JP3154712B2 - ネオリグナン誘導体と燐脂質との複合体、その使用法及び該複合体を含む製薬学的及び化粧品的製剤 - Google Patents

ネオリグナン誘導体と燐脂質との複合体、その使用法及び該複合体を含む製薬学的及び化粧品的製剤

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【発明の詳細な説明】 本発明はペルーラタニア(Krameria triandra Ruiz e
t Pav.)及び他のユーポマシア(Eupomatia)属の植物
の抽出物、並びにネオ−リグナン又はノル−ネオリグナ
ンの或種のフェノール成分と燐脂質との複合体;該抽出
物及び複合体の製造方法、及びそれらを含む製薬学的な
組成物に関する。
本発明を要約すれば、本発明はペルーラタニア又はユ
ーポマシア属の植物からの親油性抽出物及び同じ抽出物
から単離された或種のネオリグナンと天然又は合成燐脂
質との複合体に関し;該複合体は医薬品及び化粧品を製
造する新規活性要素として有用であるような、抗ラジカ
ル(antiradical)的、抗菌的及び抗黴的活性を有する
ことが認められ、それらの抗酸化性、抗菌及び抗黴的活
性により、それらは製薬学的及び化粧品製剤において天
然の保存剤として使用できることである。
ペルーラタニアの根からの抽出物は、ラタニア(Rata
nia)−タンニンの存在によるその収斂性、及び他の成
分と関連した抗炎性、下痢止め性及び抗菌性的性質のた
めに従来薬剤として広く使用されてきた。これらの特性
の一部はマーチンデール(Martindale)、“The Extrap
harmacopeia"、28版により、及び他の報告書(カニツァ
ロ[Canizzaro]、Boll.Soc.Ital.Biol.Sperm.、1、2
2、1964;及びV.ホッペ[Hoppe]、Drogenkunde Bd l、
ウォルター・デ・グルイター[Walter De Gruyter]
編、1975)に報告されている。ネオ−リグナン性の二つ
の成分は化粧品用として有望な日焼け止めとして記載さ
れている(スタール[Stahl]、Planta Med.、42、14
4、1981)。該植物の医薬的性質に関する最初の注目
は、口腔の衛生(“raiz para los dientes")のために
根を使用したペルー人の経験に始まり、この用法は近代
に至って他の国々にも迅速に広がっている。
英国特許第2,184,353A号はペルーラタニアからの抽出
物及びラタニア−フェノールと称している或成分の抗菌
性及び抗黴性について特許の請求を行っており、その場
合、好気性及び嫌気性菌株により起こった感染によるア
クネ、皮膚真菌症、床ずれの潰瘍の治療に局所塗布方式
による使用を想定している。ペルーラタニア誘導体に関
する新たな興味がイタリアの予備的研究から発し、抗菌
性及び抗黴性に関するその結果は1st Int.Symposium on
Organic Chemistry of Medicinal Natural Products、
Shanghaiにおいて報告され、又ミラノ大学におけるその
詳細な論文中にも報告されている。
上記の文献のデータから、抗菌及び抗黴的活性は、本
質的にネオリグナン性のラタニア−フェノールに関連し
ていることが判明している;該化合物は試験管内で顕著
な抗菌的活性を示すが、本発明者等が確認した所による
と、フェノール基は容易に酸化を受け、又は他の酵素的
分解が生起するので、全身的な経路での化合物の投与後
は、該活性は殆ど完全に消滅する。全体的な又は精製さ
れた抽出物を用いる局所的治療も又全身的経路と同じ程
度の著しい欠点を示し、従って活性成分の効能が減少す
る。
ところが驚くべきことには、これらの物質を非プロト
ン溶剤中で燐脂質と反応させると、後記の親油性複合体
を生じ、遊離の活性成分と同じ抗菌活性を試験管内で得
ることができ、生体内でも同時に抗菌性、抗炎性、抗ラ
ジカル活性に顕著な改善が得られることが新規に見出さ
れた。
上記の複合体を製造するためには、生物学的活性の主
要な成分の一つである、ユーポマテノイド(Eupomateno
id)6又は2(2,4−ジヒドロキシ−フェニル)−プロ
ペニルベンゾフラン化合物のような、ラチニア−フェノ
ール群の主成分、又はこれらの活性分からの標準的方法
により精製された抽出物のいずれかが使用された。後者
は塩化メチレン、クロロホルム、ジクロロエタン、等の
ような塩素化された溶剤で根を抽出し、濃縮物を脂肪族
アルコール又は芳香族炭化水素の間で分別することによ
り主として製造される。一般に根を塩化メチレンで抽出
し、抽出物を少容積まで濃縮し、残渣を90%メタノール
水溶液に溶解し、n−ヘキサンで逆抽出(counter−ext
raction)する;メタノール相を水で適当に希釈後、活
性成分を抽出する塩素化溶剤で逆抽出する;塩素化有機
相を少容積まで濃縮し、残渣をn−ヘキサンで不溶化す
る。
本発明の好適な目的によれば、抽出工程の間の活性成
分の安定性を維持するために、微細に粉砕された根を40
℃の温度で及び120バールの圧力下に作動する超臨界条
件下で二酸化炭素で抽出する;該条件で抽出後、植物成
分を温度45℃で及び200バールの圧力下でアセトンを添
加した二酸化炭素で更に抽出する;この二回目の抽出か
らの残渣は気体を蒸発させた後、塩化メチレンに溶解
し、脱水し、木炭で脱色し、ヘキサン中で不溶化させ
る。
上記のように製造された抽出物から、単一の純粋な成
分が、生成物それ自体について、又は好適にはそのアセ
チル誘導体について行われる、シリカゲル上のクロマト
グラフィー技術を用いて単離できる。アセチル誘導体は
制御された条件下で引き続き脱アセチル化される。
上記の抽出物はガスクロマトグラフィー又はHPLCによ
り測定すると、約50%のユーポマテノイド6及び25%の
2(2,4−ジヒドロキシ−フェニル)−プロペニルベン
ゾフランを含んでいる。これらの物質は純粋な状態で、
及びそれらを含む抽出物の状態で抗ラジカル的、抗菌的
及び抗黴的活性について、遊離の化合物として及びその
複合体としての両方について試験管内で試験され、及び
抗炎性、抗微生物性的活性について試験された。
得られた結果は第I表、II表及びIII表に報告されて
いる。
試験管内抗微生物活性(M.I.C.mcg/mlで表現される)
は寒天培養培地イソセンシテスト・アガー・オキソイド
(Isosensitest agar Oxoid)中で収集物及び病院単離
物の両者からのグラム陽性及びグラム陰性微生物につい
て評価された;標準的手法に従って各種の接種菌をイン
キュベートすることにより、連鎖球菌についてはディフ
コ(Difco)血液寒天が使用され、一方サバロード(Sa
−bouraud)・マルトース寒天ディフコは酵母、黴及び
皮膚糸状菌に使用された。結果は下記の第I表に報告さ
れている。
局所的方法による抗炎症活性はAgents and Ac−tion
s、17、347−49、1985に報告された手法に従ってクロト
ン(Croton)油試験によりマウス中で評価された。結果
は下記の第II表に総括されている。
抗ラジカル活性は文献に記載された方法に従い、競合
体としてDPPHを用いて評価された。下記の第III表は得
られた結果を報告している。
燐脂質と複合体を形成するためには、純粋な大豆ホス
ファチジルコリン、又は90%又は100%の力価(titre)
を有する植物性燐脂質の標準的な混合物、又は飽和又は
不飽和アシル鎖を有し、基本的な部分としてコリン又は
エタノールアミンを有する純粋な合成燐脂質を複合剤と
して選択した。
該複合体の形成は1H−NMR、13C−NMR、31P−NMR分光
法及び溶解度試験により確認された。溶解度に関してい
えば、芳香族炭化水素のような非プロトン性溶剤に不溶
性の物質は、複合体形成後は容易に可溶性となる;1H−N
MRスペクトルにおいては、複合体となった物質の信号は
もはやスペクトル中で明示できない程度に、強いブロー
ド化を受ける;13C−NMRスペクトルにおいては、複合体
となった物質の信号は複合体のコリン及びグリセリル部
分と同様にもはや記録できない;燐核自体はバンド幅が
ブロード化し、複合体形成中に取り込まれたことを示し
ている;1H及び13Cスペクトルの両者において、若干の不
動化(immobilization)を呈しているが、事実上脂質鎖
信号のみが現れる。上記のデータは燐脂質の極性の頭部
と複合体の活性部位との間の相互作用を立証するもので
あり、これに対し脂質鎖は自由に回転でき、複合体を屈
曲させて顕著な親油性を与えることができるので、脂質
鎖は相互作用に含まれていない。
この屈曲性は複合体が水性媒体に分散された時に特殊
な立体配置をもたらし、分子自体に安定性を付与するも
のである。
本発明の複合体は水に不溶性であり、この媒体中では
形成できない。従って同じ生成物と複合体燐脂質又はそ
れらのリポゾーム製剤との会合は同じ生物学的結果を与
えない;本発明の生成物は双極性であるために、水性媒
体中でリポゾーム構造に著しく類似したミセル状の微分
散を生じる。本発明による新規構造体は遊離形の同じ構
造と比較して、特定の活性の増大並びに局所的経路(皮
膚及び接近し得る粘膜)による長い持続作用を含む、生
体内での種々の生体利用性を示す。
この部類の物質に対して、燐脂質は分子の皮膚の角質
層の透過性の改善、及び細胞及び細菌の細胞壁との良好
な相互作用の両者を可能とする、選択的担体である。遊
離形中の分子は修復され、長時間作用部位に保持され
る。分子中に界面活性剤、即ち燐脂質の存在によって、
分子自身が接触する表面に、より強く付着することが可
能となる。この態様は接触時間が言うまでもなく非常に
短い、口腔の処置を目標とする化粧品及び製薬学的製剤
において極めて重要である;生成物の粘膜への、又は歯
への付着を増加し、及び各種の分子を細胞構造物と相互
作用させる機会は実際上基本的に重要であり、そして本
発明の一つの目的である。
本発明の複合体の投薬量は意図する治療上の目的によ
って広範囲に変えることができ、0.001ないし1%の範
囲に変えることができる。本発明の複合体は軟膏、液剤
及び粘稠なO/W又はW/Oエマルション、溶液、咀嚼用(ch
ewable)錠剤、散布用粉剤のような伝統的な製薬学的形
態中に、又は硬膏又は薬物添加(medicated)ガーゼの
形態中に含ませることができる。該製剤は表面部位の炎
症性の過程の治療のために、鈍麻した潰瘍に及び口腔の
総ての炎症症状に、ヒト又は動物に対し使用することが
できる;より詳細には口腔に関する限りでは、それらは
薬物添加練歯磨き、嗽薬又はゲルの形態で投与される時
に、歯苔の形成に対する有効な保護剤である。化粧品の
分野において、該複合体はアクネの治療に、脱臭剤とし
て、ふけ防止剤として、及び身体的な衛生製品として使
用することができる。
下記の実施例は本発明を限定するものではなく、本発
明を更に説明するために掲げられる。
実施例 1 ペルーラタニア抽出物の標準的製造法 10kgの微粉砕されたペルーラタニアの根を4倍容量の
塩化メチレンで窒素雰囲気中で温和に還流しながら4回
抽出する;抽出物を一緒にして通常の圧力下で少容積ま
で濃縮する。濃縮物を5の90%メタノール水溶液中に
入れ、溶液を1.5のn−ヘキサンで3回抽出する;ヘ
キサン相は活性成分を含んでいないのでこれを捨て、メ
タノール相を1.2に濃縮する。この濃縮物を1.5の塩
化メチレンで3回抽出する。水性アルコール相を捨て、
塩化メチレン抽出物を貯留し、そして脱水剤として無水
硫酸ナトリウムの存在において25gの脱色用木炭で処理
する;脱色された塩化メチレン溶液を少容積に濃縮し、
濃縮物を強く撹拌しながら1.5のヘキサン中に注加す
る。沈澱を濾過し、40℃で真空下に一夜乾燥すると、約
50%のユーポマテノイド及び27%の2(2,4−ジヒドロ
キシフェニル)−5−プロペニルベンゾフランを含む生
成物300gが得られる。
実施例 2 ユーポマテノイド6及び2(2,4−ジヒドロキシフェニ
ル)−5−プロペニルベンゾフランの製造 実施例1に報告された手法に従って製造された100gの
抽出物を、予めトルエン/酢酸エチル9:1混合物で平衡
化されている1.5kgのシリカゲルを含むカラム上でクロ
マトグラフィーにかけ、生成物を同じ溶剤混合物で溶離
する;薄層クロマトグラフィーにより類似の組成を示す
画分を貯留し、濃縮乾燥させる。ユーポマテノイド6
(54g)を含む一層濃密な画分をヘキサン−イソプロピ
ルエーテル混合物から結晶化し、こうして純粋な化合物
を回収する;同様にベンゾフラン誘導体を含む画分をも
この化合物を単離するために結晶化する;生成物の物理
化学的性質及び分光学的特性は、文献中に報告されたも
のと同一である。
実施例 3 超臨界条件下の二酸化炭素による純粋なペルーラタニア
抽出物の製造 1.5kgの微粉砕されたペルーラタニアの根を加熱及び
冷却マントルを備えた適当な反応器中で、二段階に分け
て超臨界条件下で二酸化炭素で連続的に抽出する。第一
の段階は35℃の温度及び110バールの圧力下で行われ
る;蒸発器中では温度及び圧力は夫々25℃及び50バール
である。2時間後に抽出された物質を凝縮器から抜き取
り、1.5%のアセトンを含む二酸化炭素を抽出器中に循
環させる。活性のない親油性の物質だけを含む第一の抽
出物を捨て、温度を45℃に及び圧力を200バールに上げ
ることによって得られる第二の抽出物を集める。凝縮器
中に集められた抽出物をイソプロピルエーテルに溶解
し、溶液を硫酸ナトリウム上で乾燥し、引き続き少容積
に濃縮する。濃縮物をn−ヘキサン中に注加する:乾燥
すると実施例1で得られた生成物と同じ組成を有するが
顕著に色の薄い、46gの重量のある多量の沈澱が形成さ
れる。
実施例 4 標準的ペルーラタニア抽出物と大豆ホスファチジルコリ
ンとの複合体の形成 1.5g純粋なペルーラタニア抽出物を3gの大豆ホスファ
チジルコリンと共に30mlの塩化メチレンに溶解し、穏や
かに還流させながら2時間加熱する;塩化メチレン溶液
を溶剤が完全に蒸発するまで30℃で真空下に濃縮乾固す
る。得られた生成物の1H−NMRスペクトルは、脂質鎖の
脂肪族メチルのプロトン信号を0.8ppmに、及びCH2信号
を1.5及び2.8ppmの間に、極めてブロードなN−CH3信号
を約3ppmに、脂肪族鎖の二重結合の水素の信号を5.5ppm
に及びラタニア−フェノールの極めてブロードな未解析
の芳香族プロトンの信号を6−8ppmに示す。13C−NMRス
ペクトルにおいては、102及び135ppmの間のラタニア−
フェノールに特徴的な信号は存在しないか又は未解析で
あり、燐脂質グリセリン部分の炭素の信号も存在しない
か又は極めてブロード化しており、コリン部分も同様で
ある。
実施例 5 ユーポマテノイド6と大豆ホスファチジルコリンとの複
合体の形成 2.8g(0.02モル)のユーポマテノイド6を7.8g(0.00
1モル)の純粋な大豆ホスファチジルコリンと一緒に過
酸化物を含まない30mlのジオキサン中に溶解し、溶液を
凍結乾燥する;98−101℃の融点、及び複合体の分光特性
と一致する分光特性を有する、10.5gの白色生成物が得
られる。1H−NMR(C6D6溶液):6−8ppmに芳香族プロト
ンの強いブロード化;3.3ppmにN−CH3信号のブロード
化。脂質鎖の特徴的な信号が0.5−2ppmに現れる。13C−
NMR(C6D6溶液):105−140ppmにおけるユーポマテノイ
ドの炭素の信号及び60−80ppmにおける脂質の信号も不
存在。
実施例 6 2−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−5−プロペニル
ベンゾフランとジステアロイルホスファチジルコリンと
の複合体の製造 2.78gの2−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−5−プ
ロペニルベンゾフランを、7.95gのジステアロイルホス
ファチジルコリンと一緒に50mlのジオキサンに溶解し、
アルゴン雰囲気中で50℃で3時間強力に撹拌しながら加
熱する。完全に溶解した時、全体を凍結乾燥すると、複
合体の分光特性に対応する分光特性を有する白っぽいベ
ージュ色の生成物が得られる。
実施例 7 ユーポマシア・ラウリナ(Eupomatia laurina)の標準
的抽出物の製造 10kgの微粉砕したユーポマシア・ラウリナの根を窒素
雰囲気中で穏やかに還流しながら4倍の容積の塩化メチ
レンで4回抽出し、抽出物を貯留し、常圧下で少容積に
濃縮する。次いで濃縮物を2の90%メタノール水溶液
に溶解し、得られる溶液を1.5の石油エーテルで三回
抽出する。
活性成分を含んでいない石油エーテル相を捨て、メタ
ノール相を0.9に濃縮する。この濃縮物を300mlの水で
希釈し、0.8の塩化メチレンで三回抽出する。水性ア
ルコール相を捨て、貯留された塩化メチレン抽出物を脱
水剤として無水硫酸ナトリウムの存在下に25gの脱色用
木炭で処理する。脱色された塩化メチレン溶液を少容積
に濃縮し、濃縮物を激しく振盪しながら1のヘキサン
中に注加する。沈澱を濾過後、40℃で一夜真空下に乾燥
すると、主成分としてユーポマテノイド6を含む190gの
生成物が得られる。
実施例 8 ユーポマシア・ラウリナの標準的抽出物と大豆ホスファ
チジルコリンとの複合体の製造 20gの精製されたユーポマシア・ラウリナの抽出物を4
0gの大豆ホスファチジルコリンと共に300mlの塩化メチ
レンに溶解し、穏やかな還流下に2時間加熱する。塩化
メチレン溶液を溶剤が完全に除去されるまで30℃で真空
下に濃縮乾燥する。最終生成物の1H−NMRスペクトル
は、脂質鎖の脂肪族メチル基に由来するプロトン信号を
0.8ppmに、CH2信号を1.5及び2.8ppmの間に、非常にブロ
ード化したN−CH3信号を約3.4ppmに、脂肪族鎖の二重
結合の水素からの信号を5.5ppmに、及びユーポマテノイ
ド6フェノールに類似した芳香族プロトンの極めてブロ
ードな未解析の信号を6.2及び8ppmの間に示す。炭素ス
ペクトルにおいては、102及び135ppmの間のユーポマテ
ノイド類似物質の典型的な信号の不存在又は解析不能、
及び燐脂質のグリセリン及びコリン部分に属する炭素の
信号の不存在又は極端なブロード化が顕著である。この
複合体は塩素化溶剤中及び植物油中に自由に溶解する。
実施例 9 標準化されたペルーラタニア抽出物の複合体を含む練歯
磨きの製造 100g中の含量: 標準化されたペルーラタニア抽出物の複合体 0.1g カルボキシメチルセルロースナトリウム塩 1.0g ソルビトール 70% 20.0g グリセリン 18.0g コロイド状シリカ 15.0g 二酸化チタン 2.5g トウモロコシ殿粉 2.0g ラウリル硫酸ナトリウム 2.0g 30%ラウリルサルコシンナトリウム塩 1.0g 芳香剤組成物 1.0g 純水 適量を加えて 100.0g 実施例 10 標準化されたペルーラタニア抽出物の複合体を含む咀嚼
性錠剤の製造 各1gの錠剤中の含量: 標準化されたペルーラタニア抽出物の複合体 5.0mg メチルセルロース 2.0mg コロイド状シリカ 8.0mg ステアリン酸マグネシウム 10.0mg マンニトール 250.0mg グリカミル(グリシルリジン酸モノアンモニウム塩) 5.0mg 芳香剤 20.0mg スクロース(圧縮性) 700.0mg 実施例 11 ユーポマテノイド/ホスファチジルコリン複合体を含む
薬物添加クリームの製造 100gのO/Wエマルションの含量: ユーポマテノイド/ホスファチジルコリン複合体 0.1g PEG−8C12-18アルキルエステル 10.0g グリセリンステアレート及びPEG−8ステアレート 2.5g イソプロピルミリステート 7.0g 保存剤 0.1g グリセリン 5.0g 芳香組成物 0.5g 純水 適量を加えて 100.0g 実施例 12 標準化されたペルーラタニア抽出物の複合体を含む水性
ゲルの製造 100gのゲルの含量: 標準化されたペルーラタニア抽出物の複合体 0.1g PEG−6カプリル/カプリン酸グリセリド 10.0g エトキシル化オレイルアルコール 5.0g カルボキシビニル重合体 1.5g 保存剤 0.3g 芳香組成物 0.2g 水酸化ナトリウム 0.3g 純水 適量を加えて 100.0g 実施例 13 標準化されたペルーラタニア抽出物の複合体を含む油性
ゲルの製造 100gのゲルの含量: 標準化されたペルーラタニア抽出物の複合体 0.1g PEG−45ドデシルグリコレート共重合体 4.0g ヒドロキシステアレート 4.0g ポリイソプレン 37.5g イソプロピルミリステート 38.9g シリコーン油 350cps 3.5g 水素化ひまし油 3.5g コロイド状シリカ 3.0g ポリソルベート80 3.0g 芳香組成物 0.5g 実施例 14 標準化されたペルーラタニア抽出物の複合体を含む散布
粉末剤の製造 100gの粉末の含量: 標準化されたペルーラタニア抽出物の複合体 0.1g コロイド状シリカ 2.0g 微粉化された水素化ひまし油 49.0g トウモロコシ殿粉 48.9g 本発明の主なる特徴及び態様は以下の通りである。
1.ペルーラタニア又はユーポマシア属の植物からの親油
性抽出物と天然又は合成燐脂質との複合体。
2.ラタニア−フェノールと天然又は合成燐脂質との複合
体。
3.ユーポマテノイド6と天然又は合成燐脂質との複合
体。
4.2−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−5−プロペニル
ベンゾフランと天然又は合成燐脂質との複合体。
5.燐脂質が大豆ホスファチジルコリン、大豆ホスファチ
ジルエタノールアミン、90ないし100%の力価を有する
天然燐脂質及び基本部分としてエタノールアミン又はコ
リンを有する飽和又は不飽和アクリル鎖を持った純水の
合成燐脂質である、上記のいずれかの項に記載の複合
体。
6.抽出溶剤として超臨界条件下の二酸化炭素を使用し、
引き続き該溶剤を蒸発することを含んで成る、ペルーラ
タニア又はユーポマシア属の植物からの親油性抽出物の
製造方法。
7.ペルーラタニアの根が抽出に暴露される、上記6に記
載の方法。
8.抽出が約40℃の温度で及び約120バールの圧力下で行
われる、上記6及び7に記載の方法。
9.最初の抽出後、物質が約40℃の温度で及び約200バー
ルの圧力下で、超臨界条件下の二酸化炭素を用いる第二
の抽出に暴露される、上記8に記載の方法。
10.得られた抽出物が引き続き脱水に暴露できる、上記
のいずれかの項に記載の方法。
11.上記1ないし5に記載の複合体を活性成分として含
む、抗炎症的、抗菌的、抗黴的及び抗ラジカル的活性を
有する製薬学的及び化粧品的組成物。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI A61K 47/24 A61K 47/24 A61P 29/00 A61P 29/00 31/04 31/04 (56)参考文献 特開 昭62−126128(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61K 35/78 A61K 7/00 A61K 31/343 A61K 47/24 A61P 29/00 A61P 31/04 BIOSIS(DIALOG) CA(STN) MEDLINE(STN)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ペルータナニア属又はユーポマシア属の植
    物からの親油性抽出物と天然又は合成燐脂質との複合
    体。
  2. 【請求項2】ラタニア−フェノールと天然又は合成燐脂
    質との複合体。
  3. 【請求項3】ユーポマテノイド6と天然又は合成燐脂質
    との複合体。
  4. 【請求項4】2−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−5
    −プロペニルベンゾフランと天然又は合成燐脂質との複
    合体。
  5. 【請求項5】燐脂質が大豆ホスファチジルコリン、大豆
    ホスファチジルエタノールアミン、90ないし100%の力
    価を有する天然燐脂質及び基本部分としてエタノールア
    ミン又はコリンを有する飽和又は不飽和アクリル鎖をも
    った純粋な合成燐脂質から選ばれる特許請求の範囲第1
    〜4項のいずれかの項に記載の複合体。
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