JP3150798B2 - 倒壊防止フレーム - Google Patents

倒壊防止フレーム

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JP3150798B2
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弘之 荒木
正明 湯
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  • Conveying And Assembling Of Building Elements In Situ (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コンクリート基礎上で
建屋の屋根部を組み上げ、この部分を建築用ジャッキ装
置で押し上げた後、その空間に壁軸組や外壁材などを組
み付ける建方工法に用いる倒壊防止フレームに関する。
【0002】
【従来の技術】プレハブ住宅などの施工方法として、ト
ラッククレーンで建築資材を吊り上げながら建屋を組み
建てる工法が考えられていた。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】ところが、住宅密集地
や進入道路が狭い場所で工事を行う場合、トラッククレ
ーンが使えないことがあった。
【0004】そこで、コンクリート基礎上で建屋の屋根
部から組み付け、仕上げた部分から順次建築用ジャッキ
装置でジャッキアップする工法が本出願人から提案され
ている。
【0005】このジャッキアップを行うとき、コンクリ
ート基礎と床梁もしくは小屋梁との間に水平方向への荷
重に耐え得るフレームを配して、風が強く吹いていると
きでも安全に建屋の仕上げた上部をジャッキアップする
ことができるようになした。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の倒壊防止フレー
ムは、建屋の仕上げた上部から順次ジャッキアップする
ときに用いられもので、下部平行リンクおよび上部平行
リンクの各先端部が連結ロッドを介して枢支ピンで枢着
され、この枢支ピンを支点として下部平行リンクの基端
部と上部平行リンクの基端部との相対間隔が開閉可能に
設けられ、下部平行リンクの基端部はコンクリート基礎
の天端面に固定した座板に枢着され、上部平行リンクの
基端部は床梁および小屋梁のいずれかに固定した座板に
枢着され、また、前記連結ロッドの先端部に遊合された
遊動子と下部平行リンクおよび上部平行リンクとがそれ
ぞれ短リンクを介して枢支ピンで枢着されていることを
特徴とするものである。
【0007】
【作用】床梁もしくは小屋梁とコンクリート基礎との間
の少なくとも四方に倒壊防止フレームが配設されてい
る。床梁または小屋梁がジャッキアップされるとき、倒
壊防止フレームが徐々に開かれて建屋の仕上げた上部の
持ち上げに追従する。そして、ジャッキアップ過程にお
いて、建屋上部に風などによる水平荷重が作用したとし
ても、倒壊防止フレームがこれを支持し、建屋上部を倒
壊させることなく所定の高さ位置まで持ち上げることが
できる。
【0008】
【実施例】図面は本発明倒壊防止フレームの一実施例を
示すものである。本発明の倒壊防止フレーム200は下
部平行リンク1および上部平行リンク2の各先端部1
1,21が枢支ピン3で連結され、この枢支ピン3を支
点として下部平行リンク1の基端部12と上部平行リン
ク2の基端部22との相対間隔Dが開閉可能に設けられ
たものである。
【0009】下部平行リンク1の基端部12はコンクリ
ート基礎4の天端面41に固定した座板5に枢着され、
上部平行リンク2の基端部22は床梁6および小屋梁7
のいずれかに固定した座板8に枢着されている。
【0010】座板5はコンクリート基礎4の天端面41
に上向きコ字形に固定したものであって、座板5の固定
は天端面41から上方に突設した基礎ボルト(図示省
略)を用いて行われる。
【0011】座板5に下部平行リンクの基端部12を挿
入して、この基端部12と座板5とを枢支ピン51で連
結する。
【0012】座板8は床梁6および小屋梁7のいずれか
に下向きコ字形に固定したものであって、座板8の固定
は床梁6および小屋梁7のいずれかに取付けた締付けボ
ルト(図示省略)を用いて行われる。
【0013】座板8に上部平行リンク2の基端部22を
挿入して、この基端部22と座板8とを枢支ピン81で
連結する。
【0014】下部平行リンク1および上部平行リンク2
には補助リンク機構9が設けられている。
【0015】この補助リンク機構9は倒壊防止フレーム
200の支点部すなわちヒンジ3まわりの剛性を強化す
るためのもので、連結ロッド91、遊動子92、二つの
短リンク93および枢支ピン94からなっている連結ロ
ッド91は一端部と中間部が前記先端部11、21を枢
着した枢支ピン3により下部平行リンク1および上部平
行リンク2の先端部11、21の外側に枢着されてい
る。
【0016】遊動子92は連結ロッド91に遊合された
もので、この遊動子92と下部平行リンク1および上部
平行リンク2の中間部13,23とを連結する二つの短
リンク93の各両端部がそれぞれ枢支ピン94で枢着さ
れている。
【0017】上記した本発明の倒壊防止フレーム200
は、仕上げた建屋上部のコンクリート基礎4の上からジ
ャッキアップする際に用いるものである。したがって、
建屋上部が所定の高さに持ち上げられ、コンクリート基
礎4と床梁6もしくは小屋梁7との間に壁軸組や外壁材
などの組み付けを行うと倒壊防止フレーム200は取り
外される。取り外した倒壊防止フレーム200のあとに
は壁軸組などを配設しておくのである。
【0018】図2は床梁6もしくは小屋梁7の平面図の
概略を示したものであるが、倒壊防止フレーム200を
床梁6もしくは小屋梁7の四方に配設して建屋上部をジ
ャッキアップする。
【0019】小屋梁7はコンクリート基礎4の上にスペ
ーサである仮設材を介して載置するが、このとき、倒壊
防止フレーム200を折り畳んだ状態でコンクリート基
礎4の天端面41と小屋梁7との間に取り付ける。
【0020】小屋梁7は建築用ジャッキ装置100を用
いて徐々にジャッキアップされる。倒壊防止フレーム2
00が四方に配設されているから、水平方向の荷重がこ
の倒壊防止フレーム200によって支持される。したが
って,建屋上部は風圧などの水平荷重の影響を受けない
でジャッキアップできる。
【0021】建屋上部を所定の高さに持ち上げたとき
(図1の鎖線位置参照)、倒壊防止フレーム200は下
部平行リンク1と上部平行リンク2が側面から見てやや
く字形に曲がるように配設される。これは、倒壊防止フ
レーム200を取り外し易くするためである。
【0022】なお、建屋が2階以上のものであってもジ
ャッキアップ工法による建方工法が採用される。このと
き、倒壊防止フレーム200は床梁6と小屋梁7との
間、あるいは床梁6とコンクリート基礎4との間に配設
される。
【0023】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、床梁もし
くは小屋梁を支持して建屋の仕上げた上部をジャッキア
ップするとき、倒壊防止フレームの下部平行リンクの基
端部と上部平行リンクの基端部との相対間隔が徐々に開
放されて建屋上部の持ち上げに追従し、建屋上部に風な
どによって水平方向の荷重が作用したとしても、倒壊防
止フレームが建屋上部を確実に支持して倒壊させること
なく所定の高さまで持ち上げることができる。この際、
水平方向の荷重によって下部平行リンクと上部平行リン
クとを連結する枢支ピンに曲げ応力が作用することにな
るが、連結ロッドおよび連結ロッドと各リンクとを連結
する短リンクを介して枢支ピン回りの剛性を高めている
ことにより、枢支ピンを大きくすることなく抗すること
ができる。
【0024】
【発明の効果】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の倒壊防止フレームを示す正面図であ
る。
【図2】床梁もしくは小屋梁に対して四方に倒壊防止フ
レームを配設した概略平面図である。
【符号の説明】
1 下側平行リンク 11 先端部 12 基端部 2 上部平行リンク 21 先端部 22 基端部 3 枢支ピン 4 コンクリート基礎 41 天端面 5 座板 6 床梁 7 小屋梁 8 座板 D相対間隔 100 ジャッキ装置 200 倒壊防止フレーム
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E04G 21/16 E04B 1/35

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建屋の仕上げた上部から順次ジャッキア
    ップするときに用いられるもので、下部平行リンクおよ
    び上部平行リンクの各先端部が連結ロッドを介して枢支
    ピンで枢着され、この枢支ピンを支点として下部平行リ
    ンクの基端部と上部平行リンクの基端部との相対間隔が
    開閉可能に設けられ、下部平行リンクの基端部はコンク
    リート基礎の天端面に固定した座板に枢着され、上部平
    行リンクの基端部は床梁および小屋梁のいずれかに固定
    した座板に枢着され、また、前記連結ロッドの先端部に
    遊合された遊動子と下部平行リンクおよび上部平行リン
    クとがそれぞれ短リンクを介して枢支ピンで枢着されて
    ることを特徴とする倒壊防止フレーム。
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