JP3155676B2 - 非真円体の研削装置及び研削方法 - Google Patents

非真円体の研削装置及び研削方法

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JP3155676B2
JP3155676B2 JP07629495A JP7629495A JP3155676B2 JP 3155676 B2 JP3155676 B2 JP 3155676B2 JP 07629495 A JP07629495 A JP 07629495A JP 7629495 A JP7629495 A JP 7629495A JP 3155676 B2 JP3155676 B2 JP 3155676B2
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喜久夫 小間
健正 黒田
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株式会社日平トヤマ
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、被加工物を装着した主
軸を所定の回転速度カーブに基づいて回転させながら、
被加工物の外周面を所定のプロフィールデータに対応し
た非真円形状に研削加工する非真円体の研削装置及び研
削方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、被加工物を装着した主軸を回
転させながら、その主軸と直交する方向へ回転砥石を相
対移動させて、被加工物の外周を非真円形状に研削する
装置として、例えば車両用エンジンにおけるカムを研削
するためのカム研削盤が知られている。
【0003】この種のカム研削盤においては、主軸の回
転角度と回転砥石の移動位置との関係を設定したプロフ
ィールデータが、予め数値制御装置(以下、NC装置と
いう)に記憶されている。そして、そのプロフィールデ
ータに基づいて、NC装置により主軸の回転角度に応じ
て回転砥石の移動位置が制御されることにより、被加工
物がプロフィールデータに対応した非真円形状に研削さ
れて、非真円体としてのカムが形成される。
【0004】上記のようなカム研削盤においては、カム
が非真円形状であるため、主軸を単に一定速度で回転さ
せると、回転砥石に対する被加工物の接触位置、言い換
えれば回転砥石による被加工物の研削点の移動速度が、
主軸の回転角度に応じて変化する。すると、被加工物の
外周面を常に一定の条件で研削することができなくな
り、その外周面の研削状態が均一にならなくなる。加え
て、カムの基礎円部分から突出した部分の研削に際して
は、前記プロフィールデータに基づいて回転砥石を大き
く進退移動させる必要がある。この場合、主軸の回転速
度が速いと、砥石台を含めた重量物と同時に回転砥石を
急速に進退移動させることが困難になって、砥石の追従
性が悪化し、加工精度が低下する。
【0005】そのため、この種のカム研削盤において
は、研削時において、主軸を単に一定速度で回転させる
ことなく、主軸の回転角度に応じてその回転速度を変更
制御するようにしている。尚、前記NC装置には、主軸
の回転角度と回転速度との関係を設定した回転速度カー
ブデータが予め記憶されており、NC装置はその回転速
度カーブデータに基づき、主軸の回転角度に応じてその
回転速度を制御している。これにより、被加工物の研削
点の移動速度を極力一定に保持できるとともに、砥石を
確実に追従移動させることができ、被加工物の外周面を
均一な研削状態で高精度に研削することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記主軸回
転速度カーブの作成に際しては、研削点の移動速度が極
力一定になるようにし、且つ主軸の回転速度及び加速度
や砥石の移動速度及び加速度が、主軸を回転させるため
の主軸用モータや砥石を移動させるための移動用モータ
の能力を越えないようにする等、各種の条件を考慮する
必要がある。加えて、加工時間の短縮化を図るために
は、主軸回転速度を速くすることが有効であるが、その
ためには、前記主軸及び砥石の速度や加速度が、主軸用
及び移動用モータがその能力を最大限に発揮できる値に
なるような主軸回転速度カーブを作成する必要がある。
【0007】しかしながら、従来では、その主軸回転速
度カーブを、上記した各種の条件が全て満たされるよう
に、作業者が経験に基づいて修正等を加えながら作成し
ていたため、その作成が非常に煩雑で大変な作業となっ
ていた。
【0008】本発明は上記問題点を解消するためになさ
れたものであって、その目的は、最適な主軸回転速度カ
ーブのデータを自動的に容易に作成することができ、そ
の主軸回転速度カーブに基づいて被加工物を高精度かつ
短時間で研削することが可能な非真円体の研削装置及び
研削方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1の非真円体の研削装置の発明では、被加
工物を装着した主軸を回転させる回転手段と、被加工物
の外周面を研削する砥石を前記主軸に対して交差する方
向へ相対移動させる移動手段とを備え、主軸を回転させ
ながら、主軸の回転割出角度と砥石の移動位置との関係
を設定したプロフィールデータに基づき移動手段を制御
して、被加工物を前記プロフィールデータに対応した非
真円形状に研削する非真円体の研削装置において、前記
砥石の一定回転による被加工物の研削点の移動速度を所
定値に設定する移動速度設定手段と、前記移動速度が所
定値に保持されるように主軸を回転させた場合における
主軸の回転割出角度との関係を表す主軸回転速度カーブ
を算出する算出手段と、前記主軸回転速度カーブに基づ
く主軸回転加速度が小さくなるように、前記主軸回転速
度カーブをフィルタリングするフィルタ手段と、前記算
出手段は、主軸回転速度カーブに基づき主軸を回転させ
た場合における主軸回転加速度カーブ、砥石移動速度カ
ーブ及び砥石移動加速度カーブを算出することと、前記
主軸回転速度カーブ、主軸回転加速度カーブ、砥石移動
速度カーブ及び砥石移動加速度カーブにおける各最大値
が、それぞれに対し予め設定された設定値以下になるよ
うに、前記フィルタ手段のフィルタ次数を設定する次数
設定手段と、前記設定されたフィルタ次数でフィルタリ
ングされた主軸回転速度カーブを、前記回転手段を制御
するための最終的な主軸回転速度カーブとして設定する
主軸回転速度カーブ設定手段とを設けたものである。
【0010】請求項2の発明では、請求項1に記載の研
削装置において、前記各カーブに対するそれぞれの設定
値は、回転手段や移動手段の能力及び回転手段や移動手
段に対する負荷等の条件に基づき、それらの能力を最大
限に発揮できる最大許容値である。
【0011】請求項3の発明では、請求項1又は2に記
載の研削装置において、前記算出手段は、最終的な主軸
回転速度カーブに基づき主軸を回転させた場合における
研削点の移動速度を算出し、前記移動速度設定手段は、
その算出された移動速度が予め設定された許容範囲外で
ある場合には、研削点の移動速度を前回の設定値よりも
遅い値に再設定するものである。
【0012】請求項4の発明では、請求項1〜3の何れ
かに記載の研削装置において、前記次数設定手段は、各
カーブにおける最大値が設定値以下になるまで、フィル
タ次数を所定値ずつ順次高次に変更しながら設定するも
のである。
【0013】請求項5の発明では、請求項4に記載の研
削装置において、前記移動速度設定手段は、前記次数設
定手段によるフィルタ次数の変更に先立って、現在の砥
石移動加速度カーブにおける最大値が前回のフィルタリ
ング時に算出された砥石移動加速度カーブにおける最大
値より大きい場合には、研削点の移動速度を前回の設定
値よりも遅い値に再設定するものである。
【0014】請求項6の発明では、請求項1〜5の何れ
かに記載の研削装置において、前記移動速度設定手段
は、前記次数設定手段により設定されたフィルタ次数が
予め設定された最大許容値を越えた場合には、研削点の
移動速度を前回の設定値よりも遅い値に再設定するもの
である。
【0015】請求項7の非真円体の研削方法の発明で
は、被加工物を装着した主軸を回転させながら、被加工
物の外周面を研削する砥石を、前記主軸の回転割出角度
と砥石の移動位置との関係を設定したプロフィールデー
タに基づき主軸に対して交差する方向へ相対移動させ
て、被加工物を前記プロフィールデータに対応した非真
円形状に研削する非真円体の研削方法において、前記砥
石の一定回転による被加工物の研削点の移動速度を所定
値に設定し、その移動速度が所定値に保持されるように
主軸を回転させた場合における主軸の回転割出角度との
関係を表す主軸回転速度カーブを算出し、その主軸回転
速度カーブに基づく主軸回転加速度が小さくなるよう
に、前記主軸回転速度カーブをフィルタリングするとと
もに、そのフィルタリングされた主軸回転速度カーブに
基づき主軸を回転させた場合における主軸回転加速度カ
ーブ、砥石移動速度カーブ及び砥石移動加速度カーブを
算出し、それら各カーブにおける最大値が、それぞれに
対し予め設定された設定値以下になるように、前記フィ
ルタリング時におけるフィルタ次数を設定し、その設定
されたフィルタ次数でフィルタリングされた主軸回転速
度カーブを、主軸を回転させるための最終的な主軸回転
速度カーブとして設定するものである。
【0016】
【作用】従って、請求項1、2及び7の発明によれば、
先ず移動速度設定手段により、被加工物の研削点の移動
速度が所定値に設定される。次に、算出手段により、前
記移動速度が所定値に保持されるように主軸を回転させ
た場合における主軸回転速度カーブが算出される。続い
て、その主軸回転速度カーブに基づく主軸回転加速度が
小さくなるように、主軸回転速度カーブがフィルタ手段
によりフィルタリングされる。そして、前記算出手段に
より、そのフィルタリングされた主軸回転速度カーブに
基づき主軸を回転させた場合における主軸回転加速度カ
ーブ、砥石移動速度カーブ及び砥石移動加速度カーブが
算出される。
【0017】ここで、前記フィルタリング時において
は、次数設定手段により、主軸回転速度カーブ、主軸回
転加速度カーブ、砥石移動速度カーブ及び砥石移動加速
度カーブにおける各最大値が、それぞれに対し予め設定
された最大許容値以下になるように、フィルタ手段のフ
ィルタ次数が設定される。そして、主軸回転速度カーブ
設定手段により、その設定されたフィルタ次数でフィル
タリングされた主軸回転速度カーブが、主軸を回転させ
るための最終的な主軸回転速度カーブとして設定され
る。
【0018】従って、主軸回転速度カーブを作業者の経
験等に頼ることなく、自動的に容易に作成できる。又、
この主軸回転速度カーブに基づいて主軸を回転させた場
合には、主軸の回転速度及び加速度や砥石の移動速度及
び加速度が、回転手段や移動手段の能力を越えない値と
なるので、装置の研削動作に無理を生じることなく、適
正な研削加工が可能となる。
【0019】請求項3の発明によれば、主軸回転速度カ
ーブ設定手段により最終的な主軸回転速度カーブが設定
されると、算出手段により、その主軸回転速度カーブに
基づき主軸を回転させた場合における研削点の移動速度
が算出される。ここで、算出された移動速度が予め設定
された許容範囲外である場合には、研削点の移動速度が
許容範囲を越えて変化していると判断されて、移動速度
設定手段により、研削点の移動速度が前回の設定値より
も遅い値に再設定される。つまり、現在設定されている
研削点の移動速度を保持できるように主軸を回転させる
ことは、回転手段や移動手段の能力の範囲内では無理で
あると判断されて、研削点の移動速度が遅い値に再設定
される。
【0020】請求項4の発明によれば、各カーブにおけ
る最大値が設定値に極力近い値となるような主軸回転速
度カーブを確実に設定することができ、回転手段や移動
手段の能力を最大限に発揮させることができる。その結
果、主軸回転速度を極力速くして、加工時間の短縮化を
図ることができる。
【0021】請求項5の発明によれば、各カーブにおけ
る最大値が設定値以下でない場合には、高次のフィルタ
次数に変更設定されるが、これに先立って、現在の砥石
移動加速度カーブにおける最大値が前回のフィルタリン
グ時に算出された砥石移動加速度カーブにおける最大値
より大きい場合には、次のフィルタリングを行っても、
砥石移動加速度カーブにおける最大値は小さくならない
と判断されて、研削点の移動速度が遅い値に再設定され
る。
【0022】請求項6の発明によれば、主軸回転速度カ
ーブをフィルタリングするべく設定されたフィルタ次数
が、予め設定された最大許容値を越えた場合には、それ
以上フィルタリングを行っても、各カーブにおける最大
値が設定値以下にならないと判断されて、研削点の移動
速度が遅い値に再設定される。
【0023】
【実施例】以下、本発明をカム研削盤に具体化した一実
施例を図面に基づいて説明する。図1及び図2に示すよ
うに、ワーク支持台1は基台2の一側上面に図示しない
移動機構により水平方向(Z方向)へ移動可能に支持さ
れている。主軸台3はワーク支持台1の上面に配設さ
れ、カムシャフトWの一端を着脱可能に支持するための
主軸4及びその主軸4を回転させるための回転手段とし
てのサーボモータよりなる主軸用モータ5を備えてい
る。又、カムシャフトWには複数の被加工部Waが軸線
方向へ所定の間隔をおいて形成され、これら被加工部W
aの外周面が被研削面Wbとなっている。そして、被加
工部Waはその被研削面Wbを研削することにより、非
真円体としてのカム23として形成される。
【0024】ホルダ6は主軸4との間隔を調整自在にワ
ーク支持台1の上面に配設され、前記カムシャフトWが
主軸4とこのホルダ6との間においてZ方向へ延びるよ
うに回転可能にかつ着脱可能に支持される。そして、カ
ムシャフトWは、この支持状態で主軸用モータ5の駆動
に伴い所定の方向へ回転される。エンコーダ7は主軸用
モータ5に取り付けられ、このエンコーダ7からの検出
信号が後述するNC装置18に入力される。
【0025】砥石台8は前記基台2上にカムシャフトW
の軸線と直交する水平方向(X方向)へ移動可能に支持
されている。サーボモータよりなる移動用モータ9は基
台2の側部に取り付けられ、この移動用モータ9により
ボールスクリュー10が回転されて、砥石台8がカムシ
ャフトWと接近又は離間する方向へ移動される。本実施
例では、移動用モータ9及びボールスクリュー10等に
より、移動手段が構成されている。エンコーダ11は移
動用モータ9に取り付けられ、このエンコーダ11から
の検出信号が後述するNC装置18に入力される。砥石
12は、カムシャフトWと対向するように砥石台8の一
端に支軸13により回転可能に支持されている。砥石用
モータ14は砥石台8上に配設され、この砥石用モータ
14によりプーリ15,16及びベルト17を介して砥
石12が一方向へ一定回転される。
【0026】NC装置18は装置全体の動作を制御する
ためのものであり、移動速度設定手段、算出手段、次数
設定手段及び主軸回転速度カーブ設定手段を構成してい
る。このNC装置18は、各種演算処理を行うCPU
(中央処理装置)19、装置全体の動作を制御するため
のプログラム等を記憶したROM(リードオンリメモ
リ)20、各種情報を一時的に記憶するRAM(ランダ
ムアクセスメモリ)21、及び後述するフィルタ手段と
してのフィルタ回路22を有している。このフィルタ回
路22は例えばデジタルフィルタより構成されている。
【0027】前記RAM21には、加工対象となる各種
の被加工部Waにそれぞれ対応して、例えば図3に示す
ようなカム形状に基づくプロフィールデータが、主軸回
転割出角度と砥石台8の位置として予め記憶されてい
る。尚、このプロフィールデータでは、図4(a)にも
示すように、砥石12に対する被加工部Waの接触位置
が、カム23の基礎円部分23aと対応する位置になっ
ている場合において、砥石台8の位置を「0」に設定し
ている。そして、図4(b)に示すように、砥石12に
対する被加工部Waの接触位置が、カム23の突出部分
23bと対応する位置になったときに、砥石台8の位置
が「0」から大きく変位されるようになっている。
【0028】又、RAM21には、主軸4の回転割出角
度とそのときの主軸回転速度との関係を設定した主軸回
転速度カーブデータが予め記憶されている。そして、研
削加工時において、NC装置18は前記各エンコーダ
7,11からの検出信号に基づいて、主軸4の回転割出
角度を算出するとともに、砥石台8のX方向における移
動位置等を算出する。そして、NC装置18は、これら
算出結果や前記プロフィールデータ及び主軸回転速度カ
ーブデータに基づき、前記主軸用モータ5及び移動用モ
ータ9を回転制御して、主軸4をその回転割出角度に応
じた速度で回転させるとともに、その主軸4の回転割出
角度に応じて砥石台8をX方向へ移動させる。又、NC
装置18は、前記ワーク支持台1のZ方向への移動制御
を行って、所定の被加工部Waを砥石12と対向配置さ
せる。これらの結果、所定の被加工部Waがプロフィー
ルデータに対応した非真円形状に研削されてカム23が
形成される。
【0029】次に、前記のように構成されたカム研削盤
の作用を説明する。さて、図5及び図6に示すフローチ
ャートは、NC装置18の制御のもとで行われる主軸回
転速度カーブの作成処理動作を示すものである。即ち、
先ず図5に示すステップS1において、例えば図示しな
い入力手段からの入力指令等に基づき、装置にセットさ
れている加工対象となる被加工部Waに対応するプロフ
ィールデータが設定される。同時に、砥石12の半径が
設定されるとともに、被加工部Waの研削点の移動速度
が所定値に設定される。尚、研削点の移動速度とは、被
加工部Waの被研削面Wb上において、一定回転される
砥石12が接触する位置、言い換えれば砥石12による
研削点が被研削面Wbの接線方向に移動する速度であ
る。
【0030】次に、ステップS2においては、前記設定
データに基づき、例えば図7(a)に示すような主軸4
の回転時における回転速度カーブが算出される。同図に
示すように、この主軸回転速度カーブは、研削点の移動
速度が前記所定値に保持されるように主軸4を回転させ
た場合の、主軸4が1回転される間における回転速度変
化を表したものである。
【0031】続いて、ステップS3においては、前記設
定データ及び前記算出された主軸回転速度カーブに基づ
き、例えば図9(a)に示すような主軸4の回転加速度
カーブが算出されるとともに、図11(a)及び図13
(a)に示すような砥石台8の移動時における移動速度
カーブ及び移動加速度カーブが算出される。図9(a)
に示すように、主軸回転加速度カーブは、前記主軸回転
速度カーブに基づいて主軸4を1回転させた場合におけ
る主軸4の回転加速度変化を表したものである。又、図
11(a)及び図13(a)に示すように、砥石台移動
速度カーブ及び砥石台移動加速度カーブは、同じく前記
主軸回転速度カーブに基づいて主軸4を1回転させた場
合における砥石台8の移動速度変化及び移動加速度変化
を表したものである。
【0032】ここで、前述した4つのカーブの算出方法
について簡単に説明する。先ず、前記プロフィールデー
タに基づいて、最終的に得られるカム23の外周形状が
所定の数式により算出される。この場合、カム23の真
円部分である基礎円部分23aにおいては、砥石台8を
全く移動させる必要がないので、その基礎円部分23a
における主軸回転速度カーブ、主軸回転加速度カーブ、
砥石台移動速度カーブ及び砥石台移動加速度カーブは容
易に算出できる。
【0033】これに対して、カム23の突出部分23b
は複雑な曲線をなしており、その突出部分23bは例え
ば3次式で表される。そして、その3次式に基づき、前
記設定された研削点の移動速度が、曲線上を移動する研
削点の変化量として表される。次に、曲線上における研
削点の座標値が算出される。続いて、その研削点の座標
値及び砥石12の半径に基づいて、砥石12の軸心の座
標値が算出される。そして、それら算出された研削点及
び砥石12の軸心の座標値が、実際の装置上における座
標値に変換され、それに基づき主軸4の回転割出角度及
び砥石台8の位置が算出される。
【0034】従って、この算出された主軸4の回転割出
角度から前回算出された主軸4の回転割出角度を減算す
ることにより、単位時間当たりにおける主軸4の回転割
出角度の変化量、すなわち主軸4の回転速度が算出され
る。又、この算出された主軸4の回転速度から前回算出
された主軸4の回転速度を減算することにより、単位時
間当たりにおける主軸4の回転速度の変化量、すなわち
主軸4の回転加速度が算出される。一方、砥石台8に関
しても同様に、前記算出された砥石台8の位置から前回
算出された砥石台8の位置を減算することにより、砥石
台8の移動速度が算出される。そして、この算出された
砥石台8の移動速度から前回算出された砥石台8の移動
速度を減算することにより、砥石台8の移動加速度が算
出される。
【0035】以上のような処理を繰り返すことにより、
カム23の突出部分23bにおける主軸回転速度カー
ブ、主軸回転加速度カーブ、砥石台移動速度カーブ及び
砥石台移動加速度カーブが算出される。
【0036】次に、ステップS4において、前記算出さ
れた主軸回転速度カーブにおける最大値Cvが、最大許
容値Cvmax 以下であるか否かが判断される。この最大
許容値Cvmax は、主軸4の回転時において主軸用モー
タ5がその能力を最大限に発揮できる値であり、主軸用
モータ5の能力及び同モータ5に対する負荷等の条件に
基づいて、予め算出されてRAM21内に設定されてい
る。ここで、主軸回転速度カーブにおける最大値Cvが
最大許容値Cvmax 以下である場合には、その主軸回転
速度カーブが適正なものであると判断され、ステップS
5に移行する。
【0037】そして、ステップS5においては、前記ス
テップS3で算出された主軸回転加速度カーブにおける
最大値Ca(但し、絶対値)が、最大許容値Camax
下であるか否かが判断される。この最大許容値Camax
も前記の場合と同じく、主軸用モータ5の能力及び同モ
ータ5に対する負荷等の条件に基づいて、予め算出され
てRAM21内に設定されている。ここで、主軸回転加
速度カーブにおける最大値Caが最大許容値Camax
下である場合には、その主軸回転加速度カーブが適正な
ものであると判断され、ステップS6に移行する。
【0038】そして、ステップS6においては、前記ス
テップS3で算出された砥石台移動速度カーブにおける
最大値Xv(但し、絶対値)が、最大許容値Xvmax
下であるか否かが判断される。この最大許容値Xvmax
は、砥石台8の移動時において移動用モータ9がその能
力を最大限に発揮できる値であり、移動用モータ9の能
力及び同モータ9に対する負荷等の条件に基づいて、予
め算出されてRAM21内に設定されている。ここで、
砥石台移動速度カーブにおける最大値Xvが最大許容値
Xvmax 以下である場合には、その砥石台移動速度カー
ブが適正なものであると判断され、ステップS7に移行
する。
【0039】そして、ステップS7においては、前記ス
テップS3で算出された砥石台移動加速度カーブにおけ
る最大値Xa(但し、絶対値)が、最大許容値Xamax
以下であるか否かが判断される。この最大許容値Xa
max も前記の場合と同じく、移動用モータ9の能力及び
同モータ9に対する負荷等の条件に基づいて、予め算出
されてRAM21内に設定されている。ここで、砥石台
移動加速度カーブにおける最大値Xaが最大許容値Xa
max 以下である場合には、その砥石台移動加速度カーブ
が適正なものであると判断され、図6に示すステップS
8に移行する。
【0040】そして、ステップS8においては、前記ス
テップS1における設定データ及び主軸回転速度カーブ
に基づき、研削点の移動速度が例えば時間との関係から
算出される。
【0041】次に、ステップS9において、前記研削点
の移動速度値Pvが、最小許容値Pvmin 以上で且つ最
大許容値Pvmax 以下であるか否かが判断される。この
最小許容値Pvmin 及び最大許容値Pvmax は、研削点
の移動速度の変化の許容範囲を設定したものであり、予
めRAM21内に設定されている。ここで、研削点の移
動速度値Pvが、最小許容値Pvmin と最大許容値Pv
max との間の範囲内にあれば、被加工部Waの被加工面
Wbを均一な研削状態とする上で支障がないと判断され
て、ステップS10に移行する。
【0042】そして、ステップS10においては、前記
主軸回転速度カーブが最終的な主軸回転速度カーブとし
て設定されて、処理が終了される。一方、図5に示す前
記ステップS4〜S7において、各カーブにおける最大
値Cv,Ca,Xv,Xaが、それぞれ最大許容値Cv
max ,Camax ,Xvmax,Xamax を越えている場合
には、その最大値Cv,Ca,Xv,Xaが主軸用モー
タ5又は移動用モータ9の能力を越えていると判断され
て、図6に示すステップS11に移行する。
【0043】そして、ステップS11において、先に算
出された砥石台移動加速度カーブにおける最大値Xa
が、前回算出された砥石台移動加速度カーブにおける最
大値Xa以下であるか否かが判断される。ここで、判断
結果がYESの場合には、ステップS12に移行して、
フィルタ回路22のフィルタ次数nが1次上げられて設
定される。尚、フィルタ次数nは初期状態において
「0」に設定されている。続いて、ステップS13にお
いて、その設定されたフィルタ次数nが、RAM21内
に予め設定された最大許容値nmax 以下であるか否かが
判断される。ここで、フィルタ次数nが最大許容値n
max 以下である場合には、ステップS14に移行して、
前記ステップS2で算出された主軸回転速度カーブが、
設定されたフィルタ次数nでフィルタ回路22により、
この主軸回転速度カーブに基づく主軸回転加速度が小さ
くなるようにフィルタリングされて滑らかにされ、前記
ステップS3に戻る。
【0044】図7(b),(c)及び図8(a),
(b)は、前記ステップS2で算出された図7(a)に
示す主軸回転速度カーブを、それぞれ30次、60次、
90次、120次のフィルタ次数nでフィルタリングし
た結果を示すものである。これらの図より明らかなよう
に、主軸回転速度カーブは、高次のフィルタ次数でフィ
ルタリングされたものほど、カーブが滑らかにされてそ
の立ち上がりや立ち下がりが緩やかになっているととも
に、図15に示すように最大値Cvが小さくなってい
る。
【0045】従って、ステップS14からステップS3
に移行した場合には、前記フィルタリングされた主軸回
転速度カーブに基づいて主軸4を回転させた場合におけ
る主軸回転加速度カーブ、砥石台移動速度カーブ及び砥
石台移動加速度カーブが算出されることになる。図9
(b),(c)及び図10(a),(b)は、それぞれ
30次、60次、90次、120次のフィルタ次数でフ
ィルタリングされた主軸回転速度カーブに対応して算出
された主軸回転加速度カーブを示すものである。図11
(b),(c)及び図12(a),(b)は、同じく3
0次、60次、90次、120次のフィルタ次数でフィ
ルタリングされた主軸回転速度カーブに対応して算出さ
れた砥石台移動速度カーブを示すものである。図13
(b),(c)及び図14(a),(b)は、同じく3
0次、60次、90次、120次のフィルタ次数でフィ
ルタリングされた主軸回転速度カーブに対応して算出さ
れた砥石台移動加速度カーブを示すものである。
【0046】これらより明らかなように、主軸回転加速
度カーブ及び砥石台移動速度カーブは、高次のフィルタ
次数でフィルタリングされた主軸回転速度カーブに対応
するものほど、カーブが滑らかになりその立ち上がりや
立ち下がりが緩やかになっているとともに、図16及び
図17に示すように最大値Ca,Xvが小さくなってい
る。これに対して、砥石台移動加速度カーブは、90次
のフィルタ次数でフィルタリングされた主軸回転速度カ
ーブに対応するものまでは同様の傾向を示すが、それ以
上のフィルタ次数でフィルタリングされた主軸回転速度
カーブに対応するものについては、逆にカーブの立ち上
がりや立ち下がりが急激になったり、図18に示すよう
に最大値Xaが大きくなったりする。
【0047】前記のようにして、所定のフィルタ次数で
フィルタリングされた主軸回転速度カーブに対応して各
カーブが算出されると、前述したステップS4〜S7の
判断動作が再度行われる。そして、それらの判断結果の
うち1つでもNOになった場合、つまり各カーブにおけ
る最大値のうち1つでも最大許容値以下にならないもの
がある場合には、それら最大値が全て最大許容値以下に
なるまで、前記ステップS12においてフィルタ次数n
が1次ずつ順次高次に変更されながら設定されるととも
に、ステップS14においてその設定されたフィルタ次
数nで主軸回転速度カーブがフィルタリングされる。
【0048】上記の処理が繰り返されて、ステップS4
〜S7における判断結果が全てYESになった場合に
は、前述したステップS8に移行して、フィルタリング
された主軸回転速度カーブに基づく研削点の移動速度が
算出される。
【0049】主軸回転速度カーブのフィルタリングに伴
って研削点の移動速度が変化しても、次のステップS9
における判断結果がYESであれば、その変化が許容さ
れる範囲内であると判断され、ステップS10におい
て、フィルタリング後の主軸回転速度カーブが最終的な
ものとして設定される。これに対して、ステップS9に
おける判断結果がNOの場合には、研削点の移動速度が
許容範囲を越えて変化して、被加工部Waの被加工面W
bを均一な研削状態とする上で支障があると判断され
て、ステップS15に移行する。
【0050】又、前記ステップS12におけるフィルタ
次数nの変更設定に先立って、ステップS11では、現
在の砥石台移動加速度カーブにおける最大値Xaが、前
回のフィルタリング時に算出された砥石台移動加速度カ
ーブにおける最大値Xa以下であるか否かが判断され
る。ここで、判断結果がNOである場合には、次のフィ
ルタリングを行っても、砥石台移動加速度カーブにおけ
る最大値Xaは小さくならないと判断されて、ステップ
S15に移行する。即ち、前述した図18にも示すよう
に、砥石台移動加速度カーブにおいては、フィルタ次数
nが所定次数まで上がると、それ以降は最大値Xaが大
きくなる。このため、そのような場合には、現在の主軸
回転速度カーブをこれ以上フィルタリングしても無駄で
あると判断される。
【0051】更に、前記ステップS12におけるフィル
タ次数nの変更設定後、ステップS13では、その設定
されたフィルタ次数nが最大許容値nmax 以下であるか
否かが判断される。ここで、判断結果がNOである場合
には、これ以上フィルタリングを行っても、各カーブに
おける最大値が最大許容値以下にならないと判断され
て、ステップS15に移行する。
【0052】つまり、前記各ステップS9,S11,S
13において判断結果がNOである場合には、現在設定
されている研削点の移動速度を保持できるように主軸4
を回転させることは、主軸用モータ5や移動用モータ9
の能力の範囲内では無理であると判断されて、ステップ
S15に移行する。そして、ステップS15において、
例えば図示しない入力手段からの入力指令等に基づき処
理を続行するか否かが判断され、処理を続行しない場合
には、処理が終了される。又、処理を続行する場合に
は、ステップS16に移行して、研削点の移動速度が前
回の設定値よりも遅い値に再設定された後に前記ステッ
プS2に戻り、ステップS2〜S16の処理が繰り返さ
れる。
【0053】そして、前記のような処理の結果、ステッ
プS10で設定された主軸回転速度カーブ及び前記プロ
フィールデータ等に基づき、NC装置18により主軸用
モータ5及び移動用モータ9が回転制御されて、被加工
部Waの研削加工が行われる。
【0054】以上のように、本実施例では、研削点の移
動速度をほぼ一定に保持できるような主軸回転速度カー
ブを、作業者の経験等に頼ることなく、自動的に容易に
作成することができる。しかも、この主軸回転速度カー
ブに基づいて主軸4を回転させた場合には、主軸4の回
転速度及び加速度や砥石12の移動速度及び加速度が、
主軸用モータ5や移動用モータ9の能力を越えない値と
なるので、装置の研削動作に無理を生じることなく、適
正な研削加工が可能となる。
【0055】又、本実施例では、主軸回転速度カーブ、
主軸回転加速度カーブ、砥石台移動速度カーブ及び砥石
台移動加速度カーブにおける各最大値が、それぞれ主軸
用モータ5や移動用モータ9がそれらの能力を最大限に
発揮できる最大許容値以下になるまで、フィルタ次数n
が1次ずつ順次高次に変更されながら設定される。この
ため、各カーブにおける最大値が最大許容値に極力近い
値となるような主軸回転速度カーブを確実に設定するこ
とができ、主軸用モータ5や移動用モータ9の能力を最
大限に発揮させることができる。その結果、加工精度に
悪影響が及ばない範囲内で主軸回転速度を極力速くし
て、加工時間の短縮化を図ることができる。
【0056】又、本実施例では、現在設定されている研
削点の移動速度を保持できるように主軸4を回転させる
ことは、主軸用モータ5や移動用モータ9の能力の範囲
内では無理であると判断された場合には、研削点の移動
速度が前回の設定値よりも遅い値に再設定される。その
結果、主軸用モータ5や移動用モータ9の能力に見合っ
た最適な主軸回転速度カーブを作成することが可能とな
る。
【0057】尚、この発明は前記実施例に限定されるも
のではなく、各部の構成を例えば以下のように変更して
具体化してもよい。 (1)前記最大許容値Cvmax ,Camax ,Xvmax
Xamax を、実際に主軸用モータ5や移動用モータ9を
駆動させて計測し、その計測値を予めRAM21内に登
録しておくこと。
【0058】(2)前記実施例では、砥石台8をX方向
へ移動させるようにしていたが、これに代えて、砥石台
8を固定配置するとともに、被研削物WaをX方向へ移
動させるように構成すること。
【0059】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば次
のような優れた効果を奏する。請求項1、2及び7の発
明によれば、主軸回転速度カーブを作業者の経験等に頼
ることなく、自動的に容易に作成することができ、この
主軸回転速度カーブに基づく研削加工を装置の動作に無
理を生じることなく適正に行うことができる。
【0060】請求項3、5及び6の発明によれば、研削
点の移動速度を遅い値に再設定することにより、回転手
段や移動手段の能力に見合った最適な主軸回転速度カー
ブを作成することが可能となる。
【0061】請求項4の発明によれば、各カーブにおけ
る最大値が最大許容値に極力近い値となるような主軸回
転速度カーブを確実に設定することができ、回転手段や
移動手段の能力を最大限に発揮させることができる。そ
の結果、加工精度に悪影響が及ばない範囲内で主軸回転
速度を極力速くして、加工時間の短縮化を図ることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を研削盤に具体化した一実施例を示す
一部破断側面図。
【図2】 研削盤の平面図。
【図3】 プロフィールデータを示す説明図。
【図4】 主軸の回転角度と砥石台の位置との関係を説
明する部分側面図。
【図5】 主軸回転速度カーブの作成処理動作を示すフ
ローチャート。
【図6】 主軸回転速度カーブの作成処理動作を示すフ
ローチャート。
【図7】 主軸回転速度カーブをフィルタ次数を変えて
順にフィルタリングした状態を示す説明図。
【図8】 主軸回転速度カーブをフィルタ次数を変えて
順にフィルタリングした状態を示す説明図。
【図9】 図7の主軸回転速度カーブに対応する主軸回
転加速度カーブを示す説明図。
【図10】 図8の主軸回転速度カーブに対応する主軸
回転加速度カーブを示す説明図。
【図11】 図7の主軸回転速度カーブに対応する砥石
台移動速度カーブを示す説明図。
【図12】 図8の主軸回転速度カーブに対応する砥石
台移動速度カーブを示す説明図。
【図13】 図7の主軸回転速度カーブに対応する砥石
台移動加速度カーブを示す説明図。
【図14】 図8の主軸回転速度カーブに対応する砥石
台移動加速度カーブを示す説明図。
【図15】 フィルタ次数と主軸回転速度カーブにおけ
る最大値との関係を示す説明図。
【図16】 フィルタ次数と主軸回転加速度カーブにお
ける最大値との関係を示す説明図。
【図17】 フィルタ次数と砥石台移動速度カーブにお
ける最大値との関係を示す説明図。
【図18】 フィルタ次数と砥石台移動加速度カーブに
おける最大値との関係を示す説明図。
【符号の説明】
4…主軸、5…主軸用モータ、8…砥石台、9…移動手
段を構成する移動用モータ、10…移動手段を構成する
ボールスクリュー、12…砥石、18…移動速度設定手
段、算出手段、次数設定手段及び主軸回転速度カーブ設
定手段を構成するNC装置、19…CPU、20…RO
M、21…RAM、22…フィルタ手段としてのフィル
タ回路、23…被真円体としてのカム、Wa…被加工
部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G05B 19/416 G05B 19/4093

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被加工物を装着した主軸を回転させる回
    転手段と、被加工物の外周面を研削する砥石を前記主軸
    に対して交差する方向へ相対移動させる移動手段とを備
    え、主軸を回転させながら、主軸の回転割出角度と砥石
    の移動位置との関係を設定したプロフィールデータに基
    づき移動手段を制御して、被加工物を前記プロフィール
    データに対応した非真円形状に研削する非真円体の研削
    装置において、 前記砥石の一定回転による被加工物の研削点の移動速度
    を所定値に設定する移動速度設定手段と、 前記移動速度が所定値に保持されるように主軸を回転さ
    せた場合における主軸の回転割出角度との関係を表す主
    軸回転速度カーブを算出する算出手段と、 前記主軸回転速度カーブに基づく主軸回転加速度が小さ
    くなるように、前記主軸回転速度カーブをフィルタリン
    グするフィルタ手段と、 前記算出手段は、主軸回転速度カーブに基づき主軸を回
    転させた場合における主軸回転加速度カーブ、砥石移動
    速度カーブ及び砥石移動加速度カーブを算出すること
    と、 前記主軸回転速度カーブ、主軸回転加速度カーブ、砥石
    移動速度カーブ及び砥石移動加速度カーブにおける各最
    大値が、それぞれに対し予め設定された設定値以下にな
    るように、前記フィルタ手段のフィルタ次数を設定する
    次数設定手段と、 前記設定されたフィルタ次数でフィルタリングされた主
    軸回転速度カーブを、前記回転手段を制御するための最
    終的な主軸回転速度カーブとして設定する主軸回転速度
    カーブ設定手段とを設けた非真円体の研削装置。
  2. 【請求項2】 前記各カーブに対するそれぞれの設定値
    は、回転手段や移動手段の能力及び回転手段や移動手段
    に対する負荷等の条件に基づき、それらの能力を最大限
    に発揮できる最大許容値である請求項1に記載の非真円
    体の研削装置。
  3. 【請求項3】 前記算出手段は、最終的な主軸回転速度
    カーブに基づき主軸を回転させた場合における研削点の
    移動速度を算出し、前記移動速度設定手段は、その算出
    された移動速度が予め設定された許容範囲外である場合
    には、研削点の移動速度を前回の設定値よりも遅い値に
    再設定する請求項1又は2に記載の非真円体の研削装
    置。
  4. 【請求項4】 前記次数設定手段は、各カーブにおける
    最大値が設定値以下になるまで、フィルタ次数を所定値
    ずつ順次高次に変更しながら設定する請求項1〜3の何
    れかに記載の非真円体の研削装置。
  5. 【請求項5】 前記移動速度設定手段は、前記次数設定
    手段によるフィルタ次数の変更に先立って、現在の砥石
    移動加速度カーブにおける最大値が前回のフィルタリン
    グ時に算出された砥石移動加速度カーブにおける最大値
    より大きい場合には、研削点の移動速度を前回の設定値
    よりも遅い値に再設定する請求項4に記載の非真円体の
    研削装置。
  6. 【請求項6】 前記移動速度設定手段は、前記次数設定
    手段により設定されたフィルタ次数が予め設定された最
    大許容値を越えた場合には、研削点の移動速度を前回の
    設定値よりも遅い値に再設定する請求項1〜5の何れか
    に記載の非真円体の研削装置。
  7. 【請求項7】 被加工物を装着した主軸を回転させなが
    ら、被加工物の外周面を研削する砥石を、前記主軸の回
    転割出角度と砥石の移動位置との関係を設定したプロフ
    ィールデータに基づき主軸に対して交差する方向へ相対
    移動させて、被加工物を前記プロフィールデータに対応
    した非真円形状に研削する非真円体の研削方法におい
    て、 前記砥石の一定回転による被加工物の研削点の移動速度
    を所定値に設定し、その移動速度が所定値に保持される
    ように主軸を回転させた場合における主軸の回転割出角
    度との関係を表す主軸回転速度カーブを算出し、その主
    軸回転速度カーブに基づく主軸回転加速度が小さくなる
    ように、前記主軸回転速度カーブをフィルタリングする
    とともに、そのフィルタリングされた主軸回転速度カー
    ブに基づき主軸を回転させた場合における主軸回転加速
    度カーブ、砥石移動速度カーブ及び砥石移動加速度カー
    ブを算出し、それら各カーブにおける最大値が、それぞ
    れに対し予め設定された設定値以下になるように、前記
    フィルタリング時におけるフィルタ次数を設定し、その
    設定されたフィルタ次数でフィルタリングされた主軸回
    転速度カーブを、主軸を回転させるための最終的な主軸
    回転速度カーブとして設定する非真円体の研削方法。
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