JP3152484B2 - カラーフィルターの製造方法 - Google Patents

カラーフィルターの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、液晶表示装置に用い
られるカラーフィルターの製造方法に関し、とくにカラ
ーフィルター面を平滑化する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置に用いられるカラーフィル
ターは、透明基板上に各画素を区画するとともに、光の
遮蔽をするブラックマトリックスを形成した後に、赤
(R)、緑(G)、青(B)の各画素を規則正しく配列
した着色画素を形成している。カラーフィルターの着色
画素部分は、染色法、顔料分散法、電着法、印刷法等の
方法によって形成されている。着色画素上には合成樹脂
組成物からなる保護層が設けられており、保護層は着色
画素の段差を埋めて表面を平坦化するとともに着色画素
を保護する作用を果たしている。そして、保護層上には
液晶の駆動用の透明電極膜が形成されるが、保護層に大
きな凸部が形成されていると、カラーフィルター上の透
明電極が対向基板上と短絡したり、あるいは凹凸による
液晶層の厚さの違いにより表示むらが生じる。
【0003】したがって、凹凸が形成されないように、
着色画素あるいは保護層の形成材料等に異物が混入する
ことを防止したり、あるいは着色画素、保護層の形成時
に凹凸が形成されないように製造工程において各種の工
夫が行われている。ところが、現実には凹凸のない保護
層を形成することは困難であり、保護層を形成の後に保
護層に形成された凹凸を平坦化することが行われてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】保護層の表面を平坦と
するためには、硬化処理の後に平坦な表面が形成される
合成樹脂組成物を保護層の材料として使用することが行
われているが、このような合成樹脂組成物においては多
少の凹凸を平坦化することは可能であるが、異物の混入
などによって生じる比較的大きな凸部をなくすことはで
きない。
【0005】そこで、形成した保護層表面を機械的に加
工して平坦化することが行われている。例えば、保護層
表面の大きな凸部をバフ研磨等によって研磨粒子を使用
して平坦化し、更に研磨粒子によって表面を研削した際
に生じた傷や保護層の全体にみられる凹凸をポリッシン
グ工程によって全体的に研削して鏡面仕上げをするもの
である。ポリッシングによって十分に平滑な面が得られ
るためには、凹凸等の問題がなく研削の必要がない部分
も全体的に研削して削り取ることが必要であり、また、
これらの方法は湿式による研削方法であり、基板の取扱
いが乾式方法に比べて複雑となり、また研磨後の充分な
洗浄が必要であった。本発明は、極めて平滑な面を有す
るカラーフィルターおよびその製造方法を提供すること
を目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、カラー液晶表
示装置用のカラーフィルターにおいて、基板面に設けた
着色画素上に形成する保護層の平滑性および機械的な平
滑加工に対する特性が合成樹脂組成物に依存することに
着目し、保護層に特定の組成の合成樹脂組成物を使用す
るとともに、走行するラッピングテープによって機械的
に平滑加工することによって凸部のみを選択的に研削
し、極めて平滑な保護層を形成可能なことを見いだした
ものである。
【0007】すなわち、保護膜に使用する合成樹脂組成
物として、光重合性アクリレートオリゴマーに一つの分
子内に複数の官能基を有する多官能光重合性アクリレー
トモノマーを添加した感光性アクリル樹脂、光重合性ア
クリレートオリゴマーとエポキシ樹脂との混合物に多官
能光重合性アクリレートモノマーを添加した感光性樹
脂、エポキシアクリレートの一部のアクリレート基がエ
ポキシ基である光重合性アクリレートモノマーに多官能
光重合性アクリレートオリゴマーを添加した感光性樹脂
を使用したことにより、橋かけ度を高めて剛直で硬度が
大きい膜質とである保護層が得られ、隣接する着色画素
の間に凹部が形成されたり、着色画素上に凹凸が形成さ
れても、凹凸部に対応した位置の保護層の表面の凹凸は
きわめて小さくなるという特徴を有するとともに、得ら
れた保護層を走行するラッピングテープを用いてラッピ
ングすると凸部のみが選択的に削られて、少ない研削量
で保護層上に極めて平滑な面を形成することができる。
【0008】
【作用】本発明は、着色画素上に設ける保護層として、
光重合性アクリレートオリゴマーに一つの分子内に複数
の官能基を有する多官能光重合性アクリレートモノマー
を添加した感光性アクリル樹脂、光重合性アクリレート
モノマーとエポキシ樹脂との混合物に多官能光重合性ア
クリレートオリゴマーを添加した感光性樹脂、エポキシ
アクリレートの一部のアクリレート基がエポキシ基であ
る光重合性アクリレートモノマーに多官能光重合性アク
リレートオリゴマーを添加した感光性樹脂を使用して剛
直で硬度が大きな保護層を形成し、得られた保護層を走
行するラッピングテープによって乾式研磨することによ
って保護層に存在する凸部を集中的に削り取り、少ない
研削量で平滑な保護層を形成するものである。
【0009】
【実施例】本発明を図面を参照して説明すると、図1は
本発明のカラーフィルターの製造工程を示したものであ
るが、ガラス基板などの透明基板1上にクロム等の金属
からなるブラックマトリックス2、あるいはカーボンブ
ラック、四三酸化鉄等の顔料を混合した合成樹脂組成物
からなるブラックマトリックスを形成する(図1
(A))。次いで、顔料分散法、染色法、印刷法あるい
は電着法等によって、R、G、Bの各色からなる着色画
素3を形成する(図1(B))。図1(B)において着
色画素には異物4が混入して着色画素の上部に凸部が生
じたことを示している。着色画素上に感光性樹脂組成物
の塗布膜を形成して露光し、保護層5を形成する(図1
(C))。保護層の表面は着色画素内の異物4および保
護層の形成過程での異物6によってそれぞれ大きな凸部
7が生じている。
【0010】次に、保護層の表面をアルミナ等の微細な
研磨粒子が付着したラッピングテープを使用して、凸部
を選択的に研削すると、凸部7が集中的に削られるが、
比較的凹凸の少ない部分8はほとんど削り取られない。
(図1(D))。ラッピングテープは走行しているの
で、常に新しい研磨粒子が表れ、カラーフィルターの表
面の凸部の研削屑はラッピングテープの研磨粒子の間に
保持されて除去されるので短時間の洗浄によって済ませ
ることができる。その結果凹凸の少ない保護層が得られ
る(図1(E))。次に保護層の表面にITO膜9をス
パッタリングによって成膜し、カラー液晶表示装置の液
晶の駆動用の透明電極とする。
【0011】本発明の着色層上に形成する保護層として
使用する感光性樹脂組成物にはアクリレートオリゴマー
に一つの分子内に複数の官能基を有する多官能光重合性
アクリレートモノマーを添加した感光性アクリル樹脂、
光重合性アクリレートオリゴマーとエポキシ樹脂との混
合物に多官能光重合性アクリレートモノマーを添加した
感光性樹脂、エポキシアクリレートの一部のアクリレー
ト基がエポキシ基である光重合性アクリレートモノマー
に多官能光重合性アクリレートオリゴマーを添加した感
光性樹脂を使用したので、橋かけ度を高めた剛直で硬度
が大きい膜質である保護層が得られ、隣接する着色画素
の間に凹部が形成されたり、着色画素上に凹凸が形成さ
れても、凹凸部に対応した位置の保護層の表面の凹凸は
きわめて小さくなり、表面の凹凸がきわめて少ない平坦
性の良好な保護層が得られるとともに、ポリッシングに
よって凸部が研削される速度が、比較的平坦な部分が研
削される速度に比べて大きいので、比較的平坦な部分の
研削量を多くすることなく極めて凹凸の少ない平滑面を
得ることができる。
【0012】また、本発明の保護膜は剛直で硬度が大き
いので、保護層上に厚い透明電極を形成してもクラック
やしわが発生しない。本発明のカラーフィルターの保護
層に使用可能な上記の光重合性アクリレートオリゴマー
としては、分子量1000〜2000程度のものが好ま
しく、ポリエステルアクリレートまたは、フェノールノ
ボラックエポキシアクリレート、o−クレゾールノボラ
ックエポキシアクリレート等のエポキシアクリレートあ
るいは、ポリウレタンアクリレート、ポリエーテルアク
リレート、オリゴマアクリレート、アルキドアクリレー
ト、ポリオールアクリレート、メラミンアクリレート、
オリゴマーのアクリレート基の一部をエポキシ基とした
ものをあげることができる。
【0013】また、光重合性樹脂組成物中に混合するこ
とができるエポキシ樹脂としては以下に化学構造式1で
示すフェノールノボラック型のエポキシ樹脂あるいは化
学構造式2で示すクレゾールノボラック型のエポキシ樹
脂をあげることができる。
【0014】
【化01】
【0015】エポキシアクリレートのアクリレート基の
一部をエポキシ基としたアクリレートオリゴマーを用い
る場合には、オリゴマー中のエポキシ基とアクリレート
基の割合は樹脂が紫外線で硬化する条件としてエポキシ
基をオリゴマー中10重量部〜40重量部とすることが
好ましい。エポキシアクリレートをグリシジルエーテル
とアクリル酸の反応によって製造する場合にはこの前駆
体のエポキシ基を残留するようにすることによって製造
することができる。以下にこのようなオリゴマーの一例
を示す。
【0016】
【化02】
【0017】多官能光重合性アクリレートモノマーとし
ては、1,4ブタンジオールジアクリレート、ジエチレ
ングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコール
ジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレー
ト、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタ
エリスリトールアクリレート、ジペンタエリスリトール
ヘキサアクリレート等が挙げられる。
【0018】また、光重合性アクリレートモノマーある
いはオリゴマーにカルボキシル基等の酸性基をもたせる
とアルカリ水溶液によって現像することが可能となるの
で、有機溶剤による現像に比べて取り扱い、および廃液
処理が容易となり、経済性および安全性の面で好まし
い。
【0019】さらに光重合性樹脂中に開始剤としてベン
ゾフェノンあるいは、イルガキュアー184、イルガキ
ュアー907、イルガキュアー651(いずれもチバガ
イギー社商品名)、ダロキュアー(メルク社商品名)な
どを固形分比1〜3%程度添加してもよい。エポキシ硬
化剤としてアリールジアゾニウム塩の様な光カチオン触
媒を添加するが、アミン類のエポキシ硬化剤は樹脂の黄
変性の問題があるので好ましくない。
【0020】また、前記樹脂組成物の塗布前にシランカ
ップリング剤を透明基板に塗布あるいは前記樹脂組成物
中に添加する場合には、多くの市販のシランカップリン
グ剤を使用することにより接着強度を大きくすることが
可能であるが、とくにγ−(2アミノエチル)アミノプ
ロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエ
トキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシ
シラン等を使用することが好ましい。
【0021】とくに好適な光重合性アクリレートオリゴ
マー、エポキシ樹脂、多官能性光重合性モノマーの配合
比例は以下のとおりである。 配合比例1 フェノールノボラックエポキシアクリレート …60% トリメチロールプロパントリアクリレート …17% ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート …20% イルガキュアー184 … 3% 配合比例2 o−クレゾールノボラックエポキシアクリレート …60% ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート …38% イルガキュアー184 … 2% 配合比例3 ポリウレタンアクリレート …50% ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート …48% イルガキュアー651 … 2% 配合比例4 メラミンアクリレート …70% トリメチロールプロパントリアクリレート …27% イルガキュアー184 … 3% 。
【0022】配合比例5 フェノールノボラックエポキシアクリレート …40% フェノールノボラック型エポキシ樹脂 …18% トリメチロールプロパントリアクリレート …17% ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート …20% イルガキュアー184 … 3% UVE1014(GE社製) … 2% 配合比例6 o−クレゾールノボラックエポキシアクリレート …40% クレゾールノボラック型エポキシ樹脂 …18% ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート …38% イルガキュアー184 … 2% UVE1014(GE社製) … 2% 配合比例7 ポリウレタンアクリレート …35% フェノールノボラック型エポキシ樹脂 …13% ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート …48% UVE1014(GE社製) … 2% イルガキュアー651 … 2% 配合比例8 メラミンアクリレート …49% フェノールノボラック型エポキシ樹脂 …20% トリメチロールプロパントリアクリレート …27% UVE1014(GE社製) … 2% イルガキュアー184 … 2% 。
【0023】配合比例9 アクリレート基の約30%をエポキシ基とした フェノールノボラックエポキシアクリレート …60% トリメチロールプロパントリアクリレート …17% ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート …20% イルガキュアー184 … 3% 配合比例10 アクリレート基の約30%をエポキシ基とした o−クレゾールノボラックエポキシアクリレート …60% ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート …38% イルガキュアー184 … 2% 配合比例11 アクリレート基の約30%をエポキシ基とした ポリウレタンアクリレート …50% ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート …48% イルガキュアー651 … 2% 配合比例12 アクリレート基の約30%をエポキシ基とした メラミンアクリレート …70% トリメチロールプロパントリアクリレート …27% イルガキュアー184 … 3% 等をあげることができる。保護層の塗布層の厚さは着色
画素の製造方法によっても異なるが、1μm以上の膜厚
が必要であり、厚さが10μmより厚いと塗布むらの問
題が生じるので1〜5μmとすることが適当である。
【0024】図2には、本発明のカラーフィルターの研
磨装置の側面図の1実施例を示すが、ラッピングテープ
21は供給ロール22から供給側ガイドロール23、研
磨ロール24へと送られ、巻き取り側ガイドロール25
から巻き取りロール26へと送られる。研磨ロール24
の軸の両側には圧力調整装置27が設けられており、ラ
ッピングテープのカラーフィルター面への押しつけ圧力
を調整している。研磨されるカラーフィルター28は、
平滑な載置台29に減圧によって吸着されており、載置
台は所定の速度でラッピングテープの走行方向とは逆方
向へ移動しながらラッピングテープによって研磨が行わ
れる。研磨は、1回に限らずラッピングテープがカラー
フィルター面と接触しないようにしてカラーフィルター
を逆方向へ移動し、再度ラッピングテープと接触して研
磨しても良く、このような操作を複数回繰り返し行って
も良い。
【0025】また、ラッピングテープの幅は研磨すべき
カラーフィルターの幅と同等の大きさであることが好ま
しいが、ラッピングテープの幅がカラーフィルターの幅
と合致しない場合でも問題なく研磨することができる。
【0026】研磨時のラッピングテープの走行速度は1
00〜500mm/分とすることが好ましく、カラーフ
ィルターへの押し当て圧力は1.0〜5.0kg/cm
2 とすることが好ましい。また、カラーフィルターの移
動速度は1000〜2000mm/分とすることが好ま
しい。
【0027】ラッピングテープには0.5〜2.0μm
のアルミナ、カーバイド、ダイヤモンド等の研磨粒子を
分散、付着したものを使用することができるが、研磨粒
子を亀甲状に配置するなどの方法によって、研磨屑を取
り去る機能の大きなラッピングテープ等を使用すること
によって研磨後のカラーフィルターの洗浄を簡単に済ま
せることができる。
【0028】実施例1 大きさ300×400mm、厚さ1.1mmのガラス基
板上にスパッタリングによってクロム膜を成膜した。次
いでフォトレジストを塗布した後に、所定のフォトマス
クを介して露光、現像し、次いでクロム膜をエッチング
してブラックマトリックスを形成した。次に、赤色、緑
色及び青色の顔料を、それぞれ表1に示したような組成
割合で感光性樹脂に分散させて、赤色、緑色及び青色の
着色感光性樹脂を作製する。
【0029】
【表1】
【0030】ブラックマトリックスを形成した基板上
に、赤色感光性樹脂を1.5μmの膜厚になるように塗
布し、その後温度70℃で30分間オ−ブン中で乾燥さ
せ、水銀ランプを用いて露光し、水によるスプレー現像
を1分間行い、赤色画素を形成すべき領域に赤色のレリ
ーフ画像を形成し、さらに150℃で30分間、加熱硬
化させた。同様の工程を繰り返して、緑色画素を形成す
べき領域に緑色のレリーフ画素を形成し、青色画素を形
成すべき領域に青色のレリーフ画素を形成して着色層を
形成した。
【0031】続いて光硬化性アクリレートオリゴマーと
して、アクリレート基の約30%をエポキシ基としたo
−クレゾールノボラックエポキシアクリレート(分子量
1500〜2000)を50重量部、多官能重合性モノ
マーとして、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレー
ト(日本化薬(株)製DPHA)を50重量部混合し、
さらに光重合開始剤としてイルガキュアー(チバガイギ
ー社製)2重量部を混合した配合物を、エチルセロソル
ブアセテート200重量部中に溶解させ、その溶液10
gを用いてスピンコーターで前記着色層上に2.0μm
の厚さで塗布した。
【0032】次いで、基板の周辺部分には光が照射され
ないフォトマスクを配置したプロキシミティーアライナ
ーによって、2.0kWの超高圧水銀ランプによって紫
外線を10秒間照射した。続いて温度23℃の1,2−
ジクロロエタンからなる現像液中に1分間浸漬して、塗
布膜の未硬化部分のみを除去した。
【0033】得られた保護層の表面は着色層の厚さに起
因する凹凸が大きいところでは、1.0μm程度あり、
さらに異物粒子に起因する12μm程度の凸部を有して
いた。次いで保護層の表面をラッピングテープを用いて
研磨した。
【0034】研磨条件を以下に示す。 ラッピングテープ:1.0μmのアルミナ粒子、亀甲状
配置 研磨荷重:3.0kg/cm2 ラッピングテープ走行速度:300mm/分 カラーフィルターの移動速度:1500mm/分 研磨回数:5回 ラッピングを施すことによって保護層の表面の凹凸は
0.9μm以下となり、凸部は3μm以下となった。ラ
ッピング後の保護層表面は0.05μm未満の研磨痕
(スクラッチ傷)が発生しているが、液晶表示モジュー
ルの組み立て後にカラー表示を行った際に実用上の問題
のない程度であった。次いで、カラーフィルター基板
に、液晶駆動用の透明電極をマグネトロンスパッタリン
グ法によって、ITOをターゲットとして基板温度20
0℃において成膜した。
【0035】比較例1 保護層の材料を光重合性アクリル樹脂FVR(富士薬品
(株)製)とした点を除いて実施例1と同様にしてカラ
ーフィルターを製造した。得られた保護層の表面は着色
層の厚さに起因する凹凸が大きいところでは、1.0μ
m程度あり、さらに異物粒子に起因する10μm程度の
凸部を有していた。次いで保護層の表面を実施例1と同
様の条件でラッピングした。
【0036】ラッピングにより、高さ10μmの凸部が
4μmに削られる間に比較的平坦な部分も0.7μm削
り取られ、保護層表面の凹凸が平坦部で1.5μmとな
って膜厚むらが生じるとともに、着色層の一部も削り取
られてしまった。
【0037】
【発明の効果】本発明は、着色画素上に設ける保護層と
して、光重合性アクリレートオリゴマーに一つの分子内
に複数の官能基を有する多官能光重合性アクリレートモ
ノマーを添加した感光性アクリル樹脂、光重合性アクリ
レートオリゴマーとエポキシ樹脂との混合物に多官能光
重合性アクリレートオリゴマーを添加した感光性樹脂、
エポキシアクリレートの一部のアクリレート基がエポキ
シ基である光重合性アクリレートオリゴマーに多官能光
重合性アクリレートオリゴマーを添加した感光性樹脂を
使用し、剛直で硬度が大きな保護層を形成した後に、ラ
ッピングテープによってラッピングしたもので、保護層
に存在する凸部が選択的に研削されるので、平滑な保護
層を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のカラーフィルターの1実施例の製造工
程を示す図。
【図2】本発明に使用するラッピング装置の1実施例を
示す図。
【符号の説明】
1…透明基板、2…ブラックマトリックス、3…着色画
素、4…異物、5…保護層、6…異物、7…凸部、8…
比較的凹凸の少ない部分、9…ITO膜、21…ラッピ
ングテープ、22…供給ロール、23…供給側ガイドロ
ール、24…研磨ロール、25…巻き取り側ガイドロー
ル、26…巻き取りロール、27…圧力調整装置、28
…カラーフィルター、29…載置台
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−51202(JP,A) 特開 平4−51203(JP,A) 特開 平1−193781(JP,A) 特開 平2−275903(JP,A) 特開 昭62−255069(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 5/20 101 G02F 1/1335 505

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明基板上に形成した着色画素上に、少
    なくとも光重合性アクリレートオリゴマーと2官能以上
    の多官能光重合性アクリレートモノマーを含有する光重
    合性樹脂組成物を塗布して硬化させて保護層を有するカ
    ラーフィルターを形成した後、該カラーフィルターを平
    滑な載置台に減圧によって吸着し、次いで保護層の表面
    を走行する研磨粒子を亀甲状に配置したラッピングテー
    プを研磨ロールにより加圧接触させながら研磨すること
    を特徴とするカラーフィルターの製造方法。
  2. 【請求項2】 光重合性樹脂組成物がエポキシ樹脂を含
    有することを特徴とする請求項1記載のカラーフィルタ
    ーの製造方法。
  3. 【請求項3】 光重合性アクリレートオリゴマーがエポ
    キシアクリレートの一部のアクリレート基をエポキシ基
    としたものであることを特徴とする請求項1または2の
    いずれかに記載のカラーフィルターの製造方法。
  4. 【請求項4】 エポキシ基がエポキシアクリレートの前
    駆体のエポキシ基の一部を残留させたものであることを
    特徴とする請求項3記載のカラーフィルターの製造方
    法。
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