JP2531675Y2 - 容器用の蓋体 - Google Patents
容器用の蓋体Info
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Description
本考案は、容器、特に液体を封入するための容器に利
用される蓋体に関するもので、耐衝撃性において優れた
性質を有する蓋体を提供するものである。
用される蓋体に関するもので、耐衝撃性において優れた
性質を有する蓋体を提供するものである。
主として液体を封入するための容器においては、冷間
成形によって得られた成形体からなる蓋体が使用されて
いる容器が多種あり、例えば、Al等による金属シート
と、ポリ塩化ビニル樹脂やポリエチレン樹脂等の熱可塑
性樹脂の無延伸フィルムやシートとを積層させた積層材
を成形用素材とする冷間成形体からなる蓋体が利用され
ている。
成形によって得られた成形体からなる蓋体が使用されて
いる容器が多種あり、例えば、Al等による金属シート
と、ポリ塩化ビニル樹脂やポリエチレン樹脂等の熱可塑
性樹脂の無延伸フィルムやシートとを積層させた積層材
を成形用素材とする冷間成形体からなる蓋体が利用され
ている。
前述のAl等による金属シートと、ポリ塩化ビニル樹脂
やポリエチレン樹脂等の熱可塑性樹脂による無延伸フィ
ルムやシートとを積層させた積層材による冷間成形体か
らなる蓋体は、耐衝撃性が低く、例えば、液体が封入さ
れている密封容器を落下させた場合に、蓋体のポリ塩化
ビニル樹脂シートやAl箔に割れが発生したり、あるい
は、穴が生じたりして、これが液漏れの原因になるとい
う欠点を有している。 なお、容器胴部に対する耐衝撃性の改良は、容器胴部
形成用の積層材の積層構成中に2軸延伸フィルムを組み
込むことによって行なわれているが、通常の2軸延伸フ
ィルムが積層構成中に組み込まれている積層材は、冷間
成形特性がないため、この容器胴部における耐衝撃性の
改良手段を利用することによって、冷間成形体からなる
蓋体の耐衝撃性を高めることはできない。 これに対して本考案は、冷間成形体による蓋体で、し
かも、耐衝撃性において優れた作用を奏する蓋体を提供
する。
やポリエチレン樹脂等の熱可塑性樹脂による無延伸フィ
ルムやシートとを積層させた積層材による冷間成形体か
らなる蓋体は、耐衝撃性が低く、例えば、液体が封入さ
れている密封容器を落下させた場合に、蓋体のポリ塩化
ビニル樹脂シートやAl箔に割れが発生したり、あるい
は、穴が生じたりして、これが液漏れの原因になるとい
う欠点を有している。 なお、容器胴部に対する耐衝撃性の改良は、容器胴部
形成用の積層材の積層構成中に2軸延伸フィルムを組み
込むことによって行なわれているが、通常の2軸延伸フ
ィルムが積層構成中に組み込まれている積層材は、冷間
成形特性がないため、この容器胴部における耐衝撃性の
改良手段を利用することによって、冷間成形体からなる
蓋体の耐衝撃性を高めることはできない。 これに対して本考案は、冷間成形体による蓋体で、し
かも、耐衝撃性において優れた作用を奏する蓋体を提供
する。
本考案の容器用の蓋体は、表面層と、裏面層と、前記
表面層と裏面層との間に位置する中間層とを具備する積
層材を成形用素材とする冷間成形体からなるもので、前
記成形用素材たる積層材が、表面層,中間層,あるいは
中間層の中の1つの層のうちのいずれかの層が、変性ポ
リエチレンテレフタレート樹脂の2軸延伸フィルムで、
しかも、縦,横の両方向の破断伸度がそれぞれ150〜220
%の範囲内にあるフィルムで形成されている。 前記構成からなる本考案の容器用の蓋体の成形用素材
において、表面層,中間層,または中間層の中の1つの
層の中のいずれかの層に利用される縦,横の両方向の破
断伸度がそれぞれ150%以上の変性ポリエチレンテレフ
タレート樹脂の2軸延伸フィルムは、エチレングリコー
ルとテレフタル酸とを主成分とし、該主成分に対する共
重合成分として、エチレングリコール以外の多価アルコ
ール及び/又はテレフタル酸以外の多価カルボン酸を利
用して得られた共重合体からなるポリエステル樹脂、具
体的には、酸成分の1部がイソフタル酸,ジフェニルジ
カルボン酸,トリメリット酸等に置き換えられている変
性ポリエチレンテレフタレート樹脂や、エチレングリコ
ール成分の1部がジエチレングリコール,プロピレング
リコール,1,4−シクロヘキサンジメタノール,トリメチ
ロールプロパン等に置き換えられている変性ポリエチレ
ンテレフタレート樹脂、あるいは、前記変性ポリエチレ
ンテレフタレート樹脂とポリエチレンテレフタレート樹
脂との混合樹脂等を製膜原料とすることによって得られ
る。 ちなみに、ポリエチレンテレフタレート樹脂の場合
は、厚さ12μの2軸延伸フィルムで、長さ方向で110〜1
40%,横方向で120〜150%の破断伸度を有しているが、
変性ポリエチレンテレフタレート樹脂の場合は、長さ方
向で160〜200%,横方向で170〜220%の破断伸度を有す
る厚さ12μの2軸延伸フィルムが得られる。 なお、前記成形用素材をなす積層材における裏面層
は、蓋体と容器本体との間の接着がヒートシールによっ
て形成され得るように、例えば、低密度ポリエチレンや
線状低密度ポリエチレン等による熱溶着性樹脂で形成さ
れるのが普通である。
表面層と裏面層との間に位置する中間層とを具備する積
層材を成形用素材とする冷間成形体からなるもので、前
記成形用素材たる積層材が、表面層,中間層,あるいは
中間層の中の1つの層のうちのいずれかの層が、変性ポ
リエチレンテレフタレート樹脂の2軸延伸フィルムで、
しかも、縦,横の両方向の破断伸度がそれぞれ150〜220
%の範囲内にあるフィルムで形成されている。 前記構成からなる本考案の容器用の蓋体の成形用素材
において、表面層,中間層,または中間層の中の1つの
層の中のいずれかの層に利用される縦,横の両方向の破
断伸度がそれぞれ150%以上の変性ポリエチレンテレフ
タレート樹脂の2軸延伸フィルムは、エチレングリコー
ルとテレフタル酸とを主成分とし、該主成分に対する共
重合成分として、エチレングリコール以外の多価アルコ
ール及び/又はテレフタル酸以外の多価カルボン酸を利
用して得られた共重合体からなるポリエステル樹脂、具
体的には、酸成分の1部がイソフタル酸,ジフェニルジ
カルボン酸,トリメリット酸等に置き換えられている変
性ポリエチレンテレフタレート樹脂や、エチレングリコ
ール成分の1部がジエチレングリコール,プロピレング
リコール,1,4−シクロヘキサンジメタノール,トリメチ
ロールプロパン等に置き換えられている変性ポリエチレ
ンテレフタレート樹脂、あるいは、前記変性ポリエチレ
ンテレフタレート樹脂とポリエチレンテレフタレート樹
脂との混合樹脂等を製膜原料とすることによって得られ
る。 ちなみに、ポリエチレンテレフタレート樹脂の場合
は、厚さ12μの2軸延伸フィルムで、長さ方向で110〜1
40%,横方向で120〜150%の破断伸度を有しているが、
変性ポリエチレンテレフタレート樹脂の場合は、長さ方
向で160〜200%,横方向で170〜220%の破断伸度を有す
る厚さ12μの2軸延伸フィルムが得られる。 なお、前記成形用素材をなす積層材における裏面層
は、蓋体と容器本体との間の接着がヒートシールによっ
て形成され得るように、例えば、低密度ポリエチレンや
線状低密度ポリエチレン等による熱溶着性樹脂で形成さ
れるのが普通である。
本考案の容器用の蓋体は、表面層と中間層と裏面層と
を具備する積層材による冷間成形体からなるものであ
り、前記積層材における表面層,中間層,または中間層
の中の1つの層のいずれかの層が、縦,横両方向の破断
伸度がそれぞれ150%以上の2軸延伸変性ポリエチレン
テレフタレート樹脂フィルムで形成されている。 前記構成による本考案の容器用の蓋体においては、蓋
体の成形用素材である積層材中に組み込まれている2軸
延伸変性ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルムが、
冷間成形に対する十分な伸度を具備しているので、冷間
成形工程後のスプリングバッグが小さく、このため、2
軸延伸変性ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム自
体は勿論のこと、成形用素材が冷間成形工程中に切れる
というようなことが無く、また、成形機械の加工速度を
低下させる必要も無く、さらに、加圧力を高めて消費エ
ネルギーを多くする必要も無く、しかも、成形体の寸法
にバラツキの無い品質の高い冷間成形体からなる蓋体が
得られる。 また、前記本考案の容器用の蓋体においては、蓋体中
に配置されている2軸延伸変性ポリエチレンテレフタレ
ート樹脂フィルムの存在が、耐衝撃性において良好な作
用を有しており、特に、落下衝撃強度に対して優れた作
用が奏される。
を具備する積層材による冷間成形体からなるものであ
り、前記積層材における表面層,中間層,または中間層
の中の1つの層のいずれかの層が、縦,横両方向の破断
伸度がそれぞれ150%以上の2軸延伸変性ポリエチレン
テレフタレート樹脂フィルムで形成されている。 前記構成による本考案の容器用の蓋体においては、蓋
体の成形用素材である積層材中に組み込まれている2軸
延伸変性ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルムが、
冷間成形に対する十分な伸度を具備しているので、冷間
成形工程後のスプリングバッグが小さく、このため、2
軸延伸変性ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム自
体は勿論のこと、成形用素材が冷間成形工程中に切れる
というようなことが無く、また、成形機械の加工速度を
低下させる必要も無く、さらに、加圧力を高めて消費エ
ネルギーを多くする必要も無く、しかも、成形体の寸法
にバラツキの無い品質の高い冷間成形体からなる蓋体が
得られる。 また、前記本考案の容器用の蓋体においては、蓋体中
に配置されている2軸延伸変性ポリエチレンテレフタレ
ート樹脂フィルムの存在が、耐衝撃性において良好な作
用を有しており、特に、落下衝撃強度に対して優れた作
用が奏される。
以下、本考案の容器用の蓋体の具体的な構成を実施例
をもって説明する。 実施例1 蓋材用の積層材 第2図において、厚さ200μのポリ塩化ビニルシート
からなる表面層22と、符号23で表示される中間層と、厚
さ50μの低密度ポリエチレン樹脂[三井石油化学工業:
ミラソン16p]フィルムからなる表面層24とを、それぞ
れ、接着剤[タケラックA515/タケネートA50:武田薬品
工業(株)]によって積層させた積層材21を、蓋体の成
形用素材として準備した。 なお、中間層23には、厚さ30μのAl箔25と、変性ポリ
エステル樹脂による厚さ12μの2軸延伸フィルム(破断
伸度:長さ方向・160%,横方向・180%)26とを、接着
剤[タケラックA515/タケネートA50:武田薬品工業
(株)]を利用して貼着したシートを利用した。 前記成形用素材を円板状に打ち抜いた後、これを、
高さ6mmの凸状部を具備する成形用金型を利用して冷間
成形に付すことによって、第1図にて符号1で表示され
る本考案の1実施例品たる容器用の蓋体、すなわち、直
径70mmの浅い円筒状をなす凹状部2と、該凹状部3の上
縁から外方へフランジ状に張り出している幅7mmの周設
部3とを具備する蓋体1を得た。 比較例1 前記実施例1に利用した成形用素材における変性ポ
リエステル樹脂による厚さ12μの2軸延伸フィルム26に
代えて、厚さ15μのアイオノマー樹脂フィルムを利用す
る以外は、全て、成形用素材の対応する層と同一の構
成からなる積層材を蓋体の成形用素材として準備し、
これをさらに、実施例1におけるものと同一の冷間成形
に付し、比較のための容器用の蓋体を得た。 比較例2 前記実施例1に利用した成形用素材における変性ポ
リエステル樹脂による厚さ12μの2軸延伸フィルム26に
代えて、厚さ12μのポリエステルフィルム(破断伸度:
長さ方向・110%,横方向・125%)を利用する以外は、
全て、成形用素材の対応する層と同一の構成からなる
積層材を蓋体の成形用素材として準備し、これをさら
に、実施例1におけるものと同一の冷間成形に付した。 「実験」 容器の製造 紙容器用積層シート 第3図において、厚さ12μの2軸延伸ポリエチレンテ
レフタレートフィルム32と、厚さ9μのAl箔33とを、ウ
レタン系接着剤でドライラミネートし、続いて、表面が
厚さ15μのポリエチレン樹脂によるコート層34で被覆さ
れている厚紙(坪量315g/m2)35を、前述のAl箔33との
間に、厚さ15μのポリエチレン樹脂の溶融押し出し樹脂
層36を介装させつつ、積層した。 なお、厚紙35に対するポリエチレン樹脂によるコート
層34の積層工程、および、ポリエチレン樹脂の溶融押し
出し樹脂層36の積層工程においては、いずれも、合成樹
脂層が積層される厚紙35面を予めコロナ放電処理に付し
た。 しかる後に、前述の厚さ12μの2軸延伸ポリエチレン
テレフタレート樹脂フィルム32面に、厚さ45μのポリエ
チレン樹脂フィルム37を、ウレタン系の接着剤によって
ドライラミネートすることによって、紙容器用積層シー
ト31を得た。 封止用テープ 第4図において、厚さ16μの2軸延伸ポリエチレンテ
レフタレート樹脂フィルムからなる中芯層42の表,裏両
面のそれぞれに、厚さ25μのポリエチレン樹脂フィルム
43,44を、ウレタン系の接着剤によってドライラミネー
トし、符号41で表示される封止用テープを得た。 筒形状の容器胴部の成形 第5図において、前述の紙容器用積層シート31を裁断
して得られた略矩形状のブランク板の左,右両側端部に
おける端面52,53同士を接当し、得られた接当部におけ
る内周面に封止用テープ41を貼着し、また、外周面に前
記封止用テープ41と同一の構成による封止用テープ41A
を貼着することによって、ブランク板における厚さ45μ
のポリエチレン樹脂フィルム層37が内周面層をなしてい
る断面略矩形状の筒体、すなわち、前述の蓋体の凹条部
8の外周面が筒体に内接する円筒体からなる容器胴部51
を得た。 容器胴部と容器用の蓋体との接着 第6図および第7図において、容器胴部51の上方開放
口部に、前述の実施例1及び比較例1〜2で得られた各
容器用の蓋体の凹状部2を嵌入,組み付けして内接さ
せ、次いで、凹状部の上縁から外方へフランジ状に張り
出している周設部3を、容器胴部51の上端縁部62で折曲
させ、容器用の蓋体1の裏面と、容器胴部51の上方開放
口部近傍の胴部内周面層たるポリエチレン樹脂フィルム
層37と上端縁部62と胴部外周層たるポリエチレン樹脂に
よるコート層34とを、それぞれ熱圧接着することによっ
て、容器上底部をなす蓋71を成形,接着させた。 次いで、容器胴部51の下方開放口部から内部に水1000
ccを充填した後、該下方開放口部に対して、前述の方法
をさらに繰り返すことによって、容器胴部51の下端縁部
63に熱圧接着されている容器下底部をなす蓋72を成形,
接着させることによって、第8図にて符号81で表示され
る高さ25cmの3種類の容器を得た。 実験 得られた3種類の密封容器について、各同一種類のも
のについて10個宛、高さ50cmのところから、容器を垂直
方法に立てたまま1回落下させた後、さらに、容器を水
平方向に倒し、容器における封緘用テープの貼着部分が
下になるように向けた状態で、1回落下させる落下テス
トを実施し、容器の液漏れの発生の有,無を確認した。 結果を表にて示す。
をもって説明する。 実施例1 蓋材用の積層材 第2図において、厚さ200μのポリ塩化ビニルシート
からなる表面層22と、符号23で表示される中間層と、厚
さ50μの低密度ポリエチレン樹脂[三井石油化学工業:
ミラソン16p]フィルムからなる表面層24とを、それぞ
れ、接着剤[タケラックA515/タケネートA50:武田薬品
工業(株)]によって積層させた積層材21を、蓋体の成
形用素材として準備した。 なお、中間層23には、厚さ30μのAl箔25と、変性ポリ
エステル樹脂による厚さ12μの2軸延伸フィルム(破断
伸度:長さ方向・160%,横方向・180%)26とを、接着
剤[タケラックA515/タケネートA50:武田薬品工業
(株)]を利用して貼着したシートを利用した。 前記成形用素材を円板状に打ち抜いた後、これを、
高さ6mmの凸状部を具備する成形用金型を利用して冷間
成形に付すことによって、第1図にて符号1で表示され
る本考案の1実施例品たる容器用の蓋体、すなわち、直
径70mmの浅い円筒状をなす凹状部2と、該凹状部3の上
縁から外方へフランジ状に張り出している幅7mmの周設
部3とを具備する蓋体1を得た。 比較例1 前記実施例1に利用した成形用素材における変性ポ
リエステル樹脂による厚さ12μの2軸延伸フィルム26に
代えて、厚さ15μのアイオノマー樹脂フィルムを利用す
る以外は、全て、成形用素材の対応する層と同一の構
成からなる積層材を蓋体の成形用素材として準備し、
これをさらに、実施例1におけるものと同一の冷間成形
に付し、比較のための容器用の蓋体を得た。 比較例2 前記実施例1に利用した成形用素材における変性ポ
リエステル樹脂による厚さ12μの2軸延伸フィルム26に
代えて、厚さ12μのポリエステルフィルム(破断伸度:
長さ方向・110%,横方向・125%)を利用する以外は、
全て、成形用素材の対応する層と同一の構成からなる
積層材を蓋体の成形用素材として準備し、これをさら
に、実施例1におけるものと同一の冷間成形に付した。 「実験」 容器の製造 紙容器用積層シート 第3図において、厚さ12μの2軸延伸ポリエチレンテ
レフタレートフィルム32と、厚さ9μのAl箔33とを、ウ
レタン系接着剤でドライラミネートし、続いて、表面が
厚さ15μのポリエチレン樹脂によるコート層34で被覆さ
れている厚紙(坪量315g/m2)35を、前述のAl箔33との
間に、厚さ15μのポリエチレン樹脂の溶融押し出し樹脂
層36を介装させつつ、積層した。 なお、厚紙35に対するポリエチレン樹脂によるコート
層34の積層工程、および、ポリエチレン樹脂の溶融押し
出し樹脂層36の積層工程においては、いずれも、合成樹
脂層が積層される厚紙35面を予めコロナ放電処理に付し
た。 しかる後に、前述の厚さ12μの2軸延伸ポリエチレン
テレフタレート樹脂フィルム32面に、厚さ45μのポリエ
チレン樹脂フィルム37を、ウレタン系の接着剤によって
ドライラミネートすることによって、紙容器用積層シー
ト31を得た。 封止用テープ 第4図において、厚さ16μの2軸延伸ポリエチレンテ
レフタレート樹脂フィルムからなる中芯層42の表,裏両
面のそれぞれに、厚さ25μのポリエチレン樹脂フィルム
43,44を、ウレタン系の接着剤によってドライラミネー
トし、符号41で表示される封止用テープを得た。 筒形状の容器胴部の成形 第5図において、前述の紙容器用積層シート31を裁断
して得られた略矩形状のブランク板の左,右両側端部に
おける端面52,53同士を接当し、得られた接当部におけ
る内周面に封止用テープ41を貼着し、また、外周面に前
記封止用テープ41と同一の構成による封止用テープ41A
を貼着することによって、ブランク板における厚さ45μ
のポリエチレン樹脂フィルム層37が内周面層をなしてい
る断面略矩形状の筒体、すなわち、前述の蓋体の凹条部
8の外周面が筒体に内接する円筒体からなる容器胴部51
を得た。 容器胴部と容器用の蓋体との接着 第6図および第7図において、容器胴部51の上方開放
口部に、前述の実施例1及び比較例1〜2で得られた各
容器用の蓋体の凹状部2を嵌入,組み付けして内接さ
せ、次いで、凹状部の上縁から外方へフランジ状に張り
出している周設部3を、容器胴部51の上端縁部62で折曲
させ、容器用の蓋体1の裏面と、容器胴部51の上方開放
口部近傍の胴部内周面層たるポリエチレン樹脂フィルム
層37と上端縁部62と胴部外周層たるポリエチレン樹脂に
よるコート層34とを、それぞれ熱圧接着することによっ
て、容器上底部をなす蓋71を成形,接着させた。 次いで、容器胴部51の下方開放口部から内部に水1000
ccを充填した後、該下方開放口部に対して、前述の方法
をさらに繰り返すことによって、容器胴部51の下端縁部
63に熱圧接着されている容器下底部をなす蓋72を成形,
接着させることによって、第8図にて符号81で表示され
る高さ25cmの3種類の容器を得た。 実験 得られた3種類の密封容器について、各同一種類のも
のについて10個宛、高さ50cmのところから、容器を垂直
方法に立てたまま1回落下させた後、さらに、容器を水
平方向に倒し、容器における封緘用テープの貼着部分が
下になるように向けた状態で、1回落下させる落下テス
トを実施し、容器の液漏れの発生の有,無を確認した。 結果を表にて示す。
本考案の容器用の蓋体は、表面層と中間層と裏面層と
を具備しており、しかも前記表面層,中間層,又は中間
層中の1つの層のいずれかの層が、縦,横両方向の破断
伸度がそれぞれ150%以上の2軸延伸変性ポリエチレン
テレフタレート樹脂フィルムで形成されている積層材の
冷間成形体からなるものである。 上記構成による本考案の冷間成形体からなる容器用の
蓋体は、該容器用の蓋体の成形用素材である積層材中に
積層させてある縦,横両方向の破断伸度がそれぞれ150
%以上の2軸延伸変性ポリエチレンテレフタレート樹脂
フィルムの存在によって、形状の整然とした、しかも耐
衝撃性に優れた性質を具備する冷間成形体からなる容器
用の蓋体になる。 従って、本考案の容器用の蓋体によれば、冷間成形工
程での成形ロスがなく歩留まりの高いものになり、しか
も耐衝撃性において良好な性質を有するものになる。こ
れによって、例えば液体が封入されている密封容器を落
下させて場合にも、容器の蓋部分に割れや穴が発生する
ようなことが無く、又輸送中等における外部からのショ
ックに対して安全性の高い蓋付きの密封容器にすること
のできる容器用の蓋体を、廉価に供給することができる
ようになる。
を具備しており、しかも前記表面層,中間層,又は中間
層中の1つの層のいずれかの層が、縦,横両方向の破断
伸度がそれぞれ150%以上の2軸延伸変性ポリエチレン
テレフタレート樹脂フィルムで形成されている積層材の
冷間成形体からなるものである。 上記構成による本考案の冷間成形体からなる容器用の
蓋体は、該容器用の蓋体の成形用素材である積層材中に
積層させてある縦,横両方向の破断伸度がそれぞれ150
%以上の2軸延伸変性ポリエチレンテレフタレート樹脂
フィルムの存在によって、形状の整然とした、しかも耐
衝撃性に優れた性質を具備する冷間成形体からなる容器
用の蓋体になる。 従って、本考案の容器用の蓋体によれば、冷間成形工
程での成形ロスがなく歩留まりの高いものになり、しか
も耐衝撃性において良好な性質を有するものになる。こ
れによって、例えば液体が封入されている密封容器を落
下させて場合にも、容器の蓋部分に割れや穴が発生する
ようなことが無く、又輸送中等における外部からのショ
ックに対して安全性の高い蓋付きの密封容器にすること
のできる容器用の蓋体を、廉価に供給することができる
ようになる。
第1図は、本考案の容器用の蓋体の1実施例品を示す斜
面図、第2図は、容器用の蓋体に冷間成形される成形用
素材の1例を模型的に示す断面図、第3図は、容器胴部
に成形される紙容器用積層シートの1例を模型的に示す
断面図、第4図は、紙容器用積層シートの左,右両側端
部における端面同士の接当部の内周面に貼着される封止
用テープの1例を模型的に示す断面図、第5図は、紙容
器用積層シートによって得られた容器胴部の積層シート
の左,右両側端部の端面同士の接当部の状態を示す断面
図、第6図は、容器胴部に対する蓋体の組み付け工程を
説明する斜面図、第7図は、容器胴部に対する蓋体成形
体の組み付け・接着状態を示す要部断面図、第8図は、
本考案の容器用の蓋体を使用して得られた密封容器の1
例を示す斜面図である。 1……容器用の蓋体,21……容器用の蓋体1の成形用素
材たる積層材、22……成形用素材21における表面層、23
……成形用素材21における中間層、24……成形用素材21
における裏面層、26……中間層23における縦,横両方向
の破断伸度がそれぞれ150%以上の2軸延伸変性ポリエ
チレンテレフタレート樹脂フィルム。
面図、第2図は、容器用の蓋体に冷間成形される成形用
素材の1例を模型的に示す断面図、第3図は、容器胴部
に成形される紙容器用積層シートの1例を模型的に示す
断面図、第4図は、紙容器用積層シートの左,右両側端
部における端面同士の接当部の内周面に貼着される封止
用テープの1例を模型的に示す断面図、第5図は、紙容
器用積層シートによって得られた容器胴部の積層シート
の左,右両側端部の端面同士の接当部の状態を示す断面
図、第6図は、容器胴部に対する蓋体の組み付け工程を
説明する斜面図、第7図は、容器胴部に対する蓋体成形
体の組み付け・接着状態を示す要部断面図、第8図は、
本考案の容器用の蓋体を使用して得られた密封容器の1
例を示す斜面図である。 1……容器用の蓋体,21……容器用の蓋体1の成形用素
材たる積層材、22……成形用素材21における表面層、23
……成形用素材21における中間層、24……成形用素材21
における裏面層、26……中間層23における縦,横両方向
の破断伸度がそれぞれ150%以上の2軸延伸変性ポリエ
チレンテレフタレート樹脂フィルム。
Claims (1)
- 【請求項1】表面層と中間層と裏面層とを具備してお
り、しかも前記表面層,中間層,又は中間層中の1つの
層のいずれかの層が、縦,横両方向の破断伸度がそれぞ
れ150%以上の2軸延伸変性ポリエチレンテレフタレー
ト樹脂フィルムで形成されている積層材の冷間成形体か
らなることを特徴とする容器用の蓋体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1990049937U JP2531675Y2 (ja) | 1990-05-14 | 1990-05-14 | 容器用の蓋体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1990049937U JP2531675Y2 (ja) | 1990-05-14 | 1990-05-14 | 容器用の蓋体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH049734U JPH049734U (ja) | 1992-01-28 |
JP2531675Y2 true JP2531675Y2 (ja) | 1997-04-09 |
Family
ID=31568057
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1990049937U Expired - Fee Related JP2531675Y2 (ja) | 1990-05-14 | 1990-05-14 | 容器用の蓋体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2531675Y2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2012105171A1 (ja) * | 2011-01-31 | 2012-08-09 | コニカミノルタホールディングス株式会社 | 検査チップ及びこの検査チップを備えた検査チップセット |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS62134261A (ja) * | 1985-12-07 | 1987-06-17 | 大倉工業株式会社 | 蓋材用多層フイルム |
JPS62222845A (ja) * | 1986-03-25 | 1987-09-30 | 東レ株式会社 | 熱融着性ポリエステルフイルム |
-
1990
- 1990-05-14 JP JP1990049937U patent/JP2531675Y2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2012105171A1 (ja) * | 2011-01-31 | 2012-08-09 | コニカミノルタホールディングス株式会社 | 検査チップ及びこの検査チップを備えた検査チップセット |
JP5853961B2 (ja) * | 2011-01-31 | 2016-02-09 | コニカミノルタ株式会社 | 検査チップを備えた検査チップセット |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH049734U (ja) | 1992-01-28 |
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Date | Code | Title | Description |
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