JP3155702B2 - 浄水器用浄水材取替え容器,浄水器及び浄水装置 - Google Patents

浄水器用浄水材取替え容器,浄水器及び浄水装置

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JP3155702B2
JP3155702B2 JP05630096A JP5630096A JP3155702B2 JP 3155702 B2 JP3155702 B2 JP 3155702B2 JP 05630096 A JP05630096 A JP 05630096A JP 5630096 A JP5630096 A JP 5630096A JP 3155702 B2 JP3155702 B2 JP 3155702B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、浄水器用浄水材
取替え容器,浄水器及び浄水装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に市販されている浄水器は、適所に
水の流入部を有し、底部に水の流出部を有する本体と、
この本体の上部に液密状に被せられる蓋とからなる外側
容器と、この外側容器の本体内に装着されるカートリッ
ジ形式の浄水材取替え容器とから構成されている。浄水
材取替え容器は、活性炭その他の浄水材が内部に充填さ
れ、上部に水の流入口を有するとともに底部に流出口を
有しており、これを外側容器に収容した状態では、その
流出口と外側容器の流出部とが液密の連通され、その流
入口と外側容器の流入部とが連通するように構成されて
いる。
【0003】前記浄水器は、切換えコックと原水流出部
及び浄水器側への給水口を有するパイプによって、前記
外側容器の流入部を水道の蛇口へ連通させ、外側容器の
流出部へ給水パイプを連通させた状態で設置される。し
たがって、前記切換えコックを原水側に操作すると原水
流出部から浄化されない原水が流出する。他方、切換え
コックを浄水側に操作すると、水道水は前記浄水材と接
触して浄化され(水道水に含まれている塩素又は塩素系
の消毒剤が除去され)、浄水が前記給水パイプから流出
する。そして、浄水材取替え容器は、所定時間使用して
いるとその内部の浄水材の浄化力が低下するので、所定
の期間ごとに新たな浄水材が充填されている他の取替え
容器と交換する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】浄水材取替え容器は、
これを新たなものに交換した際に水道水(原水)を通過
させることによって内部の浄水材のエア抜きが行われる
が、浄水器内にセットされた取替え容器内の浄水材に水
を通すだけでは、当該浄水材から完全にエア抜きするこ
とは困難であり、取替え容器の交換時までその内部の浄
水材中にエアが残留することがある。したがって、内部
の浄水材にエアが残り易く、残留したエアには雑菌が含
まれていることが多いことと、浄水材にも雑菌が付着し
ているので、浄水器内で雑菌が繁殖し易いという課題が
あった。また、内部の浄水材の領域にエア残留部がある
と、そのエア残留部には被処理水が接触しないので、浄
水材の浄化機能が十分に発揮されないという課題があっ
た。
【0005】従来の浄水器には、前記浄水材取替え容器
に関する課題のほかに以下のような課題があった。すな
わち、その第1は、前述のように浄水材取替え容器を交
換した際、外側容器の本体に蓋を密閉し、水道水を内部
に通水することによって、浄水器内のエア抜きが行われ
るが、浄水器内に水が満ちずにエアが残り易く、残留エ
アに含まれている雑菌や容器内に付着していた雑菌が内
部で繁殖し易いことである。その第2は、浄水器に通水
させてこれを止めた際に、その流出部に接続されている
給水パイプは閉じられない構造であるため、給水口から
雑菌が侵入し、消毒剤が除去された残留浄水内でその雑
菌が繁殖することである。前述のように、浄水材取替え
容器や外側容器内に雑菌があっても、消毒剤を含む水道
水を通水して、浄水器内の残留水が全部流出すれば問題
はない。しかしながら、浄水器に通水して残留水が全部
流出するまでには時間がかかるので、雑菌を含む残留水
を飲むおそれがあった。
【0006】この発明の目的は、内部の浄水材に残留エ
アがなく、内部での雑菌の繁殖を防止することができる
浄水材取替え容器を提供することにある。この発明の他
の目的は、内部への雑菌の侵入を防止することができる
浄水器及び浄水装置を提供することにある。この発明の
さらに他の目的は、内部への雑菌の侵入を防止する際
に、浄水器内へ過大な水圧が作用しないように操作する
ことができる浄水器及び浄水装置を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明による浄水材取
替え容器は、前述の課題を解決するため以下のように構
成されている。請求項1の浄水材取替え容器は、ほぼ筒
状に形成され、上部に流入口10、底部に流出口11を
それぞれ有し、内部に浄水材2が充填され、前記浄水剤
2は塩素その他の消毒剤が人に無害な程度に含まれた水
に浸されてエア抜き処理が施されており、前記流入口1
0及び流出口11は、それぞれシールシート12,13
によって液密状にシールされていることを特徴としてい
る。
【0008】請求項2の浄水材取替え容器は、請求項1
に記載の浄水材取替え容器において、前記浄水材2の上
方が、網,スポンジ体,フィフタその他の流速減衰部材
3によって覆われていることを特徴としている。請求項
3の浄水材取替え容器は、請求項1又は2に記載の浄水
材取替え容器において、底部1cの内面が、凹球面状に
形成されていることを特徴としている。請求項4の浄水
材取替え容器は、請求項1〜3のいずれかに記載の浄水
材取替え容器において、上部に把手14が取り付けられ
ていることを特徴としている。請求項5の浄水材取替え
容器は、請求項1〜4のいずれかに記載の浄水材取替え
容器において、前記流出口11が筒状に突出しており、
当該流出口11の外周部にはリング状のシール材4が装
着されていることを特徴としている。
【0009】この発明による請求項6の浄水器は、前述
の課題を解決するため、上部が開口し、適所に流入部5
0、底部に流出部51をそれぞれ有する筒状の本体5a
の上部へ蓋5bが液密状に被せられ、前記蓋5bの天面
内側に前記本体5aの内側へ向く突出部5dが形成され
た外側容器5と、前記シールシート12,13が除去さ
れ又は破られた状態で、前記外側容器5の本体5a内へ
その筒方向に沿って収容された請求項5に記載の浄水材
取替え容器1とを備え、前記本体5a内には前記浄水材
取替え容器1を収容状態で支持する支持部材52が設け
られ、前記本体5aの内周部と前記浄水材取替え容器1
の外周部との間には、前記収容状態において前記流入部
50と前記浄水材取替え容器1の流入口10へ通ずる通
水空間eが形成され、前記本体5aの流出部51と前記
浄水材取替え容器1の流出口11とは、前記収容状態に
おいて前記シール材4を介して液密に連通されているこ
とを特徴としている。
【0010】請求項7の浄水器は、請求項6に記載の浄
水器において、前記外側容器5の流出部51には前記浄
水材取替え容器1の流出口11の方向に向くブリッジ状
の突起53が設けられ、前記外側容器5の本体5a内へ
前記浄水材取替え容器1が収容されたとき、前記突起5
3によって前記浄水材取替え容器1の流出口11を密閉
しているシールシート13が破れように構成されている
ことを特徴としている。請求項8の浄水器は、請求項6
又は7に記載の浄水器において、前記流入部50への流
入はコック6aにより、前記流出部51からの流出はコ
ック6bによってそれぞれ制御されることを特徴してい
る。
【0011】この発明による浄水装置は、前述の課題を
解決するため以下のように構成されている。請求項9に
記載の浄水装置は、請求項6又は7に記載の一方の浄水
器5’と、前記一方の浄水器5’の浄水材取替え容器1
における浄水材2とは異なる材質の浄水材2’が内蔵さ
れ、適所に流入部50を有するとともに底部に流出部5
1を有する他方の浄水器7と、前記一方の浄水器5’の
流出部51と前記他方の浄水器7の流入部50とを連通
する連通パイプ91と、前記一方の浄水器5’の流出部
51へ連通された給水部93と、前記他方の浄水器7の
流出部51へ連通された給水部93’と、前記一方の浄
水器5’の流入部50への流入を制御するコック8a
と、前記一方の浄水器5’の流出部51からの流水を、
当該流出部51へ連通されている給水部93側と、前記
連通パイプ91側へ選択的に切り換えるコック8bと、
前記他の浄水器7の流出部51からの給水を制御するコ
ック8cとを備えたことを特徴としている。
【0012】請求項10の浄水装置は、請求項9に記載
の浄水装置において、前記一方の浄水器5’の流出部5
1へ連通された給水部93と、前記他方の浄水器7の流
出部51へ連通された給水部93’とが共通であり、前
記コック8bと8cとを一体に構成したものである。
【0013】請求項11の浄水装置は、請求項9又は1
0に記載の浄水装置において、前記他方の浄水器7が、
浄水材取替え容器1内の浄水材2’の材質を除いて請求
項7又は8に記載の浄水器と同一の構成されている。請
求項12の浄水装置は、請求項11に記載の浄水装置に
おいて、前記一方の浄水器5’の外側容器5における本
体5aと、前記他の浄水器7の外側容器5における本体
5aとが隔壁59を介して一体に構成され、前記一方の
浄水器5’の蓋5bと他の浄水器7の蓋5bとが一体に
構成されている。
【0014】
【発明の実施の形態】浄水材取替え容器及び浄水器の実
施形態 図1〜図6には、この発明による浄水器の実施形態が、
浄水材取替え容器の実施形態とともに示されている。図
1は浄水器の部分断面図、図2は浄水材取替え容器の部
分断面図、図3は図1の浄水器に取り付けられたコック
におけるプラグの拡大断面図、図4は外側容器の蓋の底
面図、図5は外側容器の本体の平面図、図6は取替え容
器に取り付けられている把手の斜視図である。
【0015】この実施形態の浄水器5’は、外側容器5
と、この外側容器5内に収容された浄水材取替え容器1
と、前記外側容器5の底部に取り付けられたコック6a
及び6bとから構成されている。
【0016】取替え容器1は、全体として底部がない逆
さびんの形状に形成されており、内面が凹球面状に形成
された底部1cと、この底部1cの上に液密に固定され
た筒状の胴部1aと、この胴部1aの上に液密に固定さ
れた上口部1bとから構成されている。底部1cは、ア
ルミニウム合金やステンレス,硬質のプラスチックなど
によって、中空の半球体形状に形成されている。胴部1
aは、軟質又は硬質のプラスチックや耐水性の紙などに
よって円筒状に形成されている。上口部1bは、アルミ
ニウム合金やステンレス,硬質のプラスチックなどによ
って短い円筒状に形成されている。
【0017】上口部1bは水が流れ込むように、上部が
取替え容器1の流入口10を構成している。この上口部
1bの内周面には、起倒するつる状の把手14、及び、
金属製又はプラスチック製の網30と、その下面に張ら
れたスポンジなどの多孔体その他のフィルタ部材31と
からなる水の流速減衰部材3が、上から順に取り付けら
れている。図6のように、把手14には基部側に取付け
用の軸14aが形成され、この軸14aの両端部を上口
部1bの上部内面へ形成した図示しない軸受穴へ回動可
能に支持させている。また、把手14の中央部には凸部
14bが形成されていて、把手14はこの凸部14bの
部分を後述のシールシート12の外側からつまんでこれ
を起立させるようになっている。
【0018】底部1cの底面中央には、上部に鍔を有す
る円筒状の流出口11が液密状に固定されており、その
外周部にはリング状のシール材4,4が締付け状に装着
されている。この実施形態において、下部のシール材4
はOリングであり、上部のシール材4はUリングであ
る。取替え容器1の内部には、前記流出口11を塞ぐよ
うに網1d(図1)が設置されており、前記胴部1aの
上端部に達する領域に、上部からろ紙その他のフィルタ
層と活性炭層とが交互に配置された浄水材2が充填され
ている。
【0019】取替え容器1内の浄水材2は、例えば水道
水のように塩素系その他の消毒材を人に無害な程度に含
む水で満たされ、エア抜き処理がなされている。したが
って、容器1内の浄水材2は、水道水などの消毒材を含
む水によってエア抜きと同時に滅菌されている。流入口
10と流出口11は、例えば紙シートベースにシリコン
などを塗布したシールシート12,13によって液密状
にシールされ、内部の水の流出を防ぐように構成されて
いる。具体的には、取替え容器1を製造するとともに流
出口11をシールシート13で密閉し、前記取替え容器
1内に消毒材を人に無害な程度に含む水に浸された浄水
材2を充填した後、前記流速減衰部材3を取り付け、前
記流入口10をシールシート12で密閉する。各シール
シート12,13の適所には、シリコンを塗布する前の
紙シートベースに図示しないミシン目が形成され、流入
口10のシールシート12は前記把手14を起立させる
ことにより、他方流出口11のシールシート13は後述
の突起53と接触させることにより、それぞれ破れるよ
うに構成されている。浄水材取替え容器1は、流入口1
0をシールした後に包装され、この包装状態で出荷され
る。
【0020】外側容器5は、やや厚肉の板からなる底板
5cを有する円筒状の本体5aと、この本体5aの上に
液密状に被せられる蓋5bとから構成されている。本体
5aの胴部及び底部5cはアルミニウム合金,ステンレ
ス又は硬質のプラスチックによって形成されており、こ
の底部5cには、中央に水の流出部51が、その側方に
流入部50がそれぞれ形成されている。蓋5bの天面の
内側には、ほぼ中央部へ本体5aの内側へ向く突出部5
dが形成されている。この実施形態において、前記突出
部5dは円錐形である。
【0021】本体5aの上部周壁には、内側へ縦帯状に
凹む凹部54と段状の凹部55とがほぼ90度の間隔で
交互に形成されている。他方、蓋5bには、その天面の
内部周縁へOリングからなるシール材57が挿入され、
下部周壁には、前記段状の凹部55へ対応する段状の凹
部56が形成されている。したがって、本体5aの凹部
54と蓋5bの凹部56とを一致させた状態で蓋5bを
本体5aに被せた後、蓋5bを45度前後回すと、蓋5
bの段状の凹部56が本体5aの段状の凹部55へ係止
されるとともに、本体5aの上端周縁が前記シール材5
7へ押し付けられるので、本体5aの上部は蓋5bによ
って密閉される。
【0022】外側容器5の底板5c上には、流出部51
を囲むように逆円錐面状の内面を有する短い筒状の支持
部材52が形成され、この支持部材52の内底部には、
流出部51に跨がるようにブリッジ状の突起53が上向
きに取り付けられている。
【0023】この実施形態におけるコック6a,6b
は、共通する筒状の本体60と、この本体60内へ液密
に、かつ所定の角度範囲で回転する状態に挿入されたプ
ラグ61からなるコック6によって一体に構成されてい
る。本体60には上部に鍔60aが形成され、前記外側
容器5の底板5cの鍔58の部分へ前記鍔60aをボル
トナットで締め付けることによって、本体60を外側容
器5の下部へ取り付けている。
【0024】本体60には、第1の通水口60b,60
c及び第2の通水口60d,60eがそれぞれ形成され
ている。第1の通水口の入口側60bは、接続部60f
を介して図示しない水道の蛇口と連通され、その出口側
60cはOリング62を介して外側容器5の流入部50
と連通されている。第2の通水口の入口側60dは、O
リング63を介して外側容器の流出部51と連通され、
その出口側60eは、接続部60gを介して図示しない
給水パイプと連通されている。
【0025】この実施形態では、プラグ61のハンドル
61cが水平状態のとき、コック6a,6bが閉じられ
る。他方、ハンドル61cが垂直になるまでプラグ61
を反時計方向へ回転させると、プラグ61へ形成された
第1の通水孔61aと第2の通水孔61bが、前記第1
の通水口60b,60c、及び第2の通水口60d,6
0eをそれぞれ連通するようになっている。したがっ
て、プラグ61は90度の角度範囲内で正逆に回転する
と、コック6a,6bが同時に開閉される。
【0026】図3のように、プラグ61の第2の通水孔
61bは、第1の通水孔61aに対して、第1の通水口
60b,60c及び第2の通水口60d,60eを閉め
るときの閉回転方向に対して、わずかな角度θだけ後退
する状態に傾けて形成されている。したがって、プラグ
61をコック6a,6bの閉方向へ回転させたときは、
浄水器5’からの流出側のコック6bが流入側のコック
6aよりもわずかに遅く閉まり、プラグ61をコック6
a,6bの開方向へ回転させたときは、流出側のコック
6bが流入側のコック6aよりもわずかに早く開く。プ
ラグ61のハウジング60への内接部分の所要部には、
それぞれOリング66,67,68が挿入されている。
【0027】この実施形態において、取替え容器1を外
側容器5内へ装着する場合には、コック6a,6bを閉
め、蓋5bを開けて外側容器5の本体5a内へ適量(取
替え容器1を本体5a内に収容したときに外側容器5の
本体5a内に水が満ちる程度の量)の水道水を溜める。
前述のように、取替え容器1の把手14を起立させる
と、流入口10を密閉しているシールシート12が破れ
ることにより開封される。次いで、流出口11が支持部
材52内に収まるように、取替え容器1を本体5a内に
収容すると、流出口11のシールしているシールシート
13へ突起53が突き刺さってこれが破れる。このと
き、取替え容器1内(特に浄水材2以外の部分)に残留
エアがあった場合には、取替え容器1が全体として前記
本体5a内の水に浸され(どぶ漬け)るので、その残留
エアが除かれる。同時に、取替え容器1の流出口11
は、その外周に装着されているシール材4,4が支持部
材52へ密着することにより、外側容器5の流出部51
と液密に連通され、外側容器5の流入部50から取替え
容器1の流入口10に至る水の通水空間eが形成され
る。その後、蓋5bを本体5aへ被せるとき、蓋5bの
突出部5dに押されて本体5a内の水が当該本体5aか
らオーバフローするので、蓋5bで本体5aを密閉する
と、外側容器5の内部は完全にエア抜きされた状態にな
る。あらかじめ本体5a内に溜められていた水道水は、
塩素系の消毒剤を含んでいるので、取替え容器1の装着
過程において、外側容器5内と取替え容器1は外周面及
び内部は同時に滅菌される。
【0028】図1のような設置状態で、水道の蛇口を開
いてコック6a,6bを開くと、水道水は外側容器5の
流入部50、通水空間eを経由して取替え容器1の上部
の流入口10から内部へ流入する。取替え容器1の底部
1cは、その内面が凹球面状に形成されているので、流
入口10から流入した水は、容器1内で渦巻き状にな
り、容器1内へより均一に分散しながら流下し、途中で
浄水材2へ接触して浄化される。浄水材2によって浄化
された浄水は、流出口11,流出部51及びコック6b
の通水路61bを経て給水パイプにより給水される。取
替え容器1を交換する場合には、コック6によって外側
容器5の流入部50と流出部51とを閉めて蓋5bを開
け、把手14を持って取替え容器1を外側容器5の本体
5aから取り出す。その後は前述の新規装着時とほぼ同
様な要領である。
【0029】第1実施形態の浄水器において、浄水材取
替え容器1内部の浄水材2は、水道水その他消毒剤を含
む水に浸されてエア抜き処理が施されているので、取替
え容器1を交換した場合、その内部の浄水剤2は残留エ
アが存在しないとともに滅菌されている。したがって、
残留エアの存在による雑菌の繁殖などを防止することが
できるとともに、浄水材2全部に水が接触し易いので浄
水材2の能力をより十分に発揮させることがきる。ま
た、取替え容器1内の浄水剤2は、前述のような水に浸
してエア抜き処理されると同時に滅菌され、かつ、シー
ルシート12,13によって密閉されるので、極めて衛
生的である。
【0030】取替え容器1内には、浄水材2の上方に水
流の流速減衰部材3が設置されているので、浄水材2が
水流の勢いによって動くのを防止することができる。取
替え容器1の上部には把手14を取り付けたので、取替
え容器1を装着したり交換したりする際非常に便利であ
る。取替え容器1の流入口10を密閉しているシールシ
ート12は、拍手14を起立させることによって破れる
こと、流出口11を密閉しているシールシート13は、
外側容器5の流出部51へブリッジ状に形成された突起
53によって取替え容器1の装着と同時に破れること、
及び、流出口11は取替え容器1の装着と同時に流出部
51と液密に連通することとによって、取替え容器1の
装着が非常に簡単になっている。
【0031】取替え容器1の底部1cは、その内面が凹
球面状に形成されているから、内部で流水が渦巻き状に
なり、容器1内全体へより均一に分散して流下する結
果、流水は内部の浄水材2へより均一に接触し、浄水材
2の一部に流水が接触しないということがなくなる。す
なわち、内部の浄水材2は全体的に均一にその能力を発
揮するため、さらに無駄がなくなる。
【0032】外側容器5の蓋5bには、その天面に本体
5aの方向へ突出する突出部5dが設けられているの
で、前述のように、本体5a内に水道水を溜めた状態で
取替え容器1を収容し、本体5aへ蓋5bを被せて密閉
する際、前記突出部5dによって本体5a内の水が押し
出されてオーバフローし、完全にエア抜きが行われる。
したがって、外側容器5内にエアが残留することによる
雑菌の繁殖を防止することができる。また、外側容器5
内や取替え容器1は滅菌されるので、極めて衛生的であ
る。
【0033】浄水器5’を使用しないとき、外側容器5
の流出部51側はコック6bによって閉じられるので、
浄化により消毒剤が除かれた状態の取替え容器1内に、
流出部51の方向から雑菌が侵入するおそれがない。流
出部51側を閉じるときは流入部50側はそれよりも早
く閉じられ、流出部51側を開くときは流入部50側は
それよりも遅く開かれるので、コック操作によって外側
容器5へ過大な水圧が加わるのを防止することができ
る。したがって、外側容器5はその材質に十分な耐圧性
がなくても破損することはない。また、一つのプラグ6
1を操作することによって、流出部51側を流入部50
側よりも若干遅らせて閉じるとともに、流出部51側を
流入部50側よりも若干早めて開くことができるので、
コック操作が正確でありかつ簡単である。
【0034】前記実施形態の変形例 前述の実施形態では、取替え容器1の上部内側につる状
の把手14を取り付けているが、例えば図7のように、
つる状の把手14の基部を内側へ曲げ、この曲げ部を、
取替え容器1の上部対象位置に形成した軸受孔14cに
挿入することによって、把手14を取替え容器1へ取り
付けても実施することができる。この場合には、網30
の上面をシールシート12で密閉するとともに、その外
周部の一部に舌片12aを形成し、この舌片12aを持
ってシート12を剥がすように構成するのが好ましい。
【0035】前述の実施形態では、コック6a,6bを
一体に構成したが、それぞれ独立したコックによって、
流入部50からの流入及び流出部51からの流出を制御
するように構成することができる。このように構成した
場合、浄水器5’への通水を開始する際には、流出部5
1側を開いてから流入部50側を開くようにコックを操
作し、浄水器5’への通水を停止する際には、流入部5
0側を閉じてから流出部51側を閉じるようにコックを
操作すれば、前述の実施形態と同様な効果を奏せしめる
ことができる。コック6a,6bを前述のように一体に
構成する場合、プラグ61は円錐台形状に形成すること
ができる。また、本体60の通水口60b,60d及び
60c,60eならびにプラグ61の通水孔61a,6
1bは、直角に連通するように形成することができる。
【0036】浄水装置の実施形態 図8には、この発明による浄水装置の実施形態が示され
ている。この実施形態の浄水装置は、コックを除く図1
の実施形態の浄水器と同じ構造の一方の浄水器5’(第
1の浄水器)と、他方の浄水器7(第2の浄水器)とが
併設されている。第2の浄水器7における浄水材取替え
容器1内の浄水材2’は、活性炭ではなくイオン交換樹
脂(具体的には、上方よりろ紙などのフィルタ層とイオ
ン交換樹脂層とを交互に配置しており、これらは水道水
などに浸してエア抜きされている。)であるが、第2の
浄水器7の構成は第1の浄水器5’と同様であるから、
主要部分に共通の符号を付してそれらの説明は省略す
る。
【0037】第1の浄水器5’における外側容器5の流
入部50は、パイプ90及びコック8aを介して図示し
ない水道の蛇口へ連通されている。前記浄水器5’にお
ける外側容器5の流出部51は、コック8b及び連通パ
イプ91を介して第2の浄水器7における外側容器5の
流入部50と連通され、かつ、コック8bを介してパイ
プからなる給水部93へ連通されている。第2の浄水器
7における外側容器5の流出部51は、連通パイプ92
及びコック8bを介して、前記給水部93と共通の給水
部93’へ連通されている。第1の浄水器5’の流入部
50への流入はコック8aによって制御され、第2の浄
水器7の流出部51から給水部93’への流出はコック
8cによって制御されるように構成されている。また、
第1の浄水器5’の流出部51から給水部93への流出
と、当該流出51から第2の浄水器7への流入は、コッ
ク8bによって制御されるように構成されている。
【0038】前記浄水装置によれば、パイプ90及びコ
ック8を経て第1の浄水器5’に流れ込んだ水道水は、
内部の取替え容器1内の活性炭からなる浄水材2によっ
て塩素系の消毒剤や臭みが除去される。その浄水は、第
1の浄水器5’の流出部51,コック8内を経て第2の
浄水器7の外側容器5内に流れ、水が満ちている通水空
間eを上昇して取替え容器1に流れ込む。その水は、取
替え容器1内を渦巻き状に全体にわたって均一に流下す
る間に、イオン交換樹脂からなる浄水材2’に接触し、
さらに浄化されるとともに、カルシウムイオンやマグネ
シウムイオンなどの硬度成分が除去され、軟水化精製さ
れる。そして、第2の浄水器7からコック8bを経て給
水部93(93’)から給水される。
【0039】この実施形態において、コック8a,8b
及び8cは以下のような一体構造のコック8によって構
成されている。図9及び図10のように、コック8a,
8b及び8cを含むコック8は、共通する筒状の本体8
0と、この本体80内へ液密に、かつ所定の角度範囲で
回転する状態に挿入されたプラグ81とによって構成さ
れている。本体80は、外装筒体80aとこの外装筒体
80a内へ挿入固定されたスリーブ80bとから構成さ
れている。プラグ81は、正面側にハンドル84を有
し、背面側にバネワッシャ86を介してネジ付けられた
ナット85によって適度に制動されている。
【0040】本体80には、対になっている第1の流入
口80cと第1の流出口80d、対になっている第2の
流入口80eと第2の流出口80f、前記第2の流入口
80eと対になっている第3の流出口80g、及び、前
記第2の流出口80fと対になっている第3の流入口8
0hがそれぞれ形成されている。第1の流入口8cは、
接続具94によりパイプ90を介して図示しない水道の
蛇口と連通されている。第1の流出口80dは、接続具
95により第1の浄水器5’の流入部50と連通されて
いる。第2の流入口80eは、接続具96により第1の
浄水器5’の流出部51と連通されている。第2の流出
口80fは、接続具97により給水部93と連通されて
いる。第3の流出口80gは、接続具98により連通パ
イプ91を介して第2の浄水器7の流入部50と連通さ
れる。第3の流出口80hは、接続具99により連通パ
イプ92を介して第2の浄水器7の流出部51と連通さ
れる。
【0041】外装筒体80とスリーブ80bとの接触面
の所要部分、及び各接続具94〜99の取付部には、そ
れぞれパッキン82が挿入され、スリーブ80bとプラ
グ81との接触面の所要部分には、それぞれ各Oリング
83が介装されている。
【0042】図9,図10及び図11(a)〜(d)を
参照しながら、コック8の作用について説明する。図1
1は本体80とプラグ81との関係を示す概略図で、
(a)図は図10の矢印B−Bに沿う概略断面図、
(b)図は図10の矢印D−Dに沿う概略断面図、
(c)図は図10の矢印C−Cに沿う概略断面図、
(d)図は(a)図の状態からプラグが所定角度回転し
たときの概略断面図である。
【0043】図9〜図11(a)(b)(c)の状態
は、水道の蛇口と第1の浄水器5’の流入部50、第1
の浄水器5’の流出部51と第2の浄水器7の流入部5
0、第2の浄水器7の流出部51と給水部93(9
3’)がそれぞれ連通している状態を示している。した
がって、(b)図のように本体80の第1の流入口80
cと第1の流出口80dは、プラグ81の通水孔81a
によって連通している。第1の浄水器5’の流出口50
と通じている第2の流入口80eは、(a)図のよう
に、プラグ81の通水孔81d及び通水孔81cの一部
とによって、第2の浄水器7の流入部50に到る第3の
流出口80gと連通している。第2の浄水器7の流出部
51と通じている第3の流入口80hは、図10及び
(b)図のように、プラグ81の通水孔81eによっ
て、給水パイプ93に通じる第2の流出口80fと連通
している。
【0044】浄水器5’及び浄水器7の使用を停止する
ときは、ハンドル84を持ってプラグ81を反時計方向
へ45度前後回すと、各流入口80c,80e,80
h、及び各流出口80d,80f,80gを閉じる。
(a)図のように、第2の流出口80fに対応する通水
孔81eの末端は、前記流出口80fに対して、プラグ
81の閉回転方向に対してわずかな角度θ2だけ後退す
るようにずらせて形成されているとともに、(c)図の
ように、通水孔81eの始端側も、第2の流入口80h
に対して閉回転方向に対してやや後退するように若干ず
らせて形成されている。したがって、(b)図の流入側
(浄水装置の流入側)の第1の流入口80cと第1の流
出口80dが閉じるとき、それよりも若干遅れて浄水装
置の流出側の第3の流入口通水路80hと第2の流出口
80fが閉じられる。浄水装置を使用するときは、コッ
ク8a,8bが閉じられた状態からプラグ81を時計方
向に回し、(a)〜(c)図の状態に連通するが、この
際は、流入側の第1の流入口80cと第1の流出口80
dよりも、第3の流入口80hと第2の流出口80fが
若干早く開き始めるように作用する。
【0045】両方の浄水器5’,7を使用している状態
から、一方の浄水器5’のみを使用するときは、プラグ
81を(a)〜(c)図の状態から反時計方向へ90度
程度回すと、第1の流入口80cと第1の流出口80d
はプラグ81の通水孔81bによって通じる。これと並
行して、(d)図のように第2の流入口80eと第2の
流出口80fが通水孔81cによって通じる。流入口8
0eと流出口80g、及び流入口80hと流出口80f
は閉じられるので、第2の浄水器7には水は流れない。
【0046】本体80の第2の流出口80fを開閉制御
するプラグ81の通水孔81cの端部は、(a)図のよ
うに、流入口80eと流出口80fを開くためのプラグ
81の回転方向へわずかな角度θ1だけ偏った状態に形
成されている。したがって、第1の流入口80cと第1
の流出口80dが開くよりも、第2の流入口80eと第
2の流出口80fが若干早く開き始める。他方、浄水器
5’のみを使用していてその使用を中止するときは、
(d)図の状態からプラグ81を時計方向へ45度程度
回す。このプラグ操作により、第1の流入口80c,第
1の流出口80d、及び第2の流入口80e,第2の流
出口80fが閉じられるが、このときは、第1の流入口
80c,流出口80dよりも、第2の流入口80e,流
出口80fの方が若干遅く閉じられる。
【0047】以上の説明から判るように、この実施形態
の浄水装置は、プラグ81を90度の角度範囲内で正逆
に所要角度回転させることによって、両方の浄水器5’
と7を使用し、又は一方の浄水器5’のみを使用した
り、あるいはこれらの使用を停止したりすることができ
るようになっている。ハンドル84の背面又はその周囲
に、本体80やその他の支持部材に固定された図示しな
い指示パネルを設置し、ハンドル84を回して当該ハン
ドル84の一か所を、どの方向に位置させると、浄水器
5’,7の両方を使用することができ、及び一方の浄水
器5’のみを使用することができ、並びにそれらの使用
を停止することができるかを、前記指示パネルに表示し
ている。
【0048】この実施形態の浄水装置によれば、材質の
異なる浄水材を使用した二つの浄水器5’,7を設置
し、第1の浄水器5’によって浄化した水を第2の浄水
器7によってさらに精製できるように構成されているか
ら、水道水などの原水を、より十分に浄化精製すること
ができる。
【0049】第1の浄水器5’への流入を制御するコッ
ク8aと、第2の浄水器7からの給水を制御するコック
8cとを設けていることにより、第2の浄水器7からの
給水を止める前に第1の浄水器5’への流入を止めるこ
とができるので、両浄水器5’,7へ過大な水圧が加わ
らないように使用することができる。したがって、両浄
水器5’,7は耐圧構造でなく簡単な構造でより安価に
製造しても差し支えない。
【0050】第1の浄水器5’への流入を制御するコッ
ク8aと、第1の浄水器5’から第2の浄水器7への流
入と給水部93への流出とを制御するコック8bと、第
2の浄水器7からの給水を制御するコック8cとを一体
に構成し、一つのプラグ81で操作できるようになって
いるので、使用上非常に操作し易い。第1の浄水器5’
からの給水部93と、第2の浄水器7からの給水部9
3’とを共通にしたので、使用上非常に便利である。
【0051】前記実施形態の浄水装置においては、それ
ぞれ独立のコック8a,8b,8cを所要部分に設置
し、それらのコックをタイミングをずらせて操作するよ
うに構成することができる。また、第2の浄水器7はそ
の構造が第1の浄水器5’と同じでなくても実施するこ
とができる。
【0052】浄水装置の他の実施態様 図12には、この発明による浄水装置の他の実施形態が
示されている。この実施形態において、第1の浄水器
5’の外側容器5と第2の浄水器7の外側容器5は、一
体の本体5a,5aを中央部において共通の隔壁59に
より高さ方向に沿って区分して構成し、これに共通の蓋
5bを液密に被せるように構成されている。したがっ
て、外側容器5,5は平断面においてほぼ半円筒状であ
り、これにしたがって、浄水材取替え容器1,1も平断
面がほぼ半円筒状になるように構成されている。蓋5b
の上部内周部に設置されているシール材57は共通のO
リングからなっており、隔壁59の上端と蓋5bとの間
には他のシール材57’が装着されている。
【0053】支持部材52,52は隔壁59の下部と接
続するように、共通の底板5cの上に固定されており、
平断面が半円筒状に形成された取替え容器1,1の各流
出口11,11が、前記支持部材52,52内へ各シー
ル材4,4を介して挿入されている。外側容器5,5の
各流入部50及び流出部50の下部には、それぞれパッ
キン5eを介して接続具50a,50b,51a,51
bが取り付けられている。この浄水装置では、図9及び
図10のコック8とほぼ同様な構造をコックを使用し
て、浄水装置への水の流入と浄水装置からの給水を制御
するように構成される。
【0054】この実施形態の浄水装置は、前述のよう
に、両浄水器5’及び7の外側容器5,5が一体に構成
されているので、容量が大きくても比較的設置空間が狭
くなり、よりコンパクトに製造することができる。この
実施形態の浄水装置の他の構成や作用効果は、図8の実
施形態の浄水装置とほぼ同様であるから、それらの説明
は省略する。
【0055】その他の実施形態 浄水材としては、前述の実施形態におけるような活性炭
やイオン交換樹脂以外のものを使用することができる。
前記実施形態では、ろ紙その他のフィルタ部材と活性炭
やイオン交換樹脂の層とを交互に配置して浄水材を構成
したが、フィルタ部材を介在させないで、活性炭やイオ
ン交換樹脂その他の一種の浄水材のみを取替え容器1へ
充填しても実施することができる。例えば、取替え容器
1内の下部にイオン交換樹脂を詰め、その上部に活性炭
を詰めるなど、上下で異なる材質の浄水材の層を形成し
て、一つの浄水器内で被処理水に異なる性質の浄化処理
を施すことができる。また、浄水材として、陽イオン交
換樹脂と陰イオン交換樹脂とを混合したものを使用する
ことによって、被処理水を純水化処理することができ
る。
【0056】
【発明の効果】請求項1に記載の浄水材取替え容器によ
れば、浄水材取替え容器内の浄水剤は、水道水その他消
毒剤を含む水に浸されてエア抜き処理が施されているの
で、残留エアの存在による雑菌の繁殖などを防止するこ
とができる。あわせて、浄水材にはその全部に被処理水
が接触し易いので、無駄なくその機能を発揮させ易い。
取替え容器は、内部の浄水材に水が満ちているので、当
該容器の胴部は柔軟なプラスチックフィルムや防水処理
した紙などで製造することができ、当該容器をより安価
に製造することができる。また、取替え容器内の浄水材
は前述のような水に浸してエア抜き処理すると同時に滅
菌され、かつ、取替え容器はシールシートによって密閉
されるので、極めて衛生的である。
【0057】請求項2に記載の浄水材取替え容器は、内
部へ浄水材の上方に水流の流速減衰部材が設置されてい
るので、浄水材が水流によって動くのを防止することが
できる。
【0058】請求項3に記載の浄水材取替え容器は、そ
の底部の内面が凹球面状に形成されているから、内部で
流水が渦巻き状になり、当該容器内全体へより均一に分
散して流下する結果、流水は内部の浄水材へより均一に
接触し、浄水材の一部に流水が接触しないということが
なくなる。すなわち、内部の浄水材は全体的に均一にそ
の能力を発揮するため、浄水材はさらに無駄がなくな
る。
【0059】請求項4に記載の浄水材取替え容器は、上
部に把手を取り付けたので、取替え容器を装着したり交
換したりする際非常に便利である。
【0060】請求項5に記載の浄水材取替え容器は、円
筒状に突出した流出口の外周にシール材が装着している
ので、当該取替え容器を外側容器にセットすると同時に
その周りを液密に密閉することができる。
【0061】請求項6に記載の浄水器によれば、外側容
器の蓋の天面に本体内へ突出する突出部が設けられてい
るので、前述のように、本体へ水を溜めた状態で取替え
容器を収容し、本体へ蓋を被せて密閉した際、前記突出
部によって本体内の水が押し出されてオーバフローし、
完全にエア抜きが行われる。したがって、外側容器内に
エアが残留することによる雑菌の繁殖を防止することが
でき、衛生的である。
【0062】請求項7に記載の浄水器によれば、外側容
器の本体内に浄水材取替え容器をセットすると、取替え
容器の流出口を密閉していたシールシートが破れ、当該
流出口と外側容器の流出部とが連通するので、取替え容
器の外側容器への装着が非常に簡単になる。
【0063】請求項8に記載の浄水器によれば、その浄
水器を使用しないとき、外側容器の流出部側はコックに
よって閉じられるので、浄化により消毒剤が除かれた状
態の取替え容器内に、流出部から雑菌が侵入するおそれ
がない。また、流出部側を閉じるときは流入部側よりも
遅く閉じることができるとともに、流出部側を開くとき
は流入部よりも早く開くことができるので、外側容器へ
過大な水圧が加わることはない。したがって、外側容器
はその材質に十分な耐圧性がなくても破損することはな
い。
【0064】請求項9に記載の浄水装置によれば、一方
の浄水器で浄化した水を他方の浄水器でさらに精製する
ことができる。流出部側にコックが設けられているの
で、使用停止時にこのコックを閉めることによって、使
用停止中における流出部側からの雑菌の進入を防止する
ことができる。また、浄水装置の流出部側を閉じるとき
は流入部側よりも遅く閉じ、流出部側を開くときは流入
部よりも早く開くことによって、浄水器内へ過大な水圧
が加わることはない。したがって、各浄水器はその材質
に十分な耐圧性がなくても破損することはない。
【0065】請求項10に記載の浄水装置によれば、両
方の浄水器の並行的使用又は選択的使用やその停止が、
一つのコックの操作によって可能であるから、その運転
操作が非常に簡単である。
【0066】請求項11に記載の浄水装置によれば、両
方の浄水器がともに前述のような外側容器と浄水材取替
え容器とで構成されているから、装置内部にはエアが残
留しない。
【0067】請求項12に記載の浄水装置によれば、両
方の浄水器の外側容器が隔壁を介して一体に構成されて
いるから、空間効率がよくなりよりコンパクトになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による浄水器の実施形態を浄水材取替
え容器の実施形態とともに示す部分断面図である。
【図2】図1の実施形態の浄水器内に設置されている浄
水材取替え容器の部分断面図である。
【図3】図1の浄水器に使用されているコックにおける
プラグの拡大断面図である。
【図4】図1の浄水器の外側容器における蓋の底面図で
ある。
【図5】図1の浄水器の外側容器における本体の平面図
である。
【図6】図2の浄水材取替え容器における把手の斜視図
である。
【図7】この発明による浄水材取替え容器の他の実施形
態を示す部分断面図である。
【図8】この発明による浄水装置の実施形態を示す部分
断面図である。
【図9】図8の浄水装置におけるコックの拡大縦断面図
である。
【図10】図9のコックの矢印A−Aに沿う断面図であ
る。
【図11】図10のコックにおける本体のスリーブとプ
ラグとの関係を示す図であって、(a)は同図の矢印B
−Bに沿う拡大断面図、(b)は同図の矢印D−Dに沿
う拡大断面図、(c)は同図の矢印C−Cに沿う拡大断
面図、(d)は(a)図の状態からプラグが反時計方向
へ90度程度回転した状態を示す断面図である。
【図12】この発明による浄水装置の他の実施形態を示
す部分断面図である。
【符号の説明】
e 通水空間 1 浄水材取替え容器 1a 胴部 1b 蓋 1c 底部 1d 網 10 流入口 11 流出口 12,13 シールシート 12a 舌片 14 把手 14a 軸 14b 凸部 14c 軸受孔 2,2’ 浄水材 3 流速減衰部材 30 網 31 フィルタ部材 4 シール材 5 ’ 浄水器 5 外側容器 5a 本体 5b 蓋 5c 底板 5d 突出部 5e パッキン 50 流入部 51 流出部 52 支持部材 53 ブリッジ状の突起 54 凹部 55,56 段状の凹部 57 57’ シール材 58 鍔 59 隔壁 6,6a,6b コック 60 円筒状の本体 60a 鍔 60b,60c 第1の通水口 60d,60e 第2の通水口 60f,60g 接続部 61 プラグ 61a 第1の通水孔 61b 第2の通水孔 61c ハンドル 62,63,66,67,68,69 Oリング 7 他の浄水器 8,8a,8b,8c コック 80 筒状の本体 80a 外装筒体 80b スイリーブ 80c 第1の流入口 80d 第1の流出口 80e 第2の流入口 80f 第2の流出口 80g 第3の流出口 80h 第3の流入口 81 プラグ 81a,81b,81c,81d,81e 通水孔 82 パッキン 83 Oリング 84 ハンドル 85 ナット 86 ワッシャ 90 パイプ 91,92 連通パイプ 93,93’ 給水部 94〜99 接続具
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C02F 1/28 B01D 35/00 - 35/04 C02F 1/44

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ほぼ筒状に形成され、上部に流入口1
    0、底部に流出口11をそれぞれ有し、 内部に浄水材2が充填され、 前記浄水剤2は塩素系その他の消毒剤が人に無害な程度
    に含まれた水に浸されてエア抜き処理が施されており、 前記流入口10及び流出口11は、それぞれシールシー
    ト12,13によって液密状にシールされていることを
    特徴とする、 浄水器用浄水材取替え容器。
  2. 【請求項2】 前記浄水材2の上方は網,スポンジ体,
    フィルタその他の流速減衰部材3によって覆われてい
    る、請求項1に記載の浄水器用浄水材取替え容器。
  3. 【請求項3】 底部1cの内面は、凹球面状に形成され
    ている、請求項1又は2に記載の浄水器用浄水材取替え
    容器。
  4. 【請求項4】 上部に把手14が取り付けられている、
    請求項1〜3のいずれかに記載の浄水器用浄水材取替え
    容器。
  5. 【請求項5】 前記流出口11は筒状に突出しており、
    当該流出口11の外周部にはリング状のシール材4が装
    着されている、請求項1〜4のいずれかに記載の浄水器
    用浄水材取替え容器。
  6. 【請求項6】 上部が開口し、適所に流入部50、底部
    に流出部51をそれぞれ有する筒状の本体5aの上部へ
    蓋5bが液密状に被せられ、前記蓋5bの天面内側に前
    記本体5aの内側へ向く突出部5dが形成された外側容
    器5と、 前記シールシート12,13が除去され又は破られた状
    態で、前記外側容器5の本体5a内へその筒方向に沿っ
    て収容された請求項5に記載の浄水材取替え容器1とを
    備え、 前記本体5a内には前記浄水材取替え容器1を収容状態
    で支持する支持部材52が設けられ、 前記本体5aの内周部と前記浄水材取替え容器1の外周
    部との間には、前記収容状態において前記流入部50と
    前記浄水材取替え容器1の流入口10へ通ずる通水空間
    eが形成され、 前記本体5aの流出部51と前記浄水材取替え容器1の
    流出口11とは、前記収容状態において前記シール材4
    を介して液密に連通されていることを特徴とする、 浄水器。
  7. 【請求項7】 前記外側容器5の流出部51には前記浄
    水材取替え容器1の流出口11の方向に向くブリッジ状
    の突起53が設けられ、 前記外側容器5の本体5a内へ前記浄水材取替え容器1
    が収容されたとき、前記突起53によって前記浄水材取
    替え容器1の流出口11を密閉しているシールシート1
    3が破れように構成されていることを特徴とする、 請求項6に記載の浄水器。
  8. 【請求項8】 前記流入部50への流入を制御するコッ
    ク6aと、前記流出部51からの流出を制御するコック
    6bとを備えた、請求項6又は7に記載の浄水器。
  9. 【請求項9】 請求項6又は7に記載の一方の浄水器
    5’と、 前記一方の浄水器5’の浄水材取替え容器1における浄
    水材2とは異なる材質の浄水材2’が内蔵され、適所に
    流入部50を有するとともに底部に流出部51を有する
    他方の浄水器7と、 前記一方の浄水器5’の流出部51と前記他方の浄水器
    7の流入部50とを連通する連通パイプ91と、 前記一方の浄水器5’の流出部51へ連通された給水部
    93と、 前記他方の浄水器7の流出部51へ連通された給水部9
    3’と、 前記一方の浄水器5’の流入部50への流入を制御する
    コック8aと、 前記一方の浄水器5’の流出部51からの流水を、当該
    流出部51へ連通されている給水部93側と、前記連通
    パイプ91側へ選択的に切り換えるコック8bと、 前記他の浄水器7の流出部51からの給水を制御するコ
    ック8cとを備えた、 浄水装置。
  10. 【請求項10】 前記一方の浄水器5’の流出部51へ
    連通された給水部93と、前記他方の浄水器7の流出部
    51へ連通された給水部93’とは共通であり、 前記一方の浄水器5’の流出部51からの流水を、当該
    流出部51へ連通されている給水部93側と、前記連通
    パイプ91側へ選択的に切り換えるコック8bと、前記
    他の浄水器7の流出部51からの給水を制御するコック
    8cとは一体に構成されている、 請求項9に記載の浄水装置。
  11. 【請求項11】 前記他方の浄水器7は、浄水材取替え
    容器1内の浄水材2’の材質を除いて請求項6又は7に
    記載の浄水器と同一の構成である、請求項9又は10に
    記載の浄水装置。
  12. 【請求項12】 前記一方の浄水器5’の外側容器5に
    おける本体5aと、前記他の浄水器7の外側容器5にお
    ける本体5aとは隔壁59を介して一体に構成され、 前記浄水器5’の蓋5bと他の浄水器7の蓋5bとは一
    体に構成されている、 請求項11に記載の浄水装置。
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