JPH07330866A - アルカリ現像型光硬化性樹脂およびその樹脂を含有するカラーフィルターのブラックマスク用光硬化性樹脂組成物 - Google Patents

アルカリ現像型光硬化性樹脂およびその樹脂を含有するカラーフィルターのブラックマスク用光硬化性樹脂組成物

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JPH07330866A
JPH07330866A JP14260994A JP14260994A JPH07330866A JP H07330866 A JPH07330866 A JP H07330866A JP 14260994 A JP14260994 A JP 14260994A JP 14260994 A JP14260994 A JP 14260994A JP H07330866 A JPH07330866 A JP H07330866A
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JP
Japan
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resin
black mask
color filter
photocurable resin
photosetting
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JP14260994A
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Inventor
Akira Kubo
晟 久保
Takeo Tokuda
武雄 徳田
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Shinto Paint Co Ltd
Original Assignee
Shinto Paint Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 カラーフィルター用ブラックマスクに要求さ
れるガラス板上への良好な密着性を有し、十分なOD値
を有し、精細な形状の形成が可能なアルカリ水現像型光
硬化性樹脂を得る。 【構成】 アルキレンオキサイド変性されたビスフェノ
ールのジグリシジルエーテル化物をα、βエチレン性不
飽和酸及び多塩基酸でエステル化してなり、好ましく
は、酸価が20〜200mgKOH/g樹脂であり、且
つ、二重結合量が1.5〜5モル/kg樹脂である樹
脂。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特に、液晶表示装置用
カラーフィルターのブラックマスクの形成に有用なアル
カリ現像型光硬化性樹脂およびその樹脂と光反応性希釈
剤を含有する光硬化型樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、液晶を利用した表示装置(LC
D)は、いわゆるポケットテレビ等に使われてきたが、
近年大型化、大画面化が急速に進められている。画質も
TN液晶からSTN液晶やTFTに代表されるアクティ
ブ駆動素子の開発でCRTに迫るものが商品化されてい
る。カラー表示装置の画質向上と生産性の改善について
様々な検討が行われているが、光リーク防止および画質
向上(見かけのコントラスト)のためのブラックマスク
と呼ばれる遮光性などを有する機能性塗膜の形成方法が
重要な問題として挙げられる。LCDのカラー化に使用
されるカラーフィルターは、通常、ガラスなどの透明基
板およびその上に形成された複数の着色塗膜とその間隙
を埋めるブラックマスクによって構成されている。この
ようなブラックマスクの形成方法として、例えば、透明
基板上に形成された透明な導電性回路の上に、電着法に
よって着色塗膜または遮光性プレコート膜を形成した
後、該透明基板の全面に遮光性のネガ型フォトレジスト
塗膜を形成し、次いで、該透明基板の背面から露光、現
像を行うことによって所望のブラックマスクを形成する
方法(特開昭62−160421号公報、同62−24
7331号公報)などが注目されている。
【0003】
【発明が解決しようとする問題点】しかしながら、LC
Dの急速な大型化、大画面化、生産量の増加などに伴っ
てカラーフィルターのブラックマスクの諸特性や生産性
などに対する要求も一層強まってきている。例えば、ブ
ラックマスクの遮光性については、例えば1μm厚のO
D値(オプティカル デンシティー値=−log10T、
T:波長が550nmにおける透過率)が2以上である
こと、ブラックマスクの平坦性や透明基板との密着性が
よりすぐれること、また、ブラックマスクの形成工程で
行われる現像は環境衛生上などの観点からアルカリ水現
像型であることなどが強く要望されている。本発明者ら
はこのような諸要求を満足するために、ブラックマスク
形成用の塗料組成物において展色材として使用される光
硬化性樹脂に着目し、鋭意検討した結果、本発明を完成
するに至った。
【0004】
【問題点を解決するための手段】本発明は、アルキレン
オキサイド変性されたビスフェノールのジグリシジルエ
ーテル化物をα、βエチレン性不飽和酸及び多塩基酸で
エステル化してなるアルカリ現像型光硬化性樹脂および
その樹脂を含有してなる光硬化性樹脂組成物を提供す
る。
【0005】以下、本発明について、詳細に説明する。
本発明の光硬化性樹脂を製造するために使用することが
できるビスフェノールとしては、ビスフェノールA、ビ
スフェノールF、ビスフェノールSなどが挙げられる
が、ビスフェノールAが最も一般的であり、工業的に有
利である。アルキレンオキサイドとしては、エチレンオ
キサイド、プロピレンオキサイドなどが例示され、これ
らの中、ブラックマスクの諸特性の観点からはプロピレ
ンオキサイドが好ましい。α、βエチレン性不飽和酸と
しては、(メタ)アクリル酸が代表的に例示される。ま
た、多塩基酸としては、コハク酸、マレイン酸、フタル
酸などが例示される。これらの多塩基酸は、好ましく
は、酸無水物の形で使用される。
【0006】本発明の光硬化性樹脂を製造するために出
発原料として使用するアルキレンオキサイド変成された
ビスフェノールのジグリシジルエーテル化物は公知の方
法で製造することができ、例えば、エポライト#300
2〔共栄社油脂化学工業(株)製〕などの市販品の中か
ら適宜選択して用いてもよい。本発明の光硬化性樹脂は
アルキレンオキサイド変成されたビスフェノールのジグ
リシジルエーテル化物に、α、βエチレン性不飽和酸お
よび多塩基酸を、好ましくはこの順序で反応させること
によって容易に製造することができる。アルキレンオキ
サイド変成されたビスフェノールのジグリシジルエーテ
ル化物と、α、βエチレン性不飽和酸および多塩基酸と
の反応は、それぞれ、約100〜150℃、約50〜1
50℃の温度で、好ましくは、エーテル類、エステル類
などの反応に不活性な有機溶媒の存在下に行うことがで
きる。
【0007】このようにして得られる本発明の光硬化性
樹脂は、特に、カラーフィルターのブラックマスク形成
用の展色材として有用である。ブラックマスク形成工程
における露光、現像時の光硬化性、アルカリ水可溶性、
形成されたブラックマスクの表面平坦性、耐水性、耐ア
ルカリ性などの諸特性に鑑み、本発明の光硬化性樹脂の
酸価および二重結合量は、それぞれ、20〜200mg
KOH/g樹脂および1.5〜5モル/kg樹脂である
ことが望ましい。。工業的に限られた紫外線照射量を考
慮するとき、二重結合量は、更に望ましくは2〜4モル
/kg樹脂である。また、現像時に工業的に多用されて
いるアルカリ水、例えば3〜5重量%のNaOH水溶
液、3〜5重量%のNa2 CO3 水溶液、ジエタノール
アミンの1〜10重量%水溶液、テトラメチルアンモニ
ウムハイドライドの1〜5重量%水溶液などで現像され
る場合、酸価は20〜100mgKOH/g樹脂が更に
望ましい。
【0008】このような酸価および二重結合量は、アル
キレンオキサイド変成されたビスフェノールのジグリシ
ジルエーテル化物と反応させるα、βエチレン性不飽和
酸および多塩基酸の使用量を、アルキレンオキサイド変
成されたビスフェノールのジグリシジルエーテル化物1
モルに対して、それぞれ、通常、約1〜3.5モルおよ
び約0.1〜3モルの範囲から適宜選択することによっ
て得ることができる。
【0009】本発明の光硬化性樹脂組成物は、上記のと
おり製造した光硬化性樹脂に光反応性希釈剤を混合して
得られる。光反応性希釈剤としては、該光硬化性樹脂組
成物の光重合性を損なわず、むしろ増加させ、且つブラ
ックマスク用塗料組成物を調製する際に、黒色顔料等を
常法にしたがってロール分散、ビーズ分散するときの粘
性調整剤の役割を果たすものであることが望ましい。
【0010】このような光反応性希釈剤としては、具体
的には、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、
トリメチロールプロパントリ(メタ)アクレート、ジペ
ンタエリストールヘキサ(メタ)アクリレート、ジビニ
ルベンゼンなどの多官能単量体、(メタ)アクリル酸ブ
チル、(メタ)アクリル酸2エチルヘキシル、スチレン
などの単量体が挙げられる。これらの反応性希釈剤の使
用量は、光硬化性樹脂100重量部に対して100重量
部以下が好ましく、100重量部を越えるときは、該希
釈剤が低分子であることからブラックマスクに必要な耐
薬品性が得られず、又、OD値を得るための顔料分散性
が不足し、また、ガラス等の透明性基板への密着性が劣
ることがあるので望ましくない。
【0011】また、本発明組成物は、一般的に使用され
ている光重合開始剤を紫外線照射条件に応じて含有する
ことができる。そのような開始剤としてはベンゾイン、
ベンゾインメチルエーテルなどのベンゾイン類、アセト
フェノン、2,2−ジメトキン−2−フェニルアセトフ
ェノン等のアセトフェノン類、2−エチルアントラキノ
ン等のアントラキノン類、2,4−ジメチルチオキサン
トン等のチオキサントン類、アセトフェノンジメチルケ
タール等のケタール類などが例示され、その使用量は、
該組成物に対し、0.1〜10重量%が適当である。
【0012】更に、本発明の光硬化性樹脂組成物には、
常法にしたがって、例えば、トルエン、キシレン、酢酸
ブチル、メチルイソブチルケトン、エチレングリコール
モノブチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエ
ーテル、酢酸エチレングリコールモノエチルエーテルな
ど、炭化水素系、ケトン系、グリコール系などの各種溶
剤が非反応性希釈剤として、その他各種シランカップリ
ング剤、重合禁止剤、流展剤、増(低)粘度化剤、他の
充填剤、顔料などが適宜使用されてもよい。
【0013】本発明の光硬化性樹脂およびその樹脂を含
有する光硬化性樹脂組成物は、とりわけ、LCD用カラ
ーフィルターのブラックマスク形成に有用であり、光硬
化性に優れ、ガラス板等の透明性基板に対する密着性も
優れ、高いOD値を発揮するための黒色顔料等の分散性
が良好であり、露光、現像による精細なブラックマスク
の形状の作成が可能であるなど種々の優れた特性を有す
るものである。
【0014】
【実施例】以下、実施例を示して本発明を更に詳細に説
明する。 実施例 1 攪拌機、温度計、コンデンサーを有する4ツ口フラスコ
を準備した。 ジエチレングリコールジメチルエーテル 51.2重量部 エポライト#3002 326.0重量部 (プロピレンオキサイド変性ビスフェノールAのジグリシジルエーテル、エポ キシ当量326g/当量、共栄社油脂化学工業(株)製) アクリル酸 72.0重量部 ハイドロキノン 0.4重量部 トリエチルベンジルアンモニウムクロライド 0.4重量部 無水コハク酸 50.0重量部 、、、およびをフラスコ内に投入し、攪拌下
に昇温させ、120°±3℃で酸価が5以下になるまで
6時間維持した。その後、90℃に冷却し、を投入
し、90°±5℃で2時間維持した。不揮発樹脂分:9
0重量%、二重結合量:2.2モル/kg樹脂、酸価:
64mgKOH/g樹脂なる特性を持つ粘調な樹脂を得
た。
【0015】実施例 2 実施例 1で得た樹脂 36重量部 ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 8重量部 酢酸エチレングリコールモノエチルエーテル 100重量部 カーボン黒〔MA−100、三菱化成(株)製〕 60重量部 シランカップリング剤〔A−1120、日本ユニカー(株)製〕2重量部 光開始剤(イルガキュア907、チバ・ガイギー(株)製) 1重量部 、、、を混合し、ガラスビーズ(EGB−50
3MM東芝バロティーニ(株)製)で5時間分散し,次
いで、、を添加してブラックマスク用黒色顔料含有
光硬化性樹脂組成物を得た。
【0016】参考例 厚さ1.1mmのガラス基板に、ロールコーターにより
実施例2で得られた樹脂組成物を塗布し、70℃×10
分予備予備乾燥後、露光部がストライプ巾20μm、遮
光部がストライプ巾80μmになるようなマスクを使用
して紫外線照射した。装置としてUVC−5039〔ウ
シオ電機(株)製〕を使用し、照射露光条件は、80W
/cm、高さ240mm、コンベアスピード1200m
m/分であった。露光後、3重量%Na2 CO3 水に室
温で30分浸漬した。次いで、脱イオン水にて洗浄し、
洗浄水が清澄になったことを確認後、イソプロパノール
に浸漬揺動し、200℃で60分焼付乾燥した。得られ
たカラーフィルター用ブラックマスクの品質は表1のと
おり良好であった。
【0017】
【表1】

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルキレンオキサイド変性されたビスフ
    ェノールのジグリシジルエーテル化物をα、βエチレン
    性不飽和酸及び多塩基酸でエステル化してなるアルカリ
    現像型光硬化性樹脂。
  2. 【請求項2】 該光硬化性樹脂の酸価が20〜200m
    gKOH/g樹脂である請求項1に記載の樹脂。
  3. 【請求項3】 該光硬化性樹脂の二重結合量が1.5〜
    5モル/kg樹脂である請求項1に記載の樹脂。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の樹脂および光反応性希
    釈剤を含有してなる光硬化性樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の樹脂および光反応性希
    釈剤を含有してなるカラーフィルターのブラックマスク
    用光硬化性樹脂組成物。
JP14260994A 1994-05-31 1994-05-31 アルカリ現像型光硬化性樹脂およびその樹脂を含有するカラーフィルターのブラックマスク用光硬化性樹脂組成物 Pending JPH07330866A (ja)

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