JP3147310B2

JP3147310B2 - 多段ビンソータ

Info

Publication number: JP3147310B2
Application number: JP10077091A
Authority: JP
Inventors: ポーラ・イー・リード
Original assignee: ゼロックスコーポレーション
Priority date: 1990-05-11
Filing date: 1991-05-02
Publication date: 2001-03-19
Anticipated expiration: 2016-03-19
Also published as: JPH04226262A; US5044625A

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】本発明は、特に複写機または印刷機の出口
に用いられて用紙等を製本または集めてそれぞれのビン
内に用紙セットを作る改良形の多段ビン式ソータまたは
コレータにおいて、ビンに入ってくる用紙の邪魔になる
ことなくソータビンに蓄積中の用紙を能動的に突いたり
押す改良装置に関するものである。本発明は、積み重ね
られていく印刷済み用紙やその他のそのような薄く弱い
用紙の物理的制御を向上させて、用紙の縁部の損傷や画
像の汚れまたはビンへのオペレータの接近の妨害を減ら
し、オペレータの安全性を向上させる装置を提供してい
る。

【０００２】本発明は、特に複写機または印刷機の出口
のソータとして用いられる。これは、ビンセットまたは
列がいずれかの方向へ移動しながら用紙送り位置を通過
していく時に用紙が各ビンに順次送り込まれる両方向ソ
ータに特に適しており、有効である。可動ビン式両方向
ソータの従来装置自体はゼロックスコーポレーションの
米国特許第３，７８８，６４０号に示されている。本説
明に示されている特殊な例のソータ／ステープラは、１
９８７年７月２１日付けでトーマス・Ｆ・クーパ(Thoma
s F. Cooper)に発行されたゼロックス社の米国特許第
４，６８１，３１０号の主題である。これは、照合速度
を向上させて複写遅れを減少させる望ましい特徴であ
る。本発明の装置は、ビン内編集および／またはステー
プル綴じ能力を備えたそのようなソータに特に有益であ
る。

【０００３】本発明は、蓄積中の用紙をジョブサブセッ
トにオフセットまたは横方向オフセットするものを含め
て様々なスタッキング装置に用いることができるが、特
に仕上げ機の編集装置として望ましい。特に編集では、
用紙縁部の位置合わせ補助によるさらに確実かつ正確な
スタッキングが望まれるようになっている。用紙は不均
一な横方向オフセットまたはゆがみを伴って、または不
均一なサイズのものがスタッキングトレイに送り込まれ
ることが多い。編集装置のトレイ部分では、用紙層は密
接状態で積み重ねられ、少なくとも１つの縁部で均一に
整合させることによって、その位置かその後でステープ
ル綴じ、糊付け、またはその他の綴じ作業すなわち仕上
げ作業を実施できるようにしなければならない。そのよ
うなセット仕上げ自体は公知であって、例えば米国特許
第４，７８２，３６３号の特に第１３コラム、第１〜２
７行に引用されている特許に開示されている。編集およ
びその他の多くの用紙スタッキング段階では、２枚から
多数枚までの用紙を非常に近い積層整合寸法のセット
に、例えば１セットの用紙すべてを少なくとも１つの縁
部において１ミリメートルの何分の１以内で整合させる
ことができるように積み重ねることによって、仕上がり
セットの積層用紙の縁部が凸凹で不揃いにならないよう
にすることが望ましい。また、用紙の印刷を減速するこ
となく用紙が順次送られてくる間の時間内に用紙を迅速
に積み重ねて整合させることができるようにすることが
望ましい。さらに、これを実施する装置が、比較的単純
で低コストでありながら信頼性が高く、用紙の縁部の損
傷や画像の汚れまたはオペレータの危険がなく、広範囲
の用紙サイズおよび重さおよび／または硬さを受け入れ
ることができるものであることも望ましい。また、積層
高さが変化するのに伴って積層またはトレイに対するタ
ンパ、ジョガーまたはその他の編集機構の位置を調節ま
たはリセットする必要もなく、広範囲の積層高さを収容
できると共に多数セットの積層用紙（例えば２５０枚か
それ以上）を編集できることも望ましい。

【０００４】ソータのビン自体の中で直接的に編集およ
びステープル綴じ能力を一体化することは、一部の事後
照合複写機または印刷機において望ましい公知の特徴で
あり、この場合には事前照合原稿文書の循環は望ましく
ないか、または不可能である。ビン内編集および／また
はステープル綴じ能力を備えたそのような両方向ソータ
の最近の例が、１９９０年５月１５日付けのゼロックス
社の米国特許第４，９２５，１７１号に開示されてい
る。この特許にも、複写機のトレイまたはビンに分類さ
れた後の分類コピーセットをステープル綴じすることに
よってオンライン式事後照合ステープル綴じを行う他の
例が幾つか引用されている。それには１９７８年４月１
１日付けでＲ．パル(Pal) に発行された米国特許第４，
０８３，５５０号および１９８８年８月９日付けでＹ．
ウシロガン(Ushirogatn)（リコー）に発行された米国特
許第４，７６２，３１２号が含まれており、これらはソ
ータの積載ビンをビン列からステープラの方へ移動させ
てステープル綴じを実施できるようにすることも開示し
ている。用紙セットをグリップ式抜き取り機でビンから
抜き取って別の位置でステープル綴じを行うことも、例
えばノト(Noto)の米国特許第４，３６１，３９３号に記
載されている。さらに興味を引くものとして、垂直方向
に移動するビン式両方向ソータのビン列のビン内で直接
的にステープル綴じを実施する装置が、クーパに発行さ
れたゼロックス社の米国特許第４，６８１，３１０号お
よびルーニ(Looney)に発行されたゼロックス社の米国特
許第３，９９５，７４８号に記載されている。また、共
にデニス・ステムル(Denis Stemmle)に１９８７年８月
１８日に発行されたゼロックスコーポレーションの米国
特許第４，６８７，１９１号および１９８６年１０月１
５日に発行された英国特許２，１７３，４８３−Ａ号は
ビン内ステープル綴じを開示している。ソータまたはコ
レータ内での用紙セットの縁部ジョッギングおよび糊付
け綴じは、スネルマン(Snellman)らの米国特許第４，１
４５，２４１号に記載されている。ハムリン(Hamlin)ら
の米国特許第４，５６４，１８５号は、事後照合コピー
セットをビン内で糊付け綴じおよび／またはステープル
綴じを行うオンライン式回転ソータ複写機を開示してい
る。Ｌ．レイター(Leiter)他の米国特許第３，８８４，
４０８号およびバインス(Bains) の米国特許第３，９４
４，２０７号は、固定式水平ビン列ソータに可動ステー
プル綴じ装置を組み合わせたものを開示している。

【０００５】ビンの１つの接近可能なコーナ部で編集用
紙セットのビン内ステープル綴じを行う回動すなわち搖
動式ステープラが、ゼロックスコーポレーションの米国
特許第４，８３０，２５６号に開示されている。

【０００６】さらなる背景説明として、様々な外車また
はその他のスカッファ形編集装置またはその他のスタッ
キング補助装置が、例えば１９７４年１１月１２日付け
でＴ．リンチ(Lynch) に発行されたゼロックスコーポレ
ーションの米国特許第３，８４７，３８８号に開示され
ており、また従動可撓性またはフロッピー無端ベルト用
紙整合ウェブ部材５０が、１９８９年１１月２８日に
Ｎ．イイダらに発行されたキャノンの米国特許第４，８
８３，２６５号に記載されている。ソータ用の能動ビン
内能動用紙セットジョギングまたはスカッファ位置合わ
せ装置のさらなる例として、摩擦スカッファについて１
９７８年５月２日付けでジョン・ルーニ (John Loone
y) に発行されたゼロックスコーポレーションの米国特
許第４，０８７，０８７号およびイーストマン・コダッ
ク・エクタプリント (Eastman Kodak Ektaprint)の１５
０ＰＳ形両方向ソータジョギング装置がある。後者のも
のは、垂直ソータビン列の両側（前後側）で用紙送り込
み経路の両側にそれぞれすべてのビンの前後を垂直方向
に貫通する回動閉鎖式前ストップゲート垂直バーおよび
往復式後垂直タンパバーを設けている。後バーは、ビン
内のすべての積層用紙を押し進める位置にある時、間欠
的に前バーの方へ押し進められる。この比較的複雑なセ
ット位置合わせ装置（この前ストップゲートが開くまで
はセット取り出しのためのすべてのビンへの接近が制限
されることも不都合である）は、ビンへの用紙送り込み
経路を妨害しないように作動できることは明らかであ
り、本発明に開示されているはるかに簡単な装置の利点
を説明している。

【０００７】ステープル綴じビン用の弾性ブラシタンパ
アーム形コーナジョガーが、１９８９年７月４日付けで
ジョン・Ｒ・グレイ(John R. Grey)に発行されたゼロッ
クスコーポレーションの米国特許第４，８４４，４４０
号に開示されている。

【０００８】様々なその他の積層用紙縁部ジョガー自体
は、例えば米国特許第４，３１８，５４１号、第４，４
３１，１７７号、および第４，５５６，２１１号に記載
されている。

【０００９】本発明は、固定の用紙送り込みすなわちビ
ン入力（ビン装填）位置に対して一体状に移動可能な複
数の分類ビン（用紙編集トレイ）を備えたソータ装置に
おいて、用紙送り込みすなわちビン挿入の邪魔をするこ
となくビン内の用紙を自動的に押して所望の用紙セット
位置合わせを行う能動ジョガー装置を開示している。そ
のような用紙セット位置合わせは、所望の横方向および
／またはステープル綴じ位置に行うことができる。

【００１０】本装置は、特定のソータビンの移動または
積載装置に限定されるものではなく、様々な公知または
その他のソータに適用することができる。ソータビン
は、従来通りにビン間に、特にビン積載位置では適当な
間隔をおいて共通の取り付けビン列に並べて一緒に垂直
移動できるように取り付けることができる。

【００１１】用紙送り込みすなわちビン挿入位置に隣接
したビン間の間隔を自動的に開く、すなわち拡大できる
ように回動するビンを備えたソータに関するゼロックス
コーポレーションの最近の米国特許として、第４，５５
８，８６０号（ゼロックスコーポレーションの５０２８
形複写機に使用）、第４，７７２，００９号および第
４，３９８，７１２号があり、さらにグラドコ・システ
ムズ社 (Gradco SystemsInc.)の米国特許第４，４７
８，４０６号等もある。他のそのような技術はそれらや
上記の米国特許第４，９２５，１７１号に記載されてい
る。多数のビンのすべてを１つのビンユニットまたは列
として固定の用紙送り込み位置に対して垂直方向に往復
移動させ、所望の一定の用紙送り込み経路距離および移
送時間で用紙を送り込む形式のソータは、例えばゼロッ
クスコーポレーションの米国特許第３，７８８，６４０
号に記載されている。回動開放して用紙を受け取ること
ができるようになっている所定のビンに達するまで、用
紙が可変距離を進んで可変数のビンを通過しなければな
らないその他の公知の形式のソータは、例えばゼロック
スコーポレーションの米国特許第４，１３３，５２２号
に記載されている。

【００１２】開示されているソータは、様々な複写機の
コピー紙出口の従来から公知の事後照合分類に適した様
々なソータの例にすぎない。従って、ここで詳細に説明
する必要はないであろう。すなわち、いずれかの複写機
を１つまたは複数のビン列、セットまたはモジュールに
した複数の補助ソータビンと作動連結して、その複写機
で１セットの書類の各頁を複数枚連続複写して、書類の
第１頁の各コピー紙を個々のソータビンへ送り出してか
ら、次の頁の各コピー紙を前記同数のソータビンへ送
り、これを繰り返して完全な照合コピー紙セットが使用
中の各ビン内にそれぞれ積み重ねられた用紙セットとし
て蓄積されるようにして１セットの書類から複数部の複
写を行うものである。しかし、必要に応じてソータは各
ビンに複数の同一コピーを非照合蓄積するために使用す
ることもできる。また、複写機出口またはその他の非照
合用紙供給源からのソータビン送り込みを所定の作動点
で中断させて、カバー、つまみ付きシート、写真、カラ
ーセパレータまたはその他の挿入物を手動または自動的
に挿入することもできる。

【００１３】本発明のソータおよび複写機は、従来形制
御装置によって従来通りに容易に操作または制御でき
る。用紙検出スイッチ、センサ等を含めたそのための制
御装置を備えたさまざまな従来形複写機の例が、米国特
許第４，０５４，３８０号、第４，０６２，０６１号、
第４，０７６，４０８号、第４，０７８，７８７号、第
４，０９９，８６０号、第４，１２５，３２５号、第
４，１３２，４０１号、第４，１４４，５５０号、第
４，１５８，５００号、第４，１７６，９４５号、第
４，１７９，２１５号、第４，２２９，１０１号、第
４，２７８，３４４号、第４，２８４，２７０号および
第４，４７５，１５６号に記載されている。複写機の制
御機能および論理を従来形マイクロプロセッサへの従来
形ソフトウェア指令でプログラムして実行することが一
般的に知られており、好ましい。これは上記およびその
他の特許や様々な市販の複写機によって教示されてい
る。そのようなソフトウェアはもちろん特定の機能や特
定のソフトウェアシステムおよび使用する特定のマイク
ロプロセッサまたはマイクロコンピュータシステムに応
じて変わるが、不必要な実験を重ねなくても、ここに示
されているような言葉での機能的説明か、または一般的
であるこれらの機能についての従来知識およびソフトウ
ェアおよびコンピュータ技術における一般的知識から当
該分野の専門家であれば容易に取得またはプログラムす
ることができるであろう。様々なその他の公知または適
当なハード配線された論理または切り換え装置を用いて
制御することもできる。

【００１４】本発明の特殊な特徴によれば、用紙等を複
写機または印刷機等の固定の用紙出口からそれに隣接し
た１つのビンへ用紙送り経路に沿って順次送り込む手段
を備えており、前記ビンは前記固定用紙出口に対して２
方向へ往復移動可能に位置決めされてそれぞれのビンに
積層状の用紙セットを蓄積できるようになっており、さ
らに用紙縁部位置合わせジョギング装置が設けられてい
る多段ビン式ソータにおいて、前記用紙縁部位置合わせ
ジョギング装置が、前記固定用紙出口に隣接して用紙が
送り込まれている前記１つのビンの上下に位置している
ビン内の用紙を、前記１つのビンへの前記用紙送り込み
を妨害することなく突くことができるタンパ手段を有す
るようにした改良が提供されている。

【００１５】本発明の別の特徴によれば、前記タンパ手
段は固定的に取り付けられて、前記固定用紙出口に隣接
した前記１つのビンの上下に位置している前記ビンに並
設されたタンパ部材を有しており、このタンパ部材はこ
れらのビン内へ間欠的に移動してその中の用紙を位置合
わせ位置へ突き進めることができるが、前記用紙送り経
路に入らないで前記固定用紙出口に隣接した前記１つの
ビン内の用紙を突かない形状になっているもの、また前
記固定用紙出口に隣接した前記１つのビンの上下に位置
している前記ビンに並設されたタンパ部材を有してお
り、前記タンパ部材は２つの能動タンパ表面部分を中央
切り欠き部分で分離させた形状になっていること、およ
び／または前記タンパ部材は、回動可能にほぼ垂直に設
けられて中央に開口部がある弾性軽量の大面積の旗形の
フラッパであること、および／または前記タンパ手段
は、前記固定用紙出口に隣接した前記１つのビンの上下
に位置している前記ビン内にある用紙を前記ビン内のコ
ーナステープル綴じ位置合わせ位置へ押し進めること、
および／または前記ビンは水平面から垂直方向に傾斜し
て、ほぼ１つの軸方向に突く単一の前記タンパ手段で２
軸方向のコーナ用紙位置合わせを行うことができるこ
と、および／または前記ビンは垂直方向傾斜が異なった
２つのビン表面部分を備えており、前記固定用紙出口か
ら遠い方のビン表面部分の垂直方向傾斜の方が大きくな
っていることを特徴とするものが提供されている。

【００１６】本説明に引用された引例のすべておよびそ
れらの引例は引例として本発明に含まれ、追加または変
更形の詳細、特徴および／または技術的背景を適切に教
示するために利用される。

【００１７】本発明の上記およびさらなる特徴および利
点は、以下の特殊な実施例において説明される装置およ
びその作用から明らかになるであろう。このため、本発
明は添付の図面（ほぼ同一縮尺）を参照した説明的実施
例の以下の記載からさらに理解されるであろう。

【００１８】図１は、両方向多段ビン式ソータおよび本
発明による一体形横方向用紙位置合わせジョガー装置と
共にビン内コーナステープラを示す概略上面図であり、

【００１９】図２は、それの背面図（用紙経路の後側か
らソータ内を見た図）である。

【００２０】次に、図面に示されている実施例の詳細に
ついて説明すると、概略的に示されているソータ１０に
は、複写機３０の出口に一体化した固定位置の用紙送り
込み経路１２を介して用紙が順次送り込まれるビン１４
が設けられている。複写機３０は、上記引用の特許やそ
の他の特許、例えば米国特許第４，２７８，３４４号等
に記載されている公知のゼロックスコーポレーションの
複写機またはその他の様々な電子写真式およびその他の
複写機や印刷機でよい。このため、複写機の出口送りロ
ーラ３２だけが図示されて用紙送り込み経路１２を示し
ており、積載中のビンへ用紙を送り込む送り込みローラ
として機能している。（特にソータ１０が別体のモジュ
ラーソータユニットである場合、これらの送り込みロー
ラは別体のソータモジュール送りローラであってもよ
い。）

【００２１】ここでは、すべてのビン内に積み重ねられ
ている用紙はすべて図示の横方向用紙位置合わせ能動ジ
ョギング装置２０によって横方向（側方）へ位置合わせ
される。積み重ねられているあるサイズの用紙の外形が
図１に１６で示されている。実線位置は、用紙１６の初
期ビン位置であって、用紙１６の点線位置１６ａは位置
合わせ位置(registered position) である。図示のジョ
ギング装置２０には、ソレノイドタンパ駆動部２４によ
って間欠的に回転駆動されて用紙の１つの縁部に当接す
る特別なタンパ部材２２が設けられている。これはばね
復元力を備えて、ビンの位置決め時にタンパ部材２２が
邪魔にならないようにしている。タンパ部材２２を用紙
の１つの縁部に当接させる時の移動駆動力および／また
は衝撃が用紙の、特にビンに最後に載せられた最上層の
用紙の対向縁部を側部位置合わせ位置または線２６へ押
し進める。ここで、用紙は所定の適当なオフセット距
離、例えば約５ｍｍだけ領域４２の位置合わせコーナ位
置１９へ押し進められる。側部位置合わせ線２６は位置
合わせ垂直側部ストップ壁またはフィンガ１８によって
定められている。変更例またはそれに追加するものとし
て、側部位置合わせストップ線２６は、図示のようにト
レイ１４内のコーナ位置合わせステープル綴じ切り欠き
領域４２に設けられたステープラ４０の開放ジョーの背
部で定めることもできる。引例およびその他の技術にも
示されているように、ステープラ４０は間欠的にその位
置４２へ回動移動してステープル綴じを実施することが
できる。

【００２２】タンパ部材２２を駆動するために様々な回
転式またはその他のソレノイドまたはモータやカムを用
いることができることは明らかであるので、タンパ部材
２２を移動させるソレノイド２４またはその他の駆動装
置の詳細は重要ではない。

【００２３】図面をわかりやすくするため、比較的少数
のソータ１０ビン１４が図示されているが、用紙縁部位
置合わせのためのジョギング装置、すなわち、能動タン
パ横方向用紙位置合わせジョガー装置２０では唯一の能
動ジョガーすなわちタンパ装置がすべてのビンに作用す
ることができるので、このジョガー装置２０は同様に作
動するはるかに多数のビンを備えたソータに非常に適し
ている。このジョガー装置２０は、可動ビンに、すなわ
ち各ビンに取り付けられた複数のユニットではない。ジ
ョガー装置２０は、ソータ１０列の一方の側部に近接し
た位置で用紙送り込み経路から出たビン挿入位置１２の
一方の側部に固定的に取り付けられており、それと一緒
に移動することはない。これは、可動ビン列を備えた
「可動ビン」式ソータに特に適しており、これら可動ビ
ンのすべては複写機または印刷機の用紙出口付近に固定
された単一のタンパ機構による縁部ジョギング機能を備
えている。図示されているように、装置２０はソータ１
０の固定レールガイドまたは支持部材２５に取り付ける
ことができる。別の設計では、それを複写機３０に取り
付けることもできる。

【００２４】ソータ１０の複数の個々の分類ビン１４
（用紙編集トレイ）のすべては、適当な公知の方法で引
例またはその他の技術に示されているような簡単な従来
形垂直駆動装置によって一体状に共通の垂直往復移動を
する。本実施例では、これは１本の螺旋ネジ駆動部１１
である。各ビン１４に取り付けられたピン１３が螺旋駆
動部１１にはめ込まれている。これにより、ビン１４は
駆動部１１の回転方向に応じて両方向へ移動して固定の
用紙送り込みすなわちビン挿入（ビン積載）位置１２を
通過する。ソータ１０は従来通りに作動して、各ビン１
４がこのビン挿入位置１２を通る、すなわちそれに近接
してその位置で休止した時に複写機３０からの用紙がロ
ーラ３２を介してその中に載置され、次にソータは上下
に移動することによって隣接した次のビンをそこに位置
決めして積載ができるようにする。積載中のビン１４は
従来通りに隣接のビンから大きく離れるように自動的に
移動させることによって、上記およびその他の技術に示
されているように、例えば図示のようにその部分の螺旋
駆動部１１のピッチを変更することによってビンの入口
側すなわち送り込み位置１２側（複写機３０に面した
側）に広いビン挿入開口が形成されるようにすることが
できる。

【００２５】図面では、積載中のビンは１４ａで示さ
れ、すぐ上のビンは１４ｂで示され、すぐ下のビンは１
４ｃで示されている。積載中にビン１４が上向きに移動
する場合、ビン1 １４ｂはビン１４ａへの積載の直前に
用紙を受け取っている。積載中にビン１４が下向きに移
動する場合、ビン１４ｃはビン１４ａへの積載の直前に
用紙を受け取っている。

【００２６】次に図示の能動タンパ横方向用紙位置合わ
せジョガー装置２０について説明すると、タンパ部材２
２は特別で独特な形状をしている。それは、軽量の縁部
に対する衝撃破損を避けるために軽量でありながら広い
用紙接触面積を備え、ソレノイド駆動部２４で持続駆動
することによって軽量の用紙を数ｍｍだけ移動させるこ
とができる持続押し力を、例えば約２５０ｍｓにわたっ
て約０．１５ｋｇを伝達することができることが好まし
い。タンパ部材２２の垂直方向寸法は複数段のビンに相
当するものではなく、その寸法は積載中のビン１４ａと
隣接の上下のビン１４ｂおよび１４ｃとの３つのビンの
間隔よりも大きく、上記のようにして積載用に設けられ
る追加のビン開口の大きさも含んでいる。好ましくはタ
ンパ部材２２は薄い可撓性の弾性プラスチックまたは板
金またはその類、たとえば０．３１７５ｍｍ（０．０１
２５インチ）厚で、係数が例えば３４０，０００のマイ
ラー(Mylar) （登録商標）で製造される。タンパ部材２
２は、回転ソレノイドタンパ駆動部２４の回転駆動軸回
りに回転可能となるようにして一方の縁部から片持ち式
に取り付けられている。このため、タンパ部材２２は、
タンパアーム、タンパ、フラッパまたは旗部材に形成し
て、そのように呼ぶことができる。ソレノイド駆動部２
４が作動させられると、このタンパフラッパまたは旗部
材２２が両方のビン１４ｂおよび１４ｃに積載された少
なくとも最後の用紙の一方の縁部を弾性的に押して、上
記のように用紙縁部ジョギングを行う。

【００２７】このタンパ部材２２はさらに独特な形状お
よび特徴を備えている。それの中央に切り欠き、ノッチ
または開口部２３が設けられている。（あるいは、これ
は２つの個別の上下のタンパ旗部材またはアーム２２ａ
および２２ｂの間に隙間２３を設けた構造であると考え
ることもできる。）開口部２３と２つの個別の能動ジョ
ギング部分２２ａおよび２２ｂとによってタンパ部材２
２がこのような形状に構成されて空間が設けられている
ので、それはビンへの積載（ビン１４ａへの用紙の送り
込み）を妨害しないが隣接のビン１４ｂおよび１４ｃの
積層用紙を突くことができる。すなわち、弾性フラッパ
２２の中央に切り欠き２３が設けられているので、ある
時点において積載中のビン１４ａに入ってくる用紙には
当たらないが、用紙を積載中のトレイすなわちビン１４
ａの上のトレイ１４ｂおよび下のトレイ１４ｃ内の用紙
を突いて押し進めることができる。フラッパ２２がトレ
イのスタッキング部分内へ搖動して突き作用を加える時
でも、それぞれトレイ１４ｂおよび１４ｃに隣接してい
るフラッパ２２の上下部分２２ａおよび２２ｂだけが用
紙に接触することができるが、用紙送り込み中のトレイ
１４ａはこのトレイ１４ａに整合している開口部２３を
邪魔されずに通過する。このため、トレイ１４ｂおよび
１４ｃだけが突き進められる。しかし、両方のトレイ１
４ｂおよび１４ｃが突き進められるのであるから、両方
向の分類に対して突き作用を加えることができる。

【００２８】各トレイ１４はフラッパ２２の経路に入る
用紙スタッキング部分にノッチまたは切り欠き部分２７
を設けていることが好ましいことに注意されたい。これ
により、フラッパ２２は邪魔されずにトレイのスタッキ
ング部分内まで搖動して、最初にトレイ１４の縁部に当
たることなく用紙縁部に当接することができる。

【００２９】一般的に「上り勾配スタッキング」と呼ば
れるようにトレイ１４に垂直方向傾斜または勾配を付け
ることによって、ジョギング装置２０からの衝撃および
振動とトレイユニットの垂直方向移動とに助けられなが
ら用紙を重力で各トレイ１４の図示の前方リップすなわ
ち垂直壁２８方向へ下向きに押し進めることができる。
これにより、位置合わせ／ステープル綴じコーナ一位置
１９への２軸方向すなわちコーナ位置合わせジョギング
を行うことができる。このように、ステープル綴じを行
うための完全なビン内ジョギングまたはセット整合（編
集）を実施することができる。ステープラ４０は２つの
トレイの一方１４ｂ（本実施例の場合）または１４ｃで
作動できるように取り付けて、能動的にジョギング中
か、またはその直後で次のビン移動によって偶然的に望
ましくない用紙ずれが発生する前に用紙セットに対して
作動できるようにすることが望ましい。

【００３０】この独特なタンパ装置２０の作動はビンへ
の積み下ろしの邪魔にならないので、それの開始時期お
よび作動時間は簡単で融通性を備え、重要ではない。そ
れは用紙位置またはビン送り込みセンサに接続したり、
それによって調整する必要はない。

【００３１】以上に好適な実施例を説明してきたが、当
業者であればそれらに対して様々な変更、変化または改
良を考えることができるであろうし、それらは本発明の
範囲に含まれる。

【図面の簡単な説明】

【図１】両方向多段ビン式ソータおよび本発明による
一体形横方向用紙位置合わせジョガー装置と共にビン内
コーナステープラを示す概略上面図である。

【図２】図１の背面図である。

【符号の説明】

１０ソータ、１１螺旋ネジ駆動部、１２用紙送り
込み位置、１４ビン、１６用紙、１８フィンガ、
２０ジョギング装置、２２タンパ部材、２２ａ，２
２ｂ能動ジョギング部分、２３開口部、２４ソレ
ノイド、２５支持部材、２８垂直壁、３０複写
機、３２ローラ、４０ステープラ

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) B65H 39/00 - 39/16 B65H 31/00 - 31/40

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】用紙を、複写機または印刷機の固定した
用紙出口から、隣接した複数のビン中の１つのビンへ用
紙送り経路内を順次送り込む手段を備えており、前記複
数のビンは、前記固定用紙出口に対して２方向へ往復移
動可能に位置決めされて、それぞれのビンに蓄積された
用紙セットを積層できるようになっており、さらに用紙
縁部位置合わせのための一つのジョギング装置が設けら
れている多段ビンソータであって、この用紙縁部位置合わせのためのジョギング装置は、前
記固定した用紙出口に隣接した１つのビンの上下に位置
しているビン内の用紙を、前記１つのビンへの前記用紙
送り込みを妨害することなく突くことができるタンパ手
段を有しており、このタンパ手段はジョギング装置に
固定されており、固定した用紙出口に隣接した１つのビ
ンの上下に位置するビンに並設されたタンパ部材を有し
ており、このタンパ部材は、これらのビン内へ間欠的に
移動して、その中の用紙を位置合わせ位置へ突き進める
ことができるが、用紙送り経路に入らないで固定した用
紙出口に隣接した１つのビン内の用紙は突かない、その
表面を中央切り欠き部分で分離した形状に形成されてい
ることを特徴とする多段ビンソータ。
【請求項２】タンパ部材は、回動可能にほぼ垂直に設
けられて中央に開口部がある弾性軽量の大面積の旗形の
フラッパとしたことを特徴とする請求項１に記載の多段
ビンソータ。
【請求項３】タンパ部材は、固定した用紙出口に隣接
した１つのビンの上下に位置しているビン内にある用紙
をビン内のコーナ綴じ合わせ位置へ押し進めるようにし
たことを特徴とする請求項１に記載の多段ビンソータ。
【請求項４】複数のビンは、垂直方向の傾斜が異なっ
た２つの表面部分を備えており、固定用紙出口から遠い
方のビン表面部分の垂直方向傾斜の方が大きくなってい
ることを特徴とする請求項１に記載の多段ビンソータ。
【請求項５】ビンは水平面から垂直方向に傾斜して、
ほぼ１つの軸方向に突く単一の前記タンパ手段で２軸方
向のコーナ用紙位置合わせを行うことができることを特
徴とする請求項１に記載の多段ビンソータ。