JPH101638A - 遮光性塗料組成物および表面に遮光性薄膜を有する基板を製造する方法 - Google Patents

遮光性塗料組成物および表面に遮光性薄膜を有する基板を製造する方法

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JPH101638A
JPH101638A JP17705696A JP17705696A JPH101638A JP H101638 A JPH101638 A JP H101638A JP 17705696 A JP17705696 A JP 17705696A JP 17705696 A JP17705696 A JP 17705696A JP H101638 A JPH101638 A JP H101638A
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light
shielding
resin
thin film
coating composition
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JP17705696A
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English (en)
Inventor
Takeo Tokuda
武雄 徳田
Koshi Tsujimoto
耕嗣 辻本
Toshinobu Yamashita
敏信 山下
Kiyoharu Nakatsuka
木代春 中塚
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Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 LCD用のカラーフィルターなどの遮光性薄
膜に要求される諸特性に優れ、精細な形状の形成が可能
で保存安定性、分散安定性にも優れる遮光性塗料組成
物、および表面に遮光性薄膜を有する高品位な基板を製
造する方法を提供する。 【解決手段】 遮光性材料および高分子材料を含有して
なる遮光性塗料組成物にして、該高分子材料が分子中に
ポリアルキレンオキサイド鎖を有するエポキシ樹脂と
α、βエチレン性不飽和酸との反応により得られる光硬
化性樹脂である塗料組成物を製造し、その遮光性塗料組
成物を用いて基板を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は遮光性塗料組成物お
よびその応用に関する。更に詳しくは、本発明は、特
に、液晶表示素子や撮像素子などに用いられるカラーフ
ィルターの遮光性薄膜の形成に有用な遮光性塗料組成物
およびその応用に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示素子(LCD)などに用いられ
るカラーフィルターにおいて、コントラストや色純度の
向上、あるいは、スイチッング素子などへの光洩れの防
止のために、例えば、透明基板上に形成された赤、緑お
よび青色の各透明着色微細パターンの間隙にブラックマ
トリックスと呼ばれる遮光性薄膜を設けることや、スイ
ッチング素子の上に配置される基板上に不要光を遮る遮
光性薄膜を設けることが知られている。
【0003】近年、LCDの急速な大型化、高精彩化、
生産量の増加などに伴って遮光性薄膜の諸特性や生産性
などに対する要求が一層強まってきている。例えば、高
遮光性であるとともに、塗膜の平坦性や平滑性、基板や
オーバーコート(保護膜)との密着性がよりすぐれるこ
となどの他、最近では、耐熱性、耐水性、耐湿性、耐ア
ルカリ性、耐溶剤性、耐液晶性等の信頼性が一層強く要
望されるようになってきている。
【0004】このような遮光性薄膜を形成する材料とし
ては、金属系および樹脂系材料が主に用いられている。
金属系材料としてはクロム等が、また、樹脂系材料とし
ては、樹脂等の高分子材料とカーボンブラック等の遮光
性材料とを含む塗料組成物が用いられている。しかしな
がら、クロム等の金属材料には、環境汚染の問題、形成
した遮光性薄膜の光反射率が高いという問題、さらには
製造コストが高いといった問題などがあるために、現在
では樹脂系材料が注目されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、特に、
液晶表示素子などに用いられるカラーフィルターの遮光
性薄膜に要求される諸特性が優れ、保存安定性や分散安
定性にも優れる工業的有利な樹脂系材料について鋭意検
討を行い、特定の遮光性塗料組成物を見出して本発明を
完成するに至った。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、遮光性材料お
よび高分子材料を含有し、該高分子材料が分子中にポリ
アルキレンオキサイド鎖を有するエポキシ樹脂の少なく
とも一種とα、βエチレン性不飽和酸の少なくとも一種
とを反応させてなる光硬化性樹脂であることを特徴とす
る遮光性塗料組成物、およびその塗料組成物を用いて表
面に遮光性薄膜を有する基板を製造する方法を提供す
る。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明について、詳細に説
明する。本発明において高分子材料として用いる光硬化
性樹脂は、分子中にポリアルキレンオキサイド鎖を有す
るエポキシ樹脂の少なくとも一種とα、βエチレン性不
飽和酸の少なくとも一種とを反応させることによって容
易に製造することができる。
【0008】分子中にポリアルキレンオキサイド鎖を有
するエポキシ樹脂はそれ自体公知であり、ポリアルキレ
ングリコールジグリシジルエーテル、ビスフェノールの
フェニル基にアルキレンオキサイドを付加して得られる
化合物のジグリシジルエーテル等のジグリシジルエーテ
ル化物を例示することができる。ここでビスフェノール
としては、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビス
フェノールSなどが挙げられ、アルキレンオキサイドと
しては、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、
ブチレンオキサイド等が挙げられる。α、βエチレン性
不飽和酸としては、アクリル酸、メタクリル酸が代表的
に例示される。
【0009】このようなエポキシ樹脂と、α、βエチレ
ン性不飽和酸との反応は、約80〜150℃の温度で、
好ましくは、エーテル類、エステル類などの反応に不活
性な有機溶媒の存在下に行うことができる。
【0010】このようにして得られる光硬化性樹脂の二
重結合量は、遮光性薄膜を形成する際の光硬化性、およ
び形成された遮光性薄膜の特性、とりわけ、カラーフィ
ルターに要求される諸特性に鑑みると、1〜5モル/k
g樹脂であることが望ましい。さらに、光硬化時の工業
的に限られた紫外線照射量を考慮すると、二重結合量
は、2〜4モル/kg樹脂であることがより望ましい。
【0011】このような二重結合量は、α、βエチレン
性不飽和酸の使用量を、分子中にポリアルキレンオキサ
イド鎖を有するエポキシ樹脂1モルに対して、通常、約
0.5〜2モルの範囲から適宜選択することによって得
ることができる。
【0012】本発明で用いる遮光性材料としては、カー
ボンブラック、チタンブラック、黒色酸化鉄などの金属
酸化物、硫化ビスマスなどの金属硫化物およびペリレン
ブラックなどの有機顔料が例示され、これらの1種また
は2種以上の混合物を用いることができる。
【0013】高分子材料として用いる光硬化性樹脂と遮
光性材料との固形分換算重量比は、形成される遮光性薄
膜の諸特性などに鑑み、90〜30:10〜70が好ま
しい。
【0014】また、本発明の塗料組成物は、一般的に使
用されている光重合開始剤を紫外線照射条件に応じて含
有することができる。そのような開始剤としてはベンゾ
イン、ベンゾインメチルエーテルなどのベンゾイン類、
アセトフェノン、2,2−ジメトキン−2−フェニルア
セトフェノン等のアセトフェノン類、2−エチルアント
ラキノン等のアントラキノン類、2,4−ジメチルチオ
キサントン等のチオキサントン類、アセトフェノンジメ
チルケタール等のケタール類などが例示され、その使用
量は、高分子材料として用いる光硬化性樹脂と遮光性材
料との固形分換算重量に対し、0.1〜10重量%が適
当である。
【0015】更に、本発明の塗料組成物には、必要に応
じて光反応性希釈剤、有機溶剤、各種カップリング剤、
重合禁止剤、分散助剤、流展剤、増(低)粘度化剤、充
填剤、などが適宜使用されてもよい。
【0016】本発明の塗料組成物は、これらの各材料
を、常法に従ってロールミル、ボールミル、サンドミ
ル、ビーズミルなどを用いて均一に分散、混合すること
により製造することができる。
【0017】このようにして得られる本発明の遮光性塗
料組成物は、特に、ブラックマトリックスと呼ばれてい
る遮光性薄膜を表面に有する基板の製造に有用である。
このような遮光性薄膜は、赤、緑および青色等の透明着
色微細パターンが形成されていてもよい基板上に、公知
の方法によって形成することができる。すなわち、遮光
性薄膜は、透明着色微細パターンの形成後または形成前
に形成して透明着色微細パターンの間隙に形成してもよ
く、また、透明着色微細パターンとは独立に別の基板上
に形成することもできる。
【0018】例えば、ガラスなどの透明基板上に、印刷
法、フォトリソグラフィー法、電着法などの公知の方法
にしたがって透明着色微細パターンを形成し、次いで、
本発明の塗料組成物を用い、公知の方法で遮光性薄膜を
形成することによって、透明着色微細パターンの間隙に
遮光性薄膜を有する基板を製造することができる。
【0019】具体的には、例えば、特開昭62−247
331号公報に記載された方法にしたがって、透明基板
上に所望の透明着色微細パターンを電着法によって形成
した後、本発明の塗料組成物を、形成した透明着色微細
パターンを覆うように基板上の全面に塗布し、次いで基
板の背面から露光、現像を行うという、所謂、背面露光
法としてよく知られている方法によって、所望の基板を
得ることができる。
【0020】このような背面露光法による場合、従来
は、使用する塗料組成物によっては造膜性が不十分にな
るとか、透明着色微細パターンとの間に隙間が生じる、
あるいは透明着色微細パターンの上にも遮光性薄膜が形
成されるといった種々の問題が発生することがあった
が、本発明の塗料組成物はそのような問題もなく所望の
基板を得ることができることが特徴的である。
【0021】あるいは、特開平7−35920号公報に
記載された方法にしたがって、先ず、窓枠状の遮光性薄
膜を形成し、次いで窓状の透明着色微細パターンを形成
することによっても、所望の基板を得ることができる。
【0022】
【実施例】以下、実施例を示して本発明を更に詳細に説
明する。例中、部および%は、特記しないかぎり、それ
ぞれ重量部、重量%を表す。
【0023】 参考例 1(光硬化性樹脂1の製造) ジエチレングリコールジメチルエーテル 32.6部 エポライト 200P 220.0部 (トリプロピレンオキサイドジグリシジルエーテル、エポキシ当量 220 g/当量、共栄社油脂化学工業(株)製) アクリル酸 72.0部 メトキシハイドロキノン 0.4部 トリエチルベンジルアンモニウムクロライド 0.8部
【0024】攪拌機、温度計、コンデンサーを有する4
ツ口フラスコ内に、、、、およびを投入し、
攪拌下に昇温させ、120°±3℃で酸価が5以下にな
るまで6時間維持した。このようにして、粘調な光硬化
性樹脂1(不揮発樹脂分:90%、二重結合量:3.4
モル/kg樹脂)を得た。
【0025】 参考例 2(光硬化性樹脂2の製造) ジエチレングリコールジメチルエーテル 46.2部 エポライト 3002 326.0部 〔プロピレンオキサイド変性ビスフェノールAのジグリシジルエーテル、エ ポキシ当量 326g/当量、共栄社油脂化学工業(株)製〕 アクリル酸 72.0部 メトキシハイドロキノン 0.6部 トリエチルベンジルアンモニウムクロライド 1.2部
【0026】攪拌機、温度計、コンデンサーを有する4
ツ口フラスコ内に、、、、およびをフラスコ
内に投入し、攪拌下に昇温させ、120°±3℃で酸価
が5以下になるまで6時間維持した。このようにして、
粘調な光硬化性樹脂2(不揮発樹脂分:90%、二重結
合量:2.5モル/kg樹脂)を得た。
【0027】実施例1 光硬化性樹脂1 50部 ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 20部 プロピレングリコールモノメチルエーテル 100部 スペッシャル ブラック 100 30部 〔カーボンブラック、デグサ(株)製〕 A−1120 2部 〔シランカップリング剤、日本ユニカー(株)製〕 イルガキュア907 1部 〔光開始剤、チバ・ガイギー(株)製〕
【0028】、、及びの混合物を、ガラスビー
ズ〔EGB−503MM、東芝バロティーニ(株)製〕
で5時間分散し、分散物を更にロールミルで分散処理
し、次いで、及びを添加して遮光性塗料組成物を得
た。
【0029】得られた塗料組成物を、厚さ1.1mmの
ガラス基板の全面にスクリーン印刷により塗布した。9
0℃×10分予備乾燥後、露光部巾20μm、遮光部巾
80μmのストライプパターンを有するマスクを介し、
装置としてUVC−5039〔ウシオ電機(株)製〕を
使用して紫外線照射した。露光条件は、80W/cm、
高さ240mm、コンベアスピード1200mm/分で
あった。露光後、ブチルセロソルブに室温で30分浸漬
した。次いで、脱イオン水にて洗浄し、洗浄水が清澄に
なったことを確認後、イソプロパノールに浸漬揺動し、
200℃で60分焼付乾燥した。
【0030】このようにして、ガラス基板上に、膜厚が
1μm であって、所定の安定した形状を有し、高遮光性
かつ高硬度でカラーフィルターに要求される諸特性にも
優れた遮光性薄膜を得た。また、上記で得た遮光性塗料
組成物を冷暗所に一ヵ月間保存した後も劣化が認められ
ず保存安定性も優れるものであった。
【0031】実施例2 実施例1を繰り返して行った。ただし、実施例1におけ
るおよびとして、それぞれ、光硬化性樹脂2 50
部および13M〔チタンブラック、三菱マテリアル
(株)製〕 50部を用い、は用いずに行って、遮光
性塗料組成物を得た。引き続き、実施例1と同様にし
て、塗布、予備乾燥、露光、現像および洗浄を行うこと
によって、ガラス基板上に、膜厚が1μm であって、所
定の安定した形状を有し、高遮光性かつ高硬度でカラー
フィルターに要求される諸特性にも優れた遮光性薄膜を
得た。また、上記で得た遮光性塗料組成物を冷暗所に一
ヵ月間保存した後も劣化が認められず保存安定性も優れ
るものであった。
【0032】
【発明の効果】本発明によって、高遮光性であるととも
に、塗膜の平坦性や平滑性、基板やオーバーコート(保
護膜)との密着性が優れ、耐熱性、耐水性、耐湿性、耐
アルカリ性、耐溶剤性、耐液晶性等の信頼性が高く、精
細な所定の形状を有する遮光性薄膜を、その形成方法に
かかわらず形成することができるために、特に、LCD
用のカラーフィルターの遮光性薄膜の形成に有用で、保
存安定性、分散安定性にも優れた遮光性塗料組成物が工
業的有利に提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08F 299/02 MRV C08F 299/02 MRV (72)発明者 中塚 木代春 兵庫県尼崎市南塚口町6丁目10番73号 神 東塗料株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 遮光性材料および高分子材料を含有し、
    該高分子材料が分子中にポリアルキレンオキサイド鎖を
    有するエポキシ樹脂の少なくとも一種とα、βエチレン
    性不飽和酸の少なくとも一種とを反応させてなる光硬化
    性樹脂であることを特徴とする遮光性塗料組成物。
  2. 【請求項2】 光硬化性樹脂の二重結合量が1〜5モル
    /kg樹脂である請求項1に記載の塗料組成物。
  3. 【請求項3】 遮光性材料がカーボンブラック、チタン
    ブラック、金属酸化物、金属硫化物および有機顔料から
    選ばれる少なくとも1種である請求項1または2に記載
    の塗料組成物。
  4. 【請求項4】 高分子材料と遮光性材料との重量比が9
    0〜30:10〜70である請求項1〜3のいずれかに
    記載の組成物。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の塗料組
    成物を用い基板の表面に遮光性薄膜を形成することを特
    徴とする表面に遮光性薄膜を有する基板を製造する方
    法。
JP17705696A 1996-05-23 1996-06-17 遮光性塗料組成物および表面に遮光性薄膜を有する基板を製造する方法 Pending JPH101638A (ja)

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TW086106834A TW455623B (en) 1996-05-23 1997-05-21 Light-screening coating composition, substrate and process for producing the substrate
KR1019970019904A KR980002169A (ko) 1996-05-23 1997-05-22 차광성 도포 조성물 및 이의 사용 방법
CN97105440A CN1167793A (zh) 1996-05-23 1997-05-23 滤光涂料组合物及其用途

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2004302097A (ja) * 2003-03-31 2004-10-28 Dainippon Printing Co Ltd 光学素子
JP2006337707A (ja) * 2005-06-02 2006-12-14 Taiyo Ink Mfg Ltd 感光性ペースト及びそれを用いて形成した焼成物パターン
EP2112182A1 (en) * 2008-04-25 2009-10-28 FUJIFILM Corporation Polymerizable composition, light-shielding color filter, black curable composition, light-shielding color filter for solid-state image pickup device and method of producing the same, and solid-state image pickup device
US8341135B2 (en) 2004-09-07 2012-12-25 Interman Corporation Information search provision apparatus and information search provision system

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