JP3146919B2 - 焼却灰溶融スラグを用いた砂状スラグおよび粉塵スラグの製造方法 - Google Patents

焼却灰溶融スラグを用いた砂状スラグおよび粉塵スラグの製造方法

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JP3146919B2 JP08741495A JP8741495A JP3146919B2 JP 3146919 B2 JP3146919 B2 JP 3146919B2 JP 08741495 A JP08741495 A JP 08741495A JP 8741495 A JP8741495 A JP 8741495A JP 3146919 B2 JP3146919 B2 JP 3146919B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、都市ごみ、下水汚泥
およびその他の廃棄物を焼却することによって生じる焼
却灰溶融スラグから舗装材等を製造する方法に関し、詳
しくは、電気抵抗熱を利用した電気炉式溶融炉等の灰溶
融設備によって焼却灰を溶融して溶融スラグと溶融メタ
ルとに比重分離し、溶融スラグを空冷により凝固した
後、粉砕処理を施して、舗装材料、コンクリート骨材、
窯業原料等に使用可能な砂状スラグ、および、粉塵スラ
グを製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】都市ごみ、下水汚泥およびその他の廃棄
物を焼却する焼却プラントでは、焼却後の灰を、加熱・
溶融し、焼却灰溶融スラグとして排出する方法が実施さ
れている。この溶融スラグは、灰に比べて減量化されて
いるものの、焼却灰中の金属分が残留していたり、水砕
スラグの場合は、塩基度によっては針状スラグとなる
等、再利用しにくいものであり、ほとんどが埋立処分さ
れている。また、スラグの冷却には、水砕方法か、ヤー
ドまたはピット内での自然放冷(空冷)が採用されてい
る。
【0003】特開昭56−115401号(発明の名
称:焼却灰溶融スラグを用いた路盤材の製造方法)にお
いては、自生粉砕機を用いて溶融スラグを下層路盤C−
30に調粒および丸み付け処理して使用した例が記載さ
れている(以下、「先行技術1」という)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の溶融スラグは、
スラグ中に金属分が混合することにより錆が発生し、路
盤材においては赤水がでたり、コンクリート2次製品用
の骨材とした場合には、製品表面に錆の斑点がでるなど
の問題があった。また、水砕スラグでは強度のあるスラ
グを得ることができなかった。
【0005】先行技術1の場合、焼却灰は約1500℃
まで加熱され、空冷凝固されるのだが、凝固された溶融
スラグ(以下、「溶融スラグが凝固したものを凝固スラ
グ」という)は空冷の過程で熱歪等によって割れが発生
し拳大の大きさになる。しかも、ガラス質のためその破
面は鋭角部があり滑り易く取扱いの際に人体が裂傷等の
被害を受ける危険性があるため、自生粉砕機を用いて直
径約30mm程度に粉砕して鋭角部を取り除いて丸みを
付けた後、舗装材やコンクリート骨材等(以下、「舗装
材等」という)に使用されていた。
【0006】しかしながら、舗装材、路盤材等として使
用された凝固スラグは、道路の補修工事等で掘り出され
た場合、割れている場合が多くその破面によって人体が
裂傷等の被害を受ける危険性があった。また、溶融スラ
グを冷却するため水砕設備を使用するか、空冷の場合は
ヤードまたはピットを複数配置し、それを交互に使用す
ることでピット内で自然放冷していたため、溶融スラグ
の冷却用のための設置面積が過大となっていた。
【0007】従って、この発明の目的は、上述の問題を
解決する焼却灰溶融スラグを用いた砂状スラグおよび粉
塵スラグの製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
ごみ焼却灰、下水汚泥およびその他の廃棄物の焼却灰を
溶融し、溶融メタルと分離した溶融スラグを用い、前記
溶融スラグを空冷により凝固し、次いで、凝固したスラ
グを自生粉砕機に投入して、粒径5mm以下、好ましく
は3mm以下の、鋭角部が除去された砂状スラグに粉砕
処理することからなり、前記自生粉砕機に排風機を接続
し、前記焼却灰溶融炉の溶融スラグ出滓口と前記自生粉
砕機との間に移送手段を設け、前記出滓口から出湯した
溶融スラグを前記移送手段により前記自生粉砕機まで運
ぶ間に空冷により凝固させ、その時点で所定の高温を有
している前記凝固スラグを前記自生粉砕機に投入して粒
径5mm以下、好ましくは3mm以下に粉砕処理するこ
とによる放熱および前記排風機により前記自生粉砕機内
に発生させた気流による粉砕品からの抜熱によって、前
記自生粉砕機内で粉砕処理される前記スラグの冷却効率
を高め、かくして、粉砕処理されたスラグを冷却するこ
とに特徴を有するものである。
【0009】請求項2記載の発明は、ごみ焼却灰、下水
汚泥およびその他の廃棄物の焼却灰を溶融し、溶融メタ
ルと分離した溶融スラグを用い、前記溶融スラグを空冷
により凝固し、次いで、凝固したスラグを自生粉砕機に
投入して、粒径5mm以下、好ましくは3mm以下の、
鋭角部が除去された砂状スラグに粉砕処理することから
なり、前記自生粉砕機に排風機を接続し、前記焼却灰溶
融炉の溶融スラグ出滓口と前記自生粉砕機との間に移送
手段を設け、前記出滓口から出湯した溶融スラグを前記
移送手段により前記自生粉砕機まで運ぶ間に空冷により
凝固させ、その時点で所定の高温を有している前記凝固
スラグを前記自生粉砕機に投入して粒径5mm以下、好
ましくは3mm以下に粉砕処理しながら、前記排風機に
よって前記粉砕処理時に発生する微粉スラグを吸引しそ
して回収するとともに、前記排風機によって発生する気
流に乗らない粉砕スラグを前記自生粉砕機の周囲に取付
けた篩目より排出し回収することに特徴を有するもので
ある。
【0010】請求項3記載の発明は、ごみ焼却灰、下水
汚泥およびその他の廃棄物の焼却灰を溶融し、溶融メタ
ルと分離した溶融スラグを用い、前記溶融スラグを空冷
により凝固し、次いで、凝固したスラグを自生粉砕機に
投入して、粒径5mm以下、好ましくは3mm以下の、
鋭角部が除去された砂状スラグに粉砕処理することから
なり、前記自生粉砕機に排風機を接続し、前記焼却灰溶
融炉の溶融スラグ出滓口と前記自生粉砕機との間に移送
手段を設け、前記出滓口から出湯した溶融スラグを前記
移送手段により前記自生粉砕機まで運ぶ間に空冷により
凝固させ、その時点で所定の高温を有している前記凝固
スラグを前記自生粉砕機に投入して粒径5mm以下、好
ましくは3mm以下に粉砕処理しながら、前記排風機に
よって発生する気流により前記粉砕処理されたスラグの
すべてを前記自生粉砕機内から排出し、下流に設置され
たサイクロンおよびバグフィルター等により、別々の粒
径ごとに回収するとともに、前記排風機による風量を変
更することにより、前記サイクロンおよび前記バグフィ
ルター等で回収されるスラグの粒径を調整することに特
徴を有するものである。
【0011】請求項4記載の発明は、請求項1、2また
は3記載の発明において、前記溶融スラグは、焼却灰溶
融炉の高さ方向中間部の炉壁に溶融スラグ出滓口を設
け、前記溶融炉底面近くの炉壁に溶融メタル排出口を設
け、前記溶融炉内に焼却灰を投入し、その焼却灰層内を
電極が貫通し前記焼却灰の溶融スラグに挿入し電気抵抗
加熱により前記焼却灰を溶融スラグと溶融メタルとに比
重分離して溶融スラグ層およびその下の溶融メタル層を
形成し、前記溶融スラグを前記出滓口から、前記溶融メ
タルは前記排出口からそれぞれ別々に出湯する方法によ
り製造することに特徴を有するものである。
【0012】請求項5記載の発明は、請求項1、2、3
または4記載の発明において、前記所定の高温が、凝固
スラグの表面で200℃以上、内部で300℃以上の温
度であることに特徴を有するものである。
【0013】
【0014】
【作用】都市ごみ焼却灰の溶融炉として、発明者らによ
り、電気抵抗熱を利用した電気溶融炉が既に開発され、
特開平6−154726号公報にこれによる都市ごみ焼
却灰溶融スラグの製造方法が提案されている(以下、
「先行技術2」という)。本発明においても、溶融スラ
グの製造には、この電気抵抗熱を利用した電気溶融炉を
利用するとよい。
【0015】先ず、溶融炉内に焼却灰を投入する。次い
で、投入された焼却灰の層内を電極が貫通し、焼却灰が
溶融した溶融スラグに挿入され、そこで電気抵抗熱を発
生させ焼却灰を溶融して溶融スラグおよび溶融メタルに
液化する。これにより、溶融スラグ層と溶融メタル層と
が比重分離して形成される。炉底に溶融メタル排出口、
それより上方の炉の高さ方向中間部に溶融スラグ出滓口
が設けられ、溶融スラグの面高さを出滓口の高さより高
い所に位置せしめ、溶融スラグの圧力によって出滓口か
ら溶融スラグを連続出湯する。一方、溶融メタルは排出
口から排出する。これにより、溶融スラグには金属分が
混入することなく、溶融スラグを溶融メタルおよび焼却
灰から分離して回収することができる。
【0016】回収された溶融スラグは空冷コンベア等に
よって空冷により凝固する。空冷コンベアで移送中に冷
却が進むに従って、溶融スラグが凝固した凝固スラグは
収縮割れを起こし、数十mmオーダーの拳大の粒径にな
る。この状態での凝固スラグの真比重は約2.7、嵩比
重は約1.75であり、均質緻密で気泡の巻込みが無
く、黒色光沢を発し、鋭角部のある、ガラス質の砕石状
になる。また、この時点の凝固スラグは、所定の高温
(凝固スラグの表面で200℃以上、内部で300℃以
上の温度)を有しているので取扱いに注意を要する。こ
の空冷凝固された拳大の凝固スラグは、コンベア等の移
送設備によって運ばれ自生粉砕機に投入される。自生粉
砕機内では、モータ等の駆動装置によってドラムが回転
しており、投入された凝固スラグはドラム内面および他
のスラグ塊と接触して粉砕・摩耗され鋭角部が除去され
る。また、場合によっては、ドラム内に粉砕用の鋼球を
若干量入れ時間当たりの処理量を増加させることもあ
る。粉砕機ケーシング内を回転するドラム外周部に所定
の大きさの篩目を持つ篩を設け、粉砕および丸み付けさ
れた凝固スラグのサイズが篩目以下になったものがその
篩目を通過して外部に排出する方法と、ドラムに篩目を
設けず、自生粉砕機内を流れる風量を上げ、粉砕処理さ
れたスラグのすべてを気流搬送により排出し、下流側に
設置されたサイクロンおよびバグフィルター等で回収す
る方法とがある。そのときの粒径は5mm以に、好まし
くは3mm以下である。
【0017】粉砕および丸み付けされたスラグは、5m
m以下、好ましくは3mm以下の粒径を有する砂状であ
るため、舗装材等に使用され、再掘削時などに割れて
も、その破面で人体が裂傷等の被害を受ける危険性がな
く、また、運搬等においても作業性が向上する。ここ
で、説明したものは、ドラム型の自生粉砕機であり、ス
ラグが粉砕ドラムの回転軸方向から投入され、ドラムの
外周の篩目より排出されるか、または、回転軸方向より
気流搬出される形式のものであるが、他に、スラグが粉
砕機の回転軸方向から投入され、回転の円周接線方向か
ら排出される送風機型の自生粉砕機と分離器を使用して
も同様に前記粒径を有する丸みの付いた砂状のスラグを
得ることができる。
【0018】また、自生粉砕機に接続された排風機によ
って自生粉砕機内に気流を発生させ放熱させることによ
って、自生粉砕機に投入された凝固スラグの冷却効率が
高まり、表面で200℃以上、内部で300℃以上の温
度を有する凝固スラグを投入しても所定の粒径の砂状の
スラグになるころには60℃以下の温度に冷却されてい
る。このように、短時間でスラグ温度を60℃以下まで
下げることができるため、スラグの放冷用ピットまたは
水冷装置が不要である。また、粉砕による放熱効果も前
記の冷却効率が高まる一因である。
【0019】また、自生粉砕機は、排風機によって負圧
に保持されるため、周辺環境は良好に保たれ、また、相
乗効果として粉砕時に発生する浮遊微粒スラグ(粉塵)
は、利用可能なものとしてバグフィルター等の集塵装置
で回収される。
【0020】
【実施例】次に、この発明を図面を参照しながら説明す
る。
【0021】図1および図2はこの発明の1実施例に係
る装置の全体構成を示す概略断面図である。溶融炉1の
炉本体2に投入された焼却灰4は、溶融炉1内で電極3
により溶融スラグ5内で発生する電気抵抗熱で溶融さ
れ、溶融スラグ5と溶融メタル6に比重分離される。出
滓口7から出湯された溶融スラグ5は、スラグ樋9を介
して空冷スラグコンベア10内のモールドに流し込ま
れ、モールドごと空冷スラグコンベヤ出口に移送されて
いる間に空冷により凝固される。凝固された凝固スラグ
25は、直接または他のスラグ搬送コンベヤ11を乗り
継ぎ、ケーシング13、回転ドラム14を備える自生粉
砕器12まで運ばれ該粉砕器12に投入される。このと
き投入前の時点で凝固スラグ25は自然に拳大の塊状に
なっている。また、凝固スラグ25は、自生粉砕器12
に投入される前にチャージビン等(図示せず)で一旦貯
留される場合もある。
【0022】図1では、自生粉砕機12の篩15aは、
目開きが粒径3mm程度以下の凝固スラグ粒が通過でき
るよう予め調整されており、粉砕された後、篩15aを
通過した砂状のスラグ26は砕砂搬送コンベア16によ
りスラグピット17へ運ばれ貯蔵される。図2では、自
生粉砕機12の回転ドラム内面15bには篩目は設けて
なく、自生粉砕機内を流れる風量を上げることにより、
粉砕処理されたスラグのすべてを気流搬送し、下流側に
設けられたサイクロン18bにより砂状のスラグ26を
回収し、シール装置20を介して気流回収スラグ搬送コ
ンベヤ21の途中に投入され、砕砂搬送コンベヤ16を
経てスラグピット17へ運ばれ貯蔵される。
【0023】また、図1または図2で篩15aまたはサ
イクロン18bで回収できなかった浮遊微粉スラグ27
は、通過する空気によって運ばれ、バグフィルター18
aで回収される。回収された微粉スラグ27は、最終的
には、バグフィルタスクリューコンベア19、シール装
置20、気流回収スラグ搬送コンベア21を介して前記
砕砂搬送コンベア16まで運ばれる。砂状スラグ(砕
砂)26と混合され同一の前記スラグピット17へ貯留
される。このとき、気流回収スラグ搬送コンベア21等
に設けられた加湿装置と加湿水23等により加湿処理を
施こし、スラグピット17内等での発塵を防止する場合
もある。また、図1および図2で空冷スラグコンベヤ1
0とバグフィルタ18aの入口とをダクト30で接続
し、風量調整ダンパ29により所定の風量を流せるよう
になっているが、空冷スラグコンベヤ10とバグフィル
タ18a間のダクトをなくし、空冷スラグコンベヤ10
からのダクトは本図には記載していないが他の機器から
吸引している作業環境保全用の集塵器に接続し、粉砕機
の排風機24は専用で設置する場合もある。
【0024】また、気流回収スラグ搬送コンベア21の
途中に微粉スラグ取出しゲート22を設け微粉スラグ2
7を単独で回収することもできる。これにより、微粉ス
ラグ27を含まない良質なスラグ砕砂26を得ることが
でき、一方、微粉スラグ27は単独でタイル等焼成品原
料として使用することができる。更に、図1および図2
の場合とも微粉スラグ27および砂状スラグ砕砂26の
粒度分布は、排気筒28を備える排風機24による排風
量を変化させることにより調整可能である。粉砕された
スラグ砕砂26は、3mm以下の丸みの付いた砂状であ
るため、舗装材等に使用された後、再掘削時等において
割れが生じても、その破面で人体が裂傷等の被害を受け
る危険性がなく、また、運搬等においても作業性が向上
する。
【0025】図3は、図2の実施例に示す気流排出形の
自生粉砕機を用い、ごみ焼却灰の空冷スラグを粉砕試験
に供したときの粒度分布を示す。最大粒径が100mm
程度あった原料スラグが、粉砕スラグ中の粗粒分を循環
投入(篩分けによる閉サイクル)する必要なく、粒径
2.5mm以上の粒が1%以下の粉砕スラグを得られる
ことがわかる。
【0026】また、粒径0.075mm以下の粒が、サ
イクロン18bによる回収品で約11%、バグフィルタ
18aによる回収品を含めたトータルでも15%以下で
あり、アスファルトの細骨材として他材料と混合するこ
とにより十分使用できる砕砂が得られることを示してい
る。アスファルト舗装要綱では、アスファルト舗装用の
細骨材(砂)の粒度分布が示されているが、特に問題に
なるのは、粒径75μm以下の粒の量が20%以下であ
ることと、粒径2.36mm以上の粒の量が15%未満
であることであり、これらの間の他の粒度の分布につい
ては現状、他の材料と混合することにより容易に調整で
きる。また、このときの原料スラグの処理量は約1.1
ton/hであり、排風機24の排風量は70m3 /m
inであった。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、以下に示すような工業上有用な効果がもたらされ
る。
【0028】 自生粉砕機を用いることにより、鋭角
部の除去された粒径3mm程度の砂状のスラグが得ら
れ、その破面で人体が裂傷等の被害を受ける危険性がな
くなり、また、砂状であるため炉盤材等に使用された
後、再掘削された場合においても新たな破面による裂傷
等の被害を受ける事故が発生しない。
【0029】 丸みの付いた砂状のスラグが製造で
き、運搬等において作業性が向上する。
【0030】 自生粉砕機内を通過する気流などによ
り、短時間でスラグ温度を60℃以下まで下げることが
できるため、スラグの放冷用ピットまたは水冷装置が不
要である。
【0031】 製造された砂状スラグは水砕方式では
得られない強度があり、丸みの付いたスラグ砕砂であ
り、舗装材等利用範囲が広い。本法によりスラグを粉砕
することにより、一般的に行なわれている粉砕品の内の
粗粒分を篩い分け後、粉砕機に再投入するような循環投
入方法を使用することなく、特定の粒度分布の粉砕品を
得ることができるため、設備の機器点数を削減できると
ともに、設置スペースを小さくできる。。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の1実施例に係る装置の全体構成を示
す概略断面図(自生粉砕機周辺排出形の場合)である。
【図2】この発明の1実施例に係る装置の全体構成を示
す概略断面図(自生粉砕機気流排出形の場合)である。
【図3】図2の実施例を用いたごみ焼却灰空冷スラグの
粉砕試験結果(粒度分布)を示すグラフである。
【符号の説明】
1 電気炉式の都市ごみ焼却灰溶融炉 2 炉本体 3 電極 4 焼却灰 5 溶融スラグ 6 溶融メタル 7 出滓口 8 メタル排出口 9 スラグ樋 10 空冷スラグコンベヤ 11 スラグ搬送コンベヤ 12 自生粉砕機 13 自生粉砕機ケーシング 14 自生粉砕機回転ドラム 15a 自生粉砕機篩 15b 自生粉砕機回転ドラム円筒面(篩目のないも
の) 16 砕砂搬送コンベヤ 17 スラグピット 18a バグフィルタ 18b サイクロン(分離器) 19 バグフィルタスクリューコンベヤ 20 シール装置 21 気流回収スラグ搬送コンベヤ 22 微粉スラグ取出しゲート 23 加湿水と加湿装置 24 排風機 25 拳大の塊状凝固スラグ 26 粒径3mm以下の丸みの付いた砂状スラグ砕砂 27 浮遊微粉スラグ 28 排気筒 29 風量調整ダンパ 30 ダクト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭56−115401(JP,A) 特開 平6−154726(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C04B 5/00 - 5/06 B09B 3/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ごみ焼却灰、下水汚泥およびその他の廃棄
    物の焼却灰を溶融し、溶融メタルと分離した溶融スラグ
    を用い、前記溶融スラグを空冷により凝固し、次いで、
    凝固したスラグを自生粉砕機に投入して、粒径5mm以
    下、好ましくは3mm以下の、鋭角部が除去された砂状
    スラグに粉砕処理することからなり、 前記自生粉砕機に排風機を接続し、前記焼却灰溶融炉の
    溶融スラグ出滓口と前記自生粉砕機との間に移送手段を
    設け、前記出滓口から出湯した溶融スラグを前記移送手
    段により前記自生粉砕機まで運ぶ間に空冷により凝固さ
    せ、その時点で所定の高温を有している前記凝固スラグ
    を前記自生粉砕機に投入して粒径5mm以下、好ましく
    は3mm以下に粉砕処理することによる放熱および前記
    排風機により前記自生粉砕機内に発生させた気流による
    粉砕品からの抜熱によって、前記自生粉砕機内で粉砕処
    理される前記スラグの冷却効率を高め、かくして、粉砕
    処理されたスラグを冷却することを特徴とする焼却灰溶
    融スラグを用いた砂状スラグおよび粉塵スラグの製造方
    法。
  2. 【請求項2】ごみ焼却灰、下水汚泥およびその他の廃棄
    物の焼却灰を溶融し、溶融メタルと分離した溶融スラグ
    を用い、前記溶融スラグを空冷により凝固し、次いで、
    凝固したスラグを自生粉砕機に投入して、粒径5mm以
    下、好ましくは3mm以下の、鋭角部が除去された砂状
    スラグに粉砕処理することからなり、 前記自生粉砕機に排風機を接続し、前記焼却灰溶融炉の
    溶融スラグ出滓口と前記自生粉砕機との間に移送手段を
    設け、前記出滓口から出湯した溶融スラグを前記移送手
    段により前記自生粉砕機まで運ぶ間に空冷により凝固さ
    せ、その時点で所定の高温を有している前記凝固スラグ
    を前記自生粉砕機に投入して粒径5mm以下、好ましく
    は3mm以下に粉砕処理しながら、前記排風機によって
    前記粉砕処理時に発生する微粉スラグを吸引しそして回
    収するとともに、前記排風機によって発生する気流に乗
    らない粉砕スラグを前記自生粉砕機の周囲に取付けた篩
    目より排出し回収することを特徴とする焼却灰溶融スラ
    グを用いた砂状スラグおよび粉塵スラグの製造方法。
  3. 【請求項3】ごみ焼却灰、下水汚泥およびその他の廃棄
    物の焼却灰を溶融し、溶融メタルと分離した溶融スラグ
    を用い、前記溶融スラグを空冷により凝固し、次いで、
    凝固したスラグを自生粉砕機に投入して、粒径5mm以
    下、好ましくは3mm以下の、鋭角部が除去された砂状
    スラグに粉砕処理することからなり、 前記自生粉砕機に排風機を接続し、前記焼却灰溶融炉の
    溶融スラグ出滓口と前記自生粉砕機との間に移送手段を
    設け、前記出滓口から出湯した溶融スラグを前記移送手
    段により前記自生粉砕機まで運ぶ間に空冷により凝固さ
    せ、その時点で所定の高温を有している前記凝固スラグ
    を前記自生粉砕機に投入して粒径5mm以下、好ましく
    は3mm以下に粉砕処理しながら、前記排風機によって
    発生する気流により前記粉砕処理されたスラグのすべて
    を前記自生粉砕機内から排出し、下流に設置されたサイ
    クロンおよびバグフィルター等により、別々の粒径ごと
    に回収するとともに、前記排風機による風量を変更する
    ことにより、前記サイクロンおよび前記バグフィルター
    等で回収されるスラグの粒径を調整することを特徴とす
    る焼却灰溶融スラグを用いた砂状スラグおよび粉塵スラ
    グの製造方法。
  4. 【請求項4】前記溶融スラグは、焼却灰溶融炉の高さ方
    向中間部の炉壁に溶融スラグ出滓口を設け、前記溶融炉
    底面近くの炉壁に溶融メタル排出口を設け、前記溶融炉
    内に焼却灰を投入し、その焼却灰層内を電極が貫通し前
    記焼却灰の溶融スラグに挿入し電気抵抗加熱により前記
    焼却灰を溶融スラグと溶融メタルとに比重分離して溶融
    スラグ層およびその下の溶融メタル層を形成し、前記溶
    融スラグを前記出滓口から、前記溶融メタルは前記排出
    口からそれぞれ別々に出湯する方法により製造する請求
    項1、2または3記載の方法。
  5. 【請求項5】前記所定の高温が、凝固スラグの表面で2
    00℃以上、内部で300℃以上の温度である請求項
    1、2、3または4記載の方法。
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