JP3146856B2 - 液体用紙容器 - Google Patents

液体用紙容器

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JP3146856B2
JP3146856B2 JP14614394A JP14614394A JP3146856B2 JP 3146856 B2 JP3146856 B2 JP 3146856B2 JP 14614394 A JP14614394 A JP 14614394A JP 14614394 A JP14614394 A JP 14614394A JP 3146856 B2 JP3146856 B2 JP 3146856B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、上方に開口部を有し、
この開口部の内側に封止フィルムを貼着した液体用紙容
器に関するものであり、詳しくは、アルカリ性内容物な
どを収容可能なように、耐内容物性が優れる液体用紙容
器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、頂部が切妻屋根形又は平面状の液
体用紙容器が、従来のガラス容器や金属容器に代わっ
て、牛乳、乳酸菌飲料、液体スープなどのチルド流通タ
イプや、酒類、果汁飲料、つゆ類などの長期保存を必要
とする常温流通タイプの液体食品などに広く大量に使用
されている。さらに最近では、消費者の環境意識の高ま
りに伴って、環境問題を配慮したパッケージが求められ
るようになり、プラスチック容器などに代わって、トイ
レタリーや液体洗剤などの非食品の分野にも使用される
ようになってきた。そして、これらの液体用紙容器に
は、使用時の便利性を考慮して、例えば、頂部の開口部
に、図8(a)及び(b)に示すように、口栓(20)
を装着して、使用時にキャップ(21)を回すと同時に
開封刃(22)を下降させて、開口部(11)を内側よ
り貼着して封止している封止フィルム(200)と、口
栓(20)と積層シート(100)とを熱融着させ、封
止フィルム(200)と貼着している接着フィルム(3
00)とを切断して開口するものや、図9(a)及び
(b)に示すように、頂部の開口部にシート状の蓋材
(20)を貼着し、使用時に蓋材(20)を脱着すると
同時に、開口部(11)を内側より貼着して封止してい
る封止フィルム(200)を、蓋材(20)と封止フィ
ルム(200)との接着力によって切断して開口するも
のや、図10(a)及び(b)に示すように、頂部に通
気孔用切り込み(30)を設け、使用時に内側に押し込
んで、内側に貼着して封止している封止フィルム(20
0)を切断して通気孔を開口するものなどがあった。そ
して、これらの液体用紙容器の周壁を形成する積層シー
トの構成は、例えば、チルド流通タイプでは、〔外側〕
ポリエチレン層/板紙層(基材層)/熱融着性ポリエチ
レン層(シーラント層)〔内側〕構成が使用され、複雑
なものでは、〔外側〕ポリエチレン層/板紙層(基材
層)/熱融着性ポリエチレン層(シーラント層)〔内
側〕構成が使用され、常温流通タイプでは、〔外側〕ポ
リエチレン層/板紙層(基材層)/ポリエチレン層/ア
ルミニウム箔層/ポリエチレンテレフタレート層/熱融
着性ポリエチレン層(シーラント層)〔内側〕構成や、
〔外側〕ポリエチレン層/板紙層(基材層)/ポリエチ
レン層/ポリエチレンテレフタレート層/熱融着性ポリ
エチレン層(シーラント層)〔内側〕構成などが使用さ
れていた。また、開口部の内側に貼着する封止フィルム
には、熱融着性が良好なポリエチレンフィルムが一般的
に使用されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
チルド流通タイプや常温流通タイプの食品用の液体用液
体紙容器に、非食品の内容物、例えば洗車用洗剤や台所
洗剤などのアルカリ性内容物を充填して使用すると、液
体用紙容器の頂部の折り込み部や熱融着部の端部及び底
部の熱融着折り畳み部などの容器の周壁を形成する積層
シートの最内層の熱融着性ポリエチレン層(シーラント
層)の内部応力の懸かった部分に、経時によってストレ
スクラッキングによる亀裂を生じ、この亀裂から内容物
のアルカリ性溶液が侵入し、中間層のバリヤ層であるア
ルミニウム箔層やポリエチレンテレフタレート層に達し
て、アルミニウム箔層を腐食し又はポリエチレンテレフ
タレート層を加水分解して溶解し、あるいは、開口部の
内側に貼着されたポリエチレンの封止フィルムに亀裂を
生じて、内容物が液体用紙容器から液漏れすることがあ
った。
【0004】本発明は、従来の液体用紙容器にアルカリ
性内容物などの非食品を充填したときに、発生する前述
の問題点を改良したもので、耐内容物性が優れる液体用
紙容器を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、板紙層を
基材層とする積層シートで周壁を形成し、且つ上方に開
口部を有し、この開口部の内側に封止フィルムを貼着し
て密閉した液体用紙容器において、前記積層シートが、
紙層より内側層に、ガスバリヤ層、耐内容物層、シーラ
ント層の順で構成され、且つ、前記封止フィルムが、前
記シーラント層と熱融着性をもち、内容物に対して優れ
た耐内容物性を有する線状低密度ポリエチレンフィルム
を含む積層合成樹脂フィルムであることを特徴とする
ルカリ性内容物に適した液体用紙容器である。
【0006】第2の発明は、第1の発明に記載のアルカ
リ性内容物に適した液体用紙容器であって、前記積層シ
ートの耐内容物層が、ナイロン層であることを特徴とす
るアルカリ性内容物に適した液体用紙容器である。
【0007】第3の発明は、第1の発明に記載のアルカ
リ性内容物に適した液体用紙容器であって、前記積層シ
ートの耐内容物層が、ナイロン層を含む押出フィルムで
あることを特徴とするアルカリ性内容物に適した液体用
紙容器である。
【0008】
【0009】上述の周壁を形成する積層シートは、基材
層を板紙として プラスチックフィルムやアルミニウム
箔をドライラミネーと加工法、エクストルージョンラミ
ネート加工法及びウエットラミネート加工法などで積層
したものである。
【0010】また、シーラント層は、製函工程時にガス
フレーム、熱風及び熱板などによって熱融着し易いポリ
エチレン系樹脂により形成された層である。
【0011】
【作用】本発明の液体用紙容器は、例えば、内容物がア
ルカリ性溶液の場合に、最内層のシーラント層に、スト
レスクラッキングによって亀裂を生じても、この亀裂か
ら侵入したアルカリ性溶液は、中間層のバリヤ層と最内
層のシーラント層との間に設けられた耐アルカリ性の耐
内容物層によって侵入が妨げられ、中間層のバリヤ層で
ある例えば、アルミニウム箔層やポリエチレンテレフタ
レート層に達することが極めて少ない。また、開口部の
内側に貼着される封止フィルムは、液体用紙容器の最内
層のシーラント層と熱融着性がよく、内容物に対して優
れた耐内容物性を有する単層又は積層合成樹脂フィルム
が使用されているため、内容物によって経時による亀裂
を生じたり、剥離することが極めて少ない。
【0012】
【実施例】
<実施例1>まず、エクストルージョンラミネート加工
法とドライラミネート加工法を用いて、図1(a)に示
す〔外側〕低密度ポリエチレン層(101)(25μm
)/板紙(105)(350 g/m2 ,基材層)/低密
度ポリエチレン層(101)(25μm )/アルミニウ
ム箔層(106)(7μm ,バリヤ層)/延伸ナイロン
層(107)(15μm ,耐内容物層)/線状低密度ポ
リエチレン層(102)(25μm )/高密度ポリエチ
レン層(104)(25μm)/線状低密度ポリエチレ
ン層(102)(60μm ,シーラント層)〔内側〕構
成の積層シート(100)を作製した。これとは別個
に、ドライラミネート加工法を用いて、図1(b)に示
す〔外側〕線状低密度ポリエチレン層(202)(20
μm )/無延伸ナイロン層(208)(15μm)/線
状低密度ポリエチレン層(202)(20μm )〔内
側〕構成の封止フィルム(200)を作製し、所定の形
状、大きさに断裁した。
【0013】次に、上述の積層シートを打抜機で打ち抜
いて頂部に開口部をもつブランクを作製し、このブラン
クの開口部の内面側に別途作製した封止フィルムを貼着
して封止し、このブランクをサイドシールして背貼りし
たスリーブを作製し、このスリーブを充填機に装填し、
底部を熱融着してシールして、洗車用洗剤を充填したの
ち、頂部を熱融着してシールして密封し、内容量が2,
000mlの本実施例の液体用紙容器を作製した。
【0014】そして、作製した本実施例の液体用紙容器
の耐内容物性を評価するため、40°C・90%RHの
恒温恒湿槽に3ヶ月間保管して容器からの液漏れの状態
を観察した。その結果を表1に示す。
【0015】<実施例2>まず、エクストルージョンラ
ミネート加工法とドライラミネート加工法を用いて、図
2(a)に示す〔外側〕低密度ポリエチレン層(10
1)(25μm )/板紙(105)(350 g/m2 ,基
材層)/低密度ポリエチレン層(101)(25μm )
/アルミニウム箔層(106)(7μm ,バリヤ層)/
延伸ナイロン層(107)(15μm ,耐内容物層)/
線状低密度ポリエチレン層(102)(25μm )/無
延伸ナイロン層(108)(15μm,耐内容物層)/
線状低密度ポリエチレン層(102)(60μm ,シー
ラント層)〔内側〕構成の積層シート(100)を作製
した。なお、内側の線状低密度ポリエチレン層(10
2)/無延伸ナイロン層(108)/線状低密度ポリエ
チレン層(102)構成は、共押出しフィルムである。
次に、積層シート(100)とは別個に、エクストルー
ジョンラミネート加工法を用いて、図2(b)に示す
〔外側〕線状低密度ポリエチレン層(202)(20μ
m )/高密度ポリエチレン層(208)(20μm)/
線状低密度ポリエチレン層(202)(20μm )〔内
側〕構成の封止フィルム(200)を作製し、所定の形
状、大きさに断裁した。
【0016】次に、実施例1と同様に、上述の積層シー
トを打抜機で打ち抜いて頂部に開口部をもつブランクを
作製し、このブランクの開口部の内面側に別途作製した
封止フィルムを貼着して封止し、このブランクをサイド
シールして背貼りしたスリーブを作製し、このスリーブ
を充填機に装填し、底部を熱融着してシールして、洗車
用洗剤を充填したのち、頂部を熱融着してシールして密
封し、内容量が2,000mlの本実施例の液体用紙容
器を作製した。
【0017】そして、実施例1と同様に、作製した本実
施例の液体用紙容器の耐内容物性を評価するため、40
°C・90%RHの恒温恒湿槽に3ヶ月間保管して容器
からの液漏れの状態を観察した。その結果を表1に示
す。
【0018】<実施例3>まず、エクストルージョンラ
ミネート加工法とドライラミネート加工法を用いて、図
3(a)に示す〔外側〕低密度ポリエチレン層(10
1)(25μm )/板紙(105)(350 g/m2 ,基
材層)/低密度ポリエチレン層(101)(25μm )
/アルミニウム箔層(106)(7μm ,バリヤ層)/
延伸ナイロン層(107)(15μm ,耐内容物層)/
低密度ポリエチレン層(101)(25μm )/無延伸
ナイロン層(108)(15μm,耐内容物層)/低密
度ポリエチレン層(101)(60μm ,シーラント
層)〔内側〕構成の積層シート(100)を作製した。
なお、内側の低密度ポリエチレン層(101)/無延伸
ナイロン層(108)/低密度ポリエチレン層(10
1)構成は、押出しフィルムである。次に、積層シート
とは別個に、エクストルージョンラミネート加工法を用
いて、図3(b)に示す〔外側〕線状低密度ポリエチレ
ン層(202)(20μm )/高密度ポリエチレン層
(204)(20μm)/低密度ポリエチレン層(20
1)(20μm )〔内側〕構成の封止フィルム(20
0)を作製し、所定の形状、大きさに断裁した。
【0019】次に、実施例1と同様に、上述の積層シー
トを打抜機で打ち抜いて頂部に開口部をもつブランクを
作製し、このブランクの開口部の内面側に別途作製した
封止フィルムを貼着して封止し、このブランクをサイド
シールして背貼りしたスリーブを作製し、このスリーブ
を充填機に装填し、底部を熱融着してシールして、洗車
用洗剤を充填したのち、頂部を熱融着してシールして密
封し、内容量が2,000mlの本実施例の液体用紙容
器を作製した。
【0020】そして、実施例1と同様に、作製した本実
施例の液体用紙容器の耐内容物性を評価するため、40
°C・90%RHの恒温恒湿槽に3ヶ月間保管して容器
からの液漏れの状態を観察した。その結果を表1に示
す。
【0021】<実施例4>まず、エクストルージョンラ
ミネート加工法とドライラミネート加工法を用いて、図
4(a)に示す〔外側〕低密度ポリエチレン層(10
1)(25μm )/板紙(105)(350 g/m2 ,基
材層)/低密度ポリエチレン層(101)(25μm )
/アルミニウム箔層(106)(7μm ,バリヤ層)/
延伸ナイロン層(107)(15μm ,耐内容物層)/
線状低密度ポリエチレン層(102)(60μm ,シー
ラント層)〔内側〕構成の積層シート(100)を作製
した。これとは別個に、エクストルージョンラミネート
加工法を用いて、図4(b)に示す〔外側〕線状低密度
ポリエチレン層(202)(20μm )/中密度ポリエ
チレン層(203)(20μm)/低密度ポリエチレン
層(201)(20μm)〔内側〕構成の封止フィルム
(200)を作製し、所定の形状、大きさに断裁した。
【0022】次に、実施例1と同様に、上述の積層シー
トを打抜機で打ち抜いて頂部に開口部をもつブランクを
作製し、このブランクの開口部の内面側に別途作製した
封止フィルムを貼着して封止し、このブランクをサイド
シールして背貼りしたスリーブを作製し、このスリーブ
を充填機に装填し、底部を熱融着してシールして、洗車
用洗剤を充填したのち、頂部を熱融着してシールして密
封し、内容量が2,000mlの本実施例の液体用紙容
器を作製した。
【0023】そして、実施例1と同様に、作製した本実
施例の液体用紙容器の耐内容物性を評価するため、40
°C・90%RHの恒温恒湿槽に3ヶ月間保管して容器
からの液漏れの状態を観察した。その結果を表1に示
す。
【0024】<実施例5>まず、エクストルージョンラ
ミネート加工法とドライラミネート加工法を用いて、図
5(a)に示す〔外側〕低密度ポリエチレン層(10
1)(25μm )/板紙(105)(350 g/m2 ,基
材層)/低密度ポリエチレン層(101)(25μm )
/アルミニウム箔層(106)(7μm ,バリヤ層)/
延伸ナイロン層(107)(15μm ,耐内容物層)/
中密度ポリエチレン層(103)(60μm ,シーラン
ト層)〔内側〕構成の積層シート(100)を作製し
た。これとは別個に、60μm厚の線状低密度ポリエチ
レンフィルムを、所定の形状、大きさに断裁して、図5
(b)に示す単層(202)の封止フィルム(200)
を作製した。
【0025】次に、実施例1と同様に、上述の積層シー
トを打抜機で打ち抜いて頂部に開口部をもつブランクを
作製し、このブランクの開口部の内面側に別途作製した
封止フィルムを貼着して封止し、このブランクをサイド
シールして背貼りしたスリーブを作製し、このスリーブ
を充填機に装填し、底部を熱融着してシールして、洗車
用洗剤を充填したのち、頂部を熱融着してシールして密
封し、内容量が2,000mlの本実施例の液体用紙容
器を作製した。
【0026】そして、実施例1と同様に、作製した本実
施例の液体用紙容器の耐内容物性を評価するため、40
°C・90%RHの恒温恒湿槽に3ヶ月間保管して容器
からの液漏れの状態を観察した。その結果を表1に示
す。
【0027】<比較例1>さらに、本発明の前述の5つ
の実施例の液体用紙容器と耐内容物性を比較するため
に、従来の一例の液体用紙容器を作製した。まず、エク
ストルージョンラミネート加工法とドライラミネート加
工法を用いて、図6(a)に示す〔外側〕低密度ポリエ
チレン層(101)(25μm )/板紙(105)(3
50 g/m2 ,基材層)/低密度ポリエチレン層(10
1)(25μm )/アルミニウム箔層(106)(7μ
m ,バリヤ層)/ポリエチレンテレフタレート層(10
9)(12μm ,耐内容物層)/低密度ポリエチレン層
(101)(60μm ,シーラント層)〔内側〕構成の
積層シート(100)を作製した。これとは別個に、エ
クストルージョン成形法により、図6(b)に示す60
μm厚の低密度ポリエチレン単層(201)の封止フィ
ルム(200)を作製し、所定の形状、大きさに断裁し
た。
【0028】次に、実施例1と同様に、上述の積層シー
トを打抜機で打ち抜いて頂部に開口部をもつブランクを
作製し、このブランクの開口部の内面側に別途作製した
封止フィルムを貼着して封止し、このブランクをサイド
シールして背貼りしたスリーブを作製し、このスリーブ
を充填機に装填し、底部を熱融着してシールして、洗車
用洗剤を充填したのち、頂部を熱融着してシールして密
封し、内容量が2,000mlの本実施例の液体用紙容
器を作製した。
【0029】そして、実施例1と同様に、作製した本実
施例の液体用紙容器の耐内容物性を評価するため、40
°C・90%RHの恒温恒湿槽に3ヶ月間保管して容器
からの液漏れの状態を観察した。その結果を表1に示
す。
【0030】<比較例2>また、他の従来の一例の液体
用紙容器も同時に作製した。まず、エクストルージョン
ラミネート加工法とドライラミネート加工法を用いて、
図6(a)に示す〔外側〕低密度ポリエチレン層(10
1)(25μm )/板紙(105)(350 g/m2 ,基
材層)/低密度ポリエチレン層(101)(25μm )
/低密度ポリエチレン層(101)(25μm )/ポリ
エチレンテレフタレート層(109)(12μm ,バリ
ヤ層及び耐内容物層)/低密度ポリエチレン層(10
1)(60μm ,シーラント層)〔内側〕構成の積層シ
ート(100)を作製した。これとは別個に、エクスト
ルージョン成形法により、図6(b)に示す60μm厚
の低密度ポリエチレン単層(201)の封止フィルム
(200)を作製し、所定の形状、大きさに断裁した。
【0031】次に、実施例1と同様に、上述の積層シー
トを打抜機で打ち抜いて頂部に開口部をもつブランクを
作製し、このブランクの開口部の内面側に別途作製した
封止フィルムを貼着して封止し、このブランクをサイド
シールして背貼りしたスリーブを作製し、このスリーブ
を充填機に装填し、底部を熱融着してシールして、洗車
用洗剤を充填したのち、頂部を熱融着してシールして密
封し、内容量が2,000mlの本実施例の液体用紙容
器を作製した。
【0032】そして、実施例1と同様に、作製した本実
施例の液体用紙容器の耐内容物性を評価するため、40
°C・90%RHの恒温恒湿槽に3ヶ月間保管して容器
からの液漏れの状態を観察した。その結果を表1に示
す。
【0033】
【表1】
【0034】表1に示すように、従来の液体用紙容器で
ある比較例1及び比較例2は、2ヶ月間以内で全ての容
器の頂部又は底部に液漏れを発生したが、本発明の実施
例1、実施例2、実施例3、実施例4及び実施例5につ
いては、3ヶ月間では全ての容器とも液漏れの発生は全
く認められなかった。
【0035】
【発明の効果】本発明の液体用紙容を使用すると、例え
ば、内容物としてアルカリ性内容物などの非食品を充填
しても、容器の周壁を形成する積層シートの最内層のシ
ーラント層と中間層のバリヤ層との間に、例えばナイロ
ン層のような耐アルカリ性の耐内容物層が設けられてい
るため、保管、流通、使用中に最内層のシーラント層に
内容物によるストレスクラッキングを発生し亀裂が出来
ても、液漏れを起こすことが極めて少ない。また、開口
部の内側に貼着される封止フィルムは、液体用紙容器の
最内層のシーラント層と熱融着性がよく、内容物に対し
て優れた耐内容物性を有する線状低密度ポリエチレンフ
ィルム単層又は積層合成樹脂フィルムが使用されている
ため、内容物によって経時による亀裂を生じたり、剥離
することが極めて少ない。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、実施例1の液体用紙容器の周壁を形
成する積層シートの構成を示す断面図であり、(b)
は、紙容器の開口部の内側に貼着する封止フィルムの構
成を示す断面図である。
【図2】(a)は、実施例2の液体用紙容器の周壁を形
成する積層シートの構成を示す断面図であり、(b)
は、紙容器の開口部の内側に貼着する封止フィルムの構
成を示す断面図である。
【図3】(a)は、実施例3の液体用紙容器の周壁を形
成する積層シートの構成を示す断面図であり、(b)
は、紙容器の開口部の内側に貼着する封止フィルムの構
成を示す断面図である。
【図4】(a)は、実施例4の液体用紙容器の周壁を形
成する積層シートの構成を示す断面図であり、(b)
は、紙容器の開口部の内側に貼着する封止フィルムの構
成を示す断面図である。
【図5】(a)は、実施例5の液体用紙容器の周壁を形
成する積層シートの構成を示す断面図であり、(b)
は、紙容器の開口部の内側に貼着する封止フィルムの構
成を示す断面図である。
【図6】(a)は、比較例1の液体用紙容器の周壁を形
成する積層シートの構成を示す断面図であり、(b)
は、紙容器の開口部の内側に貼着する封止フィルムの構
成を示す断面図である。
【図7】(a)は、比較例2の液体用紙容器の周壁を形
成する積層シートの構成を示す断面図であり、(b)
は、紙容器の開口部の内側に貼着する封止フィルムの構
成を示す断面図である。
【図8】(a)は、頂部の開口部に口栓を装着した液体
用紙容器の部分斜視図であり、(b)は、この口栓装着
部分の状態を示す部分断面図である。
【図9】(a)は、頂部の開口部に開封シートを貼着し
た液体用紙容器の部分斜視図であり、(b)は、この開
封シートの貼着部分の状態を示す部分断面図である。
【図10】(a)は、頂部に空気孔を設けた液体用紙容
器の部分斜視図であり、(b)は、この空気孔を設けた
部分の状態を示す部分断面図である。
【符号の説明】
10……液体用紙容器 11……開口部 20……口栓 21……キャップ 22……開封刃 30……空気孔用切り込み 100……積層シート 101,201……低密度ポリエチレン層又は単層 102,202……線状低密度ポリエチレン層又は単層 103,203……中密度ポリエチレン層 104,204……高密度ポリエチレン層 105……板紙層 106……アルミニウム箔層 107……延伸ナイロン層 108,208……無延伸ナイロン層 109……ポリエチレンテレフタレート層 200……封止フィルム 300……接着フィルム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B65D 5/74 B65D 6/14 B 6/14 5/74 C (72)発明者 内藤 俊也 東京都台東区台東1丁目5番1号 凸版 印刷株式会社内 審査官 池田 貴俊 (56)参考文献 特開 昭56−109751(JP,A) 特開 平5−319428(JP,A) 特開 平2−25316(JP,A) 特開 平3−155919(JP,A) 特開 昭63−248634(JP,A) 実開 昭51−116204(JP,U) 実開 昭58−149328(JP,U) 実開 昭54−2501(JP,U) 実開 昭55−58335(JP,U) 実開 平2−93204(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B65D 1/00 B32B 1/02 B32B 27/10 B65D 5/40 B65D 5/56 B65D 5/74 B65D 6/14

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】板紙層を基材層とする積層シートで周壁を
    形成し、且つ上方に開口部を有し、この開口部の内側に
    封止フィルムを貼着して密閉した液体用紙容器におい
    て、前記積層シートが、紙層より内側層に、ガスバリヤ
    層、耐内容物層、シーラント層の順で構成され、且つ、
    前記封止フィルムが、前記シーラント層と熱融着性をも
    ち、内容物に対して優れた耐内容物性を有する線状低密
    度ポリエチレンフィルムを含む積層合成樹脂フィルムで
    あることを特徴とするアルカリ性内容物に適した液体用
    紙容器。
  2. 【請求項2】請求項1に記載のアルカリ性内容物に適し
    た液体用紙容器であって、前記積層シートの耐内容物層
    が、ナイロン層であることを特徴とするアルカリ性内容
    物に適した液体用紙容器。
  3. 【請求項3】請求項1に記載のアルカリ性内容物に適し
    た液体用紙容器であって、前記積層シートの耐内容物層
    が、ナイロン層を含む押出フィルムであることを特徴と
    するアルカリ性内容物に適した液体用紙容器。
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