T
AN−1364のコンプレックスが無色の結晶として得
られる。
【0027】TAN−1364のコンプレックスを酢酸
エチルにとかし、ジアゾメタンでメチル化して得られる
混合物を分取高速クロマトグラフィー(カラム,YMC
−pack SH−343 S−15 ODS;移動相,9
0%アセトニトリル水;流速,10ml/分;検出,UV
214nm)に付し、成分Aのメチル体のみを含む画分を
濃縮した後、エタノール−水から結晶化すると、TAN
−1364Aのモノメチル体(一般式[I]においてR1が
メチル基、R2が14−メチルペンタデカンノイル基で
表される化合物)が無色の結晶として得られる。成分B
のメチル体のみを含む画分を濃縮後、エタノール−水か
ら結晶化すると、TAN−1364Bのモノメチル体
(一般式[I]においてR1がメチル基、R2がヘキサデカノ
イル基で表される化合物)が無色の結晶として得られ
る。
エチルにとかし、ジアゾメタンでメチル化して得られる
混合物を分取高速クロマトグラフィー(カラム,YMC
−pack SH−343 S−15 ODS;移動相,9
0%アセトニトリル水;流速,10ml/分;検出,UV
214nm)に付し、成分Aのメチル体のみを含む画分を
濃縮した後、エタノール−水から結晶化すると、TAN
−1364Aのモノメチル体(一般式[I]においてR1が
メチル基、R2が14−メチルペンタデカンノイル基で
表される化合物)が無色の結晶として得られる。成分B
のメチル体のみを含む画分を濃縮後、エタノール−水か
ら結晶化すると、TAN−1364Bのモノメチル体
(一般式[I]においてR1がメチル基、R2がヘキサデカノ
イル基で表される化合物)が無色の結晶として得られ
る。
【0028】このようにして単離されたA及びBのモノ
メチル体各々を例えば、テトラヒドロフラン−水−酢酸
のような混合溶媒中で酸加水分解に付し、メタノール−
水のような混合溶媒から結晶化することにより、A及び
Bをそれぞれ結晶として単離することが出来る。このよ
うにして得られた生理活性物質TAN−1364A,B
ならびにそれらのモノメチル体の物理化学的性質は、次
に示す通りである。 (1)TAN−1364A(遊離体) 1)形状:無色の結晶 2)融点:93−94℃ 3)比旋光度:[α]D 26 +58.6°(c=0.53, CHCl3) 4)分子量:368(EIMS) 5)分子式:C21H36O5 6)元素分析値: 計算値:C,68.45; H,9.85 実測値:C,68.33; H,9.92 7)紫外線吸収スペクトル:メタノール中 λmax (ε): 231(7700), 267(12500)nm 8)赤外線吸収スペクトル(KBr錠法による): 3350, 3250, 2925, 2860, 1750, 1670,1605, 1465, 138
5, 1335, 1305,1245, 1215, 1160, 1085, 1070, 1045,
1030, 905, 880, 795, 770,720, 640(cm-1, 〔図
1〕参照) 9)1H核磁気共鳴スペクトル(300MHz,d6-DMSO中でのケミ
カルシフト,δppm):0.84(6H,d), 1.14(2H,m), 1.24(1
8H,br.s), 1.50(1H,m), 1.51(2H,m), 2.75(2H,br.t),
3.68(1H,dd), 3.76(1H,dd), 4.70(1H,br.s) 10)13C核磁気共鳴スペクトル(75MHz,d6-DMSO中でのケ
ミカルシフト,δppm): 22.4×2(q), 24.4(t), 26.7(t), 27.3(d), 28.7 (t),
28.7(t), 28.8(t),28.9(t), 29.0×2(t), 29.0(t), 2
9.2(t), 37.1(t), 38.4(t), 59.7(t),80.4(d), 100.0
(s), 170.6(s), 190.6(s),192.8(s)ただし、s:シング
レット(singlet), d:ダブレット(doublet), t:トリプ
レット(triplet), q:クアルテット(quartet)を示す。 11)呈色反応: 陽性:バートン,エールリッヒ,ヨウ素,2,4−ジニ
トロフェニルヒドラジン 陰性:ニンヒドリン,ドラーゲンドルフ 12)溶解性: 可溶:クロロホルム,酢酸エチル,ジメチルスルホキシ
ド 難溶:水,ヘキサン 13)薄層クロマトグラフィー(担体,シリカゲルガラスプ
レート60F254,0.25mm, 独メルク社製): 展 開 溶 媒 Rf クロロホルム−メタノール−酢酸(20:2:1) 0.23 クロロホルム−メタノール−トルエン(7:3:3) 0.44 14)酸性,中性,塩基性の別:酸性
メチル体各々を例えば、テトラヒドロフラン−水−酢酸
のような混合溶媒中で酸加水分解に付し、メタノール−
水のような混合溶媒から結晶化することにより、A及び
Bをそれぞれ結晶として単離することが出来る。このよ
うにして得られた生理活性物質TAN−1364A,B
ならびにそれらのモノメチル体の物理化学的性質は、次
に示す通りである。 (1)TAN−1364A(遊離体) 1)形状:無色の結晶 2)融点:93−94℃ 3)比旋光度:[α]D 26 +58.6°(c=0.53, CHCl3) 4)分子量:368(EIMS) 5)分子式:C21H36O5 6)元素分析値: 計算値:C,68.45; H,9.85 実測値:C,68.33; H,9.92 7)紫外線吸収スペクトル:メタノール中 λmax (ε): 231(7700), 267(12500)nm 8)赤外線吸収スペクトル(KBr錠法による): 3350, 3250, 2925, 2860, 1750, 1670,1605, 1465, 138
5, 1335, 1305,1245, 1215, 1160, 1085, 1070, 1045,
1030, 905, 880, 795, 770,720, 640(cm-1, 〔図
1〕参照) 9)1H核磁気共鳴スペクトル(300MHz,d6-DMSO中でのケミ
カルシフト,δppm):0.84(6H,d), 1.14(2H,m), 1.24(1
8H,br.s), 1.50(1H,m), 1.51(2H,m), 2.75(2H,br.t),
3.68(1H,dd), 3.76(1H,dd), 4.70(1H,br.s) 10)13C核磁気共鳴スペクトル(75MHz,d6-DMSO中でのケ
ミカルシフト,δppm): 22.4×2(q), 24.4(t), 26.7(t), 27.3(d), 28.7 (t),
28.7(t), 28.8(t),28.9(t), 29.0×2(t), 29.0(t), 2
9.2(t), 37.1(t), 38.4(t), 59.7(t),80.4(d), 100.0
(s), 170.6(s), 190.6(s),192.8(s)ただし、s:シング
レット(singlet), d:ダブレット(doublet), t:トリプ
レット(triplet), q:クアルテット(quartet)を示す。 11)呈色反応: 陽性:バートン,エールリッヒ,ヨウ素,2,4−ジニ
トロフェニルヒドラジン 陰性:ニンヒドリン,ドラーゲンドルフ 12)溶解性: 可溶:クロロホルム,酢酸エチル,ジメチルスルホキシ
ド 難溶:水,ヘキサン 13)薄層クロマトグラフィー(担体,シリカゲルガラスプ
レート60F254,0.25mm, 独メルク社製): 展 開 溶 媒 Rf クロロホルム−メタノール−酢酸(20:2:1) 0.23 クロロホルム−メタノール−トルエン(7:3:3) 0.44 14)酸性,中性,塩基性の別:酸性
【0029】(2)TAN−1364B(遊離体) 1)形状:無色の結晶 2)融点:106.5−108℃ 3)比旋光度:[α]D 26 +58.5°(c=0.50, CHCl3) 4)分子量:368(EIMS) 5)分子式:C21H36O5 6)元素分析値: 計算値:C,68.45; H,9.85 実測値:C,68.41; H,9.96 7)紫外線吸収スペクトル: λmax (ε): 230(7900), 268(12700)nm 8)赤外線吸収スペクトル(KBr錠法による): 3350, 3240, 2925, 2860, 1750, 1670,1605, 1470, 139
0, 1330, 1315,1300, 1280, 1250, 1240, 1210, 1160,
1085,1070, 1045, 905, 880,795, 770, 720, 640
(cm-1, 図2参照) 9)1H核磁気共鳴スペクトル(300MHz,d6-DMSO中でのケミ
カルシフト,δppm): 0.85(3H,br.t), 1.24(24H,br.s), 1.51(2H,m), 2.75(2
H,br.t), 3.68(1H,dd), 3.76(1H,dd), 4.71(1H,br.s) 10)13C核磁気共鳴スペクトル(75MHz,d6-DMSO中でのケ
ミカルシフト,δppm): 13.9(q), 22.0(t), 24.4(t), 28.6(d),28.7(t), 28.7
(t), 28.8(t), 28.9×2(t), 29.0×4(t), 31.2(t), 37.
1(t), 59.7(t), 80.4(d), 100.0(s), 170.5(s), 190.5
(s), 192.8(s) 11)呈色反応: 陽性:バートン,エールリッヒ,ヨウ素,2,4−ジニ
トロフェニルヒドラジン 陰性:ニンヒドリン,ドラーゲンドルフ 12)溶解性: 可溶:クロロホルム,酢酸エチル,ジメチルスルホキシ
ド 難溶:水,ヘキサン 13)薄層クロマトグラフィー(担体,シリカゲルガラスプ
レート60F254,0.25mm, 独メルク社製): 展 開 溶 媒 Rf クロロホルム−メタノール−酢酸(20:2:1) 0.23 クロロホルム−メタノール−トルエン(7:3:3) 0.44 14)酸性,中性,塩基性の別:酸性
0, 1330, 1315,1300, 1280, 1250, 1240, 1210, 1160,
1085,1070, 1045, 905, 880,795, 770, 720, 640
(cm-1, 図2参照) 9)1H核磁気共鳴スペクトル(300MHz,d6-DMSO中でのケミ
カルシフト,δppm): 0.85(3H,br.t), 1.24(24H,br.s), 1.51(2H,m), 2.75(2
H,br.t), 3.68(1H,dd), 3.76(1H,dd), 4.71(1H,br.s) 10)13C核磁気共鳴スペクトル(75MHz,d6-DMSO中でのケ
ミカルシフト,δppm): 13.9(q), 22.0(t), 24.4(t), 28.6(d),28.7(t), 28.7
(t), 28.8(t), 28.9×2(t), 29.0×4(t), 31.2(t), 37.
1(t), 59.7(t), 80.4(d), 100.0(s), 170.5(s), 190.5
(s), 192.8(s) 11)呈色反応: 陽性:バートン,エールリッヒ,ヨウ素,2,4−ジニ
トロフェニルヒドラジン 陰性:ニンヒドリン,ドラーゲンドルフ 12)溶解性: 可溶:クロロホルム,酢酸エチル,ジメチルスルホキシ
ド 難溶:水,ヘキサン 13)薄層クロマトグラフィー(担体,シリカゲルガラスプ
レート60F254,0.25mm, 独メルク社製): 展 開 溶 媒 Rf クロロホルム−メタノール−酢酸(20:2:1) 0.23 クロロホルム−メタノール−トルエン(7:3:3) 0.44 14)酸性,中性,塩基性の別:酸性
【0030】(3)TAN−1364Aモノメチル体 1)形状:無色の結晶 2)融点:56−60℃ 3)比旋光度:[α]D 26 +21.8°(c=0.50, CHCl3) 4)分子量:382(EIMS) 5)分子式:C22H38O5 6)元素分析値: 計算値:C,69.08; H,10.01 実測値:C,68.91; H,10.27 7)紫外線吸収スペクトル:メタノール中 λ max (ε): 248(10300)nm 8)1H核磁気共鳴スペクトル(300MHz,重クロロホルム中
でのケミカルシフト,δppm): 0.86(6H,d), 1.16(2H,m), 1.26(18H,br.s), 1.51(1H,
m), 1.61(2H,m), 2.37(1H,br.), 2.95(2H,m), 3.88(1H,
dd), 4.07(1H,dd), 4.13(3H,s), 4.77(1H,dd) 9)13C核磁気共鳴スペクトル(75MHz,重クロロホルム中
でのケミカルシフト,δppm): 22.7×2(q), 23.9(t), 27.4(t), 28.0(d), 29.2(t), 2
9.5(t), 29.5(t), 29.6(t), 29.7(t), 29.7(t), 29.7
(t), 30.0(t), 39.1(t), 42.6(t), 61.1(t),63.2(q), 7
8.6(d), 106.3(s), 170.4(s),179.2(s), 197.5(s)
でのケミカルシフト,δppm): 0.86(6H,d), 1.16(2H,m), 1.26(18H,br.s), 1.51(1H,
m), 1.61(2H,m), 2.37(1H,br.), 2.95(2H,m), 3.88(1H,
dd), 4.07(1H,dd), 4.13(3H,s), 4.77(1H,dd) 9)13C核磁気共鳴スペクトル(75MHz,重クロロホルム中
でのケミカルシフト,δppm): 22.7×2(q), 23.9(t), 27.4(t), 28.0(d), 29.2(t), 2
9.5(t), 29.5(t), 29.6(t), 29.7(t), 29.7(t), 29.7
(t), 30.0(t), 39.1(t), 42.6(t), 61.1(t),63.2(q), 7
8.6(d), 106.3(s), 170.4(s),179.2(s), 197.5(s)
【0031】(4)TAN−1364Bモノメチル体 1)形状:無色の結晶 2)融点:72−75℃ 3)比旋光度:[α]D 26 +24.6°(c=0.48, CHCl3) 4)分子量:382(EIMS) 5)分子式:C22H38O5 6)元素分析値: 計算値:C,69.08; H,10.01 実測値:C,69.14; H,10.33 7)紫外線吸収スペクトル: λ max (ε): 248(10700)nm 8)1H核磁気共鳴スペクトル(300MHz,重クロロホルム中
でのケミカルシフト,δppm): 0.88(3H,br.t), 1.26(24H,br.s), 1.61(2H,m), 2.67(1
H,br.), 2.95(2H,m), 3.88(1H,dd), 4.07(1H,dd), 4.13
(3H,s), 4.77(1H,dd) 9)13C核磁気共鳴スペクトル(75MHz,重クロロホルム中
でのケミカルシフト,δppm): 14.1(q), 22.7(t), 23.9(t), 29.2(t),29.4(t), 29.5
(t), 29.5(t), 29.6(t), 29.7×2(t), 29.7×3(t), 31.
9(t),42.6(t), 61.1(t), 78.6(d),106.3(s), 170.4(s),
179.2(s), 197.5(s)
でのケミカルシフト,δppm): 0.88(3H,br.t), 1.26(24H,br.s), 1.61(2H,m), 2.67(1
H,br.), 2.95(2H,m), 3.88(1H,dd), 4.07(1H,dd), 4.13
(3H,s), 4.77(1H,dd) 9)13C核磁気共鳴スペクトル(75MHz,重クロロホルム中
でのケミカルシフト,δppm): 14.1(q), 22.7(t), 23.9(t), 29.2(t),29.4(t), 29.5
(t), 29.5(t), 29.6(t), 29.7×2(t), 29.7×3(t), 31.
9(t),42.6(t), 61.1(t), 78.6(d),106.3(s), 170.4(s),
179.2(s), 197.5(s)
【0032】又、TAN−1364A及びBは、酸性物
質であるので、それ自体公知の方法で、ナトリウム塩,
カリウム塩,カルシウム塩等の金属塩,アンモニウム
塩,あるいはトリエチルアミン塩,エタノールアミン塩
などの有機アミンとの塩など、生理学的に許容される塩
を形成させることができる。
質であるので、それ自体公知の方法で、ナトリウム塩,
カリウム塩,カルシウム塩等の金属塩,アンモニウム
塩,あるいはトリエチルアミン塩,エタノールアミン塩
などの有機アミンとの塩など、生理学的に許容される塩
を形成させることができる。
【0033】次に、TAN−1364の誘導体の製造法
について述べる。TAN−1364を、例えば酢酸溶媒
中のような酸性条件下、例えば臭素等のハロゲンで5分
ないし24時間処理すると、脱アシル化反応と同時にハ
ロゲンの置換反応が起こり3−ハロ−5−ヒドロキシメ
チルテトロン酸が得られる。用いるハロゲンの量はTA
N−1364の1モルに対し2〜50である。上記で得
られた化合物を、例えばメタノール,エタノール等の適
当な溶媒中、例えばパラジウム触媒(例、パラジウム炭
素,パラジウム黒,酸化パラジウムなど),白金触媒
(例、酸化白金,白金黒など)等の通常接触還元に用いら
れる触媒の存在下、水素気流中5分ないし24時間処理
することによりハロゲン原子が水素に置換し5−ヒドロ
キシメチルテトロン酸が得られる。この5−ヒドロキシ
メチルテトロン酸は、実施例に後述するように、2−デ
オキシリボースより合成することもできる。
について述べる。TAN−1364を、例えば酢酸溶媒
中のような酸性条件下、例えば臭素等のハロゲンで5分
ないし24時間処理すると、脱アシル化反応と同時にハ
ロゲンの置換反応が起こり3−ハロ−5−ヒドロキシメ
チルテトロン酸が得られる。用いるハロゲンの量はTA
N−1364の1モルに対し2〜50である。上記で得
られた化合物を、例えばメタノール,エタノール等の適
当な溶媒中、例えばパラジウム触媒(例、パラジウム炭
素,パラジウム黒,酸化パラジウムなど),白金触媒
(例、酸化白金,白金黒など)等の通常接触還元に用いら
れる触媒の存在下、水素気流中5分ないし24時間処理
することによりハロゲン原子が水素に置換し5−ヒドロ
キシメチルテトロン酸が得られる。この5−ヒドロキシ
メチルテトロン酸は、実施例に後述するように、2−デ
オキシリボースより合成することもできる。
【0034】5−ヒドロキシメチルテトロン酸の水酸基
に保護基を導入した後、例えば四塩化チタン,塩化アル
ミニウム,三フッ化ホウ素−エーテルコンプレックス等
のルイス酸存在下、例えばニトロベンゼン,ジオキサン
等の溶媒中、前述の置換されていてもよい炭素数2〜2
5のアシル基に対応するカルボン酸から誘導される酸ハ
ロゲン化物を、室温から溶媒の沸点までの温度で、1〜
24時間反応させ3−アシル−5−ヒドロキシメチルテ
トロン酸の5位ヒドロキシメチルの水酸基が保護された
化合物を得ることができる。5−ヒドロキシメチルテト
ロン酸の水酸基に保護基を導入した後、例えば塩化メチ
レン,1,2−ジクロルメタン等の溶媒中、例えばトリ
エチルアミン,ジメチルアミノピリジン,1,8−ジア
ザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7等の有機塩基存在
下、前述の置換されていてもよい炭素数2〜25のアシ
ル基に対応するカルボン酸から誘導される酸無水物を、
室温から約60℃までの温度で5分ないし72時間反応
させ3−アシル−5−ヒドロキシメチルテトロン酸の5
位ヒドロキシメチルの水酸基が保護された化合物を得る
ことができる。さらに本反応において、酸無水物の代わ
りに、該遊離酸とジシクロヘキシルカルボジイミド類で
代替することもできる。又、場合によっては、酸無水物
の代りに酸ハロゲン化合物を用いることもできる。
に保護基を導入した後、例えば四塩化チタン,塩化アル
ミニウム,三フッ化ホウ素−エーテルコンプレックス等
のルイス酸存在下、例えばニトロベンゼン,ジオキサン
等の溶媒中、前述の置換されていてもよい炭素数2〜2
5のアシル基に対応するカルボン酸から誘導される酸ハ
ロゲン化物を、室温から溶媒の沸点までの温度で、1〜
24時間反応させ3−アシル−5−ヒドロキシメチルテ
トロン酸の5位ヒドロキシメチルの水酸基が保護された
化合物を得ることができる。5−ヒドロキシメチルテト
ロン酸の水酸基に保護基を導入した後、例えば塩化メチ
レン,1,2−ジクロルメタン等の溶媒中、例えばトリ
エチルアミン,ジメチルアミノピリジン,1,8−ジア
ザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7等の有機塩基存在
下、前述の置換されていてもよい炭素数2〜25のアシ
ル基に対応するカルボン酸から誘導される酸無水物を、
室温から約60℃までの温度で5分ないし72時間反応
させ3−アシル−5−ヒドロキシメチルテトロン酸の5
位ヒドロキシメチルの水酸基が保護された化合物を得る
ことができる。さらに本反応において、酸無水物の代わ
りに、該遊離酸とジシクロヘキシルカルボジイミド類で
代替することもできる。又、場合によっては、酸無水物
の代りに酸ハロゲン化合物を用いることもできる。
【0035】一般式(I)のR1がアルキル基である化合
物は、前記のR1がアシル基である化合物を還元反応に
付すことにより製造することができる。該還元剤として
は、水素化ホウ素金属類、例えばシアノ水素化ホウ素ナ
トリウムが挙げられる。反応は、テトラヒドロフラン,
ジオキサン,ジメトキシエタン,メタノール,エタノー
ル,塩化メチレン,クロロホルム,水などの溶媒中で行
われるが、還元剤によっては、酸性条件下で反応を行う
ことが好ましい。反応は一般に−80℃ないし+80
℃,好ましくは0℃ないし50℃の温度で行われ、反応
時間も5分ないし48時間の範囲で、還元剤,溶媒等の
条件に合わせて、反応の進行状況を薄層クロマトグラフ
ィーなどで調べながら、調節することができる。
物は、前記のR1がアシル基である化合物を還元反応に
付すことにより製造することができる。該還元剤として
は、水素化ホウ素金属類、例えばシアノ水素化ホウ素ナ
トリウムが挙げられる。反応は、テトラヒドロフラン,
ジオキサン,ジメトキシエタン,メタノール,エタノー
ル,塩化メチレン,クロロホルム,水などの溶媒中で行
われるが、還元剤によっては、酸性条件下で反応を行う
ことが好ましい。反応は一般に−80℃ないし+80
℃,好ましくは0℃ないし50℃の温度で行われ、反応
時間も5分ないし48時間の範囲で、還元剤,溶媒等の
条件に合わせて、反応の進行状況を薄層クロマトグラフ
ィーなどで調べながら、調節することができる。
【0036】還元方法としては、触媒存在下、接触還元
を用いることもできる。即ち、R1がアシル基である化
合物を、例えばメタノール,エタノール等の適当な溶媒
中、例えばパラジウム触媒(例、パラジウム炭素,パラ
ジウム黒,酸化パラジウムなど),白金触媒(例、酸化
白金,白金黒など)等の通常接触還元に用いられる触媒
の存在下、水素気流中10分ないし48時間処理するこ
とにより、R1がアルキル基である化合物を得ることが
できる。更に、R1に直接アルキル基を導入する方法と
して、トリチルクロリドのような活性ハロゲン化アルキ
ル化合物を水酸基の保護されていてもよい5−ヒドロキ
シテトロン酸と例えば、四塩化チタン,三フッ化ホウ素
−エーテルコンプレックス,塩化アルミニウム等のルイ
ス酸存在下、例えばニトロベンゼン,ジオキサン等の溶
媒中、室温から溶媒の沸点までの温度で1〜48時間反
応させて、R1がアルキル基である化合物を得ることも
できる。
を用いることもできる。即ち、R1がアシル基である化
合物を、例えばメタノール,エタノール等の適当な溶媒
中、例えばパラジウム触媒(例、パラジウム炭素,パラ
ジウム黒,酸化パラジウムなど),白金触媒(例、酸化
白金,白金黒など)等の通常接触還元に用いられる触媒
の存在下、水素気流中10分ないし48時間処理するこ
とにより、R1がアルキル基である化合物を得ることが
できる。更に、R1に直接アルキル基を導入する方法と
して、トリチルクロリドのような活性ハロゲン化アルキ
ル化合物を水酸基の保護されていてもよい5−ヒドロキ
シテトロン酸と例えば、四塩化チタン,三フッ化ホウ素
−エーテルコンプレックス,塩化アルミニウム等のルイ
ス酸存在下、例えばニトロベンゼン,ジオキサン等の溶
媒中、室温から溶媒の沸点までの温度で1〜48時間反
応させて、R1がアルキル基である化合物を得ることも
できる。
【0037】TAN−1364又は上記3−アシル又は
3−アルキル−5−ヒドロキシメチルテトロン酸の5位
のヒドロキシメチルの水酸基が保護されていてもよい化
合物に、例えばジメチルホルムアミド,塩化メチレン,
酢酸エチル等の溶媒中、ジアゾアルカン,ハロゲン化ア
ルキル,アルキル硫酸エステル等のアルキル化剤を、氷
冷から溶媒の沸点までの適当な温度で反応させ、4−O
−アルキル−3−アシル−5−ヒドロキシテトロン酸又
はヒドロキシメチル基の水酸基が保護された化合物を得
ることができる。又、R2にアラルキル基を導入するに
は、前述のアルキル化と同様、ジアゾアルカン(ジフェ
ニルジアゾメタン等),ハロゲン化アルキル(臭化ベン
ジル,p−ニトロ臭化ベンジル等)などのアルキル化剤
を、ジメチルホルムアミド,塩化メチレン,酢酸エチル
等の溶媒中、要すれば塩基の存在下、冷却から溶媒の沸
点までの適当な温度で反応させればよい。更に、R2に
アシル基を導入するには、ジメチルホルムアミドのよう
な溶媒中、例えばトリエチルアミンなどの有機塩基存在
下、酸ハロゲン化物を−20℃ないし20℃の温度で、
1分ないし10時間反応させればよい。
3−アルキル−5−ヒドロキシメチルテトロン酸の5位
のヒドロキシメチルの水酸基が保護されていてもよい化
合物に、例えばジメチルホルムアミド,塩化メチレン,
酢酸エチル等の溶媒中、ジアゾアルカン,ハロゲン化ア
ルキル,アルキル硫酸エステル等のアルキル化剤を、氷
冷から溶媒の沸点までの適当な温度で反応させ、4−O
−アルキル−3−アシル−5−ヒドロキシテトロン酸又
はヒドロキシメチル基の水酸基が保護された化合物を得
ることができる。又、R2にアラルキル基を導入するに
は、前述のアルキル化と同様、ジアゾアルカン(ジフェ
ニルジアゾメタン等),ハロゲン化アルキル(臭化ベン
ジル,p−ニトロ臭化ベンジル等)などのアルキル化剤
を、ジメチルホルムアミド,塩化メチレン,酢酸エチル
等の溶媒中、要すれば塩基の存在下、冷却から溶媒の沸
点までの適当な温度で反応させればよい。更に、R2に
アシル基を導入するには、ジメチルホルムアミドのよう
な溶媒中、例えばトリエチルアミンなどの有機塩基存在
下、酸ハロゲン化物を−20℃ないし20℃の温度で、
1分ないし10時間反応させればよい。
【0038】ヒドロキシメチル基の水酸基をアシル化し
て、R3がアシルオキシである化合物とするには、例え
ば次のような方法によって行われる。即ち、5−ヒドロ
キシメチルテトロン酸をジオキサン,ジエチルエーテ
ル,酢酸等の溶媒中、例えば四塩化チタン,塩化アルミ
ニウム,三フッ化ホウ素−エーテルコンプレックス等の
ルイス酸存在下、前述の置換されていてもよい炭素数1
〜25のアシル基に対応するカルボン酸から誘導される
酸無水物又は酸ハロゲン化物を、室温から溶媒の沸点ま
での温度で、1分ないし24時間反応させて、R3がア
シルオキシである化合物を得ることができる。
て、R3がアシルオキシである化合物とするには、例え
ば次のような方法によって行われる。即ち、5−ヒドロ
キシメチルテトロン酸をジオキサン,ジエチルエーテ
ル,酢酸等の溶媒中、例えば四塩化チタン,塩化アルミ
ニウム,三フッ化ホウ素−エーテルコンプレックス等の
ルイス酸存在下、前述の置換されていてもよい炭素数1
〜25のアシル基に対応するカルボン酸から誘導される
酸無水物又は酸ハロゲン化物を、室温から溶媒の沸点ま
での温度で、1分ないし24時間反応させて、R3がア
シルオキシである化合物を得ることができる。
【0039】次に、ヒドロキシメチル基の水酸基を、カ
ルバモイル化して、R3がアルキル又はアリルカルバモ
イルオキシである化合物とするには、例えば次のような
方法で行われる。即ち、4位の水酸基を、例えばベンジ
ル基などで保護した後、塩化メチレン,クロロホルム等
の有機溶媒中、ピリジンのような有機塩基存在下、α−
クロロエチルクロロホルメートの塩化メチレン溶液と反
応させて、活性中間体を得、これを更に塩化メチレンな
どの有機溶媒中で炭素数1〜25の置換基を有していて
もよいアルキルアミン又はアリルアミンと0℃ないし5
0℃で1時間ないし48時間反応させて、R3がアルキ
ル又はアリルカルバモイルオキシである化合物を得るこ
とができる。R2のベンジル基のような保護基は、要す
れば接触還元などの方法で脱保護すれば4位が水酸基で
ある化合物を得ることができる。又、別に4位の保護さ
れた5−ヒドロキシメチルテトロン酸を塩基存在下、ア
ルキル又はアリルイソシアネートと反応させることによ
っても、所望のR3がアルキル又はアリルカルバモイル
オキシ体を得ることができる。
ルバモイル化して、R3がアルキル又はアリルカルバモ
イルオキシである化合物とするには、例えば次のような
方法で行われる。即ち、4位の水酸基を、例えばベンジ
ル基などで保護した後、塩化メチレン,クロロホルム等
の有機溶媒中、ピリジンのような有機塩基存在下、α−
クロロエチルクロロホルメートの塩化メチレン溶液と反
応させて、活性中間体を得、これを更に塩化メチレンな
どの有機溶媒中で炭素数1〜25の置換基を有していて
もよいアルキルアミン又はアリルアミンと0℃ないし5
0℃で1時間ないし48時間反応させて、R3がアルキ
ル又はアリルカルバモイルオキシである化合物を得るこ
とができる。R2のベンジル基のような保護基は、要す
れば接触還元などの方法で脱保護すれば4位が水酸基で
ある化合物を得ることができる。又、別に4位の保護さ
れた5−ヒドロキシメチルテトロン酸を塩基存在下、ア
ルキル又はアリルイソシアネートと反応させることによ
っても、所望のR3がアルキル又はアリルカルバモイル
オキシ体を得ることができる。
【0040】R3がハロゲンである化合物は、R2がベン
ジルなどで保護された化合物を、ピリジンのような有機
塩基存在下に大過剰の塩化チオニルなどのハロゲン化チ
オニルと反応させることにより得ることができる。な
お、ヒドロキシメチル基の水酸基が保護された化合物が
必要な場合、その保護基としては、例えばトリメチルシ
リル,トリエチルシリル,第三級ブチル−ジメチルシリ
ル,トリ第三級ブチルシリル等のトリ(低級)アルキルシ
リル、例えばメチル−ジフェニルシリル,エチル−ジフ
ェニルシリル,プロピル−ジフェニルシリル,第三級ブ
チル−ジフェニルシリル等の低級アルキル−ジアリール
シリル等のようなトリ置換シリル基、カルボン酸および
スルホン酸から誘導される脂肪族アシル基、芳香族アシ
ル基および芳香族基で置換された脂肪族アシル基のよう
なアシル基等が挙げられる。
ジルなどで保護された化合物を、ピリジンのような有機
塩基存在下に大過剰の塩化チオニルなどのハロゲン化チ
オニルと反応させることにより得ることができる。な
お、ヒドロキシメチル基の水酸基が保護された化合物が
必要な場合、その保護基としては、例えばトリメチルシ
リル,トリエチルシリル,第三級ブチル−ジメチルシリ
ル,トリ第三級ブチルシリル等のトリ(低級)アルキルシ
リル、例えばメチル−ジフェニルシリル,エチル−ジフ
ェニルシリル,プロピル−ジフェニルシリル,第三級ブ
チル−ジフェニルシリル等の低級アルキル−ジアリール
シリル等のようなトリ置換シリル基、カルボン酸および
スルホン酸から誘導される脂肪族アシル基、芳香族アシ
ル基および芳香族基で置換された脂肪族アシル基のよう
なアシル基等が挙げられる。
【0041】脂肪族アシル基としては、例えばホルミ
ル,アセチル,プロピオニル,ブチリル,バレリル,ピ
バロイル,カルボキシアセチル,カルボキシプロピオニ
ル等の、カルボキシのような適当な置換基を1個以上有
していてもよい低級アルカノイル基、例えばシクロプロ
ピルオキシアセチル,シクロブチルオキシプロピオニ
ル,シクロヘプチルオキシブチリル,メンチルオキシア
セチル,メンチルオキシプロピオニル,メンチルオキシ
ブチリル等の、低級アルキルのような適当な置換基を1
個以上有していてもよいシクロ(低級)アルコキシ(低級)
アルカノイル基等が挙げられる。
ル,アセチル,プロピオニル,ブチリル,バレリル,ピ
バロイル,カルボキシアセチル,カルボキシプロピオニ
ル等の、カルボキシのような適当な置換基を1個以上有
していてもよい低級アルカノイル基、例えばシクロプロ
ピルオキシアセチル,シクロブチルオキシプロピオニ
ル,シクロヘプチルオキシブチリル,メンチルオキシア
セチル,メンチルオキシプロピオニル,メンチルオキシ
ブチリル等の、低級アルキルのような適当な置換基を1
個以上有していてもよいシクロ(低級)アルコキシ(低級)
アルカノイル基等が挙げられる。
【0042】芳香族アシル基としては、例えばベンゾイ
ル,トルオイル,ナフトイル,ニトロベンゾイル,ジニ
トロベンゾイル等の、ニトロのような適当な置換基を1
個以上有していてもよいアロイル基、例えばベンゼンス
ルホニル,トルエンスルホニル,ナフタレンスルホニ
ル,フルオロベンゼンスルホニル,クロロベンゼンスル
ホニル,ブロモベンゼンスルホニル,ヨードベンゼンス
ルホニル等の、ハロゲンのような適当な置換基を1個以
上有していてもよいアレーンスルホニル基等が挙げられ
る。
ル,トルオイル,ナフトイル,ニトロベンゾイル,ジニ
トロベンゾイル等の、ニトロのような適当な置換基を1
個以上有していてもよいアロイル基、例えばベンゼンス
ルホニル,トルエンスルホニル,ナフタレンスルホニ
ル,フルオロベンゼンスルホニル,クロロベンゼンスル
ホニル,ブロモベンゼンスルホニル,ヨードベンゼンス
ルホニル等の、ハロゲンのような適当な置換基を1個以
上有していてもよいアレーンスルホニル基等が挙げられ
る。
【0043】芳香族基で置換された脂肪族アシル基とし
ては、例えばフェニルアセチル,フェニルプロピオニ
ル,フェニルブチリル,2−トリフルオロメチル−2−
メトキシ−2−フェニルアセチル,2−エチル−2−ト
リフルオロメチル−2−フェニルアセチル等の、低級ア
ルコキシおよびトリハロ(低級)アルキルのような適当な
置換基を1個以上有していてもよいアリール(低級)アル
カノイル基等が挙げられる。上記アシル基中、好ましい
アシル基としては、C1〜C4アルカノイル基、シクロア
ルキル部分に(C1〜C4)アルキルを2個有するシクロ
(C5〜C6)アルキルオキシ(C1〜C4)アルカノイル基、
ニトロを1個または2個有していてもよいベンゾイル
基、ハロゲンを有するベンゼンスルホニル基、C1〜C4
アルコキシとトリハロ(C1〜C4)アルキルを有するフェ
ニル(C1〜C4)アルカノイル基が挙げられる。
ては、例えばフェニルアセチル,フェニルプロピオニ
ル,フェニルブチリル,2−トリフルオロメチル−2−
メトキシ−2−フェニルアセチル,2−エチル−2−ト
リフルオロメチル−2−フェニルアセチル等の、低級ア
ルコキシおよびトリハロ(低級)アルキルのような適当な
置換基を1個以上有していてもよいアリール(低級)アル
カノイル基等が挙げられる。上記アシル基中、好ましい
アシル基としては、C1〜C4アルカノイル基、シクロア
ルキル部分に(C1〜C4)アルキルを2個有するシクロ
(C5〜C6)アルキルオキシ(C1〜C4)アルカノイル基、
ニトロを1個または2個有していてもよいベンゾイル
基、ハロゲンを有するベンゼンスルホニル基、C1〜C4
アルコキシとトリハロ(C1〜C4)アルキルを有するフェ
ニル(C1〜C4)アルカノイル基が挙げられる。
【0044】水酸基の保護基は、水酸基に慣用の導入剤
を反応させて導入されるが、その導入剤としては、例え
ば塩化トリメチルシリル,臭化トリエチルシリル,塩化
トリブチルシリル,塩化t−ブチルジメチルシリル等の
トリ(低級)アルキルシリルハロゲン化物、例えば塩化メ
チル−ジフェニルシリル、臭化エチル−ジフェニルシリ
ル,塩化プロピル−ジトリルシリル,塩化t−ブチル−
ジフェニルシリル等の低級アルキル−ジアリールシリル
ハロゲン化物のような三置換シリル化合物;前記アシル
基を導入することのできるカルボン酸,スルホン酸およ
び例えばハロゲン化物,酸無水物,活性アミド,活性エ
ステルなどのこれらの反応性誘導体のようなアシル化剤
等を挙げることができる。このような反応性誘導体の適
切な例としては、酸塩化物、酸臭化物、例えばジアルキ
ル燐酸,フェニル燐酸,ジフェニル燐酸,ジベンジル燐
酸,ハロゲン化燐酸等の置換燐酸、ジアルキル亜燐酸、
亜硫酸、チオ硫酸、硫酸、例えば炭酸メチル,炭酸エチ
ル,炭酸プロピル等のアルキル炭酸エステル、例えばピ
バリン酸,ペンタン酸,イソペンタン酸,2−エチルブ
チル酸,トリクロロ酢酸,トリフルオロ酢酸等の脂肪族
カルボン酸、例えば安息香酸等の芳香族カルボン酸のよ
うな酸との混合酸無水物,対称型酸無水物,イミダゾー
ル,4−置換イミダゾール,ジメチルピラゾール,トリ
アゾール,テトラゾールのようなイミノ基を含有する複
素環式化合物との活性酸アミド、例えばp−ニトロフェ
ニルエステル,2,4−ジニトロフェニルエステル,ト
リクロロフェニルエステル,ペンタクロロフェニルエス
テル,メシルフェニルエステル,フェニルアゾフェニル
エステル,フェニルチオエステル,p−ニトロフェニル
チオエステル,p−クレジルチオエステル,カルボキシ
メチルチオエステル,ピリジルエステル,ピペリジルエ
ステル,8−キノリルチオエステルまたはN,N−ジメ
チルヒドロキシルアミン,1−ヒドロキシ−2−(1H)
−ピリドン,N−ヒドロキシスクシンイミド,N−ヒド
ロキシフタルイミド,1−ヒドロキシベンゾトリアゾー
ル,1−ヒドロキシ−6−クロロベンゾトリアゾールの
ようなN−ヒドロキシ化合物とのエステル等の活性エス
テル等が挙げられる。
を反応させて導入されるが、その導入剤としては、例え
ば塩化トリメチルシリル,臭化トリエチルシリル,塩化
トリブチルシリル,塩化t−ブチルジメチルシリル等の
トリ(低級)アルキルシリルハロゲン化物、例えば塩化メ
チル−ジフェニルシリル、臭化エチル−ジフェニルシリ
ル,塩化プロピル−ジトリルシリル,塩化t−ブチル−
ジフェニルシリル等の低級アルキル−ジアリールシリル
ハロゲン化物のような三置換シリル化合物;前記アシル
基を導入することのできるカルボン酸,スルホン酸およ
び例えばハロゲン化物,酸無水物,活性アミド,活性エ
ステルなどのこれらの反応性誘導体のようなアシル化剤
等を挙げることができる。このような反応性誘導体の適
切な例としては、酸塩化物、酸臭化物、例えばジアルキ
ル燐酸,フェニル燐酸,ジフェニル燐酸,ジベンジル燐
酸,ハロゲン化燐酸等の置換燐酸、ジアルキル亜燐酸、
亜硫酸、チオ硫酸、硫酸、例えば炭酸メチル,炭酸エチ
ル,炭酸プロピル等のアルキル炭酸エステル、例えばピ
バリン酸,ペンタン酸,イソペンタン酸,2−エチルブ
チル酸,トリクロロ酢酸,トリフルオロ酢酸等の脂肪族
カルボン酸、例えば安息香酸等の芳香族カルボン酸のよ
うな酸との混合酸無水物,対称型酸無水物,イミダゾー
ル,4−置換イミダゾール,ジメチルピラゾール,トリ
アゾール,テトラゾールのようなイミノ基を含有する複
素環式化合物との活性酸アミド、例えばp−ニトロフェ
ニルエステル,2,4−ジニトロフェニルエステル,ト
リクロロフェニルエステル,ペンタクロロフェニルエス
テル,メシルフェニルエステル,フェニルアゾフェニル
エステル,フェニルチオエステル,p−ニトロフェニル
チオエステル,p−クレジルチオエステル,カルボキシ
メチルチオエステル,ピリジルエステル,ピペリジルエ
ステル,8−キノリルチオエステルまたはN,N−ジメ
チルヒドロキシルアミン,1−ヒドロキシ−2−(1H)
−ピリドン,N−ヒドロキシスクシンイミド,N−ヒド
ロキシフタルイミド,1−ヒドロキシベンゾトリアゾー
ル,1−ヒドロキシ−6−クロロベンゾトリアゾールの
ようなN−ヒドロキシ化合物とのエステル等の活性エス
テル等が挙げられる。
【0045】この反応において、さらに三置換シリル化
合物が水酸基保護基の導入剤として使用される場合、反
応は、イミダゾール等のような慣用の縮合剤の存在下に
行うことが好ましい。さらには、アシル化剤が水酸基保
護基の導入剤として使用される場合、反応は、例えばリ
チウム,ナトリウム,カリウム等のアルカリ金属、例え
ばカルシウム等のアルカリ土金属、例えば水素化ナトリ
ウム等のアルカリ金属水素化物、例えば水素化カルシウ
ム等のアルカリ土金属水素化物、例えば水酸化ナトリウ
ム,水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物、例えば
炭酸ナトリウム,炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸
塩、例えば炭酸水素ナトリウム,炭酸水素カリウム等の
アルカリ金属炭酸水素塩、例えばナトリウムメトキシ
ド,ナトリウムエトキシド,カリウムt−ブトキシド等
のアルカリ金属アルコキシド、例えば酢酸ナトリウム等
のアルカリ金属アルカン酸、例えばトリエチルアミン等
のトリアルキルアミン、例えばピリジン,ルチジン,ピ
コリン,4−N,N−ジメチルアミノピリジン等のピリ
ジン化合物、キノリンのような有機または無機塩基の存
在下に行うのが好ましい。
合物が水酸基保護基の導入剤として使用される場合、反
応は、イミダゾール等のような慣用の縮合剤の存在下に
行うことが好ましい。さらには、アシル化剤が水酸基保
護基の導入剤として使用される場合、反応は、例えばリ
チウム,ナトリウム,カリウム等のアルカリ金属、例え
ばカルシウム等のアルカリ土金属、例えば水素化ナトリ
ウム等のアルカリ金属水素化物、例えば水素化カルシウ
ム等のアルカリ土金属水素化物、例えば水酸化ナトリウ
ム,水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物、例えば
炭酸ナトリウム,炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸
塩、例えば炭酸水素ナトリウム,炭酸水素カリウム等の
アルカリ金属炭酸水素塩、例えばナトリウムメトキシ
ド,ナトリウムエトキシド,カリウムt−ブトキシド等
のアルカリ金属アルコキシド、例えば酢酸ナトリウム等
のアルカリ金属アルカン酸、例えばトリエチルアミン等
のトリアルキルアミン、例えばピリジン,ルチジン,ピ
コリン,4−N,N−ジメチルアミノピリジン等のピリ
ジン化合物、キノリンのような有機または無機塩基の存
在下に行うのが好ましい。
【0046】この反応において、アシル化剤が遊離の酸
またはその塩の形で使用する場合、反応は、例えばN,
N′−ジシクロヘキシルカルボジイミド,N−シクロヘ
キシル−N′−(4−ジエチルアミノシクロヘキシル)カ
ルボジイミド,N,N′−ジエチルカルボジイミド,N,
N′−ジイソプロピルカルボジイミド,N−エチル−
N′−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド等
のカルボジイミド化合物、例えばN,N′−カルボニル
ビス(2−メチルイミダゾール),ペンタメチレンケテン
−N−シクロヘキシルイミン,ジフェニルケテン−N−
シクロヘキシルイミン等のケテンイミン化合物、例えば
エトキシアセチレン,β−シクロビニルエチルエーテル
等のオレフィンまたはアセトレン系エーテル化合物、例
えば1−(4−クロロベンゼンスルホニルオキシ)−6−
クロロ−1H−ベンゾトリアゾール等のN−ヒドロキシ
ベンゾトリアゾール誘導体のスルホン酸エステル等の慣
用の縮合剤の存在下に行うことが好ましい。
またはその塩の形で使用する場合、反応は、例えばN,
N′−ジシクロヘキシルカルボジイミド,N−シクロヘ
キシル−N′−(4−ジエチルアミノシクロヘキシル)カ
ルボジイミド,N,N′−ジエチルカルボジイミド,N,
N′−ジイソプロピルカルボジイミド,N−エチル−
N′−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド等
のカルボジイミド化合物、例えばN,N′−カルボニル
ビス(2−メチルイミダゾール),ペンタメチレンケテン
−N−シクロヘキシルイミン,ジフェニルケテン−N−
シクロヘキシルイミン等のケテンイミン化合物、例えば
エトキシアセチレン,β−シクロビニルエチルエーテル
等のオレフィンまたはアセトレン系エーテル化合物、例
えば1−(4−クロロベンゼンスルホニルオキシ)−6−
クロロ−1H−ベンゾトリアゾール等のN−ヒドロキシ
ベンゾトリアゾール誘導体のスルホン酸エステル等の慣
用の縮合剤の存在下に行うことが好ましい。
【0047】反応は、通常、水、アセトン、ジクロロメ
タン、例えばメタノール,エタノール等のアルコール、
テトラヒドロフラン、ピリジン、N,N−ジメチルホル
ムアミド等またはこれらの混合溶媒のようなこの反応に
悪影響を与えない慣用の溶媒中で行われ、さらに、塩基
またはヒドロキシ保護基の導入剤が液体の場合は、これ
らも溶媒として使用することができる。反応温度は特に
限定されず、通常冷却下ないし加熱下で行われる。また
上記の水酸基の保護基は、例えばアルカリ又は酸を用い
る加水分解等、通常の手段により脱離することも可能で
ある。
タン、例えばメタノール,エタノール等のアルコール、
テトラヒドロフラン、ピリジン、N,N−ジメチルホル
ムアミド等またはこれらの混合溶媒のようなこの反応に
悪影響を与えない慣用の溶媒中で行われ、さらに、塩基
またはヒドロキシ保護基の導入剤が液体の場合は、これ
らも溶媒として使用することができる。反応温度は特に
限定されず、通常冷却下ないし加熱下で行われる。また
上記の水酸基の保護基は、例えばアルカリ又は酸を用い
る加水分解等、通常の手段により脱離することも可能で
ある。
【0048】このようにして合成された化合物として、
例えば次のものが含まれる。
例えば次のものが含まれる。
【表1】
【表2】
【表3】
【0049】
【作用】以下に実験例をあげて、TAN−1364A,
B及びそれらの誘導体のうさぎ血小板ホスホリパーゼA
2阻害活性を試験方法と共に示す。 実験例1 ウサギ血小板PLA2粗酵素液の調製 血小板の分離は常法に従って(情報伝達と細胞応答・下
巻・続生化学講座7)行い、得られた血小板を凍結融解
法によって破砕しPLA2粗酵素液を調製した。ウサギ
(日本白色種)の頸動脈より抗凝固剤としてエチレンジア
ミンテトラ酢酸を用い全採血して得た血液を140gに
て15分間遠心分離を行い、血小板に富んだ画分を得
た。この画分を940gにて15分間遠心分離を行い血
小板を沈降させた後、上澄の血漿を除去する。血小板を
1.2mM EDTA及び0.14MNaClを含む10mM
トリス緩衝液(pH7.4)に懸濁し、940gにて15分
間遠心分離を行い血小板を沈降させ、上澄を除去する。
次いで血小板を0.14M NaClを含む10mMトリス
緩衝液(pH7.4)に懸濁し、同様の操作を2回繰り返し
行う。血小板を5×109個/mlになるように0.14M
NaClを含む10mMトリス緩衝液(pH7.4)に懸濁
し、−80℃で凍結する。凍結した血小板を37℃で融
解した後、10,000gにて10分間遠心分離を行
い、沈澱を除去した後、上澄をさらに105,000g
にて60分間遠心分離を行いPLA2に富んだ上澄液を
得る。この調製物を小分けし−20℃に貯蔵し、使用の
際に0.1%牛血清アルブミン及び0.14M NaClを
含む10mMトリス緩衝液(pH7.4)で希釈して用い
た。
B及びそれらの誘導体のうさぎ血小板ホスホリパーゼA
2阻害活性を試験方法と共に示す。 実験例1 ウサギ血小板PLA2粗酵素液の調製 血小板の分離は常法に従って(情報伝達と細胞応答・下
巻・続生化学講座7)行い、得られた血小板を凍結融解
法によって破砕しPLA2粗酵素液を調製した。ウサギ
(日本白色種)の頸動脈より抗凝固剤としてエチレンジア
ミンテトラ酢酸を用い全採血して得た血液を140gに
て15分間遠心分離を行い、血小板に富んだ画分を得
た。この画分を940gにて15分間遠心分離を行い血
小板を沈降させた後、上澄の血漿を除去する。血小板を
1.2mM EDTA及び0.14MNaClを含む10mM
トリス緩衝液(pH7.4)に懸濁し、940gにて15分
間遠心分離を行い血小板を沈降させ、上澄を除去する。
次いで血小板を0.14M NaClを含む10mMトリス
緩衝液(pH7.4)に懸濁し、同様の操作を2回繰り返し
行う。血小板を5×109個/mlになるように0.14M
NaClを含む10mMトリス緩衝液(pH7.4)に懸濁
し、−80℃で凍結する。凍結した血小板を37℃で融
解した後、10,000gにて10分間遠心分離を行
い、沈澱を除去した後、上澄をさらに105,000g
にて60分間遠心分離を行いPLA2に富んだ上澄液を
得る。この調製物を小分けし−20℃に貯蔵し、使用の
際に0.1%牛血清アルブミン及び0.14M NaClを
含む10mMトリス緩衝液(pH7.4)で希釈して用い
た。
【0050】実験例2 PLA2活性の測定 PLA2活性は、1−パルミトイル−2−(1−14C)ア
ラキドニル−L−α−フォスファチジルコリンを基質と
して用い、遊離[1−14C]アラキドン酸の放出を測定
した。基質は1−パルミトイル−2−(1−14C)アラキ
ドニル−L−α−フォスファチジルコリン(ニュー・イ
ングランド・ヌクレア社製、米国)[50mCi/mmole]
に非ラベルの1−パルミトイル−2−アラキドニル−L
−α−フォスファチジルコリン(アバンチ・ポーラー・
リピッズ社製、米国)を加える事によって16mCi/mmol
eに希釈して用いた。1.5ml容量ポリプロピレンチュー
ブに以下の添加物:0.9nmole(15nCi)1−パルミト
イル−2−(1−14C)アラキドニル−フォスファチジル
コリン、12.5μlのジメチルスルホキシド、10μl
の500mMトリス緩衝液(pH9.0)、2.5μlの80m
M CaCl2、10μlのPLA2粗酵素液(20−30%
加水分解が得られる量)及び薬剤を加え、最終容量を水
で50μlに調整する。混合物を撹拌し、恒温水浴にて
30℃・60分間インキュベートする。各チューブに酢
酸10μlを添加する事によって反応を停止させる。次
いでシリカゲル60(メルク社製、西独)100mg及び酢
酸エチル1mlを加えたのちバイアルミキサー(太洋サー
ビスセンター製、日本)を用いて3分間撹拌する。撹拌
後10,000g,1分間遠心分離を行い、シリカゲル
を沈降させ上澄700μlをバイアルに取りシンチレー
ターA(和光純薬社製、日本)3mlを加え、撹拌した後、
2200CA液体シンチレーションカウンター(パッカ
ード社製、米国)により放射活性を測定した。この測定
方法に於いて、未反応基質の混入率は0.3%以下、遊
離アラキドン酸の回収率は70%であった。この方法に
より測定したPLA2活性は遊離アラキドン酸の分離を
薄層クロマトグラフィーにより行う。L. R. Ballow と
W. Y.Cheung[プロシーディング・オブ・ナショナル・ア
カデミー・オブ・サイエンス(Proc. Natl. Acad. Sci.
USA, 82,371(1985))]の方法で測定した結果と一致し
た。この方法により測定した本発明化合物及び標準薬剤
として用いたインドメタシンのPLA2阻害活性のIC
50値を〔表1〕に示す。
ラキドニル−L−α−フォスファチジルコリンを基質と
して用い、遊離[1−14C]アラキドン酸の放出を測定
した。基質は1−パルミトイル−2−(1−14C)アラキ
ドニル−L−α−フォスファチジルコリン(ニュー・イ
ングランド・ヌクレア社製、米国)[50mCi/mmole]
に非ラベルの1−パルミトイル−2−アラキドニル−L
−α−フォスファチジルコリン(アバンチ・ポーラー・
リピッズ社製、米国)を加える事によって16mCi/mmol
eに希釈して用いた。1.5ml容量ポリプロピレンチュー
ブに以下の添加物:0.9nmole(15nCi)1−パルミト
イル−2−(1−14C)アラキドニル−フォスファチジル
コリン、12.5μlのジメチルスルホキシド、10μl
の500mMトリス緩衝液(pH9.0)、2.5μlの80m
M CaCl2、10μlのPLA2粗酵素液(20−30%
加水分解が得られる量)及び薬剤を加え、最終容量を水
で50μlに調整する。混合物を撹拌し、恒温水浴にて
30℃・60分間インキュベートする。各チューブに酢
酸10μlを添加する事によって反応を停止させる。次
いでシリカゲル60(メルク社製、西独)100mg及び酢
酸エチル1mlを加えたのちバイアルミキサー(太洋サー
ビスセンター製、日本)を用いて3分間撹拌する。撹拌
後10,000g,1分間遠心分離を行い、シリカゲル
を沈降させ上澄700μlをバイアルに取りシンチレー
ターA(和光純薬社製、日本)3mlを加え、撹拌した後、
2200CA液体シンチレーションカウンター(パッカ
ード社製、米国)により放射活性を測定した。この測定
方法に於いて、未反応基質の混入率は0.3%以下、遊
離アラキドン酸の回収率は70%であった。この方法に
より測定したPLA2活性は遊離アラキドン酸の分離を
薄層クロマトグラフィーにより行う。L. R. Ballow と
W. Y.Cheung[プロシーディング・オブ・ナショナル・ア
カデミー・オブ・サイエンス(Proc. Natl. Acad. Sci.
USA, 82,371(1985))]の方法で測定した結果と一致し
た。この方法により測定した本発明化合物及び標準薬剤
として用いたインドメタシンのPLA2阻害活性のIC
50値を〔表1〕に示す。
【0051】
【表1】 PLA2阻害活性 化合物No. IC50(M) 1 1.6×10-5 2 1.6×10-5 3 1.5×10-5 4 1.4×10-5 5 1.3×10-5 6 9.6×10-6 7 1.2×10-5 8 7.3×10-6 10 1.3×10-5 12 8.5×10-6 14 4.4×10-5 16 1.5×10-5 18 3.9×10-5 24 2.6×10-5 26 2.8×10-6 27 4.6×10-6 36 5.3×10-6 37 3.5×10-6 39 2.2×10-6 41 2.3×10-6 43 2.5×10-5 45 2.7×10-5 48 2.2×10-5 50 3.1×10-5 51 1.6×10-5 52 2.2×10-6 53 3.5×10-6 54 3.6×10-6 55 9.0×10-6 57 4.7×10-6 58 4.0×10-6 インドメタシン 9.7×10−4
【0052】又、TAN−1364A及びBの混合物の
in vivo試験では、ラットのカラゲニン足浮腫検
定法( Carrageenin - induced rat paw edewa)で、10
0mg/kg経口投与で22.1%の抑制作用,マウスのフ
ェニルキノン−ライジング(writhing)法で、25mg/kg
経口投与で56%の抑制作用を示し、抗炎症作用及び鎮
痛作用がみとめられた。更に、急性毒性試験では、マウ
スの腹腔内投与で、400mg/kgでも死亡がみとめられ
ず、極めて低毒性であった。
in vivo試験では、ラットのカラゲニン足浮腫検
定法( Carrageenin - induced rat paw edewa)で、10
0mg/kg経口投与で22.1%の抑制作用,マウスのフ
ェニルキノン−ライジング(writhing)法で、25mg/kg
経口投与で56%の抑制作用を示し、抗炎症作用及び鎮
痛作用がみとめられた。更に、急性毒性試験では、マウ
スの腹腔内投与で、400mg/kgでも死亡がみとめられ
ず、極めて低毒性であった。
【0053】本発明化合物は、ホスホリパーゼA2阻害
活性を有し、アラキドン酸の酸化代謝産物に起因する人
の各種の疾患、例えばアレルギー性疾患,気管支喘息,
リウマチ様関節炎,変形性関節炎及び膵炎などを含む各
種炎症性疾患ならびに血栓症,動脈硬化の治療及び予防
や鎮痛剤としても適用することができる。本化合物は、
経口投与の他、非経口的に注射,或は皮膚,粘膜,直腸
等への局部適用により局所に用いられ、投与量は対象の
疾患,投与経路等によって変動し得るが、例えば炎症性
疾患の治療に用いる場合、通常、成人1回当り、0.0
1〜200mg/kg,とりわけ0.1〜20mg/kgを経口
或は非経口的に1日1〜3回程度投与する。
活性を有し、アラキドン酸の酸化代謝産物に起因する人
の各種の疾患、例えばアレルギー性疾患,気管支喘息,
リウマチ様関節炎,変形性関節炎及び膵炎などを含む各
種炎症性疾患ならびに血栓症,動脈硬化の治療及び予防
や鎮痛剤としても適用することができる。本化合物は、
経口投与の他、非経口的に注射,或は皮膚,粘膜,直腸
等への局部適用により局所に用いられ、投与量は対象の
疾患,投与経路等によって変動し得るが、例えば炎症性
疾患の治療に用いる場合、通常、成人1回当り、0.0
1〜200mg/kg,とりわけ0.1〜20mg/kgを経口
或は非経口的に1日1〜3回程度投与する。
【0054】経口投与に当っては、カプセル剤,錠剤,
顆粒剤,シロップ剤,散剤等の剤形とし、本発明化合物
と共に添加剤,例えば賦形剤,結合剤,崩壊剤,滑沢
剤,着色剤,矯味剤,安定剤などが含まれていてもよ
い。それらの中には、デンプン,白糖,果糖,乳糖,ブ
ドウ糖,マンニトール,ソルビトール,沈降炭酸カルシ
ウム,結晶セルロース,カルボキシメチルセルロース,
デキストリン,ゼラチン,アラビアゴム,ステアリン酸
マグネシウム,タルク,ヒドロキシプロピルメチルセル
ロースなどが挙げられる。非経口投与に当っては、活性
成分を慣用の希釈剤(水性又は非水性担体)中に溶解又は
懸濁して用いることができる。希釈剤としては、生理食
塩水,リンゲル液,ブドウ糖水溶液,アルコール類,グ
リコール類,グリセリン,脂肪酸グリセリド,脂肪酸エ
ステル類,植物,動物由来の油類,パラフィン類などが
含まれる。その他、医薬製剤には添加剤として乳化剤,
懸濁化剤,溶解補助剤,安定剤,保存剤,無痛化剤,等
張化剤,緩衝剤,pH調整剤,着色剤,被覆剤などが含
まれていてもよい。又、これらの製剤は、通常の方法で
製造することができる。
顆粒剤,シロップ剤,散剤等の剤形とし、本発明化合物
と共に添加剤,例えば賦形剤,結合剤,崩壊剤,滑沢
剤,着色剤,矯味剤,安定剤などが含まれていてもよ
い。それらの中には、デンプン,白糖,果糖,乳糖,ブ
ドウ糖,マンニトール,ソルビトール,沈降炭酸カルシ
ウム,結晶セルロース,カルボキシメチルセルロース,
デキストリン,ゼラチン,アラビアゴム,ステアリン酸
マグネシウム,タルク,ヒドロキシプロピルメチルセル
ロースなどが挙げられる。非経口投与に当っては、活性
成分を慣用の希釈剤(水性又は非水性担体)中に溶解又は
懸濁して用いることができる。希釈剤としては、生理食
塩水,リンゲル液,ブドウ糖水溶液,アルコール類,グ
リコール類,グリセリン,脂肪酸グリセリド,脂肪酸エ
ステル類,植物,動物由来の油類,パラフィン類などが
含まれる。その他、医薬製剤には添加剤として乳化剤,
懸濁化剤,溶解補助剤,安定剤,保存剤,無痛化剤,等
張化剤,緩衝剤,pH調整剤,着色剤,被覆剤などが含
まれていてもよい。又、これらの製剤は、通常の方法で
製造することができる。
【0055】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を更に具体的に
説明する。尚、以下の実施例において、培地の組成のパ
ーセントは重量/容量パーセントを示す。 実施例1 バクト・イーストモルトエクストラクトアガー(ディフ
コ社製,アメリカ)からなる斜面培地上に予め十分に生
育したストレプトマイセス・エスピー・AL−462の
一白金耳を、グルコース2.0%,ソルブルスターチ3.
0%,生大豆粉1.0%,コーンスチープリカー0.3
%,ポリペプトン0.5%,食塩0.3%及び沈降炭酸カ
ルシウム0.5%,pH7.0からなる種培養培地40ml
を分注滅菌した200ml容三角フラスコに接種して、回
転振盪機上、28℃で2日間培養した。この培養液の2
mlを、グルコース0.5%,デキストリン5.0%,脱脂
大豆粉3.5%及び沈降炭酸カルシウム0.7%, pH7.
0からなる主培養培地 40mlを分注滅菌した200ml
容三角フラスコに移植して、回転振盪機上28℃で6日
間培養した。得られた培養液を、3000rpmで15分
間遠心沈降し除菌体すると、TAN−1364を含有す
る培養上清液2.0リットルを得た。
説明する。尚、以下の実施例において、培地の組成のパ
ーセントは重量/容量パーセントを示す。 実施例1 バクト・イーストモルトエクストラクトアガー(ディフ
コ社製,アメリカ)からなる斜面培地上に予め十分に生
育したストレプトマイセス・エスピー・AL−462の
一白金耳を、グルコース2.0%,ソルブルスターチ3.
0%,生大豆粉1.0%,コーンスチープリカー0.3
%,ポリペプトン0.5%,食塩0.3%及び沈降炭酸カ
ルシウム0.5%,pH7.0からなる種培養培地40ml
を分注滅菌した200ml容三角フラスコに接種して、回
転振盪機上、28℃で2日間培養した。この培養液の2
mlを、グルコース0.5%,デキストリン5.0%,脱脂
大豆粉3.5%及び沈降炭酸カルシウム0.7%, pH7.
0からなる主培養培地 40mlを分注滅菌した200ml
容三角フラスコに移植して、回転振盪機上28℃で6日
間培養した。得られた培養液を、3000rpmで15分
間遠心沈降し除菌体すると、TAN−1364を含有す
る培養上清液2.0リットルを得た。
【0056】実施例2 バクト・イーストモルトエクストラクトアガー(ディフ
コ社製,アメリカ)からなる斜面培地上に予め十分に生
育したストレプトマイセス・エスピー・AL−462の
一白金耳を、グルコース2.0%,ソルブルスターチ3.
0%,生大豆粉1.0%,コーンスチープリカー0.3
%,ポリペプトン0.5%,食塩0.3%及び沈降炭酸カ
ルシウム0.5%,pH7.0からなる種培養培地40ml
を分注滅菌した200ml容三角フラスコに接種して、回
転振盪機上、28℃で2日間培養した。この培養液の2
5mlを、グルコース2.0%,ソルブルスターチ3.0
%,生大豆粉1.0%,コーンスチープリカー0.3%,
ポリペプトン0.5%,食塩0.3%及び沈降炭酸カルシ
ウム0.5%,pH7.0からなる種培養培地500mlを
分注滅菌した2リットル坂口フラスコに接種して、往復
振盪機上、28℃で2日間培養した。この培養液の0.
5リットルを、グルコース2.0%,ソルブルスターチ
3.0%,生大豆粉1.0%,コーンスチープリカー0.
3%,ポリペプトン0.5%,食塩0.3%,アクトコー
ル0.05%及び沈降炭酸カルシウム0.5%,pH7.0
からなる種培養液30リットルを注入、滅菌した50リ
ットル容発酵槽に移植した。この種培養は28℃,通気
(30リットル/min), 撹拌(200rpm)して48時間,
内圧1.0kg/cm2下で培養した。この培養液の6.0リ
ットルをグルコース0.5%,デキストリン5.0%,脱
脂大豆粉3.5%,アクトコール0.04%及び沈降炭酸
カルシウム0.35%,pH7.0からなる主培養培地1
14リットルを注入、滅菌した200リットル容発酵槽
に移植した。この主発酵は28℃,通気(120リット
ル/min),撹拌(180rpm)して138時間,内圧1.0k
g/cm2下で培養した。
コ社製,アメリカ)からなる斜面培地上に予め十分に生
育したストレプトマイセス・エスピー・AL−462の
一白金耳を、グルコース2.0%,ソルブルスターチ3.
0%,生大豆粉1.0%,コーンスチープリカー0.3
%,ポリペプトン0.5%,食塩0.3%及び沈降炭酸カ
ルシウム0.5%,pH7.0からなる種培養培地40ml
を分注滅菌した200ml容三角フラスコに接種して、回
転振盪機上、28℃で2日間培養した。この培養液の2
5mlを、グルコース2.0%,ソルブルスターチ3.0
%,生大豆粉1.0%,コーンスチープリカー0.3%,
ポリペプトン0.5%,食塩0.3%及び沈降炭酸カルシ
ウム0.5%,pH7.0からなる種培養培地500mlを
分注滅菌した2リットル坂口フラスコに接種して、往復
振盪機上、28℃で2日間培養した。この培養液の0.
5リットルを、グルコース2.0%,ソルブルスターチ
3.0%,生大豆粉1.0%,コーンスチープリカー0.
3%,ポリペプトン0.5%,食塩0.3%,アクトコー
ル0.05%及び沈降炭酸カルシウム0.5%,pH7.0
からなる種培養液30リットルを注入、滅菌した50リ
ットル容発酵槽に移植した。この種培養は28℃,通気
(30リットル/min), 撹拌(200rpm)して48時間,
内圧1.0kg/cm2下で培養した。この培養液の6.0リ
ットルをグルコース0.5%,デキストリン5.0%,脱
脂大豆粉3.5%,アクトコール0.04%及び沈降炭酸
カルシウム0.35%,pH7.0からなる主培養培地1
14リットルを注入、滅菌した200リットル容発酵槽
に移植した。この主発酵は28℃,通気(120リット
ル/min),撹拌(180rpm)して138時間,内圧1.0k
g/cm2下で培養した。
【0057】実施例3 実施例2で得られた培養液(95リットル)をpH6.2と
し、酢酸エチル(95リットル)を加え、室温で30分間
撹拌した後、ラジオライト#600(昭和化学工業社製)
を用いてろ過し、ろ液の酢酸エチル層(55リットル)を
0.2N−塩酸(20リットル)で1回,水(20リット
ル)で2回洗浄した。酢酸エチル抽出液を濃縮して得ら
れた粗粉末46.8gをクロロホルム(500ml)に溶解
して、シリカゲル(1.0kg, 独メルク社製)のカラムク
ロマトグラフィーに付し、クロロホルム(10リットル)
で洗浄した後、クロロホルム−メタノール−酢酸(5
0:5:1,10リットル)で溶出した。溶出液を1リ
ットルずつ分画し、フラクションNo.4〜9を集めて濃
縮すると、25.3gの粉末が得られた。この粉末をク
ロロホルム(2.0リットル)に溶解し、0.2N−塩酸
(1.0リットル)及び水(1.0リットル)で洗浄し、クロ
ロホルム層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮する
と、粗結晶が得られた。これをメタノールから再結晶す
ると、生理活性物質TAN−1364A及びBの混合物
(20.1g)が、無色の結晶として得られた。
し、酢酸エチル(95リットル)を加え、室温で30分間
撹拌した後、ラジオライト#600(昭和化学工業社製)
を用いてろ過し、ろ液の酢酸エチル層(55リットル)を
0.2N−塩酸(20リットル)で1回,水(20リット
ル)で2回洗浄した。酢酸エチル抽出液を濃縮して得ら
れた粗粉末46.8gをクロロホルム(500ml)に溶解
して、シリカゲル(1.0kg, 独メルク社製)のカラムク
ロマトグラフィーに付し、クロロホルム(10リットル)
で洗浄した後、クロロホルム−メタノール−酢酸(5
0:5:1,10リットル)で溶出した。溶出液を1リ
ットルずつ分画し、フラクションNo.4〜9を集めて濃
縮すると、25.3gの粉末が得られた。この粉末をク
ロロホルム(2.0リットル)に溶解し、0.2N−塩酸
(1.0リットル)及び水(1.0リットル)で洗浄し、クロ
ロホルム層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮する
と、粗結晶が得られた。これをメタノールから再結晶す
ると、生理活性物質TAN−1364A及びBの混合物
(20.1g)が、無色の結晶として得られた。
【0058】実施例4 実施例3で得られたTAN−1364A及びBの混合物
(1.0g)を酢酸エチル(50ml)に溶解し、ジアゾメタン
のエーテル溶液5.0mlを加えて室温で30分間撹拌し
た。反応混合物を濃縮し、残渣を10回に分けて分取高
速液体クロマトグラフィー(prep. HPLC)に付した(カラ
ム,YMC−Pack SH−343 S−15 ODS;
移動相,90%アセトニトリル水,流速,10ml/分;
検出,UV214nm)。保持時間29.6分のピークを集
めて(200ml)濃縮した後、エタノール−水から結晶化
すると、TAN−1364Aのモノメチル体(119mg)
が無色の結晶として得られた。又、保持時間32.0分
のピークを集めて(200ml)濃縮した後、エタノール−
水から結晶化すると、TAN−1364Bのモノメチル
体(147mg)が無色の結晶として得られた。
(1.0g)を酢酸エチル(50ml)に溶解し、ジアゾメタン
のエーテル溶液5.0mlを加えて室温で30分間撹拌し
た。反応混合物を濃縮し、残渣を10回に分けて分取高
速液体クロマトグラフィー(prep. HPLC)に付した(カラ
ム,YMC−Pack SH−343 S−15 ODS;
移動相,90%アセトニトリル水,流速,10ml/分;
検出,UV214nm)。保持時間29.6分のピークを集
めて(200ml)濃縮した後、エタノール−水から結晶化
すると、TAN−1364Aのモノメチル体(119mg)
が無色の結晶として得られた。又、保持時間32.0分
のピークを集めて(200ml)濃縮した後、エタノール−
水から結晶化すると、TAN−1364Bのモノメチル
体(147mg)が無色の結晶として得られた。
【0059】実施例5 実施例4で得られたTAN−1364Aモノメチル体
(50mg)を酢酸−テトラヒドロフラン−水(3:1:1)
の混合溶媒に溶解し、60℃で14時間撹拌した後、反
応混合物を濃縮乾固し、得られた粗結晶をメタノール−
水から再結晶すると、TAN−1364A(化合物1)
(30mg)が無色の結晶として単離された。TAN−13
64Bモノメチル体(化合物4)(50mg)を同様に処理す
ることにより、TAN−1364B(化合物2)(31m
g)が無色の結晶として単離された。
(50mg)を酢酸−テトラヒドロフラン−水(3:1:1)
の混合溶媒に溶解し、60℃で14時間撹拌した後、反
応混合物を濃縮乾固し、得られた粗結晶をメタノール−
水から再結晶すると、TAN−1364A(化合物1)
(30mg)が無色の結晶として単離された。TAN−13
64Bモノメチル体(化合物4)(50mg)を同様に処理す
ることにより、TAN−1364B(化合物2)(31m
g)が無色の結晶として単離された。
【0060】実施例6 実施例3で得られたTAN−1364A及びBの混合物
500mgを酢酸−エタノール−水(2:1:1)の混合溶
媒50mlに懸濁させ、1M臭素の50%酢酸水溶液5.
43mlを加えた。反応混合物を30分間室温にて撹拌し
たのち、濃縮乾固した。残渣をエーテル50mlに懸濁さ
せ、水50mlにて2回抽出した。得られた水溶液をイソ
ブチルアルコール50mlにて3回抽出した。イソブチル
アルコール層を濃縮乾固して得られた粗結晶を酢酸エチ
ル−ヘキサンから再結晶させ、(5R)−3−ブロモ−5
−ヒドロキシメチルテトロン酸 107mgが得られた。
元素分析値:C5H5BrO4として 計算値:C 28.73 H 2.41 Br 38.23 実測値:C 28.71 H 2.39 Br 38.51 mp. 152−154℃(dec.) [α]D 26 +30.2°(c=0.52, MeOH) PMR(300MHz,CD3OD) 3.80(1H,dd,J=12.8,3.3Hz), 3.96(1H,dd,J=12.8,2.7
Hz), 4.88(1H,dd,J=3.3,2.7Hz)
500mgを酢酸−エタノール−水(2:1:1)の混合溶
媒50mlに懸濁させ、1M臭素の50%酢酸水溶液5.
43mlを加えた。反応混合物を30分間室温にて撹拌し
たのち、濃縮乾固した。残渣をエーテル50mlに懸濁さ
せ、水50mlにて2回抽出した。得られた水溶液をイソ
ブチルアルコール50mlにて3回抽出した。イソブチル
アルコール層を濃縮乾固して得られた粗結晶を酢酸エチ
ル−ヘキサンから再結晶させ、(5R)−3−ブロモ−5
−ヒドロキシメチルテトロン酸 107mgが得られた。
元素分析値:C5H5BrO4として 計算値:C 28.73 H 2.41 Br 38.23 実測値:C 28.71 H 2.39 Br 38.51 mp. 152−154℃(dec.) [α]D 26 +30.2°(c=0.52, MeOH) PMR(300MHz,CD3OD) 3.80(1H,dd,J=12.8,3.3Hz), 3.96(1H,dd,J=12.8,2.7
Hz), 4.88(1H,dd,J=3.3,2.7Hz)
【0061】実施例7 実施例5で得た(5R)−3−ブロモ−5−ヒドロキシメ
チルテトロン酸80mgをメタノール2mlに溶解し、炭酸
水素ナトリウム32mgと10%パラジウム−炭素10mg
を加え、水素雰囲気下30分間撹拌した。反応混合物を
ろ過して、触媒を除いたのち、ろ液を濃縮乾固した。残
渣を水10mlに溶解し(このときのpH2.5)、酢酸エチ
ル10mlにて5回抽出した。酢酸エチル層を合わせ、無
水硫酸ナトリウム上にて乾燥したのち、濃縮乾固すると
粗結晶が得られた。このものを酢酸エチル−ヘキサンか
ら再結晶させ、(R)−5−ヒドロキシメチルテトロン酸
38mgが得られた。 元素分析値:C5H6O4として 計算値:C 46.16 H 4.65 実測値:C 45.99 H 4.62 mp. 155−156℃(dec.) [α]D 28 −16.4°(c=1.0, 0.5NHCl) PMR(300MHz,DMSO-d6) 3.57(1H,dd,J=12.4,3.9Hz), 3.77(1H,dd,J=12.4,2.6
Hz), 4.77(1H,dd,J=3.9,2.6Hz), 4.91(1H,br.s),
5.20(1H,br.), 12.51(1H,br.)
チルテトロン酸80mgをメタノール2mlに溶解し、炭酸
水素ナトリウム32mgと10%パラジウム−炭素10mg
を加え、水素雰囲気下30分間撹拌した。反応混合物を
ろ過して、触媒を除いたのち、ろ液を濃縮乾固した。残
渣を水10mlに溶解し(このときのpH2.5)、酢酸エチ
ル10mlにて5回抽出した。酢酸エチル層を合わせ、無
水硫酸ナトリウム上にて乾燥したのち、濃縮乾固すると
粗結晶が得られた。このものを酢酸エチル−ヘキサンか
ら再結晶させ、(R)−5−ヒドロキシメチルテトロン酸
38mgが得られた。 元素分析値:C5H6O4として 計算値:C 46.16 H 4.65 実測値:C 45.99 H 4.62 mp. 155−156℃(dec.) [α]D 28 −16.4°(c=1.0, 0.5NHCl) PMR(300MHz,DMSO-d6) 3.57(1H,dd,J=12.4,3.9Hz), 3.77(1H,dd,J=12.4,2.6
Hz), 4.77(1H,dd,J=3.9,2.6Hz), 4.91(1H,br.s),
5.20(1H,br.), 12.51(1H,br.)
【0062】実施例8 5−O−トリチル−2−デオキシ−D−リボース(カー
ボハイドレート・リサーチ(Carbohydrate Research)69
巻,308−310頁(1979年)参照)500mgをDMF
10mlに溶解し、ジクロム酸ピリジニウム(PDC)5.
0gを加え、室温にて一昼夜撹拌した。反応混合物を水
100mlに注ぎ、pH3.0に調整したのちに、酢酸エチ
ル100mlにて3回抽出した。酢酸エチル層を合わせ、
水100mlにて洗浄したのちに無水硫酸ナトリウムにて
乾燥し、濃縮した。得られた油状物をシリカゲル(10
g)のカラムに付し、クロロホルム60mlにてカラムを
洗浄したのちに、クロロホルム−メタノール(20:1)
60mlにて溶出した。溶出液を濃縮乾固し、酢酸エチル
−ヘキサンから結晶化すると(R)−5−トリチルオキシ
メチルテトロン酸254mgが得られた。 元素分析値:C24H20O4として 計算値:C 77.40 H 5.41 実測値:C 77.44 H 5.30 mp. 148−149.5℃ [α]D 28 −25.0°(c=0.55, MeOH) PMR(300MHz,DMSO-d6) 3.13(1H,dd,J=10.4,3.9Hz), 3.38(1H,dd,J=10.4,2.5
Hz), 4.96(1H,dd,J=3.9,2.5Hz), 5.02(1H,br.s),
7.2-7.4(15H,m)
ボハイドレート・リサーチ(Carbohydrate Research)69
巻,308−310頁(1979年)参照)500mgをDMF
10mlに溶解し、ジクロム酸ピリジニウム(PDC)5.
0gを加え、室温にて一昼夜撹拌した。反応混合物を水
100mlに注ぎ、pH3.0に調整したのちに、酢酸エチ
ル100mlにて3回抽出した。酢酸エチル層を合わせ、
水100mlにて洗浄したのちに無水硫酸ナトリウムにて
乾燥し、濃縮した。得られた油状物をシリカゲル(10
g)のカラムに付し、クロロホルム60mlにてカラムを
洗浄したのちに、クロロホルム−メタノール(20:1)
60mlにて溶出した。溶出液を濃縮乾固し、酢酸エチル
−ヘキサンから結晶化すると(R)−5−トリチルオキシ
メチルテトロン酸254mgが得られた。 元素分析値:C24H20O4として 計算値:C 77.40 H 5.41 実測値:C 77.44 H 5.30 mp. 148−149.5℃ [α]D 28 −25.0°(c=0.55, MeOH) PMR(300MHz,DMSO-d6) 3.13(1H,dd,J=10.4,3.9Hz), 3.38(1H,dd,J=10.4,2.5
Hz), 4.96(1H,dd,J=3.9,2.5Hz), 5.02(1H,br.s),
7.2-7.4(15H,m)
【0063】実施例9 実施例8で得られた(R)−5−トリチルオキシメチルテ
トロン酸150mgをメタノール6mlに溶解し、p−トル
エンスルホン酸1水和物15mgを加え室温にて6時間撹
拌した。反応混合物を濃縮し、残渣をシリカゲル(5g)
のカラムに付した。カラムをクロロホルム−メタノール
−酢酸(40:2:1,20:2:1,10:2:1)各
20mlにて溶出した。10:2:1の画分20mlを集
め、濃縮し、残渣を0.2N塩酸5mlに懸濁させ、酢酸
エチル5mlにて5回抽出した。酢酸エチル層を集めて、
無水硫酸ナトリウムにて乾燥したのちに濃縮乾固すると
粗結晶が得られた。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶化
すると無色結晶36mgが得られた。本品は実施例6で得
られた(R)−5−ヒドロキシメチルテトロン酸と一致し
た。
トロン酸150mgをメタノール6mlに溶解し、p−トル
エンスルホン酸1水和物15mgを加え室温にて6時間撹
拌した。反応混合物を濃縮し、残渣をシリカゲル(5g)
のカラムに付した。カラムをクロロホルム−メタノール
−酢酸(40:2:1,20:2:1,10:2:1)各
20mlにて溶出した。10:2:1の画分20mlを集
め、濃縮し、残渣を0.2N塩酸5mlに懸濁させ、酢酸
エチル5mlにて5回抽出した。酢酸エチル層を集めて、
無水硫酸ナトリウムにて乾燥したのちに濃縮乾固すると
粗結晶が得られた。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶化
すると無色結晶36mgが得られた。本品は実施例6で得
られた(R)−5−ヒドロキシメチルテトロン酸と一致し
た。
【0064】実施例10 実施例8で得られたトリチル体(100mg)を塩化メチ
レン(4ml)に懸濁し、トリエチルアミン(41μ
l),4−ジメチルアミノピリジン(13mg),パルミ
チン酸(76mg)及びジシクロヘキシルカルボジイミド
(61mg)を加え、室温で18時間撹拌した。反応混合
物をろ過した後、ろ液を0.5N塩酸および水で洗浄
し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮した。濃縮残渣
をシリカゲル(10g)のカラムクロマトに付し、クロ
ロホルムおよびクロロホルム−メタノール(20:1)
で展開した。単一の画分を集めて濃縮した後、残渣を酢
酸エチル(10ml)に溶解し、0.5N塩酸及び水で洗
浄し、酢酸エチル溶液を乾燥して濃縮すると、3−パル
ミトイル−5−トリチルオキシメチルテトロン酸(化合
物14)(110mg)が無色油状物として得られた。 PMR(300MHz,DMSO-d6) 0.85(3H,brt,J=6.7Hz), 1.22(24H,m), 1.53(2H,m), 2.7
6(2H,m), 3.19(1H,dd,J=3.9,10.2Hz), 3.33(1H,dd,J=
2.3,10.2Hz), 4.69(1H,dd,J=2.3,3.9Hz), 7.20-7.40(15
H,m) 化合物14(80mg)をメタノール(8.0ml)に溶解
し、1N塩酸(0.13ml)を加え、室温で48時間撹
拌した。反応混合物を(2ml)になるまで濃縮すると、
TAN−1364B(化合物2)の無色の結晶(35m
g)が得られる。本品は、天然から得られたものと全く
一致した。同様な方法により、以下に示す化合物を合成
した。 化合物15 PMR(300MHz,DMSO-d6) 0.86(3H,br t,J=6.7Hz), 1.23(20H,br s), 1.51(2H,m),
2.75(2H,m), 3.67(1H,dd,J=3.4,12.3Hz), 3.75(1H,dd,
J=2.6,12.3Hz), 4.69(1H,br s) 化合物16 PMR(300MHz,DMSO-d6) 0.85(3H,br t,J=6.7Hz),1.2
3(28H,br s), 1.51(2H,m),
2.76(2H,m), 3.66(1H,dd,J=
3.4,12.3Hz), 3.75(1H,dd,J
=2.6,12.3Hz), 4.67(1H,br
s) 化合物17 PMR(300MHz,DMSO−d6) 0.86(3H,br t,J=6.7Hz), 1.25(20H,br s), 1.50(2H,m),
1.98(4H,m), 2.73(2H,t,J=7.3Hz), 3.64(1H,dd,J=3.4,
12.3Hz), 3.75(1H,dd,J=2.7,12.3Hz), 4.62(1H,br s),
5.32(2H,m) 化合物18 PMR(300MHz,DMSO-d6) 0.86(3H,br t,J=6.9Hz), 1.25(14H,br s), 1.50(2H,m),
2.02(4H,m), 2.73(4H,m), 3.65(1H,dd,J=3.6,12.3Hz),
3.75(1H,dd,J=2.4,12.3Hz), 4.65(1H,br s),5.32(4H,
m) 化合物19 PMR(300MHz,DMSO-d6) 0.93(3H,t,J=7.6Hz), 1.27(8H,br s), 1.50(2H,m), 2.0
3(4H,m), 2.74(6H,m),3.64(1H,dd,J=3.6,12.3Hz), 3.75
(1H,dd,J=2.5,12.3Hz), 4.63(1H,br s), 5.32(6H,m) 化合物20 PMR(300MHz,DMSO-d6) 0.85(3H,br t,J=6.8Hz), 1.26(6H,m), 1.56(2H,m), 2.0
3(4H,m), 2.78(8H,m),3.63(1H,dd,J=3.8,12.3Hz), 3.74
(1H,dd,J=2.7,12.3Hz), 4.61(1H,br s), 5.34(8H,m) 化合物21 PMR(300MHz,DMSO-d6) 3.72(1H,dd,J=3.0,12.0Hz), 3.82(1H,br d,J=12.0Hz),
4.58(2H,br s), 4.77(1H,br s), 7.35-7.55(4H,m), 7.7
5-7.95(3H,m) 化合物22 PMR(300MHz,DMSO-d6) 3.67(1H,d,J=3.0,12.0Hz), 3.77(1H,brd,J=12.0Hz), 4.
26(2H,br s),4.65(1H,br s), 7.35-7.55(3H,m), 7.73(1
H,br s), 7.80-7.90(3H,m) 化合物23 PMR(300MHz,DMSO-d6) 3.69(1H,dd,J=3.4,12.4Hz), 3.78(1H,dd,J=2.6,12.4H
z), 4.19(2H,br s), 4.75(1H,dd,J=2.6,3.4Hz), 6.96(1
H,br t,J=7.7Hz), 7.06(1H,br t,J=7.7Hz), 7.19(1H,d,
J=2.0Hz), 7.33(1H,d,J=7.7Hz), 7.51(1H,br d,J=7.7H
z), 10.90(1H,brs)
レン(4ml)に懸濁し、トリエチルアミン(41μ
l),4−ジメチルアミノピリジン(13mg),パルミ
チン酸(76mg)及びジシクロヘキシルカルボジイミド
(61mg)を加え、室温で18時間撹拌した。反応混合
物をろ過した後、ろ液を0.5N塩酸および水で洗浄
し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮した。濃縮残渣
をシリカゲル(10g)のカラムクロマトに付し、クロ
ロホルムおよびクロロホルム−メタノール(20:1)
で展開した。単一の画分を集めて濃縮した後、残渣を酢
酸エチル(10ml)に溶解し、0.5N塩酸及び水で洗
浄し、酢酸エチル溶液を乾燥して濃縮すると、3−パル
ミトイル−5−トリチルオキシメチルテトロン酸(化合
物14)(110mg)が無色油状物として得られた。 PMR(300MHz,DMSO-d6) 0.85(3H,brt,J=6.7Hz), 1.22(24H,m), 1.53(2H,m), 2.7
6(2H,m), 3.19(1H,dd,J=3.9,10.2Hz), 3.33(1H,dd,J=
2.3,10.2Hz), 4.69(1H,dd,J=2.3,3.9Hz), 7.20-7.40(15
H,m) 化合物14(80mg)をメタノール(8.0ml)に溶解
し、1N塩酸(0.13ml)を加え、室温で48時間撹
拌した。反応混合物を(2ml)になるまで濃縮すると、
TAN−1364B(化合物2)の無色の結晶(35m
g)が得られる。本品は、天然から得られたものと全く
一致した。同様な方法により、以下に示す化合物を合成
した。 化合物15 PMR(300MHz,DMSO-d6) 0.86(3H,br t,J=6.7Hz), 1.23(20H,br s), 1.51(2H,m),
2.75(2H,m), 3.67(1H,dd,J=3.4,12.3Hz), 3.75(1H,dd,
J=2.6,12.3Hz), 4.69(1H,br s) 化合物16 PMR(300MHz,DMSO-d6) 0.85(3H,br t,J=6.7Hz),1.2
3(28H,br s), 1.51(2H,m),
2.76(2H,m), 3.66(1H,dd,J=
3.4,12.3Hz), 3.75(1H,dd,J
=2.6,12.3Hz), 4.67(1H,br
s) 化合物17 PMR(300MHz,DMSO−d6) 0.86(3H,br t,J=6.7Hz), 1.25(20H,br s), 1.50(2H,m),
1.98(4H,m), 2.73(2H,t,J=7.3Hz), 3.64(1H,dd,J=3.4,
12.3Hz), 3.75(1H,dd,J=2.7,12.3Hz), 4.62(1H,br s),
5.32(2H,m) 化合物18 PMR(300MHz,DMSO-d6) 0.86(3H,br t,J=6.9Hz), 1.25(14H,br s), 1.50(2H,m),
2.02(4H,m), 2.73(4H,m), 3.65(1H,dd,J=3.6,12.3Hz),
3.75(1H,dd,J=2.4,12.3Hz), 4.65(1H,br s),5.32(4H,
m) 化合物19 PMR(300MHz,DMSO-d6) 0.93(3H,t,J=7.6Hz), 1.27(8H,br s), 1.50(2H,m), 2.0
3(4H,m), 2.74(6H,m),3.64(1H,dd,J=3.6,12.3Hz), 3.75
(1H,dd,J=2.5,12.3Hz), 4.63(1H,br s), 5.32(6H,m) 化合物20 PMR(300MHz,DMSO-d6) 0.85(3H,br t,J=6.8Hz), 1.26(6H,m), 1.56(2H,m), 2.0
3(4H,m), 2.78(8H,m),3.63(1H,dd,J=3.8,12.3Hz), 3.74
(1H,dd,J=2.7,12.3Hz), 4.61(1H,br s), 5.34(8H,m) 化合物21 PMR(300MHz,DMSO-d6) 3.72(1H,dd,J=3.0,12.0Hz), 3.82(1H,br d,J=12.0Hz),
4.58(2H,br s), 4.77(1H,br s), 7.35-7.55(4H,m), 7.7
5-7.95(3H,m) 化合物22 PMR(300MHz,DMSO-d6) 3.67(1H,d,J=3.0,12.0Hz), 3.77(1H,brd,J=12.0Hz), 4.
26(2H,br s),4.65(1H,br s), 7.35-7.55(3H,m), 7.73(1
H,br s), 7.80-7.90(3H,m) 化合物23 PMR(300MHz,DMSO-d6) 3.69(1H,dd,J=3.4,12.4Hz), 3.78(1H,dd,J=2.6,12.4H
z), 4.19(2H,br s), 4.75(1H,dd,J=2.6,3.4Hz), 6.96(1
H,br t,J=7.7Hz), 7.06(1H,br t,J=7.7Hz), 7.19(1H,d,
J=2.0Hz), 7.33(1H,d,J=7.7Hz), 7.51(1H,br d,J=7.7H
z), 10.90(1H,brs)
【0065】実施例11 実施例8で得られたトリチル体(3.0g)をDMF
(30ml)に溶解し、炭酸カリウム(1.17g)及び
臭化ベンジル(1.15ml)を加え、室温で2時間撹拌
した。反応混合物を酢酸エチル(300ml)で希釈し
て、水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、濃
縮した。残渣をシリカゲル(100g)のカラムクロマ
トに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:3)で展開し
た。単一の画分を集めて濃縮すると、化合物31が無色
の結晶(2.67g)として得られた。 PMR(300MHz,DMSO-d6) 3.11(1H,dd,J=3.0,10.6Hz), 3.42(1H,dd,J=2.6,10.6H
z), 5.14(1H,m),5.16(1H,d,J=11.9Hz), 5.23(1H,d,J=1
1.9Hz), 5.65(1H,br s), 7.20-7.40(20H,m) 同様な方法で化合物29が得られた。 化合物29 PMR(300MHz,DMSO-d6) 0.85(3H,br t,J=6.7Hz), 1.23(26H,br s), 1.63(2H,m),
3.07(1H,dd,J=3.0,10.4Hz), 3.42(1H,dd,J=2.3,10.4H
z), 4.08(2H,m), 5.07(1H,m), 5.52(1H,br s),7.23-7.3
6(15H,m)
(30ml)に溶解し、炭酸カリウム(1.17g)及び
臭化ベンジル(1.15ml)を加え、室温で2時間撹拌
した。反応混合物を酢酸エチル(300ml)で希釈し
て、水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、濃
縮した。残渣をシリカゲル(100g)のカラムクロマ
トに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:3)で展開し
た。単一の画分を集めて濃縮すると、化合物31が無色
の結晶(2.67g)として得られた。 PMR(300MHz,DMSO-d6) 3.11(1H,dd,J=3.0,10.6Hz), 3.42(1H,dd,J=2.6,10.6H
z), 5.14(1H,m),5.16(1H,d,J=11.9Hz), 5.23(1H,d,J=1
1.9Hz), 5.65(1H,br s), 7.20-7.40(20H,m) 同様な方法で化合物29が得られた。 化合物29 PMR(300MHz,DMSO-d6) 0.85(3H,br t,J=6.7Hz), 1.23(26H,br s), 1.63(2H,m),
3.07(1H,dd,J=3.0,10.4Hz), 3.42(1H,dd,J=2.3,10.4H
z), 4.08(2H,m), 5.07(1H,m), 5.52(1H,br s),7.23-7.3
6(15H,m)
【0066】実施例12 化合物31(850mg)をメタノール(20ml)に溶解
し、2N塩酸(1.84ml)を加えて室温で26時間撹
拌した。反応混合物を3N水酸化ナトリウム水溶液で中
和し、濃縮してメタノールを留去した後、酢酸エチルで
抽出し(30ml×2),濃縮して得られた残渣をシリカ
ゲル(40g)のカラムクロマトに付し、酢酸エチル−
ヘキサン(1:2,160ml→1:1,160ml)で展
開した。単一の画分を集めて濃縮し、酢酸エチル−ヘキ
サンから結晶化すると、化合物30の無色針状晶(36
3mg)が得られた。 PMR(300MHz,DMSO-d6) 3.59(1H,br d,J=12.3Hz), 3.78(1H,br d,J=12.3Hz), 4.
95(1H,m), 5.12(1H,br), 5.16(2H,m), 5.45(1H,d,J=0.6
Hz), 7.35-7.50(5H,m) 同様に化合物29を加水分解して、化合物28を得た。 PMR(300MHz,DMSO-d6) 0.86(3H,br t,J=6.7Hz), 1.24(24H,br s), 1.31(2H,m),
1.69(2H,m), 3.54(1H,br d,J=12.5Hz), 3.76(1H,br d,
J=12.5Hz), 4.05(2H,m), 4.87(1H,m), 5.07(1H,br t,J=
5.5Hz), 5.32(1H,br s)
し、2N塩酸(1.84ml)を加えて室温で26時間撹
拌した。反応混合物を3N水酸化ナトリウム水溶液で中
和し、濃縮してメタノールを留去した後、酢酸エチルで
抽出し(30ml×2),濃縮して得られた残渣をシリカ
ゲル(40g)のカラムクロマトに付し、酢酸エチル−
ヘキサン(1:2,160ml→1:1,160ml)で展
開した。単一の画分を集めて濃縮し、酢酸エチル−ヘキ
サンから結晶化すると、化合物30の無色針状晶(36
3mg)が得られた。 PMR(300MHz,DMSO-d6) 3.59(1H,br d,J=12.3Hz), 3.78(1H,br d,J=12.3Hz), 4.
95(1H,m), 5.12(1H,br), 5.16(2H,m), 5.45(1H,d,J=0.6
Hz), 7.35-7.50(5H,m) 同様に化合物29を加水分解して、化合物28を得た。 PMR(300MHz,DMSO-d6) 0.86(3H,br t,J=6.7Hz), 1.24(24H,br s), 1.31(2H,m),
1.69(2H,m), 3.54(1H,br d,J=12.5Hz), 3.76(1H,br d,
J=12.5Hz), 4.05(2H,m), 4.87(1H,m), 5.07(1H,br t,J=
5.5Hz), 5.32(1H,br s)
【0067】実施例13 化合物30(100mg)を塩化メチレン(2.0ml)に
懸濁し、氷冷下、ピリジン(59μl)及びα−クロロ
エチルクロロホルメートの50%(v/v)塩化メチレン
溶液(157μl)を加え、氷冷下1時間撹拌した。反
応混合物を酢酸エチル(10ml)で希釈し、水洗後無水
硫酸ナトリウムで乾燥し濃縮した。残渣を塩化メチレン
(5.0ml)に溶解し、セチルアミン(220mg)を加
え、室温で17時間撹拌した。反応混合物を塩化メチレ
ン(15ml)で希釈した後、0.5N塩酸および水で洗
浄し濃縮し、残渣をシリカゲル(10g)のカラムクロ
マトに付し、クロロホルムで展開した。単一の画分を集
めて濃縮後、酢酸エチル−ヘキサンから結晶化すると、
化合物40が無色針状晶(197mg)として得られた。 PMR(300MHz,DMSO-d6) 0.85(3H,br t,J=6.7Hz), 1.23(26H,br s), 1.36(2H,m),
2.93(2H,m), 4.17(1H,dd,J=4.3,12.5Hz), 4.33(1H,d,J
=2.7,12.5Hz), 5.12(1H,d,J=11.9Hz), 5.20(1H,d,J=11.
9Hz), 5.20(1H,m), 5.53(1H,br s), 7.24(1H,br t,J=5.
5Hz), 7.35-7.50(5H,m) 同様にして化合物42,38を合成した。 化合物42 PMR(300MHz,DMSO-d6) 0.85(3H,br t,J=6.7Hz), 1.23(30H,br s), 1.36(2H,m),
2.93(2H,m), 4.17(1H,dd,J=4.3,12.4Hz), 4.33(1H,dd,
J=2.6,12.4Hz), 5.12(1H,d,J=12.0Hz), 5.20(1H,d,J=1
2.0Hz), 5.20(1H,m), 5.53(1H,brs), 7.24(1H,br t,J=
5.5Hz), 7.35-7.46(5H,m) 化合物38 PMR(300MHz,DMSO-d6) 0.85(3H,br t,J=6.7Hz), 1.23(22H,br s), 1.36(2H,m),
2.93(2H,m), 4.17(1H,dd,J=4.3,12.4Hz), 4.33(1H,dd,
J=2.4,12.4Hz), 5.12(1H,d,J=11.9Hz), 5.20(1H,d,J=1
1.9Hz), 5.20(1H,m), 5.52(1H,brs), 7.22(1H,br t,J=
5.5Hz), 7.35-7.46(5H,m) 化合物40(492mg)をメタノール(50ml)に懸濁
させ、10%パラジウム−炭素100mgを加えて水素雰
囲気下、室温で3時間撹拌した。反応混合物をろ過し、
ろ液を濃縮した後、酢酸エチル−ヘキサンから結晶化す
ると、化合物39が無色針状晶(338mg)として得ら
れた。 PMR(300MHz,DMSO-d6) 0.86(3H,br t,J=6.6Hz), 1.23(26H,br s), 1.36(2H,m),
2.93(2H,m), 4.06(1H,dd,J=4.8,12.2Hz), 4.37(1H,dd,
J=2.5,12.2Hz), 4.91(1H,br s), 4.98(1H,m),7.21(1H,b
r t,J=5.6Hz) 同様に化合物42,38を加水素分解して、化合物4
1,37をそれぞれ合成した。 化合物41 PMR(300MHz,DMSO-d6) 0.86(3H,br t,J=6.7Hz), 1.23(30H,br s), 1.36(2H,m),
2.93(2H,m), 4.05(1H,dd,J=4.9,12.3Hz), 4.37(1H,dd,
J=2.7,12.3Hz), 4.89(1H,br s), 4.96(1H,dd,J=2.7,4.9
Hz), 7.18(1H,br t,J=5.5Hz) 化合物37 PMR(300MHz,DMSO-d6) 0.86(3H,br t,J=6.7Hz), 1.23(22H,br s), 1.36(2H,m),
2.93(2H,m), 4.06(1H,dd,J=4.9,12.3Hz), 4.37(1H,dd,
J=2.7,12.3Hz), 4.90(1H,br s), 4.97(1H,dd,J=2.7,4.9
Hz), 7.21(1H,br t,J=5.6Hz)
懸濁し、氷冷下、ピリジン(59μl)及びα−クロロ
エチルクロロホルメートの50%(v/v)塩化メチレン
溶液(157μl)を加え、氷冷下1時間撹拌した。反
応混合物を酢酸エチル(10ml)で希釈し、水洗後無水
硫酸ナトリウムで乾燥し濃縮した。残渣を塩化メチレン
(5.0ml)に溶解し、セチルアミン(220mg)を加
え、室温で17時間撹拌した。反応混合物を塩化メチレ
ン(15ml)で希釈した後、0.5N塩酸および水で洗
浄し濃縮し、残渣をシリカゲル(10g)のカラムクロ
マトに付し、クロロホルムで展開した。単一の画分を集
めて濃縮後、酢酸エチル−ヘキサンから結晶化すると、
化合物40が無色針状晶(197mg)として得られた。 PMR(300MHz,DMSO-d6) 0.85(3H,br t,J=6.7Hz), 1.23(26H,br s), 1.36(2H,m),
2.93(2H,m), 4.17(1H,dd,J=4.3,12.5Hz), 4.33(1H,d,J
=2.7,12.5Hz), 5.12(1H,d,J=11.9Hz), 5.20(1H,d,J=11.
9Hz), 5.20(1H,m), 5.53(1H,br s), 7.24(1H,br t,J=5.
5Hz), 7.35-7.50(5H,m) 同様にして化合物42,38を合成した。 化合物42 PMR(300MHz,DMSO-d6) 0.85(3H,br t,J=6.7Hz), 1.23(30H,br s), 1.36(2H,m),
2.93(2H,m), 4.17(1H,dd,J=4.3,12.4Hz), 4.33(1H,dd,
J=2.6,12.4Hz), 5.12(1H,d,J=12.0Hz), 5.20(1H,d,J=1
2.0Hz), 5.20(1H,m), 5.53(1H,brs), 7.24(1H,br t,J=
5.5Hz), 7.35-7.46(5H,m) 化合物38 PMR(300MHz,DMSO-d6) 0.85(3H,br t,J=6.7Hz), 1.23(22H,br s), 1.36(2H,m),
2.93(2H,m), 4.17(1H,dd,J=4.3,12.4Hz), 4.33(1H,dd,
J=2.4,12.4Hz), 5.12(1H,d,J=11.9Hz), 5.20(1H,d,J=1
1.9Hz), 5.20(1H,m), 5.52(1H,brs), 7.22(1H,br t,J=
5.5Hz), 7.35-7.46(5H,m) 化合物40(492mg)をメタノール(50ml)に懸濁
させ、10%パラジウム−炭素100mgを加えて水素雰
囲気下、室温で3時間撹拌した。反応混合物をろ過し、
ろ液を濃縮した後、酢酸エチル−ヘキサンから結晶化す
ると、化合物39が無色針状晶(338mg)として得ら
れた。 PMR(300MHz,DMSO-d6) 0.86(3H,br t,J=6.6Hz), 1.23(26H,br s), 1.36(2H,m),
2.93(2H,m), 4.06(1H,dd,J=4.8,12.2Hz), 4.37(1H,dd,
J=2.5,12.2Hz), 4.91(1H,br s), 4.98(1H,m),7.21(1H,b
r t,J=5.6Hz) 同様に化合物42,38を加水素分解して、化合物4
1,37をそれぞれ合成した。 化合物41 PMR(300MHz,DMSO-d6) 0.86(3H,br t,J=6.7Hz), 1.23(30H,br s), 1.36(2H,m),
2.93(2H,m), 4.05(1H,dd,J=4.9,12.3Hz), 4.37(1H,dd,
J=2.7,12.3Hz), 4.89(1H,br s), 4.96(1H,dd,J=2.7,4.9
Hz), 7.18(1H,br t,J=5.5Hz) 化合物37 PMR(300MHz,DMSO-d6) 0.86(3H,br t,J=6.7Hz), 1.23(22H,br s), 1.36(2H,m),
2.93(2H,m), 4.06(1H,dd,J=4.9,12.3Hz), 4.37(1H,dd,
J=2.7,12.3Hz), 4.90(1H,br s), 4.97(1H,dd,J=2.7,4.9
Hz), 7.21(1H,br t,J=5.6Hz)
【0068】実施例14 化合物39(100mg)を塩化メチレン(2.0ml)に
懸濁し、トリエチルアミン(39μl),4−ジメチル
アミノピリジン(12mg),2−ナフチル酢酸(52m
g)およびジシクロヘキシルカルボジイミド(58mg)
を加えて室温で16時間撹拌した。反応混合物をろ過
し、ろ液に0.5N塩酸(3.0ml)を加えてクロロホル
ム(10ml×3)で抽出した。クロロホルム層を無水硫
酸ナトリウムで乾燥した後、濃縮し得られた残渣をクロ
ロホルムから結晶化すると、化合物43(92mg)が無
色の結晶として得られた。 PMR(300MHz,DMSO-d6) 0.85(3H,br t,J=6.7Hz), 1.23(26H,br s), 1.36(2H,m),
2.93(2H,m), 4.01(1H,dd,J=5.5,12.1Hz), 4.19(2H,br
s), 4.33(1H,dd,J=2.2,12.1Hz), 4.51(1H,br),7.15(1H,
br), 7.35-7.50(3H,m), 7.70(1H,br s), 7.75-7.87(3H,
m) 同様の方法で以下に挙げた化合物を合成した。化合物4
6,47,48,49,50,51のPMRデータを以
下に示した。 化合物46 PMR(300MHz,DMSO-d6) 0.85(3H,br t,J=6.7Hz), 1.23(26H,br s), 1.36(2H,m),
2.00(3H,s), 2.92(2H,m), 3.95(2H,br s), 4.00(1H,d
d,J=5.6,12.0Hz), 4.33(1H,dd,J=2.3,12.0Hz),4.53(1H,
br), 7.11(2H,d,J=8.4Hz), 7.14(1H,br), 7.43(2H,d,J=
8.4Hz), 9.81(1H,br s) 化合物47 PMR(300MHz,DMSO-d6) 0.86(3H,br t,J=6.7Hz), 1.
24(26H,br s), 1.36(2H,m),
2.93(2H,m), 3.71(3H,s),
3.99(2H,s), 4.01(1H,dd,J=
5.4,12.0Hz), 4.34(1H,dd,J
=2.4,12.0Hz), 4.57(1H,br
s), 6.75(1H,m), 6.78(1H,
m), 7.15(1H,dd,J=7.6,8.2H
z), 7.15(1H,brs) 化合物48 PMR(300MHz,DMSO−d6) 0.86(3H,br t,J=6.7Hz), 1.23(26H,br s), 1.36(2H,m),
2.92(2H,m), 3.71(3H,s), 3.95(2H,s), 4.02(1H,dd,J=
5.4,12.0Hz), 4.33(1H,dd,J=2.4,12.0Hz), 4.58(1H,br
s), 6.81(2H,d,J=8.6Hz), 7.13(2H,d,J=8.6Hz), 7.16(1
H,m) 化合物49 PMR(300MHz,DMSO-d6) 0.86(3H,br t,J=6.7Hz), 1.28(26H,br s), 1.57(1H,m),
3.33(2H,m), 4.59(2H,dd,J=14.1,27.4Hz), 4.77(1H,d
d,J=5.5,11.9Hz), 4.98(1H,m), 5.07(1H,dd,J=2.3,11.9
Hz), 7.15(1H,dd,J=4.7,7.9Hz), 7.89(1H,d,J=7.9Hz),
8.09(1H,m), 8.57(1H,d,J=4.7Hz), 9.02(1H,br s) 化合物50 PMR(300MHz,DMSO-d6) 0.84(6H,d,J=6.6Hz), 0.86(3H,br t,J=6.7Hz), 1.23(29
H,br s), 1.35(2H,m),1.78(1H,m), 2.37(2H,d,J=7.1H
z), 2.91(2H,m), 4.00(1H,m), 4.30(1H,br d,J=12.0H
z), 4.50,4.57(あわせて1H,m), 4.96(br q,J=6.7Hz),
7.01(2H,m), 7.13(1H,br), 7.17(2H,m) 化合物51 PMR(300MHz,DMSO-d6) 0.85(3H,br t,J=6.7Hz), 1.23(26H,br s), 1.36(1H,m),
2.93(2H,m), 4.01(1H,dd,J=5.4,11.9Hz), 4.11(2H,s),
4.36(1H,dd,J=2.2,11.9Hz), 4.58(1H,br s),6.92(1H,d
d,J=7.4,7.9Hz), 7.03(1H,dd,J=7.4,7.9Hz), 7.15(1H,b
r s), 7.17(1H,m), 7.30(1H,d,J=7.9Hz), 7.51(1H,d,J=
7.9Hz), 10.78(1H,s)
懸濁し、トリエチルアミン(39μl),4−ジメチル
アミノピリジン(12mg),2−ナフチル酢酸(52m
g)およびジシクロヘキシルカルボジイミド(58mg)
を加えて室温で16時間撹拌した。反応混合物をろ過
し、ろ液に0.5N塩酸(3.0ml)を加えてクロロホル
ム(10ml×3)で抽出した。クロロホルム層を無水硫
酸ナトリウムで乾燥した後、濃縮し得られた残渣をクロ
ロホルムから結晶化すると、化合物43(92mg)が無
色の結晶として得られた。 PMR(300MHz,DMSO-d6) 0.85(3H,br t,J=6.7Hz), 1.23(26H,br s), 1.36(2H,m),
2.93(2H,m), 4.01(1H,dd,J=5.5,12.1Hz), 4.19(2H,br
s), 4.33(1H,dd,J=2.2,12.1Hz), 4.51(1H,br),7.15(1H,
br), 7.35-7.50(3H,m), 7.70(1H,br s), 7.75-7.87(3H,
m) 同様の方法で以下に挙げた化合物を合成した。化合物4
6,47,48,49,50,51のPMRデータを以
下に示した。 化合物46 PMR(300MHz,DMSO-d6) 0.85(3H,br t,J=6.7Hz), 1.23(26H,br s), 1.36(2H,m),
2.00(3H,s), 2.92(2H,m), 3.95(2H,br s), 4.00(1H,d
d,J=5.6,12.0Hz), 4.33(1H,dd,J=2.3,12.0Hz),4.53(1H,
br), 7.11(2H,d,J=8.4Hz), 7.14(1H,br), 7.43(2H,d,J=
8.4Hz), 9.81(1H,br s) 化合物47 PMR(300MHz,DMSO-d6) 0.86(3H,br t,J=6.7Hz), 1.
24(26H,br s), 1.36(2H,m),
2.93(2H,m), 3.71(3H,s),
3.99(2H,s), 4.01(1H,dd,J=
5.4,12.0Hz), 4.34(1H,dd,J
=2.4,12.0Hz), 4.57(1H,br
s), 6.75(1H,m), 6.78(1H,
m), 7.15(1H,dd,J=7.6,8.2H
z), 7.15(1H,brs) 化合物48 PMR(300MHz,DMSO−d6) 0.86(3H,br t,J=6.7Hz), 1.23(26H,br s), 1.36(2H,m),
2.92(2H,m), 3.71(3H,s), 3.95(2H,s), 4.02(1H,dd,J=
5.4,12.0Hz), 4.33(1H,dd,J=2.4,12.0Hz), 4.58(1H,br
s), 6.81(2H,d,J=8.6Hz), 7.13(2H,d,J=8.6Hz), 7.16(1
H,m) 化合物49 PMR(300MHz,DMSO-d6) 0.86(3H,br t,J=6.7Hz), 1.28(26H,br s), 1.57(1H,m),
3.33(2H,m), 4.59(2H,dd,J=14.1,27.4Hz), 4.77(1H,d
d,J=5.5,11.9Hz), 4.98(1H,m), 5.07(1H,dd,J=2.3,11.9
Hz), 7.15(1H,dd,J=4.7,7.9Hz), 7.89(1H,d,J=7.9Hz),
8.09(1H,m), 8.57(1H,d,J=4.7Hz), 9.02(1H,br s) 化合物50 PMR(300MHz,DMSO-d6) 0.84(6H,d,J=6.6Hz), 0.86(3H,br t,J=6.7Hz), 1.23(29
H,br s), 1.35(2H,m),1.78(1H,m), 2.37(2H,d,J=7.1H
z), 2.91(2H,m), 4.00(1H,m), 4.30(1H,br d,J=12.0H
z), 4.50,4.57(あわせて1H,m), 4.96(br q,J=6.7Hz),
7.01(2H,m), 7.13(1H,br), 7.17(2H,m) 化合物51 PMR(300MHz,DMSO-d6) 0.85(3H,br t,J=6.7Hz), 1.23(26H,br s), 1.36(1H,m),
2.93(2H,m), 4.01(1H,dd,J=5.4,11.9Hz), 4.11(2H,s),
4.36(1H,dd,J=2.2,11.9Hz), 4.58(1H,br s),6.92(1H,d
d,J=7.4,7.9Hz), 7.03(1H,dd,J=7.4,7.9Hz), 7.15(1H,b
r s), 7.17(1H,m), 7.30(1H,d,J=7.9Hz), 7.51(1H,d,J=
7.9Hz), 10.78(1H,s)
【0069】実施例15 化合物39(100mg)を塩化メチレン(2.0ml)に
懸濁し、トリエチルアミン(88μl),塩化フェニル
アセチル(50μl)および4−ジメチルアミノピリジ
ン(12mg)を加えて、室温で16時間撹拌した。反応
混合物に0.5N塩酸(5ml)を加え酢酸エチルで抽出
した(10ml×2)。酢酸エチル層を水洗し、無水硫酸
ナトリウムで乾燥した後、濃縮した。残渣を酢酸エチル
−ヘキサンから結晶化すると、化合物45(67mg)が
淡黄色の結晶として得られた。 PMR(300MHz,DMSO-d6) 0.85(3H,br t,J=6.7Hz), 1.23(26H,br s), 1.36(2H,m),
2.92(2H,m), 4.02(3H,m), 4.33(1H,br d,J=12.0Hz),
4.56(1H,br), 7.10-7.30(6H,m) 同様の方法により化合物44を合成した。 化合物44 PMR(300MHz,DMSO-d6) 0.86(3H,br t,J=6.7Hz), 1.23(26H,br s), 1.36(2H,m),
2.31(3H,s), 2.92(2H,m), 4.04(1H,dd,J=4.9,12.2Hz),
4.33(1H,dd,J=2.5,12.2Hz), 4.64(1H,br), 7.16(1H,b
r)
懸濁し、トリエチルアミン(88μl),塩化フェニル
アセチル(50μl)および4−ジメチルアミノピリジ
ン(12mg)を加えて、室温で16時間撹拌した。反応
混合物に0.5N塩酸(5ml)を加え酢酸エチルで抽出
した(10ml×2)。酢酸エチル層を水洗し、無水硫酸
ナトリウムで乾燥した後、濃縮した。残渣を酢酸エチル
−ヘキサンから結晶化すると、化合物45(67mg)が
淡黄色の結晶として得られた。 PMR(300MHz,DMSO-d6) 0.85(3H,br t,J=6.7Hz), 1.23(26H,br s), 1.36(2H,m),
2.92(2H,m), 4.02(3H,m), 4.33(1H,br d,J=12.0Hz),
4.56(1H,br), 7.10-7.30(6H,m) 同様の方法により化合物44を合成した。 化合物44 PMR(300MHz,DMSO-d6) 0.86(3H,br t,J=6.7Hz), 1.23(26H,br s), 1.36(2H,m),
2.31(3H,s), 2.92(2H,m), 4.04(1H,dd,J=4.9,12.2Hz),
4.33(1H,dd,J=2.5,12.2Hz), 4.64(1H,br), 7.16(1H,b
r)
【0070】実施例16 化合物44(40mg)をエタノール(2.0ml)に懸濁
させ、2N塩酸(50μl)およびシアノ水素化ホウ素
ナトリウム(3.1mg)を加え、室温で30分撹拌し
た。反応混合物に2N塩酸(25μl)及びシアノ水素
化ホウ素ナトリウム(3.1mg)を加え、室温で30分
間撹拌する操作を5回繰り返した後、室温で更に一夜撹
拌した。反応混合物を濃縮してエタノールに除去した
後、残渣を酢酸エチル(10ml)に懸濁し、水で洗浄し
た。酢酸エチル層は濃縮後、シリカゲル(5g)のカラ
ムクロマトに付し、クロロホルム−メタノール(20:
1)で展開した。溶出された単一の画分を集めて濃縮し
た後、再び酢酸エチル(10ml)に溶解し、0.5N塩
酸および水で洗浄し、酢酸エチル層を無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥し、濃縮した。残渣を酢酸エチル−ヘキサンか
ら結晶化すると、化合物52の無色の結晶(22mg)が
得られた。 PMR(300MHz,DMSO-d6) 0.85(3H,br t,J=6.6Hz), 0.
96(3H,t,J=7.5Hz), 1.23(26
H,br s), 1.36(2H,m),2.08
(2H,m), 2.92(2H,m), 4.08
(1H,dd,J=5.0,12.0Hz), 4.3
6(1H,dd,J=2.0,12.0Hz), 4.
86(1H,br), 7.18(1H,br) 化合物45,51,7,9をそれぞれ同様に還元して、
化合物53,54,57,58を合成した。 化合物53 PMR(300MHz,DMSO−d6) 0.85(3H,br t,J=6.6Hz), 1.23(26H,br s), 1.36(2H,m),
2.36(2H,br t,J=7.7Hz), 2.68(2H,br t,J=7.7Hz), 2.9
3(2H,m), 4.05(1H,dd,J=5.0,12.0Hz), 4.35(1H,br d,J=
12.0Hz), 4.86(1H,br), 7.10-7.32(6H,m) 化合物54 PMR(300MHz,DMSO-d6) 0.85(3H,br t,J=6.7Hz), 1.23(26H,br s), 1.35(2H,m),
2.44(2H,m), 2.78(2H,m), 2.93(2H,m), 4.06(1H,dd,J=
4.2,12.2Hz), 4.37(1H,dd,J=2.2,12.2Hz), 4.88(1H,br
s), 6.96(1H,dd,J=7.1,7.6Hz), 7.05(1H,dd,J=7.1,7.9H
z), 7.10(1H,br s), 7.15(1H,br t,J=9.4Hz), 7.32(1H,
d,J=7.9Hz), 7.53(1H,d,J=7.6Hz), 10.73(1H,br s) 化合物57 PMR(300MHz,DMSO-d6) 0.86(3H,br t,J=6.6Hz), 1.23(26H,m), 1.36(2H,
m), 2.06(2H,m),3.62(2H,s), 4.22(1H,dd,J=4.3,
12.3Hz), 4.47(1H,dd,J=2.5,12.3Hz),4.94(1H,dd,J
=2.5,4.3Hz), 7.25(5H,m) 化合物58 PMR(300MHz,DMSO-d6) 0.86(3H,br t,J=6.7Hz), 1.23(26H,br s), 1.36(2
H,m), 2.06(2H,m),4.15(1H,dd,J=5.5,12.3Hz), 4.
16(2H,d,J=6.1Hz), 4.39(1H,dd,J=2.4,12.3Hz), 4.
90(1H,m), 7.25(5H,m), 7.78(1H,t,J=6.1Hz)
させ、2N塩酸(50μl)およびシアノ水素化ホウ素
ナトリウム(3.1mg)を加え、室温で30分撹拌し
た。反応混合物に2N塩酸(25μl)及びシアノ水素
化ホウ素ナトリウム(3.1mg)を加え、室温で30分
間撹拌する操作を5回繰り返した後、室温で更に一夜撹
拌した。反応混合物を濃縮してエタノールに除去した
後、残渣を酢酸エチル(10ml)に懸濁し、水で洗浄し
た。酢酸エチル層は濃縮後、シリカゲル(5g)のカラ
ムクロマトに付し、クロロホルム−メタノール(20:
1)で展開した。溶出された単一の画分を集めて濃縮し
た後、再び酢酸エチル(10ml)に溶解し、0.5N塩
酸および水で洗浄し、酢酸エチル層を無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥し、濃縮した。残渣を酢酸エチル−ヘキサンか
ら結晶化すると、化合物52の無色の結晶(22mg)が
得られた。 PMR(300MHz,DMSO-d6) 0.85(3H,br t,J=6.6Hz), 0.
96(3H,t,J=7.5Hz), 1.23(26
H,br s), 1.36(2H,m),2.08
(2H,m), 2.92(2H,m), 4.08
(1H,dd,J=5.0,12.0Hz), 4.3
6(1H,dd,J=2.0,12.0Hz), 4.
86(1H,br), 7.18(1H,br) 化合物45,51,7,9をそれぞれ同様に還元して、
化合物53,54,57,58を合成した。 化合物53 PMR(300MHz,DMSO−d6) 0.85(3H,br t,J=6.6Hz), 1.23(26H,br s), 1.36(2H,m),
2.36(2H,br t,J=7.7Hz), 2.68(2H,br t,J=7.7Hz), 2.9
3(2H,m), 4.05(1H,dd,J=5.0,12.0Hz), 4.35(1H,br d,J=
12.0Hz), 4.86(1H,br), 7.10-7.32(6H,m) 化合物54 PMR(300MHz,DMSO-d6) 0.85(3H,br t,J=6.7Hz), 1.23(26H,br s), 1.35(2H,m),
2.44(2H,m), 2.78(2H,m), 2.93(2H,m), 4.06(1H,dd,J=
4.2,12.2Hz), 4.37(1H,dd,J=2.2,12.2Hz), 4.88(1H,br
s), 6.96(1H,dd,J=7.1,7.6Hz), 7.05(1H,dd,J=7.1,7.9H
z), 7.10(1H,br s), 7.15(1H,br t,J=9.4Hz), 7.32(1H,
d,J=7.9Hz), 7.53(1H,d,J=7.6Hz), 10.73(1H,br s) 化合物57 PMR(300MHz,DMSO-d6) 0.86(3H,br t,J=6.6Hz), 1.23(26H,m), 1.36(2H,
m), 2.06(2H,m),3.62(2H,s), 4.22(1H,dd,J=4.3,
12.3Hz), 4.47(1H,dd,J=2.5,12.3Hz),4.94(1H,dd,J
=2.5,4.3Hz), 7.25(5H,m) 化合物58 PMR(300MHz,DMSO-d6) 0.86(3H,br t,J=6.7Hz), 1.23(26H,br s), 1.36(2
H,m), 2.06(2H,m),4.15(1H,dd,J=5.5,12.3Hz), 4.
16(2H,d,J=6.1Hz), 4.39(1H,dd,J=2.4,12.3Hz), 4.
90(1H,m), 7.25(5H,m), 7.78(1H,t,J=6.1Hz)
【0071】実施例17 化合物2(TAN−1364B)(100mg)をエタノ
ール(30ml)に溶解し、10%パラジウム炭素(30
mg)を加えて、水素雰囲気下、室温で24時間撹拌し
た。反応混合物をろ過し、ろ液を濃縮した後、シリカゲ
ル(10g)のカラムクロマトに付し、クロロホルム−
メタノール−酢酸(80:4:1)で展開した。単一の
画分を集めて濃縮すると、化合物24(31mg)が無色
の結晶として得られた。 PMR(300MHz,DMSO-d6) 0.86(3H,br t,J=6.6Hz), 1.23(26H,br s), 1.35(2H,m),
2.05(2H,m), 3.53(1H,dd,J=4.4,12.3Hz), 3.77(1H,dd,
J=2.5,12.3Hz), 4.66(1H,dd,J=2.5,4.4Hz)
ール(30ml)に溶解し、10%パラジウム炭素(30
mg)を加えて、水素雰囲気下、室温で24時間撹拌し
た。反応混合物をろ過し、ろ液を濃縮した後、シリカゲ
ル(10g)のカラムクロマトに付し、クロロホルム−
メタノール−酢酸(80:4:1)で展開した。単一の
画分を集めて濃縮すると、化合物24(31mg)が無色
の結晶として得られた。 PMR(300MHz,DMSO-d6) 0.86(3H,br t,J=6.6Hz), 1.23(26H,br s), 1.35(2H,m),
2.05(2H,m), 3.53(1H,dd,J=4.4,12.3Hz), 3.77(1H,dd,
J=2.5,12.3Hz), 4.66(1H,dd,J=2.5,4.4Hz)
【0072】実施例18 5−ヒドロキシメチルテトロン酸(300mg)を酢酸
(3ml)に懸濁し、無水酢酸(262μl)および三フ
ッ化ホウ素ジエチルエーテル(313μl)を加え、室
温で10分間撹拌した。反応混合物を濃縮し、残渣を水
(30ml)に懸濁し、酢酸エチルで繰り返し抽出した
(20ml×5)。酢酸エチル層を飽和食塩水で洗浄した
後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。残渣を酢
酸エチル−ヘキサンから結晶化すると、化合物32(3
58mg)が無色針状晶として得られた。 PMR(300MHz,DMSO-d6) 2.00(3H,s), 4.15(1H,dd,J=4.7,12.4Hz), 4.45(1H,dd,J
=2.7,12.4Hz), 4.97(1H,br s), 5.06(1H,dd,J=2.7,4.7H
z)
(3ml)に懸濁し、無水酢酸(262μl)および三フ
ッ化ホウ素ジエチルエーテル(313μl)を加え、室
温で10分間撹拌した。反応混合物を濃縮し、残渣を水
(30ml)に懸濁し、酢酸エチルで繰り返し抽出した
(20ml×5)。酢酸エチル層を飽和食塩水で洗浄した
後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。残渣を酢
酸エチル−ヘキサンから結晶化すると、化合物32(3
58mg)が無色針状晶として得られた。 PMR(300MHz,DMSO-d6) 2.00(3H,s), 4.15(1H,dd,J=4.7,12.4Hz), 4.45(1H,dd,J
=2.7,12.4Hz), 4.97(1H,br s), 5.06(1H,dd,J=2.7,4.7H
z)
【0073】実施例19 5−ヒドロキシメチルテトロン酸(250mg)をジエチ
ルエーテル(10ml)に懸濁し、塩化パルミトイル(6
77μl)および三フッ化ホウ素ジエチルエーテル(2.
36ml)を加え、室温で3時間撹拌した。反応混合物を
水洗した後、濃縮し、シリカゲル(25g)のカラムク
ロマトに付し、クロロホルムおよびクロロホルム−メタ
ノール(10:1)で展開した。単一の画分を集めて濃
縮し、残渣を酢酸エチル−ヘキサンから結晶化すると、
化合物36(502mg)が無色針状晶として得られた。 PMR(300MHz,DMSO-d6) 0.85(3H,br t,J=6.7Hz), 1.23(24H,br s), 1.48(2H,m),
2.26(2H,t,J=7.3Hz),4.17(1H,dd,J=4.3,12.4Hz), 4.46
(1H,dd,J=2.7,12.4Hz), 4.94(1H,br s), 5.05(1H,dd,J=
2.7,4.3Hz) 同様の方法で化合物33,34及び35を合成した。 化合物33 PMR(300MHz,DMSO-d6) 4.47(1H,dd,J=3.9,12.4Hz), 4.70(1H,dd,J=2.7,12.4H
z), 5.02(1H,br s), 5.21(1H,m), 7.54(2H,dd,J=7.4,7.
8Hz), 7.68(1H,t,J=7.4Hz), 7.89(2H,d,J=7.8Hz) 化合物34(oil) PMR(300MHz,DMSO-d6) 3.66(2H,s), 4.21(1H,dd,J=4.4,12.4Hz), 4.49(1H,dd,J
=2.7,12.4Hz), 4.96(1H,br s), 5.08(1H,m), 7.20-7.35
(5H,m) 化合物35 PMR(300MHz,DMSO-d6) 0.86(3H,br t,J=6.7Hz), 1.23(12H,br s), 1.48(2H,m),
2.26(2H,t,J=7.3Hz),4.16(1H,dd,J=4.3,12.4Hz), 4.46
(1H,dd,J=3.1,12.4Hz), 4.94(1H,br s), 5.04(1H,dd,J=
3.1,4.3Hz)
ルエーテル(10ml)に懸濁し、塩化パルミトイル(6
77μl)および三フッ化ホウ素ジエチルエーテル(2.
36ml)を加え、室温で3時間撹拌した。反応混合物を
水洗した後、濃縮し、シリカゲル(25g)のカラムク
ロマトに付し、クロロホルムおよびクロロホルム−メタ
ノール(10:1)で展開した。単一の画分を集めて濃
縮し、残渣を酢酸エチル−ヘキサンから結晶化すると、
化合物36(502mg)が無色針状晶として得られた。 PMR(300MHz,DMSO-d6) 0.85(3H,br t,J=6.7Hz), 1.23(24H,br s), 1.48(2H,m),
2.26(2H,t,J=7.3Hz),4.17(1H,dd,J=4.3,12.4Hz), 4.46
(1H,dd,J=2.7,12.4Hz), 4.94(1H,br s), 5.05(1H,dd,J=
2.7,4.3Hz) 同様の方法で化合物33,34及び35を合成した。 化合物33 PMR(300MHz,DMSO-d6) 4.47(1H,dd,J=3.9,12.4Hz), 4.70(1H,dd,J=2.7,12.4H
z), 5.02(1H,br s), 5.21(1H,m), 7.54(2H,dd,J=7.4,7.
8Hz), 7.68(1H,t,J=7.4Hz), 7.89(2H,d,J=7.8Hz) 化合物34(oil) PMR(300MHz,DMSO-d6) 3.66(2H,s), 4.21(1H,dd,J=4.4,12.4Hz), 4.49(1H,dd,J
=2.7,12.4Hz), 4.96(1H,br s), 5.08(1H,m), 7.20-7.35
(5H,m) 化合物35 PMR(300MHz,DMSO-d6) 0.86(3H,br t,J=6.7Hz), 1.23(12H,br s), 1.48(2H,m),
2.26(2H,t,J=7.3Hz),4.16(1H,dd,J=4.3,12.4Hz), 4.46
(1H,dd,J=3.1,12.4Hz), 4.94(1H,br s), 5.04(1H,dd,J=
3.1,4.3Hz)
【0074】実施例20 化合物30(300mg)をピリジン(221μl)に懸
濁し、塩化チオニル(3.0ml)を加え、60℃で3時
間撹拌した。反応混合物を放冷後、氷水(50ml)に注
ぎ、酢酸エチル(50ml)で抽出した。酢酸エチル層を
水洗し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、濃縮した。
残渣を酢酸エチル−ヘキサンから結晶化すると、無色の
結晶が得られた。この結晶をメタノール(10ml)に溶
解し、10%パラジウム−炭素(50mg)を加えて、水
素雰囲気下、室温で1時間撹拌した。反応混合物をろ過
し、ろ液を濃縮して酢酸エチル−ヘキサンから結晶化す
ると、化合物56の無色の結晶(130mg)が得られ
た。 PMR(300MHz,DMSO-d6) 3.89(1H,dd,J=3.4,12.5Hz),
4.05(1H,dd,J=2.8,12.5H
z), 5.03(1H,s), 5.22(1H,d
dd,J=1.0,2.8,3.4Hz), 12.8
8(1H,br)
濁し、塩化チオニル(3.0ml)を加え、60℃で3時
間撹拌した。反応混合物を放冷後、氷水(50ml)に注
ぎ、酢酸エチル(50ml)で抽出した。酢酸エチル層を
水洗し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、濃縮した。
残渣を酢酸エチル−ヘキサンから結晶化すると、無色の
結晶が得られた。この結晶をメタノール(10ml)に溶
解し、10%パラジウム−炭素(50mg)を加えて、水
素雰囲気下、室温で1時間撹拌した。反応混合物をろ過
し、ろ液を濃縮して酢酸エチル−ヘキサンから結晶化す
ると、化合物56の無色の結晶(130mg)が得られ
た。 PMR(300MHz,DMSO-d6) 3.89(1H,dd,J=3.4,12.5Hz),
4.05(1H,dd,J=2.8,12.5H
z), 5.03(1H,s), 5.22(1H,d
dd,J=1.0,2.8,3.4Hz), 12.8
8(1H,br)
【0075】実施例21 化合物32(100mg)をジオキサン(2.0ml)に
懸濁し、塩化パルミトイル(256μl),三フッ化ホ
ウ素ジエチルエーテル(79μl)を加え、窒素雰囲気
下6時間加熱還流した。反応混合物を放冷後、酢酸エチ
ル(20ml)で希釈し、水洗した後、濃縮し、残渣をシ
リカゲル(10g)のカラムクロマトに付し、クロロホ
ルムで展開した。単一の画分を集めて濃縮し、残渣を酢
酸エチル(20ml)に溶解し、0.5N塩酸および水で
洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。
残渣をメタノール−水から結晶化すると、化合物5の無
色の結晶(44mg)が得られた。 PMR(300MHz,DMSO-d6) 0.86(3H,br t,J=6.7Hz), 1.24(24H,br s), 1.47(2H,m),
1.97(3H,s), 2.71(2H,br t,J=7.4Hz), 4.12(1H,dd,J=
5.0,12.2Hz), 4.38(1H,dd,J=2.4,12.2Hz), 4.68(1H,br)
懸濁し、塩化パルミトイル(256μl),三フッ化ホ
ウ素ジエチルエーテル(79μl)を加え、窒素雰囲気
下6時間加熱還流した。反応混合物を放冷後、酢酸エチ
ル(20ml)で希釈し、水洗した後、濃縮し、残渣をシ
リカゲル(10g)のカラムクロマトに付し、クロロホ
ルムで展開した。単一の画分を集めて濃縮し、残渣を酢
酸エチル(20ml)に溶解し、0.5N塩酸および水で
洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。
残渣をメタノール−水から結晶化すると、化合物5の無
色の結晶(44mg)が得られた。 PMR(300MHz,DMSO-d6) 0.86(3H,br t,J=6.7Hz), 1.24(24H,br s), 1.47(2H,m),
1.97(3H,s), 2.71(2H,br t,J=7.4Hz), 4.12(1H,dd,J=
5.0,12.2Hz), 4.38(1H,dd,J=2.4,12.2Hz), 4.68(1H,br)
【0076】実施例22 化合物33(63mg)を塩化メチレン(2.0ml)に懸
濁し、トリエチルアミン(41ml),ジメチルアミノピ
リジン(13mg),パルミチン酸(76mg)およびジシ
クロヘキシルカルボジイミド(61mg)を加え、室温で
17時間撹拌した。反応混合物をろ過し、ろ液を濃縮乾
固した後、酢酸エチルに溶解し、0.5N塩酸および水
で洗浄した。酢酸エチル層を乾燥後、濃縮し残渣をシリ
カゲルカラムクロマト(6g)に付し、クロロホルム,
クロロホルム−メタノール(9:1)で順次展開し、単
一の画分を集めて濃縮した。残渣を酢酸エチルに溶解
し、0.5N塩酸および水で洗浄し、無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥した後、濃縮し残渣をヘキサン−酢酸エチルか
ら結晶化して、化合物6を白色の結晶性粉末(67mg)
として得た。 PMR(300MHz,DMSO-d6) 0.86(3H,br t,J=6.7Hz), 1.23(24H,br s), 1.46(2H,m),
2.69(2H,m), 4.42(1H,dd,J=4.2,12.0Hz), 4.63(1H,dd,
J=2.2,12.0Hz), 4.76(1H,br s), 7.49(2H,dd,J=7.4,7.6
Hz), 7.65(1H,t,J=7.6Hz), 7.85(2H,d,J=7.4Hz) 同様の方法で化合物34,56から化合物7,55を合
成した。 化合物7 PMR(300MHz,DMSO-d6) 0.85(3H,br t,J=6.7Hz), 1.23(24H,br s), 1.47(2H,m),
2.67(2H,m), 3.62(2H,s), 4.18(1H,dd,J=4.7,12.2Hz),
4.42(1H,dd,J=2.4,12.2Hz), 4.68(1H,br s),7.23(5H,
m) 化合物55 PMR(300MHz,DMSO-d6) 0.86(3H,br t,J=6.7Hz), 1.24(24H,br s), 1.48(2H,m),
2.70(2H,m), 3.86(1H,dd,J=3.7,12.2Hz), 3.96(1H,dd,
J=2.6,12.2Hz), 4.80(1H,br s)
濁し、トリエチルアミン(41ml),ジメチルアミノピ
リジン(13mg),パルミチン酸(76mg)およびジシ
クロヘキシルカルボジイミド(61mg)を加え、室温で
17時間撹拌した。反応混合物をろ過し、ろ液を濃縮乾
固した後、酢酸エチルに溶解し、0.5N塩酸および水
で洗浄した。酢酸エチル層を乾燥後、濃縮し残渣をシリ
カゲルカラムクロマト(6g)に付し、クロロホルム,
クロロホルム−メタノール(9:1)で順次展開し、単
一の画分を集めて濃縮した。残渣を酢酸エチルに溶解
し、0.5N塩酸および水で洗浄し、無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥した後、濃縮し残渣をヘキサン−酢酸エチルか
ら結晶化して、化合物6を白色の結晶性粉末(67mg)
として得た。 PMR(300MHz,DMSO-d6) 0.86(3H,br t,J=6.7Hz), 1.23(24H,br s), 1.46(2H,m),
2.69(2H,m), 4.42(1H,dd,J=4.2,12.0Hz), 4.63(1H,dd,
J=2.2,12.0Hz), 4.76(1H,br s), 7.49(2H,dd,J=7.4,7.6
Hz), 7.65(1H,t,J=7.6Hz), 7.85(2H,d,J=7.4Hz) 同様の方法で化合物34,56から化合物7,55を合
成した。 化合物7 PMR(300MHz,DMSO-d6) 0.85(3H,br t,J=6.7Hz), 1.23(24H,br s), 1.47(2H,m),
2.67(2H,m), 3.62(2H,s), 4.18(1H,dd,J=4.7,12.2Hz),
4.42(1H,dd,J=2.4,12.2Hz), 4.68(1H,br s),7.23(5H,
m) 化合物55 PMR(300MHz,DMSO-d6) 0.86(3H,br t,J=6.7Hz), 1.24(24H,br s), 1.48(2H,m),
2.70(2H,m), 3.86(1H,dd,J=3.7,12.2Hz), 3.96(1H,dd,
J=2.6,12.2Hz), 4.80(1H,br s)
【0077】実施例23 5−ヒドロキシメチルテトロン酸(50mg)をジメチル
ホルムアミド(1.0ml)に溶解し、氷冷下、トリエチ
ルアミン(57μl)および塩化パルミトイル(124
μl)を加え、氷冷下30分間撹拌した。反応混合物を
酢酸エチル(30ml)で希釈した後、水洗し、乾燥し
た。これを濃縮した後、残渣を酢酸エチル−ヘキサンか
ら結晶化すると、化合物27(93mg)が無色の結晶と
して得られた。 PMR(300MHz,DMSO-d6) 0.86(3H,br t,J=6.7Hz), 1.24(24H,br s), 1.59(2H,m),
2.62(2H,t,J=7.3Hz),3.63(1H,ddd,J=3.1,6.0,12.6Hz),
3.81(1H,ddd,J=2.6,6.0,12.6Hz), 5.09(1H,m), 5.14(1
H,t,J=6.0Hz), 6.03(1H,d,J=1.3Hz)
ホルムアミド(1.0ml)に溶解し、氷冷下、トリエチ
ルアミン(57μl)および塩化パルミトイル(124
μl)を加え、氷冷下30分間撹拌した。反応混合物を
酢酸エチル(30ml)で希釈した後、水洗し、乾燥し
た。これを濃縮した後、残渣を酢酸エチル−ヘキサンか
ら結晶化すると、化合物27(93mg)が無色の結晶と
して得られた。 PMR(300MHz,DMSO-d6) 0.86(3H,br t,J=6.7Hz), 1.24(24H,br s), 1.59(2H,m),
2.62(2H,t,J=7.3Hz),3.63(1H,ddd,J=3.1,6.0,12.6Hz),
3.81(1H,ddd,J=2.6,6.0,12.6Hz), 5.09(1H,m), 5.14(1
H,t,J=6.0Hz), 6.03(1H,d,J=1.3Hz)
【0078】実施例24 化合物36(200mg)をジオキサン(2.0ml)に懸
濁し、トリフェニルクロルメタン(227mg),三フッ
化ホウ素ジエチルエーテル(100μl)を加え、アル
ゴン雰囲気下6時間加熱還流した。反応混合物を放冷
後、水(20ml)に注ぎ、酢酸エチル(20ml×2)で
抽出した。酢酸エチル層を濃縮し、残渣をシリカゲル
(20g)のカラムクロマトに付し、クロロホルムで展
開した。単一の画分を集めて濃縮すると、化合物26
(212mg)が油状物として得られた。 PMR(300MHz,CD3OD) 0.85(3H,br t,J=6.7Hz), 1.22(24H,br s), 1.50(2H,m),
2.20(2H,t,J=7.4Hz),4.34(1H,dd,J=2.8,12.5Hz), 4.45
(1H,dd,J=2.5,12.5Hz), 4.96(1H,dd,J=2.5,2.8Hz), 7.0
5-7.35(15H,m) 実施例25 化合物26(90mg)をメタノール(40ml)に溶解
し、2N塩酸(0.30ml)を加え、50℃で24時間
撹拌した。反応混合物を濃縮してメタノールを除去した
後、酢酸エチル(20ml)で抽出した。酢酸エチル層を
水洗後濃縮し、残渣をシリカゲル(5g)のカラムクロ
マトに付し、クロロホルム(70ml),クロロホルム−
メタノール(10:1,70ml)で順次展開した。単一
の画分を集めて濃縮すると、化合物25(50mg)が白
色粉末として得られた。 PMR(300MHz,DMSO-d6) 3.66(1H,dd,J=3.5,12.2Hz), 3.78(1H,dd,J=2.3,12.2H
z), 4.08(1H,br), 4.53(1H,br), 7.00-7.35(15H,m)
濁し、トリフェニルクロルメタン(227mg),三フッ
化ホウ素ジエチルエーテル(100μl)を加え、アル
ゴン雰囲気下6時間加熱還流した。反応混合物を放冷
後、水(20ml)に注ぎ、酢酸エチル(20ml×2)で
抽出した。酢酸エチル層を濃縮し、残渣をシリカゲル
(20g)のカラムクロマトに付し、クロロホルムで展
開した。単一の画分を集めて濃縮すると、化合物26
(212mg)が油状物として得られた。 PMR(300MHz,CD3OD) 0.85(3H,br t,J=6.7Hz), 1.22(24H,br s), 1.50(2H,m),
2.20(2H,t,J=7.4Hz),4.34(1H,dd,J=2.8,12.5Hz), 4.45
(1H,dd,J=2.5,12.5Hz), 4.96(1H,dd,J=2.5,2.8Hz), 7.0
5-7.35(15H,m) 実施例25 化合物26(90mg)をメタノール(40ml)に溶解
し、2N塩酸(0.30ml)を加え、50℃で24時間
撹拌した。反応混合物を濃縮してメタノールを除去した
後、酢酸エチル(20ml)で抽出した。酢酸エチル層を
水洗後濃縮し、残渣をシリカゲル(5g)のカラムクロ
マトに付し、クロロホルム(70ml),クロロホルム−
メタノール(10:1,70ml)で順次展開した。単一
の画分を集めて濃縮すると、化合物25(50mg)が白
色粉末として得られた。 PMR(300MHz,DMSO-d6) 3.66(1H,dd,J=3.5,12.2Hz), 3.78(1H,dd,J=2.3,12.2H
z), 4.08(1H,br), 4.53(1H,br), 7.00-7.35(15H,m)
【0079】実施例26 5−ヒドロキシメチルテトロン酸(100mg)をジオキ
サン(3.0ml)に懸濁し、塩化パルミトイル(678
μl)および三フッ化ホウ素ジエチルエーテル(189
μl)を加え、アルゴン雰囲気下4.5時間加熱還流し
た。反応混合物を放冷後、酢酸エチル(30ml)で希釈
し、水洗した。酢酸エチル層を濃縮し、残渣をシリカゲ
ル(5g)のカラムクロマトに付して、クロロホルム
(30ml)およびクロロホルム−メタノール(10:
1,30ml)で展開した。単一の画分を集めて濃縮した
後、残渣をクロロホルム(20ml)に溶解し、0.5N
塩酸および水で洗浄した。無水硫酸ナトリウムで乾燥し
濃縮した後、残渣を酢酸エチル−ヘキサンから結晶化す
ると、化合物13の無色の結晶(108mg)が得られ
た。 PMR(300MHz,CDCl3) 0.87(6H,br t,J=6.7Hz), 1.26(48H,br s), 1.55(2H,m),
1.70(2H,m), 2.27(2H,dt,J=3.0,7.5Hz), 2.92(2H,br
t,J=7.6Hz), 4.37(1H,m), 4.57(1H,m), 4.80(0.5H,dd,J
=3.0,4.0Hz), 4.91(0.5H,t,J=3.5Hz)
サン(3.0ml)に懸濁し、塩化パルミトイル(678
μl)および三フッ化ホウ素ジエチルエーテル(189
μl)を加え、アルゴン雰囲気下4.5時間加熱還流し
た。反応混合物を放冷後、酢酸エチル(30ml)で希釈
し、水洗した。酢酸エチル層を濃縮し、残渣をシリカゲ
ル(5g)のカラムクロマトに付して、クロロホルム
(30ml)およびクロロホルム−メタノール(10:
1,30ml)で展開した。単一の画分を集めて濃縮した
後、残渣をクロロホルム(20ml)に溶解し、0.5N
塩酸および水で洗浄した。無水硫酸ナトリウムで乾燥し
濃縮した後、残渣を酢酸エチル−ヘキサンから結晶化す
ると、化合物13の無色の結晶(108mg)が得られ
た。 PMR(300MHz,CDCl3) 0.87(6H,br t,J=6.7Hz), 1.26(48H,br s), 1.55(2H,m),
1.70(2H,m), 2.27(2H,dt,J=3.0,7.5Hz), 2.92(2H,br
t,J=7.6Hz), 4.37(1H,m), 4.57(1H,m), 4.80(0.5H,dd,J
=3.0,4.0Hz), 4.91(0.5H,t,J=3.5Hz)
【0080】実施例27 化合物30(200mg)を塩化メチレン(4.0ml)に
懸濁し、氷冷下、α−クロロエチルクロロホルメートの
塩化メチレン溶液(43%v/v)(342μl)および
ピリジン(110μl)を加えて氷冷下、1時間撹拌し
た。反応混合物を 酢酸エチル(20ml)で希釈した
後、0.2N塩酸および水で洗浄し、乾燥後濃 縮乾固し
た。残渣を塩化メチレン(2.0ml)に溶解し、4−ア
ミノメチルピリ ジン(276μl)を加え、室温で3.
5時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチル(20ml)で
希釈した後、水洗し、濃縮すると、結晶性の残渣(31
5mg)が得られた。この残渣をメタノール(20ml)に
溶解し、10%パラジウム−炭素(40mg)を加え、水
素雰囲気下、室温で6時間撹拌した。反応混合物をろ過
し、ろ液を濃縮すると、粉末(211mg)が得られた。
これを塩化メチレン(4.0ml)に懸濁し、トリエチル
アミン(112μl),4−ジメチルアミノピリジン
(39mg),パルミチン酸(205mg)およびジシクロ
ヘキシルカルボジイミド(165mg)を加え、室温で2
0時間撹拌した。反応混合物をろ過し、ろ液に0.5N
塩酸(4ml)を加え、イソブチルアルコールで抽出した
(10ml×2)。イソブタノール層を水洗し濃縮した
後、残渣をシリカゲル(10g)のカラムクロマトに付
し、クロロホルム−メタノール−酢酸(10:1:0.
5,80ml→10:2:0.5,80ml→10:4:0.
5,160ml)で順次展開した。単一の画分を集めて濃
縮すると、化合物10(121mg)が白色粉末として得
られた。 PMR(300MHz,DMSO-d6) 0.85(3H,br t,J=6.7Hz), 1.23(24H,br s), 1.45(2H,m),
2.63(2H,m), 4.00(1H,m), 4.30(2H,br d,J=5.7Hz), 4.
39(1H,br d,J=12.0Hz), 4.42(1H,br), 7.51(2H,br), 7.
97(1H,br t,J=5.7Hz), 8.64(2H,br) 同様の方法により化合物8,9,11,12を合成し
た。 化合物8 PMR(300MHz,DMSO-d6) 0.86(3H,br t,J=6.7Hz), 1.24(24H,br s), 1.48(2H,m),
2.53(3H,br d,J=3.8Hz), 2.70(2H,m), 4.08(1H,dd,J=
4.9,12.2Hz), 4.34(1H,dd,J=2.0,12.2Hz), 4.70(1H,b
r), 7.05(1H,br) 化合物9 PMR(300MHz,DMSO-d6) 0.85(3H,br t,J=6.7Hz), 1.24(24H,br s), 1.48(2H,m),
2.70(2H,m), 4.13(1H,dd,J=5.0,12.2Hz), 4.15(2H,d,J
=5.8Hz), 4.38(1H,dd,J=2.0,12.2Hz), 4.73(1H,br), 7.
15-7.35(5H,m), 7.77(1H,t,J=5.8Hz) 化合物11 PMR(300MHz,DMSO-d6) 0.86(3H,br t,J=6.6Hz), 1.23(24H,m),1.42(2H,m), 2.6
0(2H,m), 4.02(1H,m), 4.30-4.50(4H,m), 7.68(2H,m),
7.99(1H,br t,J=5.5Hz), 8.24(1H,br t,J=8.0Hz), 8.70
(1H,br d,J=5.0Hz) 化合物12 PMR(300MHz,DMSO-d6) 0.83(3H,br t,J=6.7Hz), 1.23(24H,br s), 1.43(2H,m),
2.17(3H,s), 2.25(4H,br), 2.60(2H,br), 3.29(4H,b
r), 4.01(1H,br d,J=11.5Hz), 4.33(1H,br d,J=11.5H
z), 4.36(1H,br)
懸濁し、氷冷下、α−クロロエチルクロロホルメートの
塩化メチレン溶液(43%v/v)(342μl)および
ピリジン(110μl)を加えて氷冷下、1時間撹拌し
た。反応混合物を 酢酸エチル(20ml)で希釈した
後、0.2N塩酸および水で洗浄し、乾燥後濃 縮乾固し
た。残渣を塩化メチレン(2.0ml)に溶解し、4−ア
ミノメチルピリ ジン(276μl)を加え、室温で3.
5時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチル(20ml)で
希釈した後、水洗し、濃縮すると、結晶性の残渣(31
5mg)が得られた。この残渣をメタノール(20ml)に
溶解し、10%パラジウム−炭素(40mg)を加え、水
素雰囲気下、室温で6時間撹拌した。反応混合物をろ過
し、ろ液を濃縮すると、粉末(211mg)が得られた。
これを塩化メチレン(4.0ml)に懸濁し、トリエチル
アミン(112μl),4−ジメチルアミノピリジン
(39mg),パルミチン酸(205mg)およびジシクロ
ヘキシルカルボジイミド(165mg)を加え、室温で2
0時間撹拌した。反応混合物をろ過し、ろ液に0.5N
塩酸(4ml)を加え、イソブチルアルコールで抽出した
(10ml×2)。イソブタノール層を水洗し濃縮した
後、残渣をシリカゲル(10g)のカラムクロマトに付
し、クロロホルム−メタノール−酢酸(10:1:0.
5,80ml→10:2:0.5,80ml→10:4:0.
5,160ml)で順次展開した。単一の画分を集めて濃
縮すると、化合物10(121mg)が白色粉末として得
られた。 PMR(300MHz,DMSO-d6) 0.85(3H,br t,J=6.7Hz), 1.23(24H,br s), 1.45(2H,m),
2.63(2H,m), 4.00(1H,m), 4.30(2H,br d,J=5.7Hz), 4.
39(1H,br d,J=12.0Hz), 4.42(1H,br), 7.51(2H,br), 7.
97(1H,br t,J=5.7Hz), 8.64(2H,br) 同様の方法により化合物8,9,11,12を合成し
た。 化合物8 PMR(300MHz,DMSO-d6) 0.86(3H,br t,J=6.7Hz), 1.24(24H,br s), 1.48(2H,m),
2.53(3H,br d,J=3.8Hz), 2.70(2H,m), 4.08(1H,dd,J=
4.9,12.2Hz), 4.34(1H,dd,J=2.0,12.2Hz), 4.70(1H,b
r), 7.05(1H,br) 化合物9 PMR(300MHz,DMSO-d6) 0.85(3H,br t,J=6.7Hz), 1.24(24H,br s), 1.48(2H,m),
2.70(2H,m), 4.13(1H,dd,J=5.0,12.2Hz), 4.15(2H,d,J
=5.8Hz), 4.38(1H,dd,J=2.0,12.2Hz), 4.73(1H,br), 7.
15-7.35(5H,m), 7.77(1H,t,J=5.8Hz) 化合物11 PMR(300MHz,DMSO-d6) 0.86(3H,br t,J=6.6Hz), 1.23(24H,m),1.42(2H,m), 2.6
0(2H,m), 4.02(1H,m), 4.30-4.50(4H,m), 7.68(2H,m),
7.99(1H,br t,J=5.5Hz), 8.24(1H,br t,J=8.0Hz), 8.70
(1H,br d,J=5.0Hz) 化合物12 PMR(300MHz,DMSO-d6) 0.83(3H,br t,J=6.7Hz), 1.23(24H,br s), 1.43(2H,m),
2.17(3H,s), 2.25(4H,br), 2.60(2H,br), 3.29(4H,b
r), 4.01(1H,br d,J=11.5Hz), 4.33(1H,br d,J=11.5H
z), 4.36(1H,br)
【0081】実施例28 TAN−1364A50g,乳糖80g,トウモロコシ
デンプン30gからなる均質な混合物より、常法により
調製した顆粒に、残りのトウモロコシデンプン及びステ
アリン酸マグネシウムとからなる粉末混合物を合わせ、
更にタルク粉末を加えて混合均質化した後、常法により
錠剤1,000錠を打錠した。
デンプン30gからなる均質な混合物より、常法により
調製した顆粒に、残りのトウモロコシデンプン及びステ
アリン酸マグネシウムとからなる粉末混合物を合わせ、
更にタルク粉末を加えて混合均質化した後、常法により
錠剤1,000錠を打錠した。
【0084】
【発明の効果】本発明の化合物は、ホスホリパーゼA2
阻害活性を有し、低毒性であるので、炎症性疾患、アレ
ルギー性疾患、血栓性疾患、動脈硬化などの治療・予防
に用いることが期待できる。
阻害活性を有し、低毒性であるので、炎症性疾患、アレ
ルギー性疾患、血栓性疾患、動脈硬化などの治療・予防
に用いることが期待できる。
【図1】TAN−1364AのIRスペクトル
【図2】TAN−1364BのIRスペクトル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI A61P 7/02 A61P 7/02 9/10 101 9/10 101 29/00 29/00 101 101 37/08 37/08 43/00 111 43/00 111 C12N 9/99 C12N 9/99 C12P 17/04 C12P 17/04 // C07D 405/06 C07D 405/06 405/12 405/12 (C12P 17/04 C12R 1:465) (72)発明者 飛田 恒明 大阪府大阪市東淀川区瑞光1丁目6番31 号 武田薬品瑞光荘内 (56)参考文献 特開 平1−308227(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 307/60 C12N 9/99 C12P 17/04 C07D 405/06 C07D 405/12 CA(STN) REGISTRY(STN)
Claims (3)
- 【請求項1】一般式 【化1】 [式中、R1は14−メチルペンタデカノイル基または
ヘキサデカノイル基を示す。]で表される化合物または
その塩。 - 【請求項2】ストレプトミセス属に属し、請求項1記載
の化合物を生産する能力を有する微生物を培地に培養
し、培養物中に該化合物を生成、蓄積せしめ、これを採
取することを特徴とする請求項1記載の化合物またはそ
の塩の製造法。 - 【請求項3】一般式 【化2】 [式中、R4は水素、ハロゲン原子,置換基を有してい
てもよい炭素数2〜25のアシル基又は置換基を有して
いてもよいアルキル基を、R5は水素,アルキル基,ア
ラルキル基又は炭素数2〜25のアシル基を、R6は置
換されていてもよい水酸基又はハロゲン原子を示す。]
で表される化合物又はその塩を含有してなるホスホリパ
ーゼA2阻害剤。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
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Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2-202268 | 1990-07-30 | ||
JP20226890 | 1990-07-30 | ||
JP19010391A JP3156006B2 (ja) | 1990-07-30 | 1991-07-30 | テトロン酸誘導体、その製造法及び用途 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH0543568A JPH0543568A (ja) | 1993-02-23 |
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Family
ID=26505871
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19010391A Expired - Fee Related JP3156006B2 (ja) | 1990-07-30 | 1991-07-30 | テトロン酸誘導体、その製造法及び用途 |
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---|---|
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Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH09502713A (ja) * | 1993-09-17 | 1997-03-18 | ジ・アップジョン・カンパニー | Hivおよび他のレトロウイルス病を治療するのに有用な置換テトロン酸 |
ES2191095T3 (es) * | 1995-03-20 | 2003-09-01 | Upjohn Co | Acidos tetronicos sustituidos utiles contra el vih y otros retrovirus. |
-
1991
- 1991-07-30 JP JP19010391A patent/JP3156006B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
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