JP3152245U - 床用畳マット - Google Patents

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Abstract

【課題】カットや床への貼り直し配置換えが容易であり、更に衝撃吸収性、防滑性等の安全性にも優れたデザイン性のある床用畳マットを提供する。【解決手段】畳表と、畳表の裏面に形成された接着剤層と、畳表の裏面に接着剤層を介して積層接着された発泡体層と、発泡体層の裏面に形成された床面への接着と床面からの剥離が繰返し可能な微粘着層とを備える。発泡体層はポリオレフィン系樹脂発泡体であることが好ましい。微粘着層のステンレス鋼板に対する粘着力は0.05〜5.0N/25mmであり、かつせん断強度は1〜50N/cm2であることが好ましい。【選択図】図1

Description

本考案は、フローリングやタイル等の床に敷いて使用される床用畳マットに関する。更に詳しくは、表面に畳表を備えた置き畳型の床用畳マットであって、カットや床への貼り直し配置換えが容易であり、更に衝撃吸収性、防滑性等の安全性にも優れた床用畳マットに関するものである。
近年、特にマンション等の住宅においては、生活の様式化の傾向から、フローリングが普及し、従来のような畳や和室の利用が減少しつつある。しかし、畳は木質のフローリングにはない和の心地よい風合いを有するため、今だに広く好まれて使用されており、例えば、フローリングの一角に畳を置いて使用されるケースも増えている。しかしながら、日本古来の藁製の畳は厚くて重いため、移動や持ち運びの際の取り扱いには不自由が生じていた。そのため、最近ではパルプを圧縮成形したインシュレーションボード等を芯材とし、この芯材の表面に畳表が積層して形成された薄型で軽量の置き畳が普及している。
ところが、この薄型で軽量の置き畳は、厚さが薄く、軽量であるがゆえに、フローリングの上に敷いた際には僅かな外力で移動してしまうという問題が生じる。このような問題点を解消するために、畳の裏面に防滑性のある滑り止めシートを備えた置き畳が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。この置き畳は、合成樹脂シート及び芯材との組合せからなる畳床に人工イ草からなる畳表を積層してなる畳構造体の裏面に、エチレン酢酸ビニル共重合体からなる滑り止めシートを備えている。また、畳表、クッション材、プラスチック段ボール、防滑材を順に積層してなる置き畳が開示されている(例えば、特許文献2参照)。この特許文献2に係る発明では、防滑材としてエチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸メチル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−プロピエン共重合体等のポリオレフィンからなる合成樹脂製フィルムが使用されている。
特開平10−131463号公報(請求項1、段落[0024]、段落[0032]及び段落[0033]) 特開平11−131761号公報(請求項1、段落[0017]及び段落[0018])
しかしながら、床面との防滑性の効果は摩擦力との関係から、通常、床との接地面積や重さが減少すればその効果も減少して滑りやすくなり、床との僅かなズレを生じさせる。上記特許文献1に示されるように、通常の畳サイズである900mm×1800mm程度での使用形態であれば、床との接地面積も大きくなり、また、9.5kg程度の適度な重量を確保できるため、比較的容易に床面との防滑性が得られる。また、反りも目立たず、床面とのズレが僅かであれば、特に大きな危険性も生じない。しかし、上記特許文献1及び2では示されていない使用形態、例えば、床との接地面積及び重さが極めて小さい150mm角程度にカットしたピースをタイル状に敷き詰めて、一枚の畳として使用するような形態においては、接地面積及び重さが極めて小さくなるため、床面との防滑性が得られ難くなる。また、敷き詰めたピース間の僅かなズレや各ピースの反りが顕著に現れる。これによって、外観を大きく損なったり、また、各ピース間の僅かなズレや反りによる段差によって、安全性を大きく低下させるといった問題が生じ得る。
本考案の第1の目的は、ズレや反りを防止し、これによる転倒の危険が少なく、かつ転倒した場合の衝撃吸収性に優れた安全性のある床用畳マットを提供することにある。
本考案の第2の目的は、カットや床への貼り直しが容易であり、カットした複数のピースをタイル状に敷き詰めて一枚の畳として使用する際、畳表の配色が異なるピースを自由に配置換えすることが可能なデザイン性のある床用畳マットを提供することにある。
本考案の第1の観点は、畳表と、畳表の裏面に形成された接着剤層と、畳表の裏面に接着剤層を介して積層接着された発泡体層と、発泡体層の裏面に形成された床面への接着と床面からの剥離が繰返し可能な微粘着層とを備える床用畳マットである。
本考案の第2の観点は、第1の観点に基づく考案であって、更に発泡体層がポリオレフィン系樹脂発泡体であることを特徴とする。
本考案の第3の観点は、第1又は第2の観点に基づく考案であって、更に微粘着層のステンレス鋼板に対する粘着力が0.05〜5.0N/25mmであり、かつせん断強度が1〜50N/cm2であることを特徴とする。
本考案の第4の観点は、第1又は第2の観点に基づく考案であって、更に微粘着層のステンレス鋼板に対する粘着力が0.4〜1.0N/25mmであり、かつせん断強度が1〜30N/cm2であることを特徴とする。
本考案の第5の観点は、第1ないし第4の観点に基づく考案であって、更に微粘着層がアクリル系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ゴム系粘着剤又はウレタン系粘着剤の少なくとも1種を含むことを特徴とする。
本考案の第6の観点は、第5の観点に基づく考案であって、更に微粘着層がアクリル系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ゴム系粘着剤又はウレタン系粘着剤の少なくとも1種を含む発泡層であることを特徴とする。
本考案の第7の観点は、第1ないし第6の観点に基づく考案であって、微粘着層の表面に離型紙を更に備え、離型紙がポリオレフィン樹脂フィルムであることを特徴とする。
本考案の第1の観点の床用畳マットでは、畳表と、畳表の裏面に形成された接着剤層と、畳表の裏面に接着剤層を介して積層接着された発泡体層と、発泡体層の裏面に形成された床面への接着と床面からの剥離が繰返し可能な微粘着層とを備える。これにより、ズレや反りを防止し、これが原因となってマット上で活動する人間が転倒するのを防止することができる。また、万一、マット上で転倒した場合であっても、優れた衝撃吸収性により高い安全性が得られる。
また、硬質の芯材等を使用していないため、1枚の床用畳マットから、複数のピースへのカットが容易であることから、畳表の配色が異なるピースを自由にタイル状に敷き詰めて一枚の畳として使用することができる。この場合、本考案の床用畳マットでは、床面への接着と床面からの剥離が繰返し可能な微粘着層を備えるため、畳表の配色が異なるピースを自由に配置換えして容易にデザインを変更できる。また、本考案の床用畳マットが備える微粘着層は、床との適度な粘着力を有するため、このような使用形態においても、敷き詰めたピース間の僅かなズレや各ピースの反りを防止でき、これによって外観を大きく損なったり、安全性を大きく低下させることを防止できる。
本考案の床用畳マットの構造を示す断面図である。 本考案の床用畳マットを床面に貼り付けたときの構造を示す断面図である。 本考案の床用畳マットの使用形態の一例を示す斜視図である。
次に本考案を実施するための形態を図面に基づいて説明する。
図1又は図2に示すように、本考案の床用畳マット10は、畳表11と、畳表11の裏面に形成された接着剤層12と、畳表11の裏面に接着剤層12を介して積層接着された発泡体層13と、発泡体層13の裏面に形成された床面への接着と床面からの剥離が繰返し可能な微粘着層14とを備える安全性及びデザイン性に優れた置き畳型の床用畳マット10である。
本考案の床用畳マット10は、所定寸法のピースに容易にカットして使用する形態を考慮するため、畳表11には天然イ草ではなく、合成樹脂等を紡糸して得られた線状体である人工イ草を、平織り、綾織り、或いはたて糸を一目に1本ずつ通して細かく織り込んだ目積織りで織り上げた畳表を使用するのが好ましい。合成樹脂等の人工イ草であれば、カット面に電気ゴテや家庭用アイロンをあてて溶かすことにより、カット面のほつれを容易に防止することができる。また、人工イ草は、耐久性や耐摩耗性に優れ、吸水又は吸湿によるカビやダニの発生が少なく、変色や腐敗等の問題も少ない。人工イ草としては、カット面のほつれを容易に防止できるものであれば特に限定されないが、一般的な、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂又はアクリル系樹脂等の合成樹脂或いはそれらの一種又は2種以上の混合樹脂等のものが挙げられ、このうち耐久性、耐摩耗性及び加工性等と製造コストとのバランスから、ポリプロピレン系樹脂のものが特に好ましい。また、本考案において、畳表11の厚さは機械的特性と製造コストとのバランスから、0.5〜2.5mmであることが好ましい。また、畳表11の配色は、上記合成樹脂に、人体に無害な染料系又は顔料系の各種着色剤を配合し、これを紡糸して、線状体を製造する方法によって、ホワイトや、ブラウン、ピンク、グリーン等、様々なカラーに変更することができる。そのため、図3に示すように、畳表11の配色が異なる床用畳マットを所定の寸法にカットして、配色の異なる複数のピース20を自由にタイル状に敷き詰めることにより、様々な配色のデザイン性のある置き畳型の床用畳マット10として使用することができる。
図1に戻って、上記畳表11の裏面には、接着剤層12が形成される。この接着剤層12は、畳表11と発泡体層13との十分な接着性を有すものであれば、特に限定されるものではないが、アクリル系樹脂、合成ゴム系樹脂を主成分とする接着剤が使用でき、そのものを畳表11裏面に塗布することにより又は伸縮性離型紙を用いた転写方式等により形成することができる。
上記畳表11の裏面には、上記接着剤層12を介して発泡体層13が積層接着される。この発泡体層13を備えることにより、十分な衝撃吸収性が付与される。この発泡体層13には、ポリウレタン、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル又はシリコーン等の合成樹脂発泡体、或いは天然ゴム、ポリイソプロピレン、ポリブタジエン、ブタジエン−スチレン共重合体又はアクリロニトリル−ブタジエン共重合体等の合成ゴム発泡体を用いることができる。このうち、柔軟性や衝撃吸収性等の性能面とコスト面とのバランスから、また、有害性が少なくリサイクル性に優れることから、ポリオレフィン系の合成樹脂発泡体を用いるのが特に好ましい。このポリオレフィン系樹脂発泡体は、例えば次のような従来公知の方法で形成することができる。エチレン酢酸ビニル共重合体と、酢酸ビニル共重合体をベースの樹脂成分とし、これに水酸化ナトリウム粉末等の無機物粉末、アゾジカルボンアミド等の発泡剤、ジクミルパーオキサイド等の架橋剤、トリメチロールプロパントリアクリレート、更にはチタネート系カップリング剤やステアリン酸カルシウムを混合して得られた混合物を、ブラベンダープラストグラフにて120℃の温度で十分に混練して発泡性組成物を得る。これを120℃の熱プレスにて成形することにより、所定の厚さの発泡体が得られる。発泡体の発泡倍率は3〜50倍が好ましい。発泡倍率が下限値未満では十分な衝撃吸収性が得られ難く、上限値を超えると、足踏み時における沈み込み量が大きくなりすぎて、シート上における歩行、その他の活動に支障を来たす場合がある。また、発泡体層13の厚さは4〜13mmの範囲であることが好ましい。厚さが下限値未満では十分な衝撃吸収性が得られ難く、上限値を超えると、厚さが大きくなりすぎて、位置直しや移動、或いは敷き詰めたピースの配置換えの際、その取扱に支障を来す場合がある。
発泡体層13の上には、床面31への接着と床面31からの剥離が繰返し可能な微粘着層14が形成される。本考案に使用される微粘着層14は、床用畳マット10を床面31に貼付施工する際、床用畳マット10裏面の微粘着層14が床面31に対して容易に自己密着し、かつ容易に剥離することが可能なものである。このため、一度、床面に接着した床用畳マット10を容易に剥離して位置直しや移動ができる。また、剥離する際に、床等の被着体表面を傷つけることはなく、しかも微粘着層14の一部が被着体表面に残らないため、被着体表面を汚すことなく容易に剥離することができる。また、畳表11の配色が異なる床用畳マットを所定の寸法にカットして、配色の異なるピースを複数のタイル状に敷き詰めて、一枚の畳として使用する形態において、これらのピースを自由に配置換えして容易にデザインを変更できる。
また、この微粘着層14は、適度な粘着力を有するため、床との接地面積及び重さが小さくなるような複数のピースにカットしても、床面との十分な防滑性が得られ、反り防止の効果も得られる。これにより、カットした複数のピースをタイル状に敷き詰めて、一枚の畳として使用する形態においても、敷き詰めたピース間に僅かなズレや各ピースの反りを生じさせて外観を大きく損なうこともない。また、各ピース間の僅かなズレや反りによる段差によって、安全性が低下するという問題も解消される。このような理由から、微粘着層14の粘着力は、0.05〜5.0N/25mmの範囲であることが好ましく、このうち、0.4〜1.0N/25mmの範囲が特に好ましい。ここで、本明細書中、微粘着層14の粘着力とは、微粘着層14を備えた床用畳マット10を、JIS Z0237に準拠した圧着装置を用いて一往復圧着してステンレス鋼板(SUS304)に貼合せ、温度23℃、相対湿度65%の条件下で1時間経過させた後、300mm/分の速度で90度の角度で剥離するときの剥離強度をいう。微粘着層14の粘着力が下限値未満では、床用畳マット10上で人間が活動する際に、床用畳マット10がずれたり、或いは床面から剥がれることがある。また、カットした複数のピースをタイル状に敷き詰めて、一枚の畳として使用する形態において、敷き詰めたピース間に僅かなズレや各ピースに反りを生じさせることがあるため好ましくない。一方、上限値を超えると、容易に剥離して位置直しや移動、或いは敷き詰めたピースの配置換えが困難になることから好ましくない。また、この微粘着層14のせん断強度は、1〜50N/cm2であることが好ましく、このうち、5〜30N/cm2の範囲が特に好ましい。ここで、本明細書中、微粘着層14のせん断強度とは、微粘着層14を備えた床用畳マット10を、JIS Z0237に準拠した圧着装置を用いて一往復圧着してステンレス鋼板(SUS304)に貼合せ、温度23℃、相対湿度65%の条件下で1時間経過させた後、床用畳マット10の貼着面と平行に床用畳マット10をずらす際にかかる力のことをいう。微粘着層14のせん断強度が下限値未満では、床用畳マット10上で人間が活動する際に、床用畳マット10が床面からずれることにより、転倒する危険が生じることがある。また、カットした複数のピースをタイル状に敷き詰めて、一枚の畳として使用するような形態において、敷き詰めたピース間に僅かなズレを生じさせることがあるため好ましくない。一方、上限値を超えると、粘着力が大きくなりすぎて、容易に剥離して位置直しや移動、或いは敷き詰めたピースの配置換えが困難になることから好ましくない。
微粘着層14は、発泡体層13上に粘着剤を塗布することにより形成される。微粘着層14の材質については、上記範囲の粘着力及びせん断強度が得られれば特に限定されるものではないが、アクリル系粘着剤、シリコーン粘着剤、ゴム系粘着剤又はウレタン系粘着剤を使用することができる。
アクリル系粘着剤は、例えば、(メタ)アクリル酸エステルモノマーと、これと共重合可能なモノマーが共重合した(メタ)アクリル酸エステルポリマーを主成分とする。(メタ)アクリル酸エステルモノマーと共重合可能なモノマーは、例えば、官能基としてのカルボキシル基をもつアクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸又は無水マレイン酸、或いは官能基としての水酸基をもつヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート又はヒドロキシプロピルメタクリレート等のモノマーが挙げられる。上記ポリマーは、更に架橋剤によって架橋されていてもよい。
シリコーン粘着剤は、シリコーンエラストマーを主成分とし、このシリコーンエラストマーは、オルガノポリシロキサンを架橋することにより得ることができる。オルガノポリシロキサンは特に限定されず、例えば、付加型オルガノポリシロキサンや縮合型オルガノポリシロキサンを使用することができる。
微粘着層14の形成には、上記アクリル系粘着剤、シリコーン粘着剤、ゴム系粘着剤、又はウレタン系粘着剤を単独で用いても良いし、或いはこれらの2種以上を組み合わせて使用することもできる。微粘着層14の厚さは50〜500μmである必要があり、70〜400μmであることがより好ましい。微粘着層14の厚さが50μm未満であると被着体への密着力が十分でなく、床用畳マット10上で人間が活動する際に、床用畳マット10が捲れたり、床面から剥がれる不具合が生じやすい。一方、微粘着層14の厚さが500μmを超えると、床用畳マット10の総厚が大きくなり過ぎるため、位置直しや移動、或いは敷き詰めたピースの配置換えの際、その取扱に支障を来す場合がある。
また、微粘着層14は、上記アクリル系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ゴム系粘着剤又はウレタン系粘着剤の少なくとも1種を含む発泡層としても良い。微粘着層14を発泡層に形成する方法は、先ず、上記粘着剤の原料となる、合成樹脂含有量が通常30〜60質量%程度である合成樹脂エマルジョンに、必要に応じて各種添加剤として、例えば、架橋剤、起泡剤、整泡剤、粘度調節剤、着色剤、充填剤、酸化防止剤又は防カビ剤などを配合する。次いで、これら添加剤を配合した合成樹脂エマルジョンを、機械発泡機にて空気と混合させて、気泡を含有する発泡性エマルジョンとする。最後に、調整した発泡性エマルジョンを発泡体層13に直接塗工した後、焼成することにより、微粘着層14を発泡層に形成することができる。また、発泡性エマルジョンを発泡体層13に直接塗工し焼成する代わりに、上記発泡性エマルジョンを一度剥離紙に塗工して乾燥させた後、転写法により発泡体層13に密着性良く積層して形成しても良い。
この微粘着層14の表面には離型紙16が更に積層される。離型紙16はクレープ加工されJIS−P−8113にて測定される引張破断伸びが5〜50%の範囲内であるクレープ紙が好ましい。即ち、離型紙16は、例えば基材となるクラフト紙等に対してクレープ加工を行い、その加工により得られたクレープ紙を一般的な熱可塑性樹脂のラミネート加工及び剥離剤塗工を行って得られる。熱可塑性樹脂のラミネート加工は、クレープ紙の片面に、公知のポリエチレン等の加熱溶融された樹脂を押し出し機で押し出しラミネートする。熱可塑性樹脂はポリオレフィン樹脂をはじめとする公知のものが使用できるが、例えばL−LDPE(線状低密度ポリエチレン)、MDPE(中密度ポリエチレン)、HDPE(高密度ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)等の樹脂が好ましい。一方、剥離剤は一般にシリコーン樹脂を用い、熱可塑性樹脂をラミネートしたクレープ紙のラミネート面にシリコーンを塗工することによりクレープ紙からなる離型紙16が得られる。このうち、離型紙16には、クレープ紙の片面にポリオレフィン樹脂がラミネートされたポリオレフィン樹脂フィルムを用いるのが好ましい。
なお、微粘着層14を発泡層に形成する方法としては、上述した方法以外に、次のような方法がある。先ず、ポリエチレンテレフタレートフィルム等の厚さ10〜100μmの合成樹脂製支持体を用意する。次に、この支持体の表面に上記発泡性エマルジョンを塗工し、その塗工面にポリプロピレンフィルム等の剥離フィルムを上記離型紙16として予め貼り合わせることにより、微粘着層形成フィルムを得る。最後に、得られた微粘着層形成フィルムのポリエチレンテレフタレートフィルム裏面を、発泡体層13に予め塗工された粘着層に接着し圧着させることにより、微粘着層14を積層する。この場合、発泡体層13と微粘着層14との間に、粘着層及びポリエチレンテレフタレートフィルム等の支持体が形成されるが、発泡体層13の有する衝撃吸収性に影響を及ぼさなければ、このような構造であっても構わない。
この発泡層は、塗工時に塗工表面から気体が抜けたり泡が破壊することにより、開放された気泡群が層内に形成される。この気泡群をそのまま残して架橋させると、各気泡群がそれぞれ物理的吸着性を有する、いわゆる微小吸盤として機能する。この微小吸盤の好ましい数は、1万〜3万個/cm2である。微小吸盤の平均直径は1〜300μmの範囲が好ましい。具体的に、本考案の床用畳マット10における微粘着層14として好適な発泡層には、例えば、ゼオンALシート (ゼオン化成株式会社製)、ダイヤフィット(ダイヤミック株式会社製)、ぴたっと君(大庫洋紙株式会社製)等が挙げられる。
床用畳マット10は、畳表11と、この畳表11の裏面に形成された接着剤層12と、畳表11の裏面に接着剤層12を介して積層接着された発泡体層13と、この発泡体層13の裏面に形成された微粘着層14までの離型紙16を除く厚さが4〜13mmであることが好ましい。
本考案の床用畳マット10は、縦300〜1000mm、横300〜1000mmの1枚の置き畳型の床用畳マットとして使用しても、当然、床面からのズレによる危険性を防止し、また転倒した際の安全性も得られる。その一方で、適度な粘着力を有する微粘着層14を備えているため、250〜500mm角程度にカットした複数のピースをタイル状に敷き詰めて一枚の畳として使用するような形態においても、同様の効果が得られる。このような使用形態においては、1枚のピースの重さが100〜400g、床との接地面積が6.25×104〜25×104mm2の範囲内であれば、図3に示す形状に限定する必要はなく、正方形、長方形等の他、ひし形や円形、楕円形等であっても良い。また、それぞれの各ピースは互いに等しいサイズ、重さにする必要もない。
<実施例1>
先ず、ポリプロピレン系樹脂を目積織りで織り上げた厚さが2mmの人工イ草からなる畳表11を用意し、この裏面に、厚さ200μmのクレープ紙からなる伸縮性離型紙を用いた転写方式により、厚さ80μmの接着剤層12(光洋産業株式会社製 商品名「KR−159」)を形成した。
次に、裏面に剥離シート及び粘着層が積層された、厚さ5mm、発泡倍率10倍の独立気泡構造を有する化学架橋ポリエチレン樹脂発泡体を有するポリオレフィン系樹脂発泡シート(古川電工株式会社製 商品名「フォームエースSN−1000」)をスライサーにて半裁加工したものを用意して、上記畳表11裏面の伸縮性離型紙を剥離して露出させた接着剤層12上に、この化学架橋ポリエチレン樹脂発泡シートの表面を接着させた。
次いで、厚さ50μmのポリエチレンテレフタレート支持体の表面に、厚さ150μmの発泡性アクリル樹脂を塗工し、更にこの塗工面に厚さ30μmのポリプロピレンフィルムを貼り合わせて形成した、表面に気泡群を有する微粘着層形成フィルム(ゼオン化成株式会社製 商品名「ゼオンALシート 」)を用意した。
この微粘着層形成フィルムのポリエチレンテレフタレート支持体裏面を、ポリオレフィン系樹脂発泡シート裏面に積層された剥離シートを剥離して露出させた粘着層に、密着させるように重ねた後、クリアランス3.5mmに設定した圧着ロールを通して圧着させた。
これにより、畳表11と、この畳表11の裏面に形成された接着剤層12と、畳表11裏面に接着剤層12を介して積層された発泡体層13と、発泡体層13の上に粘着層及びポリエステルフィルムを介して形成された気泡群を含有する微粘着層14と、この微粘着層14の表面に積層されたポリプロピレンフィルムである離型紙16とから構成された全体の厚みが縦1000mm、横1000mm、厚さ7.3mmの床用畳マット10を得た。
<比較試験及び評価>
実施例1の床用畳マットについて2.5cm×7.0cm角に切り出した試験片を用意した。これらの各試験片の裏面に積層された離型紙を剥して露出した微粘着層の表面を、表面が清浄処理されたステンレス板(SUS304)に貼合せて、JIS Z0237に準拠した圧着装置を用いて一往復圧着させた。続いて、温度23℃、相対湿度65%の条件下で1時間放置した。これらの試験片について、剥離速度300mm/分で90度剥離強度(粘着力)を測定した結果、90度剥離強度は、0.5N/25mmであった。また、上記条件と同一の条件で処理した試験片について、せん断強度を測定した結果、20N/cm2であった。
10 床用畳マット
11 畳表
12 接着剤層
13 発泡体層
14 微粘着層
16 離型紙
31 床面

Claims (7)

  1. 畳表(11)と、
    前記畳表(11)の裏面に形成された接着剤層(12)と、
    前記畳表(11)の裏面に前記接着剤層(12)を介して積層接着された発泡体層(13)と、
    前記発泡体層(13)の裏面に形成された床面(31)への接着と床面(31)からの剥離が繰返し可能な微粘着層(14)と
    を備える床用畳マット。
  2. 発泡体層(13)がポリオレフィン系樹脂発泡体である請求項1記載の床用畳マット。
  3. 微粘着層(14)のステンレス鋼板に対する粘着力が0.05〜5.0N/25mmであり、かつせん断強度が1〜50N/cm2である請求項1又は2記載の床用畳マット。
  4. 微粘着層(14)のステンレス鋼板に対する粘着力が0.4〜1.0N/25mmであり、かつせん断強度が1〜30N/cm2である請求項1又は2記載の床用畳マット。
  5. 微粘着層(14)がアクリル系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ゴム系粘着剤又はウレタン系粘着剤の少なくとも1種を含む請求項1ないし4いずれか1項に記載の床用畳マット。
  6. 微粘着層(14)がアクリル系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ゴム系粘着剤又はウレタン系粘着剤の少なくとも1種を含む発泡層である請求項5記載の床用畳マット。
  7. 微粘着層(14)の表面に離型紙(16)を更に備え、前記離型紙(16)がポリオレフィン樹脂フィルムである請求項1ないし6いずれか1項に記載の床用畳マット。
JP2009003078U 2009-05-13 2009-05-13 床用畳マット Expired - Lifetime JP3152245U (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011232593A (ja) * 2010-04-28 2011-11-17 Taiyosha Inc 吸着シートの展示方法
JP2012001880A (ja) * 2010-06-14 2012-01-05 Kaneha:Kk 極薄畳
JP2013136890A (ja) * 2011-12-28 2013-07-11 Ikex Kogyo:Kk 人工畳及びその製造方法
JP2014105461A (ja) * 2012-11-27 2014-06-09 Tajima Inc 床施工用の接着剤塗布方法

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