JP3153714B2 - インタ−ナルクランプ装置 - Google Patents
インタ−ナルクランプ装置Info
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Description
するときに使用するインタ−ナルクランプ装置、特にス
テンレス鋼管等の高合金鋼管の溶接時の良好な裏波ビ−
ドの形成に関するものである。
により接合するときに、裏波ビ−ドの酸化を防止して良
好な裏波ビ−ドを形成するために、例えばアルゴンや窒
素等の不活性ガスにより裏波ビ−ド部をバックシ−ルド
する必要がある。このように裏波ビ−ド部をバックシ−
ルドするために例えば特開昭60−221174号公報や実開昭
60-66691号公報に開示されているように各種装置が使用
されている。
クシ−ルド装置は、図9の断面図に示すように、管25
a,25bを片面溶接するときに、連通管41で連結さ
れた2組の膨張可能な風船体42a,42bを管25
a,25bの溶接継手部の両側に設置し、風船体42
a,42bをホ−ス43から供給する圧縮空気で膨張さ
せて溶接継手部の内部にバックシ−ルド室44を作る。
このバックシ−ルド室44にホ−ス45から不活性ガス
を導入してバックシ−ルド室44内の空気を排除し、溶
接継手部の内部を不活性ガスでシ−ルドしている。ま
た、実開昭60-66691号公報に開示されたシ−ル装置は、
図10の部分断面図に示すように、円形状のフレ−ム5
1の外周部に嵌め込まれた膨張可能なチュ−ブ52と、
チュ−ブ52の外周面に取り付けられ全周にわたり凹部
を有する当て板53とを有する。このシ−ル装置を管2
5a,25b内の溶接継手部に配置してホ−ス54から
供給する圧縮空気でチュ−ブ52を膨張させて当て板5
3の両端部を管25a,25bの内面に押し当て、管2
5a,25bの内面と当て板53の凹部でバックシ−ル
ド室を形成し、バックシ−ルド室にホ−ス55から不活
性ガスを送給している。
かなり異なる物理的性質を有し、この相違が溶接すると
きに大きく影響する。すなわち、ステンレス鋼のヤング
率,密度,比熱は軟鋼と同じ程度であるが、熱膨張係数
は軟鋼の約1.5倍と大きく、熱伝導率は軟鋼の約1/3
と小さい。このため溶接後の冷却速度は軟鋼の場合より
かなり緩やかになり、溶接による変形と歪が軟鋼の場合
より一層大きくなり易い。
風船体42a,42bやチュ−ブ52を空気圧で膨張さ
せて管25a,25bの内面に押し当てているがステン
レス鋼管を溶接したときに生じる変形や歪を抑制するこ
とはできず、ステンレス鋼管を溶接した後の継手の外観
はあたかも竹の節を逆形状にしたような形状を呈してし
まうという不具合があった。
なされたものであり、ステンレス鋼管等の高合金鋼管を
片面溶接で接合するときに良好な裏波ビ−ドを得ること
ができるとともに変形や歪を大幅に抑制することができ
るインタ−ナルクランプ装置を得ることを目的とするも
のである。
ナルクランプ装置は、配管の管径方向に伸縮自在な複数
個の加圧装置に取り付けられたクランプヘッドを有し、
クランプヘッドは2種類のヘッドが交互に配置され、一
方のヘッドは両端部が扇形状に形成され、他方のヘッド
は両端部が上記扇形状の端部と同じ角度で逆扇形状に形
成され、各ヘッドの外周面の中央部に取り付けられた裏
当て材を配管の溶接個所の内面に圧接するインタ−ナル
クランプ装置において、各ヘッドの外周面は溶接する管
の内半径と一致した半径を有する凸状の湾曲面で形成さ
れ、外周面の中央には裏当て材保持溝と、裏当て材保持
溝にまで貫通したガス供給孔が設けられ、裏当て材保持
溝に裏当て銅板が挿入されて固定され、裏当て銅板はそ
れぞれ外周面が溶接する管の内半径と一致した半径を有
する凸状の湾曲面で形成され、各ヘッドの裏当て材保持
溝と同じ長さを有し、中央部に、両側より深さ0.8〜1
mmのくぼみを有し、裏当て銅板の下部中央部には凹部
が設けられ、各凹部と上部外表面とを連通した複数のガ
ス放出孔が設けられ、裏当て銅板を各ヘッドに取り付け
たときに、裏当て材保持溝の上面と凹部でシ−ルドガス
を満たす気室を構成したことを特徴とする。
て材保持溝に固定した2種類のヘッドが交互に配置され
たクランプヘッドを加圧装置で配管の溶接個所の内面に
強固に圧接して、溶接する管同志の芯出しするとともに
溶接継手部の管の扁平等を矯正する。
て材保持溝表面と裏当て材の下部中央部の凹部で形成し
た気室に不活性ガスを送給し、裏当て材に設けた複数の
ガス放出孔から溶接継手部の内部に不活性ガスを噴出さ
せ、溶接継手部内部の空気を排除して不活性ガスで満た
し溶接金属をシ−ルドする。
所の内面に強力に圧接し、溶接継手部周囲を強く拘束し
た状態で溶接し、溶接による変形や歪が発生することを
抑制する。
ナルクランプ装置を示し、図1は側面断面図、図2は図
1のA−A断面図である。インタ−ナルクランプ装置1
は複数の走行車輪2を有する円筒状の本体3の一方の端
部に複数の固定用クランプ4が放射状に設けられてい
る。各固定用クランプ4はそれぞれ本体3の内部に設け
られた油圧シリンダ5に連結され、油圧シリンダ5に供
給する作動油により伸縮する。また、本体3の他方の端
部には複数のクランプへッド6が放射状に設けられてい
る。
ように両端部が扇形状に形成された複数個例えば4個の
Aヘッド6aと、図4の側面図に示すように両端部が逆
扇形状に形成された複数個例えば4個のBヘッド6bと
を有し、Aヘッド6aとBヘッド6bが交互に配置され
ている。このAヘッド6aとBヘッド6bの内面中央部
にはプランジャ−7が固定されている。本体3内には2
組のヘッド拡張用の油圧や空圧等の流体シリンダ8,9
を有する。そして、一方の流体シリンダ8と、流体シリ
ンダ8のピストン10に連結され外周部に複数の歯を有
する支持ブロック11と、一方の端部が支持ブロック1
1の歯部に回動自在に取り付けられ他方の端部がAヘッ
ド6aに固定されたプランジャ−7に回動自在に取り付
けられたア−ム12及びプランジャ−7とでAヘッド6
aの加圧装置を構成している。また、他方の流体シリン
ダ9と、流体シリンダ9のピストン13に連結され先端
外周部に支持ブロック11の歯と嵌合する溝を有する爪
付き支持ブロック14と、一方の端部が爪付き支持ブロ
ック14の先端爪部に回動自在に取り付けられ他方の端
部がBヘッド6bに固定されたプランジャ−7に回動自
在に取り付けられたア−ム12及びプランジャ−7とで
Bヘッド6bの加圧装置を構成している。
接する管の内半径と一致した半径を有する凸状の湾曲面
で形成され、外周面の中央には、図5の断面図,図6の
断面図に示すように裏当て材保持溝15,16が設けら
れ、Aヘッド6aとBヘッド6bの側面又は下面に設け
たシ−ルドガス送給ホ−ス(不図示)に接続される連結
ねじ部17から各裏当て材保持溝15,16にまで貫通
したガス供給孔18が設けられている。この裏当て材保
持溝15,16に裏当て銅板19,20が挿入され、側
面から複数の固定ねじ21で固定されている。裏当て銅
板19,20はそれぞれ外周面が溶接する管の内半径と
一致した半径を有する凸状の湾曲面で形成され、Aヘッ
ド6aとBヘッド6bの裏当て材保持溝15,16と同
じ長さを有し、図5,図6の断面図に示すように中央部
が両側より一定深さdだけ凹んでいる。この凹みの深さ
dは0.5mm以下であると溶込み不足となり、1mm以
上だと裏波が凸になりすぎてしまい、0.8〜1mm程度
にすることにより良好な裏波ビ−ドを得ることができ
る。また、Aヘッド6aに取り付けられる裏当て銅板1
9の両端面はAヘッド6aの両端面と同じ傾斜で扇形状
に形成され、Bヘッド6bに取り付けられる裏当て銅板
20の両端面はBヘッド6bの両端面と同じ傾斜で逆扇
形状に形成されている。また、裏当て銅板19,20の
下部中央部には図7のAヘッド断面図と図8のBヘッド
断面図に示すように凹部22が設けられ、各凹部22と
上部外表面とを連通した複数のガス放出孔23が設けら
れている。そして裏当て銅板19,20をそれぞれAヘ
ッド6aとBヘッド6bに取り付けたときに、裏当て材
保持溝15,16の上面と凹部22でシ−ルドガスを満
たす気室24を構成している。
面溶接せ接合するときは、図1に示すように、接合する
一方の管25aの内部にインタ−ナルクランプ装置1を
挿入し、Aヘッド6aとBヘッド6bに取り付けてある
裏当て銅板19,20の中央が管25aの開先線と一致
するようにインタ−ナルクランプ装置1の位置を調整し
てから固定用クランプ4を張り出してインタ−ナルクラ
ンプ装置1を管25aに固定する。その後、他方の管2
5bをインタ−ナルクランプ装置1を固定した管25a
の方に引き寄せて、Aヘッド6aを軽く張り出して管2
5a,25bに仮にセットする。そしてル−ト間隔が規
定範囲になるように管25bの位置を調節してからAヘ
ッド6aとBヘッド6bを強く張り出して双方の管25
a,25bの円周継手部の内側にAヘッド6aとBヘッ
ド6bを固定する。このようにAヘッド6aとBヘッド
6bで管25a,25bの円周継手部近傍に強力な荷重
を加えて抑えることにより、管25a,25bの円周継
手部近傍の扁平等を強制的に矯正して管25a,25b
の芯出しを正確に行い、かつ溶接時にル−ト間隔が変動
することを防ぐことができる。
するときにまず一方の流体シリンダ8を作動させて両端
部が扇形状に形成されたAヘッド6aを張り出し、その
後、他方の流体シリンダ9を作動させて両端部が逆扇形
状に形成されたBヘッド6bを張り出すことにより、A
ヘッド6aの端面とBヘッド6bの端面及び裏当て銅板
19の端面と裏当て銅板20の端面を密着することがで
き、管25a,25bの円周継手部近傍の扁平等を強制
的に矯正しながら円周継手部の内側全体を裏当て銅板1
9,20で覆うことができる。
ヘッド6aとBヘッド6bにアルゴン,窒素等のシ−ル
ドガスを供給し、Aヘッド6aとBヘッド6bのガス供
給孔18から気室24にシ−ルドガスを送る。気室24
に送られたシ−ルドガスはAヘッド6aとBヘッド6b
の複数のガス放出孔23から円周継手部の内部に放出さ
れ、裏当て銅板19,20で覆われた円周継手部内部の
空気を排出してシ−ルドガスでバックシ−ルドする。こ
のように裏当て銅板19,20で円周継手部の内部に直
接シ−ルド室を形成してシ−ルドガスを供給するから、
管25a,25bの円周継手部を片面溶接するときにシ
−ルドガスで溶融金属が酸化することを防ぐとともに裏
当て銅板19,20で冷却速度を早くすることができ、
良好な裏波ビ−ドを形成することができる。
bで管25a,25bの円周継手部近傍を強力に保持,
拘束しているから、溶接時に熱変形や歪の大きいステン
レス鋼からなる管25a,25bの変形や歪を抑制する
ことができ、歪のない溶接継手を得ることができる。
接したら、流体シリンダ9を作動させて両端部が逆扇形
状に形成されたBヘッド6bを縮小した後、流体シリン
ダ8を作動させて両端部が扇形状に形成されたAヘッド
6aを縮小してインタ−ナルクランプ装置1によるクラ
ンプを解除する。その後、固定用クランプ4を縮小して
インタ−ナルクランプ装置1を接合した管25a,25
bから取り出して溶接作業を終了する。
面溶接で接合するときに裏当て材で直接円周継手部の内
部にシ−ルド室を形成して裏当て材のガス放出孔からシ
−ルドガスを供給するから、円周継手部の内部を確実に
バックシ−ルドすることができ溶融金属が酸化すること
を防ぐとともに裏当て材で冷却速度を高めることがで
き、良好な裏波ビ−ドを安定して形成することができ
る。
管の円周継手部近傍を強力に保持,拘束しているから、
溶接時に熱変形や歪の大きいステンレス鋼管等の高合金
鋼管の変形や歪を抑制することができ、変形や歪のない
良好な溶接継手を得ることができる。さらに、裏当て銅
板は外周面が溶接する管の内半径と一致した半径を有す
る凸状の湾曲面で形成され、中央部が両側より深さが0.
8〜1mmのくぼみを形成することにより良好な裏波ビ
−ドを得ることができる。
の側面断面図である。
Claims (1)
- 【請求項1】 配管の管径方向に伸縮自在な複数個の加
圧装置に取り付けられたクランプヘッドを有し、クラン
プヘッドは2種類のヘッドが交互に配置され、一方のヘ
ッドは両端部が扇形状に形成され、他方のヘッドは両端
部が上記扇形状の端部と同じ角度で逆扇形状に形成さ
れ、各ヘッドの外周面の中央部に取り付けられた裏当て
材を配管の溶接個所の内面に圧接するインタ−ナルクラ
ンプ装置において、各ヘッドの外周面は溶接する管の内半径と一致した半径
を有する凸状の湾曲面で形成され、外周面の中央には裏
当て材保持溝と、裏当て材保持溝にまで貫通したガス供
給孔が設けられ、裏当て材保持溝に裏当て銅板が挿入さ
れて固定され、 裏当て銅板はそれぞれ外周面が溶接する管の内半径と一
致した半径を有する凸状の湾曲面で形成され、各ヘッド
の裏当て材保持溝と同じ長さを有し、中央部に、両側よ
り深さ0.8〜1mmのくぼみを有し、裏当て銅板の下部
中央部には凹部が設けられ、各凹部と上部外表面とを連
通した複数のガス放出孔が設けられ、裏当て銅板を各ヘ
ッドに取り付けたときに、裏当て材保持溝の上面と凹部
でシ−ルドガスを満たす気室を構成した ことを特徴とす
るインタ−ナルクランプ装置。
Priority Applications (1)
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JP24684194A JP3153714B2 (ja) | 1994-09-16 | 1994-09-16 | インタ−ナルクランプ装置 |
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