JP3150499B2 - 加糖練乳様組成物およびその製造方法 - Google Patents

加糖練乳様組成物およびその製造方法

Info

Publication number
JP3150499B2
JP3150499B2 JP18618893A JP18618893A JP3150499B2 JP 3150499 B2 JP3150499 B2 JP 3150499B2 JP 18618893 A JP18618893 A JP 18618893A JP 18618893 A JP18618893 A JP 18618893A JP 3150499 B2 JP3150499 B2 JP 3150499B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
condensed milk
weight
composition
milk
sweetened
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP18618893A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0739300A (ja
Inventor
尚之 塙
高橋  健
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Snow Brand Milk Products Co Ltd
Original Assignee
Snow Brand Milk Products Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Snow Brand Milk Products Co Ltd filed Critical Snow Brand Milk Products Co Ltd
Priority to JP18618893A priority Critical patent/JP3150499B2/ja
Publication of JPH0739300A publication Critical patent/JPH0739300A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3150499B2 publication Critical patent/JP3150499B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Dairy Products (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、加糖練乳と同様の官能
特性および流動性を有する加糖練乳様組成物、特にカロ
リーの低減された加糖練乳様組成物およびその製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より加糖練乳は、牛乳に砂糖を多量
に添加し、加熱濃縮し、固形分を高めることにより、特
有の風味と糸を曳き重量感のある独特の粘性を得てい
る。加糖練乳は砂糖を40重量%以上と非常に多量に含
有しているため、カロリーが概略324kcal/100gと高
くかつ虫歯の原因にもなりやすいといわれている。その
ため、カロリーが比較的低く抗う蝕性の加糖練乳の開発
が望まれていた。
【0003】加糖練乳様食品として脂肪を20〜30重
量%添加し乳化系をつくることにより、加糖練乳様の粘
性を付与した合成練乳が市販されているが、高カロリー
である脂肪を添加していることから、加糖練乳と同様に
カロリーが高いという問題がある。加糖練乳の特有の粘
性は全固形分70重量%以上に濃縮して始めて得られる
ものであるから、従来技術から、カロリーを低減する目
的で固形分含量を減らすわけにはいかない。また、特有
の粘度特性は多量の砂糖含量にも起因しているので、単
に代替甘味剤を用いても、練乳様組成物を得ることはで
きない。更に、滑らかでビロード状の加糖練乳特有の舌
ざわりは単に加糖練乳様の乳化物を合成しても得ること
はできない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述従来の
加糖練乳の有する問題点に鑑み、加糖練乳の砂糖の配合
比率を低減しそれに代えて特定の糖類を用いることによ
り、カロリーが低減されているにも拘らず加糖練乳と同
様な糸を曳く独特な粘性、豊かな風味と舌ざわりを有す
る加糖練乳様組成物を提供することを目的とする。
【0005】また、本発明の他の目的は、かかる加糖練
乳様組成物を簡便に製造することであり、更に、該加糖
練乳様組成物を加糖練乳製造工程で効率的に製造するこ
とである。
【0006】
【課題を解決しようとする手段】かかる目的を達成する
本発明は、加糖練乳30〜70重量%に対して、高分子
粘質物0.1〜5重量%、糖アルコール1〜50重量%
が添加された組成を有し、粘度が200〜8000cp
s、カロリーが300kcal/100g以下であることを特徴
とする加糖練乳様組成物である。加糖練乳中の砂糖の配
合率を低減しそれに代えて一定量の高分子粘質物および
糖アルコールを配合することにより、加糖練乳の粘度特
性および風味を損なうことなく、固形分量を加糖練乳に
比べて減少させると共にエネルギーを低下させることが
できるので、加糖練乳と同様な、糸を曳く独特な粘性、
豊かな風味と舌ざわりを保持しながらカロリーコントロ
ールすることが可能となる。
【0007】かかる練乳様組成物は上記原料の他に、好
ましくは乳製品が添加され、所望により風味を改善する
ことができ、また、好ましくは高甘味度甘味料が添加さ
れ、所望により甘味を改善することができるものであ
る。
【0008】また、本発明は、上記の加糖練乳様組成物
を製造する方法であって、高分子粘質物を糖アルコール
分散させ、水に添加して加熱溶解後、得られた加熱済
糖類溶液を加糖練乳に添加することを特徴とする加糖練
乳様組成物の製造方法である。加糖練乳に添加する前に
糖類溶液を加熱処理することにより、混合後の過剰な加
熱を避けることができるので、得られる組成物の褐色
化、糖類の結晶化、粘度の増大等を防止することがで
き、また簡単な操作で良好な加糖練乳様組成物を調製す
ることが可能となる。
【0009】また、本発明は、加熱済糖類溶液が、加糖
練乳製造工程の濃縮末期工程で添加されることを特徴と
する上記の加糖練乳様組成物の製造方法である。加熱済
糖類溶液を通常の加糖練乳製造工程の濃縮末期工程にお
いて混合することにより、加糖練乳製造工程をそのまま
利用することができるので、効率的に加糖練乳様組成物
を製造することが可能となる。加糖練乳の製造工程にお
いて砂糖をシロップとして濃縮末期工程で加える場合
は、該シロップと共に上記加熱済糖類溶液を添加するこ
とも可能である。
【0010】以下、本発明を詳述する。
【0011】本発明者らは、長年の練乳製造の経験を生
かし、カロリーを低減させるために甘味剤、高分子粘質
物を多数検討した結果、高分子粘質物、糖アルコールを
必須要素とし、必要により高甘味度甘味料、その他乳成
分を組み合わせることにより、加糖練乳(以下、「練
乳」という。)独特の粘性と好ましい風味、更に特有の
舌ざわりを付与し、かつカロリーを大幅に低減すること
ができることを見い出し、本発明を完成させるに至っ
た。
【0012】本発明の練乳様組成物は、練乳30〜70
重量%に対して、高分子粘質物0.1〜5重量%、糖ア
ルコール1〜50重量%が添加された組成を有する。か
かる添加重量%は分析値そのものの値を意味するもので
はなく、それぞれの成分が添加される重量%を意味す
る。例えば、分析値上では、練乳様組成物の糖(単糖類
またはオリゴ糖)量は、配合される練乳中の糖やその他
添加され得る副資材由来の糖量等が加算されるため、上
記の糖量より大きくなる。練乳中の糖量等はあらかじめ
判っているので、糖アルコールを1〜50重量%添加し
た場合の練乳様組成物中の全糖量を総計として算出でき
る。
【0013】また、練乳、高分子粘質物、糖アルコー
ル、糖はそれぞれ別個に用意し混合する必要はなく、ま
た最終製品中にそのままの形態で存在しているわけでは
ないので、上記の配合割合は、それらを混合した結果得
られる組成を最終製品である練乳様組成物が有している
ということである。従って、後述する製造方法からもわ
かるように、練乳の製造工程中に、即ち練乳が製品とな
る前に他の成分を混合し、例えば糖アルコール量の多い
練乳をあらかじめ調製しておいてもよい。
【0014】本発明の練乳様組成物はカロリーが300
kcal/100g以下、好ましくは160kcal/100g(練乳の約
半分)以下に調整できるが、ここで、本発明においてカ
ロリーの算出は表1(市川富夫:月刊フードケミカル8
月号、71頁、1991年)に準拠して求めたものであ
る。即ち、糖アルコールの体内消化率は正確に解明され
ていないが、そのカロリーは表1の提示カロリーに基づ
き近似的に求めた。
【0015】
【表1】 練乳は、練乳様組成物に練乳様の風味、舌ざわりを付与
する作用をする。本発明において用いる練乳としては、
生乳、牛乳または特別牛乳に砂糖を加えて濃縮したもの
であり、特別のものである必要はなく通常入手できるも
のを用いることができ、また常法により牛乳に砂糖を添
加し濃縮して得られるものや植物性脂肪を添加した合成
練乳等を用いることができる。全脂加糖練乳の他、脱脂
加糖練乳も用いることができる。一例として本発明に好
適に用いられる練乳の組成としては(一般分析)、蛋白
質7.9重量%、脂肪8.3重量%、乳糖11.3重量
%、砂糖44.2重量%、水分26.5重量%であり、
カロリーは324kcal/100g程度のものを挙げること
ができる。この程度の練乳を基準にして、カロリーの設
定を行うのが実用的である。
【0016】練乳の配合量は最終製品のカロリーの値に
直接影響するので、その添加率としては、目的とするカ
ロリーに応じて適宜設定することになるが、最終製品の
カロリーを効率的に低減するには30〜70重量%、従
来品の1/2程度にするためには、30〜40重量%が
好ましい。練乳が30重量%未満では練乳らしい風味や
舌ざわりを得ることが困難で、70重量%を超えると高
カロリーとなり、本発明の目的を果たすことができな
い。また、練乳の滑らかでビロード状の練乳特有の舌ざ
わりは練乳中の乳糖結晶の数と大きさに関係しており、
良質の練乳は1mm2あたり約40万個の乳糖結晶を含
んでいるといわれるが、練乳量が減少し乳糖量が減少す
ればかかる特有の舌ざわりは喪失する。
【0017】高分子粘質物は、練乳様組成物の粘性を付
与し、かつ全固形分量を低減させカロリーを低下させる
機能を有する。即ち、練乳様組成物の含水率を増大させ
固形分量を低下させても一定の粘度を保持させることが
でき、糖アルコールおよび/または糖との組合せにより
練乳様の粘性を発現させる。固形分量が少なくなればカ
ロリーが低下する。高分子粘質物としてはタラガム、ロ
ーカストビーンガム、グアガム、アラビアガム、トラガ
ントガム、カラヤガム、アラビノガラクタン、ペクチン
等の増粘多糖類、およびゼラチン等の水溶性高分子を用
い得るが、好ましくは粘度が高く、ゲル化性が弱く、耐
熱性があり、疑塑性的粘性を示すものがよい。練乳の粘
度の特性は多量の砂糖により特徴付けられ重量感があり
高粘度であるため糸を曳くような粘性を示すが、砂糖は
高分子ではなく組織に構造性がないので、いわゆる曳糸
性ではない。水溶性高分子は一般に構造性があるため曳
糸性を示し易いので、その性質の顕著でない高分子粘質
物がよく、疑塑性の粘性を示すものが好ましい。例えば
グアガムを部分分解したものを用いると練乳の粘性に極
めて酷似した粘性を得ることができる。高分子粘質物の
添加量としては0.1〜5.0重量%、好ましくは0.
2〜1.0重量%がよい。0.1重量%未満では練乳ら
しい粘性が得られず、5.0重量%を超えると流動性が
なくなり、練乳独特の重量感のある粘性が得られない。
【0018】糖アルコールは、練乳様組成物に適度な甘
味を付与する作用の他、そのカロリーを低下させ、高分
子粘質物との組合せにより練乳様の粘性を構築する作用
をする。即ち、糖アルコールはそれ自体が難消化性また
は非消化性のものが多く低カロリー化に寄与するのみな
らず、練乳様組成物の全固形分量も増加させることがで
きるので重量感のある粘性を発現させることができる。
糖アルコールとしては、エリスリトール、マルチトー
ル、ソルビトール、マンニトール、イノシトールなどが
使用できる。これらは、一般に体内消化性が低く砂糖に
比ベて低カロリーでまたう蝕原性が低いが、ある程度の
粘性を確保することができるのでカロリーを低減する素
材として用いられる。中でもカロリーのほとんどないエ
リスリトールがもっとも好適に使用できる。また、エリ
スリトールは分子量が小さいので、浸透圧を高める効果
が大きく、その結果、練乳様組成物の保存性が良好とな
る。またイノシトールはビタミンB群としても機能する
ので栄養強化成分として用いることもできる。糖アルコ
ールの使用量としては1〜50重量%好ましくは4〜3
0重量%がよい。1重量%未満では甘味が得られず練乳
のような粘性を構築しにくくなる。50重量%を超える
と糖アルコールの結晶が析出したり、高カロリーになり
また練乳様の風味が損なわれるので好ましくない。
【0019】また、本発明において糖とは、単糖類また
はオリゴ糖をいい、高分子粘質物との組合せにより練乳
様の粘性、風味を維持する作用を有する。上記の糖アル
コールの一部に代えて用いるものである。高分子粘質物
の作用により練乳様組成物の含水率が増大し全固形分量
が低下した場合に、適度な甘味と粘性を付与することが
できる。糖それ自体カロリーは低くはないが、全固形分
量が低減していれば、全体としてカロリーは低下するこ
とになる。糖としては、D−キシロース等のペントー
ス、フラクトース、グルコース、ガラクトース等のヘキ
ソース、マルトース、ラクトース、シュクロース等の二
糖類を挙げることができる。D−キシロース等はほとん
ど吸収されないので低カロリーの糖として用い得る。添
加量は上記糖アルコールと同様の範囲とすることがで
き、糖アルコールを用いず糖のみを添加することができ
るが、糖アルコールに比べてカロリー低下効果が少なく
う蝕原性も高いので、添加量は少ない方がよく、あるい
は添加しなくてもよい。
【0020】上記の各成分の他、必要により高甘味度甘
味料、乳製品等を添加することができる。高甘味度甘味
料は、練乳様組成物の甘味が不足する場合の甘味度調整
剤として作用する。即ち、カロリーおよびコスト上の制
限から糖アルコールを多量に使えない場合等において、
粘度等の他の物性に影響を与えることなく、極少量の添
加で甘味度を補うために使用することができるものであ
る。また、糖アルコールは一般に甘味度が砂糖に比べて
低いので、糖アルコールを比較的多く用いた場合でも甘
味が不足する場合があるので、必要に応じて添加すると
よい。高甘味度甘味料としてはステビア、アスパルテー
ム、レヴァウディオ、グリチルリチンなどが例示できる
が特に限定されない。これらは、目的とする甘味度およ
び甘味の種類に応じて適宜選択し必要量を加えればよい
が、通常1重量%以下で十分である。
【0021】また、その他の原料として、脱脂粉乳、全
脂粉乳、カゼイン、乳清蛋白質等の乳製品や塩類、調味
料、フレーバー等を添加して風味を改良したり、風味付
けを行っても良いことはいうまでもない。これらの添加
量の目安は0.01〜2.0重量%程度である。
【0022】上述した成分からなる本発明の練乳様組成
物は、粘度が200〜8000cps、カロリーが30
0kcal/100g 以下になるように調整される。各成分の配
合比を変えることにより容易に目的の粘度、カロリーに
調整することができ、練乳様の風味、舌ざわり、粘性を
有する低カロリー化練乳様組成物とすることができる。
練乳と全く同様のものを求めるときは、練乳の粘度は1
800〜6000cps程度であるので、それと同等の
粘度とするのが好ましい。しかしながら、かき氷用の練
乳など、粘性を低くしたい場合には、200〜400c
psの粘度とすることができ、様々な粘度特性の練乳様
組成物を得ることができる。カロリーも上述した各成分
を配合して目的に応じて所望により調整できる。練乳様
の風味、舌ざわり、粘性等を考慮して低カロリー化させ
るには、カロリ−は100〜200kcal/100g の範囲、
好ましくは140〜180kcal/100g の範囲で配合を調
整するのがよい。カロリーが低すぎるような組成では、
配合による調整に限界があるので、風味、舌ざわりまた
は粘性のいずれか1つ以上が練乳様とは相違するものと
なる。
【0023】練乳様組成物では、練乳に高分子粘質物と
糖アルコールおよび/または糖とを組合せることによ
り、全固形分量は概ね30〜60重量%と練乳のそれ
(約70〜75重量%)に比べ相当少ない量でも重量感
のある粘性を呈するので、官能特性を損なうことなく低
カロリー化を図ることができる。
【0024】上記の練乳様組成物は次のようにして製造
することができる。即ち、高分子粘質物を糖アルコール
および/または糖に分散させ、これを水に添加して加熱
溶解後、加糖練乳に混合して練乳様組成物を製造する。
加糖練乳に混合する前に糖類溶液を加熱処理し、混合後
の過剰な加熱を避けることにより、得られる組成物の褐
色化、糖類の結晶化、粘度の増大等を防止することがで
きるので、混合という簡単な操作で良好な練乳様組成物
を調製することが可能となる。高分子粘質物を糖アルコ
ール、糖に分散するのは、水溶液にした場合に高分子粘
質物が不均一に溶解しまま粉や塊を形成するのを防ぐた
めである。糖類の加熱溶解温度は高分子粘質物等が十分
に溶解するが熱変性を生じない温度であり、概ね70〜
80℃もしくはそれ以下の温度である。このとき該溶液
の殺菌も行われる。
【0025】また、上記の製造方法において加熱済糖類
溶液は練乳に混合されるが、かかる練乳は製品でもよい
し、また製造途中にあるものであってもよい。即ち、練
乳製造工程において、その濃縮末期工程で加熱済糖類溶
液を添加することによっても練乳様組成物を製造するこ
とができる。加熱済糖類溶液を通常の練乳製造工程の濃
縮末期工程において混合することにより、練乳製造工程
をそのまま利用することができるので、効率的に練乳様
組成物を製造することが可能となる。練乳の製造工程に
おいて砂糖をシロップとして濃縮末期工程で加える場合
は、該シロップと共に上記加熱済糖類溶液を添加するこ
とも可能である。
【0026】脱脂粉乳、全脂粉乳や脱塩ホエー等を混合
する場合は、加熱済糖類溶液に添加し溶解すればよい
し、あるいは加熱前に添加してもよい。
【0027】次に実施例を示し、本発明を具体的に説明
する。
【0028】
【実施例1】グアガム8gをエリスリトール200gに
分散させ、水352gに添加し、加熱溶解した。加熱温
度は80℃とした。これに脱脂粉乳50gを添加し混合
溶解後、全脂加糖練乳390gを加え練乳様組成物1k
gを得た。得られた練乳様組成物の粘度は2100cp
s(B型粘度計使用)と練乳と同等であり、風味も通常
の練乳と遜色なく、かつカロリーが約150kcal/100g
に低減されていた。なお、このものの一般分析値は、蛋
白質4.7重量%、脂肪3.3重量%、エリスリトール
20重量%、その他の糖類25重量%、全固形分53重
量%、水分45重量%であった。エリスリトールのカロ
リーは0.3kcal/gとして計算した。
【0029】
【実施例2】アラビアガム8gをマルチトール40gに
分散させ、水512gに添加し、加熱溶解した。加熱温
度は70℃とした。これにステビア1.6g、脱塩ホェ
ー50gを添加し混合溶解後、全脂加糖練乳390gを
加え練乳様組成物約1kgを得た。得られた練乳様組成
物の粘度は2300cps(B型粘度計使用)と練乳と
同等であり、風味も通常の練乳と遜色なく、かつカロリ
ーが約158kcal/100g に低減されていた。なお、この
ものの一般分析値は、蛋白質4.3重量%、脂肪4.5
重量%、マルチトール4重量%、その他の糖類25重量
%、全固形分38重量%、水分60重量%であった。マ
ルチトールのカロリーは1.56kcal/gとして計算し
た。
【0030】
【実施例3】部分分解グアガム(450〜550cps )
8gをエリスリトール100gに分散させ、水450g
に添加し、加熱溶解した。加熱温度は75℃とした。こ
れにアスパルテーム1g、全脂粉乳50gを添加し混合
溶解後、全脂加糖練乳390g、ミルクフレーバー1g
を加え練乳様食品1kgを得た。得られた練乳様組成物
の粘度は2000cps(B型粘度計使用)と練乳と同
等であり、風味も通常の練乳と遜色なく、かつカロリー
が約155kcal/100g に低減されていた。なお、このも
のの一般分析値は、蛋白質4.3重量%、脂肪4.5重
量%、エリスリトール10重量%、その他の糖類25重
量%、全固形分44重量%、水分56重量%であった。
エリスリトールのカロリーは0.3kcal/gとして計算し
た。
【0031】
【実施例4】部分分解グアガム(90〜140cps )2
gをエリスリトール100gに分散させ、水456gに
加熱溶解(80℃)した。これにステビア1g、全脂粉
乳50gを添加し混合溶解後、全脂加糖練乳390g、
ミルクフレーバー1gを加え練乳様食品1kgを得た。
得られた練乳様組成物の粘度は240cps(B型粘度
計使用)と、通常の練乳よりかなり低かったが、風味は
通常の練乳と同様で好ましいフレーバーを有し、かき氷
用に適していた。また、カロリーは約153kcal/100g
に低減されていた。なお、このものの一般分析値は、蛋
白質4.3重量%、脂肪4.5重量%、エリスリトール
10重量%、その他の糖類24重量%、全固形分42.
8重量%、水分57.2重量%であった。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、加糖練乳中の砂糖
の配合率を低減し、それに代えて一定量の高分子粘質
物、および糖アルコールおよび/または糖を配合するこ
とにより、加糖練乳の粘度特性および風味を損なうこと
なく、固形分量を加糖練乳に比べて減少させると共にエ
ネルギーを低下させることができるので、加糖練乳と同
様な、糸を曳く独特な粘性、豊かな風味と舌ざわりを保
持しながらカロリーコントロールすることが可能とな
る。
【0033】また、加糖練乳に添加する前に糖類溶液を
加熱処理することにより、添加後の過剰な加熱を避ける
ことができるので、得られる組成物の褐色化、糖類の結
晶化、粘度の増大等を防止することができ、また簡単な
操作で良好な加糖練乳様組成物を調製することが可能と
なる。
【0034】また、加熱済糖類溶液を通常の加糖練乳製
造工程の濃縮末期工程において添加することにより、加
糖練乳製造工程をそのまま利用することができるので、
効率的に加糖練乳様組成物を製造することが可能とな
る。加糖練乳の製造工程において砂糖をシロップとして
濃縮末期工程で加える場合は、該シロップと共に上記加
熱済糖類溶液を添加することも可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A23C 9/00 - 9/158 A23L 1/307

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加糖練乳30〜70重量%に対して、高
    分子粘質物0.1〜5重量%、糖アルコール1〜50重
    量%が添加された組成を有し、粘度が200〜8000
    cps、カロリーが300kcal/100g以下であることを
    特徴とする加糖練乳様組成物。
  2. 【請求項2】 加糖練乳に、高分子粘質物、糖アルコー
    ルの他に、乳製品が添加されていることを特徴とする請
    求項1記載の加糖練乳様組成物。
  3. 【請求項3】 加糖練乳に、高分子粘質物、糖アルコー
    ルの他に、高甘味度甘味料が添加されていることを特徴
    とする請求項1または2記載の加糖練乳様組成物。
  4. 【請求項4】 糖アルコールが、エリスリトールである
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載
    の加糖練乳様組成物。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4記載の加糖練乳様組成物
    を製造する方法であって、高分子粘質物を糖アルコール
    分散させ、水に添加して加熱溶解後、得られた加熱済
    糖類溶液を加糖練乳に添加することを特徴とする加糖練
    乳様組成物の製造方法。
  6. 【請求項6】 加熱済糖類溶液が、加糖練乳製造工程の
    濃縮末期工程で添加されることを特徴とする請求項5記
    載の加糖練乳様組成物の製造方法。
JP18618893A 1993-07-28 1993-07-28 加糖練乳様組成物およびその製造方法 Expired - Lifetime JP3150499B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18618893A JP3150499B2 (ja) 1993-07-28 1993-07-28 加糖練乳様組成物およびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18618893A JP3150499B2 (ja) 1993-07-28 1993-07-28 加糖練乳様組成物およびその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0739300A JPH0739300A (ja) 1995-02-10
JP3150499B2 true JP3150499B2 (ja) 2001-03-26

Family

ID=16183935

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP18618893A Expired - Lifetime JP3150499B2 (ja) 1993-07-28 1993-07-28 加糖練乳様組成物およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3150499B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102222532B (zh) * 2011-04-29 2013-05-22 清华大学 用硅酸盐和硫铝酸盐水泥混合物固化放射性废树脂的方法

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3606724B2 (ja) * 1997-10-21 2005-01-05 三菱化学フーズ株式会社 乳蛋白含有粉末
UA112972C2 (uk) * 2010-09-08 2016-11-25 Інтерконтінентал Грейт Брендс ЛЛС Рідкий молочний концентрат з високим вмістом сухих речовин
WO2023182501A1 (ja) * 2022-03-25 2023-09-28 株式会社明治 ホエイ加工食品

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102222532B (zh) * 2011-04-29 2013-05-22 清华大学 用硅酸盐和硫铝酸盐水泥混合物固化放射性废树脂的方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0739300A (ja) 1995-02-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3588971B2 (ja) 低カロリー調製ココア
US4722844A (en) Process of stabilizing aspartame sweetness in water-containing foods
JP3379207B2 (ja) 軟キャンデーの製法
JP4199005B2 (ja) ゼロまたは低カロリー飲料および食品におけるエリスリトールおよびd−タガトースの使用
DE60208908T2 (de) Geschmacksverbessernde zusammensetzungen und ihre anwendung
JPH11123069A (ja) 低カロリー酸性蛋白飲料およびその製造方法
PT738111E (pt) Produto e processo para a preparacao de um chocolate de leite melhorado isento de sacarose
CN105530817B (zh) 乳化组合物和乳饮料
CN103153094A (zh) 基于甜叶菊的改进的甜化组合物和用其制备的可食用产品
JP3508127B2 (ja) 甘味付与方法及び甘味料
JP3150499B2 (ja) 加糖練乳様組成物およびその製造方法
US4085232A (en) Neohesperidine dihydrochalcone sweetening compositions
JPS5932B2 (ja) インスタント酸性化乳ゲル
JP3583714B2 (ja) 粘弾性食品組成物及び該組成物の耐熱性付与方法
JP2000197462A (ja) ビ―トオリゴ糖による甘味質の改善
JP3469954B2 (ja) 低カロリーあん状食品の製造方法
WO2004062384A1 (ja) O/w型乳化物及びこれを用いた食品の製造法
JPH11299426A (ja) アイスクリーム様食品
JP4621408B2 (ja) ざらつき感を改善した飲食物
US3800045A (en) Lower calorie candy
KR20220100875A (ko) 향미 변화 및/또는 단맛 강화 조성물 및 방법 및 이에 기초한 식품 및 음료 제품
JPH01265852A (ja) 低カロリー・低う蝕性アイスクリーム
JPH104885A (ja) シュガーレスミルクキャンデイの製造方法
KR20210051095A (ko) 유화 안정성이 향상된 분말 유화 조성물
JP2793271B2 (ja) 食味の改善された低カロリー低う蝕性キヤンデイ及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080119

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090119

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090119

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100119

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110119

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110119

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120119

Year of fee payment: 11

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120119

Year of fee payment: 11

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120119

Year of fee payment: 11

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120119

Year of fee payment: 11

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130119

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130119

Year of fee payment: 12

EXPY Cancellation because of completion of term