JPH08262425A - カラーフィルターおよびその製造方法 - Google Patents

カラーフィルターおよびその製造方法

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JPH08262425A
JPH08262425A JP6265895A JP6265895A JPH08262425A JP H08262425 A JPH08262425 A JP H08262425A JP 6265895 A JP6265895 A JP 6265895A JP 6265895 A JP6265895 A JP 6265895A JP H08262425 A JPH08262425 A JP H08262425A
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JP6265895A
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Atsushi Ochi
淳 越智
Yasuhiko Kondo
康彦 近藤
Jun Nishibayashi
純 西林
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Sumitomo Rubber Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Rubber Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 印刷インキからなる遮光層2を備え、しかも
着色層4表面の平坦性にすぐれたカラーフィルターと、
その製造方法とを提供する。 【構成】 カラーフィルターは、遮光層2による凹凸
を、平坦化層3によって平坦化した上に、着色層4を形
成する。製造方法は、遮光層2を形成した透明基材1の
表面の全面に、透明樹脂を含む塗布液を塗布し、硬化ま
たは乾燥固化させて平坦化層3を形成する。平坦化層3
は、着色層4形成前に研磨してもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、液晶カラーディスプ
レイ(LCD)やプラズマディスプレイ(PDP)等の
マルチカラー表示装置に使用されるカラーフィルター
と、その製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】上記のマルチカラー表示装置において
は、1つの画素を、R(赤)、G(緑)、B(青)の光
の3原色の領域に分けたカラーフィルターにより、カラ
ー表示が行われる。上記カラーフィルターは、たとえは
図3(a) に示すように、透明基材91の表面の、各画素
間、ならびに各画素内の各領域間の境界線に相当する部
分に、遮光性の材料からなる遮光層92(ブラックマト
リクス)を形成した後、当該遮光層92で仕切られた各
領域に、3色の透明な着色層93を規則的なパターン状
に形成することで製造される。
【0003】かかる遮光層92は、各画素間、ならびに
各領域間での色の滲みを防止して、ディスプレイのコン
トラストや解像度を向上させるためのもので、一般に、
クロムや酸化クロム等の薄膜が用いられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記薄膜か
らなる遮光層は、通常、透明基材の表面全面に、真空蒸
着法等の気相成長法によって、クロムや酸化クロム等の
薄膜を形成した後、この薄膜を、フォトリソグラフィー
技術によってパターン化して製造されるため、工程数が
多くかつ多大な設備費を要するという問題がある。ま
た、有害なクロムを用いるので、エッチング処理により
発生する廃液の処理も問題となる。さらに上記各工程に
よって処理できる面積には限りがあるため、マルチカラ
ー表示装置の大画面化に対応した、カラーフィルターの
大面積化が困難であるという問題もある。
【0005】そこで、たとえばカーボンブラック等の黒
色顔料をビヒクル中に分散した印刷インキを用いて、凹
版オフセット印刷法等の精密印刷法にて、透明基材の表
面に、直接に、遮光層を印刷することが考えられた。し
かし、印刷インキからなる遮光層に十分な遮光性を持た
せるには、先の薄膜に比べて、その膜厚をたとえば約1
0〜20倍程度に大きくしなければならないので、図3
(b) に示すように、上記印刷インキからなる遮光層9
2′の上に着色層93を形成すると、当該着色層93の
表面の平坦性が悪化し、光拡散現象による光透過率の低
下や色むら等の原因になるという問題があった。
【0006】またとくに液晶カラーディスプレイの場合
は、上記着色層の上に保護層および透明電極層を形成し
たカラーフィルターが、液晶層を挟着する一方の基材と
して、ディスプレイに組み込まれて使用されるので、着
色層の表面は、とくに平坦であることが要求される。こ
のため、上記のように着色層の表面の平坦性を悪化させ
る、印刷インキからなる遮光層は、コスト面や大面積化
等の点での優位性が認識されているにも拘らず、十分に
実用化されていないのが現状である。
【0007】この発明の目的は、印刷インキからなる遮
光層を備え、しかも着色層表面の平坦性にすぐれたカラ
ーフィルターと、その製造方法とを提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の、この発明のカラーフィルターは、透明基材の表面
に、当該表面を複数の領域に仕切るようにパターン形成
された遮光層と、この遮光層による基材表面の凹凸を平
坦化すべく、少なくとも遮光層間の凹部を埋めるように
形成された、透明樹脂からなる平坦化層とを備えるとと
もに、上記平坦化層の表面に、遮光層のパターンに合わ
せて、複数の着色層がパターン形成されていることを特
徴とするものである。
【0009】また、この発明のカラーフィルターの製造
方法は、透明基材の表面に、当該表面を複数の領域に仕
切るように、遮光層をパターン形成し、次いで、この透
明基材の表面全面に、透明樹脂を含む塗布液を塗布し、
硬化または乾燥固化させることで、透明樹脂からなる平
坦化層を形成して、遮光層による基材表面の凹凸を平坦
化した後、上記平坦化層の表面に、遮光層のパターンに
合わせて、複数の着色層をパターン形成することを特徴
とするものである。
【0010】さらに上記製造方法においては、硬化また
は乾燥固化後、着色層形成前の平坦化層を、遮光層に達
するまたは達しない厚みまで研磨するのが好ましい。
【0011】
【作用】かかるこの発明のカラーフィルターは、平坦化
層によって、遮光層による凹凸が平坦化された上に、着
色層が形成されているため、着色層表面の平坦性が向上
する。したがってこの発明のカラーフィルターは、遮光
層として、前述したコスト面や大面積化の点で有利な印
刷インキからなるものを採用して、しかも、クロム等の
薄膜からなる遮光層を備えたもの並みの、着色層表面の
平坦性を有するものとなる。
【0012】また、この発明の製造方法によれば、遮光
層をパターン形成した透明基材の表面の全面に、透明樹
脂を含む塗布液を塗布し、硬化または乾燥固化させるだ
けで、前記平坦化層を形成できるので、着色層表面の平
坦性にすぐれたこの発明のカラーフィルターを簡単に製
造できるという利点がある。また上記製造方法におい
て、硬化または乾燥固化後、着色層形成前の平坦化層を
研磨する場合には、着色層表面の平坦性がさらに向上す
るという利点がある他、遮光層と着色層との間の平坦化
層の厚みをより少なくできるので、当該平坦化層からの
漏光により、各画素間、ならびに各領域間で色の滲みが
生じて、ディスプレイのコントラストや解像度が低下す
るのを防止することができる。
【0013】またとくに平坦化層を、遮光層に達する厚
みまで研磨する場合には、遮光層と着色層との間の平坦
化層の厚みを0にできるので、漏光と、それによる各画
素間、ならびに各領域間で色の滲みをより確実に防止で
きるという利点がある他、たとえば印刷インキからなる
遮光層の厚みにばらつきがあっても、それを均一に揃え
ることができるという利点もある。
【0014】
【実施例】以下にこの発明を、その一実施例を示す図面
を参照しつつ説明する。実施例のカラーフィルターは、
図1(a) に示すように、透明基材1の表面に、当該表面
を複数の領域に仕切るようにパターン形成された遮光層
2と、この遮光層2による基材表面の凹凸を平坦化すべ
く形成された、透明樹脂からなる平坦化層3と、当該平
坦化層3の表面に、遮光層2のパターンに合わせて形成
された、複数の着色層4とからなる。
【0015】透明基材1としては、従来同様に、透明ガ
ラス板や透明プラスチックフィルム等が用いられる。と
くに、液晶カラーディスプレイ用のカラーフィルター
は、前述したようにディスプレイに組み込まれるので、
ディスプレイの軽量化やコストダウンの観点から、透明
プラスチックフィルムが好適に使用される。透明プラス
チックフィルムとしては、ガラスと同程度の透明性、光
学異方性を有するものが好ましい。また遮光層2や着色
層4を、後述する熱硬化性のインキで形成する場合、透
明プラスチックフィルムは、インキの硬化時の加熱によ
って変形したり変質したりしない、耐熱性にすぐれたも
のであるのが好ましい。
【0016】かかる条件を満たす透明プラスチックフィ
ルムの材料としては、これに限定されないが、たとえば
ポリアリレート(PAR)、ポリエーテルサルフォン
(PES)、ポリサルフォン(PS)、ポリエーテルイ
ミド(PEI)、ポリカーボネート(PC)、ポリイミ
ド(PI)、ポリエチレンテレフタレート(PET)等
があげられる。
【0017】プラスチックフィルムの厚みは特に限定さ
れないが、カラーフィルターの薄型化を図る上で100
0μm以下、好ましくは500μm以下であればよい
が、あまり薄くなりすぎるとフィルムの取扱い性に支障
がでるおそれがあるため、通常は50〜500μm、好
ましくは100〜300μmの範囲内にあるのが適当で
ある。
【0018】遮光層2は、前述したように、カーボンブ
ラック等の黒色顔料をビヒクル中に分散した印刷インキ
を用いて、精密印刷法にて、透明基材1の表面に、直接
に印刷される。遮光層2の膜厚はとくに限定されない
が、遮光性と平滑性とを両立させるには、0.5〜2.
0μm程度が好ましい。一方、着色層4も、上記遮光層
2と同様に、赤、緑および青の印刷インキを用いて、精
密印刷法にて形成される。着色層4の膜厚もとくに限定
されないが、0.5〜5μm程度であるのが好ましい。
着色層4の膜厚が上記範囲未満ではピンホールが発生す
るおそれがあり、逆に上記範囲を超えた場合には、分光
透過性が悪くなるおそれがある。なお着色層4の膜厚
は、上記範囲内でもとくに0.5〜2.0μmの範囲内
であるのが好ましく、1.0〜1.5μmの範囲内であ
るのがさらに好ましい。
【0019】印刷法は工程が簡単で、しかも安価である
という利点があるが、印刷法を採用する場合の問題点で
あるピンホール、ライン形状、寸法精度の面から充分に
検討する必要がある。そして、遮光層2や着色層4のパ
ターンサイズは100μmレベルでの寸法再現性が要求
されるところから、たとえば凹版オフセット印刷法、水
無しオフセット印刷法およびスクリーン印刷法等の精密
印刷法が好適に採用される。
【0020】なかでも、凹版の表面に形成した、印刷パ
ターンに対応した凹部に満たした印刷インキを、オフセ
ットブランケットを用いて、被印刷物の表面に転写する
凹版オフセット印刷法が、以下のような利点を有するた
め、この発明に好適に採用される。 1回の印刷で転写できるインキ層の膜厚が十分に厚
いため、ピンホールなどを生じることなく、高精度で印
刷できる。 プラスチックフィルムのような表面の濡れ性の悪い
基板には、通常、コロナ放電処理などの表面処理を行っ
たり、オーバーコート処理を施すなどして印刷転移性を
向上させる必要があるが、凹版オフセット印刷法では、
オフセットブランケットからのインキの転移を考慮し
て、非常に低粘度のインキを用いるために、何らの処理
なしで印刷可能である。 凹版オフセット印刷法はライン形状もすぐれてお
り、ラインの解像度が20μmでも印刷再現が可能であ
る。
【0021】上記凹版オフセット印刷法に使用する凹版
の材質としては,例えばソーダライムガラス、ノンアル
カリガラス、石英、低アルカリガラス、低膨脹ガラス、
ステンレス、銅などがあげられる。このうち、ソーダラ
イムガラスなどの軟質ガラスを基板として用いるのが、
遮光層2や着色層4に対応した微細なパターンを高精度
で再現する上で、とくに好ましい。
【0022】凹版の凹部の深さは、遮光層2、着色層4
の膜厚を左右するので重要であり、これらの層が前述し
た必要な膜厚となるように、凹版の深さが決定される。
上記凹版オフセット印刷法等の精密印刷法に使用される
印刷インキとしては、たとえば熱硬化型インキ、紫外線
硬化型インキ(UVインキ)、電子線硬化型インキ(E
Bインキ)、赤外線硬化型インキ(IRインキ)などが
あげられる。
【0023】熱硬化型インキは、エポキシ樹脂(ビスフ
ェノールA型など)、メラミン樹脂(メチル化メラミン
など)、ポリエステル樹脂またはこれらの2種以上の混
合物に、顔料、溶剤などを混合して作成されるものであ
る。この場合、硬化剤としてメラミン樹脂が多く使用さ
れ、とくにエポキシ−メラミン(硬化剤)、ポリエステ
ル−メラミン(硬化剤)の組み合わせが多い。また、硬
化温度を下げる目的で硬化触媒(たとえばp−トルエン
スルホン酸などの酸触媒等)を樹脂に対して0.1〜
0.5重量%の割合で添加してもよい。これにより、硬
化温度を10〜30℃低減でき、かなり低温での硬化が
可能となる。
【0024】また紫外線硬化型インキは、光硬化性のア
クリル基含有モノマーをベースにやや分子量の大きいオ
リゴマーを混合して粘度を調整し、増感剤としてベンゾ
フェノンなどを添加し、最後に顔料を混合して作成され
る。紫外線硬化型インキは、その硬化時に、わずかに発
熱はあるものの、殆ど熱をかけずに硬化できる利点があ
る。
【0025】凹版オフセット印刷法に使用するインキ
は、前述のように低粘度であるのが好ましい。具体的に
は10〜30,000P、好ましくは500〜10,0
00Pであるのが適当である。なお、凹版オフセット印
刷法等の精密印刷法にて遮光層2および着色層4を形成
する際には、印刷後の印刷インキ層の表面を、たとえば
シリコーンロール等によって平坦化処理した後、加熱、
紫外線照射などの所定の硬化方法にてインキを硬化させ
るようにすると、各層表面の平坦性が向上する。
【0026】平坦化層3は、透明樹脂により形成され
る。かかる透明樹脂としては、種々の硬化性樹脂が使用
可能であるが、とくに透明基材1と同様に、ガラスと同
程度の透明性、光学異方性を有するとともに、耐熱性に
すぐれたものが好ましい。また上記平坦化層3は、この
発明の製造方法においては、透明樹脂を含む塗布液を塗
布し、硬化または乾燥固化させることで形成されるた
め、硬化性樹脂の場合は、その前駆体としてのプレポリ
マーの状態で、塗布液を構成する有機溶媒に溶解または
分散可能なものが好ましい。また熱可塑性樹脂の場合も
同様に、塗布液を構成する有機溶媒に溶解または分散可
能なものが好ましい。
【0027】かかる条件を満たす透明樹脂としては、た
とえばポリエステル系樹脂、エポキシ系樹脂、硬化性ア
クリル系樹脂、ポリイミド系樹脂等があげられる。平坦
化層3は、通常、図1(a) に示すように、透明基材1お
よび遮光層2を覆うように形成される。かかる平坦化層
3は、前記のように、透明樹脂を含む塗布液を、遮光層
2が形成された透明基材1の表面の全面に塗布し、硬化
または乾燥固化させることで形成される。
【0028】塗布液の塗布方法としては、たとえばスピ
ンコート法、フローコート法、バーコート法、ディップ
コート法等の種々の塗布方法がいずれも採用可能であ
る。また、前記遮光層2や着色層4と同様に、平坦化層
3の表面を、シリコーンゴムローラ等でさらに平坦化処
理してもよい。平坦化層3の膜厚はとくに限定されない
が、前述したように、平坦化層3からの漏光と、それに
よる色の滲みを防止するには、遮光層2と着色層4との
間の平坦化層3の厚みが小さいほど好ましい。
【0029】たとえば図2(a)(b)に示すように、遮光層
2と着色層4との間の平坦化層3の厚みが、d1 >d2
である2つの場合を比較すると、遮光層2によって滲み
を防止できる範囲は、それぞれ∠αと∠βで表され、こ
の範囲より外側(図中矢印で示す側)では、隣の着色層
4からの漏光による滲みが発生する。上記両角度を比較
すると、∠α<∠βであり、遮光層2と着色層4との間
の平坦化層3の厚みが小さい方が、遮光層2によって滲
みを防止できる範囲が広くなり、ディスプレイのコント
ラストや解像度が高くなる。
【0030】具体的には、遮光層2と着色層4との間の
平坦化層3の厚みは2.0μm以下が好ましく、1.5
μm以下がさらに好ましい。この範囲内であれば、遮光
層2による滲みの防止効果により、ディスプレイの画像
が、実用的なコントラストや解像度を有するものとな
る。遮光層2と着色層4との間の平坦化層3の厚みを上
記のように小さくするには、平坦化層3自体の塗布膜厚
を小さくしてもよいが、その場合には、透明基材1の表
面の、遮光層2による凹凸の影響により、平坦化層3の
表面の平坦性が低下するおそれがあるので、厚めに塗布
した平坦化層3の表面を、硬化または乾燥固化後、着色
層4を形成する前に研磨して、膜厚を小さくするのが好
ましい。この場合には、図1(b) に示すように、平坦化
層3の表面の平坦性が向上するという利点もある。
【0031】またとくに、遮光層2と着色層4との間の
平坦化層3の厚みは0であるのが最も好ましい。遮光層
2と着色層4との間の平坦化層3の厚みが0というの
は、図1(c) に示すように、透明基材1の表面の、遮光
層2間の凹部にのみ、平坦化層3が形成されている場合
である。この場合には、平坦化層3からの漏光と、それ
による色の滲みは全く発生しない。
【0032】上記のように透明基材1の表面の、遮光層
2間の凹部にのみ、平坦化層3を形成するには、前述し
た精密印刷法により、遮光層2間の凹部に平坦化層3を
印刷することもできるが、その場合には位置合わせ等が
難しいので、厚めに塗布した平坦化層3の表面を、硬化
または乾燥固化後、着色層4を形成する前に、遮光層2
に達する厚みまで研磨するのが好ましい。この場合に
は、平坦化層3の表面の平坦性が向上するとともに、た
とえば遮光層2の厚みにばらつきがあっても、それを、
平坦化層3とともに研磨して、均一に揃えることができ
るという利点がある。この目的のためには、平坦化層3
自体を、あらかじめ厚めに作っておくのが望ましい。 実施例1 ガラス基板の表面に、カーボンブラックを分散したポリ
エステル樹脂を凹版オフセット印刷法により印刷し、乾
燥固化させて、厚み1.0μm、幅25μmのラインパ
ターンからなる遮光層を形成した。
【0033】つぎに、上記遮光層が形成されたガラス基
板の表面に、下記の各成分からなる平坦化層用の塗布液
を、スピンコート法により塗布し、200℃で1時間、
加熱して硬化させて、ガラス基板表面からの厚みが2.
0μmで、かつ遮光層の表面からの厚みが1.0μmの
平坦化層を形成した。 〈平坦化層用塗布液〉 (成 分) (重量部) 透明樹脂:硬化性アクリル樹脂 10 溶 媒:エチルセロソルブ 90 つぎに、上記平坦化層の表面に、赤、緑および青の3色
の紫外線硬化型インキ(ポリエステルアクリレートモノ
マーをベースとする)を順に凹版オフセット印刷にて印
刷した。
【0034】そしてインキ層を、シリコーンゴムローラ
を用いて平坦化処理した後、紫外線ランプ(500W)
を用いてフィルム上のインキ層を完全に硬化させて、硬
化膜厚が1.5μmの着色層を形成して、カラーフィル
ターを得た。 実施例2 平坦化層用塗布液の塗布条件を調整して、ガラス基板表
面からの厚みが3.0μmで、かつ遮光層の表面からの
厚みが2.0μmの平坦化層を形成したこと以外は、実
施例1と同様にしてカラーフィルターを得た。 実施例3 平坦化層用塗布液の塗布条件を調整して、ガラス基板表
面からの厚みが4.0μmの平坦化層を形成した後、こ
の平坦化層を研磨機で研磨して、ガラス基板表面からの
厚みを2.0μm、遮光層の表面からの厚みを1.0μ
mとしたこと以外は、実施例1と同様にしてカラーフィ
ルターを得た。 実施例4 平坦化層用塗布液の塗布条件を調整して、ガラス基板表
面からの厚みが4.0μmの平坦化層を形成した後、こ
の平坦化層を研磨機で研磨して、ガラス基板表面からの
厚みを1.0μm、遮光層の表面からの厚みを0μmと
したこと以外は、実施例1と同様にしてカラーフィルタ
ーを得た。 実施例5 凹版オフセット印刷法により形成される遮光層の厚みを
2.0μmに変更するとともに、平坦化層用塗布液の塗
布条件を調整して、ガラス基板表面からの厚みが4.0
μmの平坦化層を形成した後、当該遮光層および平坦化
層を研磨機で研磨して、上記両層の、ガラス基板表面か
らの厚みを1.0μm、平坦化層の、遮光層の表面から
の厚みを0μmとしたこと以外は、実施例1と同様にし
てカラーフィルターを得た。 比較例1 遮光層および平坦化層を形成せず、ガラス基板の表面
に、直接に、着色層を形成したこと以外は、実施例1と
同様にしてカラーフィルターを得た。 比較例2 平坦化層を形成せず、遮光層が形成されたガラス基板の
表面に、直接に、着色層を形成したこと以外は、実施例
1と同様にしてカラーフィルターを得た。 参考例1 厚み0.08μmのクロム蒸着膜をフォトリソグラフィ
ー技術によってパターン化して遮光層を形成し、その表
面に直接に、着色層を形成したこと以外は、実施例1と
同様にしてカラーフィルターを得た。
【0035】上記各実施例、比較例、参考例のカラーフ
ィルターについて、以下の各試験を行った。 表面粗さ測定 東京精密(株)製の粗さ計(SURFCOM)を使用
し、測定条件はCUTOFF:0.8mmとして、各実
施例、比較例、参考例のカラーフィルターの、着色層表
面の10点平均粗さRz(μm)を測定した。 遮光性試験 各実施例、比較例、参考例のカラーフィルターをガラス
基材側から斜めに見た際に、隣接する画素からどの程度
の色が滲むかを観察し、下記の4段階で遮光性を評価し
た。
【0036】◎:滲み全くなし。 ○:滲みほとんどなし。 △:滲み僅かにあるが、実用上差し支えない程度。 ×:滲み多く実用的でない。 以上の結果を、各実施例における、平坦化層の、遮光層
の表面からの厚み、すなわち遮光層と着色層との間の平
坦化層の厚みd(μm)の値とともに表1に示す。
【0037】
【表1】
【0038】表1より、遮光層および平坦化層を形成せ
ず、ガラス基板の表面に、直接に、着色層を形成した比
較例1のカラーフィルターは、着色層表面の平坦性にす
ぐれるものの、隣接する画素からの滲みが多く、遮光性
の点で実用的でないことがわかった。また平坦化層を形
成せず、遮光層が形成されたガラス基板の表面に、直接
に、着色層を形成した比較例2のカラーフィルターは、
隣接する画素からの滲みが全くなく、遮光性にすぐれる
ものの、着色層表面の平坦性がわるく、やはり実用的で
ないことがわかった。
【0039】これに対し、各実施例のカラーフィルター
はいずれも、着色層表面の平坦性にすぐれるとともに、
隣接する画素からの滲みが全くなく、遮光性にもすぐれ
ており、遮光層をクロム蒸着膜から形成した参考例1と
同程度の実用性があることがわかった。また各実施例を
比較すると、遮光層と着色層との間の平坦化層の厚みd
が小さいほど、遮光性が向上することがわかった。
【0040】
【発明の効果】以上、詳述したようにこの発明によれ
ば、遮光層による凹凸を、平坦化層によって平坦化した
上に、着色層を形成するので、印刷インキからなる遮光
層を備え、しかも着色層表面の平坦性にすぐれたカラー
フィルターが得られる。またこの発明の製造方法によれ
ば、遮光層をパターン形成した透明基材の表面の全面
に、透明樹脂を含む塗布液を塗布し、硬化または乾燥固
化させるだけで、平坦化層を形成できるので、上記この
発明のカラーフィルターを簡単に製造することが可能と
なる。
【0041】さらに上記製造方法において、硬化または
乾燥固化後、着色層形成前の平坦化層を研磨する場合に
は、着色層表面の平坦性をさらに向上できるとともに、
漏光と、それによる各画素間、ならびに各領域間で色の
滲みを防止できる。またとくに平坦化層を、遮光層に達
する厚みまで研磨する場合には、漏光と、それによる各
画素間、ならびに各領域間で色の滲みをより確実に防止
できるとともに、遮光層の厚みにばらつきがあっても、
それを均一に揃えることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】同図(a) 〜(c) はいずれも、この発明にかかる
カラーフィルターの、一実施例の層構成を示す断面図で
ある。
【図2】同図(a)(b)は、この発明にかかるカラーフィル
ターにおける、平坦化層の厚みと、遮光性との関係を説
明する説明図である。
【図3】同図(a)(b)は従来のカラーフィルターの層構成
を示す断面図である。
【符号の説明】
1 透明基材 2 遮光層 3 平坦化層 4 着色層

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透明基材の表面に、当該表面を複数の領域
    に仕切るようにパターン形成された遮光層と、この遮光
    層による基材表面の凹凸を平坦化すべく、少なくとも遮
    光層間の凹部を埋めるように形成された、透明樹脂から
    なる平坦化層とを備えるとともに、上記平坦化層の表面
    に、遮光層のパターンに合わせて、複数の着色層がパタ
    ーン形成されていることを特徴とするカラーフィルタ
    ー。
  2. 【請求項2】透明基材の表面に、当該表面を複数の領域
    に仕切るように、遮光層をパターン形成し、次いで、こ
    の透明基材の表面全面に、透明樹脂を含む塗布液を塗布
    し、硬化または乾燥固化させることで、透明樹脂からな
    る平坦化層を形成して、遮光層による基材表面の凹凸を
    平坦化した後、上記平坦化層の表面に、遮光層のパター
    ンに合わせて、複数の着色層をパターン形成することを
    特徴とするカラーフィルターの製造方法。
  3. 【請求項3】硬化または乾燥固化後、着色層形成前の平
    坦化層を、遮光層に達するまたは達しない厚みまで研磨
    する工程を含んでいる、請求項2記載のカラーフィルタ
    ーの製造方法。
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