JP2009098499A - カラーフィルタおよびその製造方法 - Google Patents

カラーフィルタおよびその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2009098499A
JP2009098499A JP2007271278A JP2007271278A JP2009098499A JP 2009098499 A JP2009098499 A JP 2009098499A JP 2007271278 A JP2007271278 A JP 2007271278A JP 2007271278 A JP2007271278 A JP 2007271278A JP 2009098499 A JP2009098499 A JP 2009098499A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
region
liquid crystal
color filter
substrate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2007271278A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomonobu Sumino
友信 角野
Atsuko Chigira
敦子 千吉良
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP2007271278A priority Critical patent/JP2009098499A/ja
Publication of JP2009098499A publication Critical patent/JP2009098499A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Optical Filters (AREA)
  • Liquid Crystal (AREA)

Abstract

【課題】透過型表示装置と同等の色再現範囲を有し、光漏れがなく高コントラストな半透過型液晶表示装置を実現するカラーフィルタを提供する。
【解決手段】カラーフィルタ1は、透明な基板9上に、着色層7、保護層5、マルチギャップ層3を順に積層してなる。液晶表示装置で、反射領域となる第2領域では、透過領域となる第1領域よりも、着色層7の厚さを薄くし、液晶セルの間隔を狭めるマルチギャップ層3を設ける。着色層7をマルチギャップ層3より先に形成することで、着色層7は端部を有さず、液晶分子と接するマルチギャップ層3にのみ端部8を有し、非表示領域が小さい。そのため、カラーフィルタ1を用いる液晶表示装置は、高コントラストな半透過型液晶表示装置となる。
【選択図】図1

Description

本発明は、液晶表示装置に適するカラーフィルタ等に関するものである。
屋外での視認性を実現するために、半透過型液晶表示装置が用いられている。半透過型液晶表示装置は、1画素中に、透過領域と反射領域を有するものである(例えば、特許文献1参照)。
図6を用いて、半透過型液晶表示装置の従来例を説明する。図6は、従来の半透過型の液晶表示装置100の断面の、電子回路やTFT等の素子を省略した模式図である。液晶表示装置100は、主にカラーフィルタ101と、液晶セル108、基板113とバックライトユニット115が順に設けられて形成されている。
カラーフィルタ101は、透明な基板102に、断面台形状のマルチギャップ層103と、その上にコーティングされ、画素に対応してパターニングされた着色層107が設けられている。更にその上には、透明電極106を設けている。着色層107と別の色の着色層107の間には、ブラックマトリクス105を設け、コントラストを向上させている。透明な基板113には、透明電極109が画素に対応して設けられ、透明電極109の一部分には反射電極111が設けられている。透明電極106と透明電極109および反射電極111の間に電圧を印加することで、液晶セル108に電圧を印加し、液晶分子117の配向を制御する。また、基板113の後ろ側には、バックライトユニット115が設けられている。バックライトユニット115と基板113の間には偏光板114が設けられ、基板102には、偏光板112が設けられている。
液晶表示装置100は、反射電極111を有する反射領域と、反射電極111を有しない透過領域からなる。透過領域では、バックライトユニット115から発生した光は、偏光板114、基板113、透明電極109、液晶セル108、透明電極106、着色層107、基板102、偏光板112を通り、液晶表示装置100の外部に到達する。また、反射領域では、液晶表示装置100の外部から入射した光が、偏光板112、基板102、マルチギャップ層103、着色層107、透明電極106、液晶セル108を通過し、反射電極111で反射し、更に再び、液晶セル108、透明電極106、着色層107、マルチギャップ層103、基板102、偏光板112を通り、液晶表示装置100の外部に到達する。
このように、1画素中に反射領域と透過領域を設けることで、明るい屋外では反射領域による表示を、屋内では透過領域による表示を観察することができ、半透過型液晶表示装置は、屋外でも屋内でも使用することができる。
反射領域においては、光は、着色層107と液晶セル108を2回通過する。そのため、反射領域に相当する部分の着色層107と液晶セル108の厚みを、透過領域におけるそれらより薄くすることで、反射領域における色再現範囲を透過型と同等にしている。特に、液晶セル108は、透過領域の半分の厚さである(例えば、非特許文献1参照)。
特開2004−102243号公報 藤森孝一、外2名、「高透過アドバンストTFT−LCD技術」、シャープ技報、シャープ株式会社、2003年4月、通巻第85号、p.34―37
しかしながら、図6に示す液晶表示装置100においては、液晶セル108内の液晶分子117の配向は、着色層107および透明電極106の形状に大きく影響を受ける。なお、透明電極106は、実際には着色層107の10分の1から5分の1程度の厚さで、着色層107と同様の表面形状を持つため、図7、図8においては図示しない。図7(a)に示すように、着色層107aと着色層107bの境目には、着色層間段差116が存在し、着色層間段差116における液晶分子117の配向は、平坦部における配向とは異なってしまう。そのため、着色層間段差116において光漏れが生じ、液晶表示装置100のコントラストが低下してしまう。
図7(b)に示すように、着色層間段差116における液晶配向の乱れを防ぐために、着色層107a、107bの上に保護層119を形成する。平坦な保護層119が液晶分子117に接することで、液晶分子117の配向に乱れは生じない。
また、図8に示すように、カラーフィルタ101の透過領域と反射領域の間には、端部118、120が存在する。端部118、120を透過する光は,平坦部とは異なる方向へ屈折される。そのため、端部118、120の領域は、透過および反射のどちらの表示にも寄与せず、非表示領域と呼ばれる。また、着色層107と接する液晶分子117は、着色層107の平坦部上の液晶分子117−1と、着色層107の端部120上の液晶分子117−2では、配向が異なる。そのため、非表示領域では液晶分子117−2により光漏れが生じ、液晶表示装置100のコントラストが低下してしまう。
以上のとおり、着色層間段差および、非表示領域によってコントラストの低下が引き起こされる。
本発明は、前述した問題点に鑑みてなされたもので、その目的とすることは光漏れのない高コントラストな液晶表示装置を実現するカラーフィルタを提供することである。
前述した目的を達成するために、第1の発明は光透過性の基板と、第1領域と、前記第1領域より膜厚が薄い第2領域とを有し、前記基板の上に形成された、特定の色の光を透過する着色層と、前記着色層上に形成された保護層と、前記保護層上の、前記着色層の第2領域に対応する箇所に形成された、マルチギャップ層と、を有することを特徴とするカラーフィルタである。
第2の発明は、光透過性の基板上に、第1領域と、前記第1領域より膜厚が薄い第2領域とを有する着色層を形成する工程(a)と、前記着色層上に保護層を形成する工程(b)と、前記保護層上の、前記着色層の第2領域に対応する箇所にマルチギャップ層を形成する工程(c)と、を有することを特徴とするカラーフィルタの製造方法である。
第3の発明は、光透過性の基板上に、第1領域と、前記第1領域より膜厚が薄い第2領域とを有する着色層を形成する工程(d)と、前記着色層の第1領域上に保護層を、前記着色層の第2領域上にマルチギャップ層を、形成する工程(e)と、を有することを特徴とするカラーフィルタの製造方法である。
また、前記工程(e)において、基板上に半透明膜と遮光膜、もしくはスリット部および/またはドット状の孔を有する遮光膜を有するマスクを用いることが好ましい。
本発明により、光漏れのない、高コントラストな液晶表示装置を実現するカラーフィルタを提供可能である。
以下図面に基づいて、本発明の実施形態を詳細に説明する。
第1の実施形態に係るカラーフィルタ1について説明する。
図1は、カラーフィルタ1を示す図であり、図2はカラーフィルタ1とそれに接する液晶分子6を示す図である。基板9の上に着色層7が形成され、更にその上に保護層5が形成されている。保護層5の上に、マルチギャップ層3が形成されており、マルチギャップ層3は、着色層7の第2領域上に形成されている。また、液晶分子6は、マルチギャップ層3および保護層5に接する。
着色層7は、第1領域と、第1領域より膜厚の薄い第2領域を有しており、第1領域は主に透過領域に、第2領域は主に反射領域に対応する。透過領域においては、光は着色層7を1回のみ通過するが、反射領域においては、光は着色層7を2回通過する。このとき、反射領域と透過領域において、表示される色が変わらないように、第2領域の膜厚を薄くし、色の濃さを薄くしている。
基板9は、一般にカラーフィルタに用いられる基板を使用することができる。例えば、ホウ珪酸ガラス、アルミノホウ珪酸ガラス、無アルカリガラス、石英ガラス、合成石英ガラス、ソーダライムガラス、ホワイトサファイアなどの可撓性のない透明なリジット材、あるいは、透明樹脂フィルム、光学用樹脂フィルムなどの可撓性を有する透明なフレキシブル材を用いることができる。前記フレキシブル材としては、ポリメチルメタクリレート等のアクリル、ポリアミド、ポリアセタール、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、トリアセチルセルロース、シンジオタクティック・ポリスチレン、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、フッ素樹脂、ポリエーテルニトリル、ポリカーボネート、変性ポリフェニレンエーテル、ポリシクロヘキセン、ポリノルボルネン系樹脂、ポリサルホン、ポリエーテルサルホン、ポリアリレート、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、熱可塑性ポリイミド等からなるものを挙げることができるが、一般的なプラスチックからなるものも使用可能である。特に、無アルカリガラスは、熱膨脹率の小さい素材であり、寸法安定性および高温加熱処理における特性に優れている。
着色層7は、カラーフィルタに用いられる着色層であり、顔料を含んだ感光性樹脂組成物である。感光性樹脂としては、ポジ型およびネガ型のいずれも用いることができる。ポジ型レジスト材料としては特に限定されるものではなく、例えばノボラック樹脂をベース樹脂とした化学増幅型レジスト等が挙げられる。また、ネガ型レジスト材料としては特に限定されるものではなく、例えば架橋型樹脂をベースとした化学増幅型レジストやアクリル系樹脂をベースとした光硬化型レジスト、具体的にはポリビニルフェノールに架橋剤を加え、さらに酸発生剤を加えた化学増幅型レジストやアクリル系共重合樹脂、多官能アクリレートモノマーおよび光重合開始剤を含有する紫外線硬化型レジスト等が挙げられる。本実施の形態においては、ネガ型感光性樹脂を用いた場合を説明する。
特に、感光性樹脂として、メタクリル酸メチル−スチレン−アクリル酸共重合体を32重量部、エポキシ樹脂を18重量部、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートを42重量部、イルカギュア907(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製)を8重量部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを300重量部混合した組成物を用いることが好ましい。
保護層5は、感光性樹脂よりなり、着色層7を構成する感光性樹脂と同様のものが使われる。保護層5は、オーバーコート層とも呼ばれ、赤色、緑色、青色の各着色層間段差による液晶分子の配向の乱れを防止する。
マルチギャップ層3は、感光性樹脂からなり、着色層7を構成する感光性樹脂と同様のものが使われる。マルチギャップ層3により、透過領域と反射領域の、液晶セルを通過する光の経路を等しくし、位相差値を一定にすることができる。
図2に示すように、マルチギャップ層3と保護層5が液晶分子6に接する。保護層5上と、マルチギャップ層3の頂部の平坦部の上では、液晶分子6−1の配向は乱されないが、端部8の上においては、端部8の影響を受け、液晶分子6−2の配向は乱され、液晶分子6−1と液晶分子6−2の配向は異なる。
第1の実施の形態に係るカラーフィルタ1の製造方法を説明する。図3は、カラーフィルタ1の製造工程を示す図である。
まず、図3(a)に示すように、基板9の上に、着色層7を形成する。着色層7の形成は、顔料を含む感光性樹脂を塗布することにより行われる。感光性樹脂の塗布方法としては、例えばスピンコート法、キャスティング法、ディッピング法、バーコート法、ブレードコート法、ロールコート法、グラビアコート法、フレキソ印刷法、スプレーコート法、ダイコート法等を挙げられる。
次に、図3(a)に示すように、透明部13と半透明部15を有するマスク11を用いて露光する。透明部13は、光17を通し、半透明部15においては光17の強度を減らして透過させる。そのため、図3(b)に示すように、着色層7に、ネガ型感光性樹脂を用いることで、露光量が多い透明部13に対応する部分に厚い第1領域が、露光量の少ない半透明部15に対応する部分に薄い第2領域が形成される。
次に、図3(c)に示すように、着色層7の全体の上に、保護層5を形成し、露光や加熱などを行うことで、保護層5の樹脂の重合を進め、硬化させる。次の工程で保護層5が溶解しないようにするためである。更に、図3(d)に示すように、保護層5の上に透明樹脂層27を成膜する。
保護層5と透明樹脂層27は、着色層7の形成と同様の方法で形成される。
次に、図3(d)に示すように、マスク21を用いて、透明樹脂層27に露光し、パターニングを行う。透明樹脂層27に、ネガ型感光性樹脂を用いることで、図3(e)に示すように、透明部25に対応する場所では、樹脂の重合が進み、マルチギャップ層3が形成され、遮光部23に対応する場所では、樹脂の重合が進まないため、現像の際に、樹脂が溶け出し、何も残らない。よって、保護層5の上に、マルチギャップ層3が形成され、カラーフィルタ1が形成される。
第1の実施の形態によれば、図2に示すカラーフィルタ1は、図8に示したカラーフィルタ101に比べて、非表示領域が小さい。カラーフィルタ101において、着色層107はマルチギャップ層103の上に形成されており、液晶分子117が接触する着色層107の端部120は、塗布工程の特徴からマルチギャップ層103の端部118に比べて大きくなる。一方、第1の実施の形態によれば、着色層7を形成した後にマルチギャップ層3を形成するので、液晶分子6が接触する部分のマルチギャップ層3の端部8は、着色層107の端部118および120を合わせた領域より少ない。そのため、カラーフィルタ1は、カラーフィルタ101に比べて非表示領域が小さくなる。
また、第1の実施の形態によれば、カラーフィルタ1は、保護層5を有するため、図7に示した従来例のような着色層間段差はなく、液晶の配向の乱れは起きない。
また、第1の実施の形態に係るカラーフィルタ1は、従来例におけるカラーフィルタ101と同様に、反射領域において、マルチギャップ層3を持ち、着色層7の膜厚が透過領域における着色層7よりも薄いため、高い色再現性を有する液晶表示装置を実現可能である。
次に、第2の実施形態について説明する。
図4は、第2の実施形態に係るカラーフィルタ2の製造工程を示す図である。図4(d)と図1を比べたとおり、カラーフィルタ1とカラーフィルタ2は、異なる製造工程により製造された、同じ構造を持つカラーフィルタである。以下の実施形態で第1の実施形態に係るカラーフィルタ1と同一の様態を果たす要素には同一の番号を付し、重複した説明は避ける。
図4(a)および図4(b)は、図3(a)および図3(b)と同じ工程により、基板9の上に着色層7が形成される。
次に、図4(c)に示すように、透明樹脂層34を形成する。透明樹脂層34は、透明樹脂層27よりも保護層5に相当する分だけ厚い。透明樹脂層34は、透明樹脂層27と同様の方法で形成する。
次に、図4(c)に示すように、透明部31と半透明部33を有するマスク29を用いて、透明樹脂層34を感光する。透明樹脂層34は、露光量に応じて、重合し、露光がより多く行われた場所はより厚く、露光がより少なく行われた場所はより薄くなり、透明樹脂層34を現像すると、図4(d)に示すように、保護層45とマルチギャップ層43を形成する。
図4(c)において用いられる、マスク29は、透明部31と半透明部33を有するマスクであればよく、図5(a)と図5(b)に示すマスク36、マスク40を用いることができる。
また、マスク11は、基板35上に半透明膜37と遮光膜39を有するマスクを用いることができ、マスク21は、基板35上に遮光膜39を有するマスクを用いることができる。
図5(a)は、マスク36を示す図である。マスク36は、透明な基板35の上に半透明膜37と遮光膜39を有する。基板35上に何の膜も有さない箇所が透明部に、基板35上に半透明膜37のみを有する箇所が半透明部に、基板35上に遮光膜39を有する箇所が遮光部となる。
基板35に用いられる透明基板は、基板9に用いられる基板を用いることができる。
遮光膜39は、実質的に露光光を透過しないものであり、露光波長における平均透過率が0.1%以下であることが好ましい。このような遮光膜としては、一般にフォトマスクに用いられる遮光膜を用いることができ、例えばクロム、酸化クロム、窒化クロム、酸化窒化クロム、モリブデンシリサイド、タンタル、アルミニウム、ケイ素、酸化ケイ素、酸化窒化ケイ素などの膜が挙げられる。中でも、クロム、酸化クロム、窒化クロム、酸化窒化クロム等のクロム系膜が好適に用いられる。このようなクロム系膜は、最も使用実績があり、コスト、品質の点で好ましいからである。このクロム系膜は、単層であってもよく、2層以上が積層されたものであってもよい。
遮光膜39の膜厚としては、特に限定されるものではなく、例えばクロム膜の場合には50nm〜150nm程度とすることができる。
遮光膜39の成膜方法としては、例えばスパッタリング法、イオンプレーティング法、真空蒸着法などの物理蒸着法(PVD)が用いられる。
半透明膜37は、特に限定されるものではなく、例えばクロム、モリブデンシリサイド、タンタル、アルミニウム、ケイ素等の酸化物、窒化物、炭化物などの膜が挙げられる。半透明膜37および遮光膜39を同一エッチング設備、工程でパターニングし得るという利点から、半透明膜は遮光膜と同系の材料からなる膜であることが好ましい。前述するように遮光膜39がクロム系膜であることが好ましいことから、半透明膜37も、酸化クロム、窒化クロム、酸化窒化クロム、酸化窒化炭化クロムなどのクロム系膜であることが好ましい。また、これらのクロム系膜は、機械的強度に優れており、さらには退光性がなく安定しているため、長時間の使用に耐えうるマスクとすることができる。
特に、半透明膜37は酸化窒化炭化クロム(Cr)膜であることが好ましい。この場合、wは<0.01、CrとOとNとの元素比率はCr:30〜60%、O:30〜70%、N:0〜40%であることが好ましく、中でもCr:35〜45%、O:40〜60%、N:2〜20%であることが好ましい。
また、半透明膜37は、単層であってもよく、複数の層で構成されていてもよい。これにより、複数の透過率を有する多階調のマスクとすることができる。
半透明膜37の膜厚としては、例えばクロム膜の場合は5〜50nm程度とすることができ、また酸化クロム膜の場合は5nm〜150nm程度とすることができる。半透明膜37の透過率はその膜厚により変わるので、膜厚を制御することで所望の透過率とすることができる。また、半透明膜37が酸素、窒素、炭素などを含む場合は、その透過率は組成により変わるので、膜厚と組成とを同時にコントロールすることで所望の透過率を実現できる。
半透明膜37の成膜方法としては、例えばスパッタリング法、イオンプレーティング法、真空蒸着法などの物理蒸着法(PVD)が用いられる。例えばスパッタリング法を用いて酸化窒化炭化クロム膜を成膜する場合は、Arガス等のキャリアガス、酸素(炭酸)ガス、窒素ガスを反応装置内に導入し、Crターゲットを用いた反応性スパッタリング法にて酸化窒化炭化クロム膜を成膜することができる。この際、酸化窒化炭化クロム膜の組成の制御は、Arガス、酸素(炭酸)ガス、窒素ガスの流量の割合を制御することにより行うことができる。
図5(b)は、マスク40を示す図である。マスク40は、透明な基板35の上に遮光膜39を有し、遮光膜39の一部は、スリット部41となっている。基板35上に何の膜も有さない箇所が透明部に、基板35上に、遮光膜39を有し、スリット部41が設けられた部分が半透明部に、スリット部41が設けられていない部分が遮光部となる。
スリット部41には、露光機の解像限界以下の太さのスリットが設けられている。このスリットは、解像限界以下のサイズであるため、それ自身は感光性樹脂層上に結像せずに、周囲の非開口部領域も含めたエリアに、サイズに応じた露光光を透過する。このため、マスク40は、スリット部に、あたかも半透明膜があるかのように機能する。また、スリットの数や太さを変えることで、スリット部41での透過率を変化させることができる。また、スリットではなく、ドット状の孔を設けてもよい。
第2の実施の形態におけるカラーフィルタ2は、液晶表示装置のカラーフィルタとして、カラーフィルタ1と同様の効果を有する。
また、第2の実施の形態において、カラーフィルタ2は、マルチギャップ層43と保護層45を同時に形成できるため、第1の実施の形態に比べて、製造工程を少なくできる。
以上、添付図面を参照しながら、本発明に係るカラーフィルタの好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されない。当業者であれば、本願で開示した技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到しえることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
第1の実施の形態に係るカラーフィルタ1を示す図。 第1の実施の形態に係るカラーフィルタ1と液晶分子6を示す図。 第1の実施の形態に係るカラーフィルタ1の製造工程を示す図。 第2の実施の形態に係るカラーフィルタ2の製造工程を示す図。 半透明部を有するマスク36,40を示す図。 従来例に係る液晶表示装置100を示す図。 従来例に係る着色層間段差116を示す図。 従来例に係るカラーフィルタ101と液晶分子117を示す図。
符号の説明
1、2………カラーフィルタ
3………マルチギャップ層
5………保護層
6………液晶分子
7………着色層
8………端部
9………基板
11………マスク
13………透明部
15………半透明部
17………光
21………マスク
23………遮光部
25………透明部
27………透明樹脂層
29………マスク
31………透明部
33………半透明部
34………透明樹脂層
35………基板
36………マスク
37………半透明膜
39………遮光膜
40………マスク
41………スリット部
43………マルチギャップ層
45………保護層
100………液晶表示装置
101………カラーフィルタ
102………基板
103………マルチギャップ層
105………ブラックマトリクス
106………透明電極
107………着色層
108………液晶セル
109………透明電極
111………反射電極
112………偏光板
113………基板
114………偏光板
115………バックライトユニット
116………着色層間段差
117………液晶分子
118………端部
119………保護層
120………端部

Claims (4)

  1. 光透過性の基板と、
    第1領域と、前記第1領域より膜厚が薄い第2領域とを有し、前記基板の上に形成された、特定の色の光を透過する着色層と、
    前記着色層上に形成された保護層と、
    前記保護層上の、前記着色層の第2領域に対応する箇所に形成された、マルチギャップ層と、
    を有することを特徴とするカラーフィルタ。
  2. 光透過性の基板上に、第1領域と、前記第1領域より膜厚が薄い第2領域とを有する着色層を形成する工程(a)と、
    前記着色層上に保護層を形成する工程(b)と、
    前記保護層上の、前記着色層の第2領域に対応する箇所にマルチギャップ層を形成する工程(c)と、
    を有することを特徴とするカラーフィルタの製造方法。
  3. 光透過性の基板上に、第1領域と、前記第1領域より膜厚が薄い第2領域とを有する着色層を形成する工程(d)と、
    前記着色層の第1領域上に保護層を、前記着色層の第2領域上にマルチギャップ層を、形成する工程(e)と、
    を有することを特徴とするカラーフィルタの製造方法。
  4. 前記工程(e)において、
    基板上に半透明膜と遮光膜とを有するマスクまたは、
    基板上に、スリット部および/またはドット状の孔を有する遮光膜を有するマスクを
    用いることを特徴とする請求項3記載のカラーフィルタの製造方法。
JP2007271278A 2007-10-18 2007-10-18 カラーフィルタおよびその製造方法 Pending JP2009098499A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007271278A JP2009098499A (ja) 2007-10-18 2007-10-18 カラーフィルタおよびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007271278A JP2009098499A (ja) 2007-10-18 2007-10-18 カラーフィルタおよびその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009098499A true JP2009098499A (ja) 2009-05-07

Family

ID=40701547

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007271278A Pending JP2009098499A (ja) 2007-10-18 2007-10-18 カラーフィルタおよびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2009098499A (ja)

Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05264811A (ja) * 1992-03-17 1993-10-15 Dainippon Printing Co Ltd カラーフィルターの製造方法
JPH07270612A (ja) * 1994-03-31 1995-10-20 Hoya Corp カラーフィルターの製造方法
JPH08166666A (ja) * 1994-12-14 1996-06-25 Oki Electric Ind Co Ltd レジストパターン形成用のマスク、レジストパターンの形成方法およびレンズの製造方法
JPH10282327A (ja) * 1997-04-09 1998-10-23 Dainippon Printing Co Ltd カラーフィルター
JP2002196474A (ja) * 2000-12-26 2002-07-12 Hoya Corp グレートーンマスク及びその製造方法
JP2004037945A (ja) * 2002-07-04 2004-02-05 Seiko Epson Corp 電気光学装置用基板、電気光学装置用基板の製造方法、電気光学装置、および電子機器
JP2006072175A (ja) * 2004-09-06 2006-03-16 Seiko Epson Corp 液晶表示装置、液晶表示装置の製造方法及び電子機器
JP2007101645A (ja) * 2005-09-30 2007-04-19 Dainippon Printing Co Ltd カラーフィルタおよびこれを有する半透過半反射型液晶表示装置、位相差制御層の形成方法、ならびにカラーフィルタの製造方法
JP2008242001A (ja) * 2007-03-27 2008-10-09 Dainippon Printing Co Ltd 位相差制御機能を有する光学部材、半透過半反射型用液晶装置及び位相差制御機能を有する光学部材の製造方法

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05264811A (ja) * 1992-03-17 1993-10-15 Dainippon Printing Co Ltd カラーフィルターの製造方法
JPH07270612A (ja) * 1994-03-31 1995-10-20 Hoya Corp カラーフィルターの製造方法
JPH08166666A (ja) * 1994-12-14 1996-06-25 Oki Electric Ind Co Ltd レジストパターン形成用のマスク、レジストパターンの形成方法およびレンズの製造方法
JPH10282327A (ja) * 1997-04-09 1998-10-23 Dainippon Printing Co Ltd カラーフィルター
JP2002196474A (ja) * 2000-12-26 2002-07-12 Hoya Corp グレートーンマスク及びその製造方法
JP2004037945A (ja) * 2002-07-04 2004-02-05 Seiko Epson Corp 電気光学装置用基板、電気光学装置用基板の製造方法、電気光学装置、および電子機器
JP2006072175A (ja) * 2004-09-06 2006-03-16 Seiko Epson Corp 液晶表示装置、液晶表示装置の製造方法及び電子機器
JP2007101645A (ja) * 2005-09-30 2007-04-19 Dainippon Printing Co Ltd カラーフィルタおよびこれを有する半透過半反射型液晶表示装置、位相差制御層の形成方法、ならびにカラーフィルタの製造方法
JP2008242001A (ja) * 2007-03-27 2008-10-09 Dainippon Printing Co Ltd 位相差制御機能を有する光学部材、半透過半反射型用液晶装置及び位相差制御機能を有する光学部材の製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8173334B2 (en) Color filter substrate and method of fabricating the same
JP5195092B2 (ja) カラーフィルタ及びカラーフィルタの製造方法
TW594343B (en) Color filter structure and method of fabrication
JP2009157341A (ja) カラーフィルタおよびカラーフィルタの製造方法
JP2008158138A (ja) カラーフィルタ基板および液晶表示装置
JP4848932B2 (ja) プロキシミティ露光用階調マスク
JP5428725B2 (ja) カラーフィルタ、カラーフィルタの製造方法およびそれを備える液晶表示装置
JP2007183589A (ja) 液晶表示装置用基板にスペーサ及び位置合わせ用突起部を同時に形成する方法
JP2008026668A (ja) 階調マスク
JP5453724B2 (ja) 横電界液晶駆動方式用カラーフィルタ
JP5233430B2 (ja) フォトマスク、カラーフィルタの製造方法およびフォトマスクの設計方法
KR100840095B1 (ko) 액정표시장치 및 그 제조방법
JP2012123287A (ja) カラーフィルタ、横電界駆動式液晶表示装置、ブラックマトリクスの形成方法およびカラーフィルタの製造方法
JP4998201B2 (ja) カラーフィルタおよびその製造方法
JP5699372B2 (ja) カラーフィルタ、液晶表示装置およびカラーフィルタの製造方法
JP2006293228A (ja) 半透過型液晶表示装置用カラーフィルタおよびその製造方法
JP2010128248A (ja) 液晶表示装置および液晶表示装置の製造方法
JP2009109804A (ja) カラーフィルタおよびその製造方法
JP5655426B2 (ja) カラーフィルタの製造方法およびカラーフィルタ
JP2009098499A (ja) カラーフィルタおよびその製造方法
JP4919043B2 (ja) 半透過型液晶表示装置用カラーフィルタの製造方法
JP5104201B2 (ja) カラーフィルタおよびその製造方法
JP5418129B2 (ja) カラーフィルタおよびカラーフィルタ製造方法
JP5163602B2 (ja) 高低パターン層形成体の製造方法
JP2011197599A (ja) カラーフィルタ、カラーフィルタの製造方法およびそれを備える液晶表示装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100715

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120126

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120207

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120405

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120605

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120802

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20130122