JP3152306B2 - N−アルキルピラゾール類の製造方法 - Google Patents

N−アルキルピラゾール類の製造方法

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JP3152306B2
JP3152306B2 JP03981591A JP3981591A JP3152306B2 JP 3152306 B2 JP3152306 B2 JP 3152306B2 JP 03981591 A JP03981591 A JP 03981591A JP 3981591 A JP3981591 A JP 3981591A JP 3152306 B2 JP3152306 B2 JP 3152306B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、医薬及び農薬等の中間
体、特に除草剤の中間体として有用なN−アルキルピラ
ゾ−ル類の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ピラゾ−ル類のN−アルキル化法
としては、以下に述べる方法が知られている。 ユス
ツス・リービッヒス・アナーレン・デル・ケミー、第6
25巻、55頁(1959年)(Justus Liebigs Annal
en der Chemie, 625, 55, (1959))には、2N水酸化ナ
トリウム水溶液中で4−メチルピラゾ−ルとジメチル硫
酸を反応させる方法が開示されている。しかし、この方
法は、1,4−ジメチルピラゾ−ルの収率が56%と低
収率である。 ケミシェ・ベリヒテ、第59巻、12
82頁(1926年)(Chemisch Berichte, 59, 1282(1
926)) には、メタノ−ル溶液中ナトリウムメトキシドの
存在下、3(5)−メチルピラゾ−ルとヨウ化メチルを
反応させ、1,3−ジメチルピラゾ−ル及び1,5−ジ
メチルピラゾ−ルを得る方法が開示されている。しか
し、この方法で好ましい結果は得られない(後記の比較
例1及び2参照)。
【0003】
【問題を解決するための手段】本発明者等は、上記問題
点を解決すべく鋭意努力検討した結果、N−アルキルピ
ラゾ−ル類を高収率で得る新規な製造方法を見出し、本
発明を完成するに至った。即ち、本発明は、式(2)で
表されるN−無置換ピラゾ−ル類に、アルカリ金属もし
くはアルカリ金属含有塩基を反応させて、アルカリ金属
塩とし、しかる後に各種アルキル化剤を反応させること
を特徴とする、式(1)で表されるN−アルキルピラゾ
−ル類の製造方法に関するものである。
【0004】
【化3】
【0005】( 式中、R1は水素原子またはC1〜C4のアル
キル基を示し、R2はC1〜C4のアルキル基を示し、nは1
〜3の整数を示す。) アルカリ金属もしくはアルカリ金
属含有塩基としては、水素化ナトリウム、水素化カリウ
ム、水素化リチウム、金属ナトリウム、金属カリウム、
金属リチウム、水素化リチウムアルミニウム、水素化硼
素ナトリウム、水素化硼素リチウム、ブチルリチウム、
リチウムジイソプロピルアミド、水酸化ナトリウム、水
酸化カリウム、水酸化リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸
カリウム等の無機塩基、ナトリウムメトキシド、ナトリ
ウムエトキシド、カリウムメトキシド、カリウムエトキ
シド、カリウムt−ブトキシド、トリメチルアミン、ト
リエチルアミン、ピリジン等の有機塩基を使用できる。
【0006】塩基の使用量は、N−無置換ピラゾ−ル類
1モルに対して、通常0.7〜5.0モルの範囲、好ま
しくは1.0〜2.0モルの範囲がよい。アルキル化剤
としては、塩化メチル、臭化メチル、ヨウ化メチル、塩
化エチル、臭化エチル、ヨウ化エチル、塩化プロピル、
臭化プロピル、ヨウ化プロピル、塩化イソプロピル、臭
化イソプロピル、ヨウ化イソプロピル、臭化ブチル等の
ハロゲン化アルキル、ジメチル硫酸、ジエチル硫酸等が
挙げられる。
【0007】アルキル化剤の使用量は、N−無置換ピラ
ゾ−ル類1モルに対して、通常、0.4〜10.0の範
囲、好ましくは0.5〜5.0の範囲がよい。反応温度
は、通常−10〜200℃の範囲が採用される。本発明
反応は、無溶媒でも可能であるが、溶媒も使用できる。
溶媒としては、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素
類、塩化メチレン、1,1,1−トリクロロエタン等の
ハロゲン化炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレン
等の芳香族炭化水素類、クロロベンゼン、ジクロロベン
ゼン、3,4−ジクロロトルエン等のハロゲン置換芳香
族炭化水素類、アニソール、1,2−ジメトキシベンゼ
ン等のアルコキシ置換芳香族炭化水素類、ジエチルエ−
テル、ジプロピルエーテル、メチルターシャリーブチル
エーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、ジエ
チレングリコールジブチルエーテル、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン等のエ−テル類、N,N' −ジメチルホ
ルムアミド、アセトニトリル等の非プロトン極性溶媒が
挙げられる。また、アルカリ金属塩を生成する際には、
メタノ−ル、エタノ−ル、ブタノ−ル、アミルアルコー
ル等のアルコ−ル類も使用できる。上記溶媒の2種以上
を混合または分散しても使用できる。
【0008】本発明反応は、常圧でも加圧でも行うこと
ができる。特に、本発明者等は、鋭意検討の結果、下記
の方法で、N−無置換ピラゾ−ル類のアルカリ金属塩を
工業的に収率よく製造できることを見出した。第1の方
法は、N−無置換ピラゾ−ル類と、金属ナトリウム、金
属カリウム等を反応させて、N−無置換ピラゾ−ル類の
アルカリ金属塩を製造する方法である。この反応は無溶
媒でも進行するが、上記の不活性な溶媒も使用できる。
また、金属ナトリウム、金属カリウム等は、固体のまま
使用できるが、溶融状態で反応させることが好ましい。
【0009】第2の方法は、N−無置換ピラゾ−ル類と
ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウ
ムメトキシド、カリウムエトキシド、カリウムt−ブト
キシド、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リ
チウム等を、アルコ−ル又は水を留去しながら反応させ
ることで、ピラゾ−ル類のアルカリ金属塩を効率良く製
造する方法である。
【0010】一般にカルボン酸エステル基やニトロ基の
ような強い電子吸引基を置換基に持つ酸性の強いN−無
置換ピラゾ−ル類は塩基によって容易に塩を生成する
が、本発明のN−無置換アルキルピラゾールのような酸
性の弱いピラゾールでは塩を生成しにくい。たとえば、
ナトリウムメトキシド等のアルコキシドを、アルコ−ル
溶媒中でN−無置換ピラゾ−ル類と反応させ、その後、
上記のアルキル化剤で処理しても好ましい結果は得られ
ない(比較例1および2参照)。これは、下記のような
平衡反応が存在する為、ピラゾ−ル類のナトリウム塩が
効率良く生成しないことによると考えられる。
【0011】
【化4】
【0012】(R1は水素原子またはC1〜C4のアルキル基
を示し、Q は水素原子またはメチル基を表す。) そこ
で、アルコ−ルまたは水を反応系外に留去することによ
って、上記の平衡反応を右にずらし、効率良くメチルピ
ラゾ−ル類のアルカリ金属塩を生成できる。この反応
は、不活性な溶媒の共存下でも行うことができる。
【0013】本発明の実施態様の具体例を挙げると、第
1の方法は、N−無置換ピラゾ−ル類とアルカリ金属を
反応させ、ピラゾ−ル類のアルカリ金属塩を生成させた
後、アルキル化剤を添加することにより、式(1)で表
されるN−アルキルピラゾ−ル類を得る方法である。第
2の方法は、N−無置換ピラゾ−ル類と各種アルコキシ
ドまたは水酸化アルカリをアルコ−ルまたは水を留去し
ながら反応させ、ピラゾ−ル類のアルカリ金属塩を生成
させた後、アルキル化剤を添加することにより、式
(1)で表されるN−アルキルピラゾ−ル類を得る方法
である。
【0014】反応終了後、反応混合物中の無機物を濾過
した後、あるいは反応混合物に水を加え、反応生成物を
有機溶媒で抽出した後、蒸留等により、式(1)で表さ
れるN−アルキルピラゾ−ル類が得られる。本発明によ
り、N−無置換ピラゾ−ル類のN−アルキル化が工業規
模でも容易に行うことができ、式(1)で表されるN−
アルキルピラゾ−ル類が高収率で得られる。
【0015】特に、本発明は1, 4−ジメチルピラゾ−
ルの製造方法として有効である。1, 4−ジメチルピラ
ゾ−ルはトウモロコシ畑用除草剤(特開昭60−208
977号公報参照)の中間体として有用である(特願昭
63−271438号公報参照)。
【0016】
【実施例】以下、本発明について実施例を挙げて説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。実施例 1 乾燥トルエン5g中で、金属ナトリウム0.25g
(0.0109モル)を温度100〜105℃で溶融状
態とし、4−メチルピラゾ−ル1.0g(純度87.8
%、0.0107モル)を攪拌しながら10分間で滴下
した。滴下終了後、更に100〜105℃で45分間攪
拌し、室温に戻した。テトラヒドロフラン6mlを加え
た後、ヨウ化メチル1.60g(0.0113モル)を
5分間で滴下し、3時間攪拌した後、無機物を濾別し
た。濾液を液体クロマトグラフィ−で分析したところ、
1, 4−ジメチルピラゾ−ル0.89gが含まれてい
た。4−メチルピラゾ−ルを基準にして転化率88%、
収率87%であった。
【0017】実施例 2 金属ナトリウム0.25g(0.0109モル)を、乾
燥ジオキサン5gの還流中で溶融状態とし、4−メチル
ピラゾ−ル1.0g(純度87.8%、0.0107モ
ル)を攪拌しながら10分間で滴下した。滴下終了後、
更に還流状態で5時間攪拌し、室温に戻した。ヨウ化メ
チル1.60g(0.0113モル)を5分間で滴下
し、2時間攪拌した後、無機物を濾別した。濾液を液体
クロマトグラフィ−で分析したところ、1, 4−ジメチ
ルピラゾ−ル0.91gが含まれていた。4−メチルピ
ラゾ−ルを基準にして転化率91%、収率88%であっ
た。
【0018】実施例 3 乾燥メタノ−ル1.7gに金属ナトリウム0.27g
(0.0117モル)を室温で加え、攪拌しながら溶融
し、ナトリウムメトキシドを調製した。ヘプタン5gを
加えた後、4−メチルピラゾ−ル1.0g(純度87.
8%、0.0107モル)を攪拌しながら5分間で滴下
した。室温で30分攪拌後、温度を80℃まで上げ、1
時間メタノ−ルを留出させた後、更に90℃で1時間メ
タノ−ルを留出させた。室温に戻してテトラヒドロフラ
ン5gを加えた後、ヨウ化メチル1.67g( 0.0
118モル)を5分間で滴下した。4時間攪拌した後、
無機物を濾別し、濾液を液体クロマトグラフィ−で分析
したところ、1, 4−ジメチルピラゾ−ル0.96gが
含まれていた。4−メチルピラゾ−ル基準の収率は94
%であった。
【0019】実施例 4 金属ナトリウム0.27g(0.0117モル)を、乾
燥ジオキサン5gの還流中で溶融状態とし、4−メチル
ピラゾ−ル1.0g(純度87.8%、0.0107モ
ル)を攪拌しながら2分間で滴下した。滴下終了後、更
に還流状態で4時間20分間攪拌した後、温度を40℃
とした。塩化メチル6.48g(0.1284モル)を
40℃で2.5時間、50℃で2時間かけて吹込んだ
後、無機物を濾別した。濾液を液体クロマトグラフィ−
で分析したとこら、1, 4−ジメチルピラゾ−ル1.0
2gが含まれていた。4−メチルピラゾ−ル基準の収率
は99%であった。
【0020】実施例 5 乾燥メタノ−ル2.1gに93%水酸化ナトリウム0.
51g(0.0119モル)を加え、50℃で溶解し
た。ヘプタン5gを加えた後、4−メチルピラゾ−ル
1.0g(純度87.8%、0.0107モル)を攪拌
しながら5分間で滴下した。30分攪拌後、温度を上
げ、75〜90℃で2.0時間メタノ−ルを留出させ
た。その後室温に戻し、テトラヒドロフラン5gを加
え、ヨウ化メチル1.67g(0.0118モル)を5
分間で滴下した。5時間攪拌した後、無機物を濾別し
た。濾液を液体クロマトグラフィ−で分析したところ、
1, 4−ジメチルピラゾ−ル1.0gが含まれていた。
4−メチルピラゾ−ルを基準にして転化率98%、収率
97%であった。
【0021】実施例 6 乾燥メタノ−ル2.1gに93%水酸化ナトリウム0.
51g(0.0119モル)を加え、50℃で溶解す
る。ヘプタン5gを加えた後、4−メチルピラゾ−ル
1.0g(純度87.8%、0.0107モル)を攪拌
しながら5分間で滴下した。30分攪拌後、温度を上
げ、75〜95℃で2.5時間メタノ−ルを留出させ
た。その後室温に戻し、テトラヒドロフラン5gを加え
た後、98%臭化エチル1.87g(0.0168モ
ル)を5分間で滴下した。2時間攪拌した後、温度を4
0℃に上げ、14.5時間攪拌した。無機物を濾別した
後、濾液を液体クロマトグラフィ−で分析したところ、
1−エチル−4−メチルピラゾ−ル1.04gが含まれ
ていた。4−メチルピラゾ−ルを基準にして転化率94
%、収率89%であった。
【0022】実施例 7 乾燥メタノ−ル2.3gに93%水酸化ナトリウム0.
57g(0.0133モル)を加え、50℃で溶解し
た。ヘプタン5gを加えた後、4−メチルピラゾ−ル
1.0g(純度99%、0.0121モル)を攪拌しな
がら10分間で滴下した。30分攪拌後、温度を上げ、
70〜90℃で1時間メタノ−ルを留出させた。その後
温度を下げ、40℃とし、テトラヒドロフラン5gを加
えた後、ヨウ化イソプロピル2.26g(0.0133
モル)を7分間で滴下し、4時間攪拌した。さらに温度
を上げ、加熱還流下33時間攪拌した。無機物を濾別し
た後、濾液を液体クロマトグラフィ−で分析したとこ
ろ、1−イソプロピル−4−メチルピラゾ−ル1.13
gが含まれていた。4−メチルピラゾ−ルを基準にして
転化率86%、収率83%であった。沸点61〜65℃
/18mmHg実施例 8 4−メチルピラゾール2.0g(純度93.5%、0.
0228モル)と、クロロベンゼン10gの混合液に、
93%水酸化ナトリウム1.08g(0.0251モ
ル)をメタノール6gに溶かした溶液を加えた後、温度
を上げ、外浴100℃でメタノールを留去させた。その
後、温度を下げ、50〜55℃で塩化メチルを1分間に
10mlの割合で、9時間吹き込んだ。無機物を濾別し
た後、濾液を液体クロマトグラフィーで分析したとこ
ろ、1,4−ジメチルピラゾール2.15gが含まれて
いた。4−メチルピラゾール基準にして収率98%であ
った。
【0023】実施例 9 4−メチルピラゾール2.0g(純度93.5%、0.
0228モル)と、メチルターシャリーブチルエーテル
45gの混合液に、93%水酸化ナトリウム1.08g
(0.0251モル)をメタノール5gに溶かした溶液
を加えた後、温度を上げ、51〜53℃でメタノールを
メチルターシャリーブチルエーテルとの共沸により留去
させた。その後、50〜55℃で塩化メチルを1分間に
10mlの割合で、18時間吹き込んだ。無機物を濾別
した後、濾液を液体クロマトグラフィーで分析したとこ
ろ、1,4−ジメチルピラゾール2.02gが含まれて
いた。4−メチルピラゾール基準にして転化率93%、
収率92%であった。
【0024】実施例 10 4−メチルピラゾール2.0g(純度93.5%、0.
0228モル)と、1,2−ジメトキシベンゼン10g
の混合液に、93%水酸化ナトリウム1.08g(0.
0251モル)をメタノール5gに溶かした溶液を加え
た後、温度を上げ、外浴100℃でメタノールを留去さ
せた。その後、温度を下げ、50〜55℃で塩化メチル
を1分間に10mlの割合で、3.5時間吹き込んだ。
無機物を濾別した後、濾液を液体クロマトグラフィーで
分析したところ、1,4−ジメチルピラゾール2.17
gが含まれていた。4−メチルピラゾール基準にして収
率99%であった。
【0025】実施例 11 乾燥メタノ−ル10gに金属ナトリウム1.10g
(0.0478モル)を加え、ナトリウムメトキシドを
調整した。ヘプタン20gを加えた後、3−メチルピラ
ゾ−ル4.0g(0.0488モル)を攪拌しながら5
分間で滴下した。30分攪拌後、温度を上げ、75〜9
0℃で2.0時間メタノ−ルを留出させた。その後室温
に戻し、テトラヒドロフラン20gを加え、ヨウ化メチ
ル9.26g(0.0652モル)を5分間で滴下し
た。2時間攪拌した後、無機物を濾別した。濾液をガス
クロマトグラフィ−で分析したところ、1, 3−ジメチ
ルピラゾ−ルと1, 5−ジメチルピラゾ−ルを1:1.
7の比率で含む混合物が4.3g含まれていた。3−メ
チルピラゾ−ルを基準にして転化率93%、収率92%
であった。
【0026】比較例 1 乾燥メタノ−ル20gに金属ナトリウム0.50g
(0.0218モル)を室温で加えて、ナトリウムメト
キシドを調製した。4−メチルピラゾ−ル2.0g(純
度84.9%、0.0207モル)を5.0分間で滴下
し、更に室温で30分間攪拌した。ヨウ化メチル3.0
9g(0.0218モル)を6分間で滴下し、滴下終了
後室温で5.5時間、ヨウ化メチル還流温度で3時間攪
拌した。転化率が低いので、更にヨウ化メチル3.09
g(0.0218モル)を添加し、還流温度で7時間攪
拌した。反応液を液体クロマトグラフィ−で分析したと
ころ、4−メチルピラゾ−ル0.73gと1,4−ジメ
チルピラゾ−ル1.00gが含まれていた。4−メチル
ピラゾ−ル基準にして転化率63.5%、収率50%で
あった。
【0027】比較例 2 乾燥メタノ−ル10gに金属ナトリウム0.55g
(0.0239モル)を室温で加えて、ナトリウムメト
キシドを調製した。3−メチルピラゾ−ル2.0g
(0.0244モル)を5.0分間で滴下し、更に室温
で30分間攪拌した。ヨウ化メチル4.63g(0.0
326モル)を20分間で滴下し、滴下終了後、室温で
5.0時間攪拌した。メタノールを留去した後、水20
gを加えて無機物を溶解し、ジエチルエーテル20gで
有機物を抽出した。水層をジエチルエーテル6gで3回
抽出し、上記有機層と合わせ、ガスクロマトグラフィ−
及び液体クロマトグラフィ−で分析したところ、3−メ
チルピラゾ−ル1.30gと、1, 3−ジメチルピラゾ
−ルと1, 5−ジメチルピラゾ−ルを1:1.1の比率
で含む混合物0.77gが含まれていた。3−メチルピ
ラゾ−ル基準にして転化率35%、収率33%であっ
た。
【0028】
【発明の効果】比較例1及び2で示されるように、従来
の方法では、転化率が低く、N−アルキルピラゾール類
の収率が50%以下であるが、本発明の方法では、転化
率が高く、N−アルキルピラゾール類の収率が80%以
上であり、反応条件によっては95%以上の高収率で得
られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 橋場 功 山口県小野田市大字小野田6903番地1日 産化学工業株式会社小野田工場内 審査官 内田 淳子 (56)参考文献 Israel Journal of Chemistry,12(5),p. 937−943(1974) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 231/12 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式(2)で表されるN−無置換ピラゾール
    類に、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、
    カリウムメトキシド、カリウムエトキシ度、カリウムt
    −ブトキシド、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム及び
    水酸化リチウムから選ばれる1種または2種以上のアル
    カリ金属含有塩基を、アルコール又は水を留去しながら
    応させて、アルカリ金属塩とし、次いで該反応生成物
    にアルキル化剤を反応させることを特徴とする、式
    (1)で表されるN−アルキルピラゾール類の製造方
    法。 【化1】 (式中、R1は水素原子またはC1〜C4のアルキル基を
    示し、R2はC1〜C4のアルキル基を示し、nは1〜3
    の整数を示す。)
  2. 【請求項2】式(2a)で表されるN−無置換ピラゾー
    ル類に、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシ
    ド、カリウムメトキシド、カリウムエトキシド、カリウ
    ムt−ブトキシド、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム
    及び水酸化リチウムから選ばれる1種または2種以上の
    アルカリ金属含有塩基を、アルコール又は水を留去しな
    がら反応させて、アルカリ金属塩とし、次いで該反応生
    成物にアルキル化剤を反応させることを特徴とする、式
    (1a)で表される請求項第1項記載のN−アルキルピ
    ラゾール類の製造方法。 【化2】 (式中、R1は水素原子またはC1〜C4のアルキル基を
    示し、R2はC1〜C4のアルキル基を示す。)
  3. 【請求項3】R2がメチル基である請求項第2項記載の
    1−メチル−4−アルキルピラゾール類の製造方法。
  4. 【請求項4】R1およびR2がメチル基である請求項第2
    項記載の1,4−ジメチルピラゾール類の製造方法。
  5. 【請求項5】アルキル化剤が、塩化メチル、臭化メチ
    ル、ヨウ化メチル、塩化エチル、臭化エチル、ヨウ化エ
    チル、塩化プロピル、臭化プロピル、ヨウ化プロピル、
    塩化イソプロピル、臭化イソプロピル、ヨウ化イソプロ
    ピル、ジメチル硫酸及びジエチル硫酸から選ばれる、請
    求項第1項および第2項記載の製造方法。
  6. 【請求項6】アルキル化剤が塩化メチル、臭化メチル及
    びヨウ化メチルから選ばれる、請求項第3項及び請求項
    第4項記載の製造方法。
  7. 【請求項7】反応温度が−10℃〜200℃である請求
    項第1項記載の製造方法。
  8. 【請求項8】反応系に溶媒を使用することを特徴とする
    請求項第1項記載の製造方法。
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