JP3151656B2 - 基板の分割方法、およびチップ型電子部品の製造方法 - Google Patents

基板の分割方法、およびチップ型電子部品の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本願発明は、たとえばチップ型抵抗器など
のチップ型電子部品を製造するような場合に好適な基板
の分割方法、およびその分割方法を利用したチップ型電
子部品の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】たとえば、チップ型抵抗器などのような
小型のチップ型電子部品は、大略次のような製造工程を
経て製造される。すなわち、まず図4に示すように、等
間隔複数本の縦割り溝A1 …と、等間隔複数本の横割り
溝A2 …とによって矩形の単位領域が複数行複数列形成
されるようになされた材料基板Aを利用し、この材料基
板Aに対して電極部および抵抗体(図示略)をそれぞれ
厚膜印刷によって一括形成する。その後、図5に示すよ
うに、この材料基板Aを縦割り溝A1 …に沿って分割
し、棒状の材料基板A3 を形成する。次いで、この棒状
の材料基板A3 の側縁切断面に所定の電極材料を塗布焼
成した後に、図6に示すように、この材料基板A3 …を
横割り溝A2 …に沿って分割し、最終的に単位チップ抵
抗器A4 を得る。
【0003】ところで、上記材料基板Aを縦割り溝A1
…に沿って分割して棒状の材料基板A3 を得る工程、お
よび棒状の材料基板A3 を横割り溝A2 …に沿って分割
して単位部品A4 を得る工程は、いずれも、基板分割装
置を利用して自動的に行われる。
【0004】たとえば、上記材料基板Aを棒状の材料基
板A3 に分割する手段の従来例としては、特公昭63−
32602号公報に記載されたものがある。同公報に記
載された手段は、同公報の第3図に代表的に示されてい
るように、外周にゴムなどの弾性層を形成した小径ロー
ラと大径ローラとを互いに対向配置した基板分割装置を
用いる手段であり、上記小径ローラと大径ローラとのい
ずれか一方または双方を回転させながら、それらのロー
ラ間に材料基板を引き込むように供給させる手段であ
る。すると、その材料基板は、上記大径ローラと小径ロ
ーラとによる局部的な曲げ力を受けることから、割り溝
に沿って沿って順次切断され、分割されてゆく。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
報に示された手段では、次のような問題点がある。
【0006】すなわち、第1に、大径ローラと小径ロー
ラとの間に導入されるべき材料基板は、たとえば単なる
搬送ベルトなどの搬送装置によって上記小径ローラと大
径ローラとの間の隙間に向けて送り込まれるだけである
ため、材料基板が小径ローラと大径ローラとの間に挟み
つけられる瞬間において後端部が浮き上がるなど、きわ
めて不安定な状況を呈する。このような状況は、小径ロ
ーラと、大径ローラとの駆動回転速度が同期していない
ような場合にとくに顕著に現れる。たとえば大径ローラ
の回転速度の方が、小径ローラの回転速度よりも大きく
なっているような場合、これら両ローラの隙間に材料基
板が引き込まれる刹那において、この材料基板の後端部
が搬送路から浮き上がってしまうといった現象が生じう
る。
【0007】かかる現象が生じると、材料基板の支持状
況がきわめて不安定となるため、その搬送方向に対する
姿勢が狂ってしまうといった問題が生じうる。そして、
材料基板の搬送方向に対する姿勢が狂うと、分割すべき
位置である割り溝(縦割り溝)の方向が、両ローラの軸
線方向に対してゆがんでしまい、その結果、材料基板が
所定の割り溝に沿って正確に分割されず、この割り溝と
直交する他の割り溝(横割り溝)に沿っての予期せぬ分
割をも惹起してしまい、結局かかる材料基板は、全て不
良品となってしまうのである。とくに、大径ローラと小
径ローラとの間に基板が挟み込まれる刹那における基板
の不安定状態から生じる基板のゆがみは、棒状の材料基
板を横割り溝に沿って分割する場合に、より顕著に現れ
る。
【0008】また、上記のごとく大小のローラ間に基板
が引き込まれる際に生じる基板の不安定状態ないしはこ
れに起因する基板分割上の不具合の問題は、基板材料の
搬送速度を上げれば上げる程、換言すると、上下のロー
ラの回転速度を上げて分割速度を上げようとすればする
程大きくなるのであり、かかる不具合をできるだけ小さ
くしようとすれば、基板の搬送速度、すなわち、分割速
度を一定以下に下げざるを得ない。したがって、従来の
手段では、材料基板の分割速度を高めることができず、
効率面で必ずしも優れているとはいえなかった。
【0009】第2に、上記大径ローラと小径ローラに
は、これらの間に挟みつけられる基板に対して適度な押
圧曲げ力を作用させて割り溝に沿った正しい分割を実現
するために、ゴムなどの弾性層が外周に形成されてい
る。また、この弾性層は、材料基板に対して直接接触す
ることにより、材料基板に曲げ圧力を付与するようにな
っている。このような各ローラ周面の弾性層は、きわめ
て精度よく形成すべきことは、材料基板の切断を適切に
行う上で、必要であることは容易に想像できることであ
るが、上記弾性層が材料基板に直接接触させたのでは、
弾性層の磨耗が比較的短時間に促進され、それゆえ、同
一のローラを長時間連続的に用いることができないとい
う問題があった。したがって、上記ローラの代替となる
ローラを保全部品として常に備えていなければならず、
また、かかるローラは、比較的高価であることから、さ
らには、ローラ交換のための手間が必要であることか
ら、結局、従来の手段では、チップ型電子部品の製造コ
ストを押し上げる原因を作っていたのである。
【0010】本願発明は、上記の事情のもとで考えださ
れたものであって、割り溝を有する基板を分割する場合
に、その基板分割作業を適切に、かつ効率良く行えるよ
うにし、しかも装置の保全のためのコストも低減化でき
るようにすることをその課題としている。
【0011】
【発明の開示】上記の課題を解決するため、本願発明で
は、次の技術的手段を講じている。
【0012】すなわち、本願発明の第1の側面によれ
ば、複数本の割り溝が形成されている基板を、上記割り
溝に沿って分割するための基板の分割方法であって、相
互に対向配置された一対の循環駆動自在な無端状のベル
トの相互間に形成された搬送経路に、上記基板を供給
し、搬送経路を進行するにしたがって相互間隔が次第に
縮小する上記一対のベルトによって上記基板の上下両面
を挟みつけながら、上記基板を、上記搬送経路の終端部
においてこの搬送経路を介して相互に対向配置された一
つの分割ローラと一つのバックアップローラとの相互間
領域に搬送する工程と、上記分割ローラとバックアップ
ローラとの相互間領域に搬送された基板の上下両面に上
記一対のベルトを接触させたまま、その上下方向から上
記分割ローラとバックアップローラとによって上記基板
を挟圧し、上記基板を上記割り溝に沿って切断する工程
と、上記分割ローラとバックアップローラとによる分割
工程の直後に、分割された基板を落下させる工程と、を
有することを特徴としている。
【0013】本願発明において、上記一対のベルトに
は、テンションが付与されている構成とすることができ
る。
【0014】本願発明においては、一対の無端状のベル
トの相互間の搬送経路に基板を供給し、この基板を搬送
させているが、その搬送の際には、基板の上下両面を上
記一対のベルトによって挟みつけている。しかも、一対
のベルトは、搬送経路を進行するにしたがって相互間隔
が次第に縮小するようになっている。したがって、一対
のベルトは、搬送経路を進行するにしたがい、基板に対
してゆっくりと接触し、やがて適正な挟圧力で基板を挟
持しつつ、この基板を分割ローラとバックアップローラ
との間に導入する。そうすると、基板が一対のベルトに
挟持されるに際して衝撃や無用な振動によって姿勢を狂
わされるということはほとんどなくなる。その結果、上
記基板が分割ローラとバックアップローラとによって挟
圧され、割り溝に沿って切断されるときに、上記基板
が、たとえばその後端部が浮き上がった姿勢になるよう
なことはなく、従来問題となっていた、二つのローラ間
に挟み込まれる際に生じる基板の不安定状態、ないしは
それに起因する基板の姿勢の狂い、さらには、それによ
って生じる基板分割の不具合といった問題は、全て解消
されるほか、上述のように、一対のベルト間に基板が挟
持させるに際しての基板姿勢の狂いがベルト走行速度を
著しく高めても生じることがなく、基板分割効率を著し
く高めることができる。とくに、上記一対のベルトにテ
ンションを付与し、これら一対のベルトを適度に緊張さ
せていれば、上記基板の姿勢の狂いを一層確実に防止す
ることができる。また、分割ローラとバックアップロー
ラとの間に実質的に挟み込まれる基板が、一対のベルト
の相互間に挟まれた恰好でその姿勢が規定されているの
で、ベルトの搬送速度、ないしは分割ローラあるいはバ
ックアップローラの回転速度を速めても、従来のような
基板の姿勢の変化に伴う不具合は発生しない。その結
果、基板分割速度を従来に比較して格段に速めることが
でき、基板分割の作業効率を高めることができる。
【0015】また、本願発明においては、上記分割ロー
ラとバックアップローラとは、基板に対して直接接触す
ることはなく、一対のベルトを介して基板を挟圧してい
る。したがって、本願発明においては、分割ローラおよ
びバックアップローラが、ともにその周面にゴムなどの
弾性層を形成したものであっても、この弾性層が短期間
に磨耗して交換の必要が生じるといったことがなく、こ
れらのローラの寿命を飛躍的に延長することができる。
その結果、従来のように、高価な分割ローラあるいはバ
ックアップローラを多数保全部品として保管しておくと
いうことはそれほど必要なく、その交換の頻度も少なく
なることから、ローラ保全のためのコストも飛躍的に低
減することができる。
【0016】本願発明の第2の側面によれば、複数本の
割り溝が形成されている電子部品製造用の材料基板を上
記割り溝に沿って分割する工程を有し、上記材料基板を
矩形のチップ状に分割することによってチップ型電子部
品を製造するチップ型電子部品の製造方法であって、上
記材料基板を分割する工程は、第1工程と、第2工程
と、第3工程とを有しており、上記第1工程は、相互に
対向配置された一対の循環駆動自在な無端状のベルトの
相互間に形成された搬送経路に、上記材料基板を供給
し、搬送経路を進行するにしたがって相互間隔が次第に
縮小する上記一対のベルトによって上記材料基板の上下
両面を挟みつけながら、上記材料基板を、上記搬送経路
の終端部においてこの搬送経路を介して相互に対向配置
された一つの分割ローラと一つのバックアップローラと
の相互間領域に搬送する工程であり、上記第2工程は、
上記分割ローラとバックアップローラとの相互間領域に
搬送された材料基板の上下両面に上記一対のベルトを接
触させたまま、その上下方向から上記分割ローラとバッ
クアップローラとによって上記材料基板を挟圧し、上記
材料基板を上記割り溝に沿って切断する工程であり、上
記第3工程は、上記分割ローラとバックアップローラと
による分割工程の直後に、分割された基板を落下させる
工程であることを特徴としている。
【0017】上記材料基板を分割する工程としては、複
数本の横割り溝が等間隔で形成されている棒状の材料基
板を、上記横割り溝に沿って切断する工程とすることが
できる。このような工程は、棒状の材料基板を、矩形チ
ップ状のチップ型電子部品として分割する場合に適用さ
れる。また、これに代えて、上記材料基板を分割する工
程としては、縦割り溝と横割り溝とを複数本ずつ等間隔
で有する材料基板を、上記縦割り溝に沿って切断する工
程とすることもできる。このような工程は、複数本の横
割り溝が等間隔で形成された棒状の材料基板を、幅広な
材料基板から製造する場合に適用される。
【0018】本願発明においては、電子部品製造用の材
料基板を分割ローラとバックアップローラとの相互間領
域に搬送するときに、この材料基板の上下両面を搬送経
路を進行するにしたがって相互間隔が縮小する一対のベ
ルトによって挟みつけているために、上述した本願発明
に係る基板の分割方法の場合と同様に、材料基板を一対
のベルト間に挟持する際および材料基板を割り溝に沿っ
て切断する際に上記材料基板の姿勢に狂いが生じること
を解消し、材料基板を所望の割り溝に沿って適切に、し
かも高速で分割することができることとなる。したがっ
て、材料基板を分割し、チップ型電子部品を製造する作
業の作業性が向上し、チップ型電子部品の製造コストを
低減化することができるという効果が得られる。また、
分割ローラとバックアップローラとを、基板に対して直
接接触させる構成ではないために、やはり上述の本願発
明に係る基板の分割方法と同様に、これら分割ローラや
バックアップローラの寿命を長くすることができ、装置
のメンテナンスを容易なものにできるといった利点も得
られる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本願発明の好ましい実施の
形態について、図面を参照しつつ具体的に説明する。
【0020】図1は、本願発明に係る基板の分割方法、
あるいはチップ型電子部品の製造方法に用いられる基板
分割装置の一例を示す斜視図である。
【0021】なお、説明の便宜上、本実施形態で説明す
る材料基板は、図4〜図6において説明した材料基板と
同様なものである。まず、図1に示す基板分割装置の構
成を説明する。同図において、垂直状支持板1の側壁に
は、比較的小径の分割ローラ2と、これに対して水平方
向に所定距離隔てて位置する第1補助ローラ3と、この
第1補助ローラ3に対して下方に位置する第2補助ロー
ラ4と、上記分割ローラ2の略下方に位置する第3補助
ローラ5とがそれぞれ水平軸周りに回転可能に支持され
ている。上記分割ローラ2は、他の補助ローラ3,4,
5のそれぞれに比較して小径である。上記分割ローラ
2、および複数の補助ローラ3,4,5には、無端状の
搬送ベルト6が掛け回されている。また、少なくとも分
割ローラ2を駆動することにより、上記搬送ベルト6
は、図1の矢印方向に走行させられるようになってい
る。
【0022】上記分割ローラ2と第1補助ローラ3との
間を走行する搬送ベルト6は、水平状の搬送経路7を構
成しており、その後端側(搬送方向上流側)には、図示
しない基板供給機構により、長手軸線が上記搬送経路7
の搬送方向と一致するように姿勢を決められた棒状の材
料基板A3 が順次載置供給される。
【0023】一方、上記分割ローラ2の上方には、比較
的大径のバックアップローラ8が上記支持板1に対して
水平軸周りに回転可能に支持されている。また、上記搬
送経路7の長手方向略中央部の上面側には、さらに別の
ローラ9が、支持板1に対して水平軸周りに回転可能に
支持されている。そして、これらバックアップローラ8
および上記ローラ9には、無端状の押さえベルト10が
巻き掛けられている。上記バックアップローラ8は、そ
の周速が上記分割ローラ2の周速と一致するようにし
て、図示しない駆動装置によって回転駆動させられる。
図2から判るように、上下に対向配置された分割ローラ
2とバックアップローラ8は、上記搬送経路7の終端部
に配置されていることになる。そうして、上記ローラ9
の位置は、このローラ9を離れてバックアップローラ8
に向かう押えベルト10が搬送経路7を前方に向けて進
行するにしたがって搬送ベルト6との相互間隔が次第に
縮小するように設定されている。
【0024】図2に詳示するように、上記分割ローラ2
およびバックアップローラ8は、いずれも、所定厚みの
ゴムなどからなる弾性層11,12を備えている。ま
た、これら分割ローラ2とバックアップローラ8との間
の軸心間距離は、搬送ベルト6および押さえベルト10
との厚みを考慮して、これら両ベルト6,10を介して
両ローラ2,8間に挟み込まれる棒状の材料基板A
3 に、各ローラの周面の弾性層11,12の圧縮変形に
よる押圧力が付与されるように設定される。さらに、上
記ローラ9は、このローラに巻き掛かった後、バックア
ップローラ8に向けて走行する部分が搬送ベルト6と協
働し、棒状の材料基板A3 を適度な保持力で挟圧保持で
きる位置に設定される。
【0025】上記構成の基板分割装置を利用して、棒状
の材料基板A3 を分割するには、まず搬送ベルト6を矢
印方向に定速で走行させるとともに、バックアップロー
ラ8を駆動してこれに巻き掛かる押さえベルト10を走
行させた状態において、上記搬送経路7の後端側に棒状
の材料基板A3 を載置供給する。すると、この材料基板
3 は、上記搬送ベルト6と上記押さえベルト10との
間に挟持されながら前進する。この際、押えベルト10
は、搬送経路を前方に進行するにしたがい搬送ベルト6
との間隔が次第に縮小するようになっているので、上記
材料基板A3 は、押えベルト10によるゆっくりとした
接触ないし適度な挟持圧力を受けつつ搬送され、したが
って、この材料基板A3 が両ベルト6,10間に挟持さ
れるに際して衝撃や無用の振動によって姿勢が狂わされ
ることはない。こうして搬送経路7の前端部分に至った
上記材料基板A3 は、分割ローラ2とバックアップロー
ラ8との各周面の弾性層11,12によって各ベルト
6,10を介して弾性的に上下から押さえつけられなが
ら、さらに前方に向けて送られる。
【0026】このとき、図3に詳示するように、バック
アップローラ8の外径に比較して、分割ローラ2の外径
の方が圧倒的に小径であることから、バックアップロー
ラ8と分割ローラ2の各弾性層11,12は、その圧縮
変形時において、これらの間に挟持される棒状の材料基
板A3 の長手方向の一定長さ区間に、図3に矢印Mで示
すような曲げ力を与えることになる。一方、上記材料基
板A3 には、横割り溝A2 が設けられているから、上記
のような曲げモーメントMが作用した場合、これにより
生じる曲げ応力が上記横割り溝A2 において集中し、こ
の横割り溝A2における破断をもたらす。かかる作用が
棒状の材料基板A3 の送りに従って連続的に行われ、そ
の結果として、棒状の材料基板A3 は、分割ローラ2と
バックアップローラ8との間を通過する間に各横割り溝
2 …によって分割されて単位チップ抵抗器A4 とな
り、このような単位チップ抵抗器A4 は、分割ローラ2
とバックアップローラ8とが搬送経路の終端部に配置さ
れていることから、図2に示すように、これらのローラ
2,8による分割作用の直後に落下、排出されるのであ
る。
【0027】ところで、上記のごとく棒状の材料基板A
3 が分割ローラ2とバックアップローラ8との周面間に
挟み込まれる時点においては、材料基板A3 が搬送ベル
ト6と押さえベルト10との間に挟持されているから、
その前端が上記両ローラ2,8の間に入り込もうとする
刹那において、両ローラの周速に相違があったとして
も、後端部が浮き上がって姿勢が崩れるといったことは
なく、依然として図示しない基板供給手段によって定め
られた姿勢、すなわち、長手軸線が搬送ベルトの搬送方
向と一致した状態が維持される。したがって、従来のよ
うに、分割ローラ2とバックアップローラ8との間に挟
み込まれる際に基板姿勢に不安定状態が生じ、これによ
って基板姿勢に狂いが生じて正常な基板分割が行われな
いといった問題はなくなる。また、前述したように、材
料基板A3 が両ベルト6,10間に挟持されるに際して
も衝撃や振動によって姿勢を狂わされることがないこと
と相まって、搬送ベルト6の搬送速度を高速化しても、
基板分割に何らの不都合も生じなくなり、その結果、電
子部品製造の効率が飛躍的に高められることになる。
【0028】さらに、分割ローラ2またはバックアップ
ローラ8は、分割対象となる基板に直接接触するのでは
ないので、これらのローラ2,8の周面の弾性層12,
11が短期間に磨耗してローラの交換の必要を生じると
いったこともなくなり、比較的精度高いためにコストを
要するバックアップローラ8あるいは分割ローラ2の保
全コストも著しく低減される。
【0029】もちろん、本願発明の範囲は上述の実施形
態に限定されることはない。上記実施形態では、棒状の
材料基板A3 を分割する場合を一例として説明したが、
図4に示されている材料基板Aを、縦割り溝A1 …に沿
って分割して棒状の材料基板A3 を得るための作業にも
本願発明を適用することができる。そのためには、各ロ
ーラの軸方向長さを基板幅に応じて拡張するとともに、
ベルト幅も基板幅に応じた幅に設定すればよい。
【0030】また、搬送ベルト6によって搬送経路7を
形成するためには、図示例のように4つのローラ2,
3,4,5を用いてこれに搬送ベルト6を掛け回しても
よいが、少なくとも2つのローラがあれば搬送経路を形
成することができる。なお、固定位置において回転する
各ローラ2,3,4,5に加え、搬送ベルト6に適度な
張力を付与するために、あるいは搬送ベルトの経時的な
延びを吸収して搬送経路の張力を一定化するために、搬
送ベルト6の一部を弾性的に押圧するいわゆるテンショ
ンローラを設けてもかまわない。さらに、同様にして、
押さえベルト10にテンションを与える機構を設けても
かまわない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明に用いられる基板分割装置の一例を示
す概略斜視図である。
【図2】基板を分割する作業工程の一例を示す要部断面
図である。
【図3】基板分割作用の説明図である。
【図4】基板分割の態様を示す平面図である。
【図5】基板分割の態様を示す平面図である。
【図6】基板分割の態様を示す平面図である。
【符号の説明】
2 分割ローラ 6 搬送ベルト(ベルト) 7 搬送経路 8 バックアップローラ 10 押さえベルト(ベルト) A 材料基板(基板) A1 縦割り溝 A2 横割り溝 A3 材料基板
フロントページの続き (72)発明者 久保 秀巳 京都市右京区西院溝崎町21番地 ローム 株式会社内 (56)参考文献 特開 昭53−148787(JP,A) 特開 平1−148512(JP,A) 実開 昭64−57015(JP,U) 特公 昭63−32602(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B26F 3/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数本の割り溝が形成されている基板
    を、上記割り溝に沿って分割するための基板の分割方法
    であって、 相互に対向配置された一対の循環駆動自在な無端状のベ
    ルトの相互間に形成された搬送経路に、上記基板を供給
    し、搬送経路を進行するにしたがって相互間隔が次第に
    縮小する上記一対のベルトによって上記基板の上下両面
    を挟みつけながら、上記基板を、上記搬送経路の終端部
    においてこの搬送経路を介して相互に対向配置された一
    つの分割ローラと一つのバックアップローラとの相互間
    領域に搬送する工程と、 上記分割ローラとバックアップローラとの相互間領域に
    搬送された基板の上下両面に上記一対のベルトを接触さ
    せたまま、その上下方向から上記分割ローラとバックア
    ップローラとによって上記基板を挟圧し、上記基板を上
    記割り溝に沿って切断する工程と、上記分割ローラとバックアップローラとによる分割工程
    の直後に、分割された基板を落下させる工程と、 を有することを特徴とする、基板の分割方法。
  2. 【請求項2】 上記一対のベルトには、テンションが付
    与されている、請求項1に記載の基板の分割方法。
  3. 【請求項3】 複数本の割り溝が形成されている電子部
    品製造用の材料基板を上記割り溝に沿って分割する工程
    を有し、上記材料基板を矩形のチップ状に分割すること
    によってチップ型電子部品を製造するチップ型電子部品
    の製造方法であって、 上記材料基板を分割する工程は、第1工程と、第2工程
    、第3工程とを有しており、 上記第1工程は、相互に対向配置された一対の循環駆動
    自在な無端状のベルトの相互間に形成された搬送経路
    に、上記材料基板を供給し、搬送経路を進行するにした
    がって相互間隔が次第に縮小する上記一対のベルトによ
    って上記材料基板の上下両面を挟みつけながら、上記材
    料基板を、上記搬送経路の終端部においてこの搬送経路
    を介して相互に対向配置された一つの分割ローラと一つ
    のバックアップローラとの相互間領域に搬送する工程で
    あり、 上記第2工程は、上記分割ローラとバックアップローラ
    との相互間領域に搬送された材料基板の上下両面に上記
    一対のベルトを接触させたまま、その上下方向から上記
    分割ローラとバックアップローラとによって上記材料基
    板を挟圧し、上記材料基板を上記割り溝に沿って切断す
    る工程であり、 上記第3工程は、上記分割ローラとバックアップローラ
    とによる分割工程の直後に、分割された基板を落下させ
    る工程である、 ことを特徴とする、チップ型電子部品の製造方法。
  4. 【請求項4】 上記材料基板を分割する工程は、複数本
    の横割り溝が等間隔で形成されている棒状の材料基板
    を、上記横割り溝に沿って切断する工程である、請求項
    3に記載のチップ型電子部品の製造方法。
  5. 【請求項5】 上記材料基板を分割する工程は、縦割り
    溝と横割り溝とを複数本ずつ等間隔で有する材料基板
    を、上記縦割り溝に沿って切断する工程である、請求項
    3に記載のチップ型電子部品の製造方法。
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