JP3155312B2 - 安定な静脈注射用総合ビタミン剤 - Google Patents
安定な静脈注射用総合ビタミン剤Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は静脈注射用総合ビタミン
剤に関し、更に詳細には脂溶性ビタミン及び水溶性ビタ
ミンの両者を含有し、安定性に優れ、高カロリー輸液に
添加することにより使用でき、アナフィラキシーショッ
ク等の心配のない静脈注射用総合ビタミン剤に関する。
剤に関し、更に詳細には脂溶性ビタミン及び水溶性ビタ
ミンの両者を含有し、安定性に優れ、高カロリー輸液に
添加することにより使用でき、アナフィラキシーショッ
ク等の心配のない静脈注射用総合ビタミン剤に関する。
【0002】
【従来の技術】高カロリー輸液療法は今日あらゆる臨床
分野において重要な治療手段の一つとして定着してき
た。この際、高カロリー輸液中に各種のビタミンを添加
することは栄養管理上極めて重要である。しかしながら
各種のビタミンは安定性、溶解性などの性質がそれぞれ
非常に異なっており、特にビタミンA、ビタミンDに代
表される脂溶性ビタミンは、直接水に溶解することは困
難であり、また不安定である。そのため各種のビタミン
を1つにまとめた製剤の供給は難しく、一般的にはいく
つかの容器に分けて製剤化されている。
分野において重要な治療手段の一つとして定着してき
た。この際、高カロリー輸液中に各種のビタミンを添加
することは栄養管理上極めて重要である。しかしながら
各種のビタミンは安定性、溶解性などの性質がそれぞれ
非常に異なっており、特にビタミンA、ビタミンDに代
表される脂溶性ビタミンは、直接水に溶解することは困
難であり、また不安定である。そのため各種のビタミン
を1つにまとめた製剤の供給は難しく、一般的にはいく
つかの容器に分けて製剤化されている。
【0003】これに対し、各種ビタミンを1つにまとめ
た製剤とする試みとして、安定化剤として塩基性アミノ
酸を添加したもの(特開平1−132514号公報)、
賦形剤を検討したもの(特公平3−37521号公報)
がある。しかしながら、これらを凍結乾燥するには非常
に長い時間を要する。凍結乾燥は時間あたりのコストが
高いためこれらを調製するには経済的不利益をまぬがれ
ないものであった。
た製剤とする試みとして、安定化剤として塩基性アミノ
酸を添加したもの(特開平1−132514号公報)、
賦形剤を検討したもの(特公平3−37521号公報)
がある。しかしながら、これらを凍結乾燥するには非常
に長い時間を要する。凍結乾燥は時間あたりのコストが
高いためこれらを調製するには経済的不利益をまぬがれ
ないものであった。
【0004】また各種ビタミンを注射剤とするためには
脂溶性ビタミンを水溶化する必要があるが、この際通常
用いられる可溶化剤であるポリオキシエチレン硬化ヒマ
シ油類を使用するとアナフィラキシーショックを誘発す
る可能性があり、安全性の面で問題があった。
脂溶性ビタミンを水溶化する必要があるが、この際通常
用いられる可溶化剤であるポリオキシエチレン硬化ヒマ
シ油類を使用するとアナフィラキシーショックを誘発す
る可能性があり、安全性の面で問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、多くのビタミンが配合され、凍結乾燥に要する時間
が短く、アナフィラキシーショックの心配がない安定な
静脈注射用総合ビタミン剤を提供することにある。
は、多くのビタミンが配合され、凍結乾燥に要する時間
が短く、アナフィラキシーショックの心配がない安定な
静脈注射用総合ビタミン剤を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、アナフィラ
キシーショックの心配のない可溶化剤の検索、各種ビタ
ミンの安定化及び製剤の経済性について鋭意研究を行っ
た結果、可溶化剤としてポリオキシエチレンソルビタン
脂肪酸エステル類を用い、これにジブチルヒドロキシト
ルエン及びブチルヒドロキシアニソールを脂溶性ビタミ
ンと共に溶解せしめ、次いで水及び水溶性ビタミンを添
加すれば、後の凍結乾燥の時間が少なくて済み、更に、
アナフィラキシーショックの心配がなく、安定な静脈注
射用総合ビタミン剤が得られることを見い出し本発明を
完成した。
キシーショックの心配のない可溶化剤の検索、各種ビタ
ミンの安定化及び製剤の経済性について鋭意研究を行っ
た結果、可溶化剤としてポリオキシエチレンソルビタン
脂肪酸エステル類を用い、これにジブチルヒドロキシト
ルエン及びブチルヒドロキシアニソールを脂溶性ビタミ
ンと共に溶解せしめ、次いで水及び水溶性ビタミンを添
加すれば、後の凍結乾燥の時間が少なくて済み、更に、
アナフィラキシーショックの心配がなく、安定な静脈注
射用総合ビタミン剤が得られることを見い出し本発明を
完成した。
【0007】すなわち、本発明は脂溶性ビタミン、ジブ
チルヒドロキシトルエン及びブチルヒドロキシアニソー
ルをポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類に
溶解し、次いで水及び水溶性ビタミンを加えて、凍結乾
燥することにより得られる静脈注射用総合ビタミン剤を
提供するものである。
チルヒドロキシトルエン及びブチルヒドロキシアニソー
ルをポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類に
溶解し、次いで水及び水溶性ビタミンを加えて、凍結乾
燥することにより得られる静脈注射用総合ビタミン剤を
提供するものである。
【0008】本発明に用いる脂溶性ビタミンとしては、
特に限定されないが、ビタミンA、D、E、K類が例示
される。これらは1種でも2種以上を混合して用いても
良く、配合比及び量は特に限定はないがヒトの1日に必
要な摂取量に近い量であることが望ましく、例えば1日
投与量としてビタミンAは1000〜10000単位、
ビタミンD2 は100〜2000単位、ビタミンEは1
〜50mg程度が好ましい。
特に限定されないが、ビタミンA、D、E、K類が例示
される。これらは1種でも2種以上を混合して用いても
良く、配合比及び量は特に限定はないがヒトの1日に必
要な摂取量に近い量であることが望ましく、例えば1日
投与量としてビタミンAは1000〜10000単位、
ビタミンD2 は100〜2000単位、ビタミンEは1
〜50mg程度が好ましい。
【0009】また、水溶性ビタミンとしては、ビタミン
B類、ビタミンC、ニコチン酸アミド、パントテン酸、
パンテノール、葉酸、ビオチン等が挙げられ、これらの
配合比及び量についても、特に限定はなく、ヒトの1日
に必要な摂取量等を基準にして定めればよいが、例え
ば、1日投与量としてビタミンB1 1〜50mg、ビタミ
ンB2 1〜20mg、ビタミンB6 1〜20mg、ビタミン
B12 1〜50μg、ビタミンC50〜1000mg、ニコ
チン酸アミド10〜200mg、パントテン酸10〜50
mg、葉酸0.1〜5mg、ビオチン10〜500μg 程度
が好ましい。
B類、ビタミンC、ニコチン酸アミド、パントテン酸、
パンテノール、葉酸、ビオチン等が挙げられ、これらの
配合比及び量についても、特に限定はなく、ヒトの1日
に必要な摂取量等を基準にして定めればよいが、例え
ば、1日投与量としてビタミンB1 1〜50mg、ビタミ
ンB2 1〜20mg、ビタミンB6 1〜20mg、ビタミン
B12 1〜50μg、ビタミンC50〜1000mg、ニコ
チン酸アミド10〜200mg、パントテン酸10〜50
mg、葉酸0.1〜5mg、ビオチン10〜500μg 程度
が好ましい。
【0010】本発明で使用されるポリオキシエチレンソ
ルビタン脂肪酸エステル類は可溶化剤として作用するも
のであり、市販のものとしては、ポリソルベート20、
ポリソルベート80(日光ケミカルズ社製)が挙げられ
る。ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルの配
合量は50〜200mgとすることが好ましい。
ルビタン脂肪酸エステル類は可溶化剤として作用するも
のであり、市販のものとしては、ポリソルベート20、
ポリソルベート80(日光ケミカルズ社製)が挙げられ
る。ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルの配
合量は50〜200mgとすることが好ましい。
【0011】本発明において、ジブチルヒドロキシトル
エン及びブチルヒドロキシアニソールの両者は各種ビタ
ミンの安定化のために添加する。配合量は夫々5〜20
0μg 、10〜50μg とすることが好ましい。これら
は各々単独で用いた場合には充分な安定化効果が得られ
ない。また、他の抗酸化剤すなわち亜硫酸ナトリウム、
トコフェロール、没食子酸プロピル、ノルジヒドログア
ヤレチック酸を代りに用いても充分な安定化効果は得ら
れない。
エン及びブチルヒドロキシアニソールの両者は各種ビタ
ミンの安定化のために添加する。配合量は夫々5〜20
0μg 、10〜50μg とすることが好ましい。これら
は各々単独で用いた場合には充分な安定化効果が得られ
ない。また、他の抗酸化剤すなわち亜硫酸ナトリウム、
トコフェロール、没食子酸プロピル、ノルジヒドログア
ヤレチック酸を代りに用いても充分な安定化効果は得ら
れない。
【0012】本発明のビタミン剤は、安定化のための賦
形剤は特に用いなくてもよいが、必要に応じて通常の凍
結乾燥製剤で使用されるマンニトール、デキストラン、
乳糖等を加えてもよい。就中、賦形剤なしのものは凍結
乾燥に要する時間が短くてよく、経済的である。
形剤は特に用いなくてもよいが、必要に応じて通常の凍
結乾燥製剤で使用されるマンニトール、デキストラン、
乳糖等を加えてもよい。就中、賦形剤なしのものは凍結
乾燥に要する時間が短くてよく、経済的である。
【0013】本発明のビタミン剤は、脂溶性ビタミン、
ジブチルヒドロキシトルエン及びブチルヒドロキシアニ
ソールをポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル
類に溶解し、次いでこれに水及び水溶性ビタミンを加え
た後、凍結乾燥することにより製造される。まず、脂溶
性ビタミン、ジブチルヒドロキシトルエン及びブチルヒ
ドロキシアニソールをポリオキシエチレンソルビタン脂
肪酸エステル類に溶解するには、これらの混合物を70
℃前後に加温、攪拌するのが好ましい。かくして得られ
た油液に水及び水溶性ビタミンを添加するにあたって
は、これらを同時に添加してもよいが、まず水を加えて
油液を溶解した後、水溶性ビタミンを加えるのが好まし
い。このとき、水は予め70℃前後に加温しておき、油
液中に徐々に攪拌しながら加えるのが好ましい。次い
で、得られた溶液は、水酸化ナトリウム等のpH調整剤を
用いてpH4〜6に調整するのが好ましい。この薬液を容
器に分注し、凍結乾燥することにより本発明製剤が得ら
れる。凍結乾燥される薬液の濃度は特に限定はないが、
凍結乾燥された製剤の溶解性、外観及び凍結乾燥の効率
を考慮して選択される。
ジブチルヒドロキシトルエン及びブチルヒドロキシアニ
ソールをポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル
類に溶解し、次いでこれに水及び水溶性ビタミンを加え
た後、凍結乾燥することにより製造される。まず、脂溶
性ビタミン、ジブチルヒドロキシトルエン及びブチルヒ
ドロキシアニソールをポリオキシエチレンソルビタン脂
肪酸エステル類に溶解するには、これらの混合物を70
℃前後に加温、攪拌するのが好ましい。かくして得られ
た油液に水及び水溶性ビタミンを添加するにあたって
は、これらを同時に添加してもよいが、まず水を加えて
油液を溶解した後、水溶性ビタミンを加えるのが好まし
い。このとき、水は予め70℃前後に加温しておき、油
液中に徐々に攪拌しながら加えるのが好ましい。次い
で、得られた溶液は、水酸化ナトリウム等のpH調整剤を
用いてpH4〜6に調整するのが好ましい。この薬液を容
器に分注し、凍結乾燥することにより本発明製剤が得ら
れる。凍結乾燥される薬液の濃度は特に限定はないが、
凍結乾燥された製剤の溶解性、外観及び凍結乾燥の効率
を考慮して選択される。
【0014】
【発明の効果】本発明の静脈注射用総合ビタミン剤は、
製造時の凍結乾燥の時間が少なくでき、経済的であり、
更に長期間夫々のビタミン含量の低下もなく安定であ
り、また医薬品として特に必要とされる安全性について
もアナフィラキシーショックの心配がないので極めて安
全な静脈注射用総合ビタミン剤と言えるものである。
製造時の凍結乾燥の時間が少なくでき、経済的であり、
更に長期間夫々のビタミン含量の低下もなく安定であ
り、また医薬品として特に必要とされる安全性について
もアナフィラキシーショックの心配がないので極めて安
全な静脈注射用総合ビタミン剤と言えるものである。
【0015】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
なお、以下の実施例及び対照例において使用したビタミ
ン類は次の通りである。 ビタミンA:ビタミンA油 ビタミンD2 :エルゴカルシフェロール ビタミンE:酢酸トコフェロール ビタミンC:アスコルビン酸 ビタミンB1 :塩酸チアミン ビタミンB2 :リン酸リボフラビンナトリウム ビタミンB6 :塩酸ピリドキシン ビタミンB12:シアノコバラミン
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
なお、以下の実施例及び対照例において使用したビタミ
ン類は次の通りである。 ビタミンA:ビタミンA油 ビタミンD2 :エルゴカルシフェロール ビタミンE:酢酸トコフェロール ビタミンC:アスコルビン酸 ビタミンB1 :塩酸チアミン ビタミンB2 :リン酸リボフラビンナトリウム ビタミンB6 :塩酸ピリドキシン ビタミンB12:シアノコバラミン
【0016】実施例1 2lビーカーにビタミンA120万単位、ビタミンD2
8万単位、ビタミンE4g、ポリソルベート80を32
g、ジブチルヒドロキシトルエン30mg、ブチルヒドロ
キシアニソール8mgをとり、70℃に加温、攪拌を行
い、混和、溶解する。この油液に70℃に加温した注射
用水を攪拌を行いながら全量約1lになるまで徐々に加
える。この液にビタミンC40g、ビタミンB1 1.6
g、ビタミンB2 1.6g、ビタミンB62g、ビタミ
ンB12 2.4mg、ニコチン酸アミド20g、パンテノ
ール6g、葉酸200mg、ビオチン24mg、マンニトー
ル120gを加え攪拌を行い、混和、溶解する。この薬
液に水酸化ナトリウムを加えpH5に調整した後、注射用
水を加え全量2lとする。この薬液を5mlずつバイアル
に充填し、凍結乾燥した後ゴム栓をして本発明品を得
た。
8万単位、ビタミンE4g、ポリソルベート80を32
g、ジブチルヒドロキシトルエン30mg、ブチルヒドロ
キシアニソール8mgをとり、70℃に加温、攪拌を行
い、混和、溶解する。この油液に70℃に加温した注射
用水を攪拌を行いながら全量約1lになるまで徐々に加
える。この液にビタミンC40g、ビタミンB1 1.6
g、ビタミンB2 1.6g、ビタミンB62g、ビタミ
ンB12 2.4mg、ニコチン酸アミド20g、パンテノ
ール6g、葉酸200mg、ビオチン24mg、マンニトー
ル120gを加え攪拌を行い、混和、溶解する。この薬
液に水酸化ナトリウムを加えpH5に調整した後、注射用
水を加え全量2lとする。この薬液を5mlずつバイアル
に充填し、凍結乾燥した後ゴム栓をして本発明品を得
た。
【0017】実施例2 500mlビーカーにビタミンA120万単位、ビタミン
D2 8万単位、ビタミンE4g、ポリソルベート80を
32g、ジブチルヒドロキシトルエン30mg、ブチルヒ
ドロキシアニソール8mgをとり、70℃に加温、攪拌を
行い、混和、溶解する。この油液に70℃に加温した注
射用水を攪拌を行いながら全量約200mlになるまで徐
々に加える。この液にビタミンC40g、ビタミンB1
1.6g、ビタミンB2 1.6g、ビタミンB6 2g、
ビタミンB12 2.4mg、ニコチン酸アミド20g、パ
ンテノール6g、葉酸200mg、ビオチン24mgを加え
攪拌を行い、混和、溶解する。この薬液に水酸化ナトリ
ウムを加え、pH5に調整した後、注射用水を加え全量4
00mlとする。この薬液を1mlずつバイアルに充填し、
凍結乾燥した後ゴム栓をして本発明品を得た。
D2 8万単位、ビタミンE4g、ポリソルベート80を
32g、ジブチルヒドロキシトルエン30mg、ブチルヒ
ドロキシアニソール8mgをとり、70℃に加温、攪拌を
行い、混和、溶解する。この油液に70℃に加温した注
射用水を攪拌を行いながら全量約200mlになるまで徐
々に加える。この液にビタミンC40g、ビタミンB1
1.6g、ビタミンB2 1.6g、ビタミンB6 2g、
ビタミンB12 2.4mg、ニコチン酸アミド20g、パ
ンテノール6g、葉酸200mg、ビオチン24mgを加え
攪拌を行い、混和、溶解する。この薬液に水酸化ナトリ
ウムを加え、pH5に調整した後、注射用水を加え全量4
00mlとする。この薬液を1mlずつバイアルに充填し、
凍結乾燥した後ゴム栓をして本発明品を得た。
【0018】試験例1 本発明により得られた製剤、及び対照として安定剤を添
加しなかったもの、本発明による以外の安定剤を添加し
たもの等を上記実施例1〜2、下記対照例1〜4のごと
く調製し、これらの検体を50℃の条件下10日間保存
し各種ビタミンの残存量を測定した。この残存量と凍結
乾燥に要した時間を表1に示す。
加しなかったもの、本発明による以外の安定剤を添加し
たもの等を上記実施例1〜2、下記対照例1〜4のごと
く調製し、これらの検体を50℃の条件下10日間保存
し各種ビタミンの残存量を測定した。この残存量と凍結
乾燥に要した時間を表1に示す。
【0019】対照例1 実施例1において、ジブチルヒドロキシトルエン及びブ
チルヒドロキシアニソールを除いて、他は実施例1と同
様に操作して対照品を得た。 対照例2 実施例1において、ブチルヒドロキシアニソールを除い
て、他は実施例1と同様に操作して対照品を得た。 対照例3 実施例1において、ジブチルヒドロキシトルエンを除い
て、他は実施例1と同様に操作して対照品を得た。 対照例4 実施例1において、ジブチルヒドロキシトルエン及びブ
チルヒドロキシアニソールを除き、代りに塩基性アミノ
酸の1つであるヒスチジン塩酸塩を加え、他は実施例1
と同様に操作して対照品を得た。
チルヒドロキシアニソールを除いて、他は実施例1と同
様に操作して対照品を得た。 対照例2 実施例1において、ブチルヒドロキシアニソールを除い
て、他は実施例1と同様に操作して対照品を得た。 対照例3 実施例1において、ジブチルヒドロキシトルエンを除い
て、他は実施例1と同様に操作して対照品を得た。 対照例4 実施例1において、ジブチルヒドロキシトルエン及びブ
チルヒドロキシアニソールを除き、代りに塩基性アミノ
酸の1つであるヒスチジン塩酸塩を加え、他は実施例1
と同様に操作して対照品を得た。
【0020】
【表1】
【0021】表1の結果から、本発明の実施例1及び2
は、対照例1〜3と比べて配合されたビタミンの安定性
に優れていることが判る。就中、ビタミンA及びD2 は
対照例1〜3に比べて極めて安定化されていることが判
る。また、本発明の実施例1及び2は、対照例4に比べ
て凍結乾燥に要する時間が短く、経済的であった。
は、対照例1〜3と比べて配合されたビタミンの安定性
に優れていることが判る。就中、ビタミンA及びD2 は
対照例1〜3に比べて極めて安定化されていることが判
る。また、本発明の実施例1及び2は、対照例4に比べ
て凍結乾燥に要する時間が短く、経済的であった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI A61K 31/355 A61K 31/355 31/375 31/375 47/10 47/10 47/34 47/34 A61P 3/02 102 A61P 3/02 102 104 104 107 107 109 109 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61K 31/59 A61K 9/08 A61K 9/14 A61K 31/07 A61K 31/12 A61K 31/355 A61K 31/375 A61K 47/10 A61K 47/34 A61P 3/02 102 A61P 3/02 104 A61P 3/02 107 A61P 3/02 109
Claims (2)
- 【請求項1】 脂溶性ビタミン、ジブチルヒドロキシト
ルエン及びブチルヒドロキシアニソールをポリオキシエ
チレンソルビタン脂肪酸エステル類に溶解し、次いで水
及び水溶性ビタミンを加えて凍結乾燥することにより得
られる静脈注射用総合ビタミン剤。 - 【請求項2】 脂溶性ビタミンとして、少なくともビタ
ミンA又はビタミンDを含むものである請求項1記載の
静脈注射用総合ビタミン剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28855591A JP3155312B2 (ja) | 1991-11-05 | 1991-11-05 | 安定な静脈注射用総合ビタミン剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28855591A JP3155312B2 (ja) | 1991-11-05 | 1991-11-05 | 安定な静脈注射用総合ビタミン剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05124967A JPH05124967A (ja) | 1993-05-21 |
JP3155312B2 true JP3155312B2 (ja) | 2001-04-09 |
Family
ID=17731766
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28855591A Expired - Fee Related JP3155312B2 (ja) | 1991-11-05 | 1991-11-05 | 安定な静脈注射用総合ビタミン剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3155312B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102007012644A1 (de) | 2007-03-16 | 2008-09-18 | Bayer Healthcare Ag | Stabilisierung von Vitamin B12 |
CN104382865B (zh) * | 2014-10-29 | 2017-01-11 | 武汉汇海医药有限公司 | 注射用水溶性维生素药物组合物 |
JP6952468B2 (ja) * | 2017-01-31 | 2021-10-20 | 中外製薬株式会社 | ビタミンd化合物を含有する水性医薬組成物 |
-
1991
- 1991-11-05 JP JP28855591A patent/JP3155312B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05124967A (ja) | 1993-05-21 |
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