JP2799581B2 - 化合物tan―1140およびその製造法 - Google Patents

化合物tan―1140およびその製造法

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は自己免疫疾患および移植臓器に対する拒絶反
応の治療剤として有用な新規化合物TAN−1140(以下「T
AN−1140」と略称することもある)およびその製造法に
関する。
従来の技術 免疫調節作用を有する化合物は、微生物菌体,微生物
培養液,植物体などの天然物中から単離され、あるいは
化合物合成によって製造されている。本発明におけるTA
N−1140はセスキテルペン系化合物に属し、同一分子式
を有する化合物は数多くあるが[J.S.Glasby著,Encyclo
paedia of the terpenoids,John Wiley&Sons,Chichest
er,1982]、上記のような生物活性については報告がみ
あたらない。
発明が解決しようとする課題 自己免疫疾患は、例えば全身性エリテマトーデス,慢
性関節リウマチ,多発性硬化症,悪性貧血等,広範な疾
患を含み、自己抗体を生成する。この疾患に対して様々
な薬剤が治療薬として用いられているが、満足すべき効
果を発揮するものは今のところ得られていない。
一方、臓器移植の分野では、移植臓器の生着を助ける
ために拒絶反応防止剤が使用される。最近、従来からの
アザチオプリンとプレドニソロンの併用療法に代って、
サイクロスポリンAが多用され、高い評価を得ている。
しかし、同時にサイクロスポリンAの使用に伴う腎障害
の多発や自己反応性リンパ球の生成が新たな問題となっ
てきている[薬局,第39巻,35頁,49頁(1988);サイエ
ンス(Sience)241巻,1655頁(1988)参照]。
これらの問題を解決するために、当分野では免疫調節
作用を有する新規な化合物あるいはそれらの化合物を合
成するための中間原料が求められている。
課題を解決するための手段 本発明者らは、かかる現状に鑑みて、新たな観点から
免疫調節物質の検索を重ねた。その結果、土壌から分離
された多数の微生物中、ある種の微生物がマウス脾細胞
のコンカナバリンA(以下Con Aと略称)応答性を抑制
するとともにアロ抗原刺激による混合リンパ球反応をも
抑制する化合物を培地中に蓄積し得ることを知り、この
化合物を単離し、物理化学的および生物学的性質から、
当該化合物が新規化合物であることを確かめ、これをTA
N−1140と称することにした。また該微生物がミロセシ
ウム(Myrothecium)属に属することも明らかになり、
本発明者らは、これらの知見に基づいてさらに研究を重
ね、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は(1)TAN−1140および(2)ミロ
セシウム属に属するTAN−1140生産菌を培地に培養し、
培養物中にTAN−1140を生成蓄積せしめ、これを採取す
ることを特徴とするTAN−1140の製造法を提供するもの
である。
本発明方法で使用されるTAN−1140を生産する菌とし
ては、ミロセシウム属に属し、TAN−1140を産生する能
力を有する微生物であればいずれのものでもよい。その
例としては、京都府の土壌より分離されたIT−121株が
挙げられ、本菌株の菌学的性質は下記のとおりである。
IT−121株は、バレイショ・ブドウ糖寒天培地上で旺
盛な生育を示し、24℃,2週間の培養で集落の直径は7〜
8cmに達する。集落はうすく広がり、羊毛状で、中央部
は白色ないし淡黄色を呈する。分生子は、散在または白
色の周辺部を伴った灰緑色の分生子座に形成される。裏
面は表面と同色を呈し、可溶性色素の産生は見られな
い。本菌は、麦芽エキス寒天培地上でも、バレイショ・
ブドウ糖寒天培地上とほぼ同様の発育性状を示す。
IT−121株は12〜32℃の温度範囲で生育することがで
き、最適生育温度は20〜30℃である。また本菌はpH4〜1
0の範囲で良好に生育する。
IT−121株の分生子座は良く発達し、等径あるいは細
長い細胞(直径4〜6μm)の層からなっている。周縁
菌糸は分枝するものもあり、通常いぼ状で隔壁があり、
大きさは8〜20×1.5〜3.5μmである。分生子柄は無色
で、滑面あるいはいぼ状を呈し、大きさは9〜20×1.5
〜3μmで、隔壁を有し、くり返し分岐する。通常、そ
れぞれの分枝部で2〜4本の分枝を生じ、各分枝の先端
にフィアライドが形成される。フィアライドは無色,滑
面あるいはいぼ状の円柱形ないしは長楕円形またはとっ
くり状を呈し、大きさは8〜20×1.5〜3μmで、2〜
4本が輪生し、互いに密着し、平行した層を形成する。
また、分生子は紡錘形で、表面の縦方向にややねじれた
溝がある。大きさは7〜12×2.5〜4.5μmで、先端はと
がり基部は裁断状で、多くは分生子座上に黒緑色の粘塊
となって集合する。
なおIT−121株には厚膜胞子の形成は認められず、ま
た種々の寒天培地上で有性生殖形態は観察されなかっ
た。
以上の諸性質をもとに、IT−121株を既知菌株と比較
したところ、本菌がM.トルヒ著,C.M.I マイコロジカル
・ペーパーズ(C.M.I Mycological Papers)130巻,18頁
(1972)に記載されているミロセシウム・シンクトム
[Myrothecium cinctum(corda)Sacc.]に極めて良く
一致した。従って本菌をミロセシウム・シンクトムと同
種を考えミロセシウム・シンクトム(Myrothecium cinc
tum)IT−121と命名した。
IT−121株は昭和63(1988)年12月23日に財団法人発
酵研究所(IFO)に受託番号IFO 32178として、また本
菌は平成1(1989)年1月17日に通商産業省工業技術院
微生物工業技術研究所(FRI)にブタペスト条約に基づ
き受託番号FERM BP−2246としてそれぞれ寄託されてい
る。
ミロセシウム属に属するTAN−1140の生産菌は、他の
微生物の場合と同様に、たとえば紫外線、エックス線、
放射線等の照射、単胞子分離、種々の変異処理、その他
の手段で変異させることができ、このような変異株ある
いは自然に得られる突然変異株であっても、上記した分
類学的性状との比較において実質的に別種とするに足ら
ず、しかも当該化合物を生産する性質を有するものはす
べて本発明方法に利用し得る。
当該化合物生産菌の培養に用いられる培地は該菌が利
用し得る栄養源を含むものなら、液状でも固状でもよい
が、大量に処理するときには液体培地を用いるのがより
適当である。培地には、当該化合物生産菌が同化し得る
炭素源、窒素源、無機物質、微量栄養素が適宜配合され
る。炭素源としては、たとえばブドウ糖、乳糖、ショ
糖、麦芽糖、デキストリン、澱粉、グリセリン、マンニ
トール、ソルビトール、油脂類(例、大豆油、ラード
油、チキン油など)、n−パラフィンその他が、窒素源
としては、たとえば肉エキス、酵母エキス、乾燥酵母、
大豆粉、コーン・スティープ・リカー、ペプトン、棉実
粉、廃糖密、尿素、アンモニウム塩類(例、硫酸アンモ
ニウム、塩化アンモニウム、硝酸アンモニウム、酢酸ア
ンモニウムなど)その他が用いられる。さらにナトリウ
ム、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどを含む塩
類、鉄、マンガン、亜鉛、コバルト、ニッケルなどの金
属塩類、リン酸、ホウ酸などの塩類や酢酸、プロピオン
酸などの有機酸の塩類が適宜用いられる。その他、アミ
ノ酸(例、グルタミン酸、アスパラギン酸、アラニン、
リジン、メチオニン、プロリンなど)、ペプチド(例、
ジペプチド、トリペプチドなど)、ビタミン類(例、
B1、B2、ニコチン酸、B12、Cなど)、核酸類(例、プ
リン、ピリミジン、その誘導体など)等を含有させても
よい。もちろん、培地のpHを調節する目的で無機または
有機の酸もしくはアルカリ類、緩衝剤等を加え、あるい
は消泡の目的で油脂類、界面活性剤等の適量を添加して
差し支えない。液体培養に際しては、培地のpHは中性付
近、特にpH約6〜8が好ましい。培養温度は約24℃〜30
℃、培養時間は約48時間〜144時間が好ましい。
培養の経過に伴って生産されるTAN−1140の力価はマ
ウス脾細胞のCon A応答性の抑制を指標とする液体希釈
法に従って定量される。通常、約3〜6日間の培養でTA
N−1140の生産量は最高に達する。
培養物から目的とする化合物TAN−1140を採取するに
は、TAN−1140が中性で脂溶性を示す化合物であるか
ら、この性質を利用する一般的手段で採取することがで
きる。
培養物中TAN−1140は菌体および液中に含まれるの
で、培養液をpH2ないし10、好ましくはpH2.5ないし9に
調整後、水と混和しない有機溶媒、たとえばジクロロメ
タン、酢酸エチル、メチルイソブチルケトンあるいはイ
ソブタノールなどを加え、活性物質を抽出する方法が用
いられる。また、培養液中に水と混和する有機溶媒、た
とえばアセトンあるいはメタノールなどを加え、撹拌、
抽出し、不溶物を去後、抽出液中の有機溶媒を減圧下
留去し、得られた水溶液を前記抽出法に付す方法も利用
される。抽出液中の活性物質は吸着性樹脂たとえばアン
バーライトXAD−II(ローム・アンド・ハース社製、米
国)、ダイアイオンHP−20またはSP−207(三菱化成社
製)などを用いたクロマトグラフィー法に付す方法が有
利に用いられる。なお、吸着性樹脂を用いたカラムから
目的の活性物質を溶出するには、水または含水溶媒、た
とえば含水メタノール、含水アセトンなどが有利に用い
られる。かくして得られた抽出液あるいは溶出液を減圧
下濃縮すると、TAN−1140を含有する粗物質が得られ
る。
粗物質をさらに精製し、純粋なTAN−1140を得るには
種々のクロマトグラフィー法が有利に用いられる。担体
としてはシリカゲル、結晶セルロース、セファデックス
LH−20(ファルマシア社製、スウェーデン)などが用い
られ、これらは通常カラムクロマトグラフィー法で行わ
れる。カラムから活性物質を溶出するには適当な有機溶
媒たとえばn−ヘキサン、クロロフォルム、トルエン、
酢酸エチル、ジクロロエタン、アセトン、メタノールな
どの単独あるいは混合溶媒が用いられる。溶出液を濃縮
し、冷所で放置するか、濃縮残渣を適当な結晶化溶媒た
とえば石油ベンジン、n−ヘキサン、ジエチルエーテル
あるいはこれらの混合液で溶解し、冷所で放置すると、
TAN−1140の結晶が得られる。
後述する実施例2で得られたTAN−1140の物理化学的
性質を下記に示す。
1)外観:無色結晶 2)融点:81.5〜83℃ 3)比施光度:▲[α]22 D▼+54.4゜ (c0.49,エタノール中) 4)マススペクトル(EIMS):m/z 218(M+) 5)元素分析値:(%) 計算値;C,82.52:H,10.16;O,7.33 実測値;C,82.69;H,10.39 6)分子式:C15H22O 7)紫外部吸収スペクトル:メタノール中 λmax246±3nm(ε9000±1000) 8)赤外部吸収スペクトル:KBr中(cm-1) 主な吸収波数を示す(第1図)。
3430,2960,2875,1665,1605,1440,1385,1290,1270,90
5,885 9)13C−核磁気共鳴スペクトル:75MHz,重クロロフォル
ム中、δppm(第2図)。
199.94(Q), 168.43(Q), 145.74(Q), 127.66(CH), 113.73(CH2), 52.88(CH), 52.83(Q), 43.21(CH2), 39.44(CH), 38.65(CH2), 31.94(CH2), 24.02(CH3), 23.92(CH2), 20.95(CH3), 16.74(CH3). (ただし、Q:四級炭素,CH:メチン,CH2:メチレン,CH3:メ
チルを表わす) 10)1H−核磁気共鳴スペクトル:300MHz,重クロロフォル
ム中、δppm 下記のシグナルを示す。
1.18(d),1.56−2.04(m,メチレン3個分),1.79
(s),2.05(d),2.18(m),2.38(dd)2.61(m),
4.89(s),5.88(s). (ただし、d:ダブレット,m:マルティプレット,s:シング
レット,dd;ダブルダブレットを示す) 11)薄層クロマトグラフィー: 担体;シリカゲル60F254(メルク社製,西独) 溶媒系;1)n−ヘキサン:酢酸エチル(4:1) 2)クロロフォルム Rf値;1)0.49 2)0.41 検出法;UV吸収 12)構造式;上記物理化学的性状および核磁気共鳴スペ
クトルの解析によりTAN−1140の化学構造は下記式であ
る。
作 用 次にTAN−1140の生物活性について述べる。
まず、マウス脾細胞の幼若化反応に対する抑制作用を
第1表に示す。
測定法: BALB/cマウス脾細胞1×105/ml,Con A(シグマ社製,
米国)1μg/mlまたは大腸菌由来リポポリサッカライド
(以下LPSと略称;ディフコ社製,米国)10μg/ml,5μ
M 2−メルカプトエタノール,2mM L−グルタミン,3
0μg/mlゲンタマイシン(フロー・ラボラトリーズ社
製,スコットランド),10%牛胎児血清(ウィッタカー
・エム・エー・バイオプロタグツ社製,米国)を含むPR
MI1640培地(ウィッタカー・エム・エー・バイオプロダ
グツ社製,米国)にTAN−1140を適宜加え、37℃,5%炭
酸ガス下で3日間培養した後、MTT還元法[多田ら,ジ
ャーナル・オブ・イミュノロジカル・メソード(Journa
l of Immunological Method)第96巻,157頁,(198
6)]でリンパ球の幼若化反応を測定した。
次に、TAN−1140のマウス混合リンパ球反応に対する
抑制作用を第2表に示す。
測定法: C3H/Heマウス脾細胞を応答細胞とし、DBA/2マウス脾
細胞をあらかじめマイトマイシンC(協和発酵製)25μ
g/mlで37℃,5%炭酸ガス下、30分間静置したものを刺激
細胞とした。両者を第1表と同じRPMI1640培地に懸濁
し、それぞれ2.5×106/mlの細胞濃度になるように混合
し、TAN−1140を適宜加え、37℃,5%炭酸ガス下で5日
間培養した後、MTT還元法で応答細胞の増殖を測定し
た。
さらに、TAN−1140のマウス・インターロイキン2
(以下「IL−2」と略称)産生に及ぼす影響を調べた。
BALB/cマウス脾細胞を第1表と同じRPMI1640倍地に3×
106/mlの細胞濃度になるように懸濁し、これにCon A 1
μg/mlおよび適宜の濃度のTAN−1140を加え、37℃,5%
炭酸ガス下で18時間培養した。次に、この培養上清のIL
−2をIL−2依存性のマウスT細胞株CTLL−2(ATCC
TIB214)の増殖を指標として測定した。その結果、TAN
−1140は10μg/mlの濃度でIL−2産生を約50%抑制し
た。
なお、TAN−1140の作用を構造上類似のテルペンヒネ
ソール(Hinesol)[吉岡,木村,ケミカル・アンド・
ファーマシューティカル・ブリチン(Chemical and Pha
rmaceutical Bulletin)第17巻 856頁(1969)]を用
いて第1表と同様の試験を行った結果、本化合物は10μ
g/mlでCon AおよびLPS刺激に対する応答性に全く影響を
及ぼさなかった。
また、TAN−1140をマウスの腹腔内に100mg/kgで投与
したが、死亡例は認められなかった。
以上の物理化学的性状および生物学的性状から明らか
なように、TAN−1140は新規化合物であり、リンパ球機
能抑制作用を示すので、前記にあげた自己免疫疾患治療
用もしくは臓器移植の拒絶反応防止用医薬,さらには動
物薬として有用な物質である。
実施例 以下に実施例を挙げて、本発明をさらに具体的に説明
するが、これによって本発明が限定されるものではな
い。なお、培地におけるパーセント(%)は、とくに断
りのない限り重量/容量パーセントを表わす。
実施例1 バレイショ・ブドウ糖斜面寒天培地に培養したミロセ
シウム・シンクトムIT−121(IFO−32178、FERM BP−2
246)を200ml容三角フラスコ内のグルコース2%、可溶
性澱粉3%、生大豆粉1%、コーン・スティープ・リカ
ー1%、ペプトン0.5%、NaCl 0.3%、CaCO3 0.5%を含
む40mlの種培地(pH7.0)に接種し、28℃、48時間回転
振盪機上で培養し、前培養液を得た。得られた前培養液
の5mlを2000ml容坂口フラスコ内の500mlの種培地に移植
し、28℃、48時間往復振盪機上で培養し、種培養液を得
た。この種培養液500mlを種培地(上記種培地と同一組
成)30を含む50容ステンレス・スチール・タンクに
移植し、通気30/分、撹拌280回転/、分、内圧1kg/c
m2の条件で培養した。得られた培養液の5を200容
ステンレス・スチール・タンク内のグルコース0.5%、
デキストリン5%、脱脂大豆粉3.5、CaCO3 0.7%を含む
120の主培地(pH7.0)に移植し、28℃、通気120/
分、撹拌180回転/分、内圧1kg/cm2の条件で96時間培養
した。
実施例2 培養液(190)を硫酸でpH3に調整後、酢酸エチル
(200)を加え、30分間撹拌した。撹拌後、ハイフロ
スーパーセルを加え過し、有機層を分離した。得られ
た有機層を、2%炭酸水素ナトリウム水溶液(50),
水(30)で順次洗浄後、濃縮乾固した。残渣をシリカ
ゲル60(70−230メッシュ,500g,メルク社製,西独)の
カラムクロマトグラフィーに付し、n−ヘキサン:酢酸
エチル=7:1(2),n−ヘキサン:酢酸エチル=4:1
(2)で順次溶出分画した。活性区分を集め、濃縮
し、濃縮液を再度シリカゲル60(500g)のカラムクロマ
トグラフィーに付した。クロロフォルム(3)で洗浄
後、クロロフォルム:メタノール=19:1(1.5)で溶
出分画した。活性区分を濃縮し、濃縮液をさらにシリカ
ゲル60(500g)のカラムクロマトグラフィーに付した。
n−ヘキサン(1),n−ヘキサン:酢酸エチル=95:5
(2)で洗浄後、n−ヘキサン:酢酸エチル=92:8〜
85:15で順次溶出分画し、活性区分を濃縮乾固して、粗
生成物0.86gと2.53gを得た。前者はシリカゲル60(43
g)のカラムクロマトグラフィーに付し、n−ヘキサ
ン:酢酸エチル=95:5(100ml)で洗浄後、n−ヘキサ
ン:酢酸エチル=93:7で溶出分画した。後者もシリカゲ
ル60(90g)のカラムクロマトグラフィーに付し、n−
ヘキサン:酢酸エチル=95:5(300ml)で洗浄後、n−
ヘキサン:酢酸エチル=93:7で溶出分画した。両者の活
性区分を集め濃縮乾固し、石油ベンジン−エーテルから
結晶化を行ない、TAN−1140の無色結晶(290mg)が得ら
れた。
発明の効果 本発明のTAN−1140は、免疫調節作用を有する新規な
化合物であり、医薬、動物薬として有用である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、前記実施例で得られた化合物TAN−1140の赤
外部吸収スペクトル(KBr法)を、第2図は13C−核磁気
共鳴スペクトル(重クロロフォルム中、75MHz)をそれ
ぞれ示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI (C12P 7/26 C12R 1:645) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07C 49/653 C12P 7/26 A61K 31/12 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記式で示される化合物TAN−1140
  2. 【請求項2】ミロセシウム属(Myrothecium)に属し、
    請求項1記載の化合物TAN−1140を生産し得る能力を有
    する微生物を培地に培養し、培養物中に請求項1記載の
    化合物TAN−1140を生成蓄積せしめ、これを採取するこ
    とを特徴とする請求項1記載の化合物TAN−1140の製造
    法。
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